JPH08124183A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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Publication number
JPH08124183A
JPH08124183A JP7248819A JP24881995A JPH08124183A JP H08124183 A JPH08124183 A JP H08124183A JP 7248819 A JP7248819 A JP 7248819A JP 24881995 A JP24881995 A JP 24881995A JP H08124183 A JPH08124183 A JP H08124183A
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JP
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light
light receiving
hologram
signal
pickup device
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Application number
JP7248819A
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English (en)
Inventor
Tadashi Takeda
正 武田
Yoshio Hayashi
善雄 林
Ikuo Kasuga
郁夫 春日
Kazuo Higashiura
一雄 東浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ピックアップ装置において、分割化光検出
器の不感帯の影響を除去し、高感度な信号検出を行い、
かつ装置の簡素化を可能とする。 【解決手段】 回折格子を有するホログラム素子2で回
折を受けた光束成分(±1次光)によりトラッキングず
れ(TE)信号及びフォーカスずれ(FE)信号を得る
一方、回折を受けない0次光を高周波(RF)信号を得
るためにだけ利用することによって、光検出素子不感帯
の影響を皆無とし、スポット径の増減、スポット位置の
移動があっても高周波(RF)出力信号の大きさを変化
させることなく、ジッター特性に優れた信号検出を行う
とともに、受光素子を一体化して必要最少限の受光素子
21〜23のみを用いることによって、簡易な信号処理
を行うように構成したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクあるい
は光磁気ディスク等の情報記録媒体から情報を読み取る
ための光ピックアップ装置に関する。
【0002】例えばCD(コンパクトディスク)におけ
る記録情報は、ディスク面に設けられたピット列(トラ
ック)として蓄積されており、この記録情報を読み取る
ピックアップ装置として、図7に示されているような3
ビーム非点収差法を用いた装置が多用されている。
【0003】この装置では、レーザ光源1の光をホログ
ラムパターン7、ハーフミラー3を介して対物レンズ4
にて集光し、コヒーレント光をディスク5の情報トラッ
ク(ピット列)に照射し、その反射光を、対物レンズ
4、ハーフミラー3、シリンドリカルレンズ8を介して
光検出器9に導いている。ディスク5に照射したスポッ
ト位置がピットのエッジ部分にかかった場合には、反射
光と照射光との干渉効果により、ピット外の平らな場所
で反射した場合に比べて反射光の光量が減少する。光ピ
ックアップでは、そのピット列に対応した反射光量の変
化を、光検出器により電気信号に変換して出力してい
る。
【0004】ところで現実の光ディスクにおいて、表面
にそりや歪みを全く持たないような理想的な平坦性を求
めることは無理であり、またディスクの面振れなども考
慮すると、正確な情報読み取りのためにはピックアップ
の対物レンズ4とディスク表面との位置関係を適切に保
つことが非常に大切である。そこで、レーザ光等の光源
1からの照射光がピット列(トラック)からそれないた
めのトラッキング方向の位置制御と、レーザビームの焦
点位置を常にディスクの情報面に一致させるためのフォ
ーカス制御を行っている。このような制御を行うための
現在位置の検出法として従来技術では、トラッキングず
れ(TE)検出には3ビーム法が、フォーカスずれ(F
E)検出には非点収差法が一般的である。
【0005】この従来の技術が図7及び8に示してあ
り、3ビーム法では、ホログラムパターン7によってレ
ーザビームを回折のない0次光と±1次回折光の3本の
光束に分け、ディスク5上で3つの光スポットが情報ト
ラックに対して若干角度がついた位置に並ぶよう集光し
ている。そしてこの両端の±1次回折光スポットからの
反射光信号のレベルが常に等しくなるようにサーボをか
けることで、真ん中の0次光スポットの位置をトラック
