JPH0812088A - 部品供給装置 - Google Patents

部品供給装置

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JPH0812088A
JPH0812088A JP15209994A JP15209994A JPH0812088A JP H0812088 A JPH0812088 A JP H0812088A JP 15209994 A JP15209994 A JP 15209994A JP 15209994 A JP15209994 A JP 15209994A JP H0812088 A JPH0812088 A JP H0812088A
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昭 樽石
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光弘 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品供給装置において、トレイキャリア上に
載置されているトレイに表示されているマークを直接読
取ることなく、トレイに収容されている部品を確認し得
るようにすることを目的とする。 【構成】 トレイをトレイキャリアに載置する際に、こ
のトレイにふされているマークを読取って得られる部品
コードとこのトレイを載置したトレイキャリアとを対応
させて記憶するテーブル手段を設ける。このテーブル手
段は例えばシフトレジスタによって構成する。そして、
部品コードを指定した命令が到来したときにはこのテー
ブル手段を参照して、この命令中の部品コードを対応す
るキャリアコードに変換してから命令を実行するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、組立ロボットに組立部
品を自動的に供給するための部品供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】組立ロボットに迅速かつ空き時間を生じ
ないように部品を自動的に供給する部品供給装置は、例
えば特開平1−40236号公報に記載されており、図
23の概念図によってその概略の動作を説明する。
【0003】トレイtは、組立ロボット110によって
被組立体111に組付ける複数種類の部品を部品の種類
ごとに収容しており、異なる種類の部品を収容している
複数のトレイを積重ねたトレイ群とし無人車100など
からコンベアによってバッファ101上に移送する。
【0004】このバッファ101には所要の部品を収容
しているトレイを積重ねられている複数のトレイから分
離する分離機構102が設けられており、所要のトレイ
とその上にあるトレイ(群)をこのトレイより下段にあ
るトレイから分離して持ち上げるとともに、所要のトレ
イよりも上にあるトレイ(群)をさらに持ち上げること
によって所要のトレイを他のトレイから分離する。
【0005】コンベアを備えたエレベータ103は、こ
の分離されたトレイの高さとコンベア上面の高さとが一
致するまで移動して、この分離機構102で分離されて
押出されてきたトレイをこのコンベアを駆動して受入
れ、次いでこのエレベータ103はこの受入れたトレイ
の高さ位置がストッカ104のこの受入れたトレイに割
当てられているストック位置と同じになるように上下に
移動してからコンベアを駆動し、トレイをストッカ10
4の割当てられているストック位置に移す。
【0006】このストッカ104は上下に移動して、ロ
ボット110が部品を取出す供給台の高さに等しいスト
ッカ104のストック位置にあるトレイを押出すことに
よって所要の部品をこのロボットに供給し、このロボッ
ト110は供給台上のトレイから部品を取出して被組立
体111にこの部品を取付ける。
【0007】そして、ロボットに収容している部品を供
給し終わったトレイは、供給台からエレベータ104の
割当てられているストック位置に戻され、このエレベー
タ104は次に供給すべき部品を収容しているトレイが
供給台の高さ位置になるように移動して上記と同様にこ
のトレイを供給台に移すことを繰返して、複数種類の部
品をロボットに供給する。
【0008】収容している部品がすべてロボットによっ
て取出されて空になった空きトレイはストッか104か
らエレベータ103のコンベアの下方の位置に移され、
その後このエレベータ103は下方に移動してこの空き
トレイをコンベア105上に既に載置されている空きト
レイ(群)の上に降ろして段積みを行う。
【0009】そして、この段積みされた空きトレイ群は
上記コンベア105を駆動することによって、前記無人
車100の下段に設けられている空きトレイ載置台上に
移され、この無人車によって例えば無人倉庫などに戻さ
れる。
【0010】この従来例においては、上記バッファ10
1において所要の部品を収容しているトレイを分離する
際に上下のトレイと分離しなければならないために、こ
のバッファ上に載置されているすべてのトレイの高さと
収容している部品の種類を記憶しておくとともに、分離
を行なう高さを演算によって求めなければならないので
高度な記憶・演算機能を有する制御装置を使用しなけれ
ばならないばかりでなく、分離機構の構造や制御が複雑
になる。
【0011】この問題は、特に、ロボットが組立てに使
用する部品の点数や種類、特に部品を収容している収容
箱の高さが変わった場合には、制御プログラムの修正な
どに多大の労力と時間および費用を要するという結果を
招くことになる。
【0012】また、それぞれが異なる部品を収容してい
るトレイを供給台に相当する一定の高さ位置でこの供給
台に押出したり、この供給台から取り出したりするため
に、上記のストッカ104を上下に移動可能にする必要
があり、さらに、このトレイを供給台に引き出すことが
必要なためにこのストッカの構造が複雑になり、制御も
困難になる。
【0013】加えて、上記のように収容箱を交換する際
にはストッカから空いた収容箱を引き出してから部品を
格納している新しい収容箱を押し入れるからこの引出動
作と押入動作とは交互かつ逆方向に行なわれるものであ
り、これによって、収容箱の交換に要する時間が長くな
るばかりでなく、構造や制御がさらに複雑になる。
【0014】そこで、本出願人は、上記したような従来
技術での問題を解決するために、部品を収容したトレイ
の移動方向を一方向にして機構の簡易化と処理の高速化
を図るとともに、部品点数の増減にも容易に対応できる
ようにした部品供給装置を開発し、先に、特願平5-3514
15号,特願平5-351416号,特願平5-351417号として出願
した。
【0015】図4は、上記の出願の実施例の全体構成の
概略を示した図である。なお、本願においてもこの図4
に図示したと同様な部品供給装置を本発明の実施例とし
ており、したがってこの図4図示の構成の詳細について
は本発明の実施例として後に詳細に説明するので、ここ
では概要のみを説明する。
【0016】この部品供給装置は、ベースモジュール7
と,このベースモジュール7上にこの図では3個として
示したストックモジュール81,2,3 と、トレイチェ
ンジャ4とを備え、図示しない制御装置の制御のもとに
組立ロボット3で組立中の部材12に取付ける部品を組
立ロボット3に自動的に供給するものである。
【0017】なお、この図示の部品供給装置についての
説明は、それぞれ1種類の部品を格納する3段のストッ
クモジュールを備えることによって、3種類の部品を組
立ロボット3に供給するものとして説明する。
【0018】上記ストックモジュール8は、それぞれ図
の右側と左側とに空間91,2 が設けられており、図の
右側の空間91 は積み重ねられたトレイ群Tを移送する
入口リフタ2が移動する入口リフタスペースであり、こ
の入口リフタ2は、トレイtが積み重ねられたトレイ群
Tを外部から受入れて、最上段のストックモジュール8
1 から最下段のストックモジュール82 までの中の選択
されたストックモジュールの高さまで移動してから、載
置されているトレイ群Tを押し出す。
【0019】これによって、このトレイ群Tは所要のス
トックモジュール8のローラコンベア23上に格納され
るが、その前方に設けられている図示しない分離機構が
空いていたり、先に格納されたトレイ群Tのすべてのト
レイtが出口リフタ92 に排出されて空いたときには、
この分離機構の位置まで上記ローラコンベア23によっ
て移送される。
【0020】ストックモジュール例えば83 に格納され
ているトレイtが収容している部品を供給する指示が制
御装置から到来すると、上記ストックモジュール83
分離機構は積み重ねられているトレイ群Tから1つのト
レイtを分離した後、この分離されたトレイを押出し
て、最下段のストックモジュール81 以外のストックモ
ジュール82,3 から押出されたトレイを吊り下げた状
態で下方に移動するように構成されている出口リフタ6
に載置する。
【0021】この出口リフタ6は、ストックモジュール
1,2,3 の図の左側に設けられた出口リフタスペー
ス92 を下方に移動して、トレイチェンジャ4の上面に
設けられているローラコンベア60上にこのトレイtを
載置する。なお、最下段のストックモジュール81 から
のトレイをトレイチェンジャ4に移動させる場合にはこ
の出口リフタ6を使用することなく、ストックモジュー
ル81 から押出されたトレイは直接上記ローラコンベア
60上に載せられる。
【0022】なお、前記ベースモジュール7は、この出
口リフタスペース91 に相当する部分だけストックモジ
ュール8よりも平面形状が小さい。
【0023】トレイチェンジャ4は、このローラコンベ
ア60に載置されたトレイtをトレイ載置位置Piで図示
しないトレイキャリアに載置して、組立ロボット3がこ
のトレイtから部品を取出す部品取出位置Psまでこのト
レイtを移送する。
【0024】組立ロボット3は、その取出アームによっ
てトレイチェンジャ4から取出した部品を組立台12上
の被組立体に取付け、取付けが終了すればコンベア11
上のプラテン10にこの製品を乗せて、次の組立作業を
行なう組立システムや製品を保管する倉庫などの所定の
場所に搬送させる。なお、13はこの組立システムの動
作を制御するための制御装置である。
【0025】上記トレイチェンジャ4のトレイキャリア
は、トレイtを載置したまま上記トレイ載置位置Piから
図の左方に部品取出位置Psに移動した後、下方に移動し
てから図の右方のトレイ載置位置Piの直下のトレイ排出
位置Poに、次いで上昇して上記トレイ載置位置Piへと循
環するように構成されている。なお、このトレイチェン
ジャ4の機構の詳細については、本発明の実施例として
後に説明する。
【0026】トレイtが収容している部品がすべて被組
立体への取付けに使用されて空になったり、この部品が
組立ロボット3での組立に必要でなくなった場合などに
は、上記のトレイ排出位置Poでこのトレイはベースモジ
ュール7にトレイを移送するローラコンベア89上に押
出される。
【0027】このベースモジュール7のトレイチェンジ
ャ4に接する側には、トレイチェンジャ4のローラコン
ベア89から送り出されたトレイを受入れるとともにこ
の受入れた空きトレイを積み重ねる段積機構が設けられ
ている。
【0028】この段積機構によって積み重ねられた空き
トレイの高さが予め定めた高さを超えると、この段積機
構からローラコンベア上のストック部に移送され、適当
な時期にベースモジュール7から外部に送出される。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】このような部品供給装
置においては、制御装置から到来する処理命令が処理対
象などとして部品を指定する場合、この部品の指定は部
品コードによって行われるため、当該トレイが収容して
いる部品の部品コードを確認することが必要になる。
【0030】例えば、組立ロボットが取出そうとしてい
る部品と部品取出し位置Psにあるトレイキャリアが載置
しているトレイが収容している部品が相違していると、
組立ロボット3が取出しに使用すべきハンドや部品の取
出し位置などが違ってしまうために、組立ロボット自体
や部品が損傷してしまう恐れがある。
【0031】このような問題を避けるためには、上記し
たトレイ載置位置,部品取出し位置あるいはトレイ排出
位置などの処理命令の対象となる可能性のあるトレイキ
ャリアの存在位置において、このトレイキャリアが搬送
している部品を確認することが必要である。
【0032】この確認のためには、トレイtに収容され
ている部品自体を何らかの方法で識別することが最も好
ましいが、部品の形状や大きさなどをロボットなどで視
覚的に識別することは技術的に困難なばかりでなく、可
能であるとしても極めて高価なものになってしまうの
で、実際的ではない。
【0033】次善の策として、トレイtが収容している
部品を示すために、部品に与えられている部品コードや
部品に対応付けられたコードを示すマークをこのトレイ
tの外部から観察可能な部分に表示しておき、このマー
クを読取ってトレイに収容されている部品を確認するよ
うに構成することができる。
【0034】このような構成で部品の確認を行うとする
と、これらのトレイtが前述のようにトレイキャリアに
載置されるものであり、しかもこのトレイキャリアがト
レイチェンジャ4内で移動していることから、このトレ
イに表示されているマークを読取るためのセンサをトレ
イキャリアごとに設けることが必要となる。
【0035】しかしながら、このような構成では、トレ
イキャリア自体の構成が複雑化するばかりでなく、移動
するトレイキャリア内のセンサへの電気的接続が必要に
なることから、トレイチェンジャの構造も著しく複雑な
ものになってしまうので価格や信頼性の観点からその実
現は困難である。
【0036】そこで、本発明は、部品を収容しているト
レイに表示されているマークを読取ることなくトレイに
