JPH08121437A - 貫通孔のプラグ構造とそのプラグ装着方法 - Google Patents

貫通孔のプラグ構造とそのプラグ装着方法

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JPH08121437A
JPH08121437A JP28583994A JP28583994A JPH08121437A JP H08121437 A JPH08121437 A JP H08121437A JP 28583994 A JP28583994 A JP 28583994A JP 28583994 A JP28583994 A JP 28583994A JP H08121437 A JPH08121437 A JP H08121437A
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hole
plug
thin
bank
ring groove
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JP28583994A
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Kiminori Hyodo
公紀 兵藤
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さな力でパネル等の板材の貫通孔内に挿入
可能でかつ挿入後においては確実に孔を覆蓋して充分な
シール機能を果たし、さらに材料の使用量が少ないプラ
グを提供する。 【構成】 板材に穿設された貫通孔を覆蓋するプラグ構
造において、前記プラグを弾性変形可能な弾性材で形成
するとともに、中央部に凸面状に形成された薄肉部と、
該薄肉部を囲繞する厚肉の土手部外周にをスリット溝状
に形成したリング溝と、前記土手部の貫通孔側に形成さ
れる断面楔状部を具え、前記土手部本体外周を縮径方向
に加力した際に、前記楔状部が縮径した状態で前記貫通
孔内に装入した後、該加力を解除する事により、前記土
手部が拡径方向に復帰し、前記リング溝に板材の内周端
面が嵌合して貫通孔を覆蓋せしめることが出来る事を特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用ボデーのパネ
ル等に設けたハーネス孔等の不使用時における覆蓋用等
に使用されるプラグの構造及びその装着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車組立工業においては、種
々のオプションの電装品の装着を可能にするために、ボ
デーのパネルに種々のハーネス挿通用の孔を穿設してお
き、不必要な電装品非装着時に、対応するハーネス貫通
孔をプラグにて水密的に覆蓋し、外部よりの塵埃や水等
の侵入防止を図っている。
【0003】図8に、自動車用ボデーのハーネス孔覆蓋
用プラグの従来の数例を示す。これらのプラグは何れも
ゴム、軟質合成樹脂等の可撓性を有する材料から成る。
図8(A)に示されるものは、厚肉のプラグ02の外周
に環状のスリット溝02aを設け、該プラグ02の外周
を押し縮めながらパネル1の外側60から貫通孔1a内
に装入し、パネル1の内周端部をスリット溝02a内に
嵌め込み、プラグ02を貫通孔1aに覆蓋している。
【0004】図8(B)に示されるものは、外側60に
凹陥部03aを設けたプラグ03を、図8(A)の場合
と同様な手法でパネル1の貫通孔1a内に装入し、貫通
孔1aを覆蓋している。
【0005】図8(C)に示されるものは、パネル1の
内側50に凹陥部04aを設けたプラグ04を図8
(A)と同様な手法でパネルの貫通孔1a内に装入し、
貫通孔1aを覆蓋している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8
(A)のプラグ02においては、均等な厚肉であるた
