JPH08123222A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JPH08123222A
JPH08123222A JP6265519A JP26551994A JPH08123222A JP H08123222 A JPH08123222 A JP H08123222A JP 6265519 A JP6265519 A JP 6265519A JP 26551994 A JP26551994 A JP 26551994A JP H08123222 A JPH08123222 A JP H08123222A
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Masayuki Ishikawa
匡幸 石川
Akito Onishi
明人 大西
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】トナー像の転写特性を良くすることができ、印
刷品位を高くすることができる電子写真装置を提供す
る。 【構成】トナー像を印刷媒体に転写するための転写条件
を検出する転写条件検出手段と、該転写条件検出手段か
らの検出信号を受け、前記転写条件に対応した指令信号
を出力する制御部と、該制御部からの指令信号を受け、
転写電流及び転写電圧の少なくとも一方を前記転写条件
に対応させて設定する設定転写電流/転写電圧切換回路
19と、該設定転写電流/転写電圧切換回路19の設定
に基づいて転写電流を流し、転写電圧を印加する転写部
高圧電源20とを有する。そして、該転写部高圧電源2
0は、設定転写電流/転写電圧切換回路19の設定に基
づいて転写電流を印刷媒体に流し、転写電圧を転写部に
印加する。転写条件に対応させて転写電流及び転写電圧
の少なくとも一方が設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真装置、例えば、電子写真
方式を利用したプリンタは、印字データ等を送受信する
送受信部、プリンタの各部の動作を制御するプリンタ制
御部、電源、及び印刷を行う印刷プロセスユニット部等
から成る。該印刷プロセスユニット部においては、紙等
の印刷媒体に黒い粒子状のトナーから成るトナー像を形
成することによって印刷が行われ、そのために、前記印
刷プロセスユニット部は、帯電器、露光器、現像器、転
写器、定着器、感光体ドラム等を有する。そして、前記
帯電器によって感光体ドラムの表面が一様に帯電させら
れ、露光器によって感光体ドラムにレーザ光等のエネル
ギーが照射されて静電潜像が形成され、現像器によって
前記静電潜像が現像されてトナー像になり、転写器によ
って前記トナー像が印刷媒体に転写され、定着器によっ
て前記トナー像が印刷媒体に定着されるようになってい
る。
【0003】次に、前記転写器について説明する。図2
は従来のプリンタにおける転写器の概念図である。図に
示すように、転写器は、感光体ドラム11と対向させて
配設された転写ローラ12から成り、該転写ローラ12
にプラスの高電圧を転写電圧として印加するようになっ
ている。前記感光体ドラム11には現像器によってあら
かじめトナー像が形成され、該トナー像を構成する各ト
ナー13は転写電圧によって印刷媒体14の上に吸引さ
れ、トナー像の転写が行われる。
【0004】ところで、前記転写ローラ12は、感光体
ドラム11と十分に接触させることができるように、通
常、柔らかいゴム質の材料によって形成される。また、
前記転写ローラ12は、転写電圧を印加したときに転写
に必要な電流(以下「転写電流」という。)を印刷媒体
14に流すために、ある程度の導電率を有する材料によ
って形成される。
【0005】図3は転写率の第1の説明図、図4は転写
率の第2の説明図である。なお、図において、横軸に転
写ローラ12(図2)から印刷媒体14に流れる転写電
流を、縦軸に転写率1/ηを採ってある。この場合、該
転写率1/ηは、転写時において感光体ドラム11に残
留したトナー13と転写によって印刷媒体14に吸引さ
れたトナー13との比を百分率で表したものである。し
たがって、転写率1/ηが小さいほど、転写効率の良い
転写が行われることになる。
【0006】前記感光体ドラム11の上に一定量のトナ
ー13が存在すると、該トナー13は図3の実線で示す
ような特性を示す。すなわち、感光体ドラム11に形成
されたトナー像を印刷媒体14に転写する際に必要なエ
ネルギーは、点aにおいて最適値になる。また、転写は
転写電流以外の、例えば、トナー13の帯電量の影響も
受ける。
【0007】すなわち、図4において、実線Aは図示し
ないプリンタの印刷プロセスユニット部に補充された新
しいトナー13(以下「新トナー」という。)の転写率
1/ηを、破線Bは印刷プロセスユニット部に消費され
ずに残っていた古いトナー13(以下「旧トナー」とい
う。)の転写率1/ηを示す。旧トナーの帯電量は新ト
ナーの帯電量と比較して少ない。したがって、旧トナー
を使用する場合には転写率1/ηが大きくなり、転写電
流をその分多く流す必要がある。
【0008】このように、プリンタの転写器において
は、種々の要因が転写率1/ηに影響を与える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の電子写真装置においては、トナー像を印刷媒体14
に転写する際に以下のような問題が生じる。図5は印刷
媒体及び転写ローラが同程度の大きさである場合の転写
電流の説明図、図6は印刷媒体が転写ローラより小さ
く、転写ローラと抵抗値が著しく異なる場合の転写電流
の説明図である。
【0010】図5に示すように、印刷媒体14及び転写
ローラ12の大きさが等しい場合、転写電流はほとんど
印刷媒体14に流れる。このときの転写電流密度ベクト
ルをJとし、印刷媒体14と転写ローラ12との接触部
の面積をSとしたとき、印刷媒体14に流れる転写電流
は|J|×Sで表すことができる。
【0011】ところが、図6に示すように、印刷媒体1
4が転写ローラ12より小さい場合、印刷媒体14に流
れる転写電流の電流密度ベクトルをJ1 とし、印刷媒体
14と転写ローラ12との接触部の面積をS1 としたと
き、前記転写電流は |J1 |×S1 になる。一方、転写ローラ12に流れる漏れ電流の電流
密度ベクトルをJ2 とし、感光体ドラム11と転写ロー
ラ12とが直接接触する部分の面積を(S−S1)とし
たとき、前記漏れ電流は |J2 |×(S−S1 ) になる。
【0012】そして、印刷媒体14の抵抗値が転写ロー
ラ12の抵抗値より著しく大きい場合、 |J1 |×S1 ≪|J2 |×(S−S1 ) になり、印刷媒体14と転写ローラ12との接触部に十
分な転写電流を流すことができず、トナー13が十分に
印刷媒体14に吸引されなくなってしまう。
【0013】一方、印刷媒体14の抵抗値が転写ローラ
12の抵抗値より著しく小さい場合、 |J2 |×(S−S1 )≪|J1 |×S1 になり、印刷媒体14と転写ローラ12との接触部に過
剰な転写電流が流れる。この場合、印刷媒体14自体が
分極してしまい、トナー13が安定して印刷媒体14に
吸引されなくなってしまう。
【0014】このように、印刷媒体14が転写ローラ1
2より小さく、印刷媒体14の抵抗値と転写ローラ12
の抵抗値とが著しく異なる場合、トナー13が十分に安
定して印刷媒体14に吸引されない。また、トナー像の
転写に必要な転写電流は、単位時間で印刷媒体14に移
動させることができるトナー13の量によって変化し、
印刷媒体14の搬送速度が高い場合には大きな転写電流
が必要になる。したがって、同一のプリンタを使用し、
同じ転写電流を流す場合には、印刷媒体14の搬送速度
を変更することができない。
【0015】さらに、トナー13の転写効率は経時的に
も変化する。図7は転写効率の経時変化を示す図であ
る。なお、図において、横軸に印刷された印刷媒体14
(図2)の枚数を、縦軸にトナーの転写効率を採ってあ
る。この場合、転写効率は転写率1/ηと異なり、10
0〔%〕に近いほど良い特性を示す。
【0016】図において、b〜dは新トナーをプリンタ
の印刷プロセスユニット部に補充した時点であり、新ト
ナーが補充されると転写効率は高くなり転写特性が良く
なる。すなわち、トナー13(図2)が古くなると転写
効率は低くなり、大きな転写電流が必要になる。したが
って、前記トナー13が十分に印刷媒体14に吸引され
なくなってしまう。
【0017】また、転写ローラ12にはトナー13を吸
