JP4157061B2 - 揮発物測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、揮発性の有機化合物等の揮発物を測定するための装置である揮発物測定装置に関するものである。
近年、シックハウス症候群と呼ばれる化学物質による過敏症が問題となっている。これは、建築材料にホルムアルデヒド、トルエンなどの揮発性有機化合物(VOC)が使用されており、この揮発性有機化合物が住宅内に放出されていることが一因とされている。
このため、建材などに、揮発性有機化合物がどのくらい含まれているかを調査しておくことが行われている。また、建材以外にも自動車の内装品や家具などに用いられる素材も揮発性有機化合物の調査が行われている。
このような揮発性有機化合物を測定することができる揮発物測定装置は、試料を試験槽に入れ、この試験槽に所定の温度・湿度の空気を所定の流量だけ流入・排出させ、この排出した空気中に含まれる揮発性有機化合物を測定して行われる。
そして、揮発物測定装置の試験槽の内部を構成する部材は、試験条件下で揮発有機化合物の発生のおそれのない材質を用いられている。また、温度、湿度、時間当たりの空気の置換量を制御しながら試験を行うことが必要なので、これらを制御しながら試験を行うことができる装置が用いられている。
このため、試験槽には所定湿度の空気を所定流量導入することが可能な流入口と、試験槽内の空気を排出することが可能な排出口を有し、また、試験槽の温度制御ができ、さらに、排出口から出た空気に含まれる揮発性有機化合物の量を測定することが可能な検出部を有している。
試験条件(温度、湿度、流量)は、使用用途などによって異なるものが採用されるが、例えば、建材では、JISA1901に規定されるような条件(温度28℃、湿度50%、0.5回/h)で行われている。
揮発性有機化合物を測定した後の試験槽内の表面には揮発性有機化合物が付着しているおそれがある。このため、これを除去しないで次の試料を測定すると、前に測定した試料から発生し、試験槽内の表面に残っている揮発性有機化合物が次の試験の際に再度揮発して、実際の値よりも多くの揮発性有機化合物が検出されることとなり、誤差となってしまうおそれがあった。
揮発性有機化合物の絶対量が少なく、排気口から排出される空気に混入する割合は少ないので、このような、試験槽内の表面に付着している量が混入するだけでも、大きな誤差となってしまう。先に試験する試料の揮発性有機化合物の量が多く、後に試験する試料の揮発性有機化合物の量が少ない場合には、特に誤差が大きくなってしまう。
そこで、このような揮発性有機化合物の付着物の除去のため、試験槽を高温にして強制的に揮発させて排出させている。しかし、試験槽の条件管理のための温度センサや湿度センサ、試験槽の開閉部などに密閉のために設けられるシール部は耐熱性が低いので、この揮発性有機化合物の除去の度に取り外していた。
しかしながら、この取り外しは面倒であり、また、誤って取り外さずに試験槽を高温にすると、温度センサ、湿度センサ、シール部が破損してしまう。
また、試験槽を高温にした後に、温度センサ、湿度センサ、シール部を取り付ける際に、試験槽への取付が不十分であると試験槽のシール性が低下し、測定の際にこの取付部分から試験槽の空気が排出され、又は、試験槽の外部の空気が浸入して、測定の誤差のおそれもあった。
さらに、試験槽にダンパーを設け、試験の際と高温処理する際の試験槽の空間を切り換えて、各種センサなどの部材を高温にさらされないようにする方策もあるが、構造が複雑となりコストアップとなってしまう。
そこで、本発明は、試験後の試験槽内に付着した揮発物の除去作業が容易である揮発物測定装置を提供することを課題とする。
そして、上記した目的を達成するための請求項1に記載の発明は、試験槽を有し、前記試験槽には外部から試験槽内へ気体を導入する導入口と、試験槽内から外部へ気体を排出する排出口とが設けられ、前記試験槽の温度を試験温度と前記試験温度より高い付着物除去温度とで運転可能であり、気体を外部から試験槽に導入して再び排出し試験槽内の試料の揮発物の測定ができる揮発物測定装置であって、前記導入口は、前記試験槽内の付着物除去温度に対して耐熱性が低い所定の部材の付近であって、導入口から導入される気体を前記所定の部材に吹き付け可能な位置に配置されており、付着物除去温度で運転する際に当該導入口から気体を試験槽に導入して所定の部材の温度上昇を低減させることが可能であることを特徴とする揮発物測定装置である。
請求項1に記載の発明によれば、付着物除去温度で運転の際、外部から試験槽内へ気体を導入する導入口から所定の部材に気体の吹き付けが可能であるので、所定の部材の温度上昇を抑えることができ、所定の部材を取り外すことなく付着物除去温度で運転が可能となる。
請求項2に記載の発明は、試験槽を有し、前記試験槽には外部から試験槽内へ気体を導入する試験用導入口と、試験槽内から外部へ気体を排出する排出口とが設けられ、前記試験槽の温度を試験温度と前記試験温度より高い付着物除去温度とで運転可能であり、気体を外部から試験槽に導入して再び排出し試験槽内の試料の揮発物の測定ができる揮発物測定装置であって、さらに、外部から気体を導入する冷却用導入口が設けられ、試験槽の外部には前記試験槽との間で熱伝導が可能である温度調整空間が設けられ、前記冷却用導入口は、前記温度調整空間内の付着物除去温度に対して耐熱性が低い所定の部材の付近であって導入される気体を前記所定の部材に吹き付け可能な位置に配置されており、試験温度で運転する際には試験用導入口から外部の気体を導入し、付着物除去温度で運転する際には冷却用導入口から気体を吹き付けて所定の部材の温度上昇を低減させることが可能であることを特徴とする揮発物測定装置である。
