JPH08119987A - Gla−60類縁体 - Google Patents

Gla−60類縁体

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JPH08119987A
JPH08119987A JP25590694A JP25590694A JPH08119987A JP H08119987 A JPH08119987 A JP H08119987A JP 25590694 A JP25590694 A JP 25590694A JP 25590694 A JP25590694 A JP 25590694A JP H08119987 A JPH08119987 A JP H08119987A
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JP
Japan
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group
compound
coch
ococ
alkanoyl
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Pending
Application number
JP25590694A
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English (en)
Inventor
Masao Shiosaki
正生 汐崎
Matsukindoo Uooresu
マッキンドー ウォーレス
Shinichi Kurakata
慎一 蔵方
Toru Tatsuta
融 龍田
Junko Ogawa
順子 小川
Masahiro Nishijima
正弘 西島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式 【化1】 [式中、R1 及びR2 は同一又は異なって、置換されて
いてもよいC6 −C20アルカノイル基]で表される化合
物及びその塩 【効果】優れたマクロファージ活性の抑制作用を示した
ので、免疫抑制剤、自己免疫疾患治療剤、抗敗血症剤と
してきわめて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、マクロファージ活性化
に基づいた抗腫瘍作用を有する、新規なGLA−60類
縁体及びその塩に関する。
【0003】
【従来の技術】腸内細菌から得られたグラム陰性菌の細
胞壁の最表層には菌体外にも分泌されない毒成分(内毒
素)が含まれており、この内毒素は、内毒素活性以外に
も、生体の自己防衛にかかわる免疫アジュバント活性、
マクロファージ活性、マイトジェン活性、発熱作用、腫
瘍壊死作用、抗体産生増強作用、TNF誘導作用等の多
様な生物活性を示す。
【0004】かかる内毒素はリポ多糖よりなり、いわゆ
るリピドA部分が内毒素活性の活性中心であることが確
認されている(井本等、テトラヘドロン・レターズ,
巻,1545(1985年))。
【0005】一方、リピドA生合成前駆体として、モノ
サッカライドであるリピドX,Yが、E.coli変異株より
分離され、これらもリピドAと同様の活性を示すことが
明らかとなった。
【0006】これらの結果をもとにして、リピドA,X
又はYの誘導体を合成し、その活性を調べることが行な
われることとなった(例えば、井本等、テトラヘドロン
・レターズ,26巻,1545頁(1985年)又は長
谷川、木曽等、カーボハイドレイト・リサーチ,162
巻,127頁(1987年))。
【0007】しかしながら、細菌の内毒素そのものであ
るため、致死毒性、発熱作用、白血球減少、自己免疫疾
患の誘導等の問題が残る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、リピド
Aモノサッカライド類縁体に属する、GLA−60類縁
体の合成とその薬理活性について永年に亘り、鋭意研究
を行なった結果、上記類縁体は、強いマイトジェン活
性、アジュバント活性、多クローン性B細胞活性化(非
特異的感染防御)活性、ナチュラルキラー活性、抗腫瘍
活性、抗ウイルス活性等の多様な生物活性を持ち、従来
のリピドA誘導体において見られたマクロファージから
の腫瘍壊死因子(TFN)やIL−1等のいわゆる炎症
性サイトカインの産生を誘導する活性が殆ど見られない
ことから、免疫賦活剤、抗腫瘍剤、抗ウイルス剤のほ
か、敗血症、慢性関節リューマチ、膠原病の自己免疫疾
患の治療・予防用剤、免疫抑制剤等としても有用である
ことを見出し、本発明を完成した。
【0009】
【発明の構成】本発明の新規なGLA−60類縁体は、
一般式
【0010】
【化2】
【0011】[式中、R1 及びR2 は同一又は異って、
6 −C20アルカノイル基;又は下記(置換基群A)か
ら選択された基で置換されているC6 −C20アルカノイ
ル基を示す。
【0012】(A群)ハロゲン原子:ケトン基:水酸
基:C6 −C20アルカノイルオキシ基:C6 −C20アル
ケノイルオキシ基]で表わされる化合物及びその塩に関
するものである。
【0013】R1 及びR2 の定義における「C6 −C20
アルカノイル基」、下記(置換基A群)から選択された
基で置換されている「C6 −C20アルカノイル基」及び
A群の定義における「C6 −C20アルカノイルオキシ
基」中の「C6 −C20アルカノイル基」は、例えばペン
チルカルボニル、ヘキシルカルボニル、ヘプチルカルボ
ニル、オクチルカルボニル、ノニルカルボニル、デシル
カルボニル、3−メチルノニルカルボニル、8−メチル
ノニルカルボニル、3−エチルオクチルカルボニル、
3,7−ジメチルオクチルカルボニル、ウンデシルカル
ボニル、ドデシルカルボニル、トリデシルカルボニル、
テトラデシルカルボニル、ペンタデシルカルボニル、ヘ
キサデシルカルボニル、1−メチルペンタデシルカルボ
ニル、14−メチルペンタデシルカルボニル、13,1
3−ジメチルテトラデシルカルボニル、ヘプタデシルカ
ルボニル、15−メチルヘキサデシルカルボニル、オク
タデシルカルボニル、1−メチルヘプタデシルカルボニ
ル及びノナデシルカルボニルのような直鎖又は分枝鎖の
6 −C20アルカノイル基を挙げることができるが、好
適にはC10−C18アルカノイル基であり、更に好適に
は、C12−C16アルカノイル基であり、特に好適には、
14アルカノイル基である。
【0014】置換基A群の定義における「ハロゲン原
子」としては、フッ素、塩素、臭素又は沃素を示し、好
適には、フッ素、塩素原子であり、更に好適には、フッ
素原子である。
【0015】置換基A群の定義におけるケトン基とはC
6 −C20アルカノイル基の任意の場所のメチレン基がケ
トン基に変換されたものを意味し、好適には、アルカノ
イル基のカルボニル基の3位メチレン基がケトン基に変
換されたアルカノイル基である。
【0016】置換基A群の定義におけるC6 −C20アル
ケノイル基とはC6 −C20アルカノイル基中に二重結合
を1個有する基であり、好適には、C10−C18アルケノ
イル基である。
【0017】本発明の化合物(I)は、塩にすることが
できるが、そのような塩としては、好適にはナトリウム
塩、カリウム塩又はカルシウム塩のようなアルカリ金属
又はアルカリ土類金属の塩;トリエチルアミン塩、トリ
メチルアミン塩のような有機塩基の塩を挙げることがで
きる。
【0018】本発明の化合物(I)は、分子中に不斉炭
素を有し、各々がS配位、R配位である立体異性体が存
在するが、その各々、或いはそれらの混合物のいずれも
本発明に包含される。
【0019】以下に好適な化合物を挙げる。
【0020】好適には、(1)R1 及びR2 が同一又は
異って、C10−C18アルカノイル基;下記(置換基群A
1 )から選択された基で置換されているC10−C18アル
カノイル基である化合物、 (A1 群)ハロゲン原子:ケトン基:水酸基:C10−C
18アルカノイルオキシ基:C10−C18アルケノイルオキ
シ基 更に好適には、(2)R1 及びR2 が同一又は異って、
12−C16アルカノイル基;下記(置換基群A2 )から
選択された基で置換されているC12−C16アルカノイル
基である化合物、 (A2 群)フッ素原子:塩素原子:水酸基:C12−C16
アルカノイルオキシ基 特に好適には、(3)R1 がC12−C16アルカノイル
基、2位に1又は2個のフッ素原子を有するC12−C16
アルカノイル基、3位に水酸基を有するC12−C16アル
カノイル基である化合物、(4)R2 が3位にC12−C
16アルカノイルオキシ基を有するC12−C16アルカノイ
ル基である化合物、本発明の代表的化合物としては、例
えば、第1表に記載する化合物を挙げることができる
が、本発明はこれらの化合物に限定されるものではな
い。
【0021】
【表1】
【0022】
【化3】