引する際に高圧の転写電圧が印加されるので、表層の電
気的特性が高圧による放電、絶縁破壊、酸化等によって
変化し、転写ローラ12自体の抵抗値が変化することが
ある。その場合、前記転写ローラ12に一定の転写電圧
を印加しても、転写電流は初期状態において流れたもの
と異なる。したがって、トナー13が安定して印刷媒体
14に吸引されなくなってしまう。
【0018】このように、該印刷媒体14が転写ローラ
12より小さく、印刷媒体14の抵抗値と転写ローラ1
2の抵抗値とが著しく異なる場合、印刷媒体14の搬送
速度が変化した場合、トナー13及び転写ローラ12が
古くなった場合等に、トナー像の転写特性が悪くなり、
印刷品位が低下してしまう。本発明は、前記従来の電子
写真装置の問題点を解決して、トナー像の転写特性を良
くすることができ、印刷品位を高くすることができる電
子写真装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の電
子写真装置においては、トナー像を印刷媒体に転写する
ための転写条件を検出する転写条件検出手段と、該転写
条件検出手段からの検出信号を受け、前記転写条件に対
応した指令信号を出力する制御部と、該制御部からの指
令信号を受け、転写電流及び転写電圧の少なくとも一方
を前記転写条件に対応させて設定する設定転写電流/転
写電圧切換回路と、該設定転写電流/転写電圧切換回路
の設定に基づいて転写電流を流し、転写電圧を印加する
転写部高圧電源とを有する。
【0020】本発明の他の電子写真装置においては、ト
ナー像を印刷媒体に転写するための転写条件を検出する
転写条件検出手段と、転写電流及び転写電圧の少なくと
も一方を前記転写条件に対応させて設定する設定転写電
流/転写電圧切換回路と、該設定転写電流/転写電圧切
換回路の設定に基づいて転写電流を流し、転写電圧を印
加する転写部高圧電源とを有する。
【0021】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は印刷媒体の抵抗値である。本発明の
更に他の電子写真装置においては、前記転写条件は印刷
媒体の搬送速度である。本発明の更に他の電子写真装置
においては、前記転写条件は単位時間当たりの印刷枚数
である。
【0022】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は印刷プロセスユニット部のトナー残
量である。本発明の更に他の電子写真装置においては、
前記転写条件は印刷媒体積算枚数である。本発明の更に
他の電子写真装置においては、前記転写条件は印刷プロ
セスユニット部のトナー残量を前記印刷媒体積算枚数に
よって除算した値である。
【0023】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記設定転写電流/転写電圧切換回路は、印刷媒体
が転写部に無い紙間においても、転写時間における転写
電圧と同じ極性の転写電圧を設定する。本発明の更に他
の電子写真装置においては、前記紙間における転写電圧
が転写時間における転写電圧より低く設定される。
【0024】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は転写ローラの抵抗値の変化である。
本発明の更に他の電子写真装置においては、前記転写条
件は電子写真装置が使用される温度である。
【0025】
【作用】本発明によれば、前記のように電子写真装置に
おいては、トナー像を印刷媒体に転写するための転写条
件を検出する転写条件検出手段と、該転写条件検出手段
からの検出信号を受け、前記転写条件に対応した指令信
号を出力する制御部と、該制御部からの指令信号を受
け、転写電流及び転写電圧の少なくとも一方を前記転写
条件に対応させて設定する設定転写電流/転写電圧切換
回路と、該設定転写電流/転写電圧切換回路の設定に基
づいて転写電流を流し、転写電圧を印加する転写部高圧
電源とを有する。
【0026】この場合、前記転写条件検出手段によって
検出された転写条件は、検出信号として制御部に送ら
れ、該制御部は前記転写条件に対応した指令信号を出力
する。また、設定転写電流/転写電圧切換回路は、前記
指令信号を受けると、前記転写条件に対応させて転写電
流及び転写電圧の少なくとも一方を設定する。そして、
前記転写部高圧電源は、設定転写電流/転写電圧切換回
路の設定に基づいて転写電流を印刷媒体に流し、転写電
圧を転写部に印加する。
【0027】本発明の他の電子写真装置においては、ト
ナー像を印刷媒体に転写するための転写条件を検出する
転写条件検出手段と、転写電流及び転写電圧の少なくと
も一方を前記転写条件に対応させて設定する設定転写電
流/転写電圧切換回路と、該設定転写電流/転写電圧切
換回路の設定に基づいて転写電流を流し、転写電圧を印
加する転写部高圧電源とを有する。
【0028】この場合、前記転写条件検出手段によって
検出された転写条件は、設定転写電流/転写電圧切換回
路に送られ、該設定転写電流/転写電圧切換回路は前記
転写条件に対応させて転写電流及び転写電圧の少なくと
も一方を設定する。そして、前記転写部高圧電源は、設
定転写電流/転写電圧切換回路の設定に基づいて転写電
流を印刷媒体に流し、転写電圧を転写部に印加する。
【0029】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は印刷媒体の抵抗値である。この場
合、前記制御部は、印刷媒体の抵抗値に対応した指令信
号を出力する。そして、前記設定転写電流/転写電圧切
換回路は、前記指令信号を受けると、印刷媒体の抵抗値
に対応させて転写電流を設定する。したがって、印刷媒
体が異なっても、適正な転写電流を印刷媒体に流すこと
ができる。
【0030】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は印刷媒体の搬送速度である。この場
合、前記制御部は、印刷媒体の搬送速度に対応した指令
信号を出力する。そして、前記設定転写電流/転写電圧
切換回路は、前記指令信号を受けると、印刷媒体の搬送
速度に対応させて転写電流及び転写電圧の少なくとも一
方を設定する。したがって、印刷媒体の搬送速度に対応
する転写電流を印刷媒体に流し、転写電圧を転写部に印
加することができる。
【0031】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は単位時間当たりの印刷枚数である。
この場合、前記制御部は、単位時間当たりの印刷枚数に
対応した指令信号を出力する。そして、前記設定転写電
流/転写電圧切換回路は、前記指令信号を受けると、単
位時間当たりの印刷枚数に対応させて転写電流及び転写
電圧の少なくとも一方を設定する。したがって、例え
ば、オペレータが操作パネルを操作して単位時間当たり
の印刷枚数を変更し、印刷媒体の搬送速度を変更するこ
とができる。
【0032】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は印刷プロセスユニット部のトナー残
量である。この場合、前記制御部は、印刷プロセスユニ
ット部のトナー残量に対応した指令信号を出力する。そ
して、前記設定転写電流/転写電圧切換回路は、前記指
令信号を受けると、印刷プロセスユニット部のトナー残
量に対応させて転写電流及び転写電圧の少なくとも一方
を設定する。したがって、トナー残量によってトナーの
新旧を推定し、トナーの新旧に対応する転写電流を印刷
媒体に流し、転写電圧を転写部に印加することができ
る。
【0033】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は印刷媒体積算枚数である。この場
合、前記制御部は、印刷媒体積算枚数に対応した指令信
号を出力する。そして、前記設定転写電流/転写電圧切
換回路は、前記指令信号を受けると、印刷媒体積算枚数
に対応させて転写電流及び転写電圧の少なくとも一方を
設定する。したがって、印刷媒体積算枚数によってトナ
ーの新旧を推定し、トナーの新旧に対応する転写電流を
印刷媒体に流し、転写電圧を転写部に印加することがで
きる。
【0034】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は印刷プロセスユニット部のトナー残
量を前記印刷媒体積算枚数によって除算した値である。
この場合、前記制御部は、前記値に対応した指令信号を
出力する。そして、前記設定転写電流/転写電圧切換回
