JPH08122243A - 熱老化試験装置 - Google Patents

熱老化試験装置

Info

Publication number
JPH08122243A
JPH08122243A JP26265094A JP26265094A JPH08122243A JP H08122243 A JPH08122243 A JP H08122243A JP 26265094 A JP26265094 A JP 26265094A JP 26265094 A JP26265094 A JP 26265094A JP H08122243 A JPH08122243 A JP H08122243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
exhaust
cell
heat aging
exhausted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26265094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3476925B2 (ja
Inventor
Kenhachi Mihashi
健八 三橋
Shigeru Suga
須賀  蓊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suga Test Instruments Co Ltd
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Suga Test Instruments Co Ltd
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suga Test Instruments Co Ltd, Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Suga Test Instruments Co Ltd
Priority to JP26265094A priority Critical patent/JP3476925B2/ja
Publication of JPH08122243A publication Critical patent/JPH08122243A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3476925B2 publication Critical patent/JP3476925B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 排気管の内壁や、流量調整手段等に揮発成分
が付着するのを有効に防止して、排気空気の流れを良好
にし、空気置換率や、風速、温度分布に影響を及ぼすこ
となく、試験片の劣化試験精度を向上させることが出来
る熱老化試験装置を提供することを目的とするものであ
る。 【構成】 筒状の各セル10の上面中央に設けた排気口
19には、ワンタッチジョイント24を介して排気管2
5(排気通路)が接続され、この排気管25には、排気
冷却手段26,金網等を数枚重ねて構成したフィルター
27,流量調整バルブ28,流量計29がそれぞれ設け
られている。前記排気冷却手段26は、熱老化試験中に
各セル10から排気される空気中に含まれる試験片から
発生する揮発成分(老化防止剤,オイル,ワックス,可
塑剤等)を排気空気を冷却することにより回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、製品の主体となるゴ
ム試験片(加硫ゴム)が、熱や酸素の影響により、ゴム
の物性が時間と共に変化(劣化)する現象を試験する熱
老化試験装置に係わり、更に詳しくは加硫ゴム物理試験
方法(例えば、JIS K6257,JIS K6301及びISO 188)で規
定されるセル式熱老化試験装置を用いて、ゴム試験片を
規定時間で規定温度加熱して試験する際、試験片から発
生する揮発成分を排気通路側に流入する前に除去するよ
うにした熱老化試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、製品の主体となるゴム試験片(加
硫ゴム)が、熱や酸素の影響により、ゴムの物性が時間
と共に変化(劣化)する現象を試験する装置、即ち、熱