め、貫通孔1aへの装入時に縮径するのに大きな力を要
し、装入作業に手間がかかり、また厚肉であるので材料
の使用量が多い。
【0007】図8(B)のプラグ03においては、薄肉
で材料の使用量は少ないが、パネルの外側60に凹陥部
03aを、内側50に板部03bを夫々設けているた
め、孔1aへの嵌め込み時に、剛性の高い内側50の板
部分03bが縮径し難く、やはり装入作業に手間がかか
る。
【0008】図8(C)のプラグ04においては、パネ
ルの内側50に凹陥部04aが形成されているため、貫
通孔1aへの装入時の縮径に要する力は前記2つのプラ
グ02、03よりも小さいが、図8(D)に示すよう
に、装入後においてプラグの外周楔部04aがパネル1
の貫通孔1aの内周端に掛かってパネル1がプラグ04
の溝04bに充分に嵌まらず、プラグの役目を果さない
ことがある。
【0009】本発明の目的は、小さな力でパネル孔内に
装入可能とすることにより装着が容易でかつ装入後にお
いては確実に孔を覆蓋して充分な水密的なシール機能を
果たし、さらに材料の使用量が少ないプラグ構造とその
プラグ装着方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するもので、本願発明は、自動車用ボデーのハーネス
孔等板材に穿設された貫通孔内に、外周にリング溝が形
成されたプラグを装入して、該プラグの溝に板材の内周
端面が嵌合して貫通孔を覆蓋可能に構成した貫通孔のプ
ラグ構造において、前記プラグを弾性変形可能な弾性材
で形成するとともに、中央部に凸面状に形成された薄肉
部と、該薄肉部を囲繞する厚肉の土手部外周にスリット
溝状に形成したリング溝と、前記土手部の貫通孔側に形
成される断面楔状部を具え、そして好ましくは前記リン
グ溝上方に位置する土手部本体外周を前記楔状部外径よ
り拡径してなるプラグ構造を提案する。
【0011】そして好ましくは前記薄肉部の貫通孔と対
面する側に、前記土手部を介してプラグを縮径方向に加
力する事により前記楔状部が縮径した際に、拡径方向に
付勢する弾力が生起されるリブ部を中央部から外周部へ
向けて放射状に、好ましくは所定角度位置に複数本設け
るのがよい。
【0012】又必要に応じて前記薄肉部の適宜位置に細
径ハーネス等の細径線が装入される細径孔が穿設された
ボス部を設け、前記細径孔内に、前記細径線の外周に当
接可能な環状突起を設けるのがよい。
【0013】そしてかかるプラグにおいて、前記土手部
本体外周を縮径方向に加力した際に、前記楔状部が縮径
した状態で前記貫通孔内に装入した後、該加力を解除す
る事により、前記土手部が拡径方向に復帰し、前記リン
グ溝に板材の内周端面が嵌合して貫通孔を覆蓋せしめる
ことが出来る。この際、前記リブにより、前記プラグを
縮径方向に加力したとき拡径方向に付勢する弾力が生起
され、容易に前記リング溝が板材の内周端面に嵌合させ
る事が出来る。
【0014】
【作用】本発明は前記のように、プラグの薄肉部が凸面
状に形成されているので、前記土手部本体外周を縮径方
向に加力するだけで、土手部の断面楔状部を容易に縮径
でき、そしてこの状態で断面楔状部を貫通孔内に装入
し、その後に加力を解除する事により、更に必要に応じ
て凸面状の薄肉部の中心部を外側から内側へ向けて押圧
することにより外周方向へ向かう張り力が発生し、リン
グ溝と貫通孔を構成する板材の内周端面とが確実に嵌合
され、充分な水密性が確保される。これにより、外側か
らの操作のみでプラグを確実に貫通孔に嵌合せしめるこ
とができる。
【0015】そして特に請求項2記載の発明において
は、リング溝上方に位置する土手部本体外周を前記楔状
部外径より拡径して形成されている為に、前記土手部本
体外周を縮径方向に加力した場合、土手部の断面楔状部
の縮径を容易に行う事が出来るとともに、リング溝上方
に位置する土手部本体外周が誤って貫通孔内に入ってし
まう事もなく、又該外周のリング溝側の面が板材に面接
