JP3277973B2 - 二軸アクチュエータ - Google Patents

二軸アクチュエータ

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JP3277973B2
JP3277973B2 JP28408694A JP28408694A JP3277973B2 JP 3277973 B2 JP3277973 B2 JP 3277973B2 JP 28408694 A JP28408694 A JP 28408694A JP 28408694 A JP28408694 A JP 28408694A JP 3277973 B2 JP3277973 B2 JP 3277973B2
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coil bobbin
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lens
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孝道 冨山
幸治 三森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体の信号を
記録再生するために使用される光学ピックアップ用の二
軸アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような光学ピックアップ用の
二軸アクチュエータは、光ディスクのようなディスク状
情報記録媒体の信号を記録再生するために使用されてい
る。そして、このアクチュエータは、支持部材に設けら
れた対物レンズを、フォーカシング方向及びトラッキン
グ方向の二方向に対して移動させ得るようになってい
る。
【0003】このような二軸アクチュエータは、例えば
図12に示すように構成されている。図において、二軸
アクチュエータ1は、対物レンズ2aを備えたレンズホ
ルダー2と、このレンズホルダー2に対して、接着等に
より取り付けられたコイルボビン3とを有している。
【0004】上記レンズホルダー2は、一端がこのレン
ズホルダー2の両側に、また他端が固定部4に対して固
定された例えば上下二対の板バネ等から成るサスペンシ
ョン5によって、固定部4に対して垂直な二方向、即ち
符号Trkで示すトラッキング方向及び、符号Fcsで
示すフォーカシング方向に移動可能に支持されている。
【0005】また、上記コイルボビン3は、フォーカシ
ング用コイル及びトラッキング用コイルが巻回されてい
る。そして、固定部4に取り付けられたヨーク6の端部
6a,6bが、各コイルに対して対向すると共に、この
ヨーク6の固定部側の一端6aの内側面には、マグネッ
ト7が取り付けられている。
【0006】このように構成された二軸アクチュエータ
1によれば、外部から、各コイルに駆動電圧が供給され
ることにより、このコイルボビン3が、図面Trk,F
cs方向に対して移動される。かくして、レンズホルダ
ー2に取り付けられた対物レンズ2aが、フォーカシン
グ方向及びトラッキング方向に対して適宜に移動される
ようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の二軸アクチュエータ1においては、個々のサ
スペンション5をレンズホルダー2に対して固定するこ
とが必要である。このため、部品点数が多くなり、組立
工程が複雑になり、コストが高くなってしまうという問
題があった。
【0008】また、レンズホルダー2に対してサスペン
ション5を取り付けるためには、接着,ハンダ付け等の
手段が使用されている。従って、レンズホルダー2への
サスペンション5の取付位置に不用意に外力が作用した
場合、サスペンション5が外れてしまう等、信頼性の点
で問題があった。
【0009】本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成に
より、部品点数が少なくて済み、組立が容易に行なわれ
得ると共に、信頼性が向上されるようにした、二軸アク
チュエータ及びその製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、対物レンズ及びコイルボビンを含むレンズホルダ
ーと、このレンズホルダーに一端が固着されかつ他端が
固定部に固定された複数対の弾性支持体とを備えた、二
軸アクチュエータにおいて、上記レンズホルダーが、上
部及び下部に分割された状態で、それぞれ弾性支持体を
一体に備えるように、成形されると共に、上部及び下部