路は、前記指令信号を受けると、前記値に対応させて転
写電流及び転写電圧の少なくとも一方を設定する。した
がって、前記値が大きい場合はトナーが新しいと推定さ
れ、値が小さい場合はトナーが古いと推定され、トナー
の新旧に対応する転写電流を印刷媒体に流し、転写電圧
を転写部に印加することができる。
【0035】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記設定転写電流/転写電圧切換回路は、印刷媒体
が転写部に無い紙間においても、転写時間における転写
電圧と同じ極性の転写電圧を設定する。この場合、感光
体ドラムの上の逆帯電トナーが転写ローラに付着するの
を防止することができる。本発明の更に他の電子写真装
置においては、前記紙間における転写電圧が転写時間に
おける転写電圧より低く設定される。この場合、感光体
ドラムの上の逆帯電トナーが転写ローラに付着するのを
防止することができるとともに、転写ローラの表層の電
気的特性が変化し、転写ローラの抵抗値が変化してしま
うのを防止することができる。
【0036】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は転写ローラの抵抗値の変化である。
この場合、前記制御部は、転写ローラの抵抗値の変化に
対応した指令信号を出力する。そして、前記設定転写電
流/転写電圧切換回路は、前記指令信号を受けると、転
写ローラの抵抗値の変化に対応させて転写電流及び転写
電圧の少なくとも一方を設定する。したがって、転写ロ
ーラの抵抗値が高電圧によって高くなっても、抵抗値に
対応する転写電流を印刷媒体に流し、転写電圧を転写部
に印加することができる。
【0037】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は電子写真装置が使用される温度であ
る。この場合、前記制御部は、温度に対応した指令信号
を出力する。そして、前記設定転写電流/転写電圧切換
回路は、前記指令信号を受けると、温度に対応させて転
写電流及び転写電圧の少なくとも一方を設定する。した
がって、温度が変化する環境条件に電子写真装置が置か
れても、温度に対応する転写電流を印刷媒体に流し、転
写電圧を転写部に印加することができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例に
おける転写部電源回路の制御ブロック図である。図にお
いて、18はプリンタ制御部CPUであり、該プリンタ
制御部CPU18は、例えば、印刷媒体14(図2参
照)の搬送、図示しない印刷プロセスユニット部内の帯
電器、現像器及び転写器における転写電圧の印加タイミ
ング等を制御する。また、電源CPU17は前記プリン
タ制御部18からの信号を受け、印刷プロセスユニット
部内の電圧を制御し、該電圧を帯電器、現像器及び転写
器に印加する。
【0039】そして、転写条件検出手段としての設定転
写電流/転写電圧検出回路16は、印刷媒体14の種
類、抵抗値及び搬送速度、転写ローラ12の抵抗値等の
転写条件を検出し、制御部としての電源CPU17は、
前記設定転写電流/転写電圧検出回路16から検出信号
を受け、前記転写条件に対応した指令信号を出力する。
また、設定転写電流/転写電圧切換回路19は、前記電
源CPU17からの指令信号を受け、前記転写条件に対
応した転写電流又は転写電圧を設定する。
【0040】さらに、転写部高圧電源20は、前記設定
転写電流/転写電圧切換回路19によって設定された転
写電圧を転写ローラ12(転写部)に印加し、転写電流
を印刷媒体14に流す。このようにして、各種の転写条
件に対応した転写電圧を設定し、印刷品位を高くするこ
とができる。なお、前記電源CPU17は、各電源の制
御を行うとともに、各種の検出値を比較したり記憶した
りする機能を有する。
【0041】ところで、第1の実施例においては、印刷
媒体14の大きさ及び抵抗値が変化したときに、トナー
13が安定して印刷媒体14に吸引される。図8は本発
明の第1の実施例における印刷媒体の走行ルートの概念
図である。図に示すように、印刷媒体14はトレイ21
に収容され、印刷時にホッピングローラ22によって給
紙される。その後、印刷媒体14は、バックアップロー
ラ23、24間、印刷プロセスユニット部25内の感光
体ドラム11と転写ローラ12との間(以下「転写部」
という。)及びヒートローラ26、27間を順に通り、
排紙される。
【0042】そして、前記印刷媒体14がバックアップ
ローラ23、24間を通過する時に、バックアップロー
ラ24を支持するバックアップローラシャフト28に高
圧の転写電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定す
ることによって印刷媒体14の抵抗値を計算することが
できる。そこで、前記バックアップローラ23、24に
よって設定転写電流/転写電圧検出回路16(図1)を
構成するようにしている。
【0043】図9は本発明の第1の実施例における設定
転写電流/転写電圧検出回路の概念図である。図におい
て、23、24はバックアップローラ、28、29はバ
ックアップローラシャフトである。高圧電源E1によっ
てバックアップローラシャフト28に高圧の転写電圧が
印加されると、印刷媒体14が通過する際に、高圧電源
E1からの電流がバックアップローラ24、印刷媒体1
4、バックアップローラ23及びバックアップローラシ
ャフト29を介してグラウンドに流れる。そのときの電
流検出抵抗R1の端子間に電圧が発生させられ、該電圧
が出力電圧va として検出される。
【0044】次に、出力電圧va の処理について説明す
る。図10は本発明の第1の実施例における出力電圧を
処理するための制御回路ブロック図である。図に示すよ
うに、出力電圧va はA/Dコンバータ30を介して検
出信号として電源CPU17の入力ポートP1 に入力さ
れる。この場合、同じ方法によって印刷媒体14(図
9)が無い場合の出力電圧va があらかじめ読み取ら
れ、電源CPU17内のメモリに格納されている。そこ
で、電源CPU17は、前記入力ポートP1 に入力され
た印刷媒体14が有る場合の出力電圧va と、メモリに
格納された印刷媒体14が無い場合の出力電圧va とを
比較し、演算を行って印刷媒体14の抵抗値を計算す
る。
【0045】次に、前記電源CPU17は、印刷媒体1
4の抵抗値に対応する転写電圧を選択し、該転写電圧に
応じて出力ポートP3 〜P7 うちのどれか一つに指令信
号を出力する。そして、設定転写電流/転写電圧切換回
路19は前記指令信号を受けて印刷媒体14の抵抗値に
対応する転写電圧を設定し、転写部高圧電源20は転写
ローラ12に設定された転写電圧を印加し、印刷媒体1
4に転写電流を流す。
【0046】なお、18はプリンタ制御部CPU、P2
は該プリンタ制御部CPU18からの信号を受けるため
の入力ポートである。次に、各出力ポートP3 〜P7
選択される転写電圧との対応について説明する。図11
は本発明の第1の実施例における電源CPUの出力ポー
トと転写電圧との対応を示す図である。
【0047】図に示すように、印刷媒体14(図9)の
抵抗値が異なると、1〜5〔kV〕の5段階の転写電圧
が転写ローラ12(図10)に印加されることが分か
る。本実施例においては、前記バックアップローラ2
3、24によって設定転写電流/転写電圧検出回路16
(図1)を構成するようにしているが、印刷媒体14の
搬送方向における転写ローラ12より上流側の部分に配
設されたもの、例えば、ホッピングローラ22(図8)
等によって設定転写電流/転写電圧検出回路16を構成
することもできる。
【0048】また、出力電圧va を電源CPU17に入
力し、該電源CPU17によって5段階の転写電圧を発
生させるようにしているが、出力電圧va を設定転写電
流/転写電圧切換回路19に直接入力し、出力電圧va
に対応して転写電圧を連続的に設定することもできる。
したがって、電源CPU17が不要になり、転写部電源
回路の構造を簡素化することができる。
【0049】図12は本発明の第1の実施例における出
力電圧を処理するための他の制御回路ブロック図であ
る。図に示すように、出力電圧va は設定転写電流/転
写電圧切換回路19に直接入力され、該設定転写電流/
転写電圧切換回路19において前記出力電圧va に対応
する転写電圧が連続的に設定される。
【0050】図13は本発明の第1の実施例における印
刷媒体の抵抗値と転写電流との関係図である。なお、図
において、横軸に印刷媒体14(図9)の抵抗値を、縦