【0023】 ────────────────────────────────── R12 ────────────────────────────────── 1 -COC5H11 -COC5H11 2 -COC5H11 -COCH2CH(OCOC5H11)C3H7 3 -COC7H15 -COC7H15 4 -COC7H15 -COCH2CH(OCOC7H15)C5H11 5 -COCH2CH(OCOC7H15)C5H11 -COCH2CH(OCOC7H15)C5H11 6 -COCF2C6H13 -COCH2CH(OCOC7H15)C5H11 7 -COC9H19 -COC9H11 8 -COC9H19 -COCH2CH(OCOC9H19)C7H15 9 -COCH2COC7H15 -COCH2CH(OCOC9H19)C7H15 10 -COCH2CH(OCOC9H19)C7H15 -COCH2CH(OCOC9H19)C7H15 11 -COCF2C8H17 -COCH2CH(OCOC9H19)C7H15 12 -COC11H23 -COC11H23 13 -COC11H23 -COCH2CH(OCOC11H23)C9H19 14 -COC11H23 -COCF2CH(OCOC11H23)C9H19 15 -COC11H23 -COCCl2CH(OCOC11H23)C9H19 16 -COC11H23 -COCH2CH(OH)C9H19 17 -COC11H23 -COCH2CH(OCOC4H9CH=CHC5H11) C9H19 18 -COCH2COC9H19 -COCH2CH(OCOC11H23)C9H19 19 -COCH2CH(OH)C9H19 -COCH2CH(OCOC11H23)C9H19 20 -COCH2CH(OH)C9H19 -COCH2CH(OCOC13H27)C9H19 21 -COCH2CH(OH)C9H19 -COCH2CH(OCOC15H31)C9H19 22 -COCH2CH(OCOC11H23)C9H19 -COCH2CH(OCOC11H23)C9H19 23 -COCHFCH(OCOC11H23)C9H19 -COCH2CH(OCOC11H23)C9H19 24 -COCF2CH(OCOC11H23)C9H19 -COCH2CH(OCOC11H23)C9H19 25 -COCF2C10H21 -COCH2CH(OCOC11H23)C9H19 26 -COCCl2C10H21 -COCH2CH(OCOC11H23)C9H19 27 -COC13H27 -COC13H27 28 -COC13H27 -COCH2CH(OCOC11H23)C11H23 29 -COC13H27 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 30 -COC13H27 -COCH2CH(OCOC15H31)C11H23 31 -COC13H27 -COCHFCH(OCOC13H27)C11H23 32 -COC13H27 -COCF2CH(OCOC13H27)C11H23 33 -COC13H27 -COCCl2C(OCOC13H27)C11H23 34 -COC13H27 -COCH2CH(OH)C9H19 35 -COC13H27 -COCH2CH(OCOC4H9CH=CHC5H11) 36 -COC13H27 -COCH2CH(OCOC5H11CH=CHC6H13) 37 -COC13H27 -COCH2CH(OCOC6H13CH=CHC7H15) 38 -COCH2COC11H23 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 39 -COCH2CH(OH)C11H23 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 40 -COCH2CH(OH)C11H23 -COCH2CH(OCOC15H31)C11H23 41 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 42 -COCHFCH(OCOC13H27)C11H23 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 43 -COCHFCH(OH)C11H23 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 44 -COCF2CH(OCOC13H27)C11H23 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 45 -COCF2CH(OH)C11H23 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 46 -COCHFC12H25 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 47 -COCF2C12H25 -COCH2CH(OCOC11H23)C11H23 48 -COCF2C12H25 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 49 -COCF2C12H25 -COCH2CH(OCOC15H31)C11H23 50 -COCCl2(OH)C11H23 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 51 -COCHClC12H25 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 52 -COCCl2C12H25 -COCH2CH(OCOC13H27)C11H23 53 -COC15H31 -COC15H31 54 -COC15H31 -COCH2CH(OCOC15H31)C13H27 55 -COC15H31 -COCF2CH(OCOC15H31)C13H27 56 -COC15H31 -COCCl2CH(OCOC15H31)C13H27 57 -COC15H31 -COCH2CH(OH)C13H27 58 -COC15H31 -COCH2CH(OCOC6H9CH=CHC7H11) C13H27 59 -COCH2COC13H27 -COCH2CH(OCOC15H31)C13H27 60 -COCH2CH(OH)C13H27 -COCH2CH(OCOC15H31)C13H27 61 -COCH2CH(OCOC15H31)C13H27 -COCH2CH(OCOC15H31)C13H27 62 -COCHFCH(OCOC15H31)C13H27 -COCH2CH(OCOC15H31)C13H27 63 -COCF2CH(OCOC15H31)C13H27 -COCH2CH(OCOC15H31)C13H27 64 -COCF2C14H29 -COCH2CH(OCOC15H31)C13H27 65 -COCHClC14H29 -COCH2CH(OCOC15H31)C13H27 66 -COCCl2C14H29 -COCH2CH(OCOC15H31)C13H27 67 -COC17H35 -COCH2CH(OCOC17H35)C15H31 68 -COC17H35 -COCH2CH(OH)C15H31 69 -COCH2COC15H31 -COCH2CH(OCOC17H35)C15H31 70 -COCH2CH(OCOC17H35)C15H31 -COCH2CH(OCOC17H35)C15H31 71 -COCF2C16H33 -COCH2CH(OCOC17H35)C15H31 72 -COC19H39 -COC19H39 73 -COC19H39 -COCH2CH(OCOC19H39)C17H35 ─────────────────────────────────── 上記化合物のうち、好適には、化合物番号7、8、9、
10、11、12、13、14、15、16、17、1
8、19、20、21、22、23、24、25、2
6、27、28、29、30、31、32、33、3
4、35、36、37、38、39、40、41、4
2、43、44、45、46、47、48、49、5
0、51、52、53、54、55、56、57、5
8、59、60、61、62、63、64、65、6
6、67、68、69、70、71の化合物であり、更
に好適には、12、13、14、15、16、18、1
9、20、21、22、23、24、25、26、2
7、28、29、30、31、32、33、34、3
9、40、41、42、43、44、45、46、4
7、48、49、50、51、52、53、54、5
5、56、57、59、60、61、62、63、6
4、65、66の化合物であり、特に好適には、13、
19、20、21、25、28、29、30、39、4
0、46、47、48、49の化合物である。本発明の
GLA−60類縁体は以下に記載する方法によって、公
知化合物(II)70ヘルベチカ・ケミカ・アクタ,第74
巻, 2073頁(1991年)及びカーボハイドレート
・リサーチ,第39巻,第368頁(1975年)]を
出発原料として製造することができる。
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】式中、R1 及びR2 は前述したものと同意
義を示す。R3 及びR4 は、同一又は異なって水素原
子、メチル基又はフェニル基を示す。R5 は置換基を有
してもよいC6 −C10アリール基又はC7 −C11アラル
キル基を示し、好適には、フェニル基又はベンジル基で
ある。Bnはベンジル基を示す。CHPhはジフェニル
メチル基を示す。 (第一工程)本工程は、不活性溶剤中、触媒存在下に、
出発化合物(II)にシアノ化剤を反応させ、1位シアノ
体(III )を得る工程である。
【0027】使用される溶剤としては、反応を阻害せ
ず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定
はないが好適には、アセトニトリルのようなニトリル
類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジ
クロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類があげられ
るが、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、特に好
適には、メチレンクロリドである。
【0028】使用されるシアン化剤は、シアン化ナトリ
ウム、シアン化カリウム又はトリメチルシリルサイアナ
イド等が挙げられるが、トリメチルシリルサイアナイド
が好適である。
【0029】使用される触媒としては、四塩化スズ、ト
リフルオロボロン/エーテラート、塩化アルムニウム、
塩化第二鉄、トリメチルシリルトリフレート(CF3SO3Si
Me3)等のルイス酸があげられ、好適にはトリメチルシ
リルトリフレートである。
【0030】反応温度は、−40℃乃至100℃で行な
われるが好適には10℃乃至40℃である。
【0031】反応温度は、反応温度、試薬又は使用され
る溶剤等により異なるが、通常10分乃至10時間であ
り好適には30分乃至5時間である。
【0032】反応後の処理は、通常の方法によって行わ