請求項2に記載の発明によれば、試験温度で運転する際には試験用導入口から外部の気体を導入するので、試験条件に適した位置から気体を導入することができ、付着物除去温度で運転の際には外部から試験槽内へ気体を導入する冷却用導入口から所定の部材に気体の吹き付けが可能であるので、所定の部材の温度上昇を抑えることができ、これを取り外すことなく付着物除去温度で運転が可能となる。
請求項3に記載の発明は、所定の部材の形状は棒状であり、外部から導入された空気の、所定の部材付近の流れは、所定の部材の長手方向に向かって流れるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の揮発物測定装置である。
請求項3に記載の発明によれば、外部から導入された空気が所定の部材の長手方向に向かって流れるので、効率よく温度上昇を抑えることができる。
所定の部材は、温度センサ又は湿度センサとすることができる(請求項4)。
請求項5に記載の発明は、所定の部材は冷却筒内に配置され、所定の部材の先端は前記冷却筒から露出していることを特徴とする請求項3又は4に記載の揮発物測定装置である。
請求項5に記載の発明によれば、所定の部材は冷却筒内に配置され、所定の部材の先端は前記冷却筒から露出しているので、所定の部材がセンサである場合に試験温度での使用の際にはセンサ等の先端部が露出して温度、湿度等の検知が可能であり、付着物除去温度の際には冷却筒から空気を長手方向に向かって流して冷却を行うことができる。
請求項6に記載の発明は、試験槽を有し、前記試験槽には外部から試験槽内へ気体を導入する試験用導入口と、試験槽内から外部へ気体を排出する排出口とが設けられ、前記試験槽の温度を試験温度と前記試験温度より高い付着物除去温度とで運転可能であり、気体を外部から試験槽に導入して再び排出し試験槽内の試料の揮発物の測定ができる揮発物測定装置であって、さらに、外部から気体を導入する冷却用導入口が設けられ、前記試験槽は開閉扉及び開口を有する本体部から成り、前記試験槽の開閉扉及び本体部の少なくとも一方にはシール部材が設けられて、前記試験槽の開閉扉を閉じると、前記試験槽の本体部の開口と開閉扉との間をシール部材を介して密着させて、前記試験槽の開口を封鎖できるものであり、前記冷却用導入口は前記試験槽の開閉扉と本体部との間に配されるシール部材の付近に設けられており、試験温度で運転する際には試験用導入口から外部の気体を導入し、付着物除去温度で運転する際には冷却用導入口から気体を吹き付けて前記試験槽の開閉扉と本体部との間に配されるシール部材の温度上昇を低減させることが可能であることを特徴とする揮発物測定装置である。
また請求項7に記載の発明は、試験槽を有し、前記試験槽には外部から試験槽内へ気体を導入する試験用導入口と、試験槽内から外部へ気体を排出する排出口とが設けられ、前記試験槽の温度を試験温度と前記試験温度より高い付着物除去温度とで運転可能であり、気体を外部から試験槽に導入して再び排出し試験槽内の試料の揮発物の測定ができる揮発物測定装置であって、さらに、外部から気体を導入する冷却用導入口が設けられ、試験槽の外部には前記試験槽との間で熱伝導が可能である温度調整空間が設けられ、前記温度調整空間は開閉扉及び開口を有する本体部から成り、前記温度調整空間の開閉扉及び本体部の少なくとも一方にはシール部材が設けられて、前記温度調整空間の開閉扉を閉じると、前記温度調整空間の本体部の開口と開閉扉との間をシール部材を介して密着させて、前記温度調整空間の開口を封鎖できるものであり、前記冷却用導入口は前記温度調整空間の開閉扉と本体部の間に配されるシール部材の付近に設けられており、試験温度で運転する際には試験用導入口から外部の気体を導入し、付着物除去温度で運転する際には冷却用導入口から気体を吹き付けて前記温度調整空間の開閉扉と本体部の間に配されるシール部材の温度上昇を低減させることが可能であることを特徴とする揮発物測定装置である。
請求項6、7に記載の発明によれば、開閉扉を閉じると本体部の開口と開閉扉との間をシール部材を介して密着させて開口を封鎖できる試験槽にシール部材を設けて、冷却用導入口は前記シール部材の付近に設けるので、シール部材を取り外すことなく付着物除去温度で運転が可能となる。
請求項8に記載の発明は、開閉扉を閉じると、開閉扉、シール部材、本体部によって溝が形成され、外部から導入された空気は当該溝を流れるものであることを特徴とする請求項6又は7に記載の揮発物測定装置である。
請求項8に記載の発明によれば、開閉扉を閉じると、開閉扉、シール部材、本体部によって溝が形成され、冷却用導入口から導入された空気は当該溝を流れるので、外部から導入された気体の流れが安定しやすく、効率よく温度上昇を抑えることができる。
請求項9に記載の発明は、外部の空気を取り込むことができる空気取込口と、前記空気取込口から取り込まれた空気の所定の処理が可能な空気処理装置とが設けられ、空気処理装置の空気を試験用導入口及び冷却用導入口の双方に供給可能であることを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の揮発物測定装置である。