軸に転写電流を採ってある。図10に示す実施例におい
ては、電源CPU17から設定転写電流/転写電圧切換
回路19に対して選択信号を出力し、該選択信号によっ
て設定転写電流/転写電圧切換回路19は5段階の転写
電圧を設定するようになっている。
【0051】この場合、図の実線Cで示すように印刷媒
体14(図9)の抵抗値が大きくなるのに従って転写電
流の値が階段的に大きくされ、ディジタル制御が行われ
る。一方、図12に示す実施例においては、設定転写電
流/転写電圧切換回路19は、出力電圧va に対応する
転写電圧を連続的に設定する。この場合、図の破線Dで
示すように印刷媒体14が大きくなるのに従って転写電
流の値が連続的に大きくされ、アナログ制御が行われ
る。
【0052】なお、図13においては、転写電流を変化
させる方法について説明しているが、転写電圧を変化さ
せることと等価である。すなわち、転写電流又は転写電
圧のどちらかを基準として定電流制御又は定電圧制御が
行われ、定電流値又は定電圧値が、数段階又は連続的に
変化させられる。ところで、通常、プリンタは操作パネ
ルを有する。
【0053】図14は本発明の第1の実施例におけるプ
リンタの斜視図である。図に示すように、操作パネル3
1は複数のスイッチ32及び表示部33を有し、オペレ
ータとプリンタ制御部CPU18(図1)との間のイン
タフェース部である。したがって、オペレータが操作パ
ネル31のスイッチ32を目的に応じて押下すると、該
スイッチ32は電気信号をプリンタ制御部CPU18に
送る。
【0054】また、例えば、印刷媒体14(図9)の補
充の指示、印刷媒体14の搬送不良、トナーの交換タイ
ミング等の表示信号がプリンタ制御部CPU18から液
晶ディスプレイ等の表示部33に送られると、該表示部
33においてメッセージが表示されるようになってい
る。ところで、オペレータは、前記操作パネル31を操
作することによって印刷媒体14の種類を選択すること
が可能であり、プリンタ制御部CPU18は印刷媒体1
4が選択されると、該印刷媒体14の抵抗値及び大きさ
を知ることができる。また、印刷媒体14の種類はトレ
イ21(図8)に配設されたセンサによって検出するこ
ともできる。
【0055】したがって、印刷媒体14の抵抗値及び大
きさに対応した転写電流を流し、又は転写電圧を印加し
て、最適な転写を行うことができ、印刷品位を高くする
ことができる。次に、本発明の第2の実施例について説
明する。この場合、印刷媒体14の搬送速度による影響
をなくすことができる。
【0056】図15は本発明の第2の実施例における転
写部電源回路の制御ブロック図である。図に示すよう
に、印刷媒体14(図9)の搬送速度を検出するために
媒体印刷速度検出部35が配設され、設定転写電流/転
写電圧切換回路19は前記媒体印刷速度検出部35によ
って検出された搬送速度に対応させて転写電流又は転写
電圧を設定する。また、12は転写ローラ、18はプリ
ンタ制御部CPU、17は電源CPU、20は転写部高
圧電源である。
【0057】図16は本発明の第2の実施例における媒
体印刷速度検出部の概念図である。図に示すように、媒
体印刷速度検出部35は印刷プロセスユニット部25を
駆動する印刷プロセスユニット駆動モータ37の駆動信
号に基づいて印刷媒体14(図9)の搬送速度を検出す
る。この場合、印刷プロセスユニット駆動モータ37は
パルスモータによって構成され、パルス列Pによって制
御される。そこで、該パルス列Pのパルス間隔時間Tを
パルス幅変調(PWM)回路38によって読み取り、不
規則な振動による外乱を取り除くフィルタ39を通すこ
とによって搬送速度信号にして電源CPU17に送る。
【0058】本実施例においては、印刷プロセスユニッ
ト駆動モータ37の駆動信号に基づいて印刷媒体14の
搬送速度を検出するようにしているが、印刷媒体14の
単位時間(例えば、1分間)当たりの印刷枚数(以下
「単位時間印刷枚数」という。)を変更することが可能
なプリンタにおいては、オペレータが操作パネル31
(図14)、パソコン等を操作することによって単位時
間印刷枚数の情報を入力すると、搬送速度が設定され
る。
【0059】このように、オペレータによって入力され
た単位時間印刷枚数の情報は、プリンタ制御部CPU1
8(図15)によって認識され、電源CPU17に信号
として送られる。そして、設定転写電流/転写電圧切換
回路19は前記単位時間印刷枚数に対応させて転写電流
又は転写電圧を設定する。したがって、同一プリンタに
おいて、単位時間印刷枚数を変更することが可能にな
り、単位時間印刷枚数を変更した場合でも安定した転写
を行うことができ、印刷品位を向上させることができ
る。
【0060】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。この場合、トナーの新旧による転写効率への影響
をなくすことができる。図17は本発明の第3の実施例
における転写部電源回路の制御ブロック図である。図に
示すように、トナー残量を検出するためにトナー残量検
出部40が配設され、設定転写電流/転写電圧切換回路
19は前記トナー残量検出部40によって検出された搬
送速度に対応させて転写電流又は転写電圧を設定する。
また、12は転写ローラ、18はプリンタ制御部CP
U、17は電源CPU、20は転写部高圧電源である。
【0061】また、カウンタ41が配設され、印刷され
た印刷媒体14(図9)の枚数を前記カウンタ41によ
って積算することができる。なお、前記カウンタ41を
プリンタ制御部CPU18に内蔵することもできる。そ
して、トナー残量をTRとし、印刷された印刷媒体14
の積算枚数(以下「印刷媒体積算枚数」という。)をc
ountとすると、値TR/countが大きいか小さ
いかによってトナーの消費量の目安とし、トナーの新旧
を推定することができる。
【0062】すなわち、前記値TR/countが大き
い場合は、トナー残量TRが多いか印刷媒体積算枚数c
ountが少ないことが分かり、トナーは新しいと推定
される。一方、前記値TR/countが小さい場合
は、トナー残量TRが少ないか印刷媒体積算枚数cou
ntが多いことが分かり、トナーは古いと推定される。
そこで、前記プリンタ制御部CPU18からトナー残量
TRの信号及び印刷媒体積算枚数countの信号が入
力されると、電源CPU17は値TR/countを計
算し、計算結果を指令信号として設定転写電流/転写電
圧切換回路19に送る。
【0063】図18は本発明の第3の実施例におけるト
ナー残量検出部の概略図である。図に示すように、印刷
プロセスユニット部25にトナータンク43が配設さ
れ、該トナータンク43にトナー13が収容される。ま
た、トナータンク43内の下部に第1の電極45及び第
2の電極46が配設され、第1の電極45は高圧電源E
2に、第2の電極46は基準抵抗であるトナー残量検出
抵抗R2を介してグラウンドに接続される。
【0064】したがって、トナー残量TRが多いと、ト
ナー13自体が導電性を有しているので、高圧電源E2
から第1の電極45、トナー13及び第2の電極46を
介して多くの電流がトナー残量検出抵抗R2に流れ、該
トナー残量検出抵抗R2の端子間に発生させられる検出
電圧vb が高くなる。そして、トナー13の残量が減少
すると、トナー残量検出抵抗R2に流れる電流が小さく
なり、前記検出電圧vb が低くなる。このようにして、
トナー残量TRを検出電圧vb として検出することがで
きる。
【0065】ところで、トナー残量TRを検出するため
に各種の方法があるが、アナログ量又はディジタル量の
電気的信号を発生させるものであれば、トナー残量検出
部40(図17)に適用することができる。また、トナ
ー残量TR及び印刷媒体積算枚数countを使用して
トナー13の新旧を判断する本実施例の方法は、印刷媒
体14(図9)ごとにトナー13の消費量が異なる場合
に有効である。
【0066】また、前記トナー13を交換するときは、
前記印刷媒体積算枚数countの値をリセットする。
なお、11は感光体ドラムである。図19は本発明の第
3の実施例におけるトナー交換時の処理を示すフローチ
ャートである。 ステップS1 プリンタの電源がオンのときにトナー残
量検出抵抗R2(図18)の検出電圧vb の最大値5
〔V〕をトナー残量TRとして入力する。 ステップS2 検出電圧vb を検出し、その値をAとす
る。 ステップS3 値Aが値2×TRより大きいかどうかを
判断する。値Aが値2×TRより大きい場合はステップ