れる。得られた化合物は必要ならば、通常例えばクロマ
トグラフィー等によって更に精製できる。
【0033】(第二工程)本工程は第一工程で得たシア
ノ体(III )をアルカリ条件下に3,4,6位を脱保護
後、酸触媒存在下、4,6位を保護し、4,6位保護化
シアノ体(IV)を得る工程である。
【0034】脱保護工程で使用される溶媒としては、反
応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれ
ば特に限定はないが、好適には、n−ペンタン、n−ヘ
キサン、n−ヘプタンのような脂肪族炭化水素類;ベン
ゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;
ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒド
ロフランのようなエーテル類;ニトロベンゼン、ニトロ
メタンのようなニトロ化合物類;アセトニトリルのよう
なニトリル類;及びホルムアミド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリ
アミドのようなアミド類;アセトン、メチルエチルケト
ンのようなケトン類をあげることができ、好適には、ア
ミド類(ジメチルホルムアミド)またはケトン類(アセ
トン)である。
【0035】脱保護工程において、使用されるアルカリ
としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのよ
うなアルカリ金属炭酸水素塩類;水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムのような水酸化アルカリ金属;ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムter-ブト
キシドのようなアルカリ金属アルコキシドを挙げること
ができるが、好適には、アルカリ金属アルコキシド(特
に、ナトリウムメトキシドである)。
【0036】保護工程において使用される保護化試薬と
しては、ジメトキシプロパン及びベンズアルデヒドジメ
チルアセタールが好適である。また、アセトンを溶剤と
して使用する場合には、保護化試薬として代用できる。
【0037】保護工程において使用される酸触媒として
は、カンファースルホン酸、p−トルエンスルホン酸、
ピリジニウムp−トルエンスルホン酸のようなスルホン
酸類が挙げられ、好適には、p−トルエンスルホン酸で
ある。
【0038】保護工程における反応温度は、0℃乃至1
00℃で行なわれるが、好適には、10℃乃至40℃で
ある。
【0039】保護工程における反応時間は、反応温度、
原料、試薬又は使用される溶剤等により異なるが、通常
2時間乃至24時間であり、好適には2時間乃至8時間
である。
【0040】反応終了後の処理は、例えば、反応混合物
を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒
を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無
水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することに
よって得られる。
【0041】得られた化合物は必要ならば、常法、例え
ば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって更
に精製できる。
【0042】(第三工程)本工程は、不活性溶剤中、化
合物(IV)のアジド基を、還元剤でアミノ基に還元し、
生成した2位アミノ基及び既に存在する3位水酸基にア
シル化剤を反応させて、相当するアシル化合物(V)を
得る工程である。
【0043】アジド基の還元に使用される溶剤として
は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するもの
であれば特に限定はないが、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンのような水溶性エーテル類をあげることができ、
好適には、テトラヒドロフランである。
【0044】アジド基の還元剤は、ホスフィン類と水が
挙げられる。トリメチルホスフィン、トリエチルホスフ
ィンのようなトリアルキルホスフィンと水又はトリフェ
ニルホスフィンのようなトリアリールホスフィンと水が
挙げられるが、好適には、トリフェニルホスフィンと水
が好適である。
【0045】化合物(IV)とホスフィン類の反応時間は
1乃至24時間であり、好適には、30分である、又反
応温度は、0乃至50℃であるが、好適には、15乃至
25℃(室温)である。化合物(IV)とホスフィン類の
反応混合物と水の反応温度は1乃至24時間であり、好
適には、1時間である。反応温度は、0乃至50℃であ
り、好適には、室温である。
【0046】アシル化剤は、式:R1 Xで表されるカル
ボン酸及びカルボン酸ハライドが使用される。式中、X
は、塩素、臭素、沃素のようなハロゲン原子又は水酸基
を示す。ハロゲン原子のうち、塩素原子が好適である。
両アシル化剤を用いないとアミノ基のアシル化は充分で
はない。
【0047】アシル化剤として、カルボン酸が用いられ
る場合、使用される溶剤は、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンのようなエーテル類、メチレンクロリド、クロロ
ホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類、
N,N−ジメチルホルムアミドのようなアミド類をあげ
ることができるが、好適には、エーテル類であり、更に
好適には、テトラヒドロフランである。縮合剤としては
ジシクロヘキシルカルボジイミドが使用されるが、時と
して、ジメチルアミノピリジンを加えると反応が進行し
やすい。
【0048】反応温度は0℃乃至50℃であり、好適に
は、15℃乃至25℃(室温)である。
【0049】反応時間は、1時間乃至24時間であり、
好適には、1時間乃至5時間である。アシル化剤とし
て、酸ハライドが用いられる場合、使用される溶剤は、
カルボン酸の場合と同一の溶剤が使用される。縮合剤と
しては、トリエチルアミン、アニリンのような有機アミ
ン類が好適であり、特に好適には、トリエチルアミンで
ある。
【0050】反応温度は−10℃〜50℃であり、好適
には、0乃至15℃である。
【0051】反応時間は、30分乃至24時間であり、
好適には、1乃至5時間である。
【0052】第四工程は化合物(V)の1位ニトリル基
及び3位アルコキシカルボニル基を酸処理により、加水
分解し、併せて4位,6位の保護基を脱保護後、生成し
たカルボン酸をエステル化し、相当するカルボン酸エス
テル(VI)を製造することにより達成される。
【0053】加水分解で用いられる溶剤は、有機溶剤と
水との混合溶剤であり、有機溶剤としては、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンのような水溶性エーテル類であ
り、好適には、ジオキサンである。
【0054】加水分解で用いられる酸は、塩酸、硫酸の
ような鉱酸であり、好適には、塩酸である。
【0055】反応温度は20℃〜100℃であり、好適
には、50乃至80℃である。
【0056】反応時間は1乃至10時間であり、好適に
は、2乃至5時間である。
【0057】処理はそのまま減圧下濃縮し、更に精製す
ることなく次の反応に用いられる。エステル化剤として
は、生成したエステルより再び酸性条件下でもとのカル
ボン酸を回復することのできるようなエステル化剤が好
適であり、好適には、ジフェニルジアゾメタンである。
【0058】エステル化の溶剤としては、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンのようなエーテル類;メチレンクロ
リド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭
化水素;ジメチルホルムアミドのようなアミド類であ
り、好適には、エーテル類(テトラヒドロフラン)であ
る。
【0059】エステル化の反応温度は0乃至100℃で
あり、好適には、25乃至60℃である。反応時間は3
0分乃至24時間であり、好適には、1乃至10時間で
ある。
【0060】反応終了後の処理は、例えば、反応混合物
を濃縮し、得られた化合物は必要ならば、常法、例えば
再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって更に
精製できる。
【0061】第五工程は、不活性溶剤中、化合物(VI)
の4位,6位水酸基を保護する工程であり、第二工程の
保護化と同一の条件で行うことにより達成される。
【0062】第六工程は、不活性溶剤中、化合物(VII
)の3位水酸基をアシル化剤と処理することにより達
成される。
【0063】アシル化剤としては、式:R2 X’(X’
はXと同意義を示す)で表されるカルボン酸又はカルボ
ン酸ハライドを使用し、第三工程のアシル化と同一の条
件でアシル化を行うことができる。
【0064】第七工程は化合物(VIII)を酸処理するこ
とにより4位,6位の保護基を脱保護することにより達
成される。
【0065】酸としては、塩酸、硫酸のような無機酸、
酢酸、蓚酸のような有機酸を挙げることができるが、好
適には、酢酸であり、水で希釈(70〜90%)した酢
酸が好適である。
【0066】反応温度は、20乃至100℃であり、好
適には、好適には、30乃至50℃である。反応時間
は、10分乃至20時間であるが、好適には、30分乃
至5時間である。
【0067】第八工程は不活性用在中、化合物(IX)の
6位水酸基を保護する工程である。使用される保護剤と
しては、脱保護処理を行うことによって6位水酸基が収
率好く回復できる保護剤であればよく、そのような保護
剤として、好適には、ベンジルオキシカルボニルクロリ
ドが挙げられる。
【0068】使用される塩基は、例えばピリジン、ジメ
チルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメ
チルアニリンのような有機塩基類であるが、好適には、
ピリジンである。
【0069】使用される溶剤は、例えば、メチレンクロ
リド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭
化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン
のようなエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類;
アセトニトリルのようなニトリル類が挙げられるが、好
適には、ハロゲン化炭化水素類(特に、メチレンクロリ
ド)である。
【0070】反応温度は−50乃至50℃であり、好適
には、−10乃至10℃である。
【0071】反応時間は、10分乃至24時間であり、
好適には、30分乃至5時間である。
【0072】第九工程は化合物(X)の4位水酸基を不
活性溶剤中、塩基存在下、リン酸化剤で処理しリン酸化
することにより達成される。
【0073】使用されるリン酸化剤は式:(R5 O)2
P(=O)X”で表されるリン酸ハライドが使用され
る。式中、X”は、塩素、臭素、沃素のようなハロゲン
原子を示し、好適には、塩素原子である。リン酸ハライ
ドとしては、化合物(X)をリン酸化して得られるリン
酸エステル(XI)を脱保護(脱R5 基)してリン酸化合
物(I)に変換する際、保護基R5 が簡単な処理で容易
に除かれるようなリン酸ハライドであればよく、そのよ
うなリン酸ハライドとして、好適には、ベンジルホスホ
リルクロリド(R5 =ベンジル)又はフェニルホスホリ
ルクロリド(R5=フェニル)が挙げられる。
【0074】使用される塩基は、例えばピリジン、ジメ
チルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメ
チルアニリンのような有機塩基類であるが、好適には、
ピリジンである。
【0075】使用される溶剤は、例えば、メチレンクロ
リド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭
化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン
のようなエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類;
アセトニトリルのようなニトリル類が挙げられるが、好
適には、ハロゲン化炭化水素類(特に、メチレンクロリ
ド)である。
【0076】反応温度は0乃至50℃であり、好適に
は、5乃至15℃である。
【0077】反応時間は、10分乃至24時間であり、
好適には、30分乃至5時間である。
【0078】第十工程は化合物(XI)の保護基R5 を触
媒存在下、接触還元によって除去し、目的化合物(I)
を製造する工程である。
【0079】この場合の接触還元には2種類の工程があ
る。第十A工程及び第十B工程である。
【0080】第十A工程は、化合物(XI)の6位の保護
基のベンジル基を除去する工程あるが、保護基R5 がベ
ンジル基であるときは、この工程のみにより(I)が得
られる。
【0081】使用される触媒は、例えば、パラヂウム/
カーボン、水酸化パラジウム、水酸化パラジウム/カー
ボン、パラヂウムブラックを挙げることができるが、好
適には、パラヂウム/カーボンである。
【0082】使用される溶剤は、例えば、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンのようなエーテル類;酢酸エチルの
ようなエステル類;メチルアルコール、エチルアルコー
ルのようなアルコール類;ギ酸、酢酸のような有機酸類
が挙げられるが、好適には、エーテル類(特に、テトラ
ヒドロフラン)である。
【0083】反応温度は0乃至50℃であり、好適に
は、5乃至15℃である。
【0084】反応時間は、10分乃至24時間であり、
好適には、30分乃至5時間である。
【0085】反応終了後の処理は、例えば、反応混合物
より、触媒類を濾去し、得られた濾液を濃縮することに
よって目的化合物が得られる。本化合物は必要ならば、
常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。
【0086】第十B工程は化合物(XI)の6位の保護基
のベンジル基が第十A工程により除去された後、R5
フェニル基である化合物のR5 基を除去し、目的化合物
(I)を得るために行われる工程である。
【0087】使用される触媒は、好適には、酸化白金で
ある。
【0088】使用される溶剤、反応温度、反応時間は第
十A工程に準じて行うことができる。
【0089】上記リン酸化合物の水溶性トリエチルアミ
ン塩を得る操作は以下のごとく行う。
【0090】
【発明の効果】本発明の化合物には、LPSアンタゴニ
ストとして、優れたマクロファージ活性の抑制作用を示
したので、免疫抑制剤とリューマチ、膠原病等の自己免
疫疾患治療剤、抗敗血症剤として期待できる。
【0091】本発明の化合物(I)の投与形態として
は、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくは
シロップ剤等による経口投与又は注射剤若しくは坐剤等
による非経口投与を挙げることができる。これらの製剤
は、賦型剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯
臭剤等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。
【0092】その使用量は症状、年齢等により異なる
が、1日0.01〜50mg体重を通常成人に対して、
1日1回又は数回に分けて投与することができる。
【0093】以下に、実施例をあげて本発明をさらに具
体的に説明する。
【0094】
【実施例】
実施例1(2−アジド−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−
アセチル−α−D−グルコピラノシル)シアナイド(II
I ) 原料イミデート化合物(II、 α,β混合液)8.44g
(17.7mmol)のメチレン(80ml)溶液にト
リメチルシリルシアナイド2.83ml(21.3mm
ol)とトリメチルシリルトリフレート130mgを窒
素気流中加え、室温で1夜撹拌した。減圧下濃縮し、酢
酸エチル500mlで希釈し、重曹水、食塩水にて順次
洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥する。この溶液を濾
過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
精製する。シクロヘキサン−酢酸エチル(2:1)で溶
出すると、6.22g(定量的)の目的化合物(III )
が得られる。
【0095】IRスペクトルνmax(film):2200(w),2130,1
750,1600,(w)cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm2.06(3H,
s),2.09(3H,s),2.12(3H,s),3.95(1H,dd,J=6.0Hz,10.5H
z),4.07-4.19(2H,m),4.30-4.38(1H,m),4.94(1H,d,J=6.0
Hz),5.01-5.11(1H,m) 質量スペクトル(m/z) : 341(M++1) 実施例2(2−アジド−2−デオキシ−4,6−O−イソプロピ
リデン−α−D−グルコピラノシル)シアナイド(IV:
3 =R4 =メチル,化合物3) アジド体(化合物III ,5.36g,15.8mmo
l)のエタノール(200ml)溶液に水酸化カリウム
290mg(5.2mmol)を加えた。30分間、2
4℃で撹拌後、減圧下濃縮し、得られた残渣をジメチル
ホルムアミド(36ml)及び2,2−ジメトキシプロ
パン(36ml)に溶解した。この溶液に、p−トルエ
ンスルホン酸(1.44g,7.6mmmol)を加
え、16時間25℃で攪拌した後し、酢酸エチルで希釈
し、重曹水、食塩水にて順次洗い、硫酸マグネシウム上
で乾燥した。この溶液を濾過、濃縮し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにて精製する。シクロヘキサン−
酢酸エチル(2:1)で溶出すると、融点:172−1
73℃を示す固体として2.6g(収率:65%)の目
的化合物が得られた。
【0096】IRスペクトルνmax(Nujol):3510,2230(w),
2130cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm1.45(3H,
s),1.51(3H,s),2.98(1H,bs,OH),3.50-3.60(1H,m),3.65-
3.80(3H,m),3.84-4.07(2H,m),4.83(1H,d,J=5.9Hz,NOEが
δ3.73とδ4.83のプロトンの間に認められたので2−シ
アノ基の配位はS−アキシャルである ) 質量スペクトル(m/z) : 2551(M++1),239 実施例3(2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−2−
テトラデカナミド−3 −O−テトラデカノイル−α−D
−グルコピラノシル)シアナイド(V :R1 =R 2 =テ
トラデカノイル基、R3 =R4 =メチル,化合物2) 1−シアノ体(化合物,2.21g,8.84mmo
l)のテトラヒドロフラン(80ml)溶液にトリフェ
ニルホスフィン4.37mg(16.68mmol)を
加えた。3時間、24℃で撹拌後、水(8ml)を加え
た。混合物を16時間、24℃で撹拌後、減圧下ポンプ
で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン(80
ml)に溶解した。この溶液に、テトラデカン酸(2.
