JP3344870B2 - 部品供給装置 - Google Patents

部品供給装置

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JP3344870B2
JP3344870B2 JP08710995A JP8710995A JP3344870B2 JP 3344870 B2 JP3344870 B2 JP 3344870B2 JP 08710995 A JP08710995 A JP 08710995A JP 8710995 A JP8710995 A JP 8710995A JP 3344870 B2 JP3344870 B2 JP 3344870B2
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隼人 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、組立作業を行う組立ロ
ボットに部品を一定の位置で自動的に供給するようにし
た自動組立装置などにおける部品供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】組立ロボットに迅速かつ空き時間を生じ
ないように部品を自動的に供給する部品供給装置とし
て、本出願人は先に特願平5−351416号を出願し
た。
【0003】図4は、上記の出願の実施例の全体構成の
概略を示した図である。なお、本願においてもこの図4
に図示したと同様な部品供給装置を本発明の実施例とし
ており、したがってこの図4図示の構成の詳細について
は本発明の実施例として後に詳細に説明するので、ここ
では概要のみを説明する。
【0004】この部品供給装置は、ベースモジュール7
と、このベースモジュール7上にこの図では3個として
示したストックモジュール81 、82 、83 と、トレイ
チェンジャ4とを備え、図示しない制御装置の制御のも
とに組立ロボット3で組立中の部材12に取り付ける部
品を組立ロボット3に自動的に供給するものである。
【0005】なお、この図示の部品供給装置についての
説明は、それぞれ1種類の部品を格納する3段のストッ
クモジュールを備えることによって、3種類の部品を組
立ロボット3に供給するものとして説明する。
【0006】上記ストックモジュール8には、それぞれ
図の右側と左側とに空間91 、92が設けられている。
図の右側の空間91 は、積み重ねられたトレイ群Tを移
送する入口リフタ2が移動する入口リフタスペースであ
る。この入口リフタ2は、トレイtが積み重ねられたト
レイ群Tを外部から受け入れて、最下段のストックモジ
ュール81 から最上段のストックモジュール83 までの
中の選択されたストックモジュールの高さまで移動して
から、載置されているトレイ群Tを押し出す。
【0007】これによって、このトレイ群Tは所要のス
トックモジュール8のローラコンベア23上に格納され
るが、その前方に設けられている図示しない分離機構が
空いていたり、先に格納されたトレイ群Tのすべてのト
レイtが空間92 に排出されて空いたときには、この分
離機構の位置まで上記ローラコンベア23によって移送
される。
【0008】ストックモジュール例えば83 に格納され
ているトレイtが収容している部品を供給する指示が制
御装置から到来すると、上記ストックモジュール83
分離機構は積み重ねられているトレイ群Tから1つのト
レイtを分離した後、この分離されたトレイを押し出し
て、最下段のストックモジュール81 以外のストックモ
ジュール82 、83 から押し出されたトレイを吊り下げ
た状態で下方に移動するように構成されている出口リフ
タ6に載置する。
【0009】この出口リフタ6は、ストックモジュール
1 、82 、83 の図の左側に設けられた出口リフタス
ペース92 を下方に移動して、トレイチェンジャ4の上
面に設けられているローラコンベア60上にこのトレイ
tを載置する。なお、最下段のストックモジュール81
からのトレイをトレイチェンジャ4に移動させる場合に
はこの出口リフタ6を使用することなく、ストックモジ
ュール81 から押し出されたトレイは直接上記ローラコ
ンベア60上に載せられる。
【0010】なお、前記ベースモジュール7は、この出
口リフタスペース91 に相当する部分だけストックモジ
ュール8よりも平面形状が小さい。
【0011】トレイチェンジャ4は、このローラコンベ
ア60に載置されたトレイtをトレイ載置位置Piで図示
しないトレイキャリアに載置して、組立ロボット3 がこ
のトレイtから部品を取り出す部品取出位置Psまでこの
トレイtを移送する。
【0012】組立ロボット3は、その取出アームによっ
てトレイチェンジャ4から取り出した部品を組立台12
上の被組立体に取付け、取付けが終了すればコンベア1
1上のプラテン10にこの製品を乗せて、次の組立作業
を行う組立システムや製品を保管する倉庫などの所定の
場所に搬送させる。なお、13はこの組立システムの動
作を制御するための制御装置である。
【0013】上記トレイチェンジャ4のトレイキャリア
は、トレイtを載置したまま上記トレイ載置位置Piから
図の左方に部品取出位置Psに移動した後、下方に移動し
てから図の右方のトレイ載置位置Piの直下のトレイ排出
位置Poに、次いで上昇して上記トレイ載置位置Piへと循
環するように構成されている。なお、このトレイチェン
ジャ4の機構の詳細については、本発明の実施例として
後に説明する。
【0014】トレイtが収容している部品がすべて被組
立体への取付けに使用されて空になったり、この部品が
組立ロボット3での組立に必要でなくなった場合などに
は、上記のトレイ排出位置Poでこのトレイはベースモジ
ュール7にトレイを移送するローラコンベア89上に押
し出される。
【0015】この部品供給装置の排出機構に関して図2
6の概念図によってその概略の動作を説明する。空きト
レイを載置したトレイキャリア62が排出位置P0 にあ
るとき、トレイチェンジャーの下部に設けられたカムホ
ロア83により、トレイキャリア62の開閉扉63は自
動的に開いて空きトレイは搬出可能な状態になる。次い
でトレイ搬出用ベルト85を回転させることによって、
押しコマ84はトレイキャリア62の底面部に設けられ
た開口部62aを通って立ち上がり、空きトレイをその
後方から押しながら移動し続ける。これにより、空きト
レイはトレイキャリア62の面上を滑りながらローラコ
ンベア89上に押し出される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このような部品供給装
置のトレイキャリア62は、底面部に排出用の開口部6
2aが設けられているため、剛性が低く、重い部品を入
れたトレイの搬送に適しない。また、対象部品の重さや
トレイ内の部品の残数によって、トレイキャリアの位置
が変わるため、複雑なトレイの位置決めが必要になる。
【0017】そこで、本発明は、トレイキャリアの底面
部に排出用の開口部を設けることなくトレイを排出でき
るようにすることによって、剛性の高いトレイキャリア
を使用可能な部品供給装置を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成すべく
求項1の発明においては、トレイを載置するトレイキャ
リアを、固定された間隔をもって、トレイを受入れるト
レイ載置位置、トレイに収容されている部品を組立ロボ
ットが取出し可能な前記トレイ載置位置と水平方向に位
置する部品供給位置およびトレイを排出する前記トレイ
載置位置の下方に位置するトレイ排出位置に循環移動さ
せる循環機構と、 部品を収納したトレイを貯蔵する貯蔵
部と、 前記貯蔵部に貯蔵されているトレイを前記トレイ
載置位置に位置する前記トレイキャリアに搬送する搬送
手段と、 前記トレイ排出位置に位置する前記トレイキャ
リアに載置されたトレイを前記トレイを受入れる方向と
は逆方向に押出して排出する排出手段と、 前記排出手段
を、前記トレイキャリアに載置されたトレイを押出可能
な位置である上方に移動させる移動手段と、 前記トレイ
排出位置に位置する前記トレイキャリアに載置されたト
レイに部品が収納されていない場合は前記移動手段に指
令して前記排出手段を上方へ移動させると共に前記排出
手段に指令して載置されているトレイを排出させ、トレ
イが排出された前記トレイキャリアが前記トレイ載置位
置に循環されて位置付けされたとき前記搬送手段に指令
して前記貯蔵部に貯蔵されているトレイをトレイキャリ
アに搬送させる制御手段と、を備える。
【0019】
【0020】
【作用】本発明の部品供給装置においては、1つのトレ
イキャリアがトレイ排出位置にあるときに、次にトレイ
排出位置に停止するトレイキャリアがトレイ排出位置よ
りも上方に停止する。このため、空になったトレイを上
記トレイキャリアから排出する際に、トレイキャリアの
底部に排出用の開口部を設けることなく、トレイを後方
から排出することが可能になる。
【0021】
【実施例】以下に添付図面に基づいて本発明の実施例を
説明する。先ず図1および図2に基づいて本発明によっ
て構成された部品供給装置のトレイキャリアと組立ロボ
ットの原理的な構成を説明する。
【0022】図2は本発明によって構成された部品供給
装置のトレイキャリアと組立ロボットの原理的な構成を
概念図によって示したもので、トレイチェンジャTCの基
本的な動作は、組立ロボットR が組み立てている部材W
に組付けるための部品を収容しているトレイtiをトレイ
載置位置PiでトレイキャリアCに載置し、次いでこのト
レイキャリアCを部品取出位置Psに移送し、この位置で
組立ロボットRがその取出アームRaで部品を取り出して
部材Wにこの部品を組付けるものである。
【0023】なお、これらのトレイキャリアCは、順次
かつ円滑に上記組立ロボットRに部品を供給するために
複数のトレイキャリアCが設けられており、この図では
4個のトレイキャリアを示してある。
【0024】また、トレイキャリアCは、上記部品取出
位置PsでロボットRによって部品が取り出された後、循
環経路Lに沿って移動してトレイ排出位置Poに至るが、
このとき載置しているトレイtに収容されている部品が
空になっていたり、あるいは、この部品が再び使用され
るまでに時間を要する場合には、図示しない排出手段に
よってこのトレイ排出位置PoにあるトレイキャリアCか
らこれに載置されているトレイtoは外部に取り出され
る。
【0025】しかしながら、このトレイ排出位置Poにあ
るトレイキャリアCに載置されているトレイtが収容し
ている部品を組立ロボットが再度部材の組立てに使用す
る場合には、このトレイtはトレイ排出位置Poにおいて
も外部に排出せずにそのままトレイキャリアに載置した
ままにしておくことによって、このトレイtはトレイキ
ャリアCの循環にしたがって再びトレイ載置位置Piから
再び部品取出位置Psに戻り、組立ロボットRがこのトレ
イtが収容している部品を取り出すようにする。
【0026】ところで、上記トレイtには、当該トレイ
tに収容されている部品を識別するために、例えばその
底面など外部から見える位置、例えば底面、にバーコー
ドなどによるトレイマークMtが表示されている。
【0027】以下の説明では理解を容易にするために、
それぞれのトレイtには1種類の部品のみが収容されて
いて、このトレイマークMtはこのトレイtに収容されて
いる部品に与えられている部品コードDpを示すものとし
て説明する。
【0028】上記トレイ載置位置Piに近接してトレイコ
ードセンサStが設けられており、このトレイコードセン
サStはトレイtに表示されている上記のトレイマークMt
を読取、この読み取ったデータをプロセッサに送って部
品コードDpに変換する。すなわち、このトレイコードセ
ンサStとプロセッサのトレイコードセンサStの読取出力
を部品コードDpに変換する機能とによって、部品コード
を出力するトレイ読取装置が構成される。
【0029】一方、上記トレイ載置位置Piにはキャリア
コードセンサScが設けられていて、このトレイ載置位置
PsにあるトレイキャリアCの例えば側面に設けられてい
るキャリアマークMcを読み取って上記同様にキャリアコ
ードDcに変換する。すなわち、このキャリアコードセン
サScとプロセッサのキャリアコードセンサScの読取出力
をキャリアコードDcに変換する機能とがキャリアコード
を出力するトレイ読取装置に相当する。
【0030】なお、図示のようにトレイキャリアが4個
であれば、上記のキャリアマークMcとして、例えば2つ
の白あるいは黒のマークを一組として用いることによっ
て、これら4つのトレイキャリアをそれぞれ個別に識別
することができる。
【0031】このように、トレイ載置位置Piでトレイt
のトレイマークMtからの部品コードDtとトレイキャリア
CのキャリアマークMcからのキャリアコードDcとを検出
することによって、図1(b) に示したようなトレイキャ
リアCとこのトレイキャリアCに載置されているトレイ
tの対応関係をキャリアコードDcと部品コードDtとを対
照させたテーブルとして得ることができる。換言すれ
ば、このテーブルは、トレイキャリアCとこのトレイキ