が互いに接合されて形成されている二軸アクチュエータ
により、達成される。
【0011】また、前記複数の弾性支持体の少なくとも
一方には、これら弾性支持体が互いに向き合う内側の面
にダンピング材が適用されているように構成してもよ
い。
【0012】また、前記レンズホルダーの上部及び下部
が、アウトサート成形により、弾性支持体と一体成形さ
れていてもよい。
【0013】さらに、前記レンズホルダーの上部及び下
部が、インサート成形により、弾性支持体と一体成形さ
れていてもよい。
【0014】また、前記レンズホルダーの上部及び下部
が、接着により、互いに接合されていてもよい。
【0015】さらに、前記レンズホルダーの上部及び下
部が、超音波溶着により、互いに接合されていてもよ
い。
【0016】また、上記目的は、本発明にあっては、対
物レンズ及びコイルボビンを含むレンズホルダーと、こ
のレンズホルダーに一端が固着されかつ他端が固定部に
固定された複数対の弾性支持体とを備えた、二軸アクチ
ュエータの製造方法において、上方の弾性支持体を備え
た第一のリードフレームに対してレンズホルダーの上部
を一体成形し、下方の弾性支持体を備えた第二のリード
フレームに対してレンズホルダーの下部を一体成形し、
その後上記レンズホルダーの上部及びレンズホルダーの
下部を互いに接合することにより、レンズホルダーが形
成される二軸アクチュエータの製造方法によっても、達
成される。
【0017】また、前記レンズホルダーの上部及びレン
ズホルダーの下部を互いに接合する前に、レンズホルダ
ーの上部に備えられた上方の弾性支持体の下面と、レン
ズホルダーの下部に備えられた下方の弾性支持体の上面
に、ダンピング材をそれぞれ適用するようにしてもよ
い。
【0018】また、前記レンズホルダーの上部または下
部のいずれか一方が、リードフレームを切除されて、他
方に対して接合され、その後対物レンズ,コイルボビン
等を組み付けた後に、他方のリードフレームが切除され
ることにより、レンズホルダーが形成されるようにして
もよい。
【0019】
【作用】上記構成によれば、レンズホルダーが、上部及
び下部に分割された状態で、それぞれサスペンションと
一体にアウトサート成形またはインサート成形等により
形成され、この上部及び下部が互いに接着,超音波溶着
等により接合されることにより、レンズホルダーの組立
が行なわれ得ることになる。
【0020】また、レンズホルダーの上部または下部の
いずれか一方が、リードフレームを切除されて、他方に
対して接合され、その後対物レンズ,コイルボビン等を
組み付けた後に、他方のリードフレームが切除されるこ
とにより、レンズホルダーが形成される場合には、各リ
ードフレームに対して、それぞれ複数組の弾性支持体を
前もって形成しておくことにより、一回の成形工程によ
り複数個のレンズホルダーの上部または下部が成形され
ると共に、組立が容易に行なわれ得ることになる。
【0021】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を図1乃至図
11を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べ
る実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的
に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲
は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載
がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0022】光ディスク等の記録媒体に半導体レーザか
ら出射された光ビームの合焦位置および光ディスクの記
録面上のスポット位置の調整は、対物レンズの光軸方向
の位置および光軸と直交する方向の位置について、この
対物レンズを微動させて調整することによって行われ
る。対物レンズの位置調整には、電磁駆動型のアクチュ
エータが用いられる。このアクチュエータは、対物レン
ズアクチュエータあるいは二軸アクチュエータといい、
対物レンズが取り付けられたボビンと、複数の弾性支持
体と、駆動力を発生する駆動部とを含む。ボビンは、固
定部に対して複数の弾性支持部によって、対物レンズの
光軸方向の位置、すなわちフォーカス位置と、対物レン
ズの光軸と直交する方向の位置、すなわちトラッキング
位置が調整可能に支持されている。
【0023】図1は、本発明による二軸アクチュエータ
の一実施例を示している。図において、二軸アクチュエ