S4に、値Aが値2×TR以下である場合はステップS
5に進む。 ステップS4 印刷媒体積算枚数countの値をリセ
ットする。 ステップS5 トナー残量TRに値Aをセットする。 ステップS6 値TR/countに基づいて転写電流
又は転写電圧を設定する。
【0067】なお、連続印刷を行う場合にはステップS
2→ステップS3→ステップS5→ステップS6のルー
トの処理が繰り返されるうちにトナー13が消費され
る。そして、トナー残量TRが少なくなって設定された
値になると、トナー13が補充される。その結果、補充
前のトナー残量TRより補充後の値Aが十分に大きくな
り、ステップS3→ステップS4のルートの処理にな
る。
【0068】図20は本発明の第3の実施例における転
写効率の変化を示す図である。なお、図において、横軸
に印刷媒体積算枚数countを、縦軸に転写効率及び
転写電流を採ってある。この場合、トナー13(図1
8)の消費量が比較的一定な印刷を行ったので、転写電
流を設定するためにトナー残量TRだけに基づいてトナ
ーの新旧を判断した。そして、印刷媒体積算枚数cou
ntが1000枚増えるごとに新しいトナーを補充し
た。
【0069】図において、トナーの新旧に対応させて転
写電流を設定しない場合、転写効率は実線Gによって示
すようになる。これに対して、トナーの新旧に対応させ
て破線Eで示すように転写電流を変化させると、転写効
率は破線Fによって示すようになる。このように、新ト
ナーを使用した場合でも旧トナーを使用した場合でも、
トナー像を安定して転写することが可能になり、印刷品
位を高くすることができる。
【0070】なお、この場合、トナー残量TRだけを検
出して転写電流又は転写電圧を設定しているが、印刷媒
体積算枚数countだけを検出して転写電流又は転写
電圧を設定することもできる。次に、本発明の第4の実
施例について説明する。この場合、転写ローラ12(図
15)自体の抵抗値の変化の影響をなくすことができ
る。
【0071】図21は転写ローラに印加される電圧を示
す図である。なお、図において、横軸に時間を、縦軸に
転写ローラ印加電圧を採ってある。図において、TAは
転写電圧が転写ローラ12に印加される転写時間、TB
は印刷媒体14(図9)が転写部を通過した後、次の印
刷媒体14が転写部に到達するまでの時間(以下「紙
間」という。)である。
【0072】ところで、転写が行われず感光体ドラム1
1(図18)及び転写ローラ12が回転するだけであれ
ば、実線で示すように紙間TBにおける転写ローラ印加
電圧を0〔V〕にすることができる。ところが、感光体
ドラム11にはプラスの極性に帯電させられた逆帯電ト
ナーが存在するので、該逆帯電トナーが転写ローラ12
に付着してしまう。そして、該転写ローラ12に付着し
た逆帯電トナーは、次に送られてくる印刷媒体14の裏
面を汚してしまう。
【0073】そこで、紙間TBにおいても破線Hで示す
ようなプラスの極性の電圧を転写ローラ12に印加し、
感光体ドラム11の上の逆帯電トナーに電気的な反発力
を加え、逆帯電トナーが転写ローラ12に付着しないよ
うにしている。ところが、転写ローラ印加電圧を連続的
に転写ローラ12に印加していると、高電圧による放
電、絶縁破壊、酸化等によって転写ローラ12の表層の
電気的特性が変化し、転写ローラ12自体の抵抗値が変
化してしまう。
【0074】図22は本発明の第4の実施例における紙
間の転写ローラと感光体ドラムとの関係図、図23は本
発明の第4の実施例における転写時間の転写ローラと感
光体ドラムとの関係図である。図22に示すように、転
写ローラ12と感光体ドラム11とが直接接触する場
合、転写ローラ12の表面の点Pa には、プラスの極性
の転写電圧が、感光体ドラム11の表面の点Pb にはマ
イナスの極性の電圧が印加される。
【0075】この場合、点Pa 、Pb は直接接触してい
るので、点Pa に印加されるプラスの極性の印加電圧と
点Pb に印加されるマイナスの極性の印加電圧との電気
的な勾配(こうばい)は大きく、放電が発生しやすい。
したがって、転写ローラ12内において絶縁破壊が起こ
り、紙間TB(図21)における転写ローラ12が抵抗
値を著しく大きくしてしまう。
【0076】一方、図23に示すように、転写部に印刷
媒体14が存在する場合には、点P a 、Pb 間の距離が
長くなり、点Pa に印加されるプラスの極性の印加電圧
と点Pb に印加されるマイナスの極性の印加電圧との電
気的な勾配は小さくなり、高電圧による放電が発生しに
くくなる。次に、転写ローラ印加電圧を制御する方法に
ついて説明する。
【0077】図24は本発明の第4の実施例における転
写ローラに印加される電圧を示す図である。なお、図に
おいて、横軸に時間を、縦軸に転写ローラ印加電圧を採
ってある。実線Jで示す転写ローラ印加電圧は、転写時
間TAにおいてはトナー像を転写するのに必要な値に設
定され、紙間TBにおいては感光体ドラム11の上の逆
帯電トナーを転写ローラ12に付着させないだけの小さ
な値に設定される。このようにすることによって、紙間
TBにおける点Pa に印加されるプラスの極性の印加電
圧と点Pb に印加されるマイナスの極性の印加電圧との
電気的な勾配を小さくすることができ、放電が発生する
のを防止することができる。
【0078】図25は本発明の第4の実施例における転
写部電源回路の制御ブロック図である。この場合、プリ
ンタ制御部CPU18は、印刷媒体14(図8)を搬送
するホッピングローラ22及び印刷プロセスユニット駆
動モータ37(図16)を制御するとともに、紙間TB
のタイミングを設定する。
【0079】そこで、プリンタ制御部CPU18から電
源CPU17に前記紙間TBのタイミングを送り、電源
CPU17は、前記タイミングによって紙間TBにおけ
る転写ローラ印加電圧を低くする命令を設定転写電流/
転写電圧切換回路19に送る。したがって、該設定転写
電流/転写電圧切換回路19は転写電圧又は転写電流を
設定し、転写部高圧電源20は転写ローラ12に図24
に示すような電圧を印加する。
【0080】図26は本発明の第4の実施例における転
写ローラの抵抗値の変化を示す図である。なお、図にお
いて、横軸に印刷媒体積算枚数を、縦軸に転写ローラ1
2の抵抗値を採ってある。この場合、抵抗値は初期値に
よって規格化されている。図21の実線及び破線Hで示
すように、紙間TBの転写ローラ印加電圧と転写時間T
Aの転写ローラ印加電圧とを等しくすると、転写ローラ
12(図25)の抵抗値は実線Kで示すように推移す
る。これを第1の紙間制御とする。
【0081】また、図24の実線Jで示すように、紙間
TBの転写ローラ印加電圧を転写時間TAの転写ローラ
印加電圧と比較して低くすると、転写ローラ12の抵抗
値は破線Lで示すように推移する。これを第2の紙間制
御とする。具体的には、第2の紙間制御において、転写
時間TAの転写ローラ印加電圧を2000〜3000
〔V〕とし、紙間TBの転写ローラ印加電圧を400〜
600〔V〕とする。
【0082】前記第1の紙間制御においては、前述した
ような逆帯電トナーによって印刷媒体14(図9)の裏
面が汚れるのを防止することができるが、約25000
枚の印刷を行うと、転写ローラ12の抵抗値は初期値の
約3倍になってしまう。前記第2の紙間制御において
は、逆帯電トナーによって印刷媒体14の裏面が汚れる
のを防止することができるだけでなく、約25000枚
の印刷を行った後においても、転写ローラ12の抵抗値
は初期値の約1.2倍であり、ほとんど変化しないこと
が分かる。
【0083】本実施例においては、転写ローラ12の抵
抗値が経時的に変化するのを防止することができるが、
多少の変化が残ってしまう。そこで、転写ローラ12の
抵抗値の変化を補正することができるようにした第5の
実施例について説明する。図27は本発明の第5の実施
例における転写ローラの初期状態を示す図、図28は本
発明の第5の実施例における転写ローラの抵抗値が変化
した後の状態を示す図、図29は本発明の第5の実施例
における転写ローラの抵抗値の検出方法を示す概念図で
ある。
【0084】図27に示すように、初期状態において転
写ローラ12は、転写ローラシャフト50及び該転写ロ
ーラシャフト50の周囲に配設された均一な抵抗率を有
するゴム材とから成る。前記転写ローラ12によって印
刷を繰り返すと、高圧の転写電圧によって転写ローラ1
2の表層部だけが絶縁破壊されて、酸化され、図28に
示すように、表層絶縁層51が形成されて抵抗値が変化
してしまう。