請求項9に記載の発明によれば、外部の空気を取り込むことができる空気取込口と、前記空気取込口から取り込まれた空気の所定の処理が可能な空気処理装置とが設けられ、空気処理装置の空気を試験用導入口及び冷却用導入口の双方に供給可能であるので、試験用導入口及び冷却用導入口への供給回路を兼用することができる。
請求項10に記載の発明は、温度調整空間には仕切板が設けられ、前記仕切板によって試験槽が配置された熱伝導空間と加温冷却が可能な加温冷却空間とに仕切っており、仕切板には導入部及び排出部が設けられて、加温冷却空間から排出部、熱伝導空間、導入部を経て再び加温冷却空間につながる一連の流路を形成することができるものであり、加温冷却空間には冷却用導入口が設けられて、付着物除去温度での運転の際に冷却用導入口から気体を加温冷却空間に導入することができることを特徴とする請求項2又は7に記載の揮発物測定装置である。
請求項10に記載の発明は、温度調整空間は仕切板によって熱伝導空間と加温冷却空間に仕切られて、排出部、導入部によって一連の流路が形成されて、試験槽の温度を制御するものである。そして、このような装置の場合、付着物除去温度で運転の際に試験槽内の熱が熱伝導空間から加温冷却空間へと伝達されることによって加温冷却空間に設けられた装置の温度上昇のおそれがあるが、請求項10に記載の発明によれば、冷却用導入口から気体を加温冷却空間に導入することができ、排出部及び導入部にエアカーテン状に冷却気体を吹き付けるなどにより、排出部及び導入部からの高温の気体の進入を防止することができる。そして、加温冷却空間の温度上昇を防止して加温冷却空間内の装置の破損を防止することができる。
請求項11に記載の発明は、試験槽との間で熱伝導が可能である熱伝導空間と、前記熱伝導空間と2本の連結管によってつながる加温冷却空間を有し、加温冷却空間から一方の連結管、熱伝導空間、他方の連結管を経て再び加温冷却空間につながる一連の流路を形成することができるものであり、前記加温冷却空間には冷却用導入口が設けられて、付着物除去温度での運転の際に冷却用導入口から気体を加温冷却空間に導入することができることを特徴とする請求項2又は7に記載の揮発物測定装置である。
請求項11に記載の発明は、熱伝導空間と加温冷却空間とが設けられて、連結管によって一連の流路を形成するものである。そして、このような装置の場合、付着物除去温度で運転の際に試験槽内の熱が熱伝導空間から加温冷却空間へと伝達されることによって加温冷却空間に設けられた装置の温度上昇のおそれがあるが、請求項11に記載の発明によれば、冷却用導入口から気体を加温冷却空間に導入することができ、エアカーテン状に冷却気体を吹き付けるなどにより、連結管からの高温の気体の進入を防止することができる。そして、加温冷却空間の温度上昇を防止して加温冷却空間内の装置の破損を防止することができる。
請求項12に記載の発明は、試験槽は熱伝導空間の内部に配置されていることを特徴とする請求項10又は11に記載の揮発物測定装置である。
請求項12に記載の発明によれば、試験槽は熱伝導空間の内部に配置されているので、熱伝導を行う面積を広く取ることができ、効率がよい。
本発明の揮発物測定装置によれば、試験後の試験槽内に付着した揮発物の除去作業が容易である。
以下さらに本発明の具体的実施例について説明する。図1は、本発明の実施形態における揮発物測定装置の斜視図である。図2は、本発明の実施形態における揮発物測定装置の配管及び部材を示した模式図である。図3は、本発明の実施形態におけるチャンバーの内部を示した正面図である。図4は、本発明の実施形態における湿度センサと冷却管を示した斜視図である。図5は、本発明の実施形態における湿度センサと冷却管を示した断面図である。図6は、本発明の実施形態におけるインナーチャンバーのシール冷却部材付近を示した一部切り欠き斜視図である。図7は、本発明の実施形態におけるインナーチャンバーのシール冷却部材付近を示した図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図8〜図10は、本発明の実施形態における試験槽、温度調整空間の配置を変更した変形例である。
本発明の第1の実施形態の揮発物測定装置1は、図1、図2に示されている。
揮発物測定装置1には、インナーチャンバー10とアウターチャンバー11が設けられている。インナーチャンバー10及びアウターチャンバー11は、直方体状であって内部に空間10e、11eが設けられている。
インナーチャンバー10には、空間10eと空間10eにつながる開口10fとを有する本体部10cと、開口10fを封鎖できる開閉扉10aが設けられている。また、アウターチャンバー11には、空間11eと空間11eにつながる開口11fとを有する本体部11cと、開口11fを封鎖できる開閉扉11aが設けられている。
インナーチャンバー10はアウターチャンバー11より小さく、アウターチャンバー11の内部に入っている。そして、開閉扉10a、11aは、図1に示されるように、同じ側に設けられ、アウターチャンバー11の開閉扉11aを開けることにより、開閉扉10aを開けることが出来る。
