JPH08121502A - フラッパーソレノイド駆動式ラチェット機構 - Google Patents

フラッパーソレノイド駆動式ラチェット機構

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JPH08121502A
JPH08121502A JP6285948A JP28594894A JPH08121502A JP H08121502 A JPH08121502 A JP H08121502A JP 6285948 A JP6285948 A JP 6285948A JP 28594894 A JP28594894 A JP 28594894A JP H08121502 A JPH08121502 A JP H08121502A
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JP
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diameter side
claw
side claw
inner diameter
locking
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JP6285948A
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English (en)
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Naoyuki Agata
直行 縣
Naoki Tanaka
直樹 田中
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TOKAI MARUSAWA KK
Original Assignee
TOKAI MARUSAWA KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D27/00Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor
    • F16D27/10Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings
    • F16D27/105Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with a helical band or equivalent member co-operating with a cylindrical coupling surface

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はラチェット機構等の位置検出機構を
必要とせずに、機械的に原点を記憶することの出来る安
価で小型のフラッパーソレノイド駆動式ラチェット機構
を提供することを目的とするものである。 【構成】 本発明は、スプリングクラッチ本体2,32
の周方向且つ軸方向に内径側爪10,40を延び出さ
せ、内径側爪よりも外側においてスプリングクラッチ本
体の周方向且つ軸方向に外径側爪11,41を延び出さ
せ、内径側爪と外径側爪とに各々係止面10a,11a
を設け、フラッパーソレノイド1のアーマチュア20端
部に係止爪23を設け、この係止爪23に内径側爪と外
径側爪の係止面10a,11aに係合できる係止面23
aを設け、フラッパーソレノイド1の解放時に内径側爪
と係止爪とが係合し、フラッパーソレノイド1の駆動時
に外径側爪と前記係止爪とが係合するようになっている
フラッパーソレノイド駆動式ラチェット機構である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラッパーソレノイド
駆動式ラチェット機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図9(a)に示すフラッパーソレ
ノイド101ではラチェット機構107には直径方向に
対称的又は非対称的に固着された二個の爪110,11
1が設けられている。フラッパーソレノイド101へ制