ャリアC上の部品の種類との対応関係を示すことにな
る。
【0032】このとき、トレイtから部品の取り出しを
行う部品供給位置Psおよびトレイ排出位置Poなど当該位
置にあるトレイtが収容している部品を識別したり確認
したりする必要がある位置には、それぞれ上記したキャ
リアコードセンサScと同様なコードセンサを設け、それ
ぞれのセンサで読み取ったキャリアマークMcからのキャ
リアコードDcによって上記テーブルを参照して、このキ
ャリアコードDcに対応して記憶されている部品コードDt
を得るようにする。
【0033】なお、図2では、上記の部品供給位置Psお
よびトレイ排出位置Poなどに設けられるセンサについて
は、簡明を図るために図示を省略した。
【0034】また、図1(c) に示すように、上記テーブ
ルとして例えばシフトレジスタを用い、部品コードDtと
キャリアコードDcの対を単位としてシフトするように構
成しておき、トレイキャリアCが次の位置、例えば1つ
のトレイキャリアがトレイ載置位置Piから部品供給位置
Psに移動するごとにこのシフトを行わせれば、部品コー
ドDtとキャリアコードDcの対のテーブル上での位置はト
レイキャリアCの循環経路L上の位置に常に対応するも
のとなる。
【0035】したがって、この図の右側に示したよう
に、テーブルの定まった位置のデータを読み出すことに
よって、このテーブル上の位置に対応する循環経路上の
位置、例えばトレイ載置位置Pi、部品取出位置Psあるい
はトレイ排出位置Poに位置しているトレイキャリアCと
このトレイキャリアに載置されている部品を容易に認識
することができる。
【0036】図1は、上記のようなテーブルを用いる本
発明に係わる部品供給装置の原理を示すフローチャート
であって、部品コードによって部品を指定した命令が到
来したときに実行するサブルーチンの例を示している。
【0037】ステップ〔1〕では到来した命令が部品コ
ードによって部品を指定した命令であるか否かを判断し
ており、このような命令が到来すると、次のステップ
〔2〕に移ってこの命令中の部品コードDpを抽出し、ス
テップ〔3〕でこの部品コードDpをキーとしてテーブル
を参照する。
【0038】ステップ〔4〕でこの部品コードDpがテー
ブルに存在するか否かをチェックして、この部品コード
Dpがテーブルになければステップ〔5〕に移って上位装
置に通知したり、部品供給装置の動作を停止させるなど
の以上処理を行った後、このサブルーチンを終了させ
る。
【0039】しかしながら、テーブルにこの部品コード
Dpが存在すればステップ[6]で上記命令の部品コード
DpをキャリアコードDcに置換え、ステップ[7]では命
令の内容に応じてキャリアコードDcを対象としたり、あ
るいは、キャリアコードDcに基づいたりしてこの命令を
実行する。なお、このステップ[7]は、この図1のサ
ブルーチン内で実行されるものではないが、便宜上、こ
のサブルーチン内に点線で囲って示した。
【0040】なお、トレイtに表示されているトレイマ
ークMtとして、部品に付与されている部品コードDpとは
異なるコード、例えばそれぞれのトレイt1,2,……t
z にそれぞれ割当てられているコード、あるいは、収容
している部品ごとに設定されているコードに基づくマー
クが用いられている場合には、例えばテーブルを用いて
これらコードを部品コードに変換すれば、部品コードを
指定した命令を上記したと同様に処理することができ
る。
【0041】図3は、上記のような処理を行う部品供給
装置の制御装置の構成を示したブロック図である。な
お、点線で示したブロックは、後述する実施例で引用さ
れる要素である。
【0042】この制御装置は、メインメモリを含むプロ
セッサと、上記したテーブルを記憶させるためのテーブ
ル記憶装置と、部品供給装置に設けられている上記トレ
イコードセンサStおよびキャリアコードセンサScなどの
センサの出力を含む信号を入力するとともにモータやア
クチュエータなどの駆動源や表示装置などを制御する制
御信号を出力するための入出力インターフェイス装置を
有する。
【0043】なお、メインメモリの一部の領域を上記テ
ーブルを記憶する領域として使用すれば、図示のように
このテーブル記憶装置を別個に設ける必要がないことは
明らかであろう。
【0044】また、この図では、後述する実施例に合わ
せて、点線で示したように、ホスト(実施例のセルコン
トローラ)からの指示にしたがって処理を実行するよう
に示したが、例えば上記入出力インターフェイス装置を
介して接続される図示しない手動操作あるいは自動操作
される制御手段によって、この部品供給装置を独立に操
作・制御するようにしてもよい。
【0045】この制御装置のプロセッサは、上記のホス
トあるいは上記制御手段からの指示によって、この指示
とともに送られてくるプログラム、あるいは、後述の実
施例におけるようにプログラム記憶装置として示した適
宜の記憶手段に予め格納されているプログラムにしたが
って処理を行う。
【0046】これらのプログラムが、処理の対象とする
部品を部品コードで指定した内容を含む場合には、図1
(a) の原理図に示したように、この部品コードをキャリ
アコードに置換えて処理を行う。
【0047】このテーブルとして図1(b) に示したよう
なテーブルを用いる場合には、トレイtから部品の取出
しを行う部品供給位置Psやトレイtの排出を行うトレイ
排出位置Poなどの部品を確認する必要がある位置にはそ
れぞれ上記したキャリアコードセンサScと同様なコード
センサを設けておき、それぞれのセンサで読取ったキャ
リアマークMcからのキャリアコードDcによって上記テー
ブルを参照して、このキャリアコードDcに対応して記憶
されている部品コードDtを得るようにすることは前述の
とおりである。
【0048】また、図1(c) に示したような部品コード
DtとキャリアコードDcの対を単位としてシフトするよう
に構成したテーブルを用いる場合には、このテーブルの
定った位置のデータを読出すことによって、このテーブ
ル上の位置に対応する循環経路上の位置にあるトレイキ
ャリアCとこのトレイキャリアに載置されている部品を
容易に認識することができることも前述のとおりであ
る。
【0049】以上のように、本発明に係わる部品供給装
置ではトレイチェンジャのトレイキャリアとこのトレイ
キャリアが載置しているトレイtが収容している部品の
部品コードとを対応させたテーブルとして記憶しておく
ことによって、トレイキャリアに表示されているキャリ
アコードを読取るだけで、トレイキャリアに載置されて
いるトレイtに表示されているコードを直接読取ること
なく部品の種類を確認することができる。
【0050】また、上記テーブルを記憶する手段として
シフトレジスタを用い、キャリアコードと部品コードと
をトレイキャリアの循環にしたがってシフトさせるよう
に構成すれば、シフトレジスタにおける記憶位置がトレ
イキャリアの循環経路上の位置に対応するものとなる。
【0051】したがって、トレイtをトレイキャリアに
載置する位置でトレイt上の部品の種類とトレイキャリ
アとの対応を記憶させておけば、部品の種類を確認する
必要があるトレイキャリアの循環位置においても、シフ
トレジスタを用いたテーブルのこのトレイキャリア位置
に相当するデータを参照するだけで、当該循環位置にあ
る部品の種類を確認することができる。
【0052】本発明による部品供給装置の実施例を概念
図として示した図4については先に従来例としてその概
略について説明したので、この図4に示されている各構
成要素の機械的な構造についての詳細を示した図5ない
し図14、制御システムを概念図として示す図15、お
よび実施例の動作を示した図15ないし図25のフロー
チャートによって、本発明の実施例を説明する。
【0053】《トレイ》図5を参照しながら部品を収容
するトレイの実施例を説明する。なお、このトレイtに
は一種類の部品だけが収容されるものであり、また、こ
の部品は組立ロボットRが取出すものであるために上下
方向に抜き差し可能に収容されるものであるが、この部
品のトレイt内における保持方法は部品の形状や構造に
よって異なることからトレイtにおける部品の保持手段
については図示を省略してある。
【0054】図5(a) はトレイtの斜視図であって、ト
レイtは全体として箱型であり、その上縁に設けられた
フランジ部には、複数のトレイtを積み重ねたときに上
段のトレイ底部が例えば5mm 程度嵌合してトレイ相互の
ずれを防止するための凹部t2を残してフランジt1が設け
られており、このフランジt1には平面形状が外縁側で広
いほぼ等脚台形に形成された第1および第2の切欠き部
t3,t4がそれぞれ形成されている。
【0055】また、トレイtの底部には、上記したよう
にトレイtを積み重ねたときに上段となるトレイtの底
部t5が下段のトレイtの上縁部に設けられている上記凹
部t2と嵌合するようにするための段部t6が底部全周にわ
たって設けられている。
【0056】さらに、このトレイtの底面にはトレイマ
ーク14が表示されており、このマーク14はベルとし
て貼付するなどの方法により設けられる。このトレイマ
ークとしては、部品の種類に相当する数の種別を表示す
ることが可能なバーコードやドットマークなど適宜のマ
ークを用いることができ、その表示する内容としては、
トレイtに一種類の部品だけを収容している場合には、
収容している部品の部品コードを符号化したものを用い
ることが望ましい。
【0057】このトレイtの平面的な大きさは使用され
るトレイtのすべてについて同一であるが、これらトレ
イtに収容する部品の大きさに応じて、図5(b) に示す
ように、その深さだけが45mm,85mm,125mm などのように
異なる深さの複数種類のトレイtを用いることができ
る。なお、以下の説明では、この図に示した3種類の深
さのトレイtを用いるものとし、深さが45mmのものをS
トレイ,85mmのものをMトレイ,125mm のものをLトレ
イという。
【0058】《入口リフタ》ストックモジュール8の入
口リフタスペース91 内を上下に移動する入口リフタ2
は、図4について説明したように、トレイ群Tを受入れ
た位置からストックモジュール81,2,3 中の所定の
モジュールに対応する高さまで入口リフタスペース91
を移動して、その上に載置されている部品入りトレイ群
Tをそのストックモジュールに押出すものである。
【0059】図4に示したように、この入口リフタ2
は、その基体の隅に前記の入口リフタスペース91 の隅
にそれぞれ設けられたガイドレール22と係合するガイ
ドローラ19(図6)が設けられるとともに、これらの
ガイドレール22の少なくとも1本に設けられたラック
21に係合するピニオン181 と、このピニオン181
を駆動する上下駆動モータ18を備えており、このモー
タ18を駆動することによってこの入口リフタ2は上下
に移動する。
【0060】この入口リフタ2には、載置されたトレイ
群Tを受入れたり、ストックモジュール8に押出すため
のベルトコンベア15が設けられており、さらに、この
ベルトコンベア15上に載置されたトレイtの底面に表
示されているトレイマーク14(図5)を読取るための
光電センサ20と、トレイtの停止位置を決めるために
シリンダなどの駆動機構によって倒伏制御可能なストッ
パ16と、トレイ群Tの横方向の移動を制限するための
ガイド板17が設けられている。
【0061】例えば自動倉庫への出庫指示によって無人
車が指定されたトレイ群を搬送して部品供給装置に到着
すると、初期位置にある入口リフタ2のベルトコンベア
15は回転して無人車から段積みされたトレイ群Tをこ
のコンベア15上に受入れるが、このときストッパ16
は上昇位置にあってトレイ群が搬入されたときの前端の
位置を決める。
【0062】トレイ群Tがこのストッパ16に到着する
と、ストッパ16に隣接して配置された光電センサ20
1 がこのトレイ群の到着を検知し、上記ベルトコンベア
15を停止させる。
【0063】また、ストッパ16とガイド板17により
位置を決められたトレイ群の最下部にあるトレイtの底
面のトレイマーク14は、ベルトコンベア15の中に設
けられた複数の感光素子からなる光電センサ20により
読取られ、制御プロセッサによって、このトレイ群が収
容している部品が指定された部品であるか否かがこのト
レイマーク14に基づいて検査される。
【0064】指定された部品を収容したトレイ群であれ
ば、入口リフタ2は上下駆動モータ18の駆動により回
転するピニオンとガイドレールに設けられたラック21
の噛み合いによってストックモジュール82,3 のいず
れかの指定されているストックモジュールにこのトレイ
群を運ぶ。
【0065】なお、初期状態において、入口リフタ2の
高さ位置が入口リフタ2のベルトコンベア15の上面と
ベースモジュール7のコンベア23の上面とが同一高さ
となるように設定されていれば、ストックモジュール8
1 にトレイ群Tを搬送する際に入口リフタ2が上下移動
する必要がないことは明らかであろう。
【0066】入口リフタ2が所定のストックモジュール
の高さに位置すると、ストッパ16を下降させるととも