老化試験装置としては、例えば、JIS K6257,JIS K6301
及びISO 188 で、その装置の種類が規制されている。
【0003】上記JIS K6257,JIS K6301 及びISO 188 で
規制されている装置の種類としては、ギャー式熱老化試
験装置,テストチューブ式熱老化試験装置,セル式熱老
化試験装置,加圧酸素式熱老化試験装置である。これら
の熱老化試験装置は、試験方法としてはそれぞれ特徴を
有するものであるが、その反面問題点を有している。
【0004】例えば、ギャー式熱老化試験装置では、互
いの試験片から発生する揮発成分(老化防止剤,オイ
ル,ワックス,可塑剤等)の影響を受けやすく、またテ
ストチューブ式熱老化試験装置では、空気の置換が正確
ではない上に、チューブ内に入る空気の温度は室温であ
り、測定精度が悪いと言う問題がある。また、テストチ
ューブ式熱老化試験装置,セル式熱老化試験装置,加圧
酸素式熱老化試験装置では、測定における作業性が悪
く、また加圧酸素式熱老化試験装置の場合には、更に安
全面においても問題があり、従来の熱老化試験装置で
は、何らかの問題点を有していた。
【0005】また所謂、熱老化試験装置は、例えば、JI
S K6257,JIS K6301 及びISO 188 でその構成が概略的に
規定されており、例えば、セル式熱老化試験装置では、
円柱状縦形セル及び加熱装置からなり、試験片を入れる
セルは、高さ300 mm以上で、セル内に入れる試験片の体
積がセルの体積の10% 以下となるような大きさでなけれ
ばならない。
【0006】また加熱装置は、熱伝導の良い媒体(例え
ば、アルミブロック,液浴,飽和蒸気等)でセルを囲
み、セル内の試験片の温度が70℃〜200 ℃で規定され
た温度の範囲で均一に保たれるような加熱, 温度調節及
び温度測定装置を備えたものではなければならない。ま
たセル内の空気が1時間に3〜10回の割合で緩やかに入
れ替わり、入ってくる空気の温度が、セルの入口の箇所
で規定温度の±1℃以内となるようになっていなければ
ならない。
【0007】また、一つのセルを通過した空気が、他の
セルに入ってはならず、これらの槽の作製には、銅及び
銅合金を使用してはならない、と言うものである。な
お、セルの容積は、略JIS K6257,及びISO 188 で規定さ
れており、空気置換率が、最大で1時間に10回でも使
用する空気量は少量である。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】そこで、本願出願人
は、上記従来の熱老化試験装置の課題を解決するため、
JIS K6301 ,JIS K6257,及びISO 188 で規定されている
セル式熱老化試験装置の構成を尊守しつつ、従来のセル
式熱老化試験装置の不具合を改良し、測定精度を向上さ
せることが出来ると共に、測定の作業性を著しく向上さ
せることが出来る熱老化試験装置を出願している(特願
平4-288880号, 特開平6-138016号公報, 出願日, 平成4
年(1992)10月27日) 。
【0009】然しながら、本願出願人は、上記熱老化試
験装置を用いて試験を行った結果、新たな問題があるこ
とが判った。即ち、セル型オーブンを用いた熱老化試験
においては、試験精度に影響を及ぼす大きな要因として
空気の流れの安定性がある。即ち、各セルから排気され
る空気には、老化防止剤,オイル,ワックス,可塑剤等
の試験片から発生する揮発成分が含まれており、また試
験片から発生する揮発成分は、通常常温では固体または
液体であるが、例えば100℃での熱老化試験時には、
気体となって排出され、この揮発成分が各セルと接続す
る排気管の内壁や、流量調整手段等に付着して、排気空
気の流れを悪くし、空気置換率や、風速、温度分布に悪
影響を及ぼし、試験片の劣化試験精度を悪化させてい
た。
【0010】前記排気空気の汚れを浄化させる方法とし
て、排気管にフィルター等を設ける方法等が提案されて
いるが、セル式熱老化試験装置では、互いに独立したセ
ルであるため、揮発成分を含む空気の汚れにより、互い
の試験片に影響を及ぼすことは少なく、またセルの内部
は、各試験終了毎に洗浄するので汚れは少ない。しか
し、上記のようにセルの出口以降で試験片から発生する
揮発成分が、上記のように排気通路や、流量調整手段等
に付着して、試験片の劣化試験精度に影響を及ぼすと言
う問題があった。