御信号が出されているときには、コイル118に通電し
アーマチュア120が鉄心117に吸着されている。一
方、制御信号が出されていないときには、コイル118
の通電が停止して、鉄心117が消磁されアーマチュア
120を吸着しなくなるために、コイルばね119の収
縮力によりアーマチュア120が支点124を中心に回
動し、爪110がアーマチュア120の先端と掛止する
(これをX位置という)か、または爪111がアーマチ
ュア120の先端と掛止する(これをY位置という)よ
うになっている。図9(a)はこのY位置を示してい
る。このようにして、ラチェット機構107のX位置又
はY位置において、ソレノイドの解放時のみ選択的に爪
110,111がアーマチュア120の先端と掛止でき
るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9
(a)のフラッパーソレノイド101が停電等で異常停
止した場合、フラッパーソレノイド101が解放状態で
あるので、X位置又はY位置いずれでチェットが停止し
ているのか判断できない。従って、ラチェット機構10
7に連動した位置検出記憶機構を別途に設け、X位置又
はY位置の判別を行い、いずれかの位置で選択的に停止
させうるようにしなければならない。
【0004】こうした点を解消するには、図9(b)の
プランジャーソレノイド201を採用することが考えら
れる。プランジャーソレノイド201にOFF信号を出
しプランジャーソレノイド201を解放すると、プラン
ジャーソレノイド201に連結している二股の制御レバ
ー220は、引張コイルばね219等により押し上げら
れ、制御レバー220の先端の爪211がラチェット機
構207の爪210に掛止して、ラチェット機構207
は原点で停止するようになっている(図示の位置)。一
方、ON信号を出してプランジャーソレノイド201を
駆動し、制御レバー220を押し下げて、爪211と爪
210との掛止を解除し、ラチェット機構207を回転
させるようになっている。停電等でプランジャーソレノ
イド201が異常停止した場合、スタート時にOFF信
号から出力すれば、プランジャーソレノイド201の解
放時には必ず図示の位置で停止して、原点復帰をするよ
うになっている。したがって、位置検出機構も不要とな
り、ラチェット機構207の原点を機械的に記憶でき、
さらに制御信号がプランジャーソレノイド201へのO
N信号とOFF信号だけであるので制御が簡素となる。
【0005】ところがプランジャーソレノイド201で
はフラッパーソレノイド101に比べてかなり高価で大
型であり、また制御レバー220が場所を取り、制御レ
バー220の支点224が必要となり部品点数も多くな
る。このため機器の駆動にプランジャーソレノイド20
1を使用することは、機器の小型化の要請に沿わず実際
には採用できないこととなるのである。
【0006】そこで、本発明は、ラチェット機構等の位
置検出機構を必要とせずに、機械的に原点を記憶するこ
との出来る安価で小型のフラッパーソレノイド駆動式ラ
チェット機構を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転体の周方
向且つ軸方向に内径側爪を延び出させ、前記内径側爪よ
りも外側において回転体の周方向且つ軸方向に外径側爪
を延び出させ、前記内径側爪と外径側爪とに各々係止面
を設け、フラッパーソレノイドのアーマチュア端部に係
止爪を設け、この係止爪に前記内径側爪と外径側爪の前
記各係止面に係合できる係止面を設けていることを特徴
とするフラッパーソレノイド駆動式ラチェット機構であ
る。
【0008】本発明は、回転体の周方向且つ軸方向に内
径側爪を延び出させ、前記内径側爪よりも外側において
回転体の周方向且つ軸方向に外径側爪を延び出させ、前
記内径側爪と外径側爪とに各々係止面を設け、フラッパ
ーソレノイドのアーマチュア端部に係止爪を設け、この
係止爪に前記内径側爪と外径側爪に係合できる係止面を
設け、フラッパーソレノイドの解放時に前記内径側爪と
前記係止爪とが係合し、フラッパーソレノイドの駆動時
に前記外径側爪と前記係止爪とが係合していることを特
徴とするフラッパーソレノイド駆動式ラチェット機構で
ある。
