JPH0812251A - フック装置 - Google Patents

フック装置

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Publication number
JPH0812251A
JPH0812251A JP16480194A JP16480194A JPH0812251A JP H0812251 A JPH0812251 A JP H0812251A JP 16480194 A JP16480194 A JP 16480194A JP 16480194 A JP16480194 A JP 16480194A JP H0812251 A JPH0812251 A JP H0812251A
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JP
Japan
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hook
rod
wall plates
right wall
middle rod
Prior art date
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Pending
Application number
JP16480194A
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English (en)
Inventor
Sumiko Matsuyama
澄子 松山
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KUSUNOKI SHOKAI KK
UNIE CONCEPT KK
Original Assignee
KUSUNOKI SHOKAI KK
UNIE CONCEPT KK
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Publication date
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  • Load-Engaging Elements For Cranes (AREA)
  • Hooks, Suction Cups, And Attachment By Adhesive Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 吊上げ対象物を所定の設置場所へ設置するま
でのプロセスにおいてはフック部の離脱を完全に防止
し、かつ吊上げ対象物を設置したときは確実に人手等の
助けをかりずにフック部を抜去することが出来る自動抜
去式のフック装置。 【構成】 それぞれ所望長の長孔を有する上部ロッド4
と中部ロッド5を長孔を利用して上下方向にスライド自
在とするとともに、上部及び中部ロッド4,5のスライ
ド変位中に中部ロッド5の下部とフック部の基部91を
係止ロックさせる。一方、中部ロッド5とフックの背部
の間に下部ロッド7を配設し、かつ吊上げ対象物の設置
後にフック装置を吊上げたときに初期状態として中部ロ
ッド部分5が上方向へ引き上げられる構造を採用する。
これにより、中部ロッド5の引き上げ時にフック部9の
開口部が広角になるとともにフック部9が吊上げ対象物
から容易に抜去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吊上げ対象物の設置後
に自動的にフック部を抜去することが出来るフック装置
に関する。更に詳しくは、フック装置により吊上げ対象
物を吊上げ、所定の場所に搬送する過程においては安全
対策上、フック部の抜去機構を作動させないようにし、
かつ吊上げ対象物を所定の場所に設置したときには人手
や電気的遠隔操作の助けをかりずにフック部を対象物か
ら抜去することが出来る自動抜去式のフック装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の自動抜去式フック装置として、