00g,8.76mmmol)、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド(1.81g,8.76mmol)及びジメ
チルアミノピリジン(1.07g,8.76mmol)
を加え、3時間24℃で攪拌した後、この溶液に、テト
ラデカノイルクロリド(2.16g,8.76mmo
l)及びトリエチルアミン(1.68g,16.68m
mol)を加え、16時間、24℃で攪拌した。反応混
合物を酢酸エチルで希釈し、重曹水、食塩水にて順次洗
い、硫酸マグネシウム上で乾燥した。この溶液を濾過、
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製
する。シクロヘキサン−酢酸エチル(9:1、後に4:
1)で溶出すると、融点:59−61℃を示すアモルフ
ォスとして2.33g(収率:43%)の目的化合物
が得られた。
【0097】IRスペクトルνmax(Nujol):3420,3360,172
7,1670,1655cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(6H,
t,J=6.2-7.0Hz),1.26(40H,bs),1.40(3H,s),1.49(3H,s),
1.52-2.02(5H,m),2.18(1H,m),2.30-2.45(2H,m),3.70-3.
80(3H,m),3.96(1H,m),4.24(1H,m),5.14(1H,d,J=6.3Hz),
6.27(1H,d,J=6.9Hz,NH) 質量スペクトル(m/z) : 648(M+),633(M+-Me), FABマ
ス(m/z)671(M+Na)+,649(M+H)+ 実施例4ジフェニルメチル (2−デオキシ−2−テトラデカナ
ミド−α−D−グルコピラノシル)カルボキシレート
(VI:R1 =テトラデカノイル基、化合物3) 4,6−イソプロピリデン体(化合物,2.31g,
3.56mmol)の4モル塩酸−ジオキサン(18m
l)−ジオキサン(18ml)−水(1.8ml)溶液
を4時間、55℃で撹拌加温後、減圧下濃縮した。得ら
れた残渣をジメチルホルムアミド(20ml)に溶解
し、ジフェニルジアゾメタン(2.5g)を加え、55
−60℃で1.5時間加温した。この溶液を減圧下濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製す
る。まず、酢酸エチル、次に5%メタノール−酢酸エチ
ルで溶出すると、融点:167−179℃を示す目的物
が固体として1.11g(収率:53%)得られた。
【0098】IRスペクトルνmax(Nujol):3325(broad),2
470,2420,1733,1637cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(3H,
t,J=6.4-6.7Hz),1.20-1.60(22H,m),1.92-2.08(2H,m),3.
44(1H,m),3.60-3.80(3H,m),3.80-3.92(1H,m),3.92-4.07
(1H,m),4.53(1H,m,OH),4.80(1H,d,J=5.9Hz)5.00(1H,bs,
OH),6.85(1.1H,s)7.25-7.47(10H,m),7.57(1H,d,J=7.3H
z,NH) 質量スペクトル(m/z) : 583(M+) 実施例5ジフェニルメチル (2−デオキシ−4,6−O−イソ
プロピリデン−2−テトラデカナミド−α−D−グルコ
ピラノシル)カルボキシレート(VII :R3 =R4 =メ
チル,化合物4) 1−エステル体(化合物,1.10g,1.88mm
ol)のp−トルエンスルホン酸(80mg)を含むジ
メチルホルムアミド(4ml)及び2,2ジメトキシプ
ロパン(8ml)溶液を16時間、55℃で放置後、酢
酸エチル500mlで希釈し、重曹水、食塩水にて順次
洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥する。この溶液を濾
過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製する。酢酸エチル−シクロヘキサン(1:1)で溶出
すると、融点:167−179℃(酢酸エチル−n−ヘ
キサン)を示す固体として0.635g(収率:56
%)の目的化合物が得られた。
【0099】IRスペクトルνmax(Nujol):3380,1750,164
0cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(3H,
t,J=6.3-6.9Hz),1.05-1.33(20H,m),1.37(3H,S),1.49(3
H,s),1.53(2H,broad),2.07-2.13(2H,m),2.56(1H,bs,O
H),3.26(1H,d,J=5.5,9.8Hz)3.58(1H,t,J=8.9-9.6Hz,N
H),3.70(1H,t,J=10.1-10.5Hz),3.78-3.87(2H,m),4.40(1
H,dt,J=5.9,9.7Hz,C3-H) ,4.62(1H,d,J=5.9Hz,C2-H),6.
20(1H,d,J=9.0Hz,NH) ,6.93(1H,s),7.32-7.39(10H,m) 質量スペクトル(m/z) : 623(M) 実施例6ジフェニルメチル [2−デオキシ−4,6−O−イソ
プロピリデン−2−テトラデカナミド−3−O−
{(R)−3−(テトラデカノイルオキシ)テトラデカ
ノイル}−α−D−グルコピラノシル]カルボキシレー
ト(VIII:R1 =テトラデカノイル,R2 =3−
(テトラデカノイルオキシ)テトラデカノイル,R3
4 =メチル,化合物5) 4,6−保護−1−エステル体(化合物,0.624
g,1.88mmol)のテトラメチレン(10ml)
溶液に(R)−3−(テトラデカノイルオキシ)テトラ
デカン酸(546mg,1.20mmol)ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(248mg,1.20mmo
l)及び4−ジメチルアミノピリジン(146mg,
1.20mmol)を24℃、攪拌下に加えた。この溶
液を16時間、25℃で攪拌後、酢酸エチルで希釈し、
0.1規定塩酸、水、重曹水、食塩水にて順次洗い、硫
酸マグネシウム上で乾燥する。この溶液を濾過、減圧下
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製す
る。酢酸エチル−シクロヘキサン(5:1)で溶出する
と目的化合物がガムとして1.2g(収率:96%)
得られた。
【0100】IRスペクトルνmax(film):3310,2925,286
0,1730,1655cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(9H,
t,J=6.4-6.9Hz),1.15-1.37(61H,m),1.45(3H,S),1.50-2.