【0009】本発明は、円筒板から円筒部が延び出し、
前記円筒板の周方向且つ軸方向に内径側爪を延び出さ
せ、前記内径側爪よりも外側において円筒部端面の周方
向且つ軸方向に前記円筒部外周面との間に隙間を設けて
外径側爪を延び出させ、前記内径側爪と外径側爪に同じ
側に各々係止面を設け、前記内径側爪の係止面がアーマ
チュアの支点を中心とする円弧面ないし弦面をなし、前
記外径側爪の係止面が前記内径側爪の係止面よりも更に
傾斜し、フラッパーソレノイドのアーマチュア端部に係
止爪を設け、この係止爪に前記内径側爪と外径側爪の前
記各係止面に係合できる係止面を設けていることを特徴
とするフラッパーソレノイド駆動式ラチェット機構であ
る。
【0010】
【作用】本発明は、フラッパーソレノイドの解放と駆動
に対応して、アーマチュアの端部に設けた係止爪とラチ
ェット機構の内径側爪と外径側爪とが選択的に係合する
ようになっている。従って、ラチェット機構が必ず原点
から始動できるので、位置検出機構なしで、機械的に原
点にラチェット機構が復帰することができるのである。
また、装置の小型化、低価格化を達成できる。
【0011】また、本発明はラチェット機構の内径側爪
と外径側爪とに高低差をつけているので、フラッパーソ
レノイドの解放時(OFF信号発生時)には内径側爪
が、フラッパーソレノイドの駆動時には外径側爪(ON
信号発生時)が、アーマチュアの突出部先端に設けた係
止爪と係合する。このためソレノイドの解放時には原点
で、駆動時には原点以外の任意の位置でラチェット機構
を選択的に停止させることができる。したがって停電や
制御信号の異常等が生じても、OFF信号からスタート
すれば、フラッパーソレノイドは解放状態となり、内径
側爪と係止爪と係合するようになっている。従って、ラ
チェット機構が必ず原点から始動できるので、位置検出
機構なしで、機械的に原点にラチェット機構が復帰する
ことができるのである。
【0012】さらに、本発明は前記内径側爪の係止面が
アーマチュアの支点を中心とする円弧又は弦をなしてい
るので、フラッパーソレノイドの解放係合状態において
内径側爪の回転力により吸着状態に向う分力が発生しな
い。前記外径側爪の係止面が前記内径側爪の係止面より
も更に傾斜しているので、フラッパーソレノイドの吸着
係合状態において外径側爪の回転力により解放状態に向
う分力が発生する。またフラッパーソレノイドのコイル
ばねの収縮力が微弱であると、フラッパーソレノイドの
吸着力の小さいものが採用できる。
【0013】
【実施例】以下、図1ないし図7に基づいて本発明の第
一実施例について説明する。第一実施例は、フラッパー
ソレノイド駆動式ラチェット機構を乾式複写機の給紙機
構に用いられるスプリングクラッチ本体2に適用し、出
力軸を間欠的に半回転駆動させるものである。
【0014】図1(a)(b)のスプリングクラッチは
入力軸3と出力軸12とを連結又は遮断するものであ
り、一体成形されたスプリングクラッチ本体2の中央に
円筒板2aが設けられており、後方に向かって円筒部2
bが軸方向に突出している。入力軸3の前端には入力歯
車4が固定され、入力歯車4から円筒部3aが前方に延
び出している。入力歯車4は図示せぬ駆動機構の回転力
を受けとめ入力軸3を回転するようになっている。コイ
ルばね5は前方からみると右回り即ち時計方向に巻かれ
ており入力歯車4の回転方向と同じとなっている。また
コイルばね5の後端からはフック6aが上方に突出し、
前端からフック6bが前方に突出している。スプリング
クラッチ本体2の前方には後述するラチェット機構7が
設けられており、スプリングクラッチ本体2の連結又は
遮断を制御している。また円筒部2b,円筒部7aはコ
イルばね5を挿入できるような大きさになっている。円
筒部2bの端部にノッチ8が複数個、所定間隔で全周又
は部分的に周設され、ノッチ8の一つにコイルばね5の
フック6aが掛止できるようになっている。ノッチ8が
複数ある理由は、コイルばね5の内径精度や出力ボス9
の外径精度等によって、コイルばね5とラチェット7の
相対位置がずれてくることから、組立時にフック6aと
ノッチ8の掛止位置を選択調整して前記相対位置を一定
にするためである。出力ボス9は、上部がカットされ出