中央に保っている。また非点収差法では、ディスク5面
からの反射光の光束にシリンドリカルレンズ8で非点収
差を作り出し、フォーカスずれによってスポット形状
(楕円の方向と楕円度)が変化するのを光検出器9によ
り検知している。この光検出器9では、例えば図8に示
されているように4分割光検出器26における2対の受
光素子(26a、26dと26b、26c)の対角成分
出力の大きさを、加算器33,34及び比較器35を用
いて比較し、フォーカスずれ(FE)信号を得ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記非点収差
法による従来例のフォーカスずれ(FE)検出では、図
8に示す通り4分割光検出器26の出力を演算した結果
からフォーカスずれ(FE)信号を求めているため、信
号光スポットの中心部は4分割光検出器26の分割線
(不感帯)上に位置することとなる。一方この方式で
は、例えば上記4分割光検出器26の各受光素子出力の
総和(加算器33、34、36による総和)から記録デ
ータを読み取った高周波(RF)信号を得ている。しか
しいずれの場合にも、上述したように光パワー密度の高
い光スポット中心部が不感帯に位置するため、スポット
径の増減、あるいはスポット位置の移動により、光スポ
ットに対する不感帯の占める割合が変化して出力信号の
大きさが変化してしまう。つまりトラッキング制御、フ
ォーカス制御のためのレンズのアクチュエータ動作自体
が、出力信号変動(すなわちジッター)を招来し、ジッ
ターが悪化するという問題がある。
【0007】そこで本発明は、光検出器の不感帯の影響
を除去し、スポット径の増減、スポット位置の移動があ
っても出力信号の大きさが変化することがなく、ジッタ
ー特性に優れた光ピックアップ装置を提供することを第
1の目的とする。
【0008】さらに本発明は、上記第1の目的を達成す
るとともに、信号処理系を簡素化することができるよう
にした光ピックアップ装置を提供することを第2の目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、光源からの出射光を複数の光スポットにて記
録媒体に照射し、上記各光スポットによる反射光を、複
数設けた各受光素子の分割素子片上にそれぞれ導き、当
該受光素子の分割素子片からの各出力を適宜合成・比較
することによって、上記記録媒体のトラックに記録した
情報の読取、トラッキングずれ検知及びフォーカスずれ
検知を行うように構成した光ピックアップ装置におい
て、前記光源と記録媒体との間の光路に、光源からの出
射光を複数のビームに分割するホログラム素子を配置
し、上記ホログラム素子は、光軸上で媒体のトラックと
略直交する方向の分割線を境にして回折条件が互いに異
なるホログラムパターンを備え、上記ホログラムパター
ンの少なくとも一方側は、略トラック方向に沿った方向
への回折機能を有しているとともに、前記受光素子の各
分割素子片を、当該分割素子片からの出力の合成・比較
状態に対応して一体化してなる構成を有している。
【0010】このような構成を有する光ピックアップに
おいては、ホログラムパターン等のホログラム素子で回
折を受けた光束成分(±1次光)によりトラッキングず
れ(TE)信号及びフォーカスずれ(FE)信号を得る
一方、回折を受けない0次光成分は高周波(RF)信号
を得るためだけに利用される。従って高周波(RF)信
号検出には分割化光検出器を用いる必要がなく、受光素
子の不感帯の影響が皆無のため、スポット径の増減、ス
ポット位置の移動があっても出力信号の大きさや周波数
特性等が変化することはない。
【0011】加えて本発明では、受光素子のからの出力
の合成・比較状態に対応して分割素子片どうしを適宜一
体化しており、従って必要最小限の受光素子によって、
記録情報の読取、トラッキングずれ検知及びフォーカス
ずれ検知の各信号が得られるようになっている。
【0012】
【実施形態】以下本発明の実施形態について、図面を用
いて詳細な説明を行う。図1に本発明の一実施形態の光
ピックアップ装置の模式的な構造図を示しており、この
装置は、光源となる半導体レーザ1からの出射光をホロ
グラム素子2で複数の光ビームに分割し、ハーフミラー
3を介して対物レンズ4によって光ディスク5の記録面
上に複数の光スポットとして収束させるように構成され
ている。ここで上記ホログラム素子2は、図1、図2及
び図6に示すように、光軸上で媒体のトラックと直交す
る方向の線により分割されている。
【0013】この分割線は仮想線として示したものであ
るが、図6中の(e)以外のホログラム素子では、その
分割線を中心として上下のホログラムパターンの輪郭が
対称になっている。このようにホログラム素子2は、少
なくとも分割線の一方にトラック方向に回折機能を有
し、上記分割線の両側の回折条件、すなわち格子間隔及
び格子方向を異ならせたホログラムパターンA,Bを有
している。上記格子間隔及び格子方向については後述す