00(7H,δ6.1 に3Hシングレットを含む),2.20-2.30(2H,
m),3.32-3.41(1H,m),3.65-3.84(3H,m),4.38-4.47(1H,
m),4.67(1H,d,J=6.1Hz,C2-H),5.14(1H,t,J=6.3Hz),5.33
(1H,t,J=9.5-10.4Hz),6.08(1H,d,J=8.8Hz,NH) ,6.95(1
H,s),7.30-7.37(10H,m) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)1098(M
+K)+ 実施例7ジフェニルメチル [2−デオキシ−2−テトラデカナ
ミド−3−O−{(R)−3−(テトラデカノイルオキ
シ)テトラデカノイル}−α−D−グルコピラノシル]
カルボキシレート(IX:R1 =テトラデカノイル,R2
=3−(テトラデカノイルオキシ)テトラデカノイル,
化合物6) 2,3−ジアシル−1−エステル体(化合物,1.0
0g,0.943mmol)の85%酢酸(100m
l)溶液を1時間、70−75℃で攪拌後、この溶液を
ポンンプ減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製する。酢酸エチル−シクロヘキサン(2:
1後に1:1)で溶出すると、目的化合物物が融点:
105−106℃(n−ヘキサン−シクロヘキサンより
再結晶)を示すアモルフォス固体として0.555mg
(収率:58%)得られた。
【0101】IRスペクトルνmax(Nujol):3340,1732,172
2(shoulder),1644cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(9H,
t,J=6.4-6.8Hz),1.26(61H,bs),1.40-1.50(1H,m),1.50-
1.65(2H,m),1.96(2H,t,J=4.0Hz),2.04(1H,t,J=5.9Hz,O
H),2.29(2H,t,J=7.5Hz),2.50-2.54(2H,m),3.36(1H,d,J=
4.0Hz,OH),3.42-3.48(1H,m),3.66(1H,dt,J=4.0,9.3-9.7
Hz, 重水添加によりJ=9.3-9.7Hz に変化する),3.73(1H,
m,重水添加によりdd,J=4.0,12.1Hz に変化する),4.37(1
H,m),4.72(1H,d,J=5.9Hz,C2-H),5.09(1H,m),5.23(1H,d
d,J=9.0,11.0Hz),6.26(1H,d,J=8.6Hz,NH),6.95(1H,s),
7.29-7.39(10H,m) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)1058(M
+K)+ 実施例8ジフェニルメチル [6−O−ベンジルオキシカルボニ
ル−2−デオキシ−2−テトラデカナミド−3−O−
{(R)−3−(テトラデカノイルオキシ)テトラデカ
ノイル}−α−D−グルコピラノシル]カルボキシレー
ト(X :R1 =テトラデカノイル,R2 =3−(テトラ
デカノイルオキシ)テトラデカノイル,化合物7) 4,6−脱保護−2,3−ジアシル−1−エステル体
(化合物,0.502g,0.492mmol)のメ
チレンメチレンクロリド(30ml)溶液にジメチルア
ミノピリジン(0.126g,1.03mmol)及び
ベンジルオキシカルボニルクロリド(0.174g,
1.02mmol)を窒素雰囲気下に5℃で攪拌下で加
えた。10分後、この溶液を徐々に室温まで昇温させな
がら30分間攪拌後、減圧下濃縮し、酢酸エチルで希釈
し、0.1規定塩酸、水、重曹水、食塩水にて順次洗
い、硫酸マグネシウム上で乾燥する。この溶液を濾過、
減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製する。酢酸エチル−シクロヘキサン
(4:1)で溶出すると目的物がガムとして0.36
g(収率:63%)得られた。他に、原料が0.114
g(収率:23%)回収された。
【0102】IRスペクトルνmax(Nujol):3350,3290,292
0,2840,1730,1652cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(9H,
t,J=6.4-7.0Hz),1.25(61H,bs),1.40-1.51(1H,m),1.51-
1.65(2H,m),1.96(2H,t,J=7.2-8.1Hz),2.28(2H,t,J=7.4-
7.6Hz),2.45-2.57(2H,m),3.34(1H,d,J=3.8Hz,OH),3.53-
3.67(2H,m),4.30-4.45(3H,m),4.71(1H,d,J=6.0Hz,C2-
H),5.08(1H,m),5.18(1H,s),5.21(1H,m),6.22(1H,d,J=8.
6Hz),6.93(1H,s),7.21-7.38(15H,m) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)1092(M
+K)+ 実施例9ジフェニルメチル [6−O−ベンジルオキシカルボニ
ル−2−デオキシ−4−O−ジフェニルホスホリル−2
−テトラデカナミド−3−O−{(R)−3−(テトラ
デカノイルオキシ)テトラデカノイル}−α−D−グル
コピラノシル]カルボキシレート(XI:R1 =テトラデ
カノイル,R2 =3−(テトラデカノイルオキシ)テト
ラデカノイル,R5 =フェニル,化合物8) 6−保護−2,3−ジアシル−1−エステル体(化合物
,0.174g,0.15mmol)及びジメチルア
ミノピリジン(0.042g,0.344mmol)の
メチレンメチレンクロリド(5ml)溶液にジフェニル
リン酸クロリド(0.090g,0.335mmol)
を滴加した。24℃で4時間攪拌後、この反応混合液を
減圧下濃縮し、酢酸エチルで希釈し、0.1規定塩酸、
水、重曹水、食塩水にて順次洗い、硫酸マグネシウム上
で乾燥する。この溶液を濾過、減圧下濃縮し、得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製す
る。酢酸エチル−シクロヘキサン(4:1)で溶出する
と目的化合物がアモルフォスとして0.182g(収
率:87%)得られた。
【0103】IRスペクトルνmax(Nujol):3340,1737,166
0cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(9H,
t,J=6.5-6.8Hz),1.25(61H,bs),1.37-1.57(3H,m),1.80-
1.97(2H,m),2.16(1H,t,J=7.2-7.8Hz),2.33-2.48(2H,m),
3.90(1H,dm,J=7.9,<1Hz),4.09(1H,dd,J=4.3,12.1Hz),4.
23(1H,dd,J=2.0,12.1Hz),4.37-4.47(1H,m),4.70(1H,q,J
=9.2Hz),4.81(1H,d,J=6.0Hz),5.01,5.10(2H,AB-qJ=12.0
Hz),5.07(1H,m),5.55(1H,dd,J=8.9,11.0Hz),6.11(1H,d,
J=7.9Hz,NH),6.94(1H,s),7.11-7.39(25H,m) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)1424(M
+K)+ 実施例10 [2−デオキシ−4−ホスホノ−2−テトラデカナミド
−3−O−{(R)−3−(テトラデカノイルオキシ)
テトラデカノイル}−α−D−グルコピラノシル]カル
ボン酸(I:R1 =テトラデカノイル,R2 =3−テト
ラデカノイルオキシテトラデカノイル,化合物10,例
示化合物番号31) 4−ジフェニルホスホリル体(化合物,0.159
g,0.115mmol)のテトラヒドロフラン(4m
l)溶液に10%パラジウム−炭素(0.115g)を
加え、水素雰囲気下に、25℃で10時間攪拌後、濾過
した。この濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製する。まず、酢酸
エチル、次に2%酢酸−酢酸エチルで溶出すると化合物
(4−ジフェニルホスホリル−1,6−フリ−体)が
アモルフォスとして0.111g(収率:89%)得ら
れた。
【0104】IRスペクトルνmax(Nujol):3700-3000,173
3,1660cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(9H,
t,J=6.4-6.7Hz),1.24(61H,bs),1.37-1.60(3H,m),2.08-
2.17(4H,m),2.38(1H,d,J=6.2Hz),2.71(1H,bs,OH),3.58
(1H,m),3.66-3.83(2H,m),4.43-4.73(3H,m),5.10(1H,m),
5.50-5.63(1H,m),6.50-6.65(1H,broad,NH),7.17-7.37(1
0H,m) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)1108(M
+Na)+ 次に、上記4−ジフェニルホスホリル−1,6−フリ−
体(化合物,0.091g,0.084mmol)の
テトラヒドロフラン(4ml)溶液に酸化白金(0.0
22g)を触媒として加え、水素雰囲気下に、25℃で
3時間攪拌後、濾過した。この濾液を減圧下濃縮すると
目的化合物10(I)がアモルフォスとして0.072
g(収率:92%)得られた。
【0105】IRスペクトルνmax(Nujol):3360(broad),1
735,1650cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(9H,
t,J=6.0-6.8Hz),1.26(58H,bs),1.57(6H,m),2.10-2.80(6
H,m),3.60-4.10(3H,m),4.20-4.70(3H,m),5.06-5.40(2H,
m),7.00(1H,bs,NH) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)956(M+
Na)+,935(M+H)+ 元素分析値:C4992NO13P(分子量:934.2) 計算値(%) C63.00 H9.93 N1.5
0 P3.32 分析値(%) C63.13 H9.87 N1.1
8 P3.11 実施例11[2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−2−
{(R)−3−(ベンジルオキシ)テトラデカナミド}
−3−O−{(R)−3−(ベンジルオキシ)テトラデ
カノイル}−α−D−グルコピラノシル]シアナイド
(V :R1 =R2 =3−ベンジルオキシテトラデカノイ
ル基、R3 =R4 =メチル,化合物11) 実施例3と同様の操作で行う。但し、実施例3における
テトラデカン酸のかわりに(R)−3−(ベンジルオキ
シ)テトラデカン酸を、テトラデカノイルクロリドのか
わりに(R)−3−(ベンジルオキシ)テトラデカン酸
を用いることによって43%の収率で目的化合物11
得られた。
【0106】IRスペクトルνmax(Nujol):3280,2920,286
0,1738,1652cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(6H,
t,J=6.3-6.9Hz),1.25(40H,bs),1.33(3H,s),1.42(3H,s),
1.52(4H,m),2.27-2.44(2H,m), 2.45(1H,dd,J=5.7,15.1H
z),2.65(1H,dd,J=6.6,15.1Hz),3.68-3.85(5H,m),3.92-
3.97(1H,m),4.26(1H,dt,J=10.8,6.4Hz),6.79(1H,d,J=6.