触し、一層の水密性を確保できる。また、貫通孔とリン
グ溝との嵌合が不十分な際には、土手部本体と板材間に
隙間が生じ、前記不具合を外部から容易に検知できる。
【0016】また、請求項3記載の発明の場合には、プ
ラグを装入し貫通孔と溝とが嵌合せしめられた後、リブ
部の弾性的剛性により外周方向へプラグを拡張せしめる
力が前記薄肉部の張力が付勢されることとなり、貫通孔
とリング溝との嵌合部の水密生(シール性)が、一層向
上する。
【0017】また、請求項4記載の発明によれば、細径
ハーネス(細径線)を通常のハーネスと併用することが
容易に、かつコンパクトな構造で実現できるとともに、
細径孔内周に形成された環状突起の内周面が細径ハーネ
スの外周に確実に密着せしめられ、高い水密性が保持さ
れる。
【0018】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されてい
る構造部品の寸法、材質、形状、その相対位置などは特
に特例的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれの
みに限定する趣旨でなく単なる説明例に過ぎない。
【0019】図1乃至図3及び図7は本発明の第1実施
例を示し、図1はプラグ中心線に沿う断面図(図2のY
−Y断面図)、図2はプラグの背面を示す図1のZ矢視
図、図3は図2のA−A断面拡大図、図4はプラグの表
面を示す図1のZ1矢視図である。
【0020】図1において、1は自動車のボデー等のパ
ネル、例えばカウルサイドパネル等であり、1aは該パ
ネル1に穿設されたハーネス挿通用の貫通孔である。該
貫通孔1aは、ハーネス不使用時にはプラグ2にて覆蓋
されるもので、車両外方である表面側60側からプラグ
2が挿入される。
【0021】前記プラグ2は、従来のプラグと同様、ゴ
ム、軟質合成樹脂等、弾性変形可能な可撓性とを有する
材料から成り、中央部に断面円弧状の凸面状に形成され
た薄肉部2aと、該薄肉部を囲繞する厚肉の土手部20
外周をスリット溝状に形成したリング溝2cと、前記土
手部20の貫通孔1a(背面側)側に形成される断面楔
状部20bを具え、前記リング溝2c上方に位置する土
手部本体20a外周を前記楔状部20b外径より拡径し
て構成される。
【0022】前記薄肉部2aの背面側(貫通孔1aと対
面する側)50及び表面側60には、120°若しくは
60°づつ角度変位させて中央部から外周部へ向けて放
射状に3本のリブ部2dと6本のリブ部2eが形成され
ている。なお、リブの角度変位は限定されるものでな
く、不規則な角度変位でもよいものである。さらにリブ
は背面側と表面側とが対向するのが好ましいが、必ずし
も対向させる必要はないものである。該リブ部は図1
(A)に示すように、背面側のもの2eが薄肉部2aの
中心寄りに設けられ、表面側のもの2dが薄肉部2aの
外周部位から土手部本体20aの内周に延びるように設
けられている。
【0023】前記薄肉部2aはパネル1の背面側50か
ら表面側60へ向けて突出した球状の凸面に形成され
る。また、該薄肉部2aの肉厚及びリブ部2eの大きさ
は、図1(B)に示すように、土手部本体20a外周か
ら内周側へ向けて加える人力F 1 により撓み得るような
弾性的剛性を備えて構成される。又表面側のリブ部2d
は土手部本体20a外周から内周側へ向けて加える人力
1 を加えた際に、前記土手部本体20a側が変形する
事なしに薄肉部2aとともに土手部20の背面側に形成
される断面楔状部20が縮径方向に変形させる為に剛性
をもたせた補強リブである。
【0024】前記土手部20は、薄肉部2aよりも大き
な剛性を有するよう厚肉に形成され、その外周面には前
記したように、貫通孔1aに嵌合するためのリング溝2
cを設けるとともに、リング溝2c上方に位置する土手
部本体20a外周を前記楔状部20b外径より拡径して
蓋状に形成される。
【0025】又前記プラグ2の薄肉部2aには、円周上