収容されている部品を確認することによって、処理対象
が指定されている命令を正しく実行し得るようにするこ
とを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】組立ロボットに供給する
部品をこの組立ロボットによる取出しが可能な状態で収
容するとともに、外部から読取り可能な位置に収容して
いる部品の種類を示すためのトレイマークが表示されて
いるトレイと、上記トレイを載置可能であり、外部から
読取り可能な位置にそれぞれ異なるキャリアマークが表
示されている複数のトレイキャリアと、上記複数のトレ
イキャリアを組立ロボットの部品取出位置に組立順序に
応じて順次移動させるトレイチェンジャと、上記トレイ
キャリアに載置されるトレイに表示されている上記トレ
イマークをセンサによって読取ってこのトレイが収容し
ている部品の種類を示す部品コードを出力するトレイ読
取装置と、上記トレイ載置位置にあるトレイキャリアに
表示されているキャリアマークをセンサによって読取っ
て個々のトレイキャリアを識別するためのキャリアコー
ドを出力するキャリア読取装置と、上記キャリア読取装
置からのキャリアコードと上記トレイ読取装置からの部
品コードとを対応させて記憶するテーブル手段と、部品
コードを指定した命令が上位装置から入力したとき、上
記テーブル手段を参照して上記命令中の部品コードをこ
の部品コードに対応するキャリアコードに変換し、この
キャリアコードに基づいてこの命令を実行するように制
御する制御プロセッサとを部品供給装置に設けた。
【0038】また、上記トレイチェンジャは、トレイを
載置する上記トレイ載置位置と、組立ロボットがトレイ
から部品を取出す上記部品取出位置と、トレイキャリア
上のトレイを外部に排出するトレイ排出位置とを経て、
それぞれのトレイキャリアを循環させるように構成する
ことができる。
【0039】このとき、上記複数のトレイキャリアは互
いに一定の間隔を維持しながら循環するように結合して
おき、さらには、これら複数のトレイキャリアの1つが
トレイ載置位置に位置しているとき上記部品取出位置と
トレイ排出位置との少なくとも一方には他のトレイキャ
リアが位置するようにしておくことが好ましい。
【0040】また、上記テーブル手段は少なくともキャ
リアコードとこれに対応する部品コードとを組みとして
シフトするシフトレジスタを含んでおり、このテーブル
手段は、少なくとも1つのトレイキャリアが上記のトレ
イ載置位置,部品取出し位置あるいはトレイ排出位置の
いずれかに停止したときに出力される停止検出手段から
の停止検出信号によって上記シフトレジスタのシフトを
行うようにすることができる。
【0041】
【作用】図2は、本発明によって構成された部品供給装
置のトレイキャリアと組立ロボットの原理的な構成を概
念図によって示したもので、トレイチェンジャTCの基本
的な動作は、組立ロボットRが組立ている部材Wに組付
けるための部品を収容しているトレイtiをトレイ載置位
置PiでトレイキャリアCに載置し、次いでこのトレイキ
ャリアCを部品取出位置Psに移送し、この位置で組立ロ
ボットRがその取出アームRaで部品を取出して部材Wに
この部品を組付けるものである。
【0042】なお、これらのトレイキャリアCは、順次
かつ円滑に上記組立ロボットRに部品を供給するために
複数のトレイキャリアCが設けられており、この図では
4個のトレイキャリアを示してある。
【0043】また、トレイキャリアCは、上記部品取出
位置PsでロボットRによって部品が取出された後、循環
経路Lに沿って移動してトレイ排出位置Poに至るが、こ
のとき載置しているトレイtに収容されている部品が空
になっていたり、あるいは、この部品が再び使用される
までに時間を要する場合には、図示しない排出手段によ
ってこのトレイ排出位置PoにあるトレイキャリアCから
これに載置されているトレイtoは外部に取出される。
【0044】しかしながら、このトレイ排出位置Poにあ
るトレイキャリアCに載置されているトレイtが収容し
ている部品を組立ロボットが再度部材の組立てに使用す
る場合には、このトレイtはトレイ排出位置Poにおいて
も外部に排出せずにそのままトレイキャリアに載置した
ままにしておくことによって、このトレイはトレイキャ
リアCの循環にしたがって再びトレイ載置位置Piから再
び部品取出位置Psに戻り、組立ロボットRがこのトレイ
tが収容している部品を取出すようにする。
【0045】ところで、上記トレイtには、当該トレイ
tに収容されている部品を識別するために、例えばその
底面など外部から見える位置、例えば底面、にバーコー
ドなどによるトレイマークMtが表示されている。
【0046】以下の説明では理解を容易にするために、
それぞれのトレイtには1種類の部品のみが収容されて
いて、このトレイマークMtはこのトレイtに収容されて
いる部品に与えられている部品コードDpを示すものとし
て説明する。
【0047】上記トレイ載置位置Piに近接してトレイコ
ードセンサStが設けられており、このトレイコードセン
サStはトレイに表示されている上記のトレイマークMtを
読取り、この読取ったデータをプロセッサに送って部品
コードDpに変換する。すなわち、このトレイコードセン
サStとプロセッサのトレイコードセンサStの読取出力を
部品コードDpに変換する機能とによって、部品コードを
出力するトレイ読取装置が構成される。
【0048】一方、上記トレイ載置位置Piにはキャリア
コードセンサScが設けられて、このトレイ載置位置Psに
あるトレイキャリアCの例えば側面に設けられているキ
ャリアマークMcを読取って上記同様にキャリアコードDc
に変換する。すなわち、このキャリアコードセンサScと
プロセッサのキャリアコードセンサScの読取出力をキャ
リアコードDcに変換する機能とがキャリアコードを出力
するトレイ読取装置に相当する。
【0049】なお、図示のようにトレイキャリアが4個
であれば、上記のキャリアマークMcとして、例えば2つ
の白あるいは黒のマークを一組として用いることによっ
て、これら4つのトレイキャリアをそれぞれ個別に識別
することができる。
【0050】このように、トレイ載置位置Piでトレイt
のトレイマークMtからの部品コードDtとトレイキャリア
CのキャリアマークMcからのキャリアコードDcとを検出
することによって、図1(b) に示したようなトレイキャ
リアCとこのトレイキャリアCに載置されているトレイ
tの対応関係をキャリアコードDcと部品コードDtとを対
照させたテーブルとして得ることができる。換言すれ
ば、このテーブルは、トレイキャリアCとこのトレイキ
ャリアC上の部品の種類との対応関係を示すことにな
る。
【0051】このとき、トレイから部品の取出しを行う
部品供給位置Psおよびトレイ排出位置Poなど当該位置に
あるトレイが収容している部品を識別したり確認したり
する必要がある位置には、それぞれ上記したキャリアコ
ードセンサScと同様なコードセンサを設け、それぞれの
センサで読取ったキャリアマークMcからのキャリアコー
ドDcによって上記テーブルを参照して、このキャリアコ
ードDcに対応して記憶されている部品コードDtを得るよ
うにする。
【0052】なお、図2では、上記の部品供給位置Psお
よびトレイ排出位置Poなどに設けられるセンサについて
は、簡明を図るために図示を省略した。
【0053】また、図1(c) に示すように、上記テーブ
ルとして例えばシフトレジスタを用い、部品コードDtと
キャリアコードDcの対を単位としてシフトするように構
成しておき、トレイキャリアCが次の位置、例えば1つ
のトレイキャリアがトレイ載置位置Piから部品供給位置
Psに移動するごとにこのシフトを行わせれば、部品コー
ドDtとキャリアコードDcの対のテーブル上での位置はト
レイキャリアCの循環経路L上の位置に常に対応するも
のとなる。
【0054】したがって、この図の右側に示したよう
に、テーブルの定った位置のデータを読出すことによっ
て、このテーブル上の位置に対応する循環経路上の位
置、例えばトレイ載置位置Pi,部品取出位置Psあるいは
トレイ排出位置Poに位置しているトレイキャリアCとこ
のトレイキャリアに載置されている部品を容易に認識す
ることができる。
【0055】図1(a) は、上記のようなテーブルを用い
る本発明の原理を示すフローチャートであって、部品コ
ードによって部品を指定した命令が到来したときに実行
するサブルーチンの例を示している。
【0056】ステップ[1]では到来した命令が部品コ
ードによって部品を指定した命令であるか否かを判断し
ており、このような命令が到来すると、次のステップ
[2]に移ってこの命令中の部品コードDpを抽出し、ス
テップ[3]でこの部品コードDpをキーとしてテーブル
を参照する。
【0057】ステップ[4]でこの部品コードDpがテー
ブルに存在するか否かをチェックして、この部品コード
Dpがテーブルになければステップ[5]に移って上位装
置に通知したり、部品供給装置の動作を停止させるなど
の異常処理を行った後、このサブルーチンを終了させ
る。
【0058】しかしながら、テーブルにこの部品コード
Dpが存在すればステップ[6]で上記命令の部品コード
DpをキャリアコードDcに置換え、ステップ[7]では命
令の内容に応じてキャリアコードDcを対象としたり、あ
るいは、キャリアコードDcに基づいたりしてこの命令を
実行する。なお、このステップ[7]は、この図1のサ
ブルーチン内で実行されるものではないが、便宜上、こ
のサブルーチン内に点線で囲って示した。
【0059】なお、トレイtに表示されているトレイマ
ークMtとして、部品に付与されている部品コードDpとは
異なるコード、例えばそれぞれのトレイt1,2,……t
z にそれぞれ割当てられているコード、あるいは、収容
している部品ごとに設定されているコードに基づくマー
クが用いられている場合には、例えばテーブルを用いて
これらコードを部品コードに変換すれば、部品コードを
指定した命令を上記したと同様に処理することができ
る。
【0060】図3は、上記のような処理を行う部品供給
装置の制御装置の構成を示したブロック図である。な
お、点線で示したブロックは、後述する実施例で引用さ
れる要素である。
【0061】この制御装置は、メインメモリを含むプロ
セッサと、上記したテーブルを記憶させるためのテーブ
ル記憶装置と、部品供給装置に設けられている上記トレ
イコードセンサStおよびキャリアコードセンサScなどの
センサの出力を含む信号を入力するとともにモータやア
クチュエータなどの駆動源や表示装置などを制御する制
御信号を出力するための入出力インターフェイス装置を
有する。
【0062】なお、メインメモリの一部の領域を上記テ
ーブルを記憶する領域として使用すれば、図示のように
このテーブル記憶装置を別個に設ける必要がないことは
明らかであろう。
【0063】また、この図では、後述する実施例に合わ
せて、点線で示したように、ホスト(実施例のセルコン
トローラ)からの指示にしたがって処理を実行するよう
に示したが、例えば上記入出力インターフェイス装置を
介して接続される図示しない手動操作あるいは自動操作
される制御手段によって、この部品供給装置を独立に操
作・制御するようにしてもよい。
【0064】この制御装置のプロセッサは、上記のホス
トあるいは上記制御手段からの指示によって、この指示
とともに送られてくるプログラム、あるいは、後述の実
施例におけるようにプログラム記憶装置として示した適
宜の記憶手段に予め格納されているプログラムにしたが
って処理を行う。
【0065】これらのプログラムが、処理の対象とする
部品を部品コードで指定した内容を含む場合には、本発
明によって図1(a) の原理図に示したように、この部品
コードをキャリアコードに置換えて処理を行う。
【0066】このテーブルとして図1(b) に示したよう
なテーブルを用いる場合には、トレイから部品の取出し
を行う部品供給位置Psやトレイの排出を行うトレイ排出
位置Poなどの部品を確認する必要がある位置にはそれぞ
れ上記したキャリアコードセンサScと同様なコードセン
サを設けておき、それぞれのセンサで読取ったキャリア
マークMcからのキャリアコードDcによって上記テーブル
を参照して、このキャリアコードDcに対応して記憶され
ている部品コードDtを得るようにすることは前述のとお
りである。
【0067】また、図1(c) に示したような部品コード
DtとキャリアコードDcの対を単位としてシフトするよう
に構成したテーブルを用いる場合には、このテーブルの
定った位置のデータを読出すことによって、このテーブ
ル上の位置に対応する循環経路上の位置にあるトレイキ
ャリアCとこのトレイキャリアに載置されている部品を
容易に認識することができることも前述のとおりであ
る。
【0068】以上のように、本発明ではトレイチェンジ
ャのトレイキャリアとこのトレイキャリアが載置してい
るトレイが収容している部品の部品コードとを対応させ
たテーブルとして記憶しておくことによって、トレイキ
ャリアに表示されているキャリアコードを読取るだけ
で、トレイキャリアに載置されているトレイに表示され
ているコードを直接読取ることなく部品の種類を確認す
ることができる。
【0069】また、上記テーブルを記憶する手段として
シフトレジスタを用い、キャリアコードと部品コードと
をトレイキャリアの循環にしたがってシフトさせるよう
に構成すれば、シフトレジスタにおける記憶位置がトレ
イキャリアの循環経路上の位置に対応するものとなる。
【0070】したがって、トレイをトレイキャリアに載
置する位置でトレイ上の部品の種類とトレイキャリアと
の対応を記憶させておけば、部品の種類を確認する必要
があるトレイキャリアの循環位置においても、シフトレ
ジスタを用いたテーブルのこのトレイキャリア位置に相
当するデータを参照するだけで、当該循環位置にある部
品の種類を確認することができる。
【0071】
【実施例】本発明による部品供給装置の実施例を概念図