インナーチャンバー10を閉じた状態の、開閉扉10aと本体部10cとの間には、図3に示されるようなシール部材10bが設けられている。シール部材10bは本体部10cに保持されており、インナーチャンバー10を閉じると、シール部材10bを介して本体部10cの開口10fを開閉扉10aによって封鎖することができる。なお、シール部材10bは開閉扉10a側に保持することもできる。シール部材10bは、図3に示されるように、開口10fの外側に設けられ、開閉扉10a側から見ると、長方形状であって、角部がやや曲線状となっている。
また、開閉扉10aを閉じた状態では、図7に示されるように、本体部10cと開閉扉10aとの間には隙間10dが形成される。
そして、インナーチャンバー10の内側の空間10eが試験槽80となり、アウターチャンバー11の空間11e内であってインナーチャンバー10の外側に形成される空間が温度調整空間81となる。試験槽80の、温度調整空間81との熱伝導が可能な面は、インナーチャンバー10の前後左右上下の6面全てに設けられている。
インナーチャンバー10はステンレス製であって試験槽80と温度調整空間81との間での熱伝導を行うことができる。また、アウターチャンバー11は、図示しない断熱層を有しており、外部との熱伝導を小さくするような構造となっている。
図2に示されるように、試験槽80には、外部から空気を導入する試験用導入口60、冷却用導入口62、63と、外部へ空気を排出する排出口70が設けられている。また、温度調整空間81には外部から空気を導入する導入口65と、外部へ空気を排出する排出口75が設けられている。
そして、試験槽80は、インナーチャンバー10を開閉扉10aによって閉じるとほぼ密閉されて、試験用導入口60、冷却用導入口62、63のいずれかから空気を導入して、排出口70から排出させることができる。また、温度調整空間81は、アウターチャンバー11を開閉扉11aによって閉じるとほぼ密閉されて、冷却用導入口65から空気を導入して、排出口75から排出させることができる。
図2に示されるように、試験用導入口60及び冷却用導入口62、63、65は、圧縮空気取込口R1から取り込まれて空気処理装置19によって処理された空気が配管を通じて供給可能である。本実施形態では、空気処理装置19は清浄機21及び除湿器23であり、圧縮空気取込口R1から取り込まれた空気は、電磁弁B1、除湿器23を通過し、レギュレータ22により所定の圧力に減圧して、さらに、清浄機21により不純物が取り除かれる。
そして、清浄機21の先で分岐し、一方は流量調節器20aを通って試験用導入口60に通じている。他方はさらに分岐して電磁弁B2と電磁弁B3に配管が通じており、電磁弁B2側は冷却用導入口62、63につながって試験槽80に供給でき、電磁弁B3側は冷却用導入口65につながって温度調整空間81の加温冷却空間85に供給することができる。
また、後述するように、電磁弁B2の先に冷却筒47及びシール冷却部材48がつながっている。
なお、流量調節器20aと試験用導入口60との間には分岐が設けられており、試験用導入口60から供給される空気を分岐から導入する加湿された空気で加湿し、所定の湿度とすることができる。
また、試験槽80に設けられた排出口70は、配管を通じて外部につながっている。
温度調整空間81の加温冷却空間85に設けられた排出口75は電磁弁B6を経て、排出部H1につながっている。
また、図2、図3に示されるように、温度調整空間81は、熱伝導空間84及び加温冷却空間85とが設けられている。熱伝導空間84と加温冷却空間85との間には、導入部86aと排出部86bを有する仕切板86が設けられている。加温冷却空間85には、送風ファン87と加熱器88と冷却器89が設けられている。
導入部86a及び排出部86bは開口状であり、熱伝導空間84と加温冷却空間85とをつないでいる。そして、加温冷却空間85から排出部86b、熱伝導空間84、導入部86aを経て再び加温冷却空間85につながる一連の流路を形成することができる。
送風ファン87は排出部86b付近に配置され、送風ファン87が作動すると、加温冷却空間85の空気を排出部86bから熱伝導空間84に排出し、また、この排出により熱伝導空間84の空気を導入部86aから加温冷却空間85に導入させることができる。
また、図示しない制御部により加熱器88と冷却器89の能力を調節することができ、導入部86aから入った空気を排出部86bから熱伝導空間84に排出するまでの間に、加熱・冷却させることができる。
熱伝導空間84には、温度を測定することができる温度センサT1が設けられている。
また、試験槽80内には、図3に示されるように、ベーキングヒータ32、攪拌ファン33、温度センサーT3、湿度センサT4が設けられている。そして、ベーキングヒータ32は揮発性有機化合物を確実に揮発させて除去できる付着物除去温度(250〜300℃程度)まで加熱できるものであり、ベーキングヒータ32及び攪拌ファン33を作動させることにより、後述する加熱除去工程を行うことができる。
ベーキングヒータ32及び攪拌ファン33は、図3に示されるように、インナーチャンバー10の奥側(開閉扉10aに対向する側)に配置されている。なお、ベーキングヒータ32及び攪拌ファン33の配置、能力などは、試験槽80の大きさや揮発性有機化合物の種類などによって選定される。
シール部材10bなどのインナーチャンバー10に用いられる部材は、試験条件下で揮発有機化合物の発生のおそれのない材質が用いられている。具体的に用いられている材質は、ステンレス、ガラス、テフロン(登録商標)が用いられている。