力軸12が嵌合する軸孔9aと、大径の頭部9bと、フ
ック6bを掛止する切欠溝9cと、小径の円筒部9dと
からなっている。コイルばね5が円筒部9dに外嵌して
いる。小径の円筒部9dと後端面と円筒部3aの前端面
は当接している。
【0015】ラチェット機構7は円筒部7aと内径側爪
10と外径側爪11とを含んでいる。円筒部7aの表面
外周から内径側爪10と外径側爪11が円周方向と軸方
向に延び出している。内径側爪10と外径側爪11とは
円筒板2aの直径方向の両端に配置されており、また同
一の円周上にはなく、内径側爪10が内側の円周上に位
置しており、一方、外径側爪11が外側の円周上に位置
し高低差が設けられている。また内径側爪10は円筒部
7aに固着されており、外径側爪11と円筒部7aとの
間には空隙が設けられている。ノッチ8にフック6aが
掛止し、切欠溝9cにフック6bが掛止しているので、
ラチェット機構7が回転しているときには、コイルばね
5が巻き締まり、円筒部3aと円筒部9dを連結してお
り、入力歯車4の回転がコイルばね5を介して出力ボス
9と出力軸12に伝達されるようになっている。一方、
内径側爪10と外径側爪11に後述の係止爪23が係止
すると、ラチェット機構7の回転が停止し、フック6a
が停止することとなり、コイルばね5の入力軸3側が拡
径し、入力軸3と出力軸12を遮断するようになってい
る。なおスプリングクラッチは金属製コイルばね5を除
き合成樹脂製からなっている。
【0016】図2(a)(b)のフラッパーソレノイド
1は、ヨーク15,ボビン16,鉄心17,コイル1
8,コイルばね19,アーマチュア20,消音緩衝部材
21からなっており、アーマチュア20がヨーク15に
枢着して支点24を中心にフラップできるようになって
いるものである。即ち、コイルばね19には常に収縮力
が作用するようにしてあり、図示せぬ制御回路からのO
N信号に基づいてコイル18に通電して鉄心17が励磁
して、コイルばね19の収縮力に抗してアーマチュア2
0が鉄心17に吸着して吸着状態となり、一方、制御回
路からのOFF信号に基づいてコイル18に通電停止し
て鉄心17が消磁して、コイルばね19の収縮力により
アーマチュア20が鉄心17から離脱し解放状態に移行
するようになっている。これらのON信号とOFF信号
は交互に周期的又は非周期的に発生するようになってい
る。本実施例ではコイルばね19の弾性係数を微小にし
ているのでコイルばね19の収縮力は通常よりも微弱と
なっている。これにより相対的に吸着力を弱めた設計が
できることから、フラッパーソレノイド1を小型化でき
る。詳細な理由については後述する。
【0017】図2(b)のようにアーマチュア20が鉄
心17に吸着した水平状態で見ると、翼状突出部22が
アーマチュア20の左端部から左斜め上方に延伸してお
り、その上端には断面略長方形状の係止爪23が固着さ
れて支点24に対して角度αをなしている。また支点2
4と係止爪23中心を結ぶ点線と、係止爪23の右端面
をなす係止面23aとは直角をなしている(β=90
度)。即ち係止爪23の右端面は支点24の円弧面ない
し弧面を形成している。なお、係止爪23は前述のラチ
ェット機構7に含まれるものである。
【0018】図3のように内径側爪10は断面略逆扇形
状であり係止面10aを有しており、外径側爪11は断
面略逆扇形状であり係止面11aが設けられている。ま
た図3はアーマチュア20と内径側爪10と外径側爪1
1との係合時の位置関係を示すものであり、アーマチュ
ア20の上限位置と下限位置を示しており、フラッパー
ソレノイド1へのON信号とOFF信号に応じて前記上
限位置と下限位置で規定されるストロークで矢印Aのよ
うにフラップ(回動)し、係止爪23が内径側爪10と
外径側爪11と係合状態又は非係合状態となる。従って
本実施例では6つの状態がある。まず図3の上限位置で
は解放係合状態(原点という)となり、アーマチュア2
0が解放状態となり(OFF信号時)、係止爪23が内
径側爪10と係合する。また下限位置で吸着係合状態
(対称点という)となり、アーマチュア20が吸着状態
となり(ON信号時)、係止爪23が外径側爪11と係
合する。その他、解放非係合状態、吸着非係合状態、解
放移行状態、吸着移行状態もあるが、それらの関係につ