として示した図4については先に従来例としてその概略
について説明したので、この図4に示されている各構成
要素の機械的な構造についての詳細を示した図5ないし
図11、制御システムを概念図として示す図12、およ
び実施例の動作を示した図13ないし図22のフローチ
ャートによって、本発明の実施例を説明する。
【0072】《トレイ》図5を参照しながら部品を収容
するトレイの実施例を説明する。なお、このトレイtに
は一種類の部品だけが収容されるものであり、また、こ
の部品は組立ロボットRが取出すものであるために上下
方向に抜き差し可能に収容されるものであるが、この部
品のトレイt内における保持方法は部品の形状や構造に
よって異なることからトレイにおける部品の保持手段に
ついては図示を省略してある。
【0073】図5(a) はトレイtの斜視図であって、ト
レイtは全体として箱型であり、その上縁に設けられた
フランジ部には、複数のトレイを積み重ねたときに上段
のトレイ底部が例えば5mm 程度嵌合してトレイ相互のず
れを防止するための凹部t2を残してフランジt1が設けら
れており、このフランジt1には平面形状が外縁側で広い
ほぼ等脚台形に形成された第1および第2の切欠き部
t3,t4がそれぞれ形成されている。
【0074】また、トレイtの底部には、上記したよう
にトレイを積み重ねたときに上段となるトレイtの底部
t5が下段のトレイの上縁部に設けられている上記凹部t2
と嵌合するようにするための段部t6が底部全周にわたっ
て設けられている。
【0075】さらに、このトレイの底面にはトレイマー
ク14が表示されており、このマーク14はベルとして
貼付するなどの方法により設けられる。このトレイマー
クとしては、部品の種類に相当する数の種別を表示する
ことが可能なバーコードやドットマークなど適宜のマー
クを用いることができ、その表示する内容としては、ト
レイに一種類の部品だけを収容している場合には、収容
している部品の部品コードを符号化したものを用いるこ
とが望ましい。
【0076】このトレイtの平面的な大きさは使用され
るトレイのすべてについて同一であるが、これらトレイ
に収容する部品の大きさに応じて、図5(b) に示すよう
に、その深さだけが45mm,85mm,125mm などのように異な
る深さの複数種類のトレイを用いることができる。な
お、以下の説明では、この図に示した3種類の深さのト
レイを用いるものとし、深さが45mmのものをSトレイ,
85mmのものをMトレイ,125mm のものをLトレイとい
う。
【0077】《入口リフタ》ストックモジュール8の入
口リフタスペース91 内を上下に移動する入口リフタ2
は、図4について説明したように、トレイ群Tを受入れ
た位置からストックモジュール81,2,3 中の所定の
モジュールに対応する高さまで入口リフタスペース91
を移動して、その上に載置されている部品入りトレイ群
Tをそのストックモジュールに押出すものである。
【0078】図4に示したように、この入口リフタ2
は、その基体の隅に前記の入口リフタスペース91 の隅
にそれぞれ設けられたガイドレール22と係合するガイ
ドローラ19が設けられるとともに、これらのガイドレ
ール22の少なくとも1本に設けられたラック21に係
合するピニオン181 と、このピニオン181 を駆動す
る上下駆動モータ18を備えており、このモータ18を
駆動することによってこの入口リフタ2は上下に移動す
る。
【0079】この入口リフタ2には、載置されたトレイ
群Tを受入れたり、ストックモジュール8に押出すため
のベルトコンベア15が設けられており、さらに、この
ベルトコンベア15上に載置されたトレイtの底面に表
示されているトレイマーク14(図5)を読取るための
光電センサ20と、トレイの停止位置を決めるためにシ
リンダなどの駆動機構によって倒伏制御可能なストッパ
16と、トレイ群Tの横方向の移動を制限するためのガ
イド板17が設けられている。
【0080】例えば自動倉庫への出庫指示によって無人
車が指定されたトレイ群を搬送して部品供給装置に到着
すると、初期位置にある入口リフタ2のベルトコンベア
15は回転して無人車から段積みされたトレイ群Tをこ
のコンベア15上に受入れるが、このときストッパ16
は上昇位置にあってトレイ群が搬入されたときの前端の
位置を決める。
【0081】トレイ群Tがこのストッパ16に到着する
と、ストッパ16に隣接して配置された光電センサ20
1 がこのトレイ群の到着を検知し、上記ベルトコンベア
15を停止させる。
【0082】また、ストッパ16とガイド板17により
位置を決められたトレイ群の最下部にあるトレイの底面
のトレイマーク14は、ベルトコンベア15の中に設け
られた複数の感光素子からなる光電センサ20により読
取られ、制御プロセッサによって、このトレイ群が収容
している部品が指定された部品であるか否かがこのトレ
イマーク14に基づいて検査される。
【0083】指定された部品を収容したトレイ群であれ
ば、入口リフタ2は上下駆動モータ18の駆動により回
転するピニオンとガイドレールに設けられたラック21
の噛み合いによってストックモジュール82,3 のいず
れかの指定されているストックモジュールにこのトレイ
群を運ぶ。
【0084】なお、初期状態において、入口リフタ2の
高さ位置が入口リフタ2のベルトコンベア15の上面と
ベースモジュール7のコンベア23の上面とが同一高さ
となるように設定されていれば、ストックモジュール8
1 にトレイ群Tを搬送する際に入口リフタ2が上下移動
する必要がないことは明らかであろう。
【0085】入口リフタ2が所定のストックモジュール
の高さに位置すると、ストッパ16を下降させるととも
にベルトコンベア20を回転させて、トレイ群Tをスト
ックモジュール8のフリーフローコンベアによって構成
されたバッファ23(図4,図7(a) )へ送り出す。
【0086】《ストックモジュール》図7(a) にその1
つを概念的に示したストックモジュール81,2,
3 は、同一種類の部品を収容した複数のトレイtからな
るトレイ群Tを前記の入口リフタ2から受入れて一旦ス
トックし、また、部品を収容したトレイtをトレイ群T
から分離してトレイチェンジャ4に送り出すためのもの
である。
【0087】なお、これらストックモジュール81,2,
3 はそれぞれが1種類の部品に割当てられており、し
たがって、1つのストックモジュールがストックしてい
るトレイ群Tは、いずれも同一の部品を収容している。
【0088】この図7の右側の4本のガイドレール22
で囲まれた空間は、前述した入口リフタ2が昇降する入
口リフタスペース91 であり、このガイドレール22の
少なくとも1本には入口リフタ2の昇降用ピニオン18
1 (図6)と噛み合うラック21が設けられている。
【0089】この入口リフタ2上が指定されたストック
モジュール8の高さまで上昇した後にコンベア15によ
って送出されたトレイ群Tは、複数のトレイ群を一時貯
蔵するためのフリーフローコンベアによって構成された
バッファ23上に移され、このコンベア上に貯蔵されて
いる複数のトレイ群の中で最前方にあるトレイ群Tが倒
伏可能なストッパ24に突き当たる位置まで移動して停
止する。
【0090】このストックモジュール8に貯蔵されてい
るトレイを組立ロボットに供給する指示が制御装置から
到来したとき、上記バッファ23の前方に設けられてい
る分離機構の分離爪26の直下に設けられてコンベア2
5上のトレイ群の存在を検知するセンサ(図示せず)に
より分離機構にトレイがないことが検知されると、バッ
ファ23の前端に設けれている前記のストッパ24を下
降してからフリーフローコンベア23と分離爪26の下
のコンベア25を駆動してバッファ23内のトレイ群を
分離機構に移動させる。
【0091】トレイ群の先端が分離爪26の下のコンベ
ア25に到達すると、このコンベア25の移送速度はフ
リーフローコンベア23の移送速度より早いので、先頭
のトレイ群と次のトレイ群の間に間隙を生じ、この間隙
に前記ストッパ24を再び上昇させることによって、分
離機構に移されたトレイ群Tとバッファ23上に残され
たトレイ群とが分離される。
【0092】このコンベア25の位置には、図7(b) に
その断面を示したように、ラック27,ピニオン28お
よびロータリーアクチュエーター29によって分離爪2
6をこの図の紙面に垂直な方向に移動させるように構成
されており、これによって、トレイのフランジ部t
1 (図5)をその下方から掛止する突出状態とこのフラ
ンジ部t1 から離間する引込状態とを切換える。
【0093】この分離爪26は上下に移動可能で左右一
対として設けられており、モータ32によって軸33を
介して駆動される左右のチェーン31にそれぞれの分離
爪26は結合されているので、このモータ32を駆動す
るとこれら一対の分離爪26はガイド機構30に沿って
同じ高さを保ちながら上下に移動する。
【0094】そして、1個のトレイのフランジの高さよ
り高く、かつ、このトレイを2個積み重ねたときの上段
のトレイのフランジの高さより低い高さからこの分離爪
26を突出した状態で上昇させると、分離位置にあるト
レイ群Tの下から2段目に位置しているトレイのフラン
ジ部にこの分離爪26が係合して2段目より上にあるト
レイが持ち上げられるので、最下段のトレイが他のトレ
イから分離される。
【0095】例えば、図5について説明したLトレイを
ストックしているストックモジュールでは、Lトレイの
フランジの上面の高さ(125mm) より高く、Lトレイを2
個積み重ねたときの上段のLトレイのフランジの下縁の
高さ(125+120-10=235mm)より低い高さから分離爪26を
突出した状態で上昇させることによって、最下段のトレ
イが分離される。
【0096】上記のように、分離機構によってトレイ群
Tから最下段のトレイが分離されるとこの最下段にある
トレイのみがコンベア25上に残るので、このコンベア
25を駆動することによって最下段にあったトレイは出
口リフタ6に向けて押し出される。
【0097】なお、最下段のトレイが出口リフタに排出
された後、突出状態にある分離爪26をモータ32を回
転させることによって下方に移動させ、この分離爪26
上に残っているトレイ群をコンベア25上に降ろす。そ
の後、ロータリーアクチュエーター29を駆動して分離
爪26を突出位置から引込み位置に移動させて、このト
レイ群をコンベア25上に保持させる。
【0098】《出口リフタ》図8(a) に斜視図で示した
出口リフタ6は、上記のようにストックモジュール8の
分離機構で分離されたトレイを把持しながら各ストック
モジュール81,2,3 の出口リフタスペース92 を下
方に移動して、トレイチェンジャ4(図4)の上面に設
けられているローラコンベア60上にこのトレイを載置
するためのものである。
【0099】この出口リフタ6は、入口リフタ2と同様
に、その基板61 の四隅にそれぞれ取付けられたガイド
ローラ49がガイドレール50に沿って上下に移動可能
なように支持されており、少なくとも1本のガイドレー
ルに設けたラック52に噛み合うピニオン481 をモー
タ48で回転駆動することによってこの基板61 が上下
に移動するように構成されている。
【0100】出口リフタ6の基板61 の下面には、断面
がコの字状でその垂直部に設けられた孔から突出するよ
うにしてベルトコベア47が設けられた一対の支持爪5
6が向かいあっており、これら支持爪56の間隔を把持
されるトレイtの側面に押付ける押付位置と押付けを解
除する解除位置とに移動させるための移動機構が設けら
れている。
【0101】この移動機構は、図8(b) の断面図および
同図(c) の平面図に示したように、支持爪561,562
にそれぞれ結合されているラック563,564 を備え、
これらラック563,564 はギヤによってその一方が移
動すると他方のラックが逆方向に移動するように構成さ
れている。
【0102】シリンダ53,54およびカム55は、上
記ラックの一方563 を移動させる機構であって、シリ
ンダ54はカム55を図8(c) の上下方向に移動させる
ものであり、シリンダ53はそのアームの先端に取付け
られているローラ531 をこのカム55のカム面に押付
けるものである。
【0103】この8(c) 図示の状態では、シリンダ53
のアームの先端に取付けられているローラ531 がカム
55によって図の左方に押されているので、シリンダ5
3のアームに結合されている一方のラック563 も図の
左方にあり、他方のラック564 は右方に寄っているの
で、支持爪561,562 はその間隔が小さく、把持する
トレイにコンベア47を押付ける押付位置にある。
【0104】シリンダ54を制御してこのカム55を図
の上方に移動させると、上記ローラ531 が図の右方に
移動するので、このローラ531 が取付けられているア
ームに結合されている上記ラック563 も図の右方に移
動し、他方のラック564 は介在するギアによって逆に
図の左方に移動するので、支持爪561,562 の間隔が
トレイの幅より拡がって、把持しているトレイを解放す
る解除位置となる。
【0105】初期状態においては、出口リフタ6は支持
爪561,562 が押付位置にある状態で最上段のストッ
クモジュールの位置にあり、部品を格納したトレイを供
給する指令が制御プロセッサから到来すると、出口リフ
タ6の支持爪56の上端面と供給すべき部品を収容した
トレイがストックされているストックモジュール8のベ
ルトコンベア25(図7(a))の上面とが同一高さになっ
たことを図示しない近接スイッチが検知するまでモータ
48を回転させて、出口リフタ6を下方に移動させる。
【0106】出口リフタ6がこの位置に到達した後、図
7のストックモジュール8のベルトコンベア25を駆動
すると分離されたトレイtはこのコンベア25によって
押出され、上記ベルトコンベア47を内側(トレイ側)
に押付けながら駆動すると、ストックモジュール8から