8Hz,NH),7.24-7.40(10H,m) 元素分析値:C528028 (分子量:861.2) 計算値(%) C72.51 H9.37 N3.2
5 分析値(%) C72.38 H9.44 N3.2
8 実施例12ジフェニルメチル [2−デオキシ−2−{(R)−3
−(ベンジルオキシ)テトラデカナミド}−α−D−グ
ルコピラノシル]カルボキシレート(VI:R1=3−ベ
ンジルオキシテトラデカノイル基、化合物12) 前化合物11を用い、実施例4と同様の操作により、2
6%の収率で目的化合物12が得られた。
【0107】IRスペクトルνmax(Nujol):3330,1735,164
0cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(3H,
t,J=6.4-6.7Hz),1.20-1.60(22H,m),1.92-2.08(2H,m),3.
44(1H,m),3.60-3.80(3H,m),3.80-3.92(1H,m),3.92-4.07
(1H,m),4.53(1H,m,OH),4.80(1H,d,J=5.9Hz)5.00(1H,bs,
OH),5.11(1H,bs,OH),6.85(1.1H,s)7.25-7.47(10H,m),7.
57(1H,d,J=7.3Hz,NH) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)712(M+
Na)+ 元素分析値:C4155NO8 (分子量:689.9) 計算値(%) C71.37 H8.04 N2.0
3 分析値(%) C71.25 H8.17 N2.0
1 実施例13ジフェニルメチル [2−デオキシ−4,6−O−イソ
プロピリデン−2−{(R)−3−(ベンジルオキシ)
テトラデカナミド}−α−D−グルコピラノシルカル
ボキシレート(VII :R1 =3−ベンジルオキシテトラ
デカノイル,R 3 =R4 =メチル,化合物13) 前化合物12を用い、実施例5と同様の操作により、5
6%の収率で目的化合物13が得られた。
【0108】IRスペクトルνmax(Nujol):3830,1727,164
0cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(3H,
t,J=6.4-6.8Hz),1.23-1.29(18H,m),1.36-1.65(8H,m,con
taining two 3H,s,at δ 1.37 and 1.48 ),2.29-2.44(2
H,m),2.54(1H,d,J=2.8Hz,OH),3.17-3.26(1H,m,)3.56(1
H,t,J=9.3Hz),3.62-3.86(4H,m),4.35-4.51(3H,m,contai
ning 1H,J=5.9Hz,at δ 4.41) ,4.56(1H,d,J=5.9Hz),6.
83(1H,d,J=6.9Hz,NH) ,6.84(1H,s),7.24-7.38(15H,m) 質量スペクトル(m/z) : 729(M+) 実施例14ジフェニルメチル [2−デオキシ−4,6−O−イソ
プロピリデン−2−{(R)−3−(ベンジルオキシ)
テトラデカナミド}−3−O−{(R)−3−(テトラ
デカノイルオキシ)テトラデカノイル}−α−D−グル
コピラノシル]カルボキシレート(VIII:R1 =3−ベ
ンジルオキシテトラデカノイル,R2 =3−(テトラデ
カノイルオキシ)テトラデカノイル,R3 =R4 =メチ
ル,化合物14) 前化合物13を用い、実施例6と同様の操作により、9
6%の収率で目的化合物14が得られた。
【0109】IRスペクトルνmax(film):3400,2930,286
0,1736,1660cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(9H,
t,J=6.3-6.8Hz),1.25(60H,s),1.30(3H,s),1.35-1.84(7
H,m, δ1.44に3H シングレットを含む),2.13-2.31(4H,
m),2.46(1H,dd,J=6.2,15.3Hz),2.60(1H,dd,J=6.7,15.6H
z),3.27(1H,td,J=4.2-5.5Hz),3.63-3.81(5H,m),4.37(2
H,s),4.48(1H,m),4.60(1H,d,J=5.9Hz,C2-H),5.35(1H,t,
J=9.6-10.3Hz),6.55(1H,d,J=8.8Hz,NH),6.85(1H,s),7.2
5-7.40(15H,m) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)1166(M
+H)+ 元素分析値:C72111 NO11(分子量:1166.
7) 計算値(%) C74.12 H9.59 N1.2
0 分析値(%) C74.10 H9.63 N1.1
8 実施例15ジフェニルメチル [2−デオキシ−2−{(R)−3
−(ベンジルオキシ)テトラデカナミド}−3−O−
{(R)−3−(テトラデカノイルオキシ)テトラデカ
ノイル}−α−D−グルコピラノシル]カルボキシレー
ト(IX:R1 =テトラデカノイル,R1 =3−ベンジル
オキシ,R2 =3−(テトラデカノイルオキシ)テトラ
デカノイル,化合物15) 前化合物14を用い、実施例7と同様の操作により、5
8%の収率で目的化合物15が得られた。
【0110】IRスペクトルνmax(Nujol):3420(肩),173
0,1648cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(9H,
t,J=6.4-6.8Hz),1.25(61H,bs),1.41-1.62(3H,m),2.21-
2.32(4H,m),2.45-2.49(2H,m),3.30(1H,d,J=4.0Hz,OH),
3.38(1H,dt,J=9.6H,3.8Hz),3.58-3.84(4H,m),4.38(2H,
s,),4.43(1H,m),5.24(1H,dd,J=9.0,11.0Hz),6.66(1H,d,
J=8.7Hz,NH),6.85(1H,s,),7.23-7.39(15H,m) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)1126(M
+H)+,1148(M+Na)+ 元素分析値:C69107 NO11(分子量:1126.
6) 計算値(%) C73.56 H9.57 N1.2
4 分析値(%) C73.48 H9.51 N1.3
0 実施例16ジフェニルメチル [6−O−ベンジルオキシカルボニ
ル−2−デオキシ−2−{(R)−3−(ベンジルオキ
シ)テトラデカナミド}−3−O−{(R)−3−(テ
トラデカノイルオキシ)テトラデカノイル}−α−D−
グルコピラノシル]カルボキシレート(X :R1 =3−
(ベンジルオキシ)テトラデカノイル,R2 =3−(テ
トラデカノイルオキシ)テトラデカノイル,化合物1
6) 前化合物15を用い、実施例8と同様の操作により、2
3%の収率で目的化合物16が得られた。
【0111】IRスペクトルνmax(Nujol):3525,3310,173
5,1648cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(9H,
t,J=6.4-7.0Hz),1.25(61H,bs),1.50-1.63(3H,m),2.15-
2.31(4H,m),2.41-2.54(2H,m),3.35(1H,bs,OH),3.55(2H,
bs),3.67(1H,quintet,J=5.3-5.8Hz),4.29-4.50(5H,m,
δ 4.38 に2Hシングレットを含む ),4.64(1H,d,J=5.9
Hz,C-2H),5.06(1H,m),5.14-5.26(3H,m, δ5.18 に2H
シングレットを含む),5.21(1H,m),6.6
5(1H,d,J=8.8Hz,NH),6.83(1
H,s),7.22−7.40(20H,m) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチ
ブ)1260(M+H)+,1282(M+Na)+ 元素分析値:C77113 NO13(分子量:1260.