いては後述する。
【0019】また内径側爪10,外径側爪11と、係止
爪23との非係合、係合に対応して、入力軸3と出力軸
12の連結又は遮断が決まるようになっている。即ち図
3のラチェット機構7の原点においては、内径側爪10
が係止爪23とが係合しているので、ラチェット機構7
の回転が停止しており、コイルばね5の入力軸3側が緩
み拡径する方向に力が加えられて入力軸3を解放し、入
力軸3と出力軸12の連結は遮断して、出力軸12の回
転が停止するようになっている。また、対称点でも外径
側爪11が係止爪23とが係合しているので、ラチェッ
ト機構7が停止して、原点同様に出力軸12の回転が停
止するようになっている。一方、原点と対称点以外で
は、内径側爪10と外径側爪11とは係止爪23に非係
合となっているので、コイルばね5が巻き絞まり、ラチ
ェット機構7は入力軸3と出力軸12と一体的に回転す
るようになっている。
【0020】本実施例では、内径側爪10,外径側爪1
1,係止爪23の形状や位置が特徴の一つである。即
ち、図3に示すように係止面10aはフラッパーソレノ
イド1の支点24を中心とする円弧面ないし弦面をな
し、係止面10aは直径方向よりも左斜めに傾斜してい
る。これに対応するように前述の通り係止面23aも同
様に傾斜し係止面10aと当接できるようになってい
る。このため内径側爪10の回転力により係止爪23が
押圧力を受けても、押圧力が係止面10aの接線方向に
は働かない、即ちアーマチュア20を吸着状態に回動さ
せようとする分力が発生せず、係止爪23を内径側爪1
0から離脱させようとする力が働かないようになってい
る。従ってコイルばね19の収縮力が微弱つまり係止爪
23の位置を保持しようとする力が微弱であっても、係
止爪23が内径側爪10から離脱することがなく、フラ
ッパーソレノイド1の解放係合状態が確実に維持できる
ようになっている。
【0021】ここでフラッパーソレノイド1にON信号
が出力されるときには吸着移行状態になろうとして、ア
ーマチュア20が鉄心17に引き付けられて下方へ移動
しようとする。このときフラッパーソレノイド1の吸着
力はコイルばね19の収縮力に抗して作用するようにな
っており、コイルばね19の収縮力が微弱であることか
ら、内径側爪10からの離脱が容易となり吸着係合状態
へ容易に移行できるようになっている。
【0022】吸着係合状態においては、外径側爪10の
回転力により係止爪23が押圧力を受け係止爪23を解
放移行状態に回動させようとする上方分力が発生する
が、アーマチュア20のストロークと鉄心17の吸着力
とは逆二乗関数的変化をするため吸着力が相対的にかな
り大きくなっており、上方分力の影響を無視できるの
で、アーマチュア20を吸着状態に確実に保持できるの
である。
【0023】ここでフラッパーソレノイド1にOFF信
号が出力されると吸着力は消滅し、係止面11aは係止
面10aよりも更に左斜めに傾斜していることから、外
径側爪11の回転力による係止爪23への押圧力の上方
分力が大きくされており、コイルばね19の収縮力が微
弱であっても上方分力で容易に係止爪23を外径側爪1
1から離脱させることができ解放移行状態へ円滑に遷移
することができるようになっている。
【0024】次に本実施例の動作を説明する。図4は電
源がOFF、フラッパーソレノイド1がOFFのときで
あり解放係合状態(原点)を示しており、内径側爪10
と係止爪23とが係合し、ラチェット機構7が停止し、
入力軸3と出力軸12は遮断状態となり、出力軸12は
停止する。
【0025】このラチェット機構7の原点で電源がオン
すると、ON信号がフラッパーソレノイド1に出力され
て、アーマチュア20が鉄心17に吸着され、係止爪2
3が下方に移動して内径側爪10と係止爪23との係合
が解除し、吸着移行状態となる。解除時に前述したよう
にコイルばね19が微弱な収縮力となっており、鉄心1
7の吸着力を相殺しないため吸着動作が確実に行われる
利点がある。こうして図5のように係止爪23が円筒板
2aの最外周付近に停止した吸着非係合状態でラチェッ
ト機構7が右回転し、入力軸3と出力軸12は連結し、
出力軸12は右回転する。
【0026】ラチェット機構7が右回転して行くと、図