にベルトコンベア20を回転させて、トレイ群Tをスト
ックモジュール8のフリーフローコンベアによって構成
されたバッファ23(図4,図7(a) )へ送り出す。
【0067】《ストックモジュール》図7(a) はストッ
クモジュール81,2,3 の1つを概念的に示してい
る。このストックモジュールは、同一種類の部品を収容
した複数のトレイtからなるトレイ群Tを前記の入口リ
フタ2から受入れて一旦ストックし、また、部品を収容
したトレイtをトレイ群Tから分離してトレイチェンジ
ャ4に送り出すためのものである。
【0068】なお、これらストックモジュール81,2,
3 はそれぞれが1種類の部品に割当てられており、し
たがって、1つのストックモジュールがストックしてい
るトレイ群Tは、いずれも同一の部品を収容している。
【0069】この図7の右側の4本のガイドレール22
で囲まれた空間は、前述した入口リフタ2が昇降する入
口リフタスペース91 であり、このガイドレール22の
少なくとも1本には入口リフタ2の昇降用ピニオン18
1 (図6)と噛み合うラック21が設けられている。
【0070】この入口リフタ2上が指定されたストック
モジュール8の高さまで上昇した後にコンベア15によ
って送出されたトレイ群Tは、複数のトレイ群を一時貯
蔵するためのフリーフローコンベアによって構成された
バッファ23上に移され、このコンベア上に貯蔵されて
いる複数のトレイ群の中で最前方にあるトレイ群Tが倒
伏可能なストッパ24に突き当たる位置まで移動して停
止する。
【0071】このストックモジュール8に貯蔵されてい
るトレイを組立ロボットに供給する指示が制御装置から
到来したとき、上記バッファ23の前方に設けられてい
る分離機構の分離爪26の直下に設けられてコンベア2
5上のトレイ群の存在を検知するセンサ(図示せず)に
より分離機構にトレイtがないことが検知されると、バ
ッファ23の前端に設けられている前記のストッパ24
を下降してからフリーフローコンベア23と分離爪26
の下のコンベア25を駆動してバッファ23内のトレイ
群を分離機構に移動させる。
【0072】トレイ群の先端が分離爪26の下のコンベ
ア25に到達すると、このコンベア25の移送速度はフ
リーフローコンベア23の移送速度より早いので、先頭
のトレイ群と次のトレイ群の間に間隙を生じ、この間隙
に前記ストッパ24を再び上昇させることによって、分
離機構に移されたトレイ群Tとバッファ23上に残され
たトレイ群とが分離される。
【0073】このコンベア25の位置には、図7(b) に
その断面を示したように、ラック27,ピニオン28お
よびロータリーアクチュエーター29によって分離爪2
6をこの図の紙面に垂直な方向に移動させるように構成
されており、これによって、トレイtのフランジ部t1
(図5)をその下方から掛止する突出状態とこのフラン
ジ部t1 から離間する引込状態とを切換える。
【0074】この分離爪26は上下に移動可能で左右一
対として設けられており、モータ32によって軸33を
介して駆動される左右のチェーン31にそれぞれの分離
爪26は結合されているので、このモータ32を駆動す
るとこれら一対の分離爪26はガイド機構30に沿って
同じ高さを保ちながら上下に移動する。
【0075】そして、1個のトレイtのフランジの高さ
より高く、かつ、このトレイtを2個積み重ねたときの
上段のトレイtのフランジの高さより低い高さからこの
分離爪26を突出した状態で上昇させると、分離位置に
あるトレイ群Tの下から2段目に位置しているトレイt
のフランジ部にこの分離爪26が係合して2段目より上
にあるトレイtが持ち上げられるので、最下段のトレイ
tが他のトレイtから分離される。
【0076】例えば、図5について説明したLトレイを
ストックしているストックモジュールでは、Lトレイの
フランジの上面の高さ(125mm) より高く、Lトレイを2
個積み重ねたときの上段のLトレイのフランジの下縁の
高さ(125+120-10=235mm)より低い高さから分離爪26を
突出した状態で上昇させることによって、最下段のトレ
イtが分離される。
【0077】上記のように、分離機構によってトレイ群
Tから最下段のトレイtが分離されるとこの最下段にあ
るトレイtのみがコンベア25上に残るので、このコン
ベア25を駆動することによって最下段にあったトレイ
tは出口リフタ6に向けて押し出される。
【0078】なお、最下段のトレイtが出口リフタ6に
排出された後、突出状態にある分離爪26をモータ32
を回転させることによって下方に移動させ、この分離爪
26上に残っているトレイ群をコンベア25上に降ろ
す。その後、ロータリーアクチュエーター29を駆動し
て分離爪26を突出位置から引込み位置に移動させて、
このトレイ群をコンベア25上に保持させる。
【0079】《出口リフタ》図8(a) に斜視図で示した
出口リフタ6は、上記のようにストックモジュール8の
分離機構で分離されたトレイtを把持しながら各ストッ
クモジュール81, 2,3 の出口リフタスペース92
下方に移動して、トレイチェンジャ4(図4)の上面に
設けられているローラコンベア60上にこのトレイtを
載置するためのものである。
【0080】この出口リフタ6は、入口リフタ2と同様
に、その基板61 の四隅にそれぞれ取付けられたガイド
ローラ49がガイドレール50に沿って上下に移動可能
なように支持されており、少なくとも1本のガイドレー
ルに設けたラック52に噛み合うピニオン481 をモー
タ48で回転駆動することによってこの基板61 が上下
に移動するように構成されている。
【0081】出口リフタ6の基板61 の下面には、断面
がコの字状でその垂直部に設けられた孔から突出するよ
うにしてベルトコベア47が設けられた一対の支持爪5
6が向かいあっており、これら支持爪56の間隔を把持
されるトレイtの側面に押付ける押付位置と押付けを解
除する解除位置とに移動させるための移動機構が設けら
れている。
【0082】この移動機構は、図8(b) の断面図および
同図(c) の平面図に示したように、支持爪561,562
にそれぞれ結合されているラック563,564 を備え、
これらラック563,564 はギヤによってその一方が移
動すると他方のラックが逆方向に移動するように構成さ
れている。
【0083】シリンダ53,54およびカム55は、上
記ラックの一方563 を移動させる機構であって、シリ
ンダ54はカム55を図8(c) の上下方向に移動させる
ものであり、シリンダ53はそのアームの先端に取付け
られているローラ531 をこのカム55のカム面に押付
けるものである。
【0084】この図8(c) 図示の状態では、シリンダ5
3のアームの先端に取付けられているローラ531 がカ
ム55によって図の左方に押されているので、シリンダ
53のアームに結合されている一方のラック563 も図
の左方にあり、他方のラック564 は右方に寄っている
ので、支持爪561,562 はその間隔が小さく、把持す
るトレイtにコンベア47を押付ける押付位置にある。
【0085】シリンダ54を制御してこのカム55を図
の上方に移動させると、上記ローラ531 が図の右方に
移動するので、このローラ531 が取付けられているア
ームに結合されている上記ラック563 も図の右方に移
動し、他方のラック564 は介在するギアによって逆に
図の左方に移動するので、支持爪561,562 の間隔が
トレイtの幅より拡がって、把持しているトレイtを解
放する解除位置となる。
【0086】初期状態においては、出口リフタ6は支持
爪561,562 が押付位置にある状態で最上段のストッ
クモジュールの位置にあり、部品を格納したトレイtを
供給する指令が制御プロセッサから到来すると、出口リ
フタ6の支持爪56の上端面と供給すべき部品を収容し
たトレイtがストックされているストックモジュール8
のベルトコンベア25(図7(a))の上面とが同一高さに
なったことを図示しない近接スイッチが検知するまでモ
ータ48を回転させて、出口リフタ6を下方に移動させ
る。
【0087】出口リフタ6がこの位置に到達した後、図
7のストックモジュール8のベルトコンベア25を駆動
すると分離されたトレイtはこのコンベア25によって
押出され、上記ベルトコンベア47を内側(トレイ側)
に押付けながら駆動すると、ストックモジュール8から
押出されたトレイtは上記コンベア47がそれぞれ設け
られている一対の支持爪56によってガイドされなが
ら、図8(b) に鎖線で示したように、支持爪561,56
2 によって把持される。
【0088】このようにしてトレイtを把持した出口リ
フタ6をトレイチェンジャ4の上面に設けられているロ
ーラコンベア60(図4)に近接した高さまで下降させ
た後にシリンダ54によって一対の支持爪56を開く
と、これら一対の支持爪56によって把持されていたト
レイtはトレイチェンジャ4のローラコンベア60上に
移される。
【0089】その後、出口リフタ6は、初期状態である
最上段のストックモジュールの位置に移動し、シリンダ
54を制御して支持爪56を押付位置に戻す。
【0090】《トレイチェンジャ》図9に斜視図で示す
トレイチェンジャは、全体として図2の原理図で説明し
たと同一の構成と機能とを有するものである。なお、こ
の図は、図示の便宜上、既に説明した図とは逆方向から
見た斜視図によって示されており、したがって、入口リ
フタからのトレイtは図の左から右に移送されるもので
ある。
【0091】このトレイチェンジャは、上述のように出
口リフタ6によってストックモジュール82,3 から搬
送されてきたトレイt、あるいは、ストックモジュール
1から押出されたトレイtを受けるローラコンベア6
0と、トレイtの停止位置を決めるストッパ61と、ト
レイtを搬入するための上下する押し爪65と、搬入シ
リンダ66、およびトレイ受け開閉用シリンダ64m
(図13)、トレイtの種類検知センサ68などからな
る受入機構を備えている。
【0092】この受入機構へのトレイtの受入は、この
受入機構内にトレイtが存在するか否かを制御プロセッ
サが記憶している情報などに基づいて判断を行い、トレ
イtがない場合にトレイtを受入れるものである。
【0093】ストックモジュール82,3 から前述のよ
うに出口リフタ6によってローラコンベア60に載置さ
れたトレイt、あるいは、ストックモジュール81 から
水平方向に押出されてローラコンベア60上に位置した
トレイtは、ローラコンベア60を駆動することによっ
てトレイtはストッパ61に向けて移送され、このトレ
イtがストッパ61に突き当たると図示しないトレイ検
知手段が働いてローラコンベア60を停止させることに
よって、所定の位置にトレイtを停止させる。
【0094】この位置で、ローラコンベア60の搬送面
より少し低い位置に設けられている光電センサ68によ
って図5に示したようにこのトレイtの底面に設けられ
ているトレイマーク14が読取られる。
【0095】なお、この図に示した光電センサ68は光
ファイバを介してマークを読取る形式のものとしてあ
り、図にはこの光ファイバの先端部がローラコンベア6
0のローラの間に示されているが、この光ファイバの他
端には光電変換素子が設けられるものである。
【0096】この光電センサ68で読取られたマークの
データは制御プロセッサに送られて部品コードに変換さ
れた後、作業メモリに一旦格納される。そして、後述す
るように、このトレイtを載置したトレイキャリアのキ
ャリアコードが得られたとき、図1(b),(c) に例示した
ようなテーブル手段の部品コード領域にこのキャリアコ
ードに対応した状態で格納される。
【0097】なお、この部品コードを制御プロセッサが
要求した部品の部品コードと比較することによって、こ
のトレイtが所要の部品を収容しているトレイtである
か否かを確認することができる。
【0098】《トレイチェンジャの循環機構》このトレ
イチェンジャには、トレイtを載置するトレイキャリア
621,622,623,624 を循環経路L(図2)に沿っ
て水平を保ちながらトレイ載置位置Pi→部品供給位置Ps
→その下方の位置Pu→トレイ排出位置Po→トレイ載置位
置Piと順次移動させるため、走行経路の形状がいずれも
この循環経路Lと同一で、水平方向にずれた位置に配置
された一組の駆動ベルト701,702 が循環経路Lの両
側にそれぞれ設けられている。
【0099】これらのトレイキャリアの停止位置は、図
10に示すように、それぞれトレイ載置位置Pi、部品供
給位置Ps、その下方の位置Pu、トレイ排出位置Poに一致
するように停止するが、実施例のようにトレイキャリア
が4個の場合、トレイ排出方向と逆側にあるトレイキャ
リア623 を、トレイ排出位置Poより上方で、後述する
排出機構64が干渉しない位置に停止させる。
【0100】なお、循環経路Lの反対側には、一組の駆
動ベルト703,704 が設けられ、これら駆動ベルト7
3,704 の構成およびトレイキャリア62との結合関
係などは、図示した一組の駆動ベルト701,702 の構
成およびトレイキャリア62との結合関係と同一である
ので、以下のトレイキャリアの循環動作についての説明