また、湿度センサT4及びシール部材10bは、後述するように付着物除去温度で運転を行う際に、冷却することができる構造となっている。これは、湿度センサT4及びシール部材10bの耐熱性が付着物除去温度に対して低く、冷却しないで付着物除去温度で運転すると破損するからである。なお、本実施形態の温度センサT3は耐熱性を有しているので、冷却のための構造は設けられていない。
具体的には、図4、図5に示されるように、湿度センサT4及びシール部材10b付近で、空気をこれらの部材に吹き付けることのできるようになっており、後述するようにベーキングヒータ32によって試験槽80内に付着した物質を取り除く際に、低い温度の空気を吹き付けて、温度センサT4及びシール部材10bの温度上昇を防止することができる。
湿度センサT4は、図4、図5に示されており、湿度センサT4の形状は棒状である。そして、湿度センサT4の先端部T4aは、インナーチャンバー10の内側である試験槽80側となるように配置している。そして、湿度センサT4は先端部T4aの温度を検知して、所定の信号を図示しない制御部に出力させることができる。
そして、湿度センサT4は、冷却筒47に入れられた状態で設置されている。冷却筒47は円筒状であって、湿度センサT4の先端部T4a側の端部に設けられた空気排出口47bと、空気排出口47bとは反対側の端部に設けられた挿入固定部47dと、空気排出口47bとは反対側付近の胴部に設けられた空気導入口47aとを有している。また、冷却管47は筒の貫通方向を水平方向にして配置されている。
また、冷却筒47の空気排出口47b側付近の内部には載置部47cが設けられている。載置部47cは、湿度センサT4を載せたときに、冷却筒47の中心付近に位置するようになっている。
そして、湿度センサT4を冷却筒47に入れると、湿度センサT4は載置部47cと挿入固定部47dとにより支えられ、また、挿入固定部47dは湿度センサT4のケーブルにより塞がれるので、冷却筒47の外部へ通じる部分は、空気導入口47a及び空気排出口47bとなる。したがって、空気導入口47aから冷却筒47に入った空気は、空気排出口47bから排出されることとなる。
冷却筒47は、試験槽80から温度調整空間81を抜けて外部に至るように配置され、空気導入口47aはアウターチャンバー11の外側に位置し、空気排出口47bは試験槽80内に位置している。
なお、温度センサT3は、図3に示されるように、湿度センサT4とは別の位置で同様な方向に配置されている。
そして、湿度センサT4が入れられる冷却筒47の空気排出口47bが冷却用導入口62となる。また、冷却筒47の空気導入口47aは、電磁弁B2側につながっている。
また、シール部材10bの冷却のためのシール冷却部材48は、図3に示されるように、インナーチャンバー10の本体部10cに取り付けられている。シール冷却部材48は、シール部材10bにより囲まれた部分より外側であって、シール部材10bの配置形状である長方形状の四隅の角に四カ所に設けられている。
図6、図7に示されるように、シール冷却部材48は筒状であって、先端付近が外部に突出して、他の部分は埋設されている。そして、各シール冷却部材48には2カ所の吹き出し部48aが設けられている。吹き出し部48aから吹き出される方向は、図6、図7に示されるように、シール部材10bの隣接する2辺に向かう方向であり、吹き出し部48aから吹き出される空気は、矢印のように流れて、シール部材10bを冷却することができる。
そして、シール冷却部材48の吹き出し部48aが冷却用導入口63となる。また、シール冷却部材48は、電磁弁B2につながっている。
次に、揮発物測定装置1の使用方法について説明する。
まず、試料の揮発物の量を測定するには、試料をインナーチャンバー10の内部の空間10e、すなわち、試験槽80の中に入れる。そして、インナーチャンバー10の開閉扉10aを閉じ、アウターチャンバー11の開閉扉11aを閉じる。
そして、温度調整空間81の加温冷却空間85内に設けられている送風ファン87、加熱器88、冷却器89を作動させて、温度調整空間81の熱伝導空間84の温度を制御し、熱伝導空間84と試験槽80の間を熱伝導させて、試験槽80内が所定の試験温度となるように制御する。このような方式で、試験槽80の温度制御が行われるので、試験槽80内に、送風ファン87、加熱器88、冷却器89を入れる必要がないので、これらの機器から発生する不純物がサンプリングポンプ26の捕集管によって検出されることが無く測定精度を高くすることができる。
この温度制御には、熱伝導空間84に設けられている温度センサT1と試験槽80内の温度センサT3を用いて行われる。なお、この試験温度は通常100℃以下である。
また、電磁弁B1を開き、所定の湿度であって清浄な空気を、試験用導入口60から所定の流量だけ導入する。これは、上記したように、空気取込口R1から取り込まれるものであり、湿度の調整を除湿器23によって乾燥させて加湿器24からの水蒸気の流入を調整して行い、また、空気の清浄化は清浄機21により行われる。
このとき、湿度は湿度センサT4の測定値に基づいて制御される。湿度センサT4は、冷却管47に入っているが、先端部T4aは冷却管47の外に出ているので、湿度検知を妨げることはない。
そして、試験用導入口60に供給される空気の圧力は、レギュレータ22により調整されるが、この調整された圧力は大気圧より高く、試験用導入口60から上記空気が試験槽80に導入される。