6のように吸着係合状態(対称点)となり、外径側爪1
1と係止爪23とが係合しラチェット機構7が停止し、
入力軸3と出力軸12は遮断状態となり、出力軸12は
停止する。
【0027】図6のラチェット機構7の対称点で、OF
F号がフラッパーソレノイド1に出力されれると、アー
マチュア20が鉄心17から離脱して、係止爪23が上
方に移動して外径側爪11と係止爪23との係合が解除
し解放移行状態となる。解除時に前述したようにコイル
ばね19が微弱な収縮力であっても、係合解除が容易と
なるように設計しているので、係止爪23の離脱が円滑
に行われる利点がある。このようにして図7のように係
止爪23が円筒板2aの内周付近に停止した解放非係合
状態でラチェット機構7が右回転し、入力軸3と出力軸
12は連結し、出力軸12は右回転する。そうすると再
び内径側爪10と係止爪23とが係合し、図4の原点に
戻り一周期が終了する。すなわち、出力軸12は180
度回転しては停止し、また180度回転しては停止する
のであり、こうした動作が繰り返されることとなる。
【0028】ここでフラッパーソレノイド1が異常停止
した場合には、ラチェット機構7がどの状態で停止して
いても、再起動時にOFF信号から出力することとすれ
ば、ラチェット機構7が回転して内径側爪10が係止爪
23と係合して、必ず原点でラチェット機構7が停止す
る。このため出力軸12により間欠的に往復駆動される
対象物は常に同じ位置で始動できることとなる。
【0029】次に図8の第二実施例はフラッパーソレノ
イド駆動式ラチェット機構を回転カム45の制御に適用
したものである。第二実施例は第一実施例と基本的には
同様であるので、同様の構成には対応する番号を付し、
異なっている点を主に説明する。第一実施例の出力軸1
2の代わりに出力軸42が入力歯車34に隣接して設け
られ、出力軸42がコイルばね35とスプリングクラッ
チ本体32に嵌挿され切欠部42aが軸孔39aに嵌合
されている。また入力軸3が取り除かれている。
【0030】次に第二実施例の動作を図4〜7に基づい
て説明する。第二実施例の動作は第一実施例のものと共
通点が多いので、図中の入力軸3,ラチェット機構7,
内径側爪10,外径側爪11は、それぞれ入力歯車3
4,ラチェット機構37,内径側爪40,外径側爪41
に置換したものと仮定して説明する。図4は電源がOF
F、フラッパーソレノイド1がOFFのときでありラチ
ェット機構37の解放係合状態(原点)を示し、内径側
爪40と係止爪23とが係合しラチェット機構37が停
止し、回転カム45は上死点で停止する。
【0031】このラチェット機構37の原点で電源がオ
ンすると、ON信号がフラッパーソレノイド1に出力さ
れ、アーマチュア20が鉄心17に吸着され、係止爪2
3が下方に移動し内径側爪40と係止爪23との係合が
解除し吸着移行状態となる。そして図5のようにラチェ
ット機構37が右回転し、回転カム45は右回転する吸
着非係合状態となる。
【0032】ラチェット機構37が右回転して行くと、
図6のように吸着係合状態(対称点)となり、外径側爪
41と係止爪23とが係合しラチェット機構37が停止
し、回転カム45は下死点で停止する。
【0033】前記ラチェット機構37の対称点でOFF
信号がフラッパーソレノイド1に出力され、アーマチュ
ア20が鉄心17から離脱し、係止爪23が上方に移動
し外径側爪11と係止爪23との係合が解除し解放移行
状態となる。図7のようにラチェット機構37が右回転
し、回転カム3は右回転し、解放非係合状態となる。そ
うすると図4のラチェット機構37の原点に戻り一周期
が終了する。従って回転カム45は180度回転しては
上死点(原点)で停止し、また180度回転しては下死
点(対称点)で停止するのであり、こうした動作が繰り
返されることとなる。
【0034】ここで、フラッパーソレノイド1が異常停
止した場合には、ラチェット機構37がどの状態で停止
していても、再起動時にOFF信号から出力すれば、ラ
チェット機構37が回転して内径側爪40が係止爪23
と係合して、必ず原点でラチェット機構37が停止す
る。このため回転カム45は必ず上死点にあることか
ら、ON信号を出せば、必ず上死点から回転カム45を