は、図示されている駆動ベルト701,702 とトレイキ
ャリア62に関する構成を引用する。
【0101】トレイキャリア62は、図13(b) の拡大
図に示したように、その底面に設けた突出部62Aに固
定された軸69が一方のベルト701 に固定されている
軸受71を挿通してリンク板72の一方の端部に固定さ
れており、このリンク板72の他端部に植設された軸6
1 は他方のベルト702 に固定された軸受711 に挿
通されている。
【0102】駆動ベルト701 と702 とは、このリン
ク板72に固定されている軸69,691 に相当する間
隔だけ水平方向にずれて配置されているので、これら駆
動ベルト701,702 および反対側の駆動ベルト703,
704 とを同一の速度で回転させれば、トレイキャリア
62は水平を保ちながら循環経路に沿って循環すること
になる。
【0103】これらベルト701,702,703,704
駆動機構は、図9に示されているように、ブレーキ機構
を内蔵しているモータ80からベルト79を介して駆動
軸78を回転駆動する。この駆動軸78には、ベルト7
1 を駆動するための駆動用プーリ76と、反対側の駆
動ベルト703 を駆動するための見えない駆動用プーリ
と、他方のベルト702,704 をそれぞれ駆動するため
の第3のプーリ761および見えない反対側の第4のプ
ーリとの4つのプーリが固着されている。
【0104】この第3のプーリ761 はベルト75を介
してベルト702 を駆動するための同径のプーリを駆動
するので、モータ80を回転させると、701,702,
3704 の4本の駆動ベルトは同一の速度で回転す
る。なお、左右に設けられているガイド81は、トレイ
キャリア62が水平を保って移動するように、ベルト7
1,702,703 704 をガイドする。
【0105】これによって、リンク板72は水平を保ち
ながら循環経路に沿って循環するので、このリンク板7
2に軸69で支持されているトレイキャリア62も水平
を保ちながらトレイ621,622,623,624 として図
示したトレイ載置位置Pi、部品供給位置Psその下方の位
置Puおよびトレイ排出位置Poを循環することができる。
【0106】組立ロボットに部品を供給するために上記
受入機構にあるトレイtをトレイチェンジャのトレイキ
ャリアに載置するとき、前記受入機構のローラコンベア
60に向かい合ったトレイ載置位置Piにあるトレイキャ
リア621 が空であることを制御プロセッサが認識し、
あるいは、このトレイ載置位置の下のトレイ排出位置で
空のトレイtを排出したトレイキャリアが上記トレイ載
置位置に達したことを示す信号を制御プロセッサが受け
ると、このトレイキャリア621 はトレイ載置位置Piに
停止させられる。
【0107】このトレイ載置位置で、トレイキャリア6
2の側面に表示されているキャリアマーク74が光電セ
ンサ741 によって読取られるが、このキャリアマーク
74は、前述したようにトレイチェンジャ内にあるトレ
イキャリア62を個々に識別できればよいため、この実
施例のようにトレイキャリアが4個の場合には、白と黒
のマークを2個組合わせることによって個々のトレイキ
ャリアを識別することができる。
【0108】また、キャリアマークがこのように簡単な
ものであることから、このキャリアマークを読取るセン
サ741 も上記したような2個のマークについて2種類
の表示を識別すればよいので小型・簡易なもので足り、
さらに、このセンサに接続する導線の本数も少なくて済
むことから、トレイキャリア内にこのセンサ741 を設
置することが容易になる。
【0109】この光電センサ741 によって読取られた
データは制御プロセッサに送られてキャリアコードに変
換される。そしてこのキャリアコードは、図1(b),(c)
に例示したように、前記のように作業メモリに一旦格納
されていた部品コードとこのキャリアコードとを対応さ
せた状態でテーブル手段に格納する。
【0110】一方、ローラコンベア60上のトレイtを
このトレイキャリア621 に載置するために、図13
(a) に示すように、トレイキャリアの端部に軸67を中
心として回転可能に設けられている開閉式扉63をシリ
ンダ64mで押して開くと同時に前記ストッパ61を倒
す。
【0111】その後、左右2か所の押し爪65を上昇さ
せ、この押し爪65がトレイtの後部に接触する高さま
で上昇したことが検知されると搬送用シリンダ66によ
る速い速度でこの押し爪65をトレイキャリア621
向かって移動させて、ローラコンベア60上のトレイt
を押出してトレイキャリア621 に載置する。
【0112】なお、この押し爪65と搬送用シリンダ6
6とによってトレイtをトレイキャリア上に載置するよ
うにした理由は、このローラコンベア60によってはト
レイtの移送速度を高めることが困難なためであり、ト
レイtの移送を助けるためにこのローラコンベア60を
駆動してもよい。
【0113】トレイtがトレイキャリア621 に載置さ
れると、搬送用シリンダ66、開閉扉63がスプリング
によって閉じてトレイtはトレイキャリア621 上の所
定の位置まで押される。また、トレイキャリア621
トレイtの搬入が完了した時点で搬送用シリンダ66を
図示の定位置に戻すとともに押し爪65を下降させて、
トレイtのトレイキャリア62への搬送処理は完了す
る。
【0114】上記のようにして、トレイtがトレイキャ
リア62上に載置されるとトレイtの位置決めが行なわ
れる。このトレイtの進行方向の位置決めは、トレイチ
ェンジャの一方の側面の左右2か所に取り付けられてい
る位置決め用のシリンダ82の軸の先端に取付けられて
いるテーパー形状のコマをトレイキャリアの逃げ穴を介
して図5に示したトレイtの縁部のテーパー形状の切欠
きt3,t4に嵌合させることによって行われる。
【0115】また、このシリンダ82と対向するトレイ
tの反対側の位置にも同様のシリンダを設けて、上記シ
リンダ82と同時に駆動してトレイtの中心線をトレイ
キャリア62の中心線に合わせるようにすることが望ま
しい。
【0116】このトレイtを載置したトレイキャリア6
1 は、前述したトレイチェンジャの循環機構によっ
て、トレイtを水平に維持しながら組立ロボット3がこ
のトレイtが収容している部品を取出す部品取出位置Ps
(トレイキャリア622 が示されている位置)まで移動
する。
【0117】前記トレイキャリア621 がトレイ供給位
置Piからこの部品取出位置Psに到達すると、制御プロセ
ッサはシフトレジスタによって構成されているテーブル
の部品コードとキャリアコードを組としてトレイ供給位
置Piに対応するシフトレジスタ上の記憶位置から部品取
出位置Psに対応するシフトレジスタ上の記憶位置までシ
フトさせる。
【0118】そして、このシフトレジスタからなるテー
ブルを参照して、部品取出位置Psに対応する記憶位置に
あるキャリアコードをこのトレイキャリアが収容してい
る部品コードに変換して、例えば上位装置からこの制御
プロセッサに到来している部品供給命令によって指定さ
れている部品コードとの一致を確認する。
【0119】そして、命令によって指定された部品コー
ドとテーブルから読出された部品コードとが一致する場
合には組立ロボットによる部品の取出しなどが正常に行
われるが、一致しない場合には組立ロボットによる部品
の取出しを禁止するとともに警報を発するなどの異常処
理を行う。
【0120】なお、このトレイtに収容されている部品
を複数個組付けに使用する場合には、トレイキャリアを
そのままの位置に維持して複数回の取出しを行えばよい
ことは明らかであろう。
【0121】この部品供給位置Psでの組立ロボットによ
る部品の取出しが終了すると、トレイチェンジャはトレ
イキャリアをトレイキャリア623 として示した次の位
置までシフトし、部品供給位置Psには後続するトレイキ
ャリア622 が位置して上記したと同様に組立ロボット
による部品の取出しが行われる。
【0122】この後続するトレイキャリア622 からの
部品の取出しも終了すると、トレイチェンジャは再びシ
フト動作を行うので、トレイキャリア621 はトレイ排
出位置Poに位置するようになる。
【0123】このとき、このトレイ排出位置Poにあるト
レイキャリアに組立ロボットに供給すべき部品が残って
いれば、後続するトレイチェンジャのシフト動作によっ
て再びトレイ載置位置Piを経て部品供給位置Psに至り、
ここでトレイtが収容している部品を組立ロボットによ
って取出させる。
【0124】上記のように、トレイチェンジャの部品供
給位置Psで組立ロボットによってトレイtから部品が順
次取出されるので、ついにはこのトレイtは空になる
が、このトレイtの各位置から部品を取出す順序は位置
座標テーブル上で予め定められているので、その最終位
置から部品がロボットにより取出されるとトレイtが空
になったことを意味するトレイ内最終部品信号が生成さ
れる。
【0125】このトレイ内最終部品信号は、部品コード
によって空になったトレイtを指示しているが、この部
品コードをキャリアコードに変換してから制御プロセッ
サのメモリに格納しておくことができる。
【0126】そして、ロボットからこの最終位置にあっ
た部品を取出し終わって部品取出完了信号を制御プロセ
ッサに送ると、制御プロセッサは上記のトレイ内最終部
品信号信号と部品取出完了信号とが存在することを検出
して、この空きトレイtをトレイチェンジャ4からを排
出するための排出処理を行なう。
【0127】すなわち、この空きトレイtを載置したト
レイキャリア621 が上記の部品供給位置Psから循環経
路に沿ってトレイ排出位置Poに符号624 として示した
位置に達すると、このトレイ排出位置Poのトレイキャリ
ア624 上にあるトレイtを、図1(c) に示したよう
な、シフトレジスタとして構成されたテーブルのトレイ
排出位置に相当するシフト位置にある部品コードとキャ
リアコードとによって確認する。
【0128】なお、テーブルをシフトレジスタによって
構成していない場合には、このトレイ排出位置にトレイ
キャリア62に表示されているキャリアマークを読取る
ためのセンサを図9に示したセンサ741 と同様に設
け、その読取出力からキャリアコードを得るようにして
もよいことは明らかであろう。
【0129】このようにして、排出すべきトレイtであ
ることが確認されると、次に、排出すべき空きトレイを
循環経路から外して、この空きトレイをトレイチェンジ
ャの排出機構64によって図14に示すベースモジュー
ル7に向けて搬出する排出動作が行われる。
【0130】図11および図12に示すように、トレイ
チェンジャの排出機構64は、トレイキャリア62の開
閉式扉63の下部に突き当たってこの扉63を開くシリ
ンダー64mと、トレイtを押す押し板64aと、この
押し板64aを移動させるための移動機構とを備える。
この移動機構は、先端に押し板64aが固設されたラッ
ク64b、ラック64bの移動をガイドするガイド板6
4c、ラック64bに螺合するピニオン64d、ピニオ
ン64dに螺合するラック64e、ラック64eが取り
付けられる取付け板64fおよび取付け板64fに固定
されるシリンダー64gと、次に排出位置Poに移動する
トレイキャリア62が移動する際に干渉しないように、
これらを上下方向に移動するためのガイド棒64k、ガ
イド棒64kを上下動自在に指示する軸受64l、取付
け板64fの下面に取り付けられた一対の屈曲自在なリ
ンク要素64h、このリンク要素64hを上下方向に拡
開させるように付勢するバネ64iおよび一対のリンク
要素64h間に連結されるシリンダー64jとを備え
る。
【0131】空きトレイを載置したトレイキャリア62
が排出位置Po にあるとき、トレイチェンジャの下部に
設けられた上記シリンダー64mによりトレイキャリア
62の開閉扉63は開いて、空きトレイは搬出可能な状
態になる。次いでシリンダー64jによりリンク要素6
4hが引き寄せられ、ガイド棒64kと軸受64lに沿
って取付け板64fは上昇する。
【0132】その後、取付け板64f上のシリンダー6
4gが、ピニオン64dを押し出すと、ピニオン64d
はラック64e上を回転し、同時にラック64bを移動
させる。ラック64bに取り付けられた押し板64a
は、ガイド板64cにそって空きトレイtを後方から押
し、空きトレイはトレイキャリア62の面上を滑りなが
ら図9に示されるローラコンベア89上に押し出され
る。
【0133】このとき、トレイキャリア62とローラコ
ンベア89との間にできる隙間は、トレイキャリアの開
閉扉63が開いた状態で橋のようになって埋められてい
る。また、板64aは、空きトレイを押出し終わった
時、シリンダー64gが引込み、続いてシリンダー64
jが押し出されたとき、図10の元の位置にもどる。
【0134】その後、前記ローラコンベア89を駆動す
ることによって、空きトレイはベースモジュール7(図
4,図14)に向かってストッパ90に突き当たるまで
移動して停止する。
【0135】《ベースモジュール》ベースモジュール7
は、図14に示すように、トレイチェンジャ4から排出
された空きトレイを段積みするための段積機構を備えて