るが、図6のホログラム素子2のホログラムパターン
A,Bは、それぞれ次のように配置されている。すなわ
ち図6中の(a)は、上記分割線を境として各々を矩形
状として配置したものであり、また(b)は上記分割線
上に直径を有する半円形状のものを分割線について対称
に配置したものであり、さらに(c)は上記分割線の近
傍をホログラムパターンの無い領域として概略半円形状
のものを分割線について対称に配置したものであり、さ
らにまた(d)は上記分割線の近傍をホログラムパター
ンの無い領域として概略楕円形状のものを分割線につい
て対称に配置したものであり、(e)はホログラムパタ
ーンAのみを上記分割線上に直径を有する半円形状のも
のとして配置したものである。
【0014】なお本実施形態では、図6(b)タイプの
ホログラム素子について説明するが、(a),(c),
(d),(e)など他のホログラムパターンを有するホ
ログラム素子についても、以下に説明する効果は同様に
得られる。
【0015】ホログラム素子2の作用によって、回折0
次と回折1次の光ビームが記録面上のどの位置に収束す
るかを、図2の原理図を用いて具体的に説明する。半導
体レーザ1から射出して図2の上側のホログラムパター
ンAに入射した光ビームのうち、回折されない0次光
は、ホログラムパターンAを通過して対物レンズ4に入
射し、点L’に収束する。一方回折を受けた回折1次光
は、半導体レーザ1の位置Lを中心として光軸対称にあ
る虚像A+ 、A- に光源があるかのごとく対物レンズ4
に入射し、点A’+、A’-に収束する。すなわちホログ
ラムパターンAを出射した光ビームは対物レンズ4によ
って、0次光に関しては上記Lと共役な点L’に、1次
光に関してはA+ 、A- の共役点A’+、A’-にと、各
々記録面上の対応した位置(共役点)に収束する。
【0016】半導体レーザから射出して図2の下側のホ
ログラムパターンBに入射した光ビームについても、こ
れと全く同様に考えることができ、0次光に関してはL
と共役な点L’に、1次光に関してはB+ 、B- の共役
点B’+、B’-にと、各々収束する。従って、半導体レ
ーザ1の出射光は、ホログラム素子2の上下のホログラ
ムパターンA、Bの作用によって回折0次と回折1次の
光ビームとなり、対物レンズ4を通過した後、光ディス
ク5の記録面上にL’、A’+、A’-、B’+、B’-の
5点の光スポットとして収束することになる。
【0017】なお実際的には、上記各光スポットは3次
元空間にて一直線状に並ぶものではないが、図2では各
光スポットの光軸方向の焦点位置の関係を説明するため
に、便宜上光軸と垂直をなす方向から見た各光スポット
の位置を示したものとなっている。
【0018】次に、光スポットを光ディスク5の記録面
に対して垂直方向から見た様子を図3に示す。トラック
15の中心の光スポット10は回折0次光であり、その
他の4点は±1次の回折光である。なおホログラム素子
2でホログラムパターンの設けられていない部分を通過
した光ビームは、回折0次光と同じ光スポットに収束す
る。ここでホログラムパターンAの回折1次光スポット
11,13は中心の光スポット10に対して点対称の位
置になり、ホログラムパターンBの回折1次光スポット
12,14も中心の光スポット10に対して点対称の位
置になる。それぞれのスポット位置は各ホログラムパタ
ーンA、B各々の格子間隔と格子方向を定めることで、
各々の1次回折光をトラックの適切な位置に収束させる
ことができる。
【0019】なおこのときホログラムパターンの格子間
隔によって回折の大きさ、すなわち回折0次光からの回
折1次光の離間が設定され、ホログラムパターンの格子
方向によって回折方向、すなわちトラック方向に対して
回折±1次光を結んだ直線がなす角度が設定されるの
で、ホログラムパターンA,Bの各々の格子間隔と格子
方向とを適宜に定めることで、各々の1次回折光をトラ
ックの適切な所望位置に収束させることができる。また
これらの回折1次光の光スポットの概略形状は、各々の
ホログラムパターンの開口形状のフーリエ変換として得
られる。
【0020】そして本発明では、上述した回折の無い0
次光を用いて高周波(RF)信号を検出する一方、上記
回折±1次光を用いてフォーカスずれ(FE)信号又は
トラッキングずれ(TE)信号を検出して前述した出力
信号変動を抑止したものであるが、以下この点について
順に説明する。
【0021】まず光検出器6上の光スポットについて説
明する。光ディスク5の記録面上の上記5点の光スポッ
トは、光ディスク5でそれぞれ反射し再度対物レンズ4
とハーフミラー3とを通過し光検出器側の焦点面で再結
像するが、光検出器側の焦点面での光スポットの位置関
係は、上述した記録面上の光スポットの位置関係と同様
に共役関係になる。従って上記光検出器6は、前述した
5点の光スポットに対応して、通常5体の受光素子から
構成されるが、本発明にかかる光検出器では、常時出力
の和を採る分割化受光素子の分割素子片どうしが一体化