【0011】この発明は、かかる従来の課題に着目して
案出されたもので、各セルから排出される空気を室温に
冷却すれば、空気に含まれる揮発成分は、固体または液
体として回収出来ることに着目し、セルの出口以降に接
続される排気通路に排気冷却手段を設けることにより、
揮発成分を回収することが出来、これにより排気管の内
壁や、流量調整手段等に揮発成分が付着するのを有効に
防止して、排気空気の流れを良好にし、空気置換率や、
風速、温度分布に影響を及ぼすことなく、試験片の劣化
試験精度を向上させることが出来る熱老化試験装置を提
供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、加温槽内に、筒状のセルを着脱可能に係合
させる複数のセル支持用穴を備えた仕切り板を介して、
上部にセル加温槽,下部に置換空気加温槽をそれぞれ区
画形成し、前記置換空気加温槽に外気取り入れ手段を接
続し、前記筒状のセルは、底部が開口し、上面中央に排
気口を備え、かつ内部に試験片を所定枚数吊設可能な懸
架手段を設けて構成し、前記各セルの上面中央に設けた
排気口と、排気手段に接続された流量調整手段とを結ぶ
配管に、各セル内から排気される空気を冷却する排気冷
却手段をそれぞれ設けたことを要旨とするものである。
【0013】前記置換空気加温槽の外気取り入れ手段
に、酸素濃度調整手段を設け、また前記排気冷却手段と
流量調整手段との間には、フィルターを設けるものであ
る。また、前記排気冷却手段としては、気密性のあるボ
ックスの相対向する壁面に、セル内から排気される空気
が流入する流入口と、空気が排出する排出口とを形成
し、前記流入口と排出口との間に、セル内から排気され
る空気が当接する当接付着板を着脱可能に配設したり、
空気が当接する当接付着板に、金属製の冷却フィンを設
けたりすることも可能である。
【0014】更に、前記排気冷却手段は、気密性のある
ボックスの相対向する壁面に、セル内から排気される空
気が流入する流入口と、空気が排出する排出口とを形成
し、前記流入口と排出口との間に、セル内から排気され
る空気が当接する冷媒が流通する金属製の当接付着管を
着脱可能に配設し、冷媒が、循環する冷水を使用するも
のである。
【0015】また、前記排気冷却手段は、気密性のある
金属製ボックスの相対向する壁面に、セル内から排気さ
れる空気が流入する流入口と、空気が排出する排出口と
を形成すると共に、外壁面に金属製の冷却フィンを設
け、前記流入口と排出口との間に、セル内から排気され
る空気が当接する当接付着板を着脱可能に配設すること
も可能である。
【0016】
【発明の作用】この発明は上記のように構成され、セル
の出口以降に接続される排気通路に、空気が当接する当
接付着板や、金属製の冷却フィンを設けた当接付着板、
更には冷媒が流通する金属製の当接付着管から成る排気
冷却手段を着脱可能に設けることにより、揮発成分を付
着,回収して、定期的に洗浄して交換することにより、
排気管の内壁や、流量調整手段等に揮発成分が付着する
のを有効に防止でき、これにより、排気空気の流れを良
好にし、空気置換率や、風速、温度分布に影響を及ぼす
ことなく、試験片の劣化試験精度を向上させることが出
来るものである。
【0017】
【発明の実施例】以下、添付図面に基づき、この発明の
実施例を説明する。図1は、この発明を実施した熱老化
試験装置の一部切欠した正面図、図2は図1の平面図、
図3は熱老化試験装置の概略構成図を示し、前記熱老化
試験装置は、所定の空間容積を有する断面箱状の加温槽
1の一側面に、開閉可能な扉1aを設け、前記加温槽1
内の略中央には、複数のセル支持用穴2を備えた仕切り
板3を介して、上部にセル加温槽4と、下部に置換空気
加温槽5とに上下に区画形成されている。
【0018】前記セル加温槽4及び置換空気加温槽5の
側部には、加熱手段としてのヒータ6と、槽内の空気を
攪拌させる循環送風機7とを収容した区画室8が仕切り
壁9を介して設けられ、セル加温槽4内及び置換空気加
温槽5内の加熱された排気空気Aは、矢印方向に巡回
し、また置換空気加温槽5内の加熱された排気空気Aの
一部は、仕切り板3のセル支持用穴2上に立設された筒
状のセル10内に流入するようになっている。
【0019】前記区画室8の側部には、図2に示すよう
に、外気取り入れ手段11が接続され、この外気取り入
れ手段11は、槽外部から取り入れた外気Xを空気清浄