自動的遠隔操作によらない機械式のものとしては次のよ
うなものがある。例えば、バランスウェイトとスプリン
グ等の弾発力を利用し、吊上げ対象物の荷重がゼロにな
ったとき、即ち、吊上げ対象物が所定の設置場所に設置
されたとき、直ちに外れ止め部材がフック外側に回動し
フック部と外止め部材のバランスを変化させ、フック部
を回転させ、抜去しやすくするようにした構造のものが
知られている。
【0003】前記した吊上げ対象物の荷重がゼロになっ
た直後に、フック部の抜去が行なわれる構造のものにお
いては、吊上げ対象物の設置場所が誤りで正しい設置場
所に再度吊上げようとする場合、既にフック部が吊上げ
対象物から抜去される抜去工程に移行しているため不便
である。また、この種のフック装置においては吊上げ対
象物の搬送中に対象物が他の構造物などと接触したりし
て吊上げ対象物からの荷重ゼロの状態が発生した場合極
めて危険である。更に、前記した構造のフック装置によ
り数トン〜数十トンの魚礁などを吊上げて海底中に設置
するような場合、魚礁を海面に入水させた時に大きな欠
点を伴うものである。即ち、魚礁を海面に入水させた
時、魚礁に作用する浮力の影響、及び吊上げ用クレーン
も船上に設置させていることから海面のウネリなどの影
響により、荷重ゼロの状態が実現されやすく、従って荷
重ゼロのもとで素早くフック部が反転、抜去状態になる
ため魚礁を海中に落下させてしまうという重大な欠点が
ともなう。
【0004】一方、電気的遠隔操作による自動抜去式フ
ック装置は、地上または高所作業用に設計されたもので
あり、バッテリーなどを内蔵した高価なものである。い
うまでもないことであるが、この種のものは電気的駆動
であるため、前記した魚礁の設置など海中の作業には不
向きのものである。また、前記した機械的及び電気的な
自動抜去式フック装置は、どの機種においてもフック部
形状の構造が特殊なものが多く、フック部の変換などに
おいてパーツの入手に時間がかかったりコスト高要因と
なるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記し
た従来技術の欠点に鑑み、先に操作性と安全性に優れる
フック装置を提案した。本発明者らの先に提案したフッ
ク装置は、従来の極く通常の形状や構造を有するフック
部材を利用するとともに、該フック部材の基部(フック
先端部とは反対の部位)に相互に回動自在に軸着する第
1及び第2ロッド部材を連接配設し、これら部材を軸着
回動させるようにした場合、吊上げ対象物からの荷重が
ゼロの状態になっても容易にフック部が最終の抜去位置
(フック部が吊上げ対象物の係止部から抜去されやすい
配置関係でロック固定され、抜去工程に入る配置関係を
いう。)に至らないようにすることができること、別言
すればフック部が最終の抜去位置に至るまで吊上げ対象
物からの荷重がゼロの状態になってもフック機能を維持
することができる、という知見をベースに開発したもの
である。
【0006】本発明者らの先に提案したフック装置は、
より具体的に下記の構成から成るものである。 1.所望の間隔をもって配置された左右壁板であって、
各壁板は所望長の上下方向の長孔を有し、かつ略水平の
底部を有する左右壁板、 2.前記長孔間に誇設され、かつ長孔内で上下方向に移
動可能に配設された第1及び第2ロッド接合ピン、 3.前記左右壁板間に配設された第1ロッドであって、
一端部がワイヤ固定部を有し、他端部が前記第1及び第
2ロッド接合ピンに軸着されるとともにその周側部にロ
ック係止部を有する第1ロッド、 4.前記左右壁板間に配設された一対(二枚構造)の第
2ロッドであって、一端部が前記第1ロッドと共に前記
接合ピンに軸着され、かつ他端部がフックの基部と共に
第2ロッド及びフック接合ピンに軸着された一対の第2
ロッド、 5.フックであって、フックの基部が前記第2ロッド及
びフック接合ピンにより前記第2ロッドと共に軸着さ
れ、かつフックのフック開口部とフック先端部が前記左
右壁板の底部の外方に配置されたフック、 6.前記左右壁板間に配設されたロック爪であって、第