されて3体の受光素子から構成されている。すなわち図
4及び図5に示されているように、3体の受光素子2
1、22、23から光検出器が構成されており、このう
ち受光素子21は分割線の無い1つの受光素子片からな
るとともに、両側の受光素子22,23は、図示上下方
向に設けられた一対の分割線によって添字a,b,cで
示された3つの領域に分割され、それぞれ分割素子片2
2b,22a,22c及び23b,23a,23cから
形成されている。
【0022】すなわち本実施形態で用いられている3分
割受光素子22,23は、先に出願した特願平5−32
0322号(以下、先願という。)における2分割受光
素子の分割素子片どうしを一体化したものである。より
具体的には、先願における図4及び図5に示されている
2分割受光素子22,23の互いに隣接する分割素子片
22b,23aからの出力は、情報の読み取り、トラッ
キングずれ検知、フォーカスずれ検知において、常時同
一極性で取り扱われて和が採られている。従って本願発
明では、先願における隣接分割素子片22b,23aど
うしを一体化して3分割受光素子としており、このよう
に一体化された3分割受光素子によって同様な機能を維
持している。先願における2分割受光素子24,25の
互いに隣接する分割素子片24b,25aについても同
様である。
【0023】そして対物レンズ4と光ディスク5の位置
関係が光軸方向あるいは光軸と垂直方向に移動した場合
に、スポット形状及びスポット位置が、記録面と光検出
器側の焦点面上とで同様に変化することになる。対物レ
ンズ4と光ディスク5の位置関係の光軸方向の変化、す
なわちフォーカスずれに対する光検出器6上の光スポッ
トの変化を図4で説明する。
【0024】合焦点では、図4(b)に示すように0次
光の光スポット16を中心としてホログラムパターンA
の回折1次光の光スポット17、19とホログラムパタ
ーンBの回折1次光の光スポット18、20が上下に位
置し、全てが最小の光スポットを形成している。そして
光スポット16は受光素子21の中心に位置し、回折1
次光の光スポット17〜20は受光素子21の両側に並
設された3分割受光素子22及び23の各分割線上に中
心が位置する。
【0025】一方、対物レンズ4と光ディスク5の距離
が近づいた時は、図4(a)に示すように0次光の光ス
ポット16は位置の変化は無く径が大きくなり、ホログ
ラムパターンAの回折1次光の光スポット17、19
は、フーコー法(Foucault Method)と同様な原理によ
りホログラムパターンAの開口形状に似た形に大きくな
りながら、その中心が図4の上側に移動し、ホログラム
パターンBの回折1次光の光スポット18、20は、ホ
ログラムパターンBの開口形状に似た形に大きくなりな
がらその中心が図4の下側に移動し、回折1次光の光ス
ポット17〜20は3分割受光素子22、23の各分割
線の片側に大半が位置することになる。なお図4は理想
状態を示したので片側のみに位置しているが、実際はボ
ケ等により他側にも一部が位置する。
【0026】逆に対物レンズ4と光ディスク5の距離が
遠くなった時は、図4(c)に示すように0次光の光ス
ポット16は位置の変化は無く径が大きくなり、ホログ
ラムパターンAの回折1次光の光スポット17、19
は、フーコー法(Foucault Method)と同様な原理によ
りホログラムパターンAの上下逆の開口形状に似た形に
大きくなりながら、その中心が図4の下側に移動し、ホ
ログラムパターンBの回折1次光の光スポット18、2
0は、ホログラムパターンBの上下逆の開口形状に似た
形に大きくなりながらその中心が図4の上側に移動す
る。
【0027】従って、光検出器6を構成する受光素子2
1と、両3分割素子22,23との出力を、図5に示す
ように採ることによって、フォーカスずれ(FE)信号
及びトラックずれ(TE)信号が得られる。すなわち両
3分割素子22及び23を構成する各素子片を、22
a,22b,22c及び23a,23b,23cとする
とき、それらの各出力を、 FE=(22b+22c+23a)−(23b+23c
+22a) のように比較器27で比較するように結線することで、
フォーカスずれ(FE)信号が得られることになる。そ
してこのようにフォーカスずれ(FE)信号を得ると、
比較により次のようにして波長変動やレンズ移動の影響
を解消できる。
【0028】すなわちまず2つの変動要素について考察
することにする。その1つは温度変化等により半導体レ
ーザ1の出射光の波長が変化した場合の影響についての
考察である。図4の(b)の合焦状態において出射光の
波長が長波長に変化すると、各光スポットの回折は小さ
くなるので、図4の(d)のように各回折1次光の光ス
ポット17〜20は、0次光の光スポット16に近づく
方向に各々移動する。各光スポットの移動は中心からの
距離に比例しており、中心からの距離が遠いほど移動量
は大きくなる。このとき各受光素子の出力は、22b,
23bが増加し、22c,23cが減少することになる