7) 計算値(%) C73.36 H9.03 N1.1
1 分析値(%) C73.18 H9.31 N1.1
4 実施例17ジフェニルメチル [6−O−ベンジルオキシカルボニ
ル−2−デオキシ−4−O−ジフェニルホスホリル−2
−{(R)−3−(ベンジルオキシ)テトラデカナミ
ド}−3−O−{(R)−3−(テトラデカノイルオキ
シ)テトラデカノイル}−α−D−グルコピラノシル]
カルボキシレート(XI:R1 =3−(ベンジルオキシテ
トラデカノイル,R2 =3−(テトラデカノイルオキ
シ)テトラデカノイル,R5 =フェニル,化合物17) 前化合物16を用い、実施例9と同様の操作により、8
7%の収率で目的化合物17が得られた。
【0112】IRスペクトルνmax(Nujol):3440,2930,285
0,1750(shoulder),1730,1670,1590cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm0.88(9H,
t,J=6.6-7.0Hz),1.25-1.60(4H,m),2.11-2.26(4H,m),2.4
1(1H,d,J=6.3Hz),3.73(1H,t,J=5.3-6.41Hz),3.75(1H,t
d,J=2.1,11.7Hz),4.08(1H,dd,J=4.4,12.0Hz),4.21(1H,d
d,J=1.8,12.0Hz),4.37(2H,s),4.49(1H,m),4.67(1H,t,J=
9.2Hz),4.71(1H,d,J=5.70Hz,C2-H),5.1,5.07(2H,AB-q,J
=12.1Hz),5.08(1H,m),5.56(1H,dd,J=9.0,11.0Hz),6.57
(1H,d,J=8.3Hz,NH),6.83(1H,s),7.10-7.41(30H,m) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)1492(M
+H)+,1514(M+Na)+ 元素分析値:C89122 NO16P(分子量:1492.
9) 計算値(%) C71.60 H8.24 N0.9
4 P2.07 分析値(%) C71.48 H8.41 N0.9
0 P2.18 実施例18[2−デオキシ−4−ホスホノ−2−{(R)−3−
(ヒドロキシ)テトラデカナミド−3−O−{(R)
−3−(テトラデカノイルオキシ)テトラデカノイル}
−α−D−グルコピラノシル]カルボン酸(I:R1
3−ヒドロキシテトラデカノイル,R2 =3−テトラデ
カノイルオキシテトラデカノイル,化合物18,例示化
合物番号29) 前化合物17を用い、実施例10と同様の操作により、
92%の収率で目的化合物18が得られた。
【0113】IRスペクトルνmax(Nujol):3360(broad),1
720,1638cm-1 核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3+D2O)ppm 0.8
8(9H,t,J=6.0-6.8Hz),1.26(60H,bs),1.50-1.67(4H,m),
2.25-2.39(4H,m),2.58(1H,m),2.73(1H,m), 3.47(1H,m),
3.65(1H,m),3.80(1H,m),3.95(1H,m),4.14(1H,m),4.38(1
H,m),4.52(1H,m),5.10(1H,m),5.29(1H,m) 質量スペクトル(m/z) : FABマス(ポジチブ)(M+Na)
+,(M+H)+ 元素分析値:C4992NO13P(分子量:950.2) 計算値(%) C61.94 H9.76 N1.4
7 P3.26 分析値(%) C62.09 H9.88 N1.3
4 P3.17 実施例19リン酸化合物(I)の水溶性トリエチルアミン塩 3.0mgのリン酸を、0.8mlの0.1規定塩酸に
懸濁し、更にクロロホルムメタノール(1:2)3.0
mlを加えて、溶解する。この溶液にクロロホルム1.
0mlと0.1規定塩酸1.0mlを加えると二層に分
離するのでクロロホルム層を分取する。クロロホルムを
減圧下除き、0.1%(v/v)トリエチルアミン水に
て溶解し、この水溶液を活性測定のための試料とする。
【0114】実施例20マクロファージ活性試験 ヒト単球系細胞株U937 を用いて、in vitro で TNFα
を産生させた。産生された TNFαはジェンザイム(Genz
yme )社の ELISA KITにより定量した。
【0115】評価方法は、Daniel-Issakani らの方法
(ジャーナルオブバイオロジカルケミストリー、第26
4巻20240−20247頁(1989年)、[J.Bio
l.Chem,264,20240-20247(1989)] )により行った。
【0116】10 ng/mlの LPS( リポポリサッカライド)
により、4.5時間の間にU937 細胞 105個につき約 3
50 pg の TNFαが産生された(標準産生量:100%とす
る)。マクロファージ抑制試験(アンタゴニスト試験)
については、LPS 10 ng/ml存在下、実施例化合物存在下
での TNFαの産生量を標準産生量の50%に抑制する濃
度を求め、ED50として表した。
【0117】各化合物の細胞毒性については、実施例化
合物存在下での24時間後のU937細胞の細胞生存率 (c
ell viability) を MTT法により測定し、化合物非存在
下での細胞生存率 (cell viability) の50%に抑制す
る濃度をIC50で表わした。
【0118】
【表2】 ──────────────────────────────────── 実施例 化合物No. ED50 IC50 ED50/IC50 ( nM) ( nM) ────────────────────────────────── 10 17 >5000 >290 ────────────────────────────────────
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 龍田 融 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 小川 順子 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 西島 正弘 神奈川県川崎市宮前区宮前平1−4−29− A−101

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、R1 及びR2 は同一又は異って、C6 −C20
    ルカノイル基;又は下記(置換基群A)から選択された
    基で置換されているC6 −C20アルカノイル基を示す。 (A群)ハロゲン原子:ケトン基:水酸基:C6 −C20
    アルカノイルオキシ基:C6 −C20アルケノイルオキシ
    基]で表わされる化合物及びその塩。
  2. 【請求項2】 請求項1において、R1 及びR2 が同一
    又は異って、C10−C18アルカノイル基;下記(置換基
    群A1 )から選択された基で置換されているC10−C18
    アルカノイル基である化合物及びその塩。 (A1 群)ハロゲン原子:ケトン基:水酸基:C10−C
    18アルカノイルオキシ基:C10−C18アルケノイルオキ
    シ基
  3. 【請求項3】 請求項1において、R1 及びR2 が同一
    又は異なって、C12−C16アルカノイル基;下記(置換
    基群A2 )から選択された基で置換されているC12−C
    16アルカノイル基である化合物及びその塩。 (A2 群)フッ素原子:塩素原子:水酸基:C12−C16
    アルカノイルオキシ基
  4. 【請求項4】 請求項3において、R1 がC12−C16
    ルカノイル基であり、R2 が3位にC12−C16アルカノ
    イルオキシ基を有するC12−C16アルカノイル基である
    化合物及びその塩。
  5. 【請求項5】 請求項3において、R1 が2位に1又は
    2個のフッ素原子を有するC12−C16アルカノイル基で
    あり、R2 が3位にC12−C16アルカノイルオキシ基を
    有するC12−C16アルカノイル基である化合物及びその
    塩。
  6. 【請求項6】 請求項3において、R1 がC12−C16
    ルカノイル基であり、R2 が3位にC12−C16アルカノ
    イルオキシ基を有するC12−C16アルカノイル基である
    化合物及びその塩。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998042719A1 (fr) * 1997-03-25 1998-10-01 Sankyo Company, Limited. Derives d'acide carboxylique avec lipides en position a1
WO2001032667A1 (fr) * 1999-11-04 2001-05-10 Sankyo Company, Limited Analogues de gla-60 du type de l'ether

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