JPH08120763A - 合成樹脂製雨水桝 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 受口を掃除口部の開口部に形成しない雨水桝
の掃除口部を桝本体の埋設深さに対応して切断した切断
廃棄部を桝本体の掃除口部に受口を形成した雨水桝に利
用して廃棄物を有効に利用する。 【構成】 桝本体１は流入口２および流出口３を周側面
の中間部に形成しかつ上部に筒状の掃除口部５を延設形
成する。掃除口部５の外周面に垂直方向の複数のリブ６
を突設し、この各リブ６の外周面までの径を他の雨水桝
11の掃除口部の上部に形成した受口17の内径に合わせ
る。 【効果】 掃除口部５を桝本体１の埋設深さに対応して
切断した切断廃棄部5aを桝本体11の掃除口部15に受口17
を形成した雨水桝において受口17に安定して嵌合接続で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂製雨水桝に係
り、特に、掃除口部の上部に受口が形成されないものに
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の雨水桝、特に、掃除口部
の上部に受口を形成しないものでは、雨水桝本体の埋設
深さに応じて掃除口部を切断して設置し、この切断され
た掃除口部の上面開口部に蓋受け枠を嵌合固着し、この
蓋受け枠に開閉自在に設けた蓋体の上面を地表面と同一
面とするようにしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の雨水桝で
は、埋設深さが浅い場合には、掃除口部を切断して桝本
体の埋設深さに合わせていたため、切断屑が生じて廃棄
処理に問題があった。

【０００４】また、従来、桝本体の掃除口部の開口部に
受口を形成した雨水桝においても、桝本体の埋設深さが
深い場合に、この掃除口部の受口にパイプを嵌合接続し
て桝本体の埋設深さに対応していた。そこで、この掃除
口部の受口に嵌合接続するパイプに代えて前記掃除口部
を切断した切断廃棄部を用いることを考えられるが、掃
除口部の受口の内径は受口を形成しない雨水桝本体の掃
除口部の外径すなわち掃除口部の切断した切断廃棄部の
外径より大きいため、受口に切断廃棄部が安定した嵌合
接続ができない。

【０００５】本発明は上記問題に鑑みなされたもので、
受口を掃除口部の開口部に形成しない雨水桝において、
掃除口部を桝本体の埋設深さに対応して切断した切断廃
棄部を桝本体の掃除口部に受口を形成した雨水桝におい
て受口に安定して嵌合接続できるようにし、廃棄物を有
効に利用できる合成樹脂製雨水桝を提供するものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の合成樹脂製雨水
桝は、流入口および流出口を周側面の中間部に形成し上
部に筒状の掃除口部を延設形成した雨水桝本体を備えた
雨水桝であって、前記掃除口部の外周面に垂直方向の複
数のリブを突設し、この各リブの外周面までの径を他の
雨水桝の掃除口部の上部に形成した受口の内径に合わせ
たものである。

【０００７】

【作用】本発明の合成樹脂製雨水桝は、桝本体の上部に
一体に延設形成された筒状の掃除口部が桝本体の埋設深
さに対して長い場合には掃除口部を適宜に切断してその
桝本体を埋設施工する。

【０００８】そして、切断した掃除口部の切断廃棄部を
他の掃除口部の上部に形成した雨水桝の受口に嵌合して
その桝本体の埋設深さが掃除口部の長さに対して深い場
合に受口に嵌合して埋設深さが対応して桝本体を埋設施
工する。このとき、切断廃棄部は少くとも外周面が垂直
に形成され、この切断廃棄部の外周面には雨水桝の掃除
口部の上部に形成した受口の内径に合わせた外径を有す
る垂直方向のリブが突設されているため、この各リブの
外面が掃除口部の内周に圧接され、切断廃棄部は桝本体
の掃除口部の受口に安定して接続される。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例の構成を図面に基いて説明
する。

【００１０】図２は雨水桝の正面図で、図３は同平面図
で、図２および図３において、１はポリプロピレン樹脂
などの合成樹脂にて成型した雨水桝本体で、周側面の略
中間部に外方に突出した筒状の流入口２および流出口３
を形成し、さらに、前記流入口２と略同一高さ位置に外
方に突出した筒状の枝管接続用流入口４を形成してい
る。

【００１１】また、前記桝本体１の上部には筒状の掃除
口部５を垂直方向に一体に延設形成している。この掃除
口部５の外周面には円周方向に間隔をおいて外面を垂直
面とした垂直方向のリブ６を複数突設し、さらに、掃除
口部５の外周側には水平環状に円周方向に多数の切断用
標線７を刻設している。