【0085】そこで、図29に示すように、測定用電極
52を転写ローラ12に押し付け、転写ローラシャフト
50と測定用電極52との間の抵抗値Rを測定する。こ
の場合、抵抗値Rの初期値が、例えば、4×10
6 〔Ω〕である転写ローラ12と、抵抗値Rの初期値
が、例えば、2×106 〔Ω〕であり、印刷の繰返しに
よって4×106 〔Ω〕になった転写ローラ12とで
は、その時点における転写ローラ12の抵抗値Rは同じ
であっても、印刷媒体14、感光体ドラム11、転写ロ
ーラ12間の電界勾配は表面絶縁層51の有無によって
異なる。したがって、定電流値又は定電圧値を変更する
必要がある。
【0086】図30は本発明の第5の実施例における転
写ローラの抵抗値の検出方法を示す図である。図に示す
ように、転写ローラ12は感光体ドラム11に接触して
いて、両者はそれぞれ転写ローラシャフト50及び感光
体ドラムシャフト55を介して電源E3に接続される。
【0087】そして、印刷媒体14(図8)が転写部に
到達すると、電源E3から印刷媒体14に転写電流が流
れ、転写が行われる。ところが、印刷媒体14が転写部
に無いときに、電源E3から転写部に電流を流すと、転
写ローラ12の抵抗値に対応する電流が流れることにな
る。そこで、検出抵抗R3の端子間の電圧を検出するこ
とによって、転写ローラ12の抵抗値に対応する電圧を
検出することができる。
【0088】前記転写ローラ12の抵抗値は、印刷媒体
14が転写部に無い場合はいつでも検出することができ
るが、本実施例においては、図8に示すように、ホッピ
ングローラ22によって印刷媒体14がトレイ21から
給紙された後、バックアップローラ23、24間に到達
するまでの間に転写ローラ12の抵抗値を検出するよう
にしている。
【0089】このように、転写ローラ12の一周分の抵
抗値を検出することができる。したがって、検出精度を
向上させることができる。図31は本発明の第5の実施
例における転写部電源回路の制御ブロック図である。図
に示すように、転写ローラ12の抵抗値を検出するため
に転写ローラ抵抗値検出部56が配設され、設定転写電
流/転写電圧切換回路19は前記転写ローラ抵抗値検出
部56によって検出された抵抗値に対応させて転写電流
又は転写電圧を設定する。また、18はプリンタ制御部
CPU、17は電源CPU、20は転写部高圧電源、4
1はカウンタである。
【0090】この場合、前記転写ローラ抵抗値検出部5
6は、前記転写部高圧電源20と転写ローラ12との間
に配設され、転写ローラ12に印加される転写電流及び
転写電圧を検出し、その信号を電源CPU17に送る。
該電源CPU17は、転写電流及び転写電圧の信号に基
づいて転写ローラ12の抵抗値を計算する。そして、計
算された抵抗値は電源CPU17に格納される。
【0091】前記転写ローラ12の抵抗値は、プリンタ
の電源がオンのときや紙間TB等の印刷媒体14(図
8)が転写部に無い場合であれば、どんなタイミングに
おいても検出することができる。また、前記カウンタ4
1は、印刷された印刷媒体14の枚数を積算する。電源
CPU17はプリンタ制御部CPU18を介して印刷媒
体積算枚数countが“0”であるときの転写ローラ
12の抵抗値を読み込み、初期値として格納する。
【0092】それ以後は、電源CPU17は、任意のタ
イミングにおいて転写ローラ12の抵抗値を読み込み、
初期値と比較する。したがって、設定転写電流/転写電
圧切換回路19は転写ローラ12の抵抗値の変化に対応
した転写電流又は転写電圧を設定する。図32は本発明
の第5の実施例における転写ローラ抵抗値検出部を示す
図である。
【0093】図に示すように、転写ローラ12と転写部
高圧電源20との間に基準抵抗R4を配設し、該基準抵
抗R4の両端に降圧器58、59がそれぞれ接続され、
該降圧器58、59によって通常の信号レベルの電圧に
する。そして、前記降圧器58、59の両出力を比較器
60、61によって差動増幅することにより、基準抵抗
R4の端子間の電圧を読み取ることができ、該電圧を基
準抵抗R4によって除算すると、転写ローラ12に流れ
る転写電流を求めることができる。
【0094】また、降圧器59の出力は比較器61に入
力され、転写ローラ12に印加される転写電圧を前記比
較器61によって検出することができる。この場合、転
写電流及び転写電圧は、A/Dコンバータ62、63に
よってアナログ信号からディジタル信号に変換され、デ
ィジタル信号が電源CPU17に送られる。そして、該
電源CPU17において転写ローラ12の抵抗値が計算
され、該抵抗値が格納され比較される。
【0095】図33は本発明の第5の実施例における転
写電圧の変化を示す図である。なお、図において、横軸
に印刷媒体積算枚数countを、縦軸に初期値によっ
て規格化された転写ローラ12の抵抗値及び転写電圧を
採ってある。図において、実線Jは転写電圧の推移を、
破線Kは抵抗値の推移を示す。この場合、転写ローラ抵
抗値検出部56(図31)によって検出された転写ロー
ラ12の抵抗値をRT とし、転写ローラ12の抵抗値の
初期値をRI とし、転写電圧の初期値をvI とし、転写
電圧をvTRとすると、 vTR=1.2×(RT /RI )×vI ……(1) となる。
【0096】このように、検出した転写ローラ12の抵
抗値RT 、転写ローラ12の抵抗値の初期値RI 及び転
写電圧の初期値vI に基づいて転写電圧vTRを計算する
ことができる。なお、図33に示すように印刷媒体積算
枚数countに対して転写ローラ12の抵抗値RT
ほぼ線形に変化する場合は、抵抗値RT を検出する必要
はない。したがって、印刷媒体積算枚数countだけ
を検出し、次の式によって転写電圧vTRを設定すること
ができる。
【0097】vTR=α×vI (α:補正定数) 図34は本発明の第5の実施例における転写部電源回路
の他の制御ブロック図である。この場合、図31と比較
して、転写ローラ抵抗値検出部56が不要になる。そし
て、カウンタ41によって印刷媒体積算枚数count
がカウントされ、該印刷媒体積算枚数countはプリ
ンタ制御部CPU18を介して電源CPU17に送られ
る。そして、該電源CPU17において式(1)の計算
が行われ、計算結果に基づいて設定転写電流/転写電圧
切換回路19は転写電流又は転写電圧を設定する。
【0098】このように、転写ローラ12の抵抗値の変
化に対応させて転写電流又は転写電圧を設定することに
よって、トナー像の転写を安定させ、印刷品位を高くす
ることができる。また、転写ローラ抵抗値検出部56が
不要であるので、転写部電源回路を安価にすることがで
きる。なお、20は転写部高圧電源である。本実施例に
おいては、転写電圧vTRを連続的に変化させるようにし
ているが、転写電圧を階段状に変化させることもでき
る。
【0099】ところで、第4及び第5の実施例において
は、転写ローラ12の抵抗値を検出し、抵抗値に対応さ
せて転写電流又は転写電圧を設定するようにしている
が、特別な場合においては転写ローラ12の抵抗値の上
昇を防止することができないことがある。例えば、極端
に幅の狭い印刷媒体14(図8)だけを長期間にわたっ
て使用すると、転写ローラ12と感光体ドラム11とが
直接接触している部分において放電が発生し、転写ロー
ラ12の表面が劣化してしまう。
【0100】この場合、極端に印刷媒体14と接触して
いる部分においては、転写ローラ12の抵抗値に変化は
なく、それ以外の転写ローラ12と感光体ドラム11と
が直接接触した部分は抵抗値が上昇してしまうので、抵
抗値が不均一になり、安定してトナー像の転写を行うこ
とができない。そこで、転写ローラ12の抵抗値が大き
くなったときに転写ローラ12を交換することができる
ようにした第6の実施例について説明する。
【0101】図35は本発明の第6の実施例における転
写部電源回路の制御ブロック図である。この場合、オペ
レータとプリンタとのインタフェース部としての操作パ
ネル31(図14)の液晶表示板に、転写ローラ12の
抵抗値を検出した結果を表示するようになっている。す
なわち、転写ローラ12の抵抗値が初期値に対して一定
以上大きくなると、電源CPU17からプリンタ制御部
CPU18に信号が送られ、該プリンタ制御部CPU1
8は転写ローラ12を新しいものと交換するようにメッ
セージを表示する。
【0102】そのために、前記プリンタ制御部CPU1
8に操作パネル液晶表示部65が接続される。本実施例
においては、 RT /RI >4 である場合に操作パネル31の液晶表示板にメッセージ