が、上記演算式によってこれらの増減が互いに相殺され
ることとなるので、出射光の長波長への波長変動の影響
を解消することができる。なおこのとき3分割素子2
2,23における中央の分割素子片22a,23aの出
力は、図示上下の両スポットが増減して相殺することか
ら結果的に殆ど変化しない。
【0029】また出射光の波長が短波長に変化した場合
には、各光スポットの回折は大きくなるので、図4の
(d)とは逆に各回折1次光の光スポット17〜20は
0次光の光スポット16から遠ざかる方向に移動する
が、同様にして、各受光素子の出力は互いに相殺するこ
ととなり、出射光の短波長への波長変動の影響を解消す
ることができる。
【0030】他のもう1つの考察は、レンズが移動した
場合の影響についての考察である。図4の合焦状態にお
いてレンズが上方に移動すると、図4(e)のように各
光スポットが一様に上方に移動することになる。このと
き、各受光素子の出力は、22c,23bが増加し、2
2b,23cが減少することになるが、上記演算式によ
ってこれらの増減が互いに相殺されることとなるので、
レンズの上方への移動による影響を解消することができ
る。またレンズが下方に移動した場合には光スポットが
一様に下方に移動することになるが、上述したと同様に
して相殺されることとなり、レンズの下方への移動によ
る影響を解消することができる。なおこのとき3分割素
子22,23における中央の分割素子片22a,23a
の出力は、図示上下の両スポットが増減して相殺するこ
とから結果的に殆ど変化しない。
【0031】このように本実施形態装置によれば、フォ
ーカスずれ(FE)信号から、出射光の波長変動の影響
又はレンズ移動による影響を解消することができ、ジッ
ター特性に優れた信号検出を行うことが可能となった。
【0032】一方、対物レンズ4と光ディスク5との位
置関係のトラッキング方向のずれ検出は、通常の3ビー
ム法の場合と全く同様であり、図5に示すように、トラ
ックずれ(TE)信号に関しては、 TE=(22b+22c+22a)−(23b+23c
+23a) のように3分割受光素子22,23の出力を比較器32
で比較するように結線して、+1次回折光と−1次回折
光との差を求めることで、トラックずれ(TE)信号が
プッシュプル検出できる。
【0033】このとき波長変動やレンズ移動があって
も、上記差を求める際には各3分割素子における添字
a,b,cで示した領域の個々の和すなわち上記変動に
よっては結果的に変化することのない和を用いているの
で、波動変動やレンズ移動の影響を受けない検出信号を
得ることができる。
【0034】また高周波(RF)信号に関しては、焦点
合わせの程度に応じて回折0次光の光スポット16のビ
ーム径が増減するのみで、常に光検出器6の受光素子2
1上にスポットが位置している。そして上記受光素子2
1は、分割線の無い受光素子で構成されているので、従
来例に見られたような光検出素子の不感帯の影響は一切
発生することがない。よって本発明の上記実施形態によ
れば、光検出素子の不感帯の影響が全く無く、スポット
径の変動があっても高周波(RF)出力信号の大きさが
変化することがせなく、ジッター特性に優れた信号検出
を行うことが可能となる。
【0035】加えて本実施形態では、受光素子からの出
力の合成・比較状態に対応して分割素子片どうしを適宜
一体化しており、従って必要最小限の受光素子によっ
て、記録情報の読取、トラッキングずれ検知及びフォー
カスずれ検知の各信号が得られるようになっている。
【0036】さらに本実施形態においては、ホログラム
素子2のホログラムパターンA,Bを分割線に対して輪
郭が対称なホログラムパターンとしているので、各回折
1次光の光スポットの形状と面積とが略等しくなる。従
って上述した各受光素子の出力の合成・比較において、
各受光素子の出力の相殺がバランスよく行われることと
なり、波長変動やレンズ移動による影響の無い、より安
定した出力信号を得ることができる。
【0037】一方、図6(e)におけるホログラム素子
を採用した場合には、当該ホログラム素子が前述したよ
うにホログラムパターンAのみを施したものであるの
で、この場合には光スポット18,20がないものとな
るものの、上記高周波(RF)信号やフォーカスずれ
(FE)信号のジッター特性は、上述したと同様に改善
することができる。そして上記受光素子23,25が不
要となるので受光素子の構成を簡単化することができ
る。
【0038】上記実施形態はCDピックアップについて
説明したが、光磁気ディスク等に用いる場合は、図1で
ハーフミラー3と光検出器6との間に偏光分離のための
素子を配置すれば同様に用いられる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように本発明による光ピック
アップ装置では、光検出素子不感帯の影響が皆無のた
め、スポット径の増減、スポット位置の移動があっても
高周波(RF)出力信号の大きさが変化することがな