なお、このとき、電磁弁B2、B3を閉じておき、試験槽80及び温度調整空間81への空気の導入は、試験用導入口60のみから行うようにする。したがって、流量調整器20aによって設定された流量が試験槽80に導入される。
そして、試料から発生したホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物は試験槽80で空気と混合されて、排出口70から排出される。
排出口70から排出された空気は、流量調節器20bを経て、排出部H3から外部に排出される。また、サンプリングポンプ26を作動させておき、排出口70から排出された空気の一部を捕集管に取り込んで、揮発性有機化合物のサンプリングを行う。
試料の揮発物の量の測定は、試験温度、試験湿度、時間当たりの空気の置換量(空気流量)、試験時間などを所定の条件に合わせて行われる。
そして、試験の終了後に、別の試料の試験を行う場合には、試験槽80内に付着した揮発性有機化合物を除去するため、試験槽80内を付着物除去温度まで高温にして付着物の除去を行う。
具体的には、ベーキングヒータ32及び攪拌ファン33を作動させる。そうすると、試験槽80内は、高温状態(約250〜300℃)となり、試験槽80内に付着する揮発性有機化合物が確実に揮発する。
このときには、温度調整空間81の送風ファン87、加熱器88、冷却器89を停止しておく。
また、電磁弁B1、B2、B3、B6を開いておく。そうすると、試験用導入口60及び冷却用導入口62、63、65から、試験槽80又は温度調整空間81に清浄化された空気を空気取込口R1から取り込んで、排出部H2から排出することができる。
なお、試験用導入口60及び冷却用導入口62、63、65から導入される空気は、全て同じ場所から供給されるものであり、圧縮空気取込口R1から取り込まれて、電磁弁B1、除湿器23を通過し、レギュレータ22により所定の圧力に減圧して、清浄機21により不純物が取り除かれた空気である。
図4に示されるように、冷却用導入口62(冷却管47の空気排出口47b)からの空気の吹き出し方向は、湿度センサT4の長手方向であり、湿度センサT4の周りを空気取込口R1から取り込まれた常温付近の低い温度の空気が流れることとなる。したがって、試験槽80内が高温となっても、湿度センサT4の温度上昇を抑えることができる。
また、湿度センサT4の先端部T4aは冷却管47から露出しているが、冷却用導入口62からの噴射によって、冷却用導入口62から吹き出した空気が接触し続けるので、かかる部分の温度上昇についても抑えることもできる。
また、図6、図7に示されるように、冷却用導入口63(シール冷却部材48の吹き出し部48a)から、空気取込口R1から取り込まれた常温付近の低い温度の空気がシール部材10bに吹き付けられる。そして、この空気の流れは、シール部材10bに沿う様に流れるので、温度上昇の低減をより効率よく行うことができる。
本実施形態では、本体部10cと開閉扉10aとの間に隙間10dを有し、本体部10c、開閉扉10a及びシール部材10bによって略「コ」字状の溝が形成されるので、冷却用導入口63から噴出する空気取込口R1から取り込まれた空気の流れが、外部の流れに乱されにくいので、温度上昇を抑えやすい。
試験用導入口60及び冷却用導入口62、63から試験槽80内に入った空気に、試験槽80内に付着していた揮発性有機化合物が混合して、排出口70から排出される。
温度調整空間81には、冷却用導入口65から空気取込口R1から取り込まれた常温付近の低い温度の空気が導入され、温度調整空間81内を通過して、排出部H1から排出される。したがって、温度調整空間81内の温度上昇を抑えることができ、特に、耐熱性の低い冷却器89の温度上昇を防止することができる。またこの空気を、導入部86a及び排出部86bでエアカーテン状として、効率よく温度上昇を抑えることができる。
また、試験槽80及び温度調整空間81(熱伝導空間84、加温冷却空間85)の配置や構造は上記したものに限られるものではなく、図8〜図10等に示されるような構造を採用することができる。
なお、図8〜図10に示される揮発物測定装置2、3、4には、揮発物測定装置1と同様に、加温冷却空間85内に送風ファン87、加熱器88、冷却器89が設けられ、また、加温冷却空間85には冷却用導入口65及び排出口75が設けられているが、図示を省略している。
図8に示されるように、試験槽80と温度調整空間81とを隣り合わせに並べて、試験槽80と加温冷却空間85との間に熱伝導空間84を配置して、これら全体を包むようにして断熱材90を配置するようにした揮発物測定装置2を用いることができる。
そして、試験槽80と熱伝導空間84との間には境界板91が、熱伝導空間84と加温冷却空間85との間には導入部86a及び排出部86bを有する仕切板86が設けられている。境界板91は熱伝導性が優れるステンレスなどの板が用いられている。
また、揮発物測定装置2は、上記の揮発物測定装置と同様に、加温冷却空間85から排出部86b、熱伝導空間84、導入部86aを経て、再び、加温冷却空間85に至る一連の流路を有している。
揮発物測定装置2を使用する際には、加温冷却空間85で加熱・冷却された気体が熱伝導空間84に移動し、試験槽80と熱伝導空間84との間を熱伝導して、試験槽80内の温度を調整することができる。