1ロッドの他端部が前記左右壁板の長孔下部で位置規制
されるときに、第1ロッドのロック係止部を係止ロック
するロック爪、 7.前記左右壁板間に配設されたフック案内ピンであっ
て、フックの回動案内及び前記ロック係止部とロック爪
が係合関係にあるときにフックの開口部の開口状態を維
持するためのフック案内ピン、 から成ることを特徴とするフック装置。
【0007】前記本発明者らの先に提案したフック装置
の構成から判るように、第1及び第2ロッド接合ピンに
軸着連接された第1ロッドと第2ロッドは、左右壁板に
穿設された長孔内を前記接合ピンに案内されて変位、即
ち吊上げ時の第1ロッドと第2ロッドの一直線状連結関
係から吊上げ対象物の設置時の第1ロッドと第2ロッド
の屈折した連結関係に変位するものであり、前記変位量
の所望の許容範囲でフック機能の再生(抜去機構を作用
させないこと)を図るというものである。しかしなが
ら、前記本発明者らの先に提案したフック装置において
は、第2ロッドの他の端部がフック基部に連接(軸着)
されているため、フック部も前記第1ロッドと第2ロッ
ドの変位に応じて少し回動変位する構造のものである。
従って、前記フック機能の再生過程において、フック部
と、吊上げ対象物の係止部から完全に抜去させないよう
にするという観点からみると、改善の余地を残すもので
ある。
【0008】本発明は、前記した本発明者らの先に提案
したフック装置の基本的な考え方を利用しつつ、フック
機能の再生過程においてフック部の位置を変位(回動変
位)させないようにしたフック装置を提供しようとする
ものである。即ち、本発明は、吊上げ対象物の吊上げ、
搬送中に所望しない状況下で吊上げ対象物からの荷重が
ゼロになるなどのフック部の抜去機構を作動させる状況
が生まれても、抜去機構の許容範囲内での作動阻止はも
とより吊上げ対象物の係止部がフック部から絶対に外れ
ないようにした安全性の高い自動抜去式のフック装置を
提供しようとするものである。
【0009】本発明者らは、それぞれ所望長の長孔を有
する上部ロッドと中部ロッドをこれら長孔を利用して上
下方向にスライド自在とするとともに、上部ロッド及び
中部ロッドのスライド変位中に前記中部ロッドの下部と
フック基部を係止ロックさせるようにしたとき、前記上
部ロッド及び下部ロッドのスライド時の所望変位内にお
いてフック機能が再生され、かつフック部の配置関係が
固定されるため、前記フック機能の再生過程においてフ
ック部の吊上げ対象物の係止部からの離脱が完全に防止
されるという知見を得た。また、フック部の吊上げ対象
物の係止部からの抜去は、前記構成のもとにおいて中部
ロッドとフック背部の間に下部ロッドを配設し、中部ロ
ッドの引上げによりフック部の開口部が広角になるよう
にフック部を回動変位させた場合、容易に抜去されると
いう知見を得た。本発明は、前記知見をベースにして開
発されるものであり、本発明より操作性、信頼性に優
れ、かつ安全性の高い自動抜去式フック装置が提供され
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、 1.所望の間隔をもって配置された左右壁板(1、2)
であって、各壁板は略中央部に所望長の上下方向の長孔
(11、21)を有し、かつ底部(12、22)を有す
る左右壁板(1、2)、 2.前記左右壁板(1、2)上部の間に誇設された上部
及び中部ロッド接合ピン(3)、 3.前記左右壁板(1、2)間に配設された二股構造の
上部ロッド(4)であって、上端部にワイヤ固定部(4
a)、中間部の二股壁板(41、42)の各壁板に前記
接合ピン(3)を遊嵌する上下方向の長孔(411、4
21)、下端部側部に前記二股壁板(41、42)間に
配設されたロック爪(4b)を有する上部ロッド
(4)、 4.前記上部ロッド(4)の二股壁板(41、42)間
に配設された中部ロッド(5)であって、略中央部に前
記接合ピン(3)を遊嵌する上下方向の長孔(51)、
下部側部に前記ロック爪(4b)に係止する中部ロッド
係止部(52)、下端部にフック(9)のロック係止部