複数箇所(この実施例では2箇所)に細径ハーネス7を
挿入するための細径孔2hが穿設されるボス部2fが形
成されている。なお、ボス部2fは必要に応じて設けら
れるもので、ボス部2fは存在しなくてもプラグ2は成
立するものである。
【0026】該ボス部2fは薄肉部2aの外周寄りの所
要部位に、パネル1の内側50へ向けて小筒状に突設さ
れ、その内周端部には細径ハーネス7挿通時に容易に穿
孔可能な程度の薄肉の蓋部2iが形成される。
【0027】また前記細径孔2hの内周には、細径ハー
ネス7の外周に当接して水密を保持するための環状突起
2gが形成される。該環状突起2gは螺旋状に連続して
形成しても、細径孔2hの長手方向に複数本環状平行突
起を並設してもよい。
【0028】前記のように構成されたプラグ2によりパ
ネル1の貫通孔1aを覆蓋する際において、先ず図1
(B)に示すように土手部2bの外周からプラグ2の中
心方向へ向けて作業者が人力F1 にてプラグ2を押圧せ
しめる事により、薄肉部2aが球状凸面側に湾曲すると
ともに、前記楔状部20bが縮径される。
【0029】この際土手部本体20aは表面側のリブ部
2dにより剛性的に補強支持されているために、土手部
本体20a外周から内周側へ向けて加える人力Fを加え
た際に、前記土手部本体20a側が変形する事なしに薄
肉部2aの湾曲と土手部20の背面側に形成される断面
楔状部20のみが縮径方向に容易に変形させる事が出来
る。
【0030】この状態で前記貫通孔1a内に装入した
後、該加力を解除する事により、前記土手部20が拡径
方向に復帰し、前記リング溝2cに板材1の内周端面が
嵌合して貫通孔1aを覆蓋せしめることが出来る。そし
て図1(C)に示すように必要に応じて表面側60から
背面側50へ向けて薄肉部2aの中心部を人力F2 にて
押圧すると、薄肉部2aが球状凸面に形成されているの
で、前記の力F2 によって該薄肉部2aの肉厚に沿って
外周側へと張り力が発生し、プラグの溝2c1 と貫通孔
1aの内周縁部とは容易に、かつ確実に嵌合せしめられ
る。
【0031】さらに、薄肉部2aの内、外側に形成され
たリブ部2d、2eの剛性による外周方向への力が前記
張り力に附加されて、図1(C)に示すように、土手部
2bを外周方向に押す力F3 となり、リング溝2cと貫
通孔1aの内周端面とは一定の面圧で堅固に嵌合せしめ
られる。
【0032】これにより、リブ2d、2eが図1(A)
のように、パネル1の板面とほぼ平行になるように伸び
て前記面圧を保持し、貫通孔1aと溝2cとの間の水密
性が確保される。
【0033】前記プラグ2の挿入時において、貫通孔1
aとリング溝2cとの嵌合が不充分な場合には、図1
(B)に示すように、薄肉部2aが外側に撓んだままで
あるので、外側から容易に前記不具合を検知することが
できる。
【0034】また、前記細径2hに細径ハーネス7を挿
通する際には、薄肉の蓋部2iを押圧して突き破り、細
径孔2hを貫通せしめ、細径ハーネス7を挿入する。こ
の際において、細径孔2hの内周に形成された環状突起
2gの内周が細径ハーネス7の外周面に嵌着して密着す
るので、高い水密性が確保される。
【0035】図4、図5、図6は本発明の第2、第3、
第4実施例を示し、図4、図5、図6はプラグ中心線に
沿う断面図(図7のX−X断面図)、図7は第1実施例
の表面図であるが、共通実施例として使用する。
【0036】図4に示す第2実施例のプラグ2は、ゴ
ム、軟質合成樹脂等、弾性変形可能な可撓性とを有する
材料から成り、中央部に断面円弧状の凸面状に形成され
た薄肉部2aと、該薄肉部を囲繞する厚肉の土手部20
外周をスリット溝状に形成したリング溝2cと、前記土
手部20の貫通孔1a(背面側)側に形成される断面楔
状部20bを具え、前記リング溝2c上方に位置する土
手部本体20a外周を前記楔状部20b外径より拡径し
て構成される点は前記実施例と同様であるが、第1実施
例からリブ部2d、2e及び細径孔2hを具えたボス部