そして、付着物除去温度での運転の際には冷却用導入口65から気体を加温冷却空間85に導入し、加温冷却空間85の温度上昇を低減させることができる。
さらに、揮発物測定装置2では境界板91が一面であったが、図9に示される揮発物測定装置3のように、試験槽80と熱伝導空間84との間に設けられる境界板91が、下面91a、右側側面91b、奥側側面91cの三面有しているものでもよい。
このように、試験槽80と温度調整空間81の熱伝導空間84との間を熱伝導することができれば、境界板91などの、試験槽80における熱伝導が可能な部分の配置はどのような場所でもよい。
なお、熱伝導が可能な部分の配置は、試験槽80内の温度分布のばらつき防止の観点から、試験槽80の両側にバランスよく設ける方が望ましく、試験槽80内へ出入りする時間当たりの熱量を大きくするため、面積は大きい方が望ましい。
また、図10に示される揮発物測定装置4のように、温度調整空間81の加温冷却空間85と熱伝導空間84とを別の場所に配置して、連結管92、93により接続されている構造を用いることができる。
揮発物測定装置4では、第1の槽67と第2の槽68が設けられ、第1の槽67と第2の槽68とは2本の連結管92、93で接続されている。第1の槽67の内部には試験槽80が設けられて、2重構造となっている。
第1の槽67の内側であって試験槽80の外側が熱伝導空間84となり、第2の槽68の内側が加温冷却空間85となる。そして、熱伝導空間84と加温冷却空間85は2本の連結管92、93で接続され、加温冷却空間85から一方の連結管92、熱伝導空間84、他方の連結管93を経て再び加温冷却空間85につながる一連の流路を形成する。
揮発物測定装置4を使用する際には、加温冷却空間85で加熱・冷却された気体が、一方の連結管92から熱伝導空間84に移動し、試験槽80と熱伝導空間84との間を熱伝導して、試験槽80内の温度を調整することができる。
そして、付着物除去温度での運転の際には冷却用導入口65から気体を加温冷却空間85に導入し、加温冷却空間85の温度上昇を低減させることができる。
上記の実施形態に用いる気体として、空気を用いたが、窒素ガスなどの他の気体を用いることもできる。
上記の実施形態では、湿度センサT4とシール部材10bの付近に冷却用導入口62、63を設けたが、他の部材の付近にも設けることができる。例えば、アウターチャンバー11のシール部材なども、インナーチャンバー10のシール部材10bと同様な構造とすることができる。
本発明の実施形態における揮発物測定装置の斜視図である。 本発明の実施形態における揮発物測定装置の配管及び部材を示した模式図である。 本発明の実施形態におけるチャンバーの内部を示した正面図である。 本発明の実施形態における湿度センサと冷却管を示した斜視図である。 本発明の実施形態における湿度センサと冷却管を示した断面図である。 本発明の実施形態におけるインナーチャンバーのシール冷却部材付近を示した一部切り欠き斜視図である。 本発明の実施形態におけるインナーチャンバーのシール冷却部材付近を示した図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 本発明の実施形態における試験槽、温度調整空間の配置を変更した変形例である。 本発明の実施形態における試験槽、温度調整空間の配置を変更した変形例である。 本発明の実施形態における試験槽、温度調整空間の配置を変更した変形例である。
符号の説明
1、2、3、4 揮発物測定装置
10 インナーチャンバー
10a 開閉扉
10b シール部材
10c 本体部
10d 隙間
10f 開口
19 空気処理装置
47 冷却筒
47b 空気排出口
48 シール冷却部材
48a 吹き出し部
60 試験用導入口
62、63、65 冷却用導入口
70 排出口
80 試験槽
81 温度調整空間
84 熱伝導空間
85 加温冷却空間
86 仕切板
86a 導入部
86b 排出部
R1 空気取込口
T3 温度センサ
T4 湿度センサ
T4a 先端部

Claims (12)

  1. 試験槽を有し、前記試験槽には外部から試験槽内へ気体を導入する導入口と、試験槽内から外部へ気体を排出する排出口とが設けられ、前記試験槽の温度を試験温度と前記試験温度より高い付着物除去温度とで運転可能であり、気体を外部から試験槽に導入して再び排出し試験槽内の試料の揮発物の測定ができる揮発物測定装置であって、
    前記導入口は、前記試験槽内の付着物除去温度に対して耐熱性が低い所定の部材の付近であって導入される気体を前記所定の部材に吹き付け可能な位置に配置されており、
    付着物除去温度で運転する際に当該導入口から気体を吹き付けて所定の部材の温度上昇を低減させることが可能であることを特徴とする揮発物測定装置。
  2. 試験槽を有し、前記試験槽には外部から試験槽内へ気体を導入する試験用導入口と、試験槽内から外部へ気体を排出する排出口とが設けられ、前記試験槽の温度を試験温度と前記試験温度より高い付着物除去温度とで運転可能であり、気体を外部から試験槽に導入して再び排出し試験槽内の試料の揮発物の測定ができる揮発物測定装置であって、
    さらに、外部から気体を導入する冷却用導入口が設けられ、
    試験槽の外部には前記試験槽との間で熱伝導が可能である温度調整空間が設けられ、