押出されたトレイtは上記コンベア47がそれぞれ設け
られている一対の支持爪56によってガイドされなが
ら、図8(b) に点線で示したように、支持爪561,56
2 によって把持される。
【0107】このようにしてトレイtを把持した出口リ
フタ6をトレイチェンジャ4の上面に設けられているロ
ーラコンベア60(図4)に近接した高さまで下降させ
た後にシリンダ54によって一対の支持爪56を開く
と、これら一対の支持爪56によって把持されていたト
レイtはトレイチェンジャ4のローラコンベア60上に
移される。
【0108】その後、出口リフタ6は、初期状態である
最上段のストックモジュールの位置に移動し、シリンダ
54を制御して支持爪56を押付位置に戻す。
【0109】《トレイチェンジャ》図9に斜視図で示す
トレイチェンジャは、全体として図2の原理図で説明し
たと同一の構成と機能とを有するものである。なお、こ
の図は、図示の便宜上、既に説明した図とは逆方向から
見た斜視図によって示されており、したがって、入口リ
フタからのトレイは図の左から右に移送されるものであ
る。
【0110】このトレイチェンジャは、上述のように出
口リフタ6によってストックモジュール82,3 から搬
送されてきたトレイ、あるいは、ストックモジュール8
1 から押出されたトレイを受けるローラコンベア60
と、トレイの停止位置を決めるストッパ61と、トレイ
を搬入するための上下する押し爪65と、搬入シリンダ
66、およびトレイ受け開閉用シリンダ64、トレイの
種類検知センサ68などからなる受入機構を備えてい
る。
【0111】この受入機構へのトレイの受入は、この受
入機構内にトレイが存在するか否かを制御プロセッサが
記憶している情報などに基づいて判断を行い、トレイが
ない場合にトレイを受入れるものである。
【0112】ストックモジュール82,3 から前述のよ
うに出口リフタ6によってローラコンベア60に載置さ
れたトレイ、あるいは、ストックモジュール81 から水
平方向に押出されてローラコンベア60上に位置したト
レイは、ローラコンベア60を駆動することによってト
レイtはストッパ61に向けて移送され、このトレイが
ストッパ61に突き当たると図示しないトレイ検知手段
が働いてローラコンベア60を停止させることによっ
て、所定の位置にトレイtを停止させる。
【0113】この位置で、ローラコンベア60の搬送面
より少し低い位置に設けられている光電センサ68によ
って図5に示したようにこのトレイの底面に設けられて
いるトレイマーク14が読取られる。
【0114】なお、この図に示した光電センサ68は光
ファイバを介してマークを読取る形式のものとしてあ
り、図にはこの光ファイバの先端部がローラコンベア6
0のローラの間に示されているが、この光ファイバの他
端には光電変換素子が設けられるものである。
【0115】本発明によって、この光電センサ68で読
取られたマークのデータは制御プロセッサに送られて部
品コードに変換された後、作業メモリに一旦格納され
る。そして、後述するように、このトレイを載置したト
レイキャリアのキャリアコードが得られたとき、図1
(b),(c) に例示したようなテーブル手段の部品コード領
域にこのキャリアコードに対応した状態で格納される。
【0116】なお、この部品コードを制御プロセッサが
要求した部品の部品コードと比較することによって、こ
のトレイが所要の部品を収容しているトレイであるか否
かを確認することができる。
【0117】《トレイチェンジャの循環機構》このトレ
イチェンジャには、トレイを載置するトレイキャリア6
1,622,623,624 を循環経路L(図2)に沿って
水平を保ちながらトレイ載置位置Pi→部品供給位置Ps→
(下方の位置)→トレイ排出位置Po→トレイ載置位置Pi
と順次移動させるため、走行経路の形状がいずれもこの
循環経路Lと同一で、水平方向にずれた位置に配置され
た一組の駆動ベルト701,702 が循環経路Lの両側に
それぞれ設けられている。
【0118】なお、703,704 は循環経路Lの反対側
に設けられている一組の駆動ベルトであり、これら駆動
ベルト703,704 の構成およびトレイキャリア62と
の結合関係などは、図示した一組の駆動ベルト701,
2 の構成およびトレイキャリア62との結合関係と同
一であるので、以下のトレイキャリアの循環動作につい
ての説明は、図示されている駆動ベルト701,702
トレイキャリア62に関する構成を引用する。
【0119】トレイキャリア62は、図10(b) の拡大
図に示したように、その底面に設けた突出部62Aに固
定された軸69が一方のベルト701 に固定されている
軸受71を挿通してリンク板72の一方の端部に固定さ
れており、このリンク板72の他端部に植設された軸6
1 は他方のベルト702 に固定された軸受711 に挿
通されている。
【0120】駆動ベルト701 と702 とは、このリン
ク板72に固定されている軸69,691 に相当する間
隔だけ水平方向にずれて配置されているので、これら駆
動ベルト701,702 および反対側の駆動ベルト703,
704 とを同一の速度で回転させれば、トレイキャリア
62は水平を保ちながら循環経路に沿って循環すること
になら。
【0121】これらベルト701,702,703,704
駆動機構は、図9に示されているように、ブレーキ機構
を内蔵しているモータ80からベルト79を介して駆動
軸78を回転駆動する。この駆動軸78には、ベルト7
1 を駆動するための駆動用プーリ76と、反対側の駆
動ベルト703 を駆動するための見えない駆動用プーリ
と、他方のベルト702,704 をそれぞれ駆動するため
の第3のプーリ761および見えない反対側の第4のプ
ーリとの4つのプーリが固着されている。
【0122】この第3のプーリ761 はベルト75を介
してベルト702 を駆動するための同径のプーリを駆動
するので、モータ80を回転させると、701,702,
3704 の4本の駆動ベルトは同一の速度で回転す
る。なお、左右に設けられているガイド81は、トレイ
キャリア62が水平を保って移動するように、ベルト7
1,702,703 704 をガイドする。
【0123】これによって、リンク板72は水平を保ち
ながら循環経路に沿って循環するので、このリンク板7
2に軸69で支持されているトレイキャリア62も水平
を保ちながらトレイ621,622,623,624 として図
示したトレイ載置位置Pi、部品供給位置Psおよびトレイ
排出位置Poを循環することができる。
【0124】組立ロボットに部品を供給するために上記
受入機構にあるトレイをトレイチェンジャのトレイキャ
リアに載置するとき、前記受入機構のローラコンベア6
0に向かい合ったトレイ載置位置Piにあるトレイキャリ
ア611 が空であることを制御プロセッサが認識し、あ
るいは、このトレイ載置位置の下のトレイ排出位置で空
のトレイを排出したトレイキャリアが上記トレイ載置位
置に達したことを示す信号を制御プロセッサが受ける
と、このトレイキャリア621 はトレイ載置位置Piに停
止させられる。
【0125】本発明によって、このトレイ載置位置で、
トレイキャリア62の側面に表示されているキャリアマ
ーク74が光電センサ741 によって読取られるが、こ
のキャリアマーク74は、前述したようにトレイチェン
ジャ内にあるトレイキャリア62を個々に識別できれば
よいため、この実施例のようにトレイキャリアが4個の
場合には、白と黒のマークを2個組合わせることによっ
て個々のトレイキャリアを識別することができる。
【0126】また、キャリアマークがこのように簡単な
ものであることから、このキャリアマークを読取るセン
サ741 も上記したような2個のマークについて2種類
の表示を識別すればよいので小型・簡易なもので足り、
さらに、このセンサに接続する導線の本数も少なくて済
むことから、トレイキャリア内にこのセンサ741 を設
置することが容易になる。
【0127】この光電センサ741 によって読取られた
データは制御プロセッサに送られてキャリアコードに変
換される。そしてこのキャリアコードは、本発明によっ
て設けられたテーブル手段に、図1(b),(c) に例示した
ように、前記のように作業メモリに一旦格納されていた
部品コードとこのキャリアコードとを対応させた状態で
格納する。
【0128】一方、ローラコンベア60上のトレイをこ
のトレイキャリア621 に載置するために、図10(a)
に示すように、トレイキャリアの端部に軸67を中心と
して回転可能に設けられている開閉式扉63をシリンダ
64で押して開くと同時に前記ストッパ61を倒す。
【0129】その後、左右2か所の押し爪65を上昇さ
せ、この押し爪65がトレイの後部に接触する高さまで
上昇したことが検知されると搬送用シリンダ66による
速い速度でこの押し爪65をトレイキャリア621 に向
かって移動させて、ローラコンベア60上のトレイを押
出してトレイキャリア621 に載置する。
【0130】なお、この押し爪65と搬送用シリンダ6
6とによってトレイをトレイキャリア上に載置するよう
にした理由は、このローラコンベア60によってはトレ
イの移送速度を高めることが困難なためであり、トレイ
の移送を助けるためにこのローラコンベア60を駆動し
てもよい。
【0131】トレイがトレイキャリア621 に載置され
ると、搬送用シリンダ66、開閉扉63がスプリングに
よって閉じてトレイtはトレイキャリア621 上の所定
の位置まで押される。また、トレイキャリア621 にト
レイの搬入が完了した時点で搬送用シリンダ66を図示
の定位置に戻すとともに押し爪65を下降させて、トレ
イのトレイキャリア62への搬送処理は完了する。
【0132】上記のようにして、トレイtがトレイキャ
リア62上に載置されるとトレイの位置決めが行なわれ
る。このトレイの進行方向の位置決めは、トレイチェン
ジャの一方の側面の左右2か所に取り付けられている位
置決め用のシリンダ82の軸の先端に取付けられている
テーパー形状のコマをトレイキャリアの逃げ穴を介して
図5に示したトレイtの縁部のテーパー形状の切欠き
t3,t4に嵌合させることによって行われる。
【0133】また、このシリンダ82と対向するトレイ
の反対側の位置にも同様のシリンダを設けて、上記シリ
ンダ82と同時に駆動してトレイの中心線をトレイキャ
リア62の中心線に合わせるようにすることが望まし
い。
【0134】このトレイを載置したトレイキャリア62
1 は、前述したトレイチェンジャの循環機構によって、
トレイを水平に維持しながら組立ロボット3がこのトレ
イが収容している部品を取出す部品取出位置Ps(トレイ
622 が示されている位置)まで移動する。
【0135】本発明によって、トレイキャリア621
トレイ供給位置Piからこの部品取出位置Psに到達する
と、制御プロセッサはシフトレジスタによって構成され
ているテーブルの部品コードとキャリアコードを組とし
てトレイ供給位置Piに対応するシフトレジスタ上の記憶
位置から部品取出位置Psに対応するシフトレジスタ上の
記憶位置までシフトさせる。
【0136】そして、このシフトレジスタからなるテー
ブルを参照して、部品取出位置Psに対応する記憶位置に
あるキャリアコードをこのトレイキャリアが収容してい
る部品コードに変換して、例えば上位装置からこの制御
プロセッサに到来している部品供給命令によって指定さ
れている部品コードとの一致を確認する。
【0137】そして、命令によって指定された部品コー
ドとテーブルから読出された部品コードとが一致する場
合には組立ロボットによる部品の取出しなどが正常に行
われるが、一致しない場合には組立ロボットによる部品
の取出しを禁止するとともに警報を発するなどの異常処
理を行う。
【0138】なお、このトレイに収容されている部品を
複数個組付けに使用する場合には、トレイキャリアをそ
のままの位置に維持して複数回の取出しを行えばよいこ
とは明らかであろう。
【0139】この部品供給位置Psでの組立ロボットによ
る部品の取出しが終了すると、トレイチェンジャはトレ
イキャリアをトレイ623 として示した次の位置までシ
フトし、部品供給位置Psには後続するトレイキャリア6
2 が位置して上記したと同様に組立ロボットによる部
品の取出しが行われる。
【0140】この後続するトレイキャリア622 からの
部品の取出しも終了すると、トレイチェンジャは再びシ
フト動作を行うので、トレイキャリア621 はトレイ排
出位置Poに位置するようになる。
【0141】このとき、このトレイ排出位置Poにあるト
レイキャリアに組立ロボットに供給すべき部品が残って
いれば、後続するトレイチェンジャのシフト動作によっ
て再びトレイ載置位置Piを経て部品供給位置Psに至り、
ここでトレイが収容している部品を組立ロボットによっ
て取出させる。
【0142】上記のように、トレイチェンジャの部品供
給位置Psで組立ロボットによってトレイから部品が順次
取出されるので、ついにはこのトレイは空になるが、こ
のトレイの各位置から部品を取出す順序は位置座標テー
ブル上で予め定められているので、その最終位置から部
品がロボットにより取出されるとトレイが空になったこ
とを意味するトレイ内最終部品信号が生成される。
【0143】このトレイ内最終部品信号は、部品コード
によって空になったトレイを指示しているが、本発明に
よって、この部品コードをキャリアコードに変換してか
ら制御プロセッサのメモリに格納しておくことができ
る。
【0144】そして、ロボットからこの最終位置にあっ
た部品を取出し終わって部品取出完了信号を制御プロセ
ッサに送ると、制御プロセッサは上記のトレイ内最終部
品信号信号と部品取出完了信号とが存在することを検出
して、この空きトレイをトレイチェンジャ4からを排出
するための排出処理を行なう。
【0145】すなわち、この空きトレイを載置したトレ
イキャリア621 が上記の部品供給位置Psから循環経路
に沿ってトレイ排出位置Poに符号624 として示した位
置に達すると、このトレイ排出位置Poのトレイキャリア