ータ10は、レンズホルダ12、コイルボビン13、複
数の弾性支持体14a,14b,14c,14d、ベー
ス15および取付部材16とを含んでいる。レンズホル
ダ12には、コイルボビン13が取り付けられる開口部
が形成されていると共に、対物レンズ11が取り付けら
れる凹部が形成されている。この凹部の底面には、半導
体レーザから出射された光ビーム、もしくは光ディスク
の記録面からの戻りビームが通過する孔が形成されてい
る。レンズホルダ12の凹部に対物レンズ12が接着等
により取り付けられる。レンズホルダ12は、複数の弾
性支持体14a,14b,14c,14dによってフォ
ーカス方向Fcsおよびトラッキング方向Trkに移動
自在に支持されている。
【0024】コイルボビン13には、後述するベース1
5の磁気回路が挿入される開口部が形成されていると共
に、フォーカイコイル13aおよび複数のトラッキング
コイル13b,13bが取り付けられている。フォーカ
スコイル13aは、ボビン13に対物レンズ11の光軸
と平行な軸に沿って巻回されている。トラッキングコイ
ル13b,13bは、楕円状もしくは矩形状にコイルを
巻回することによって形成され、フォーカスコイル13
aの1つの側面に取り付けられている。コイルボビン1
3の上面は、カバー24によって覆われている。このカ
バー24は、後述するヨーク部と共に閉磁路を構成する
ものであっても良い。コイルボビン13は、フォーカス
コイルおよびトラッキングコイル13b,13bが取り
付けられた状態で、レンズホルダ12に形成された開口
部に取り付けられる。
【0025】複数の弾性支持体14a,14b,14
c,14dは、板バネ等の弾性体により形成されたサス
ペンションで、レンズホルダ12と取付部材16との間
に互いに平行となるように接着、半田付け等の手法によ
り取り付けられている。ベース15には、取付部材16
が取り付けられる突出部17と、磁気回路を構成する相
対向する一対のヨーク部22(22a,22b)が形成
されている。レンズホルダ12と取付部材16が複数の
弾性支持体14によって連結された状態で、突出部17
に取付部材16が接着等の手法により取り付けられる。
この時、対物レンズ11の光軸が傾かないように突出部
17に取付部材16が取り付けられる。ヨーク部22の
ヨーク22bと対向する面には、永久磁石23が取り付
けられている。一対のヨーク部22a,22bと永久磁
石23とによって磁気回路が構成される。
【0026】突出部17に取付部材16が取り付けられ
た状態で、永久磁石23と一方のヨーク22bとの間の
ギャップに、コイルボビン13に取り付けられたフォー
カスコイル13aとトラッキングコイル13b,13b
が挿入される。同時に、他方のヨーク22aおよび永久
磁石23は、コイルボビン13の開口部内に挿入され
る。
【0027】このように構成されたアクチュエータ10
において、フォーカスコイル13aおよびトラッキング
コイル13b,13bに対して、フォーカスサーボ信号
およびトラッキングサーボ信号に基づく電流が各々供給
される。その結果、磁気回路の直流磁界とフォーカスコ
イル13aおよびトラッキングコイル13b,13bか
ら発生される交番磁界とによって、レンズホルダ12す
なわち対物レンズ11がフォーカス方向Fcsおよびト
ラッキング方向Trkに駆動される。
【0028】上記レンズホルダー12は、図示のよう
に、上部12a及び下部12bに分割されている。そし
て、この上部12a及び下部12bの両側に対して、そ
れぞれ一つのサスペンション14の一端が取り付けられ
ている。さらに、このサスペンション14の他端は、同
様に上下に分割された取付部材16の上部16a及び下
部16bに対して固定保持されている。これにより、こ
のレンズホルダー12は、ベース部15に対して垂直な
二方向、即ち符号Trkで示すトラッキング方向及び、
符号Fcsで示すフォーカシング方向に移動可能に支持
されている。
【0029】ここで、上述したレンズホルダー12,弾
性支持体としてのサスペンション14及び取付部材16
は、図3に示すように構成されている。即ち、それぞれ
レンズホルダー12の上部12a,サスペンション及び
取付部材16の上部16aが、例えばアウトサート成形
等によって、上部組立体17として一体成形されてい
る。
【0030】同様に、レンズホルダー12の下部12
b,サスペンション及び取付部材16の下部1baが、
例えばアウトサート成形等によって、下部組立体18と
して一体に成形されている。そして、このように一体成
形された上部組立体17と下部組立体18が、接着,超