    前記冷却用導入口は、前記温度調整空間内の付着物除去温度に対して耐熱性が低い所定の部材の付近であって導入される気体を前記所定の部材に吹き付け可能な位置に配置されており、
    試験温度で運転する際には試験用導入口から外部の気体を導入し、
    付着物除去温度で運転する際には冷却用導入口から気体を吹き付けて所定の部材の温度上昇を低減させることが可能であることを特徴とする揮発物測定装置。
  3. 所定の部材の形状は棒状であり、外部から導入された空気の、所定の部材付近の流れは、所定の部材の長手方向に向かって流れるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の揮発物測定装置。
  4. 所定の部材は、温度センサ又は湿度センサであることを特徴とする請求項3に記載の揮発物測定装置。
  5. 所定の部材は冷却筒内に配置され、所定の部材の先端は前記冷却筒から露出していることを特徴とする請求項3又は4に記載の揮発物測定装置。
  6. 試験槽を有し、前記試験槽には外部から試験槽内へ気体を導入する試験用導入口と、試験槽内から外部へ気体を排出する排出口とが設けられ、前記試験槽の温度を試験温度と前記試験温度より高い付着物除去温度とで運転可能であり、気体を外部から試験槽に導入して再び排出し試験槽内の試料の揮発物の測定ができる揮発物測定装置であって、
    さらに、外部から気体を導入する冷却用導入口が設けられ、
    前記試験槽は開閉扉及び開口を有する本体部から成り、前記試験槽の開閉扉及び本体部の少なくとも一方にはシール部材が設けられて、前記試験槽の開閉扉を閉じると、前記試験槽の本体部の開口と開閉扉との間をシール部材を介して密着させて、前記試験槽の開口を封鎖できるものであり、
    前記冷却用導入口は前記試験槽の開閉扉と本体部との間に配されるシール部材の付近に設けられており、
    試験温度で運転する際には試験用導入口から外部の気体を導入し、
    付着物除去温度で運転する際には冷却用導入口から気体を吹き付けて前記試験槽の開閉扉と本体部との間に配されるシール部材の温度上昇を低減させることが可能であることを特徴とする揮発物測定装置。
  7. 試験槽を有し、前記試験槽には外部から試験槽内へ気体を導入する試験用導入口と、試験槽内から外部へ気体を排出する排出口とが設けられ、前記試験槽の温度を試験温度と前記試験温度より高い付着物除去温度とで運転可能であり、気体を外部から試験槽に導入して再び排出し試験槽内の試料の揮発物の測定ができる揮発物測定装置であって、
    さらに、外部から気体を導入する冷却用導入口が設けられ、
    試験槽の外部には前記試験槽との間で熱伝導が可能である温度調整空間が設けられ、
    前記温度調整空間は開閉扉及び開口を有する本体部から成り、前記温度調整空間の開閉扉及び本体部の少なくとも一方にはシール部材が設けられて、前記温度調整空間の開閉扉を閉じると、前記温度調整空間の本体部の開口と開閉扉との間をシール部材を介して密着させて、前記温度調整空間の開口を封鎖できるものであり、
    前記冷却用導入口は前記温度調整空間の開閉扉と本体部の間に配されるシール部材の付近に設けられており、
    試験温度で運転する際には試験用導入口から外部の気体を導入し、
    付着物除去温度で運転する際には冷却用導入口から気体を吹き付けて前記温度調整空間の開閉扉と本体部の間に配されるシール部材の温度上昇を低減させることが可能であることを特徴とする揮発物測定装置。
  8. 開閉扉を閉じると、開閉扉、シール部材、本体部によって溝が形成され、冷却用導入口から導入された空気は当該溝を流れるものであることを特徴とする請求項6又は7に記載の揮発物測定装置。
  9. 外部の空気を取り込むことができる空気取込口と、前記空気取込口から取り込まれた空気の所定の処理が可能な空気処理装置とが設けられ、空気処理装置の空気を試験用導入口及び冷却用導入口の双方に供給可能であることを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の揮発物測定装置。
  10. 温度調整空間には仕切板が設けられ、前記仕切板によって試験槽が配置された熱伝導空間と加温冷却が可能な加温冷却空間とに仕切っており、仕切板には導入部及び排出部が設けられて、加温冷却空間から排出部、熱伝導空間、導入部を経て再び加温冷却空間につながる一連の流路を形成することができるものであり、加温冷却空間には冷却用導入口が設けられて、付着物除去温度での運転の際に冷却用導入口から気体を加温冷却空間に導入することができることを特徴とする請求項2又は7に記載の揮発物測定装置。
  11. 温度調整空間は、試験槽との間で熱伝導が可能である熱伝導空間と、前記熱伝導空間と2本の連結管によってつながる加温冷却空間とから成り、加温冷却空間から一方の連結管、熱伝導空間、他方の連結管を経て再び加温冷却空間につながる一連の流路を形成することができるものであり、前記加温冷却空間には冷却用導入口が設けられて、付着物除去温度での運転の際に冷却用導入口から気体を加温冷却空間に導入することができることを特徴とする請求項2又は7に記載の揮発物測定装置。
  12. 試験槽は熱伝導空間の内部に配置されていることを特徴とする請求項10又は11に記載の揮発物測定装置。
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