624 上にあるトレイを、本発明によって、図1(c) に
示したような、シフトレジスタとして構成されたテーブ
ルのトレイ排出位置に相当するシフト位置にある部品コ
ードとキャリアコードとによって確認する。
【0146】なお、テーブルをシフトレジスタによって
構成していない場合には、このトレイ排出位置にトレイ
キャリア62に表示されているキャリアマークを読取る
ためのセンサを図8に741 として示したセンサと同様
に設け、その読取出力からキャリアコードを得るように
してもよいことは明らかであろう。
【0147】このようにして、排出すべきトレイである
ことが確認されると、次に、排出すべき空きトレイを循
環経路から外して、この空きトレイをトレイチェンジャ
の排出機構によって図11に示すベースモジュール7に
向けて搬出する排出動作が行われる。
【0148】トレイチェンジャの排出機構は、トレイキ
ャリア62の開閉式扉63の下部に突き当ってこの扉6
3を自動的に開くカムホロワー83、押しコマ84が立
上がるように取付けられているトレイ排出用ベルト8
5、このトレイ排出用ベルト85を駆動する駆動モータ
88,駆動プーリ86および従動プーリ87、トレイ排
出のためのローラコンベア89、ストッパ90からな
る。
【0149】空きトレイを載置したトレイキャリア62
が排出位置Poにあるとき、トレイチェンジャの下部に設
けられた上記カムホロワ83によりトレイキャリア62
の開閉扉63は自動的に開いて空きトレイは搬出可能な
状態になり、次いでトレイ排出用ベルト85を回転させ
ることによって、押しコマ84はトレイキャリア62の
底面部に設けられた切欠き部を通って立上がり、空きト
レイをその後方から押しながら移動し続けるので、空き
トレイはトレイキャリア62の面上を滑りながらローラ
コンベア89上に押出される。
【0150】このとき、トレイキャリア62とローラコ
ンベア89との間にできる隙間は、トレイキャリアの開
閉扉63が開いた状態で橋のようになって埋められてお
り、また、押しコマ84は空きトレイを押出し終わった
とき、駆動モータ88を逆回転させることによって図示
されている元の位置に戻る。
【0151】その後、前記ローラコンベア89を駆動す
ることによって、空きトレイはベースモジュール7(図
4,図11)に向かってストッパ90に突き当たるまで
移動して停止する。
【0152】《ベースモジュール》ベースモジュール7
は、図11に示すように、トレイチェンジャ4から排出
された空きトレイを段積みするための段積機構を備えて
おり、この段積機構には、ベルトコンベア34、このコ
ンベア34上に設けられた上下可能で空きトレイのフラ
ンジ部t1(図5)に両側から掛止可能な一対の爪35、
段積み位置を決めるストッパ36が設けられている。
【0153】この一対の爪35は、モータ42から回転
軸43によって駆動される一対のチェーン41に取付け
られているアーム411 によってガイド機構40に沿っ
て上下に移動する台351 に設けられている。
【0154】そして、この爪35をコンベア34上に積
み上げられたトレイ群の最下段にあるトレイのフランジ
部を下方から掛止する突出位置と、このフランジ部から
離間した引込位置との間で往復運動させるために、この
爪35に固定されたラック37と、上記台351 に設け
られたピニオン38およびこのピニオン38を駆動する
ためのロータリーアクチュエーター39を備えている。
【0155】この段積機構では、トレイチェンジャ4か
らコンベア34上に移送されてきたトレイには、厚さ12
5mm のLトレイと、厚さ85mmのMトレイと、45mmのSト
レイとがトレイキャリアに載置されて循環しているもの
と仮定する。
【0156】段積みすべき空きトレイが段積機構にない
状態では、爪35は開いていて段積みの対象となる空き
トレイと干渉しない高さ位置に待機しており、この位置
はトレイの最大厚さがLトレイの125mm なのでコンベア
34面より130mm の位置に設定される。
【0157】ストッパ36に空きトレイが到着したこと
がセンサ361 によって検出されると、爪35は開いた
ままで最小厚さのトレイのフランジより低い位置に移動
するが、この高さはトレイの最小厚さが45mmでフランジ
部の厚さが10mmなので、コンベア34面から30mm未満の
高さとなる。
【0158】なお、トレイの高さは収容する部品ごとに
定まっており、部品コードに対応してトレイの高さを格
納したテーブルを用意したり、図1(b),(c) に示した本
発明のテーブルに各キャリアコードに対応する部品コー
ドに加えて上記テーブルを参照することなどによってト
レイの高さを格納しておくことによって、トレイチェン
ジャから排出されてくるトレイの高さを予め知ることが
できる。
【0159】この位置でロータリーアクチュエーター3
9が起動して爪35が突出位置に移動するので、空きト
レイのフランジ部は爪35に下方から掛止される。その
後、爪35はモータ42によって上昇して、最大の厚さ
125mm を有するLトレイが次にトレイチェンジャから搬
入されたとしても衝突しないように、コンベア34面か
ら 130mmの高さまで空きトレイを持ち上げて待機状態に
なる。
【0160】上記の待機状態、すなわち、空きトレイあ
るいは段積みされた空きトレイからなる空きトレイ群が
既に段積機構にある状態では、上述のように爪35は閉
じて段積みされている空きトレイをコンベア面より130m
m の位置に持ち上げて待機しており、次の空きトレイが
ストッパ36に到着すると、爪35はこの爪35の移動
手段に設けられている図示しない光電スイッチが新たに
搬入された空きトレイを検知する位置まで下降する。
【0161】この下降位置は既に段積みされて持ち上げ
られていた空きトレイ(群)をトレイチェンジャから搬
入された空きトレイの上に降ろす位置であり、この位置
に到達すると、ロータリーアクチュエーター39が起動
して爪35が引込み位置に移動するので、新たに搬入さ
れた空きトレイの上に既に段積みされて段積機構にあっ
た空きトレイ(群)が降ろされて段積みされる。
【0162】その後、爪35が引込んだ状態のままこの
爪の上面の高さが最も薄いトレイのフランジより低い30
mm以下になるまで爪35は下降し、次いでロータリーア
クチュエーター39が起動して爪35が突出位置に移動
して新たに搬入されたトレイのフランジ部は爪35に下
方から掛止される。
【0163】その後、モータ42の駆動によって爪35
は上昇し、空きトレイ群はコンベア面より130mm の高さ
まで持ち上げられて待機状態に戻る。
【0164】上記のように、新たに搬入された空きトレ
イの上に、持ち上げていた空きトレイ群を降ろしたとき
に段積み上限スイッチ(図示せず)がオンしたとき、す
なわち、予定した高さまで空きトレイが積み重ねられた
ときには、ロータリーアクチュエーター39は起動して
爪35を引込み位置に移動するので、空きトレイ群は新
たに搬入された空きトレイを最下段としてコンベア34
上に載置された状態になる。
【0165】そしてストッパ36を下げてこのコンベア
34を駆動することによって、この空きトレイ群をこの
コンベア34から次のローラコンベア44へ押出して、
このコンベア44上にストックする。なお、上記のよう
に空きトレイ群をコンベア34に載置した後、段積機構
の爪35は引っ込んだ状態のままコンベア34面から13
0mm の高さまで上昇して待機状態に戻る。
【0166】上記のようにコンベア44にストックされ
ている空きトレイ群は、後続する空きトレイ群が段積機
構から前記同様に押出されてきたとき、この後続するト
レイ群に押されて前進する。
【0167】もし、この空きトレイ群をこのローラコン
ベア44の高さのままで部品供給装置の外部に放出して
よければ、このローラコンベア44をこのベースモジュ
ールの右端近くまで延長しておけばよいが、この実施例
では、この空きトレイを部品供給装置の外部への排出を
例えば最下段のストックモジュール81 (図4)のトレ
イ搬入位置から排出するようにしている。
【0168】このため、ベースモジュール7のストック
モジュール8の入口リフタスペース91 (図7)に対応
する位置にも入口リフタスペース71 が設けられてお
り、このスペース71 の隅にはストックモジュール8の
ガイドレールおよびラックに対応する位置にガイドレー
ルおよびラックが設けられて、前述した入口リフタ(図
6)がこの入口リフタスペース71 内を移動し得るよう
に構成されている。
【0169】ローラコンベア44にストックされている
空きトレイ群が段積機構から押出されてきた後続する空
きトレイ群に押されてストッパ45に突き当たる位置に
移動するとこの空きトレイ群をセンサ451 が検知する
と、、入口リフタ2はこのコンベア44の上面と入口リ
フタ2のベルトコンベア15の上面が一致したことをセ
ンサ(図示せず)が検知するまで下降する。
【0170】その後、ストッパ45を下降するとともに
上記ローラコンベア44と入口リフタ2のベルトコンベ
ア15とを回転することによって、入口リフタ2上に空
きトレイ群を移送する。なお、このとき、入口リフタの
ストッパはこの移送の妨げにならないようにしておくこ
とはいうまでもない。
【0171】入口リフタ2上に載置された空きトレイ群
が図6に示した入口リフタ2のベルトコンベア15で搬
送されて、この空きトレイ群の先端がベースモジュール
7の入口リフタスペースの先方に設けられたストッパ4
6まで達したことを図示しないセンサが検知すると、ベ
ースモジュールのローラコンベア44と入口リフタ2の
ベルトコンベア15との回転を止めて空きトレイ群を入
口リフタ2上に載置する。
【0172】その後、入口リフタ2は、この空きトレイ
群を例えば無人倉庫などに無人車によって搬出するため
に、ストックモジュール81 などの所要のストックモジ
ュールの高さまで上昇し、ベルトコンベア15を回転さ
せることによって、この空きトレイ群を無人車に乗せ
る。
【0173】なお、このように無人車によって空きトレ
イ群を搬出する際には、無人車のセンサによって空きト
レイ群の無人車への搬入が確認されるたとき、この無人
車からの搬入確認を示す信号によりベースモジュール7
のベルトコンベア15の回転を止める。
【0174】また、入口リフタ2は、図示しないセンサ
によって、空きトレイ群を無人車に乗せ終わってローラ
コンベア44のストッパ45の位置に空きトレイ群が検
知されなくなると、入口リフタ2のベルトコンベア15
の上面とベースモジュール7のコンベア23の上面とが
同じ高さになる位置に移動して初期状態に戻る。
【0175】《組立ロボット》本発明による部品供給装
置から部品の供給を受けて、所定の製品を組立てる組立
ロボット3の例について説明する。
【0176】図4に概略の構成が示されている組立ロボ
ット3は、トレイチェンジャ4の循環経路内の部品供給
位置Psにあるトレイから部品を取り上げて把持する取出
アームを備えており、また、ロボットの下方の架台には
フィンガーに把持された部品を被組立部材に取付けるた
めの組立台12、取付けるべき個々の部品に対応したフ
ィンガーを着脱自在に保持するフィンガーストック、ネ
ジやE型止輪などの汎用締結部品を供給する台なども設
けられている。
【0177】また、部品供給装置やこの組立ロボットを
制御する制御プロセッサを含む制御装置や、部品を組付
けられる被組立部材、あるいは、組立が終了した部材を
載置して搬送するためのプラテン(コンベア11上の板
として示されている)を運ぶコンベアなどは、架台の側
方にそれぞれ設けられている。
【0178】以上のように構成されている組立ロボット
で本発明の部品供給装置によって供給された部品を被組
立体に取付ける組立動作について説明する。
【0179】コンベア11上を移動するプラテンが被組
立部材を載置して所定の位置に到着すると、図示しない
センサがこのプラテンの到着を検出し、システム全体を
制御するセルコントローラ13の制御によって図示しな
い位置決め機構によってこのプラテンの位置が位置決め
され、次いでこのロボットのアームによって被組立部材
は組立位置に移される。
【0180】次いで組立ロボットは、実行すべきプログ
ラム・ナンバーおよびスタート信号を上記セルコントロ
ーラから受けて組立動作を開始するが、このプログラム
・ナンバーで指示を受けて実行するプログラムには、上
記制御プロセッサの内部メモリ内に格納されているデー
タ、例えば、トレイ内の部品位置を記憶した座標テーブ
ル、部品をチャックするハンドの種類、組付けを行う座
標データ等を用いて動作に必要な情報が記述されてい
る。
【0181】例えば、部品供給位置Psにあるトレイから
部品を取出す部品取出位置は、収容している部品の種類
ごとにこの部品を収容しているトレイ内の部品が存在し
ている位置の位置座標がテーブルとして組立ロボットの
制御プロセッサの内部メモリに記憶されている。
【0182】取出すべき部品を部品コードによって指定
した命令がセルコントローラから部品供給装置の制御プ
ロセッサと組立ロボットの制御プロセッサに到来する
と、部品供給装置の制御プロセッサは本発明によってテ
ーブルを参照してこの命令の部品コードをキャリアコー
ドに変換した後、指定された部品を収容しているトレイ
を載置しているトレイキャリアを部品供給位置Psに移動
させたる。
【0183】一方、組立ロボットの制御プロセッサは、
上記のトレイキャリアが部品供給位置Psに到着した通知
を部品供給装置の制御プロセッサから直接あるいはセル
コントローラを介して受け取ると、その内部メモリから
トレイ内の部品位置を記憶した座標テーブルを参照しな
がらこのトレイ内の部品の取出しを実行する。
【0184】すなわち、トレイからの部品の取出しを1
回実行するたびにそのトレイの位置座標テーブルのデー
タを1つシフトして、次に取出す部品の位置の座標デー
タを進め、これを繰り返すことによって、トレイから予
め定められている順序で部品を取出して被組立体にこの
部品を組付けていく。