【００１２】そして、この桝本体１を地中に配設して図
示しない雨水排水管を流入口２および流出口３に接続
し、さらに、枝管接続用流入口４に図示ない枝管を接続
する。そして、桝本体１の掃除口部５の上面開口部に図
示しない蓋体支持枠を嵌合してこの蓋体支持枠に嵌合し
た蓋体の上面が地表面と略同一面となるようにする。

【００１３】そして、雨水排水管の埋設深さが浅く桝本
体１の埋設深さが浅い場合には、図４に示すように、蓋
体の上面が地表面と略同一面となる高さに掃除口部５の
上部を標線７に沿って切断することにより桝本体１の端
部が水平状に切断され、切断廃棄部5aが生じる。

【００１４】図５は他の雨水桝の縦断面図で、前記実施
例と略同一構成で、ポリプロピレン樹脂などの合成樹脂
にて成型した雨水桝本体11は、周側面の中間部に外方に
突出した筒状の流入口12および図示しない枝管接続用流
入口を形成している。

【００１５】また、前記桝本体１の上部には筒状の掃除
口部15を垂直方向に一体に延設形成し、この掃除口部15
の円周方向に間隔をおいて外面を垂直面とした垂直方向
のリブ６を複数突設している。この掃除口部15の上面開
口部には拡径された受口17が形成され、この受口17の内
径は前記図２および図３に示す桝本体１の掃除口部５の
外周面に形成した各リブ６の外周面までの径に合わせて
形成され、図４に示す前記切断廃棄部5aが受口17に圧入
嵌合して接続されるようになっている。

【００１６】また、この桝本体１の掃除口部15の外周面
には円周方向に間隔をおいて外面を垂直面とした垂直方
向のリブ16を複数突設しており、この各リブ16の外周面
までの径は受口17の内径に合わせて形成されている。

【００１７】次にこの実施例の作用について説明する。

【００１８】掃除口部15に受口17を形成した桝本体11を
設置する場合、雨水排水管の埋設深さが深く桝本体11の
掃除口部15の受口17が地表面より深い位置に位置してい
るときには、図４に示す他の設置箇所において受口17を
掃除口部５に形成しない桝本体１の埋設深さが浅い場合
に切断した切断廃棄部5aを桝本体１の埋設深さに応じた
寸法に切断し、図１に示すようにこの寸法を合わせた切
断廃棄部5aを受口17に嵌合接続する。このとき、切断廃
棄部5aの径はリブ６により、すなわち、各リブ６の外周
面までの径が桝本体11の受口17の内径に合わせて形成さ
れているため、切断廃棄部5aは受口17に圧入嵌合されて
安定して受口17に接続される。

【００１９】そして、図１に示すように、桝本体11の受
口17に嵌合接続した切断廃棄部5aの上面開口部に蓋体支
持枠18を嵌合することにより、この蓋体支持枠18に嵌合
した蓋体19の上面が地表面と略同一面となる。

【００２０】また、掃除口部５の外周に多数の標線７を
刻設しているので、任意の長さに水平に切断することが
容易にできる。

【００２１】なお、前記実施例では、桝本体１，11には
流入口２，12および枝管接続用流入口４を形成したが、
流入口２，12と枝管接続用流入口４とのいずれか一方の
みでもよい。

【００２２】また、これら受口は雨水桝の場合は管の接
続部から多少の漏洩が生じても問題はない。

【００２３】また、流入口２，12、流出口３および枝管
接続用流入口４は挿し口に形成したが、この場合には接
続する管の内端に係合して差し込み深さを規制するスト
ッパ20を形成する。

【００２４】

【発明の効果】本発明によれば、受口を掃除口部の開口
部に形成しない雨水桝において、掃除口部を桝本体の埋
設深さに対応して切断した切断廃棄部を桝本体の掃除口
部に受口を形成した雨水桝において受口に安定して嵌合
接続できるようにし、桝本体の埋設深さが深く掃除口部
の長さを長くする必要がある場合に廃棄物を有効に利用
して設置でき、廃棄物の問題を少なくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す合成樹脂製雨水桝の縦
断面図である。

【図２】同上受口を掃除口部に形成しない合成樹脂製雨
水桝の一部を切欠いた正面図である。

【図３】同上平面図である。

【図４】同上掃除口部を切断した状態を示す縦断面図で
ある。

【図５】同上受口を掃除口部に形成しない合成樹脂製雨
水桝の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 桝本体 ２，12 流入口 ３ 流出口 ５，15 掃除口部 ６ リブ 17 受口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 流入口および流出口を周側面の中間部に
   形成し上部に筒状の掃除口部を延設形成した雨水桝本体
   を備えた雨水桝であって、 前記掃除口部の外周面に垂直方向の複数のリブを突設
   し、 この各リブの外周面までの径を他の雨水桝の掃除口部の
   上部に形成した受口の内径に合わせたことを特徴とする
   合成樹脂製雨水桝。