(92)と係止する中部ロッドロック爪(53)を有す
る中部ロッド(5)、 5.前記左右壁板(1、2)の長孔(11、21)間に
誇設された中部及び下部ロッド接合ピン(6)であっ
て、前記中部ロッド(5)の下部を軸着するとともに下
部ロッド(7)の一端部を軸着する中部及び下部ロッド
接合ピン(6)、 6.一端部が前記中部及び下部ロッド接合ピン(6)に
軸着され、他端部がフック(9)の背部に軸着された下
部ロッド(7)、 7.前記左右壁板(1、2)の下部間に誇設されたフッ
ク基部接合ピン(8)であって、前記左右壁板(1、
2)の下部間に配設されたフック(9)の基部(91)
を軸着するフック基部接合ピン(8)、 8.前記フック基部接合ピン(8)に軸着されたフック
(9)であって、フック基部(91)の側部に前記中部
ロッド(5)の中部ロッドロック爪(53)に係止する
ロック係止部(92)及び前記下部ロッド(7)の他端
部を支持する下部ロッド支持部(93)、中間部にフッ
ク開口部(94)、先端部にフック先端部(95)を有
するフック(9)、 から成ることを特徴とするフック装置に関するものであ
る。
【0011】以下、本発明の技術的構成及び実施態様に
ついて図面を参照にして詳しく説明する。なお、本発明
は図示のものに限定されないことはいうまえもないこと
である。
【0012】前記したように、本発明のフック装置は、
それぞれ所望長の上下方向の長孔を有する上部ロッドと
下部ロッドを前記長孔を利用(共用)して上下方向にス
ライド自在とし、スライド時の各ロッドの所望変位(相
対変位)内でフック機能を再生させるようにし、かつ前
記上下ロッドのスライド変位中に中部ロッドの下部とフ
ック部の基部を係止、ロックさせる点に第1の技術的特
徴点がある。また、前記上下ロッドの最終変位位置(フ
ック部を吊上げ対象物から抜去するに適する位置)にお
いて、フック部を吊上げ対象物の係止部から抜去させる
ために、前記中部ロッドの下部とフック部の背部の間に
下部ロッドを配設し、中部ロッドの引上げによりフック
部の開口部を広角にさせるように変位(回動変位)させ
る点に第2の技術的特徴点がある。
【0013】以下、本発明のフック装置について、図面
に基づいて詳しく説明するが、本発明は図示のものに限
定されないことはいうまでもないことである。
【0014】図1は、本発明のフック装置(A)の一部
を透視した斜視図である。図2は、本発明のフック装置
(A)の正面図である。なお、図1〜図2は、フック部
の配置関係としては、フック部に吊上げ対象物の係止部
を係止させ、吊上げている状態を示しており、後述する
図3に関連したものである。図示されるように、本発明
のフック装置(A)は、以下の構成部材から構成される
ものである。
【0015】1.所望の間隔をもって配置される左右壁
板(1、2)が使用される。そして、前記各壁板(1、
2)は所望長の上下方向の長孔(11、21)を有する
とともに、底部(12、22)を有するものである。本
発明において、前記長孔(11、21)の大きさ(上下
方向の高さ)は、詳しくは図3〜図4に基づく動作説明
により説明されるが、吊上げ対象物(例えば魚礁)から
の荷重がゼロになったとき、従来のように直ちにフック
機能を消失させるのでなく、即ち、直ちにフック部を抜
去させるのではなく、前記荷重がゼロの条件下において
どの程度の範囲でフック機能を維持、再生させるかとい
う設計のもとで決定すればよい。また、前記左右壁板
(1、2)の底部(12、22)は、後述する図3に示
されるように、フック(9)の開口部(94)に吊上げ
対象物の係止部を係止させたあと、前記開口部(94)
をフック先端部(95)と共働して閉塞する上で重要な
ものである。即ち、前記底部(12、22)は、フック
装置により吊上げ対象物を吊上げているときに、フック
先端部(95)と共働して吊上げ対象物を落下させない
ようにする上で重要な機能を果たすものである。なお、
図1には、左右壁板(1、2)を所望の間隔をもって配
置させるためのクリアランス部材(1a,1b)が示さ
れている。