を表示するようになっている。なお、19は設定転写電
流/転写電圧切換回路、20は転写部高圧電源、41は
カウンタ、56は転写ローラ抵抗値検出部である。
【0103】第4及び第5の実施例においては、転写ロ
ーラ12の全体の抵抗値を検出するようにしているが、
転写ローラ12の両端部の抵抗値が変化することが予想
される場合には、転写ローラ12の中央部の抵抗値及び
両端部の抵抗値を求めるとよい。図36は本発明の第6
の実施例における転写ローラの抵抗値の検出方法を示す
図である。
【0104】図に示すように、感光体ドラム11と転写
ローラ12との間に電源E4が配設され、転写ローラ1
2の下側に接触させて、転写ローラ12の一方の端部、
中央部、他方の端部のそれぞれ抵抗値を検出するための
検出スポンジ67〜69が配設される。前記検出スポン
ジ67〜69は各シャフト70〜72によって回転自在
に支持され、該シャフト70〜72は各検出抵抗R5〜
R7に接続され、電源E4からの電流が各検出抵抗R5
〜R7にも流れるようになっている。したがって、各検
出抵抗R5〜R7の端子間の電圧を測定することによっ
て転写ローラ12の両端部及び中央部の抵抗値を検出す
ることができる。
【0105】なお、前記各検出スポンジ67〜69は、
転写ローラ12よりも10倍程度大きな抵抗値を有する
ので、印刷時に各検出スポンジ67〜69側に流れる電
流は感光体ドラム11側に流れる電流と比べて非常に少
なく、印刷に影響を与えることはない。また、転写ロー
ラ12を交換する場合、交換を行ったことを確認する信
号を操作パネル31(図14)によって入力し、転写ロ
ーラ12の抵抗値を初期値として再び入力して抵抗値の
検出を続けることができる。
【0106】このように、転写ローラ12の抵抗値を検
出し、該抵抗値が一定以上に変化すると、転写ローラ1
2を新しいものと交換するようにメッセージを表示す
る。したがって、トナー像を安定して転写することがで
き、印刷品位を高くすることができる。なお、50は転
写ローラシャフトである。次に、温度の変化に対応させ
て転写電流又は転写電圧を設定するようにした第7の実
施例について説明する。
【0107】図37は本発明の第7の実施例における温
度の変化に対応させて設定された転写電圧を示す図であ
る。なお、図において、横軸に温度を、縦軸に温度が2
0〔℃〕であるときの抵抗値によって規格化された転写
ローラ12(図36)の抵抗値、及び温度が20〔℃〕
であるときの転写電圧によって規格化された転写電圧を
採ってある。
【0108】図において、実線Lは転写ローラ12の抵
抗値を示し、破線Mは転写電圧を示す。各温度に対応さ
せて設定される転写電圧は、良好な印刷を行うための実
験値であり、転写ローラ12の各温度に対応する抵抗値
との間には一定の関係はない。これは、温度の変化は転
写ローラ12には影響を与えず、感光体ドラム11、ト
ナー13(図18)の帯電量等に影響を与えるからであ
る。
【0109】図38は本発明の第7の実施例における転
写部電源回路の制御ブロック図である。図に示すよう
に、温度検出部75によって検出された温度は電源CP
U17に送られる。該電源CPU17には図37に示す
温度と転写電圧との対応テーブルが格納されていて、該
電源CPU17は、設定転写電流/転写電圧切換回路1
9によって検出された温度に対応する転写電流又は転写
電圧を設定する。
【0110】また、12は転写ローラ、18はプリンタ
制御部CPU、20は転写部高圧電源である。この場
合、前記温度検出部75は、サーミスタを使用した一般
的な検出手段によって構成される。このように、第7の
実施例においては、温度が変化する環境条件においても
トナー13、感光体ドラム11(図36)、転写ローラ
12等への温度の変化の影響を無くすことができる。し
たがって、トナー像を安定して転写することができ、印
刷品位を高くすることができる。なお、転写ローラ12
に代えて電子写真装置の現像器、帯電器等における他の
ローラ類に印加される電圧を設定し、印刷品位を高くす
ることができる。
【0111】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させるこ
とが可能であり、これらを本発明の範囲から排除するも
のではない。
【0112】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、電子写真装置においては、トナー像を印刷媒体に
転写するための転写条件を検出する転写条件検出手段
と、該転写条件検出手段からの検出信号を受け、前記転
写条件に対応した指令信号を出力する制御部と、該制御
部からの指令信号を受け、転写電流及び転写電圧の少な
くとも一方を前記転写条件に対応させて設定する設定転
写電流/転写電圧切換回路と、該設定転写電流/転写電
圧切換回路の設定に基づいて転写電流を流し、転写電圧
を印加する転写部高圧電源とを有する。そして、前記転
写部高圧電源は、設定転写電流/転写電圧切換回路の設
定に基づいて転写電流を印刷媒体に流し、転写電圧を転
写部に印加する。
【0113】この場合、転写条件検出手段によって検出
された転写条件に対応させて転写電流及び転写電圧の少
なくとも一方が設定されるので、トナー像を安定して転
写することができ、印刷品位を高くすることができる。
本発明の他の電子写真装置においては、電子写真装置に
おいては、トナー像を印刷媒体に転写するための転写条
件を検出する転写条件検出手段と、転写電流及び転写電
圧の少なくとも一方を前記転写条件に対応させて設定す
る設定転写電流/転写電圧切換回路と、該設定転写電流
/転写電圧切換回路の設定に基づいて転写電流を流し、
転写電圧を印加する転写部高圧電源とを有する。
【0114】そして、前記転写部高圧電源は、設定転写
電流/転写電圧切換回路の設定に基づいて転写電流を印
刷媒体に流し、転写電圧を転写部に印加する。この場
合、転写条件検出手段によって検出された転写条件に対
応させて転写電流及び転写電圧の少なくとも一方が設定
されるので、トナー像を安定して転写することができ、
印刷品位を高くすることができる。また、転写条件検出
手段によって検出した転写条件を設定転写電流/転写電
圧切換回路に直接送ることができるので、転写部電源回
路の構造を簡素化することができる。
【0115】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は印刷媒体の抵抗値である。この場
合、印刷媒体が異なっても、適正な転写電流を印刷媒体
に流すことができるので、トナー像を安定して転写する
ことができ、印刷品位を高くすることができる。本発明
の更に他の電子写真装置においては、前記転写条件は印
刷媒体の搬送速度である。この場合、印刷媒体の搬送速
度に対応する転写電流を印刷媒体に流し、転写電圧を転
写部に印加するので、トナー像を安定して転写すること
ができ、印刷品位を高くすることができる。
【0116】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は単位時間当たりの印刷枚数である。
この場合、例えば、同じプリンタを使用し、オペレータ
が操作パネルを操作することによって搬送速度を変更す
ることができる。本発明の更に他の電子写真装置におい
ては、前記転写条件は印刷プロセスユニット部のトナー
残量である。この場合、トナー残量によってトナーの新
旧を推定することができる。したがって、トナーの新旧
によって転写特性が変化するのを防止することができ
る。
【0117】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は印刷媒体積算枚数である。この場
合、印刷媒体積算枚数によってトナーの新旧を推定する
ことができる。したがって、トナーの新旧によって転写
特性が変化するのを防止することができる。また、トナ
ーの消費量が印刷媒体によって異なる場合でもトナーの
新旧を推定することができる。
【0118】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は印刷プロセスユニット部のトナー残
量を前記印刷媒体積算枚数によって除算した値である。
この場合、該値にトナーの新旧を推定することができ
る。したがって、トナーの新旧によって転写特性が変化
するのを防止することができる。また、トナーの消費量
が印刷媒体によって異なる場合でもトナーの新旧を推定
することができる。
【0119】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記設定転写電流/転写電圧切換回路は、印刷媒体