おり、この段積機構には、ベルトコンベア34、このコ
ンベア34上に設けられた上下可能で空きトレイのフラ
ンジ部t1(図5)に両側から掛止可能な一対の爪35、
段積み位置を決めるストッパ36が設けられている。
【0136】この一対の爪35は、モータ42から回転
軸43によって駆動される一対のチェーン41に取付け
られているアーム411 によってガイド機構40に沿っ
て上下に移動する台351 に設けられている。
【0137】そして、この爪35をコンベア34上に積
み上げられたトレイ群の最下段にあるトレイtのフラン
ジ部を下方から掛止する突出位置と、このフランジ部か
ら離間した引込位置との間で往復運動させるために、こ
の爪35に固定されたラック37と、上記台351 に設
けられたピニオン38およびこのピニオン38を駆動す
るためのロータリーアクチュエーター39を備えてい
る。
【0138】この段積機構では、トレイチェンジャ4か
らコンベア34上に移送されてきたトレイtには、厚さ
125mm のLトレイと、厚さ85mmのMトレイと、45mmのS
トレイとがトレイキャリアに載置されて循環しているも
のと仮定する。
【0139】段積みすべき空きトレイが段積機構にない
状態では、爪35は開いていて段積みの対象となる空き
トレイと干渉しない高さ位置に待機しており、この位置
はトレイtの最大厚さがLトレイの125mm なのでコンベ
ア34面より130mm の位置に設定される。
【0140】ストッパ36に空きトレイが到着したこと
がセンサ361 によって検出されると、爪35は開いた
ままで最小厚さのトレイtのフランジより低い位置に移
動するが、この高さはトレイtの最小厚さが45mmでフラ
ンジ部の厚さが10mmなので、コンベア34面から30mm未
満の高さとなる。
【0141】なお、トレイtの高さは収容する部品ごと
に定まっており、部品コードに対応してトレイtの高さ
を格納したテーブルを用意したり、図1(b),(c) に示し
たテーブルに各キャリアコードに対応する部品コードに
加えて上記テーブルを参照することなどによってトレイ
tの高さを格納しておくことによって、トレイチェンジ
ャから排出されてくるトレイtの高さを予め知ることが
できる。
【0142】この位置でロータリーアクチュエーター3
9が起動して爪35が突出位置に移動するので、空きト
レイのフランジ部は爪35に下方から掛止される。その
後、爪35はモータ42によって上昇して、最大の厚さ
125mm を有するLトレイが次にトレイチェンジャから搬
入されたとしても衝突しないように、コンベア34面か
ら 130mmの高さまで空きトレイを持ち上げて待機状態に
なる。
【0143】上記の待機状態、すなわち、空きトレイあ
るいは段積みされた空きトレイからなる空きトレイ群が
既に段積機構にある状態では、上述のように爪35は閉
じて段積みされている空きトレイをコンベア面より130m
m の位置に持ち上げて待機しており、次の空きトレイが
ストッパ36に到着すると、爪35はこの爪35の移動
手段に設けられている図示しない光電スイッチが新たに
搬入された空きトレイを検知する位置まで下降する。
【0144】この下降位置は既に段積みされて持ち上げ
られていた空きトレイ(群)をトレイチェンジャから搬
入された空きトレイの上に降ろす位置であり、この位置
に到達すると、ロータリーアクチュエーター39が起動
して爪35が引込み位置に移動するので、新たに搬入さ
れた空きトレイの上に既に段積みされて段積機構にあっ
た空きトレイ(群)が降ろされて段積みされる。
【0145】その後、爪35が引込んだ状態のままこの
爪の上面の高さが最も薄いトレイtのフランジより低い
30mm以下になるまで爪35は下降し、次いでロータリー
アクチュエーター39が起動して爪35が突出位置に移
動して新たに搬入されたトレイtのフランジ部は爪35
に下方から掛止される。
【0146】その後、モータ42の駆動によって爪35
は上昇し、空きトレイ群はコンベア面より130mm の高さ
まで持ち上げられて待機状態に戻る。
【0147】上記のように、新たに搬入された空きトレ
イの上に、持ち上げていた空きトレイ群を降ろしたとき
に段積み上限スイッチ(図示せず)がオンしたとき、す
なわち、予定した高さまで空きトレイが積み重ねられた
ときには、ロータリーアクチュエーター39は起動して
爪35を引込み位置に移動するので、空きトレイ群は新
たに搬入された空きトレイを最下段としてコンベア34
上に載置された状態になる。
【0148】そしてストッパ36を下げてこのコンベア
34を駆動することによって、この空きトレイ群をこの
コンベア34から次のローラコンベア44へ押出して、
このコンベア44上にストックする。なお、上記のよう
に空きトレイ群をコンベア34に載置した後、段積機構
の爪35は引っ込んだ状態のままコンベア34面から13
0mm の高さまで上昇して待機状態に戻る。
【0149】上記のようにコンベア44にストックされ
ている空きトレイ群は、後続する空きトレイ群が段積機
構から前記同様に押出されてきたとき、この後続するト
レイ群に押されて前進する。
【0150】もし、この空きトレイ群をこのローラコン
ベア44の高さのままで部品供給装置の外部に放出して
よければ、このローラコンベア44をこのベースモジュ
ールの右端近くまで延長しておけばよいが、この実施例
では、この空きトレイを部品供給装置の外部への排出を
例えば最下段のストックモジュール81 (図4)のトレ
イ搬入位置から排出するようにしている。
【0151】このため、ベースモジュール7のストック
モジュール8の入口リフタスペース91 (図7)に対応
する位置にも入口リフタスペース71 が設けられてお
り、このスペース71 の隅にはストックモジュール8の
ガイドレールおよびラックに対応する位置にガイドレー
ルおよびラックが設けられて、前述した入口リフタ(図
6)がこの入口リフタスペース71 内を移動し得るよう
に構成されている。
【0152】ローラコンベア44にストックされている
空きトレイ群が段積機構から押出されてきた後続する空
きトレイ群に押されてストッパ45に突き当たる位置に
移動するとこの空きトレイ群をセンサ451 が検知する
と、、入口リフタ2はこのコンベア44の上面と入口リ
フタ2のベルトコンベア15の上面が一致したことをセ
ンサ(図示せず)が検知するまで下降する。
【0153】その後、ストッパ45を下降するとともに
上記ローラコンベア44と入口リフタ2のベルトコンベ
ア15とを回転することによって、入口リフタ2上に空
きトレイ群を移送する。なお、このとき、入口リフタの
ストッパはこの移送の妨げにならないようにしておくこ
とはいうまでもない。
【0154】入口リフタ2上に載置された空きトレイ群
が図6に示した入口リフタ2のベルトコンベア15で搬
送されて、この空きトレイ群の先端がベースモジュール
7の入口リフタスペースの先方に設けられたストッパ4
6まで達したことを図示しないセンサが検知すると、ベ
ースモジュールのローラコンベア44と入口リフタ2の
ベルトコンベア15との回転を止めて空きトレイ群を入
口リフタ2上に載置する。
【0155】その後、入口リフタ2は、この空きトレイ
群を例えば無人倉庫などに無人車によって搬出するため
に、ストックモジュール81 などの所要のストックモジ
ュールの高さまで上昇し、ベルトコンベア15を回転さ
せることによって、この空きトレイ群を無人車に乗せ
る。
【0156】なお、このように無人車によって空きトレ
イ群を搬出する際には、無人車のセンサによって空きト
レイ群の無人車への搬入が確認されるたとき、この無人
車からの搬入確認を示す信号によりベースモジュール7
のベルトコンベア15の回転を止める。
【0157】また、入口リフタ2は、図示しないセンサ
によって、空きトレイ群を無人車に乗せ終わってローラ
コンベア44のストッパ45の位置に空きトレイ群が検
知されなくなると、入口リフタ2のベルトコンベア15
の上面とベースモジュール7のコンベア23の上面とが
同じ高さになる位置に移動して初期状態に戻る。
【0158】《組立ロボット》本発明による部品供給装
置から部品の供給を受けて、所定の製品を組立てる組立
ロボット3の例について説明する。
【0159】図4に概略の構成が示されている組立ロボ
ット3は、トレイチェンジャ4の循環経路内の部品供給
位置Psにあるトレイtから部品を取り上げて把持する取
出アームを備えており、また、ロボットの下方の架台に
はフィンガーに把持された部品を被組立部材に取付ける
ための組立台12、取付けるべき個々の部品に対応した
フィンガーを着脱自在に保持するフィンガーストック、
ネジやE型止輪などの汎用締結部品を供給する台なども
設けられている。
【0160】また、部品供給装置やこの組立ロボットを
制御する制御プロセッサを含む制御装置や、部品を組付
けられる被組立部材、あるいは、組立が終了した部材を
載置して搬送するためのプラテン(コンベア11上の板
として示されている)を運ぶコンベアなどは、架台の側
方にそれぞれ設けられている。
【0161】以上のように構成されている組立ロボット
で本発明の部品供給装置によって供給された部品を被組
立体に取付ける組立動作について説明する。
【0162】コンベア11上を移動するプラテンが被組
立部材を載置して所定の位置に到着すると、図示しない
センサがこのプラテンの到着を検出し、システム全体を
制御するセルコントローラ13の制御によって図示しな
い位置決め機構によってこのプラテンの位置が位置決め
され、次いでこのロボットのアームによって被組立部材
は組立位置に移される。
【0163】次いで組立ロボットは、実行すべきプログ
ラム・ナンバーおよびスタート信号を上記セルコントロ
ーラから受けて組立動作を開始するが、このプログラム
・ナンバーで指示を受けて実行するプログラムには、上
記制御プロセッサの内部メモリ内に格納されているデー
タ、例えば、トレイ内の部品位置を記憶した座標テーブ
ル、部品をチャックするハンドの種類、組付けを行う座
標データ等を用いて動作に必要な情報が記述されてい
る。
【0164】例えば、部品供給位置Psにあるトレイtか
ら部品を取出す部品取出位置は、収容している部品の種
類ごとにこの部品を収容しているトレイ内の部品が存在
している位置の位置座標がテーブルとして組立ロボット
の制御プロセッサの内部メモリに記憶されている。
【0165】取出すべき部品を部品コードによって指定
した命令がセルコントローラから部品供給装置の制御プ
ロセッサと組立ロボットの制御プロセッサに到来する
と、部品供給装置の制御プロセッサは本発明によってテ
ーブルを参照してこの命令の部品コードをキャリアコー
ドに変換した後、指定された部品を収容しているトレイ
tを載置しているトレイキャリアを部品供給位置Psに移
動させたる。
【0166】一方、組立ロボットの制御プロセッサは、
上記のトレイキャリアが部品供給位置Psに到着した通知
を部品供給装置の制御プロセッサから直接あるいはセル
コントローラを介して受け取ると、その内部メモリから
トレイ内の部品位置を記憶した座標テーブルを参照しな
がらこのトレイ内の部品の取出しを実行する。
【0167】すなわち、トレイtからの部品の取出しを
1回実行するたびにそのトレイtの位置座標テーブルの
データを1つシフトして、次に取出す部品の位置の座標
データを進め、これを繰り返すことによって、トレイt
から予め定められている順序で部品を取出して被組立体
にこの部品を組付けていく。
【0168】このようにして組立作業が終了した被組立
体は、このロボットのアームによってコンベア11上の
プラテンに載置され、このプラテンの位置決めがセルコ
ントローラによって解除されてから、コンベア11によ
って後続する組立作業を行なう別の組立システム運ばれ
て次の組立作業が行なわれ、あるいは、完成品として保
管場所等に運ばれる。
【0169】《部品供給装置の制御装置》図15はこの
実施例の部品供給システムの制御系の全体構成を示すも
のであって、この制御系は1つのセルコントローラで2
系統の部品供給装置と2つの組立ロボットを併列的に制
御するものとして示してある。なお、このセルコントロ
ーラに接続された2系統の部品供給装置は同一のシリア
ルリンクにいもづる式に接続されており、アクセスする
部品供給装置を選択するために、伝送信号にこれら部品
供給装置に予め付与されているアドレスが付加されてい
る。
【0170】なお、セルコントローラが部品供給装置に
アクセスする際には、部品供給装置の番号を選択するこ
とによって自動的にこのアドレスが設定されるように構
成される。
【0171】部品供給装置や組立ロボットなどの機器に
はそれぞれ独立した制御装置が設けられており、セルコ
ントローラはこれら機器の運転状態を監視しながら、シ
ーケンスコントローラを使用して部品供給装置やその他
の周辺機器などに対する制御を行っている。
【0172】すなわち、組立台、部品整列機、コンベア
など独自に制御部を持たない機器の動作制御はこのセル
コントローラがシリアル系の入出力装置で行っている
が、それぞれが単独に制御装置を持っている2組の部品
供給装置や組立ロボットなどの装置に対してはシリアル