【0016】2.前記左右壁板(1、2)上部には、前
記左右壁板(1、2)間に配設される後述する上部ロッ
ド(4)と下部ロッド(5)のそれぞれの長孔内に遊嵌
され、かつ両壁板(1、2)間に誇設される上部及び中
部ロッド接合ピン(3)が配設される。なお、図示され
るように前記接合ピン(3)の両端部には、前記左右壁
板(1、2)からの外れ止めのためにワッシャーやナッ
トなどが配設されてもよいことはいうまでもないことで
ある。
【0017】3.前記左右壁板(1、2)間には、上部
ロッド(4)が配設される。前記上部ロッド(4)は、
二股構造(二枚 、一対構造)のものであって、上端部
にワイヤ固定部(4a)、中間部に二股壁板(41、4
2)を有するとともに各壁板に前記上部及び中部ロッド
接合ピン(3)を遊嵌する上下方向の長孔(411、4
21)、下端部の側部に前記二股壁板(41、42)間
に配設されたピン部材に軸着されたロック爪(4b)、
をそれぞれ有するものである。図示されるように、上部
ロッド(4)の二股壁板(41、42)間には、後述す
るように中部ロッド(5)が配設される関係上、前記ロ
ック爪(4b)の配設位置は、該中部ロッド(5)の配
設に支障がない部位であることはいうまでもないことで
ある。なお、前記ワイヤ固定部(4a)は、吊上げ用装
置(クレーンなど)からの吊上げ用ロープやワイヤを固
定するものであり、ワイヤという用語はその意味で広く
解釈されるべきである。
【0018】4.前記上部ロッド(4)の二股壁板(4
1、42)間には、中部ロッド(5)が配設される。前
記中部ロッド(5)は、略中央部に前記上部及び中部ロ
ッド接合ピン(3)を遊嵌する上下方向の長孔(5
1)、下部側部に前記ロック爪(4b)に係止してロッ
ク機能を果たす中部ロッド係止部(52)、下端部に後
述するフック(9)のフック係止部(92)と係止して
ロック機能を果たす中部ロッドロック爪(53)を有す
るものである。前記したように、また図示されているよ
うに中部ロッド(5)と上部ロッド(4)の配設の位置
関係は、上記ロッド(4)の二股壁板(41、42)間
に中部ロッド(5)が介装されるとともに、中部ロッド
(5)の長孔(51)と上部ロッド(4)の長孔(41
1、421)のそれぞれに前記上部及び中部ロッド接合
ピン(3)が遊嵌、貫通されて配置関係が規制されるも
のである。前記したことから明らかのように、前記上部
ロッド(4)と中部ロッド(5)は、前記上部及び中部
ロッド接合ピン(3)に対して相対運動(上下方向に伸
縮する運動)をするものである。
【0019】5.前記左右壁板(1、2)の所望長でか
つ上下方向の長孔(11、21)の間には、中部及び下
部ロッド接合ピン(6)が誇設される。前記中部及び下
部ロッド接合ピン(6)は、前記中部ロッド(5)の下
部(中部ロッドの長孔部以外の下部部位)を軸着すると
ともに後述する下部ロッド(7)の一端部を軸着するも
のである。いうまでもないことであるが、前記中部及び
下部ロッド接合ピン(6)は、前記左右壁板(1、2)
の長孔(11、21)内に遊嵌されるものであり、前記
長孔内を上下自在に移動するものである。
【0020】6.前記中部ロッド(5)の下部に配設さ
れた前記中部及び下部ロッド接合ピン(6)に一端部が
軸着され、他端部が後述するフック(9)の背部に設け
られた下部ロッド支持部(93)に軸着される下部ロッ
ド(7)を配設する。前記下部ロッド(7)の機能は、
本発明のフック装置の動作説明(図3〜図5、特に図
5)で詳述されるが、下部ロッド(7)の一端部が中部
及び下部ロッド接合ピン(6)に軸着されているため、
前記接合ピン(6)が左右壁板(1、2)の長孔(1
1、21)内を上方に移動するとき、フック(9)を回
動変位させて閉塞状態にあるフック(9)の開口部(9
4)を最広角に開放する。これにより、フック部は吊上
げ対象物の係止部から確実に抜去されることになる。
【0021】7.前記左右壁板(1、2)の下部間にフ
ック基部接合ピン(8)が誇設される。前記フック基部
接合ピン(8)は、後述するフック(9)の基部(9
1)を軸着するものである。図示されるように、前記フ