が転写部に無い紙間においても、転写時間における転写
電圧と同じ極性の転写電圧を設定する。この場合、感光
体ドラムの上の逆帯電トナーが転写ローラに付着するの
を防止することができるので、印刷媒体に裏汚れが発生
するのを防止することができる。
【0120】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記紙間における転写電圧が転写時間における転写
電圧より低くされる。この場合、感光体ドラムの上の逆
帯電トナーが転写ローラに付着するのを防止することが
できるので、印刷媒体に裏汚れが発生するのを防止する
ことができる。また、印刷を繰り返している間に転写ロ
ーラの表層の電気的特性が変化し、転写ローラの抵抗値
が変化してしまうのを防止することができる。
【0121】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は転写ローラの抵抗値の変化である。
この場合、転写ローラの抵抗値が高電圧によって高くな
っても、抵抗値に対応する転写電流を印刷媒体に流し、
転写電圧を転写部に印加するので、トナー像を安定して
転写することができ、印刷品位を高くすることができ
る。
【0122】本発明の更に他の電子写真装置において
は、前記転写条件は電子写真装置が使用される温度であ
る。この場合、温度が変化する環境条件に電子写真装置
が置かれても、温度に対応する転写電流を印刷媒体に流
し、転写電圧を転写部に印加するので、トナー像を安定
して転写することができ、印刷品位を高くすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における転写部電源回路
の制御ブロック図である。
【図2】従来のプリンタにおける転写器の概念図であ
る。
【図3】転写率の第1の説明図である。
【図4】転写率の第2の説明図である。
【図5】印刷媒体及び転写ローラが同程度の大きさであ
る場合の転写電流の説明図である。
【図6】印刷媒体が転写ローラより小さく、転写ローラ
と抵抗値が著しく異なる場合の転写電流の説明図であ
る。
【図7】転写効率の経時変化を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施例における印刷媒体の走行
ルートの概念図である。
【図9】本発明の第1の実施例における設定転写電流/
転写電圧検出回路の概念図である。
【図10】本発明の第1の実施例における出力電圧を処
理するための制御回路ブロック図である。
【図11】本発明の第1の実施例における電源CPUの
出力ポートと転写電圧との対応を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施例における出力電圧を処
理するための他の制御回路ブロック図である。
【図13】本発明の第1の実施例における印刷媒体の抵
抗値と転写電流との関係図である。
【図14】本発明の第1の実施例におけるプリンタの斜
視図である。
【図15】本発明の第2の実施例における転写部電源回
路の制御ブロック図である。
【図16】本発明の第2の実施例における媒体印刷速度
検出部の概念図である。
【図17】本発明の第3の実施例における転写部電源回
路の制御ブロック図である。
【図18】本発明の第3の実施例におけるトナー残量検
出部の概略図である。
【図19】本発明の第3の実施例におけるトナー交換時
の処理を示すフローチャートである。
【図20】本発明の第3の実施例における転写効率の変
化を示す図である。
【図21】転写ローラに印加される電圧を示す図であ
る。
【図22】本発明の第4の実施例における紙間の転写ロ
ーラと感光体ドラムとの関係図である。
【図23】本発明の第4の実施例における転写時間の転
写ローラと感光体ドラムとの関係図である。
【図24】本発明の第4の実施例における転写ローラに
印加される電圧を示す図である。
【図25】本発明の第4の実施例における転写部電源回
路の制御ブロック図である。
【図26】本発明の第4の実施例における転写ローラの
抵抗値の変化を示す図である。
【図27】本発明の第5の実施例における転写ローラの
初期状態を示す図である。
【図28】本発明の第5の実施例における転写ローラの
抵抗値が変化した後の状態を示す図である。
【図29】本発明の第5の実施例における転写ローラの
抵抗値の検出方法を示す概念図である。
【図30】本発明の第5の実施例における転写ローラの
抵抗値の検出方法を示す図である。
【図31】本発明の第5の実施例における転写部電源回
路の制御ブロック図である。
【図32】本発明の第5の実施例における転写ローラ抵
抗値検出部を示す図である。
【図33】本発明の第5の実施例における転写電圧の変
化を示す図である。
【図34】本発明の第5の実施例における転写部電源回
路の他の制御ブロック図である。
【図35】本発明の第6の実施例における転写部電源回
路の制御ブロック図である。
【図36】本発明の第6の実施例における転写ローラの
抵抗値の検出方法を示す図である。
【図37】本発明の第7の実施例における温度の変化に
対応させて設定された転写電圧を示す図である。
【図38】本発明の第7の実施例における転写部電源回
路の制御ブロック図である。
【符号の説明】
12 転写ローラ 14 印刷媒体 16 設定転写電流/転写電圧検出回路 19 設定転写電流/転写電圧切換回路 20 転写部高圧電源 25 印刷プロセスユニット部 50 転写ローラシャフト count 印刷媒体積算枚数 TB 紙間 RT 転写ローラの抵抗値

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)トナー像を印刷媒体に転写するた
    めの転写条件を検出する転写条件検出手段と、(b)該
    転写条件検出手段からの検出信号を受け、前記転写条件
    に対応した指令信号を出力する制御部と、(c)該制御
    部からの指令信号を受け、転写電流及び転写電圧の少な
    くとも一方を前記転写条件に対応させて設定する設定転
    写電流/転写電圧切換回路と、(d)該設定転写電流/
    転写電圧切換回路の設定に基づいて転写電流を流し、転
    写電圧を印加する転写部高圧電源とを有することを特徴
    とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 (a)トナー像を印刷媒体に転写するた
    めの転写条件を検出する転写条件検出手段と、(b)転
    写電流及び転写電圧の少なくとも一方を前記転写条件に
    対応させて設定する設定転写電流/転写電圧切換回路
    と、(c)該設定転写電流/転写電圧切換回路の設定に
    基づいて転写電流を流し、転写電圧を印加する転写部高
    圧電源とを有することを特徴とする電子写真装置。
  3. 【請求項3】 前記転写条件は、印刷媒体の抵抗値であ
    る請求項1又は2に記載の電子写真装置。
  4. 【請求項4】 前記転写条件は、印刷媒体の搬送速度で
    ある請求項1に記載の電子写真装置。
  5. 【請求項5】 前記転写条件は、単位時間当たりの印刷
    枚数である請求項1に記載の電子写真装置。
  6. 【請求項6】 前記転写条件は、印刷プロセスユニット
    部のトナー残量である請求項1に記載の電子写真装置。
  7. 【請求項7】 前記転写条件は、印刷媒体積算枚数であ
    る請求項1に記載の電子写真装置。
  8. 【請求項8】 前記転写条件は、印刷プロセスユニット
    部のトナー残量を前記印刷媒体積算枚数によって除算し
    た値である請求項1に記載の電子写真装置。
  9. 【請求項9】 前記設定転写電流/転写電圧切換回路
    は、印刷媒体が転写部に無い紙間においても、転写時間
    における転写電圧と同じ極性の転写電圧を設定する請求
    項1に記載の電子写真装置。
  10. 【請求項10】 前記紙間における転写電圧が転写時間
    における転写電圧より低く設定される請求項9に記載の
    電子写真装置。
  11. 【請求項11】 前記転写条件は、転写ローラの抵抗値
    の変化である請求項1に記載の電子写真装置。
  12. 【請求項12】 前記転写条件は、電子写真装置が使用
    される温度である請求項1に記載の電子写真装置。
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