フィルター12,供給パイプ13及び予熱装置14によ
り構成され、槽外部から取り入れた外気Xは、前記ヒー
タ6と循環送風機7とを収容した区画室8に一旦取り入
れられた後、置換空気加温槽5内に送り込まれるように
構成されている。
【0020】即ち、置換空気加温槽5内に送入する空気
は、測定精度に悪影響を与えないために清浄化させる必
要があり、このため外気Xに含まれる汚染ガスや不純
物、試験片から気化して出る添加剤、分解物等を物理吸
着剤、中和吸収剤、触媒吸収剤等から成る複数層の空気
清浄フィルター12を通して清浄化させ、この清浄化さ
れた空気は、前記循環送風機7によって区画室8に吸引
され、更にヒータ6によって設定温度に調整された後、
置換空気加温槽5内に送り込まれるのである。
【0021】また、空気清浄フィルター12の後方に予
熱装置14を設置することで、槽外部から取り入れた外
気Xを予め一定の温度に予熱調整し、この予熱調整され
た空気を置換空気加温槽5内に送り込む事により、更に
槽内温度精度を向上させることが出来るものである。前
記置換空気加温槽5内に送り込まれる空気は、外気Xが
空気清浄フィルター12を通過した空気か、酸素供給バ
ルブ18aまたは窒素供給バルブ18bを通過した酸素
または窒素のブレンド空気を空気量調節部18cを通過
して送り込むことが出来る。
【0022】また、前記置換空気加温槽5には、図3に
示すように、槽内空気採取管15が接続され、この槽内
空気採取管15の途中には、開閉バルブ16,フィルタ
ー17を備えた酸素濃度計18が夫々設けられ、セル加
温槽4及び置換空気加温槽5内の酸素濃度を常に一定の
基準となるように計測し、この酸素濃度計18を通過し
た槽内空気は、排気管15aにより槽外に排気されるよ
うになっている。
【0023】即ち、この発明では、加温槽1に酸素濃度
調整手段としての酸素供給バルブ18a,窒素供給バル
ブ18b及び空気量調節部18cを備えた酸素濃度計1
8を設けると共に、後述する排気冷却手段26を設け、
空気Aと窒素気体との混合を電磁弁により自動的にO
N,OFFして、設定の低酸素濃度(0〜21%)の熱
老化試験を行うことを可能とした熱老化試験装置であ
り、更に酸素と窒素気体との混合を自動的に行い、高酸
素濃度(21〜70%)の熱老化試験を行うことも可能
としたものである。
【0024】次に、前記仕切り板3に形成したセル支持
用穴2上に着脱可能に係合させて立設させる複数の筒状
のセル10は、図1に示すように、ガラスまたはステン
レス等の耐蝕性材料により円筒状に形成され、底部10
aは開口し、上面10bの中央には排気口19が設けら
れている。また、セル10の側面には、セル10内へ試
験片Wを出し入れするための扉20が開閉可能に取付け
られ、扉20の内壁面またはセル10の内部には所定枚
数の試験片Wをそれぞれ吊り下げるピン等の懸架手段2
1が設けられている。
【0025】また、セル10の上部側面の対称位置に
は、ラック22にセル10を支持させるフック23が取
付けられている。前記筒状の各セル10の上面中央に設
けた排気口19には、図3に示すようにワンタッチジョ
イント24を介して排気管25(排気通路)が接続さ
れ、この排気管25には、排気冷却手段26,フィルタ
ー27,流量調整手段としての流量調整バルブ29及び
流量計28がそれぞれ設けられ、また排気管25の集合
パイプ30は、加温槽1の上部に設けられた排気手段3
1のボックス状の排気集合体32に接続され、排気集合
体32に集まった排気ガスは、排気ポンプ33を介して
槽外部に順次排出されるものである。
【0026】前記排気冷却手段26は、熱老化試験中に
各セル10から排気される空気中に含まれる試験片から
発生する揮発成分(老化防止剤,オイル,ワックス,可
塑剤等)を排気空気を冷却することにより回収するもの
で、以下のような各種の実施例が考えられる。即ち、排
気冷却手段26の第1実施例としては、図4に示すよう
に、気密性のある金属製のボックス34の相対向する壁
面34a,34bに、セル10内から排気される排気空
気Axが流入する流入口35と、排気空気Axが排出す
る排出口36とを形成し、前記流入口35と排出口36
との間の空間部37に、セル10内から排気される排気
空気Axが当接する二枚の当接付着板38が、4本の支
持脚38a上に二段階状に着脱可能に載置されている。