ック基部接合ピン(8)の配設位置は、吊上げ対象物を
吊上げているときに、前記中部ロッド(5)の最下部、
即ち中部ロッドロック爪(53)とフック基部(91)
の外周部が略当接する位置関係が好ましいことはいうま
でもなことである。
【0022】8.前記フック基部接合ピン(8)には、
フック(9)が軸着される。前記フック(9)は、前記
フック基部接合ピン(8)に軸着されるフック基部(9
1)、該フック基部(91)の側部に前記中部ロッド
(5)の中部ロッドロック爪(53)と係止してロック
機能を果たすフック係止部(92)と前記下部ロッド
(7)の他端部を支持する下部ロッド支持部(93)、
中間部のフック開口部(94)、先端部のフック先端部
(95)から成るものである。図示されるように、前記
フック(9)の配設位置は、吊上げ対象物を吊上げてい
るときに、フック(9)の基部(91)が前記左右壁板
(1、2)間に配設され、フック(9)の開口部(9
4)と先端部(95)が前記左右壁板(1、2)の底部
(12、22)の外方に配置され、開口部(94)で吊
上げ対象物の係止部を確実に係止する配設位置が好まし
いことはいうまでもないことである。
【0023】本発明のフック装置(A)においては、前
記した構成以外に種々の要素を付加してもよいことはい
うまでもないことである。この種の付加的要素として
は、例えば図示されているように、以下のものがある。 (1) ロック爪(4b)が、バネなどの弾発力により中部
ロッド係止部(52)に係合されるようにしてもよい。 (2) 左右壁板(1、2)の下端部において、かつフック
(9)の先端部(95)に位置する側において、該フッ
ク先端部(95)と共働してフック開口部(95)を閉
塞する閉塞ピン(10)を配設してもよい。 (3) このほか、前記下部ロッド(7)を二枚あるいは二
股構造のものとしたり、フック先端部(95)を二股構
造のものとしたりしてもよい。
【0024】次に、図3〜図5により、本発明のフック
装置(A)の動作説明を行なう。図3は、例えば魚礁な
どの吊上げ対象物に配設された係止部(B)に本発明の
フック装置(A)のフック(9)の開口部(92)を係
止させ、前記吊上げ対象物を吊上げ、搬送しているとき
の状態図を示すものである。いうまでもないが、図3
は、図1に示される本発明のフック装置(A)の中心線
に沿う中心部断面図である。図3に示されるように、数
トン〜数十トンに及ぶ魚礁の吊上げにより、接合ピン
(3)が配置された状態で両ロッド(4、5)は上下方
向に一直線状に配置する。
【0025】図示されるように、吊上げ対象物が吊上げ
られている状態のとき、 ・ロック爪(4b)と中部ロッド係止部(52)は、係
止状態が解除され(ロック解除され)、一方、 ・中部ロッドロック爪(53)とフック係止部(92)
は係止、ロックされる。 ・また、フック(9)の先端部(95)と左右壁板
(1、2)の底部(12、22)は共働して、あるいは
更に底部(12、22)の側部に配設された閉塞ピン
(10)と共働して吊上げ対象物の係止部(B)をフッ
ク開口部(94)内に確実に収容する。 前記した状態で吊上げ対象物が吊上げられ、搬送される
ため、吊上げ対象物は安全、確実に所定の設置場所へ搬
送される。なお、図中、(43)は上部ロッド(4)の
二股壁板(41、42)の下部に配設された中部ロッド
(5)の回動を規制するピンである。
【0026】図4は、吊上げ対象物を所定の設置場所に
設置した直後の状態を説明する図である。所定の設置場
所に魚礁などの吊上げ対象物を設置したとき、フック装
置(A)の自重により、かつ上部ロッド(4)は中部ロ
ッド(5)の方へ(下方へ)移動し、図示される最終的
な配置関係に至る。前記した最終的な配置関係において
は、図示されるように、 ・前記中部ロッドロック爪(53)とフック係止部(9
2)の係止、ロック状態が維持される一方、 ・ロック爪(4b)と中部ロッド(5)の中部ロッド係
止部(52)も係止、ロックされる。
【0027】図5は、前記状態(図4の状態)からフッ