【0185】このようにして組立作業が終了した被組立
体は、このロボットのアームによってコンベア11上の
プラテンに載置され、このプラテンの位置決めがセルコ
ントローラによって解除されてから、コンベア11によ
って後続する組立作業を行なう別の組立システム運ばれ
て次の組立作業が行なわれ、あるいは、完成品として保
管場所等に運ばれる。
【0186】《部品供給装置の制御装置》図12はこの
実施例の部品供給システムの制御系の全体構成を示すも
のであって、この制御系は1つのセルコントローラで2
系統の部品供給装置と2つの組立ロボットを併列的に制
御するものとして示してある。なお、このセルコントロ
ーラに接続された2系統の部品供給装置は同一のシリア
ルリンクにいもづる式に接続されており、アクセスする
部品供給装置を選択するために、伝送信号にこれら部品
供給装置に予め付与されているアドレスが付加されてい
る。
【0187】なお、セルコントローラが部品供給装置に
アクセスする際には、部品供給装置の番号を選択するこ
とによって自動的にこのアドレスが設定されるように構
成される。
【0188】部品供給装置や組立ロボットなどの機器に
はそれぞれ独立した制御装置が設けられており、セルコ
ントローラはこれら機器の運転状態を監視しながら、シ
ーケンスコントローラを使用して部品供給装置やその他
の周辺機器などに対する制御を行っている。
【0189】すなわち、組立台、部品整列機、コンベア
など独自に制御部を持たない機器の動作制御はこのセル
コントローラがシリアル系の入出力装置で行っている
が、それぞれが単独に制御装置を持っている2組の部品
供給装置や組立ロボットなどの装置に対してはシリアル
リンクを介したコマンドによる動作命令と状態信号によ
る動作確認とで全体の動作の流れのみを制御しており、
各装置の動作そのものはそれぞれが備えている制御装置
が制御している。
【0190】この実施例の部品供給装置の構成要素が、
ベースモジュール,複数のストックモジュール,トレイ
チェンジャに分けられることは前述のとおりであるが、
これらのモジュールは部品供給装置の制御装置とそれぞ
れの機器のシリアル伝送系の入出力装置(I/0) とシリア
ル伝送路で接続されていて、この伝送路を介して動作指
示信号や状態信号などの受け渡しが行われる。
【0191】上記の各構成要素は、機械的にそれぞれが
分離や結合が容易なように設計されており、例えば供給
する部品の種類数に応じてストックモジュールの数が変
わるので、これら構成要素の組み替えに対応するため
に、各構成要素ル間の制御系の接続は制御信号線,動力
電源線,制御電源線などを含めてすべてコネクタによっ
て縦続接続するようにしてある。
【0192】なお、各構成要素間の制御線の着脱を容易
にするために、伝送する信号は全て各構成要素内でパラ
レル信号からシリアル信号に変換して、制御装置とはシ
リアル伝送により信号の受け渡しが行われることは前述
のとおりである。
【0193】次ぎに、上記した制御系による組立作業に
ついての制御の概要を説明する。この実施例の部品供給
装置が部品の種類数に対応してストックモジュールの数
が変るために各構成要素の着脱が簡単にできるようにな
っていることは前述したとおりであって、このストック
モジュールの数が変化したときの制御の切換えのため
に、制御プログラムは予想されるすべてのストックモジ
ュール数や接続のパターンに対応させて予め用意されて
おり、プログラムの最初にこのパターンに応じた設定や
選択を行うことによって実行しようとする構成要素のパ
ターンに対応した動作が行われる。
【0194】組立ロボットとトレイチェンジャの状態は
セルコントローラが認識・記憶しており、それに従って
組立ロボットおよび部品供給装置に動作命令を順次出力
するとともにこの命令に基づく各構成要素の動作状態を
モニターしながら組立作業を進めていく。
【0195】部品供給装置のトレイから組立ロボットに
対して部品を供給する基本的な1つのサイクルは次のと
おりである。 ・セルコントローラは部品供給装置の制御装置に対し
て、使用する部品を収容しているトレイを載置している
トレイキャリアを部品供給位置Psにセットするよう命令
する。このとき、使用する部品は部品コードによって指
定される。
【0196】・部品供給装置の制御装置は、上記命令中
の部品コードを本発明によって作成されているテーブル
(図1(b) または(c) )を参照してキャリアコードに変
換し、このキャリアコードを有するトレイキャリアを部
品供給位置Psにセットし、セットし終わるとセット完了
信号を返す。
【0197】・部品供給装置の制御装置は、トレイチェ
ンジャが部品供給位置Psにセットしたトレイが収容して
いる部品の種類を、図1(c) のようにシフトレジスタに
よって構成されているテーブルの部品供給位置Psに対応
する位置に記憶されている部品コードとキャリアコード
との対応によって確認する。 なお、テーブルが図1(b) のように、シフトレジスタに
よって構成されたものでない場合には、この部品供給位
置Psに設けられているセンサによって読取ったキャリア
コードに基づいて部品の種類を確認する。
【0198】・指定された部品がこの部品供給位置Psに
あることが確認され、この確認完了の通知がセルコント
ローラに送られると、セルコントローラは組立ロボット
に対して作業内容に応じたプログラムを指定した指令を
発行する。
【0199】・組立ロボットは、予め格納しているプロ
グラム中からこのプログラムを選択して、このプログラ
ムによる処理を実行し、この処理が終了すると処理完了
信号をセルコントローラに返す。
【0200】・セルコントローラは部品供給装置の制御
装置に対して、組立ロボットによる部品の取出しが完了
したことを示す信号を送信する。
【0201】・部品供給装置の制御装置は、トレイチェ
ンジャにおけるトレイキャリアの位置決めを解除する。
【0202】そして、始めに戻って、次に到来した命令
にしたがって、循環経路上の次のトレイキャリア、ある
いは、次に組立ロボットに供給する部品を収容している
トレイを載置したトレイキャリアが部品供給位置Psに位
置するようにシフトする。組付けるべき部品の数に応じ
て上記の処理を繰返して、この部品組立システムでの組
立処理を終了する。
【0203】以下、図面を参照しながらそれぞれの処理
について説明する。図13は電源投入時のセルコントロ
ーラ,部品供給装置および組立ロボットの起動準備動作
を示した図であって、セルコントローラに電源が投入さ
れると、セルコントローラは部品供給装置およびロボッ
トに電源投入を指示するとともに自動同期運転の状態に
セットする。
【0204】次いで、操作者は原点復帰ボタンを押し
て、すべての構成要素に原点復帰動作を行なわせる。す
なわち、ロボットアームやシリンダなどはすべて予め定
められた初期位置に戻し、トレイチェンジャではあるト
レイキャリアをトレイ載置位置Piに移動させてから停止
する。
【0205】部品供給装置および組立ロボットの各構成
要素が上記のような原点復帰を完了すると、部品供給装
置および組立ロボットの制御装置からそれぞれ原点復帰
完了信号がセルコントローラに送られ、セルコントロー
ラはこれら両者からの原点復帰完了信号を受信すると原
点復帰完了の表示を行って、起動準備が完了する。
【0206】図14は部品取出処理のフローチャート,
図15は部品取付処理のフローチャートであり、これら
の図によって、トレイからの組付ける部品の取出しから
この取出した部品を被組立体に組付ける処理の概略を説
明する。なお、部品供給装置の制御装置および組立ロボ
ットの制御装置については、煩雑を避けるため、特記が
必要な場合を除いて、単に、部品供給装置および組立ロ
ボットという。
【0207】被組立体(ワーク)の組立ロボットの組立
位置への到着、周辺機器の起動準備状態等をセルコント
ローラが確認し、組立条件が整っていると、図14のフ
ローチャートに示すように、セルコントローラからトレ
イチェンジャに対して、組立開始を指示する組立開始信
号と、使用する部品の種類を部品コードによって指示す
る信号と、この部品を部品供給位置にセットする指令信
号とが部品供給装置に対して送出される。
【0208】部品供給装置は、セルコントローラからの
部品コードを本発明によって設けられたテーブルを参照
してキャリアコードに変換し、現在部品供給位置にある
トレイキャリアのキャリアコードと一致するか否かを照
合する。
【0209】もし、指示された部品コードから変換され
たキャリアコードと現在部品供給位置にあるトレイキャ
リアのキャリアコードとが一致していない場合には、ト
レイチェンジャを動作させてこれらのキャリアコードが
一致するまでトレイキャリアを循環シフトさせる。
【0210】このトレイの循環シフト動作は、最初高速
でベルト701,702 (図9)を駆動し、部品供給位置
の手前で図示しない減速センサがトレイキャリア62を
検知すると上記ベルト701,702 の速度を減速し、更
にトレイキャリアが移動して部品供給位置に設けた図示
しない停止位置センサがトレイキャリアを検知すると駆
動モータ80を停止させるとともに機械的なブレーキも
作動させてトレイキャリアを部品供給位置に停止させ
る。
【0211】部品コードから変換したキャリアコードと
部品供給位置にあるトレイキャリアのキャリアコードと
が一致し、あるいは、一致するようになれば、トレイの
位置決めを行い、この位置決めが完了すると位置決め完
了信号と部品供給位置にある部品コード(キャリアコー
ドから変換するか、あるいは、一致していることを条件
として指示された部品コードを返送してもよい。)をセ
ルコントローラにアンサーバックする。
【0212】なお、このトレイの位置決めは、トレイチ
ェンジャ本体の部品供給位置でフレームに取り付けられ
たシリンダ82(図9)のプランジャをトレイキャリア
62の側面に設けた孔を通してトレイに押しつけること
によって行う。
【0213】セルコントローラは、このアンサーバック
された部品コードと指示した部品コードとが一致してい
ない場合には系を異常停止させるが、一致していればこ
の部品コードで指示された部品を収容しているトレイ内
の部品の形状や収容位置などに応じた部品取出しプログ
ラムを指定した部品取出し起動指令を組立ロボットに送
る。
【0214】なお、このプログラムには、使用する部品
のトレイ内の部品位置を記憶した座標テーブル、使用す
るハンドの種類、組付け位置座標など動作に必要な全て
の情報が記述されている。
【0215】組立ロボットではこのプログラムに従って
部品の取出しを実行し、部品の取出し後、組立ロボット
の制御装置に記憶したトレイ内の部品位置を示す座標テ
ーブルの座標を1つ進め(シフト)てから部品取出し完
了信号をセルコントローラに出力するが、座標テーブル
のシフトによって取出した部品の位置がトレイ内の部品
収容位置の最終位置でないことが識別された場合には直
ちに動作完了信号をセルコントローラに対して送出す
る。
【0216】また、取出した部品の位置が最終位置の場
合には、トレイが空きになったことを示すトレイ空き信
号をセルコントローラに対して送出してから、動作完了
信号をセルコントローラに対して送出する。
【0217】この図では図示されていないが、このトレ
イ空き信号を受信したセルコントローラは部品供給装置
の制御装置に対して、そのとき位置決めしていた部品と
同一の部品を収容しているトレイを格納したストックモ
ジュールから部品を収容している実トレイをトレイチェ
ンジャに供給する処理を行うよう指示する。
【0218】部品供給装置の制御装置はセルコントロー
ラからのトレイ空き信号を受信すると、そのトレイが空
であることをトレイキャリアのキャリアコードに対応さ
せて記憶し、また、該当する部品トレイを格納したスト
ックモジュールに対して分離機構で1つのトレイを分離
するように指示するとともに、このストックモジュール
および出口リフタに対してこの分離された1つのトレイ
をトレイチェンジャの受入機構に搬送するように指示す
る。
【0219】なお、トレイ内の最終部品の1、2個前に
空トレイ準備信号を出力するようにしておけば、上記の
ような実トレイの供給処理を早めに実行させることがで
きることは明らかであろう。
【0220】また、同一種類の部品を複数個連続して使
用するために同一のトレイから複数個連続部品を取出す
場合には、セルコントローラで取出す部品の個数を管理
し、設定されている数の部品を取出すまでセルコントロ
ーラは組立ロボットに同一のプログラムを実行させる指
令を繰返し送出し、この設定された数の部品の取出しが
終了したときにセルコントローラに部品取出し完了信号
を送出する。
【0221】上記の動作完了信号を受けたセルコントロ
ーラは、図15のフローチャートに示した処理に移っ
て、取出した部品の被組立体への組付け動作などを指示
するプログラムを指定した部品組付起動指令を組立ロボ
ットに対して送出し、組立ロボットはこのプログラムに
したがって部品の被組立体への取付けを実行する。
【0222】一方、セルコントローラは上記した組立ロ
ボットへの部品組付起動指令を送出した後、部品供給装
置に対して組立ロボットによる部品の取出しが終了した
ことを示す部品取出完了信号を送出するが、もし、上記
したトレイ空き信号が組立ロボットからセルコントロー
ラに到来しているときにはトレイ空き信号も併せて部品
供給装置に送出する。
【0223】この部品取出完了信号を受けたトレイチェ
ンジャでは、部品供給位置にあるトレイの位置決めを解
除してトレイキャリアを循環シフトさせて次のトレイキ
ャリアを部品供給位置に移動させる。
【0224】このとき、セルコントローラからトレイ空
き信号が到来している場合には、この部品供給位置にあ
ったトレイが空きになったことを示す情報を部品供給装
置に記憶しておく。なお、このトレイが空きになった情
報の記憶は、例えば、本発明によって図1(b),(c) に示
したように構成されているテーブルの部品供給位置に対