【0027】前記金属製のボックス34の上壁面34a
は、図示しないヒンジを介して開閉可能な蓋部材になっ
ており、前記ボックス34を流通する間に排気空気Ax
に含まれた揮発成分Qが当接付着板38に上下面に付着
し、この当接付着板38を交換したり、洗浄する際に、
上記の上壁面34aを開口させて出し入れするものであ
る。当然、閉状態では空気漏れの無いように耐熱性パッ
キンを備えている。
【0028】なお、この排気冷却手段26によっても十
分に揮発成分Qを回収出来ない場合には、排気冷却手段
26の下流側に設けたフィルター27により、二段階で
回収するようにしてある。このフィルター27の構成と
しては、図8及び図9に示すように、下部中央に空気流
入口45aを備え、上部中央に清浄空気を排出する排出
口45bを備えた中空円板状の2個の分割可能なケース
46a,46bと、このケース46a,46bの中間
に、上下2個のパッキン47a,47bにより挾持して
シールした濾材48により構成され、この濾材48のシ
ール材質は、テフロンで濾紙状に形成されたものであ
る。そして、このフィルター27を排気空気Axが通過
する際に、残った揮発成分Qを回収することが出来るも
のである。
【0029】また、図5は排気冷却手段26の第2実施
例を示し、この実施例は、支持脚38a上に載置された
当接付着板38上に、金属製の冷却フィン39を垂直向
きに設置し、ボックス34を流通する排気空気Axを効
果的に冷却して、排気空気Axに含まれた揮発成分Qを
当接付着板38に付着させるようにしたものである。な
お、揮発成分Qの冷却方法,回収方法及びフィルター2
7により、二段階で回収する方法は、上記第1実施例と
同様なので、同一符号を付して説明は省略する。
【0030】また、図6は排気冷却手段26の第3実施
例を示し、この実施例は、気密性のあるボックス34内
に排気空気Axの流動方向と直交する向きに、冷却水等
が循環する当接付着管40を水平向きに設置し、この当
接付着管40の両端は、図示しない冷却水循環ポンプと
接続する冷却水の供給配管40aにそれぞれ着脱可能に
接続され、またこの当接付着管40は、熱伝動性の良い
アルミニホイール等を素材として使い棄てにしても良
い。
【0031】前記排気空気Axに含まれた揮発成分Q
は、ボックス34を流通する間に冷却水等が循環する当
接付着管40により冷却されて、揮発成分Qは、当接付
着管40の下面側に付着して回収されるものである。な
お、揮発成分Qの冷却方法,回収方法及びフィルター2
7により、二段階で回収する方法は、上記第1実施例と
同様なので、同一符号を付して説明は省略する。
【0032】また、図7は排気冷却手段26の第4実施
例を示し、この実施例は、気密性のある金属性のボック
ス34の相対向する外側面に、ファン41を備えた冷却
フィン42を水平に取付け、また排気空気Axが流入す
る流入口35と相対向するボックス34の内部には、4
本の支持脚38a上に当接付着板38が載置され、この
当接付着板38の下面側には、揮発成分Qが付着して回
収するアルミニホイール等の付着部材43が着脱可能に
取付けられている。
【0033】この付着部材43は、揮発成分Qが付着し
た場合に、使い棄てが出来るようにしたものである。こ
の実施例では、金属性のボックス34全体をファン41
を備えた冷却フィン42により積極的に冷却し、ボック
ス34を流通する空気を冷却して、揮発成分Qを当接付
着板38の下面側に設けたアルミニホイール等の付着部
材43が付着させて回収するものである。
【0034】この発明の実施例は上記のように構成さ
れ、試験方法としては、セル10内の体積の10%以下
となるように複数の試験片Wを収容したセル10を、ラ
ック22を介してセル加温槽4内にセットし、扉1aを
閉じて試験を開始する。置換空気加温槽5内に送入する
空気は、空気清浄フィルター12を通して清浄化させ、
この清浄化された空気は、予熱装置14によって予熱さ
れた後、前記ヒータ6によって設定温度に調整された
後、置換空気加温槽5内に送り込まれる。
【0035】送り込まれた加熱された空気は矢印方向に
巡回し、加熱された空気の一部は、仕切り板3のセル支
持用穴2上に立設された筒状のセル10内に流入して、
セル10内の複数の試験片Wを規定温度で、規定時間加
熱する。また、セル10内に流入する空気の温度は、セ
ル10の入口の箇所で規定温度の±1℃となるようにヒ
ータ6の温度制御が成されている。