2fが除去されている。
【0037】そして、この実施例の場合も第1実施例と
同様、薄肉部2aが球状凸面に形成されているので貫通
孔1aにプラグ2の土手部20の断面楔状部20bを押
圧させながら、前記土手部本体外周を縮径方向に加力す
るだけで、土手部20の断面楔状部20bが縮径されな
がら貫通孔1a内に装入され、その後に加力を解除する
とともに人力F2 で薄肉部2aを押圧すると外周方向に
張り力F3 が発生し、リング溝2cと貫通孔1aとが確
実かつ高い水密性をもって嵌合せしめられる。
【0038】また、前記第1実施例と同様、貫通孔1a
と溝2cとの嵌合が不充分な場合には薄肉部2aの撓み
状況で外部から容易に検知できる。
【0039】図5に示す第3実施例においては、薄肉部
2aをパネル1の板面に平行な直平面2a1 とコーン状
の傾斜平面2a2 とよりなる凸面状に構成している。そ
の他の構成及び作用は、図4に示す第2実施例と同様で
ある
【0040】図6に示す第4実施例においては、薄肉部
2aを、その内周側が内半径Rなる球状凸面、外周側が
コーン状の傾斜平面2a4 にそれぞれ形成された凸面状
薄肉部2aに構成している。その他の構成及び作用は、
図4に示す第2実施例と同様である
【0041】このように薄肉部2aの形状は種々変形で
きるとともに、図4乃至図6には細径孔2h、リブ部2
d、2eの図示を省略してあるが、図7に示すように、
細径孔2h、リブ部2dのみを設け、又リブ2eを省略
してもよく、又細径孔2hのみを省略したり、適宜設計
変更出来る事は容易に理解できる。
【0042】
【発明の効果】以上記載のごとく請求項1及び請求項5
記載の発明によれば、貫通孔覆蓋用のプラグが外周部
に、板材の貫通孔に嵌合されるリング溝と断面楔状部を
有する土手部を設け、該土手部の内周側に凸面状の薄肉
部を設けて構成されているので、プラグ挿入時には薄肉
部を容易に縮径できるとともに、リング溝と貫通孔との
嵌合後には、薄肉部を外側から内側へ向けて押圧するこ
とにより、外周方向への張り力が発生し、溝と貫通孔と
が確実に密着せしめられる。
【0043】これにより、極めて小さな力で、かつ外側
からの操作のみで簡単にプラグの挿入を行なうことがで
き、作業性が向上する。また、前記張り力の生起により
プラグと貫通孔とが確実に密着せしめられ、従来のもの
よりも格段にシール性が向上する。また、中央部が薄肉
であるので材料の使用量が少なく、前記のような高い作
業性とシール性とを維持しつつ、材料コストを低減する
ことができる。また、貫通孔と溝との嵌合の良否を薄肉
部の突出量によって外部から検知できるので、貫通孔と
溝との嵌合不良によるシール不良の発生を防止できる。
【0044】又請求項2記載の発明においては、リング
溝上方に位置する土手部本体外周を前記楔状部外径より
拡径して形成されている為に、前記土手部本体外周を縮
径方向に加力した場合、土手部の断面楔状部の縮径を容
易に行う事が出来るとともに、リング溝上方に位置する
土手部本体外周が誤って貫通孔内に入ってしまう事もな
く、又該外周のリング溝側の面が板材に面接触し、一層
の水密性を確保できる。
【0045】更に、請求項3の発明によれば、前記請求
項1記載の発明の効果に加えて、リブ部の弾性的剛性に
よりプラグを外周方向へ拡張する力が生起され、前記薄
肉部の張り力に附加されることから、溝と貫通孔との間
のシール性がさらに向上するという効果が附加される。
【0046】さらに、請求項4の発明によれば、細径ハ
ーネスの使用がコンパクトな構造で以て容易に実現で
き、かつ細径孔内に形成された環状突起の内周が細径ハ
ーネスの外周に確実に密着することにより、高い水密性
(シール性)を維持することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る自動車用ボデーハー
ネス取出用孔のプラグ構造を示す断面図。
【図2】図1のプラグを背面側から見たZ矢視図。