音波溶着等によって、互いに接合されることにより、レ
ンズホルダー12,サスペンション14及び取付部材1
6の組立が行なわれ得る。
【0031】好ましくは、実際の製造工程においては、
図4に示すように、上部組立体17を構成する複数組の
サスペンション14a,14cが、第一のリードフレー
ム19に対して、連続的に並んだ状態で打抜き加工等に
より形成されている。また同様に、下部組立体18を構
成する複数組のサスペンション14b,14dが、第二
のリードフレーム20に対して、連続的に並んだ状態で
打抜き加工等により形成されている。
【0032】そして、このように形成されたリードフレ
ーム19,20に対して、それぞれレンズホルダー12
の上部12a及び下部12bと、取付部材16の上部1
6a及び下部16bをモールド成形することにより、複
数個の上部組立体17及び複数個の下部組立体18が同
時に成形される。これによって、生産性が高められ得る
ことになる。
【0033】また、上記コイルボビン13は、フォーカ
シング用コイル13a及びトラッキング用コイル13b
がそれぞれ巻線部に巻回されている。そして、各コイル
の巻線の端末は、このコイルボビン13の固定部側に突
出するように設けられた4本の端子ピンに対して、それ
ぞれ巻回され固定されている。
【0034】ここで、端子ピン21は、コイルボビン1
3の上下の端部に、二本づつ配設されていると共に、上
方の端子ピン21a,21bは、その間隔が比較的広
く、また下方の端子ピン21c,21dは、その間隔が
比較的狭くかつ上方の端子ピン21a,21bの間に位
置するように配設されている。
【0035】これに対して、レンズホルダー12内に
は、図1に示されているようにサスペンション14の一
部が通されている。このレンズホルダー12の後端内側
では、図2に示されているように、各サスペンション1
4の内側端部が、コイルボビンの各端子ピン21a,2
1b,21c,21dに接触し得る位置にて露出され
て、給電端子を構成している。そして、各コイル13
a,13bは、共に巻始めが下方の端子ピン21c,2
1dの何れかに巻回され、また巻終わりが上方の端子ピ
ン21a,21bに巻回される。
【0036】この場合、各コイル13a,13bの巻始
め13a−1,13b−1と巻終わり13a−2,13
b−2は、図6に示すように、それぞれ端子ピン21
c,21d及び21a,21cに、「平行」に接続され
ていてもよい。また、各コイル13a,13bの巻始め
13a−1,13b−1と巻終わり13a−2,13b
−2は、図7に示すように、それぞれ端子ピン21d,
21c及び21a,21cに、「交差」して接続されて
いてもよい。
【0037】尚、図6及び図7におけるコイル13a,
13bの接続状態は、例示的なものであり、各コイル1
3a,13bの巻始め及び巻終わりが上方及び下方の端
子ピンに分かれていれば、どのような接続状態であって
もよいが、巻始めが下方の端子ピンに巻回されている場
合には、コイルボビン13そしてレンズホルダー12の
下方に重心が寄ることになり、二軸アクチュエータ10
の重量バランスの点で良好である。
【0038】さらに、図2に示すように、固定部15に
取り付けられたヨーク22の端部22a,22bが、各
コイル13a,13bに対して対向すると共に、このヨ
ーク225の固定部側の一端22aの内側面には、マグ
ネット23が取り付けられている。尚、上記コイルボビ
ン13は、その上部が、カバー24により覆われてい
る。
【0039】本実施例による二軸アクチュエータ10
は、以上のように構成されており、製造時には、第一の
リードフレーム19及び第二のリードフレーム20の各
組のサスペンション14に対して、レンズホルダー12
の上部12a及び下部12bと、取付部材16の上部1
6a及び下部16bとを、アウトサート成形,インサー
ト成形等によって、一体成形することにより、同時に複
数の上部組立体17及び下部組立体18が製造されるこ
とになる。
【0040】その後、例えば第二のリードフレーム20
を切除することにより、各下部組立体18を分離させ
る。これにより分割された各下部組立体18を、第一の
リードフレーム19により連結されている複数個の上部
組立体17のそれぞれに対して、接着,超音波溶着等の
手法によって接合させる。かくして、第一のリードフレ
ーム19によって連結された、取付部材16及びサスペ
ンション14を備えた複数個のレンズホルダー12が形
成されることになる。
【0041】ここで、第一のリードフレーム19によっ
て互いに連結された複数個のレンズホルダー12に対し
て、それぞれ対物レンズ11及びコイルボビン13を取