応する位置に記憶されている部品コードおよびキャリア
コードに対応させて空きを示す適宜のコードを記憶させ
ることによって行ってもよい。
【0225】セルコントローラでは、組立ロボットから
部品の組付けが完了したことを示す動作完了信号と、部
品供給装置からのトレイキャリアの循環シフトが終了し
たことを示す信号(図示せず)とを受信すると、他に組
付ける部品があるか否かを判断し、組付ける部品があれ
ば図14に“A”で示した点から処理ルーチンに戻って
次に組付ける部品の指定以降の処理を繰返えす。
【0226】他に組付ける部品がなければ1サイクルが
完了したことになるので、例えば、被組立体をコンベア
11上のプラテン10に乗せて次の組立作業を行なう組
立システムや製品を保管する倉庫などの所定の場所に移
送するなどの1サイクル完了処理を行う。
【0227】次いでセルコントローラは、部品供給装置
の停止が指示されているか否かを判断し、停止が指示さ
れていなければ図14に“B”で示したようにスタート
開始の状態に戻るが、停止が指示されていれば部品供給
装置および組立ロボットに停止信号を送出して、部品供
給装置および組立ロボットが停止したことを確認した
後、停止する。
【0228】なお、トレイキャリアにトレイを載置しな
い空の設定をする必要がある場合には、このトレイキャ
リアに載せる部品コードとして予め定めたデータ、例え
ば“0”を本発明のテーブルにおけるこのトレイキャリ
アに対応した部品コードとして予め記憶させておくこと
によって、実トレイを供給すべきトレイキャリアである
かを判別することができる。
【0229】図16はトレイチェンジャにおいてトレイ
キャリアを循環し、あるいは、トレイキャリア上の空き
トレイを排出したり、部品を収容しているトレイを空い
ているトレイキャリアに供給する、トレイチェンジャの
トレイ循環・交換処理を示すフローチャートであり、図
9のトレイチェンジャの図を参照しながら説明する。
【0230】トレイキャリアを循環させるために、先ず
モータ80のブレーキを解除した後にこのモータ80を
高速で駆動し、いずれかのトレイキャリアが減速点に達
したことが図示しないセンサによって検出されるとこの
モータ80の回転を応答して低速駆動に切換える。
【0231】次いで、トレイキャリアが停止点に到達す
るとこのモータ80を瞬時に停止するとともにこのモー
タのブレーキを作動させてトレイキャリアの循環を停止
させる。この実施例では、3つのトレイキャリア621,
622,624 がそれぞれトレイ載置位置Pi,部品供給位
置Ps,トレイ排出位置Poに停止し、残る1つのトレイキ
ャリア623 は図9図示のようにトレイチェンジャ62
2 の下方で停止している。
【0232】このようにトレイキャリアが停止したと
き、トレイ排出位置Poにあるトレイが空き状態にあれば
図17によって後に説明する空きトレイ排出処理が行わ
れ、また、トレイ載置位置Piにあるトレイキャリアにト
レイを載置する場合には図18によって後に説明する実
トレイの供給処理が行われる。
【0233】なお、トレイキャリアにトレイを載置しな
い空の設定をする必要がある場合には、このトレイキャ
リアに載せる部品コードとして予め定めたデータ、例え
ば“0”を本発明のテーブルにおけるこのトレイキャリ
アに対応した部品コードとして予め記憶させておくこと
ができる。
【0234】このようにしておけば、トレイ載置位置Pi
にあるトレイキャリアにトレイを載置する処理を行うか
否かをこのテーブルを参照することによって直ちに判断
できるばかりでなく、部品取出し完了後にトレイを循環
させるときにも、実トレイの供給や空きトレイの排出が
ない限り、この空の設定がされているトレイキャリアが
部品供給位置にきたときにはこのトレイキャリアをを飛
ばして次のトレイキャリアが部品供給位置にセットされ
るようにすることによって部品供給装置としての処理速
度を向上させることができる。
【0235】なお、このような、空きトレイの排出や実
トレイの供給を必要としない場合にはこれらの処理が行
われないことは当然であり、また、上記の空きトレイ排
出処理と実トレイの供給処理の双方が必要な場合にはこ
れら処理を併行して行うことができる。
【0236】そして、部品供給位置Psにあるトレイキャ
リア622 に組立ロボットによって部品が取出されるべ
きトレイがあるか否かをチェックし、所要のトレイがあ
ればこの部品の取出しが完了するまでこの停止状態を維
持するが、所要のトレイがなければ上記の循環動作を繰
返えす。
【0237】なお、部品供給位置Psにあるトレイが所要
の部品を収容しているか否かは、本発明によって設けら
れたテーブルがシフトレジスタによって構成されていれ
ば、図1(c) について説明したように、この部品供給位
置Psトに相当するテーブルの記憶位置にある部品コー
ド,キャリアコードに関する情報を用いてチェックする
ことができる。
【0238】図17は、図16について上述した空きト
レイの排出処理を示すフローチャートであって、トレイ
チェンジャの構成を示した図9を参照しながら説明す
る。先ず、トレイ排出位置Poに到着したトレイキャリア
が空きトレイを載置したものであるか否かをメモリに格
納されている情報を用いてチェックするが、このチェッ
クは、前述のように、本発明によって構成されているテ
ーブルに部品コードおよびキャリアコードと対応して格
納されているトレイの空きを示す情報によって行なうこ
とができる。
【0239】本発明によって設けられたテーブルがシフ
トレジスタによって構成されている場合には、図1(c)
について説明したように、このトレイ排出位置Poに相当
するテーブルの記憶位置にある部品コード,キャリアコ
ードに対応するトレイ空き情報から、このトレイ排出位
置にあるトレイが空きであるか否かの情報を得ることが
できる。
【0240】上記のチェックの結果、この排出位置Poに
あるトレイキャリアに載置されているトレイが空きであ
ると判断されると、駆動モータ88によってトレイ排出
用ベルト85を回転させ、このベルト85に固定されて
いる押しコマ84がトレイキャリア62の底面部に設け
られた切欠き部を通って立上って空きトレイをその後方
から押しながら移動し続け、空きトレイはローラコンベ
ア89上をストッパ90に突き当たるまで移動する。
【0241】図示しないセンサによって移動が完了した
ことが検出されると、駆動モータ88を逆転させて押し
コマ84を図示の元の位置に戻してから、このモータ8
8およびローラコンベア89を停止させる。
【0242】そして、上記のようにメモリに記憶されて
いるテーブルのトレイが空きであることを示すトレイ空
き情報をクリアして空きトレイ排出処理を終了する。な
お、このトレイキャリアにトレイが載置されていないこ
とを示すために、トレイを載置していないことを示す情
報をこの空き情報をクリアする代わりに書込んだり、あ
るいは、このクリアされる空き情報に対応するキャリア
コードに対応して記憶されている部品コードも同時にク
リアするようにしてもよい。
【0243】図18は部品を収容しているトレイ(実ト
レイ)をトレイ載置位置Piでトレイキャリアに載置する
実トレイのトレイキャリアへの載置処理を示すフローチ
ャートであって、図9のトレイチェンジャの図を参照し
ながら説明する。
【0244】トレイ載置位置Piにトレイキャリアが到着
すると、このトレイキャリアがトレイを載置しているか
否かを、メモリに格納している上述のようなトレイを載
置していないことを示す情報に基づいて制御装置が判断
する。
【0245】この判断の結果、トレイキャリアにトレイ
が載置されていればそのままリターンするが、トレイが
載っていなければプログラムがこのトレイキャリアにト
レイを載置するように指示しているか否かをチェック
し、トレイを載置しないことが指示されていれば直ちに
リターンするが、トレイを載置することが指示されてい
れば次のステップに移る。
【0246】このステップでは、トレイチェンジャのロ
ーラコンベア60を含むトレイ受入機構にトレイが存在
しているか否かをチェックし、トレイがなければストッ
クモジュールからトレイが移送されてくるまで待機す
る。
【0247】この受入機構にトレイがあり、あるいは、
ストックモジュールからトレイが到着すれば、センサ6
8で読取ったこのトレイに表示されている部品コードと
このトレイキャリアに設定されている部品コードとを照
合し、不一致であれば異常停止させるが、一致すればト
レイのトレイキャリアへの載置動作を開始する。
【0248】すなわち、トレイキャリア62の開閉扉6
3をプランジャ64(図10(a))で開き、受入機構のス
トッパ61を下降させるとともに押し爪65を上昇させ
た後、この押し爪65を搬入シリンダ66で前進させ、
トレイはこの押し爪65によって押出されてトレイキャ
リア62上に載置される。
【0249】トレイがトレイキャリア62に載置される
と、開閉扉63はスプリングの作用によって復旧してト
レイをトレイキャリア上に確保する。そして、受入機構
のストッパ61を立上げて次のトレイがトレイ載置位置
に侵入しないようにし、次いで搬送用シリンダ66を図
示の定位置に戻すとともに押し爪65を下降させて、ト
レイのトレイキャリアへのトレイ載置処理を完了させ
る。
【0250】図19は、図6に示した入口リフタ2の部
品を収容しているトレイ群(実トレイ群)の受入れおよ
び空きトレイ群の移送処理を示すフローチャートであっ
て、上記の入口リフタを示した図6、ストックモジュー
ルを示した図7、ベースモジュールを示した図11を参
照しながら説明する。なお、入口リフタ2の初期位置
は、例えば無人車によって運ばれてきた実トレイ群を受
入れる高さ位置、例えばストックモジュール83 (図
4)の高さ位置にあるものとする。
【0251】入口リフタに実トレイ群が載置されると、
このトレイ群の最下段にあるトレイの底面に表示されて
いるトレイコード(部品コード)をセンサ201 によっ
て読取って、ストックモジュール81,2,3 のいずれ
かに格納すべきトレイ群であるか否かをチェックし、こ
れらのストックモジュールには格納されない部品を収容
したトレイ群であれば異常停止する。
【0252】これらストックモジュール81,2,3
いずれかに格納すべき部品を収容しているトレイ群であ
れば、このトレイ群を格納すべきストックモジュールを
決定するとともに、このストックモジュールにこのトレ
イ群を格納するストックスペースがあるか否かをチェッ
クする。
【0253】この決定されたストックモジュールにスト
ックスペースがなければ、入口リフタはこのトレイ群を
載置したままで待機するが、ストックモジュールにスト
ックスペースが生じた場合に実トレイ群の供給が要求さ
れるので、実際上このような状態になることはない。
【0254】次いで入口リフタ2は上記の決定されたス
トックモジュールがストックモジュール83 であればそ
のままの位置で、また、決定されたストックモジュール
がストックモジュール81 あるいは82 であればこれら
ストックモジュールの位置に移動してから、ストッパ1
6を下降させ、ベルトコンベア15とストックモジュー
ル8のローラコンベア23を駆動してトレイ群をストッ
クモジュール8に向けて移送する。
【0255】このトレイ群がストックモジュール8のロ
ーラコンベア23の終端部分に設けられているストッパ
24に到着したことが図示しないセンサによって検知さ
れると、入口リフタ2のストッパ16を上昇させるとと
もにベルトコンベア15とストックモジュールのベルト
コンベア23を停止させてトレイ群をストックモジュー
ル8のローラコンベア23上にストックし、その後、入
口リフタ2は前記のようにトレイ群を受入れる高さ位置
に相当する初期位置に移動して停止する。
【0256】一方、ベースモジュール7の段積機構上に
積み重ねられた空きトレイ群の高さが予め定められた高
さを超えて満抔になると、図19の右側に示されている
ように、入口リフタ2は、空きトレイ群をベースモジュ
ールからこの空きトレイ群を外部に搬出するストックモ
ジュール、例えば、ストックモジュール83 まで搬送す
る処理を行う。
【0257】空きトレイが満抔になると、入口リフタ2
はベースモジュール7の入口リフタスペース71 まで下
降するととともに、ベースモジュール7のストッパ45
と入口リフタ2のストッパ16を下降させて引っ込ませ
る。
【0258】次いで、ベースモジュール7のローラコン
ベア44を駆動すると同時にベースモジュール7のベル
トコンベア15を逆転駆動することによって、ベースモ
ジュール7の上記ローラコンベア44上にあった空きト
レイ群がベースモジュールのストッパ46に突き当たる
まで移動させて、空きトレイ群をこの入口リフタ上に移
動・載置する。
【0259】その後、入口リフタのストッパ16および
ベースモジュールのストッパ45を上昇させるととも
に、上記入口リフタのベルトコンベア15とベースモジ
ュールのローラコンベア44を停止させ、入口リフタ2
は空きトレイ群を載せたまま空きトレイ群を外部に搬出
するストックモジュール83 の位置、すなわち、初期位
置に移動して、外部へ空きトレイ群が移送されるのを待
機する。
【0260】図20は、実トレイをトレイチェンジャに
送るために、ストックモジュール8に格納されているト
レイ群から1つのトレイを分離して出口リフタに移送す
るまでの処理を示すもので、ストックモジュールの構成
を示した図7を参照しながら説明する。
【0261】先ず、分離された1つのトレイ、すなわ
ち、トレイ群の最上段にあってそれ以下にあったトレイ
がすべてトレイチェンジャに供給されてしまったトレイ
が分離機構のベルトコンベア25上にあるか否かをチェ
ックし、1つのトレイだけがこのベルトコンベア25上
にあれば直接出口リフタへの移送が行われるが、ベルト
コンベア25上に複数の実トレイが積み重ねられている
トレイ群がある場合には分離動作が行われる。
【0262】この分離動作は、分離爪26を開いた状態
にしてから最下段まで降下させてから、分離機構のベル