【0036】一方、セル10自体も、セル加温槽4内を
循環する加熱された空気により規定温度に加温された状
態で制御される。セル10内の空気は、試験片Wの枚数
によって1時間に3〜10回の割合で緩やかに入れ替わ
るように流量調整バルブ28及び流量計29の作動が設
定される。前記各セル10から排気された排気空気Ax
は、上述した各種の実施例の排気冷却手段26に流入
し、排気冷却手段26のボックス34内を流通する間に
排気空気Axは冷却されて、排気空気Axに含まれた揮
発成分Qは、当接付着板38や、当接付着管40,アル
ミニホイール等の付着部材43等に付着し、この揮発成
分Qを回収するものである。
【0037】この回収方法としては、上述したように、
金属製のボックス34の上壁面34aを開き、当接付着
板38を交換したり、洗浄することにより行う。また、
この排気冷却手段26によっても十分に揮発成分Qを回
収出来ない場合には、排気冷却手段26の下流側に設け
たフィルター27により、二段階で回収するようにして
ある。
【0038】以上のようにして、揮発成分Qを流量調整
バルブ28や流量計29の前工程で回収することによ
り、排気管25の内壁や、流量調整バルブ28や流量計
29等の流量調整手段等に揮発成分が付着するのを有効
に防止でき、これにより、排気空気の流れを良好にし、
空気置換率や、風速、温度分布に影響を及ぼすことな
く、試験片の劣化試験精度を向上させることが出来るも
のである。
【0039】即ち、排気冷却手段26を用いてその内部
部品の交換または洗浄を定期的に行うことによって、セ
ル10内の温度分布,風速,空気置換率を高精度に行う
ことが出来るものである。例えば、実測値で、温度分布
±0.5 ℃, 風速±0.1m/sec,置換率±1回/1時間で行
うことが出来る(規格±1℃,±0.1m/sec,3〜10回
/1時間)。
【0040】また、流量計29から排気された空気は、
排気集合体32に集められ、排気ポンプ33を介して槽
外部に順次排出されるものである。試験片Wの加熱試験
が終了したら、扉1aを開けて複数本のセル10が支持
されているワンタッチジッイント24を外して、セル1
0を取外すと共に、セル10の扉20を開いて試験片W
を取り出して試験を終了する。
【0041】取り出した加熱された試験片Wは、引張強
さ,切断時伸び,引張応力,硬さ等の諸性質を別の試験
機により試験を行うものである。以上のような方法によ
り試験を行うことで、測定精度を向上させることが出来
ると共に、測定作業を効率良く行うことが出来る。
【0042】
【発明の効果】この発明は、上記のように加温槽内に、
筒状のセルを着脱可能に係合させる複数のセル支持用穴
を備えた仕切り板を介して、上部にセル加温槽,下部に
置換空気加温槽をそれぞれ区画形成し、前記置換空気加
温槽に外気取り入れ手段を接続し、前記筒状のセルは、
底部が開口し、上面中央に排気口を備え、かつ内部に試
験片を所定枚数吊設可能な懸架手段を設けて構成し、前
記各セルの上面中央に設けた排気口と、排気手段に接続
された流量調整手段とを結ぶ排気通路に、各セル内から
排気される空気を冷却する排気冷却手段をそれぞれ設け
たので、以下のような優れた効果を奏するものである。 .セルから排気される排気空気中に含まれる揮発成分
を効率良く回収でき、また排気冷却手段内において揮発
成分が付着した部品を交換または洗浄して使用すること
で、排気管の内壁や、流量調整手段等に揮発成分が付着
するのを有効に防止して、排気空気の流れを良好にし、
空気置換率や、風速、温度分布に影響を及ぼすことな
く、試験片の劣化試験精度を向上させることが出来る。
例えば、 .セルに送り込む空気が少量である所から、空気と窒
素ボンベから窒素気体の混合空気を送り込むことによ
り、低酸素濃度で試験片の熱劣化または酸素ボンベと窒
素ボンベからの気体の混合を電磁弁等で制御すれば、高
酸素濃度での熱劣化試験を容易に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施した熱老化試験装置の一部切欠
した正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】熱老化試験装置の概略構成図である。
【図4】排気冷却手段の第1実施例を示す断面図であ
る。
【図5】排気冷却手段の第2実施例を示す断面図であ
る。