り付ける。このとき、コイルボビン13は、その端子ピ
ン21のうち、下方の端子ピン21c,21dが、中央
寄りに配設されており、上方の端子ピン21a,21b
が両側にやや離れて配設されているので、レンズホルダ
ー12内に円滑に挿入される。一方コイルボビン13
の、各端子ピン21a,21b,21c,21dが、そ
れぞれレンズホルダー12内に露出しているサスペンシ
ョン14の端部に容易に接触し得る。したがって、サス
ペンション14の端部は、コイルボビン13の各端子ピ
ン21a,21b,1c,21dの配置に応じた位置に
給電端子として設けられることが好ましい。
【0042】このようにして対物レンズ11及びコイル
ボビン13が装着されたレンズホルダー12は、コイル
ボビン13に巻回された各コイル13a,13bの巻始
め及び巻終わりが、それぞれ上下の端子ピン21a,2
1b,21c,21dに分かれて巻回されているので、
各レンズホルダー12の下方のサスペンション14と第
一のリードフレーム19との間の電圧を印加することに
より、各コイル13a,13bの導通テストや発生する
磁界の測定等のコイルのチェックが生産ライン上で行な
われ得ることになる。
【0043】最後に、第一のリードフレーム19を切除
することにより、各レンズホルダー12が、互いに分離
され、固定部15に取り付けることにより、二軸アクチ
ュエータ10が完成する。
【0044】上記二軸アクチュエータ10をミニディス
ク用の光学ピックアップに使用する場合には、図8に示
すように、ミニディスク用カートリッジ25の下面の開
口部25aから、このカートリッジ25内のミニディス
ク26に対して、二軸アクチュエータ10の対物レンズ
11を対向させて配設する。この際に、コイルボビン1
3の上方の端子ピン21a,21bが、ミニディスク用
カートリッジ25の開口部25aに接近することになる
ため、この端子ピン21a,21bのこの開口部25a
への接触を回避するために、当該端子ピン21a,21
bには、各コイル13a,13bのほつれ防止のために
二重に巻回される巻始めではなく、各コイル13a,1
3bの巻終わりが巻回されることが望ましい。これによ
り、コイルボビン13の上端部の厚みLを小さくするこ
とができ、上記開口部25aと干渉することを有効に防
止することができる。
【0045】ところで、図12に示した従来の二軸アク
チュエータ1においては、レンズホルダー12に装着さ
れた対物レンズ11を上述の電磁駆動によりトラッキン
グの方向,もしくはフォーカシングの方向に移動させる
ようになっている。この際に、弾性支持部材であるサス
ペンション5は、その共振周波数に基づいて振動し、挙
動が安定しないことがある。このような振動についてダ
ンピングするために、従来は、図9に示すようにダンピ
ング材を適用していた。
【0046】図9は、従来の制振構造の要部を示してい
る。図において、固定部4に対して上方のサスペンショ
ン5c(5a)と下方のサスペンション5d(5b)と
が固定されている。これらのサスペンションには、ダン
ピング材D1,D2が塗布されている。具体的には、上
方のサスペンション5c(5a)と下方のサスペンショ
ン5d(5b)の固定箇所近傍において、各サスペンシ
ョンの上面に上記ダンピング材D1,D2を塗布するよ
うにしている。
【0047】ところが、このような制振構造によれば、
上方のサスペンション5c(5a)の上面にダンピング
材D1が適用されているために、このダンピング材D1
は、図9にh1で示す分だけサスペンション5c(5
a)の上面から上方に突出している。一方、二軸アクチ
ュエータ1にあっては、対物レンズ2a(図12参照)
の上方に光ディスクが位置する。この光ディスクを収容
したカートリッジは、図8で説明したように、二軸アク
チュエータ1の上方を略水平方向に移動することによ
り、挿脱されるようになっている。
【0048】このため、ダンピング材D1が上方のサス
ペンション5c(5a)から上方に突出すると、ディス
クカートリッジと干渉してしまう。また、これを防止す
るため上記h1の突出量を小さくするには、ダンピング
材D1の塗布量を減らさなくてはならないが、そうする
と、十分な制振効果を期待できない。また、上方のサス
ペンション5c(5a)の上面にゲル状のダンピング材
D1が露出していると、完成品の二軸アクチュエータを
取扱う際に、作業者が触れてしまう。
【0049】これに対して、本実施例では、図9と異な
る制振構造を採用している。すなわち、図11に示すよ
うに、本実施例の二軸アクチュエータ10は、既に説明