スタートさせることができる。従って、軸と接触するゴ
ムローラが摩耗する等の種々の不都合を解消できるので
ある。
【0035】以上、本実施例を説明したが、本発明の技
術的思想を逸脱しない範囲で本発明の構成を適宜変更で
きることは当然である。実施例では、フラッパーソレノ
イド1を小型化するために、パワーの小さいものとし、
コイルばね19の弾性係数を小さくし、内径側爪10と
外径側爪11を特殊形状としたが、フラッパーソレノイ
ド1の大きさやパワーを通常の程度とし、コイルばね1
9を通常の弾性係数とし、内径側爪10と外径側爪11
の面を垂直程度としても良い。実施例ではラチェット機
構7に二個の爪10,11を設けたが、二個以上の任意
の数の爪を設けても良く、任意の回転角度分、出力軸1
2や回転カム45を回転させる機構が実現可能である。
第二実施例ではラチェット機構37の原点が回転カム4
5の上死点に対応し、ラチェット機構37の対称点が回
転カム45の下死点に対応するが、必要により、任意の
位置関係としても良い。さらに実施例では翼状突出部2
2がアーマチュア20から上方に突出しているが、例え
ばアーマチュア20と同一平面上に鉤状に延び出してい
ても良く、いずれにしても、内径側爪10と外径側爪1
1とを係合できる機能を持った構造であれば良い。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明はフラッパ
ーソレノイドの解放と駆動に対応して、アーマチュアの
突出部先端に設けた係止爪とラチェット機構の内径側爪
と外径側爪とが選択的に係合するようになっている。従
って、ラチェット機構が必ず原点から始動できるので、
位置検出機構なしで、機械的に原点にラチェット機構が
復帰することができるのである。また、装置の小型化、
低価格化を達成できる。
【0037】また、本発明はラチェット機構の内径側爪
と外径側爪とに高低差をつけているので、フラッパーソ
レノイドの解放時(OFF信号)には内径側爪が、フラ
ッパーソレノイドの駆動時(ON信号)には外径側爪
が、フラッパーソレノイドの翼状突出部先端に設けた係
止爪と係合する。このためソレノイドの解放時には原点
で、駆動時には原点以外の任意の位置でラチェット機構
を選択的に停止させることができ、停電や制御信号の異
常時等が生じても、OFF信号からスタートすれば、フ
ラッパーソレノイドは解放状態となり、内径側爪と係止
爪と係合する。従って、ラチェット機構が必ず原点から
始動できることから、位置検出機構なしで、機械的に原
点にラチェット機構が復帰することができるのである。
【0038】本発明は前記内径側爪の係止面がアーマチ
ュアの支点を中心とする円弧又は弦をなしているので、
フラッパーソレノイドの解放係合状態において内径側爪
の回転力により吸着状態に向う分力が発生しない。従っ
てコイルばねの収縮力が微弱であってもフラッパーソレ
ノイドの解放係合状態が維持でき、また吸着力により係
止爪が容易に内径側爪から離脱できる。また前記外径側
爪の係止面が前記内径側爪の係止面よりも更に傾斜して
いるので、フラッパーソレノイドの吸着係合状態におい
て外径側爪の回転力により解放状態に向う分力が発生す
る。従って吸着状態では吸着力が大きいので吸着状態が
保持でき、また吸着力が消滅したときにはフラッパーソ
レノイドのコイルばねの収縮力が微弱であっても係止爪
が容易に外径側爪から離脱できる。またフラッパーソレ
ノイドのコイルばねの収縮力が微弱であると、フラッパ
ーソレノイドの吸着力の小さいものが採用でき、フラッ
パーソレノイドを大幅に小型化できる。以上のように本
発明の工業的利用価値は非常に大きい。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第一実施例のフラッパーソレノイド
駆動式ラチェット機構の斜視図、(b)は同分解斜視図
である。
【図2】 (a)は第一実施例のフラッパーソレノイド
の正面図、(b)は第一実施例のフラッパーソレノイド
の部分拡大正面図である。
【図3】 第一実施例のラチェット機構の原点と対称点
を示す正面図である。
【図4】 第一実施例のフラッパーソレノイドの係止爪
とラチェット機構の内径側爪とが係合しラチェット機構
が原点で停止している状態を示す正面図である。