トコンベア25上にトレイ群があるか否かをチェック
し、トレイ群がなければ入口リフタからトレイ群が供給
されるのを待つ。
【0263】トレイ群がベルトコンベア25上に存在
し、あるいは、入口リフタからの供給によって存在する
ようになると、分離爪26はトレイ1個に相当する高さ
より高く、トレイを2段積み重ねたときの2段目のトレ
イのフランジの下縁より低い高さ、例えば、このトレイ
群がSトレイからなるものであれば図5(b) に示されて
いるように45mmから75mmの範囲の高さ、Lトレイからな
るトレイ群であれば 125mmから 235mmの範囲の高さまで
上昇して、分離爪26を閉じる。
【0264】この分離爪26が閉じた状態で、ベルトコ
ンベア25の上面から少なくともトレイ1個分の高さま
で上昇を続けると、トレイ群中の下から2段目のトレイ
のフランジにこの分離爪26が係合してこの2段目より
上にあるトレイを持上げるので、最下段のトレイだけが
ベルトコンベア25上に残されてトレイの分離は終了
し、前記の1つのトレイがこのベルトコンベア25上に
ある場合と同様に出口リフタへの移送が行われる。
【0265】出口リフタへのトレイの移送は、この分離
動作を終えたストックモジュールの位置までこの出口リ
フタ6が移動し終るのを待って、ストックモジュールの
ベルトコンベア25と出口リフタ6のベルトコンベア4
7とを駆動することによって行われる。
【0266】図21は、図8に示した出口リフタ6にお
けるストックモジュール8からのトレイの受入れと、載
置しているトレイのトレイチェンジャのトレイ受入機構
への移送、すなわち、トレイチェンジャへのトレイ移送
処理を示すフローチャートである。
【0267】セルコントローラから部品を収容している
実トレイをトレイチェンジャに供給するよう要求される
と、供給すべき部品を格納しているストックモジュール
8の位置まで出口リフタは移動し、図20について説明
した処理によって1つのトレイが分離されるのを待つ。
【0268】1つのトレイだけがストックモジュールの
分離機構のベルトコンベア25上にある状態になると、
出口リフタのコンベア47をトレイに押付ける押付位置
に移動させるとともに、このベルトコンベア25と出口
リフタ6のベルトコンベア47とを駆動すると、ストッ
クモジュール8から押出されたトレイはこのコンベア4
7がそれぞれ設けられている一対の支持爪56によって
ガイドされながら移動して、支持爪56によって把持さ
れる。
【0269】次いで、トレイチェンジャの受入機構にト
レイがないことを確認した後、このトレイを把持した出
口リフタ6をトレイチェンジャ4の上面に設けられてい
るローラコンベア60(図4,図9)に近接した高さま
で下降させ、シリンダ54によって一対の支持爪56を
開くことによって、トレイをトレイチェンジャ4のロー
ラコンベア60上に移す。
【0270】その後、出口リフタ6は、初期状態である
最上段のストックモジュールの位置に移動し、シリンダ
54を制御して支持爪56をトレイを押付ける押付位置
に戻して処理を終了する。
【0271】図22は、図11に示したベースモジュー
ルにおける空きトレイの段積みと排出の処理を示すフロ
ーチャートであって、トレイチェンジャから空きトレイ
が排出されたときにこの処理が行われる。
【0272】空きトレイがトレイチェンジャから排出さ
れるとベルトコンベア34を駆動してこの空きトレイを
ベースモジュールの段積機構に受入れ、段積みの対象と
なる空きトレイと干渉しない高さ位置に爪を開いた状態
で待機していた爪35を、この爪35の移動手段に設け
られているセンサがこの空きトレイを検知する位置まで
下降させる。
【0273】なお、図1(b),(c) に示した本発明のテー
ブルに各キャリアコードに対応する部品コードに加えて
トレイの高さを格納しておくことによって、トレイチェ
ンジャから排出されてくるトレイの高さを予め知ること
ができることは前述のとおりである。
【0274】この下降位置に到達すると、ロータリーア
クチュエーター39が起動して爪35が開く位置に移動
するので、新たに搬入された空きトレイの上に既に段積
みされて爪35によって保持されていた空きトレイ
(群)が降ろされてこの空きトレイ上に段積みされる。
【0275】その後、この爪35は、爪35が引込んだ
状態のままその上面の高さが最も薄いトレイのフランジ
より低い最下段の位置まで下降し、次いでロータリーア
クチュエーター39を起動して爪35を突出させて閉じ
位置とし、この状態でこの爪35を上昇させることによ
って新たに搬入されたトレイのフランジの下部に爪35
を掛止させる。
【0276】このように、新たに搬入された空きトレイ
の上に爪35によって持ち上げていた空きトレイ群を降
ろしたときに、図示しない段積み上限スイッチがトレイ
を検知しないときには、最大の高さを有するLトレイが
次にトレイチェンジャから移送されてきたとしても干渉
しない高さに爪35を上昇させて処理を終了する。
【0277】しかしながら、上記の段積み上限スイッチ
がトレイを検知したときには、爪35を最下段まで移動
させてこの爪35を開くとともにストッパ36を下げ、
ベルトコンベア34を駆動することによって、この空き
トレイ群をこのコンベア34から次のローラコンベア4
4へ押出して、このコンベア44上に空きトレイ群をス
トックする。
【0278】もし、このベースモジュールのローラコン
ベア44の高さのままでこの空きトレイ群を部品供給装
置の外部に放出してよければ、このローラコンベア44
をこのベースモジュールの右端近くまで延長しておけば
よいが、この実施例では、この空きトレイの部品供給装
置の外部への排出を最下段のストックモジュール8
1(図4)のトレイ搬入位置から、例えば実トレイを搬
送してくる無人車に搭載して移送するため、この空きト
レイ群をこのストックモジュール81 まで移送する必要
がある。
【0279】このため、ローラコンベア44にストック
されている空きトレイ群が段積機構から押出されてきた
後続する空きトレイ群に押されてストッパ45に突き当
たる位置に移動してこの空きトレイ群をセンサ451
検知すると、セルコントローラは入口リフタをこのベー
スモジュールの位置に移動させるように部品供給装置に
指示する。
【0280】この指示によって入口リフタがこのベース
モジュール到着すると、ストッパ45を下降するととも
に上記ローラコンベア44と入口リフタ2のベルトコン
ベア15とを同時に駆動することによって、空きトレイ
群を入口リフタ2上に移送する。なお、このとき、入口
リフタのストッパ16はこの移送の妨げにならないよう
にしておくことはいうまでもない。
【0281】その後、ベースモジュールのストッパ45
を上昇させて次の空きトレイ群がこのベースモジュール
の入口リフタスペースに入り込まないようにして、この
処理を終了する。
【0282】本発明が適用されるトレイチェンジャにお
いては、組立ロボットが組付けに使用する順番にしたが
って所要の部品が速やかにこの組立ロボットに供給され
るようにするため、トレイキャリアの循環経路にしたが
って所要の部品を収容したトレイが配置されるようにト
レイキャリアへのトレイの載置順を選んで、タクトタイ
ムの短縮を図ることが望ましい。
【0283】
【発明の効果】以上のように、本発明ではトレイチェン
ジャのトレイキャリアとこのトレイキャリアが載置して
いるトレイが収容している部品の部品コードとを対応さ
せたテーブルとして記憶しておくことによって、トレイ
キャリアに表示されているキャリアコードを読取るだけ
で、トレイキャリアに載置されているトレイに表示され
ているコードを直接読取ることなく部品の種類を確認す
ることができるという、従来技術には期待できない格別
の効果が得られる。
【0284】また、上記テーブルを記憶する手段として
シフトレジスタを用い、キャリアコードと部品コードと
をトレイキャリアの循環にしたがってシフトさせるよう
に構成すれば、シフトレジスタにおける記憶位置がトレ
イキャリアの循環経路上の位置に対応するものとなる。
【0285】したがって、トレイをトレイキャリアに載
置する位置でトレイ上の部品の種類とトレイキャリアと
の対応を記憶させておけば、部品の種類を確認する必要
があるトレイキャリアの循環位置においても、シフトレ
ジスタを用いたテーブルのこのトレイキャリア位置に相
当するデータを参照するだけで、当該循環位置にある部
品の種類を確認することができるという、優れた効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す図である。
【図2】トレイチェンジャの原理的構成を示す図であ
る。
【図3】部品供給装置の制御装置の構成を示すブロック
図である。
【図4】本発明が適用される部品供給装置の実施例を概
念的に示す図である。
【図5】実施例で使用されるトレイを説明する図であ
る。
【図6】入口リフタの実施例を示す概念図である。
【図7】ストックモジュールの実施例を示す概念図であ
る。
【図8】出口リフタの実施例を示す概念図である。
【図9】トレイチェンジャの実施例を示す概念図であ
る。
【図10】トレイチェンジャの要部を示す図である。
【図11】ベースモジュールの実施例を示す概念図であ
る。
【図12】部品供給装置の実施例の制御システムの構成
を示す図である。
【図13】起動準備を示すフローチャートである。
【図14】部品取出処理を示すフローチャートである。
【図15】部品組付処理を示すフローチャートである。
【図16】トレイチェンジャのトレイキャリア循環・ト
レイ交換処理を示すフローチャートである。
【図17】空きトレイの排出処理を示すフローチャート
である。
【図18】トレイキャリアへの部品を収容しているトレ
イの供給処理を示すフローチャートである。
【図19】入口リフタの部品を収容しているトレイ群受
入れと空きトレイ群の移送処理を示すフローチャートで
ある。
【図20】ストックモジュールの分離機構の処理を示す
フローチャートである。
【図21】出口リフタのトレイチェンジャへの移送処理
を示すフローチャートである。
【図22】ベースモジュールの空きトレイの段積み・排
出処理を示すフローチャートである。
【図23】従来の部品供給装置の例を示す概念図であ
る。
【符号の説明】
TC トレイチェンジャ C トレイキャリア L トレイキャリア循環経路 Pi トレイ載置位置 Ps 部品供給位置 Po トレイ排出位置 ti トレイ(供給されるトレイ) to トレイ(排出されるトレイ) Mt トレイマーク Mc キャリアマーク St トレイマークセンサ Sc キャリアマークセンサ R 組立ロボット Ra ロボットアーム W 被組立体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神村 晃 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組立ロボットに供給する部品をこの組立ロ
    ボットによる取出しが可能な状態で収容するとともに、
    外部から読取り可能な位置に収容している部品の種類を
    示すためのトレイマークが表示されているトレイと、 上記トレイを載置可能であり、外部から読取り可能な位
    置にそれぞれ異なるキャリアマークが表示されている複
    数のトレイキャリアと、 上記複数のトレイキャリアを組立ロボットの部品取出位
    置に組立順序に応じて順次移動させるトレイチェンジャ
    と、 上記トレイキャリアに載置されるトレイに表示されてい
    る上記トレイマークをセンサによって読取ってこのトレ
    イが収容している部品の種類を示す部品コードを出力す
    るトレイ読取装置と、 上記トレイ載置位置にあるトレイキャリアに表示されて
    いるキャリアマークをセンサによって読取って個々のト
    レイキャリアを識別するためのキャリアコードを出力す
    るキャリア読取装置と、 上記キャリア読取装置からのキャリアコードと上記トレ
    イ読取装置からの部品コードとを対応させて記憶するテ
    ーブル手段と、 部品コードを指定した命令が上位装置から入力したと
    き、上記テーブル手段を参照して上記命令中の部品コー
    ドをこの部品コードに対応するキャリアコードに変換
    し、このキャリアコードに基づいてこの命令を実行する
    ように制御する制御プロセッサと、を備えることを特徴
    とする部品供給装置。
  2. 【請求項2】上記トレイチェンジャは、トレイを載置す
    る上記トレイ載置位置と、組立ロボットがトレイから部
    品を取出す上記部品取出位置と、トレイキャリア上のト
    レイを外部に排出するトレイ排出位置とを経て、それぞ
    れのトレイキャリアを循環させることを特徴とする請求
    項1記載の部品供給装置。
  3. 【請求項3】上記複数のトレイキャリアは互いに一定の
    間隔を維持しながら循環するように結合されていること
    を特徴とする請求項2記載の部品供給装置。
  4. 【請求項4】上記複数のトレイキャリアの1つがトレイ
    載置位置に位置しているとき、上記部品取出位置とトレ
    イ排出位置との少なくとも一方には他のトレイキャリア
    が位置することを特徴とする請求項3記載の部品供給装
    置。
  5. 【請求項5】上記テーブル手段は少なくともキャリアコ
    ードとこれに対応する部品コードとを組みとしてシフト
    するシフトレジスタを含み、このテーブル手段は、少な
    くとも1つのトレイキャリアが上記のトレイ載置位置,
    部品取出し位置あるいはトレイ排出位置のいずれかに停
    止したときに出力される停止検出手段からの停止検出信
    号によって上記シフトレジスタのシフトを行うことを特
    徴とする請求項1ないし請求項4記載の部品供給装置。
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