したように上部組立体17と、下部組立体18とが別個
に作られるようになっている。そこで、下部組立体18
を上部組立体17に対して接合,固定する前に、この下
部組立体18及び上部組立体17のDで示した箇所(図
11参照)にダンピング材を適用する。図10におい
て、上部組立体18の取付部材16の上部16aに対し
て、サスペンション14c(a)が固定されている固定
箇所の近傍の下面にダンピング材D1を塗布する。一
方、下部組立体17にあっては、取付部材16の下部1
6bに対してサスペンション14d(14b)が固定さ
れている箇所の近傍で、上記ダンピング材D1を適用し
た箇所に向き合う面(下面)にダンピング材D2を塗布
する。すなわち、本実施例では、上部組立体18と下部
組立体17とを別個に形成し、あとで接合する構成とし
たので、図示のようなサスペンション14の内側の位置
にダンピング材D1,D2を容易に塗布できる。ここ
で、このようなダンピング材としては、例えば、PDM
−02(協立)やスリーボンド社の31X−014−4
等のゲルが好適に適用される。
【0050】このような制振構造を採用することによ
り、図10に示されているように、ダンピング材D1は
従来のようにサスペンション14c(14a)の上面か
ら上方に突出することがなく、その分二軸アクチュエー
タ10を小型に形成できる。このため、従来のように、
ダンピング材D1がディスクカートリッジと干渉するこ
とがない。また、ゲルでなるダンピング材D1,D2
は、上部サスペンション14c(14a)の下面と、こ
れと向き合う下部サスペンション14d(14b)の上
面とに塗布されることから、外部に露出することがな
い。このため、完成品を取り扱う際にも、作業者の手指
にゲルが付着しにくいため、作業性が向上する。
【0051】このように、本実施例によれば、レンズホ
ルダーが、上部及び下部に分割された状態で、それぞれ
サスペンションと一体にアウトサート成形またはインサ
ート成形等により形成され、この上部及び下部が互いに
接着,超音波溶着等により接合されることにより、レン
ズホルダーの組立が行なわれ得ることになる。従って、
上下のレンズホルダーを互いに接合するだけの簡単な工
程により、レンズホルダーとサスペンションとの組立が
完了することになる。かくして、部品点数が少なくて済
み、組立工数も低減されるので、コストが削減されるこ
とになる。
【0052】また、サスペンションは、レンズホルダー
に対して一体形成されているので、不用意に外力が作用
した場合であっても、上記サスペンションがレンズホル
ダーから外れてしまうようなことはなく、信頼性が向上
されることになる。 さらに、レンズホルダーが上下に
分割された状態でサスペンションと一体成形されること
から、複雑な形状のレンズホルダーの場合であっても、
容易に成形が可能であり、成形性が向上することにな
る。
【0053】また、レンズホルダーの上部または下部の
いずれか一方が、リードフレームを切除されて、他方に
対して接合され、その後対物レンズ,コイルボビン等を
組み付けた後に、他方のリードフレームが切除されるこ
とにより、レンズホルダーが形成される場合には、一回
の成形工程により複数個のレンズホルダーの上部または
下部が成形されるので、生産効率が向上されると共に、
組立が容易に行なわれ得る。
【0054】尚、上記実施例においては、例としてミニ
ディスク用光学ピックアップに使用した場合について説
明したが、これに限らず、他の光ディスク等のための光
学ピックアップに使用する二軸アクチュエータに本発明
を適用し得ることは明らかである。また、上述の実施例
では、上下2対のサスペンションを有する二軸アクチュ
エータについて説明したが、サスペンションは2対以上
で構成されていてもよい。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、簡
単な構成により、部品点数が少なくて済み、組立が容易
に行なわれ得ると共に、信頼性が向上されるようにし
た、二軸アクチュエータ及びその製造方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による二軸アクチュエータの一実施例を
示す概略斜視図である。
【図2】図1の二軸アクチュエータの分解斜視図であ
る。
【図3】図1の二軸アクチュエータの製造途中における
レンズホルダー,サスペンション及び取付部材が一体形
成された上部組立体及び下部組立体を示す分割斜視図で
ある。
【図4】図3の上部組立体及び下部組立体がリードフレ
ームに連続して形成されたサスペンションに対して一体
成形された状態を示す斜視図である。