ク装置(A)をクレーン等により吊上げてフック(9)
を吊上げ対象物の係止部(B)から抜去する状態を説明
する図である。図5に示されるように、フック装置
(A)をクレーン等により吊上げると、わずかな力でフ
ック(9)は図中、矢線方向(C)へ回動し、係止部
(B)からフック先端部(95)が抜去される。これ
は、ロック爪(4b)と中部ロッド(5)の中部ロッド
係止部(52)の係止、ロック状態のもとで、接合ピン
(6)に一端部が軸着され、かつ他端部がフック(9)
の下部ロッド支持部(93)に軸着された下部ロッド
(7)が、接合ピン(6)の左右壁板(1、2)の長孔
(11、12)内の上方移動に応じてフック(9)を図
中、矢線方向(C)に回動されるためであり、これによ
り、フック(9)は吊上げ対象物の係止部(B)から容
易に抜去される。
【0028】前記した図3〜図5の本発明のフック装置
(A)の動作説明から明らかのように、特に図3〜図4
に示される上部ロッド(4)と中部ロッド(5)の配設
位置関係の中間段階が、フック(9)に対して抜去機構
を作動させない領域である。前記した中間段階は、例え
ば、 ・吊上げ対象物の設置場所が誤りであり、再度フック機
能を働かせて(フック機能を再生させて)正しい所定の
設置場所へ吊上げ対象物を搬送するとき、 ・あるいは、魚礁などの海底設置作業など、波のウネリ
や浮力が作用する状況下で作業するとき、 などに起こりうるものである。そして、従来技術のフッ
ク装置においては、前記した状況が発生すると、直ちに
フック部の抜去機構が作動し、吊上げ対象物をフックか
ら離脱させてしまうものである。これに対して、本発明
のフック装置においては、前記した状況が発生しても所
望の許容範囲においてフック機能が維持・再生され、安
全確実に所定の設置場所に吊上げ対象物を設置すること
が出来る。
【0029】
【発明の効果】本発明のフック装置は、吊上げ対象物を
吊上げ、所定の場所に設置するまでの過程においては安
全対策上、フック部の抜去機構を作動させないようにす
るとともに、吊上げ対象物を所定の場所に設置したとき
には人手や電気的遠隔操作などの助けをかりずにフック
部を対象物から容易かつ確実に抜去することが出来る自
動抜去式のものである。
【0030】従来の自動抜去式のものと大きく異なる点
は、フック部の抜去機構を作動させるような条件、例え
ば ・吊上げ対象物の自重がゼロになったとき(これは所定
の設置場所あるいは誤った場所に吊上げ対象物が、配置
されたときに満たされる条件であり、後者の場合は意に
反した条件であることはいうまでもないことである。) ・また、フック装置を吊上げる吊り上げ装置(クレーン
等)のワイヤがたるむとき(これも相対的には吊上げ対
象物の自重がゼロになったとみなされる条件であ
る。)、 などの条件が発生したとしても、本発明のフック装置
は、直ちにフック部が抜去に適する配置関係でロックさ
れ、抜去工程に入らないようにしている点である。いう
までもないことであるが、前記した条件のもとにおい
て、従来品は、フック部が直ちに抜去に適した配置関係
においてロックされ、抜去工程に入るため吊上げ対象物
の落下等重大な欠点が招来される。このため、本発明の
自動抜去式フック装置は極めて安全性の高いものであ
り、かつ簡単な機構から成るため信頼性に優れたもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフック装置の一部を透視した斜視図
である。
【図2】 本発明のフック装置の正面図(図1の右側正
面図)である。
【図3】 本発明のフック装置の動作説明図であり、吊
上げ対象物を吊上げているときの状態を示すものであ
る。
【図4】 本発明のフック装置の動作説明図であり、吊
上げ対象物を所定の設置場所に設置したときの状態を示
すものである。
【図5】 本発明のフック装置の動作説明図であり、吊
上げ対象物の設置後、フック部を吊上げ対象物の係止物
から抜去するときの状態を示すものである。
【符号の説明】