リンクを介したコマンドによる動作命令と状態信号によ
る動作確認とで全体の動作の流れのみを制御しており、
各装置の動作そのものはそれぞれが備えている制御装置
が制御している。
【0173】この実施例の部品供給装置の構成要素が、
ベースモジュール,複数のストックモジュール,トレイ
チェンジャに分けられることは前述のとおりであるが、
これらのモジュールは部品供給装置の制御装置とそれぞ
れの機器のシリアル伝送系の入出力装置(I/0) とシリア
ル伝送路で接続されていて、この伝送路を介して動作指
示信号や状態信号などの受け渡しが行われる。
【0174】上記の各構成要素は、機械的にそれぞれが
分離や結合が容易なように設計されており、例えば供給
する部品の種類数に応じてストックモジュールの数が変
わるので、これら構成要素の組み替えに対応するため
に、各構成要素ル間の制御系の接続は制御信号線,動力
電源線,制御電源線などを含めてすべてコネクタによっ
て縦続接続するようにしてある。
【0175】なお、各構成要素間の制御線の着脱を容易
にするために、伝送する信号は全て各構成要素内でパラ
レル信号からシリアル信号に変換して、制御装置とはシ
リアル伝送により信号の受け渡しが行われることは前述
のとおりである。
【0176】次ぎに、上記した制御系による組立作業に
ついての制御の概要を説明する。この実施例の部品供給
装置が部品の種類数に対応してストックモジュールの数
が変るために各構成要素の着脱が簡単にできるようにな
っていることは前述したとおりであって、このストック
モジュールの数が変化したときの制御の切換えのため
に、制御プログラムは予想されるすべてのストックモジ
ュール数や接続のパターンに対応させて予め用意されて
おり、プログラムの最初にこのパターンに応じた設定や
選択を行うことによって実行しようとする構成要素のパ
ターンに対応した動作が行われる。
【0177】組立ロボットとトレイチェンジャの状態は
セルコントローラが認識・記憶しており、それに従って
組立ロボットおよび部品供給装置に動作命令を順次出力
するとともにこの命令に基づく各構成要素の動作状態を
モニターしながら組立作業を進めていく。
【0178】部品供給装置のトレイtから組立ロボット
に対して部品を供給する基本的な1つのサイクルは次の
とおりである。 ・セルコントローラは部品供給装置の制御装置に対し
て、使用する部品を収容しているトレイtを載置してい
るトレイキャリアを部品供給位置Psにセットするよう命
令する。このとき、使用する部品は部品コードによって
指定される。
【0179】・部品供給装置の制御装置は、上記命令中
の部品コードをテーブル(図1(b) または(c) )を参照
してキャリアコードに変換し、このキャリアコードを有
するトレイキャリアを部品供給位置Psにセットし、セッ
トし終わるとセット完了信号を返す。
【0180】・部品供給装置の制御装置は、トレイチェ
ンジャが部品供給位置Psにセットしたトレイtが収容し
ている部品の種類を、図1(c) のようにシフトレジスタ
によって構成されているテーブルの部品供給位置Psに対
応する位置に記憶されている部品コードとキャリアコー
ドとの対応によって確認する。なお、テーブルが図1
(b) のように、シフトレジスタによって構成されたもの
でない場合には、この部品供給位置Psに設けられている
センサによって読取ったキャリアコードに基づいて部品
の種類を確認する。
【0181】・指定された部品がこの部品供給位置Psに
あることが確認され、この確認完了の通知がセルコント
ローラに送られると、セルコントローラは組立ロボット
に対して作業内容に応じたプログラムを指定した指令を
発行する。
【0182】・組立ロボットは、予め格納しているプロ
グラム中からこのプログラムを選択して、このプログラ
ムによる処理を実行し、この処理が終了すると処理完了
信号をセルコントローラに返す。
【0183】・セルコントローラは部品供給装置の制御
装置に対して、組立ロボットによる部品の取出しが完了
したことを示す信号を送信する。
【0184】・部品供給装置の制御装置は、トレイチェ
ンジャにおけるトレイキャリアの位置決めを解除する。
【0185】そして、始めに戻って、次に到来した命令
にしたがって、循環経路上の次のトレイキャリア、ある
いは、次に組立ロボットに供給する部品を収容している
トレイtを載置したトレイキャリアが部品供給位置Psに
位置するようにシフトする。組付けるべき部品の数に応
じて上記の処理を繰返して、この部品組立システムでの
組立処理を終了する。
【0186】以下、図面を参照しながらそれぞれの処理
について説明する。図16は電源投入時のセルコントロ
ーラ,部品供給装置および組立ロボットの起動準備動作
を示した図であって、セルコントローラに電源が投入さ
れると、セルコントローラは部品供給装置およびロボッ
トに電源投入を指示するとともに自動同期運転の状態に
セットする。
【0187】次いで、操作者は原点復帰ボタンを押し
て、すべての構成要素に原点復帰動作を行なわせる。す
なわち、ロボットアームやシリンダなどはすべて予め定
められた初期位置に戻し、トレイチェンジャではあるト
レイキャリアをトレイ載置位置Piに移動させてから停止
する。
【0188】部品供給装置および組立ロボットの各構成
要素が上記のような原点復帰を完了すると、部品供給装
置および組立ロボットの制御装置からそれぞれ原点復帰
完了信号がセルコントローラに送られ、セルコントロー
ラはこれら両者からの原点復帰完了信号を受信すると原
点復帰完了の表示を行って、起動準備が完了する。
【0189】図17は部品取出処理のフローチャート,
図18は部品取付処理のフローチャートであり、これら
の図によって、トレイtからの組付ける部品の取出しか
らこの取出した部品を被組立体に組付ける処理の概略を
説明する。なお、部品供給装置の制御装置および組立ロ
ボットの制御装置については、煩雑を避けるため、特記
が必要な場合を除いて、単に、部品供給装置および組立
ロボットという。
【0190】被組立体(ワーク)の組立ロボットの組立
位置への到着、周辺機器の起動準備状態等をセルコント
ローラが確認し、組立条件が整っていると、図17のフ
ローチャートに示すように、セルコントローラからトレ
イチェンジャに対して、組立開始を指示する組立開始信
号と、使用する部品の種類を部品コードによって指示す
る信号と、この部品を部品供給位置にセットする指令信
号とが部品供給装置に対して送出される。
【0191】部品供給装置は、セルコントローラからの
部品コードをテーブルを参照してキャリアコードに変換
し、現在部品供給位置にあるトレイキャリアのキャリア
コードと一致するか否かを照合する。
【0192】もし、指示された部品コードから変換され
たキャリアコードと現在部品供給位置にあるトレイキャ
リアのキャリアコードとが一致していない場合には、ト
レイチェンジャを動作させてこれらのキャリアコードが
一致するまでトレイキャリアを循環シフトさせる。
【0193】このトレイtの循環シフト動作は、最初高
速でベルト701,702 (図9)を駆動し、部品供給位
置の手前で図示しない減速センサがトレイキャリア62
を検知すると上記ベルト701,702 の速度を減速し、
更にトレイキャリアが移動して部品供給位置に設けた図
示しない停止位置センサがトレイキャリアを検知すると
駆動モータ80を停止させるとともに機械的なブレーキ
も作動させてトレイキャリアを部品供給位置に停止させ
る。
【0194】部品コードから変換したキャリアコードと
部品供給位置にあるトレイキャリアのキャリアコードと
が一致し、あるいは、一致するようになれば、トレイt
の位置決めを行い、この位置決めが完了すると位置決め
完了信号と部品供給位置にある部品コード(キャリアコ
ードから変換するか、あるいは、一致していることを条
件として指示された部品コードを返送してもよい。)を
セルコントローラにアンサーバックする。
【0195】なお、このトレイtの位置決めは、トレイ
チェンジャ本体の部品供給位置でフレームに取り付けら
れたシリンダ82(図9)のプランジャをトレイキャリ
ア62の側面に設けた孔を通してトレイtに押しつける
ことによって行う。
【0196】セルコントローラは、このアンサーバック
された部品コードと指示した部品コードとが一致してい
ない場合には系を異常停止させるが、一致していればこ
の部品コードで指示された部品を収容しているトレイ内
の部品の形状や収容位置などに応じた部品取出しプログ
ラムを指定した部品取出し起動指令を組立ロボットに送
る。
【0197】なお、このプログラムには、使用する部品
のトレイ内の部品位置を記憶した座標テーブル、使用す
るハンドの種類、組付け位置座標など動作に必要な全て
の情報が記述されている。
【0198】組立ロボットではこのプログラムに従って
部品の取出しを実行し、部品の取出し後、組立ロボット
の制御装置に記憶したトレイ内の部品位置を示す座標テ
ーブルの座標を1つ進め(シフト)てから部品取出し完
了信号をセルコントローラに出力するが、座標テーブル
のシフトによって取出した部品の位置がトレイ内の部品
収容位置の最終位置でないことが識別された場合には直
ちに動作完了信号をセルコントローラに対して送出す
る。
【0199】また、取出した部品の位置が最終位置の場
合には、トレイtが空きになったことを示すトレイ空き
信号をセルコントローラに対して送出してから、動作完
了信号をセルコントローラに対して送出する。
【0200】この図では図示されていないが、このトレ
イ空き信号を受信したセルコントローラは部品供給装置
の制御装置に対して、そのとき位置決めしていた部品と
同一の部品を収容しているトレイtを格納したストック
モジュールから部品を収容している実トレイをトレイチ
ェンジャに供給する処理を行うよう指示する。
【0201】部品供給装置の制御装置はセルコントロー
ラからのトレイ空き信号を受信すると、そのトレイtが
空であることをトレイキャリアのキャリアコードに対応
させて記憶し、また、該当する部品トレイを格納したス
トックモジュールに対して分離機構で1つのトレイtを
分離するように指示するとともに、このストックモジュ
ールおよび出口リフタに対してこの分離された1つのト
レイtをトレイチェンジャの受入機構に搬送するように
指示する。
【0202】なお、トレイ内の最終部品の1、2個前に
空トレイ準備信号を出力するようにしておけば、上記の
ような実トレイの供給処理を早めに実行させることがで
きることは明らかであろう。
【0203】また、同一種類の部品を複数個連続して使
用するために同一のトレイtから複数個連続部品を取出
す場合には、セルコントローラで取出す部品の個数を管
理し、設定されている数の部品を取出すまでセルコント
ローラは組立ロボットに同一のプログラムを実行させる
指令を繰返し送出し、この設定された数の部品の取出し
が終了したときにセルコントローラに部品取出し完了信
号を送出する。
【0204】上記の動作完了信号を受けたセルコントロ
ーラは、図18のフローチャートに示した処理に移っ
て、取出した部品の被組立体への組付け動作などを指示
するプログラムを指定した部品組付起動指令を組立ロボ
ットに対して送出し、組立ロボットはこのプログラムに
したがって部品の被組立体への取付けを実行する。
【0205】一方、セルコントローラは上記した組立ロ
ボットへの部品組付起動指令を送出した後、部品供給装
置に対して組立ロボットによる部品の取出しが終了した
ことを示す部品取出完了信号を送出するが、もし、上記
したトレイ空き信号が組立ロボットからセルコントロー
ラに到来しているときにはトレイ空き信号も併せて部品
供給装置に送出する。
【0206】この部品取出完了信号を受けたトレイチェ
ンジャでは、部品供給位置にあるトレイtの位置決めを
解除してトレイキャリアを循環シフトさせて次のトレイ
キャリアを部品供給位置に移動させる。
【0207】このとき、セルコントローラからトレイ空
き信号が到来している場合には、この部品供給位置にあ
ったトレイtが空きになったことを示す情報を部品供給
装置に記憶しておく。なお、このトレイtが空きになっ
た情報の記憶は、例えば、図1(b),(c) に示したように
構成されているテーブルの部品供給位置に対応する位置
に記憶されている部品コードおよびキャリアコードに対
応させて空きを示す適宜のコードを記憶させることによ
って行ってもよい。
【0208】セルコントローラでは、組立ロボットから
部品の組付けが完了したことを示す動作完了信号と、部
品供給装置からのトレイキャリアの循環シフトが終了し
たことを示す信号(図示せず)とを受信すると、他に組
付ける部品があるか否かを判断し、組付ける部品があれ
ば図17に“A”で示した点から処理ルーチンに戻って
次に組付ける部品の指定以降の処理を繰返えす。
【0209】他に組付ける部品がなければ1サイクルが
完了したことになるので、例えば、被組立体をコンベア
11上のプラテン10に乗せて次の組立作業を行なう組
立システムや製品を保管する倉庫などの所定の場所に移
送するなどの1サイクル完了処理を行う。
【0210】次いでセルコントローラは、部品供給装置