【図3】図2のA−A線拡大断面図。
【図4】本発明の第2実施例を示す図1応当図(図7の
X−X線断面図)。
【図5】本発明の第3実施例を示す図1応当図。
【図6】本発明の第4実施例を示す図1応当図。
【図7】図1のプラグを表面側から見た図で、図4〜図
6のW矢視図にも対応する。
【図8】従来のプラグ構造を示す図1応当図。
【符号の説明】
1 パネル 2 プラグ 2a 薄肉部 2c 溝 2d、2e リブ部 2f ボス部 2g 環状突起 2h 細径孔 20 土手部 20a 土手部本体 20b 断面楔状部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車用ボデーのハーネス孔等板材に穿設
    された貫通孔内に、外周にリング溝が形成されたプラグ
    を装入して、該プラグの溝に板材の内周端面が嵌合して
    貫通孔を覆蓋可能に構成した貫通孔のプラグ構造におい
    て、 前記プラグを弾性変形可能な弾性材で形成するととも
    に、中央部に凸面状に形成された薄肉部と、該薄肉部を
    囲繞する厚肉の土手部外周をスリット溝状に形成したリ
    ング溝と、前記土手部の貫通孔側に形成される断面楔状
    部を具えてなる事を特徴とする貫通孔のプラグ構造。
  2. 【請求項2】前記リング溝上方に位置する土手部本体外
    周を前記楔状部外径より拡径してなる事を特徴とする貫
    通孔のプラグ構造。
  3. 【請求項3】前記薄肉部の貫通孔と対面する側に、拡径
    方向に付勢する弾力が生起されるリブ部を中央部から外
    周部へ向けて放射状に設けたことを特徴とする請求項1
    記載の貫通孔のプラグ構造。
  4. 【請求項4】前記薄肉部の適宜位置に細径ハーネス等の
    細径線が装入される細径孔が穿設されたボス部を設け、
    前記細径孔内に、前記細径線の外周に当接可能な環状突
    起を設けたことを特徴とする請求項1記載の貫通孔のプ
    ラグ構造。
  5. 【請求項5】自動車用ボデーのハーネス孔等板材に穿設
    された貫通孔をプラグにて覆蓋するに際し、中央部に凸
    面状に形成された薄肉部と、該薄肉部を囲繞する厚肉の
    土手部外周にをスリット溝状に形成したリング溝と、前
    記土手部の貫通孔側に形成される断面楔状部を具えてな
    る、弾性変形可能なプラグを用意し、 前記リング溝上方に位置する土手部本体外周を縮径方向
    に加力した際に前記楔状部が縮径した状態で、前記貫通
    孔内に装入した後、該加力を解除する事により、前記土
    手部が拡径方向に復帰し、リング溝に板材の内周端面が
    嵌合して貫通孔を覆蓋せしめることを特徴とする貫通孔
    用プラグの装着方法。
  6. 【請求項6】前記装入後に加力を解除するとともに、凸
    面状の薄肉部の中心部を外側から内側へ向けて押圧する
    ことにより外周方向へ向かう張り力が発生し、リング溝
    と板材の内周端面とを嵌合せしめることを特徴とする請
    求項5記載の貫通孔用プラグの装着方法。
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JP28583994A Pending JPH08121437A (ja) 1994-10-26 1994-10-26 貫通孔のプラグ構造とそのプラグ装着方法

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JP (1) JPH08121437A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI449845B (zh) * 2010-09-03 2014-08-21 Nifco Inc 孔塞

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