【図5】図1の二軸アクチュエータにおけるコイルボビ
ンの斜視図である。
【図6】図5のコイルボビンの端子ピンの接続配置の第
一の例を示す概略図である。
【図7】図5のコイルボビンの端子ピンの接続配置の第
二の例を示す概略図である。
【図8】図1の二軸アクチュエータをミニディスク用ピ
ックアップとして使用した状態を示す断面図である。
【図9】従来の二軸アクチュエータにおける制振構造の
要部を示す部分拡大側面図である。
【図10】本実施例による二軸アクチュエータにおける
制振構造の要部を示す部分拡大側面図である。
【図11】本実施例の二軸アクチュエータにおけるダン
ピング材の塗布箇所を示す斜視図である。
【図12】従来の二軸アクチュエータの一例を示す概略
斜視図である。
【符号の説明】
10 二軸アクチュエータ 11 対物レンズ 12 レンズホルダー 13 コイルボビン 14 サスペンション 15 固定部 16 取付部材 17 上部組立体 18 下部組立体 19 第一のリードフレーム 20 第二のリードフレーム 21 端子ピン 22 ヨーク 23 マグネット 24 カバー 25 ミニディスク用カートリッジ 26 ミニディスク D1 ダンピング材 D2 ダンピング材 D ダンピング材塗布箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−328336(JP,A) 特開 平5−54413(JP,A) 特開 平5−325219(JP,A) 特開 平6−274910(JP,A) 特開 昭60−263348(JP,A) 特開 昭60−83232(JP,A) 特開 平5−205301(JP,A) 実開 昭62−3623(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/09 - 7/22

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズを保持し、コイルボビンが装
    着されるコイルボビン装着部を有するレンズホルダを取
    付部にたいして弾性支持体を介して可動可能に支持する
    2軸アクチュエータにおいて、 上部ホルダ及び下部ホルダより構成された上記レンズホ
    ルダと、 上部取付部及び下部取付部より構成された上記取付部
    と、 一端部が上記コイルボビン装着部に露出するように上記
    上部ホルダと上記上部取付部との間に介在して一体に成
    形された金属バネよりなる上部弾性支持体と、 一端部が上記コイルボビン装着部に露出するように上記
    下部ホルダと上記下部取付部との間に介在して一体に成
    形された金属バネよりなる下部弾性支持体とを有する事
    を特徴とする 2軸アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 上記コイルボビンは上記コイルボビン装
    着部に装着された際に上記上部弾性支持体または上記下
    部弾性支持体の少なくとも一方の上記一端部に接触可能
    にコイル端子が設けられた事を特徴とする請求項1に記
    載の2軸アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 上記レンズホルダにおいて、上記対物レ
    ンズは上記取付部とは反対側に設けられるとともに、上
    記コイルボビン装着部は上記対物レンズより上記取付部
    側に設けられ、上記上部弾性支持体及び下部弾性支持体
    は上記コイルボビン装着部近傍の夫々の上記一端部より
    上記対物レンズ近傍に設けられた夫々の折曲部まで延伸
    し、この夫々の折曲部からさらに上記上部取付部及び下
    部取付部側に設けられた夫々の他端部まで延伸された事
    を特徴とする上記請求項1に記載の2軸アクチュエー
    タ。
  4. 【請求項4】 上記上部弾性支持体及び上記下部弾性支
    持体のそれぞれの他端部が上記上部取付部及び上記下部
    取付部に固定され、この他端部の近傍にスリットを有す
    る幅広部を設けるとともに、上記他端部近傍にダンピン
    グ材を設けた事を特徴とする請求項1に記載の2軸アク
    チュエータ。
  5. 【請求項5】 上記上部弾性支持体及び上記下部弾性支
    持体のそれぞれの上記他端部近傍の対面する側に上記ダ
    ンピング材が夫々設けられた事を特徴とする請求項4に
    記載の2軸アクチュエータ。
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