の停止が指示されているか否かを判断し、停止が指示さ
れていなければ図17に“B”で示したようにスタート
開始の状態に戻るが、停止が指示されていれば部品供給
装置および組立ロボットに停止信号を送出して、部品供
給装置および組立ロボットが停止したことを確認した
後、停止する。
【0211】なお、トレイキャリアにトレイtを載置し
ない空の設定をする必要がある場合には、このトレイキ
ャリアに載せる部品コードとして予め定めたデータ、例
えば“0”をテーブルにおけるこのトレイキャリアに対
応した部品コードとして予め記憶させておくことによっ
て、実トレイを供給すべきトレイキャリアであるかを判
別することができる。
【0212】図19はトレイチェンジャにおいてトレイ
キャリアを循環し、あるいは、トレイキャリア上の空き
トレイを排出したり、部品を収容しているトレイtを空
いているトレイキャリアに供給する、トレイチェンジャ
のトレイ循環・交換処理を示すフローチャートであり、
図9のトレイチェンジャの図を参照しながら説明する。
【0213】トレイキャリアを循環させるために、先ず
モータ80のブレーキを解除した後にこのモータ80を
高速で駆動し、いずれかのトレイキャリアが減速点に達
したことが図示しないセンサによって検出されるとこの
モータ80の回転を応答して低速駆動に切換える。
【0214】次いで、トレイキャリアが停止点に到達す
るとこのモータ80を瞬時に停止するとともにこのモー
タのブレーキを作動させてトレイキャリアの循環を停止
させる。この実施例では、3つのトレイキャリア621,
622,624 がそれぞれトレイ載置位置Pi,部品供給位
置Ps,トレイ排出位置Poに停止し、残る1つのトレイキ
ャリア623 は図9図示のようにトレイチェンジャ62
2 の下方で停止している。
【0215】このようにトレイキャリアが停止したと
き、トレイ排出位置Poにあるトレイtが空き状態にあれ
ば図20によって後に説明する空きトレイ排出処理が行
われ、また、トレイ載置位置Piにあるトレイキャリアに
トレイtを載置する場合には図21によって後に説明す
る実トレイの供給処理が行われる。
【0216】なお、トレイキャリアにトレイtを載置し
ない空の設定をする必要がある場合には、このトレイキ
ャリアに載せる部品コードとして予め定めたデータ、例
えば“0”をテーブルにおけるこのトレイキャリアに対
応した部品コードとして予め記憶させておくことができ
る。
【0217】このようにしておけば、トレイ載置位置Pi
にあるトレイキャリアにトレイtを載置する処理を行う
か否かをこのテーブルを参照することによって直ちに判
断できるばかりでなく、部品取出し完了後にトレイtを
循環させるときにも、実トレイの供給や空きトレイの排
出がない限り、この空の設定がされているトレイキャリ
アが部品供給位置にきたときにはこのトレイキャリアを
を飛ばして次のトレイキャリアが部品供給位置にセット
されるようにすることによって部品供給装置としての処
理速度を向上させることができる。
【0218】なお、このような、空きトレイの排出や実
トレイの供給を必要としない場合にはこれらの処理が行
われないことは当然であり、また、上記の空きトレイ排
出処理と実トレイの供給処理の双方が必要な場合にはこ
れら処理を併行して行うことができる。
【0219】そして、部品供給位置Psにあるトレイキャ
リア622 に組立ロボットによって部品が取出されるべ
きトレイtがあるか否かをチェックし、所要のトレイt
があればこの部品の取出しが完了するまでこの停止状態
を維持するが、所要のトレイtがなければ上記の循環動
作を繰返えす。
【0220】なお、部品供給位置Psにあるトレイtが所
要の部品を収容しているか否かは、テーブルがシフトレ
ジスタによって構成されていれば、図1(c) について説
明したように、この部品供給位置Psトに相当するテーブ
ルの記憶位置にある部品コード,キャリアコードに関す
る情報を用いてチェックすることができる。
【0221】図20は、図19について上述した空きト
レイの排出処理を示すフローチャートであって、トレイ
チェンジャの構成を示した図9および排出機構を示した
図10〜12を参照しながら説明する。先ず、トレイ排
出位置Poに到着したトレイキャリアが空きトレイを載置
したものであるか否かをメモリに格納されている情報を
用いてチェックするが、このチェックは、前述のよう
に、テーブルに部品コードおよびキャリアコードと対応
して格納されているトレイtの空きを示す情報によって
行なうことができる。
【0222】前記テーブルがシフトレジスタによって構
成されている場合には、図1(c) について説明したよう
に、このトレイ排出位置Poに相当するテーブルの記憶位
置にある部品コード,キャリアコードに対応するトレイ
空き情報から、このトレイ排出位置にあるトレイtが空
きであるか否かの情報を得ることができる。
【0223】上記のチェックの結果、この排出位置Poに
あるトレイキャリアに載置されているトレイtが空きで
あると判断されると、トレイキャリア62の開閉扉63
をシリンダー64mで開くとともに、シリンダー64j
を伸張させてバネ64iの弾性力に抗してリンク要素6
4hを拡開させて取付け板64fを上昇させる。次い
で、シリンダ64gを駆動させて押し板64aを前進さ
せ、この押し板64aはトレイキャリア62の切欠き6
2bを通過して空きトレイをその後方から押しながら移
動し続ける。同時に、ローラコンベア89を駆動させる
ことにより、空きトレイはローラコンベア89上をスト
ッパ90に突き当たるまで移動する。なお、トレイキャ
リア62の切欠き62bを省略して、押し板64aをト
レイキャリア64の上方から前方に移動させてトレイを
押すようにしてもよい。
【0224】次に、トレイtの先端がトレイストッパ9
0に到着したかどうかを判定する。即ち、図示しないセ
ンサによって移動が完了したことを検出する。到着して
いない場合には、さらに押し板64aを前進させる。到
着した場合には、押し板64aを後退させて初期位置に
復帰させ、シリンダー64jを縮ませて取付け板64f
を下降させる。さらに、開閉扉63を閉じてローラコン
ベア89を停止させる。
【0225】そして、上記のようにメモリに記憶されて
いるテーブルのトレイtが空きであることを示すトレイ
空き情報をクリアして空きトレイ排出処理を終了する。
なお、このトレイキャリアにトレイtが載置されていな
いことを示すために、トレイtを載置していないことを
示す情報をこの空き情報をクリアする代わりに書込んだ
り、あるいは、このクリアされる空き情報に対応するキ
ャリアコードに対応して記憶されている部品コードも同
時にクリアするようにしてもよい。
【0226】図21は部品を収容しているトレイ(実ト
レイ)をトレイ載置位置Piでトレイキャリアに載置する
実トレイのトレイキャリアへの載置処理を示すフローチ
ャートであって、図9のトレイチェンジャの図を参照し
ながら説明する。
【0227】トレイ載置位置Piにトレイキャリアが到着
すると、このトレイキャリアがトレイtを載置している
か否かを、メモリに格納している上述のようなトレイt
を載置していないことを示す情報に基づいて制御装置が
判断する。
【0228】この判断の結果、トレイキャリアにトレイ
tが載置されていればそのままリターンするが、トレイ
tが載っていなければプログラムがこのトレイキャリア
にトレイtを載置するように指示しているか否かをチェ
ックし、トレイtを載置しないことが指示されていれば
直ちにリターンするが、トレイtを載置することが指示
されていれば次のステップに移る。
【0229】このステップでは、トレイチェンジャのロ
ーラコンベア60を含むトレイ受入機構にトレイtが存
在しているか否かをチェックし、トレイtがなければス
トックモジュールからトレイtが移送されてくるまで待
機する。
【0230】この受入機構にトレイtがあり、あるい
は、ストックモジュールからトレイtが到着すれば、セ
ンサ68で読取ったこのトレイtに表示されている部品
コードとこのトレイキャリアに設定されている部品コー
ドとを照合し、不一致であれば異常停止させるが、一致
すればトレイtのトレイキャリアへの載置動作を開始す
る。
【0231】すなわち、トレイキャリア62の開閉扉6
3をプランジャ64(図13(a))で開き、受入機構のス
トッパ61を下降させるとともに押し爪65を上昇させ
た後、この押し爪65を搬入シリンダ66で前進させ、
トレイtはこの押し爪65によって押出されてトレイキ
ャリア62上に載置される。
【0232】トレイtがトレイキャリア62に載置され
ると、開閉扉63はスプリングの作用によって復旧して
トレイtをトレイキャリア上に確保する。そして、受入
機構のストッパ61を立上げて次のトレイtがトレイ載
置位置に侵入しないようにし、次いで搬送用シリンダ6
6を図示の定位置に戻すとともに押し爪65を下降させ
て、トレイtのトレイキャリアへのトレイ載置処理を完
了させる。
【0233】図22は、図6に示した入口リフタ2の部
品を収容しているトレイ群(実トレイ群)の受入れおよ
び空きトレイ群の移送処理を示すフローチャートであっ
て、上記の入口リフタを示した図6、ストックモジュー
ルを示した図7、ベースモジュールを示した図14を参
照しながら説明する。なお、入口リフタ2の初期位置
は、例えば無人車によって運ばれてきた実トレイ群を受
入れる高さ位置、例えばストックモジュール83 (図
4)の高さ位置にあるものとする。
【0234】入口リフタに実トレイ群が載置されると、
このトレイ群の最下段にあるトレイtの底面に表示され
ているトレイコード(部品コード)をセンサ201 によ
って読取って、ストックモジュール81,2,3 のいず
れかに格納すべきトレイ群であるか否かをチェックし、
これらのストックモジュールには格納されない部品を収
容したトレイ群であれば異常停止する。
【0235】これらストックモジュール81,2,3
いずれかに格納すべき部品を収容しているトレイ群であ
れば、このトレイ群を格納すべきストックモジュールを
決定するとともに、このストックモジュールにこのトレ
イ群を格納するストックスペースがあるか否かをチェッ
クする。
【0236】この決定されたストックモジュールにスト
ックスペースがなければ、入口リフタはこのトレイ群を
載置したままで待機するが、ストックモジュールにスト
ックスペースが生じた場合に実トレイ群の供給が要求さ
れるので、実際上このような状態になることはない。
【0237】次いで入口リフタ2は上記の決定されたス
トックモジュールがストックモジュール83 であればそ
のままの位置で、また、決定されたストックモジュール
がストックモジュール81 あるいは82 であればこれら
ストックモジュールの位置に移動してから、ストッパ1
6を下降させ、ベルトコンベア15とストックモジュー
ル8のローラコンベア23を駆動してトレイ群をストッ
クモジュール8に向けて移送する。
【0238】このトレイ群がストックモジュール8のロ
ーラコンベア23の終端部分に設けられているストッパ
24に到着したことが図示しないセンサによって検知さ
れると、入口リフタ2のストッパ16を上昇させるとと
もにベルトコンベア15とストックモジュールのベルト
コンベア23を停止させてトレイ群をストックモジュー
ル8のローラコンベア23上にストックし、その後、入
口リフタ2は前記のようにトレイ群を受入れる高さ位置
に相当する初期位置に移動して停止する。
【0239】一方、ベースモジュール7の段積機構上に
積み重ねられた空きトレイ群の高さが予め定められた高
さを超えて満抔になると、図22の右側に示されている
ように、入口リフタ2は、空きトレイ群をベースモジュ
ールからこの空きトレイ群を外部に搬出するストックモ
ジュール、例えば、ストックモジュール83 まで搬送す
る処理を行う。
【0240】空きトレイが満抔になると、入口リフタ2
はベースモジュール7の入口リフタスペース71 まで下
降するととともに、ベースモジュール7のストッパ45
と入口リフタ2のストッパ16を下降させて引っ込ませ
る。
【0241】次いで、ベースモジュール7のローラコン
ベア44を駆動すると同時にベースモジュール7のベル
トコンベア15を逆転駆動することによって、ベースモ
ジュール7の上記ローラコンベア44上にあった空きト
レイ群がベースモジュールのストッパ46に突き当たる
まで移動させて、空きトレイ群をこの入口リフタ上に移
動・載置する。
【0242】その後、入口リフタのストッパ16および
ベースモジュールのストッパ45を上昇させるととも
に、上記入口リフタのベルトコンベア15とベースモジ
ュールのローラコンベア44を停止させ、入口リフタ2
は空きトレイ群を載せたまま空きトレイ群を外部に搬出
するストックモジュール83 の位置、すなわち、初期位
置に移動して、外部へ空きトレイ群が移送されるのを待
機する。
【0243】図23は、実トレイをトレイチェンジャに
送るために、ストックモジュール8に格納されているト
レイ群から1つのトレイtを分離して出口リフタに移送
するまでの処理を示すもので、ストックモジュールの構
成を示した図7を参照しながら説明する。