A ……… フック装置 B ……… 吊上げ対象物の係止部 C ……… フック部の回動方向 1、2 ……… 左右壁板 11、21 ……… 長孔 12、22 ……… 底部 3 ……… 上部及び中部ロッド接合ピン 4 ……… 上部ロッド 4a ……… ワイヤ固定部 41、42 ……… 二股壁板 411、421 ……… 長孔 4b ……… ロック爪 5 ……… 中部ロッド 51 ……… 長孔 52 ……… 中部ロッド係止部 53 ……… 中部ロッドロック爪 6 ……… 中部及び下部ロッド接合ピン 7 ……… 下部ロッド 8 ……… フック基部接合ピン 9 ……… フック 91 ……… フック基部 92 ……… フック係止部 93 ……… 下部ロッド支持部 94 ……… フック開口部 95 ……… フック先端部 10 ……… 閉塞ピン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】追加
【補正内容】
【発明の名称】 フック装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1.所望の間隔をもって配置された左右壁
    板(1、2)であって、各壁板は略中央部に所望長の上
    下方向の長孔(11、21)を有し、かつ底部(12、
    22)を有する左右壁板(1、2)、 2.前記左右壁板(1、2)上部の間に誇設された上部
    及び中部ロッド接合ピン(3)、 3.前記左右壁板(1、2)間に配設された二股構造の
    上部ロッド(4)であって、上端部にワイヤ固定部(4
    a)、中間部の二股壁板(41、42)の各壁板に前記
    接合ピン(3)を遊嵌する上下方向の長孔(411、4
    21)、下端部側部に前記二股壁板(41、42)間に
    配設されたロック爪(4b)を有する上部ロッド
    (4)、 4.前記上部ロッド(4)の二股壁板(41、42)間
    に配設された中部ロッド(5)であって、略中央部に前
    記接合ピン(3)を遊嵌する上下方向の長孔(51)、
    下部側部に前記ロック爪(4b)に係止する中部ロッド
    係止部(52)、下端部にフック(9)のロック係止部
    (92)と係止する中部ロッドロック爪(53)を有す
    る中部ロッド(5)、 5.前記左右壁板(1、2)の長孔(11、21)間に
    誇設された中部及び下部ロッド接合ピン(6)であっ
    て、前記中部ロッド(5)の下部を軸着するとともに下
    部ロッド(7)の一端部を軸着する中部及び下部ロッド
    接合ピン(6)、 6.一端部が前記中部及び下部ロッド接合ピン(6)に
    軸着され、他端部がフック(9)の背部に軸着された下
    部ロッド(7)、 7.前記左右壁板(1、2)の下部間に誇設されたフッ
    ク基部接合ピン(8)であって、前記左右壁板(1、
    2)の下部間に配設されたフック(9)の基部(91)
    を軸着するフック基部接合ピン(8)、 8.前記フック基部接合ピン(8)に軸着されたフック
    (9)であって、フック基部(91)の側部に前記中部
    ロッド(5)の中部ロッドロック爪(53)に係止する
    ロック係止部(92)及び前記下部ロッド(7)の他端
    部を支持する下部ロッド支持部(93)、中間部にフッ
    ク開口部(94)、先端部にフック先端部(95)を有
    するフック(9)、から成ることを特徴とするフック装
    置。
  2. 【請求項2】 ロック爪(4b)が、バネの弾発力によ
    り中部ロッド係止部(52)に係合するものである請求
    項1に記載のフック装置。
  3. 【請求項3】 左右壁板(1、2)の下端部側部間にフ
    ック先端部(95)と共働してフック開口部を閉塞する
    閉塞ピン(10)が誇設されたものである請求項1に記
    載のフック装置。
  4. 【請求項4】 フック(9)のフック先端部(95)
    が、二股構造のものである請求項1に記載のフック装
    置。
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