く、ジッター特性に優れた信号検出が可能となる。
【0040】加えて特に本発明では、受光素子を一体化
して必要最少限の受光素子のみを用いることによって、
簡易な信号処理が行われるようになっており、本来の機
能を維持しつつ、装置の生産性・信頼性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による光ピックアップの基
本構成模式図である。
【図2】ホログラム素子により光ビームがディスク記録
面上に収束する様子を説明した原理図である。
【図3】光ディスク面における5つのスポットの照射状
態を示す説明図である。
【図4】光検出器を構成する受光素子の受光面上での光
スポットの状態を示す説明図である。
【図5】光検出器の各エレメント出力からRF信号、F
E信号、TE信号を得るための結線の状態を示す回路説
明図である。
【図6】ホログラム素子の格子パターンを説明するため
の模式図である。
【図7】従来例の光ピックアップの基本構成模式図であ
る。
【図8】従来例の4分割光検出素子出力の結線を示す説
明図。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 ホログラム素子 3 ハーフミラー 4 対物レンズ 5 光ディスク 6,9 光検出器 10 回折0次光 11,12,13,14 回折±1次光 15 情報トラック 16,17,18,19,20 光検出器上での光ス
ポット形状 21 RF信号用受光素子 22,23 TE,FE信号用受光素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東浦 一雄 長野県諏訪郡下諏訪町5329番地 株式会社 三協精機製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの出射光を複数の光スポットに
    て記録媒体に照射し、上記各光スポットによる反射光
    を、複数設けた各受光素子上にそれぞれ導き、当該受光
    素子からの各出力を適宜合成・比較することによって、
    上記記録媒体のトラックに記録した情報の読取、トラッ
    キングずれ検知及びフォーカスずれ検知を行うように構
    成した光ピックアップ装置において、 前記光源と記録媒体との間の光路に、光源からの出射光
    を複数のビームに分割するホログラム素子を配置し、 上記ホログラム素子は、光軸上で記録媒体のトラックと
    略直交する方向の分割線を境にして回折条件が互いに異
    なるホログラムパターンを備え、 上記ホログラムパターンの少なくとも一方側は、略トラ
    ック方向に沿った方向への回折機能を有しているととも
    に、 前記受光素子のうち分割化受光素子を構成している各分
    割素子片どうしを、当該分割素子片からの出力の合成・
    比較状態に対応して一体化したことを特徴とする光ピッ
    クアップ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ピックアップ装置にお
    いて、 分割素子片を一体化した受光素子は、出力の合成・比較
    において同一極性で扱う分割素子片どうしを一体化して
    なることを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光ピックアップ装置にお
    いて、 分割素子片を一体化した受光素子は、2点の反射光を受
    ける3分割受光素子からなることを特徴とする光ピック
    アップ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光ピックアップ装置にお
    いて、 分割素子片を一体化した受光素子は、情報の読取、トラ
    ッキングずれ検知及びフォーカスずれ検知において常時
    出力和を採る2分割受光素子の分割素子片どうしを一体
    化してなることを特徴とする光ピックアップ装置。
JP7248819A 1994-09-02 1995-09-01 光ピックアップ装置 Pending JPH08124183A (ja)

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JP6-234441 1994-09-02
JP23444194 1994-09-02
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1294572C (zh) * 2003-11-28 2007-01-10 松下电器产业株式会社 光盘装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1294572C (zh) * 2003-11-28 2007-01-10 松下电器产业株式会社 光盘装置

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