【0244】先ず、分離された1つのトレイt、すなわ
ち、トレイ群の最上段にあってそれ以下にあったトレイ
tがすべてトレイチェンジャに供給されてしまったトレ
イtが分離機構のベルトコンベア25上にあるか否かを
チェックし、1つのトレイtだけがこのベルトコンベア
25上にあれば直接出口リフタへの移送が行われるが、
ベルトコンベア25上に複数の実トレイが積み重ねられ
ているトレイ群がある場合には分離動作が行われる。
【0245】この分離動作は、分離爪26を開いた状態
にしてから最下段まで降下させてから、分離機構のベル
トコンベア25上にトレイ群があるか否かをチェック
し、トレイ群がなければ入口リフタからトレイ群が供給
されるのを待つ。
【0246】トレイ群がベルトコンベア25上に存在
し、あるいは、入口リフタからの供給によって存在する
ようになると、分離爪26はトレイ1個に相当する高さ
より高く、トレイtを2段積み重ねたときの2段目のト
レイtのフランジの下縁より低い高さ、例えば、このト
レイ群がSトレイからなるものであれば図5(b) に示さ
れているように45mmから75mmの範囲の高さ、Lトレイか
らなるトレイ群であれば125mmから 235mmの範囲の高さ
まで上昇して、分離爪26を閉じる。
【0247】この分離爪26が閉じた状態で、ベルトコ
ンベア25の上面から少なくともトレイ1個分の高さま
で上昇を続けると、トレイ群中の下から2段目のトレイ
tのフランジにこの分離爪26が係合してこの2段目よ
り上にあるトレイtを持上げるので、最下段のトレイt
だけがベルトコンベア25上に残されてトレイtの分離
は終了し、前記の1つのトレイtがこのベルトコンベア
25上にある場合と同様に出口リフタへの移送が行われ
る。
【0248】出口リフタへのトレイtの移送は、この分
離動作を終えたストックモジュールの位置までこの出口
リフタ6が移動し終るのを待って、ストックモジュール
のベルトコンベア25と出口リフタ6のベルトコンベア
47とを駆動することによって行われる。
【0249】図24は、図8に示した出口リフタ6にお
けるストックモジュール8からのトレイtの受入れと、
載置しているトレイtのトレイチェンジャのトレイ受入
機構への移送、すなわち、トレイチェンジャへのトレイ
移送処理を示すフローチャートである。
【0250】セルコントローラから部品を収容している
実トレイをトレイチェンジャに供給するよう要求される
と、供給すべき部品を格納しているストックモジュール
8の位置まで出口リフタは移動し、図23について説明
した処理によって1つのトレイが分離されるのを待つ。
【0251】1つのトレイtだけがストックモジュール
の分離機構のベルトコンベア25上にある状態になる
と、出口リフタのコンベア47をトレイtに押付ける押
付位置に移動させるとともに、このベルトコンベア25
と出口リフタ6のベルトコンベア47とを駆動すると、
ストックモジュール8から押出されたトレイtはこのコ
ンベア47がそれぞれ設けられている一対の支持爪56
によってガイドされながら移動して、支持爪56によっ
て把持される。
【0252】次いで、トレイチェンジャの受入機構にト
レイtがないことを確認した後、このトレイtを把持し
た出口リフタ6をトレイチェンジャ4の上面に設けられ
ているローラコンベア60(図4,図9)に近接した高
さまで下降させ、シリンダ54によって一対の支持爪5
6を開くことによって、トレイtをトレイチェンジャ4
のローラコンベア60上に移す。
【0253】その後、出口リフタ6は、初期状態である
最上段のストックモジュールの位置に移動し、シリンダ
54を制御して支持爪56をトレイtを押付ける押付位
置に戻して処理を終了する。
【0254】図25は、図14に示したベースモジュー
ルにおける空きトレイの段積みと排出の処理を示すフロ
ーチャートであって、トレイチェンジャから空きトレイ
が排出されたときにこの処理が行われる。
【0255】空きトレイがトレイチェンジャから排出さ
れるとベルトコンベア34を駆動してこの空きトレイを
ベースモジュールの段積機構に受入れ、段積みの対象と
なる空きトレイと干渉しない高さ位置に爪を開いた状態
で待機していた爪35を、この爪35の移動手段に設け
られているセンサがこの空きトレイを検知する位置まで
下降させる。
【0256】なお、図1(b),(c) に示したテーブルに各
キャリアコードに対応する部品コードに加えてトレイt
の高さを格納しておくことによって、トレイチェンジャ
から排出されてくるトレイtの高さを予め知ることがで
きることは前述のとおりである。
【0257】この下降位置に到達すると、ロータリーア
クチュエーター39が起動して爪35が開く位置に移動
するので、新たに搬入された空きトレイの上に既に段積
みされて爪35によって保持されていた空きトレイ
(群)が降ろされてこの空きトレイ上に段積みされる。
【0258】その後、この爪35は、爪35が引込んだ
状態のままその上面の高さが最も薄いトレイtのフラン
ジより低い最下段の位置まで下降し、次いでロータリー
アクチュエーター39を起動して爪35を突出させて閉
じ位置とし、この状態でこの爪35を上昇させることに
よって新たに搬入されたトレイtのフランジの下部に爪
35を掛止させる。
【0259】このように、新たに搬入された空きトレイ
の上に爪35によって持ち上げていた空きトレイ群を降
ろしたときに、図示しない段積み上限スイッチがトレイ
tを検知しないときには、最大の高さを有するLトレイ
が次にトレイチェンジャから移送されてきたとしても干
渉しない高さに爪35を上昇させて処理を終了する。
【0260】しかしながら、上記の段積み上限スイッチ
がトレイtを検知したときには、爪35を最下段まで移
動させてこの爪35を開くとともにストッパ36を下
げ、ベルトコンベア34を駆動することによって、この
空きトレイ群をこのコンベア34から次のローラコンベ
ア44へ押出して、このコンベア44上に空きトレイ群
をストックする。
【0261】もし、このベースモジュールのローラコン
ベア44の高さのままでこの空きトレイ群を部品供給装
置の外部に放出してよければ、このローラコンベア44
をこのベースモジュールの右端近くまで延長しておけば
よいが、この実施例では、この空きトレイの部品供給装
置の外部への排出を最下段のストックモジュール8
1(図4)のトレイ搬入位置から、例えば実トレイを搬
送してくる無人車に搭載して移送するため、この空きト
レイ群をこのストックモジュール81 まで移送する必要
がある。
【0262】このため、ローラコンベア44にストック
されている空きトレイ群が段積機構から押出されてきた
後続する空きトレイ群に押されてストッパ45に突き当
たる位置に移動してこの空きトレイ群をセンサ451
検知すると、セルコントローラは入口リフタをこのベー
スモジュールの位置に移動させるように部品供給装置に
指示する。
【0263】この指示によって入口リフタがこのベース
モジュール到着すると、ストッパ45を下降するととも
に上記ローラコンベア44と入口リフタ2のベルトコン
ベア15とを同時に駆動することによって、空きトレイ
群を入口リフタ2上に移送する。なお、このとき、入口
リフタのストッパ16はこの移送の妨げにならないよう
にしておくことはいうまでもない。
【0264】その後、ベースモジュールのストッパ45
を上昇させて次の空きトレイ群がこのベースモジュール
の入口リフタスペースに入り込まないようにして、この
処理を終了する。
【0265】本発明が適用されるトレイチェンジャにお
いては、組立ロボットが組付けに使用する順番にしたが
って所要の部品が速やかにこの組立ロボットに供給され
るようにするため、トレイキャリアの循環経路にしたが
って所要の部品を収容したトレイtが配置されるように
トレイキャリアへのトレイtの載置順を選んで、タクト
タイムの短縮を図ることが望ましい。
【0266】
【発明の効果】以上のように、本発明では、複数のトレ
イキャリアを固定された間隔をもって循環経路にそって
循環させるとともに、1つのトレイキャリアがトレイ排
出位置にあるときに、次にトレイ排出位置に停止するト
レイキャリアをトレイ排出位置よりも上方に停止させる
循環機構と、空になったトレイを上記トレイ排出位置の
トレイキャリアから排出する排出機構とを備えているの
で、底部に排出用の開口部のない剛性の高いトレイキャ
リアを提供でき、この結果、重い部品を入れたトレイの
搬送が可能となり、また、対象部品の重さやトレイ内の
部品の残数によって、トレイキャリアの位置が変わらな
いため、複雑なトレイ位置決めが不要な部品供給装置を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる部品供給装置の原理を示す図で
ある。
【図2】トレイチェンジャの原理的構成を示す図であ
る。
【図3】部品供給装置の制御装置の構成を示すブロック
図である。
【図4】本発明が適用される部品供給装置の実施例を概
念的に示す図である。
【図5】実施例で使用されるトレイを説明する図であ
る。
【図6】入口リフタの実施例を示す概念図である。
【図7】ストックモジュールの実施例を示す概念図であ
る。
【図8】出口リフタの実施例を示す概念図である。
【図9】本発明に係わる部品供給装置のトレイチェンジ
ャの実施例を示す概念図である。
【図10】本発明に係わる部品供給装置のトレイキャリ
アの停止位置を示す配置図である。
【図11】本発明に係わる部品供給装置のトレイチェン
ジャの排出機構を示す斜視図である。
【図12】同側面図である。
【図13】トレイチェンジャの要部を示す図である。
【図14】ベースモジュールの実施例を示す概念図であ
る。
【図15】部品供給装置の実施例の制御システムの構成
を示す図である。
【図16】起動準備を示すフローチャートである。
【図17】部品取出処理を示すフローチャートである。
【図18】部品組付処理を示すフローチャートである。
【図19】トレイチェンジャのトレイキャリア循環・ト
レイ交換処理を示すフローチャートである。
【図20】空きトレイの排出処理を示すフローチャート
である。
【図21】トレイキャリアへの部品を収容しているトレ
イの供給処理を示すフローチャートである。
【図22】入口リフタの部品を収容しているトレイ群受
入れと空きトレイ群の移送処理を示すフローチャートで
ある。
【図23】ストックモジュールの分離機構の処理を示す
フローチャートである。
【図24】出口リフタのトレイチェンジャへの移送処理
を示すフローチャートである。
【図25】ベースモジュールの空きトレイの段積み・排
出処理を示すフローチャートである。
【図26】従来の部品供給装置のトレイチェンジャーを
示す概念図である。
【符号の説明】
62(C) トレイキャリア 64 排出機構 TC トレイチェンジャ L トレイキャリア循環経路 Pi トレイ載置位置 Ps 部品供給位置 Po トレイ排出位置 t トレイ ti トレイ(供給されるトレイ) to トレイ(排出されるトレイ) R 組立ロボット W 被組立体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 礼彦 愛知県名古屋市東区泉二丁目28番24号 リコーエレメックス株式会社内 (56)参考文献 実開 平1−172525(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 57/00 - 60/00 B23P 19/00 - 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレイを載置するトレイキャリアを、固
    定された間隔をもって、トレイを受入れるトレイ載置位
    置、トレイに収容されている部品を組立ロボットが取出
    し可能な前記トレイ載置位置と水平方向に位置する部品
    供給位置およびトレイを排出する前記トレイ載置位置の
    下方に位置するトレイ排出位置に循環移動させる循環機
    構と、 部品を収納したトレイを貯蔵する貯蔵部と、 前記貯蔵部に貯蔵されているトレイを前記トレイ載置位
    置に位置する前記トレイキャリアに搬送する搬送手段
    と、 前記トレイ排出位置に位置する前記トレイキャリアに載
    置されたトレイを前記トレイを受入れる方向とは逆方向
    に押出して排出する排出手段と、 前記排出手段を、前記トレイキャリアに載置されたトレ
    イを押出可能な位置である上方に移動させる移動手段
    と、 前記トレイ排出位置に位置する前記トレイキャリアに載
    置されたトレイに部品が収納されていない場合は前記移
    動手段に指令して前記排出手段を上方へ移動させると共
    に前記排出手段に指令して載置されているトレイを排出
    させ、トレイが排出された前記トレイキャリアが前記ト
    レイ載置位置に循環されて位置付けされたとき前記搬送
    手段に指令して前記貯蔵部に貯蔵されているトレイをト
    レイキャリアに搬送させる制御手段と、 を備えたことを特徴とする部品供給装置。
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