【図5】 第一実施例のフラッパーソレノイドが解放状
態となりラチェット機構が回転して外径側爪に接近して
いる状態を示す正面図である。
【図6】 第一実施例のフラッパーソレノイドの係止爪
とラチェット機構の外径側爪とが係合しラチェット機構
が対称点で停止している状態を示す正面図である。
【図7】 第一実施例のフラッパーソレノイドが解放状
態となりラチェット機構が回転して内径側爪に接近して
いる状態を示す正面図である。
【図8】 (a)は第二実施例のフラッパーソレノイド
駆動式ラチェット機構の斜視図、(b)は同分解斜視図
である。
【図9】 (a)は従来のフラッパーソレノイドの正面
図、(b)は従来のプランジャーソレノイドの正面図で
ある。
【符号の説明】
1 フラッパーソレノイド 2,32 スプリングクラッチ本体 2a,32a 円筒板 2b,32b 円筒部 3,33 入力軸 4,34 入力歯車 5,35 コイルばね 6a,6b,36a,36b フック 7,37 ラチェット機構 7a,37a 円筒部 8,38 ノッチ 9,39 出力ボス 10,40 内径側爪 11,41 外径側爪 10a,11a 係止面 12,42 出力軸 15 ヨーク 16 ボビン 17 鉄心 18 コイル 19 コイルばね 20 アーマチュア 21 消音緩衝部材 22 翼状突出部 23 係止爪 23a 係止面 24 支点 45 回転カム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体の周方向且つ軸方向に内径側爪を
    延び出させ、前記内径側爪よりも外側において回転体の
    周方向且つ軸方向に外径側爪を延び出させ、前記内径側
    爪と外径側爪とに各々係止面を設け、フラッパーソレノ
    イドのアーマチュア端部に係止爪を設け、この係止爪に
    前記内径側爪と外径側爪の前記各係止面に係合できる係
    止面を設けていることを特徴とするフラッパーソレノイ
    ド駆動式ラチェット機構。
  2. 【請求項2】 回転体の周方向且つ軸方向に内径側爪を
    延び出させ、前記内径側爪よりも外側において回転体の
    周方向且つ軸方向に外径側爪を延び出させ、前記内径側
    爪と外径側爪とに各々係止面を設け、フラッパーソレノ
    イドのアーマチュア端部に係止爪を設け、この係止爪に
    前記内径側爪と外径側爪の前記各係止面に係合できる係
    止面を設け、フラッパーソレノイドの解放時に前記内径
    側爪と前記係止爪とが係合し、フラッパーソレノイドの
    駆動時に前記外径側爪と前記係止爪とが係合しているこ
    とを特徴とするフラッパーソレノイド駆動式ラチェット
    機構。
  3. 【請求項3】 円筒板から円筒部が延び出し、前記円筒
    板の周方向且つ軸方向に内径側爪を延び出させ、前記内
    径側爪よりも外側において円筒部端面の周方向且つ軸方
    向に前記円筒部外周面との間に隙間を設けて外径側爪を
    延び出させ、前記内径側爪と外径側爪とに同じ側に各々
    係止面を設け、前記内径側爪の係止面がアーマチュアの
    支点を中心とする円弧面ないし弦面をなし、前記外径側
    爪の係止面が前記内径側爪の係止面よりも更に傾斜し、
    フラッパーソレノイドのアーマチュア端部に係止爪を設
    け、この係止爪に前記内径側爪と外径側爪の前記各係止
    面に係合できる係止面を設けていることを特徴とするフ
    ラッパーソレノイド駆動式ラチェット機構。
JP6285948A 1994-10-25 1994-10-25 フラッパーソレノイド駆動式ラチェット機構 Pending JPH08121502A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014164256A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Canon Inc 駆動伝達装置及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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