【図6】排気冷却手段の第3実施例を示す断面図であ
る。
【図7】排気冷却手段の第4実施例を示す断面図であ
る。
【図8】フィルターの全体斜視図である。
【図9】フィルターの縦断面図である。
【符号の説明】
1 加温槽 2 セル支持用穴 3 仕切り板 4 セル加温槽 5 置換空気加温槽 10 セル 10a セルの底部 11 外気取り入
れ手段 18 酸素濃度計 18a 酸素供給バ
ルブ 18b 酸素濃度調節部 19 排気口 25 排気通路 26 排気冷却手
段 27 フィルター 28 流量調整バ
ルブ 29 流量計 31 排気手段 35 流入口 36 排出口 38 当接付着板 39 冷却フィン 40 当接付着管 42 冷却フィン W 試験片 A 空気 Ax 排気空気 Q 揮発成分

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加温槽内に、筒状のセルを着脱可能に係
    合させる複数のセル支持用穴を備えた仕切り板を介し
    て、上部にセル加温槽,下部に置換空気加温槽をそれぞ
    れ区画形成し、前記置換空気加温槽に外気取り入れ手段
    を接続し、前記筒状のセルは、底部が開口し、上面中央
    に排気口を備え、かつ内部に試験片を所定枚数吊設可能
    な懸架手段を設けて構成し、前記各セルの上面中央に設
    けた排気口と、排気手段に接続された流量調整手段とを
    結ぶ排気通路に、各セル内から排気される空気を冷却す
    る排気冷却手段をそれぞれ設けたことを特徴とする熱老
    化試験装置。
  2. 【請求項2】 前記置換空気加温槽に外気取り入れ手段
    に、酸素濃度調整手段を設けた請求項1に記載の熱老化
    試験装置。
  3. 【請求項3】 前記排気冷却手段と流量調整手段との間
    に、フィルターを設けた請求項1または請求項2に記載
    の熱老化試験装置。
  4. 【請求項4】 前記排気冷却手段は、気密性のあるボッ
    クスの相対向する壁面に、セル内から排気される空気が
    流入する流入口と、空気が排出する排出口とを形成し、
    前記流入口と排出口との間に、セル内から排気される空
    気が当接する当接付着板を着脱可能に配設した請求項1
    ないし請求項3に記載の熱老化試験装置。
  5. 【請求項5】 前記セル内から排気される空気が当接す
    る当接付着板に、金属製の冷却フィンを設けた請求項4
    に記載の熱老化試験装置。
  6. 【請求項6】 前記排気冷却手段は、気密性のあるボッ
    クスの相対向する壁面に、セル内から排気される空気が
    流入する流入口と、空気が排出する排出口とを形成し、
    前記流入口と排出口との間に、セル内から排気される空
    気が当接する冷媒が流通する金属製の当接付着管を着脱
    可能に配設した請求項1ないし請求項3に記載の熱老化
    試験装置。
  7. 【請求項7】 前記当接付着管内を流通する冷媒が、循
    環する冷水である請求項6に記載の熱老化試験装置。
  8. 【請求項8】 前記排気冷却手段は、気密性のある金属
    製ボックスの相対向する壁面に、セル内から排気される
    空気が流入する流入口と、空気が排出する排出口とを形
    成すると共に、外壁面に金属製の冷却フィンを設け、前
    記流入口と排出口との間に、セル内から排気される空気
    が当接する当接付着板を着脱可能に配設した請求項1な
    いし請求項3に記載の熱老化試験装置。
JP26265094A 1994-10-26 1994-10-26 熱老化試験装置 Expired - Fee Related JP3476925B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26265094A JP3476925B2 (ja) 1994-10-26 1994-10-26 熱老化試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26265094A JP3476925B2 (ja) 1994-10-26 1994-10-26 熱老化試験装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08122243A true JPH08122243A (ja) 1996-05-17
JP3476925B2 JP3476925B2 (ja) 2003-12-10

Family

ID=17378729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26265094A Expired - Fee Related JP3476925B2 (ja) 1994-10-26 1994-10-26 熱老化試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3476925B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010085176A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Hayato Shibata 熱老化試験機
CN107526025A (zh) * 2017-08-31 2017-12-29 赵晶 一种集成电路高温老化测试装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010085176A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Hayato Shibata 熱老化試験機
CN107526025A (zh) * 2017-08-31 2017-12-29 赵晶 一种集成电路高温老化测试装置
CN107526025B (zh) * 2017-08-31 2019-12-13 深圳市建滔科技有限公司 一种集成电路高温老化测试装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3476925B2 (ja) 2003-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080041109A1 (en) Method and apparatus for homogenizing a glass melt
EP1608942B1 (en) Detection of leaks in heat exchangers
JP3476925B2 (ja) 熱老化試験装置
JP2005201444A (ja) 汚染制御装置、汚染管理システム、及びクリーンルームの汚染制御方法
JP3519212B2 (ja) 清浄な資材用保管庫
JP3047219B2 (ja) 熱老化試験装置
CN103898294B (zh) 一种防腐抽真空机排污淋式净化的观察监控操作真空炉
KR20120013098A (ko) 부식성 가스 스크러버 중의 수분 제거 시스템
JP2961473B2 (ja) 熱老化試験装置
JPH11238787A (ja) ウェハストッカー
JPH08109412A (ja) 光輝連続ガス熱処理炉
US2931636A (en) High temperature heat treatment of metals
JP3668474B2 (ja) 汚染化学物質を収集するための空間環境を作り出すための装置
JP4157061B2 (ja) 揮発物測定装置
CN103740908A (zh) 一种防腐抽真空机排污液式净化的观察监控操作真空炉
TW202015791A (zh) 廢氣淨化裝置
JP2000131309A (ja) 超純水のサンプリング装置
CN212513906U (zh) 一种染色试样机
CN215638441U (zh) 石英舟烘干设备
CN219890885U (zh) 一种污水中氨氮含量检测温度控制装置
CN108776043A (zh) 一种空气净化器的性能测试系统及测试方法
CN203653639U (zh) 一种防腐抽真空机排污液式净化的观察监控操作高温炉
CN212491628U (zh) 一种热处理设备的排风装置
JP7441665B2 (ja) 基板処理装置
CN219430066U (zh) 一种改善热处理效果的均匀回火机构

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030909

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130926

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees