JPH08119560A - 螺旋階段用の昇降機 - Google Patents

螺旋階段用の昇降機

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JPH08119560A
JPH08119560A JP25534394A JP25534394A JPH08119560A JP H08119560 A JPH08119560 A JP H08119560A JP 25534394 A JP25534394 A JP 25534394A JP 25534394 A JP25534394 A JP 25534394A JP H08119560 A JPH08119560 A JP H08119560A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全でかつ小馬力の駆動モータでも十分昇降
台の昇降が可能となる螺旋階段用の昇降機を提供する。 【構成】 螺旋状に旋回配置されたパイプ状の案内レー
ル3の内部に多数の転動子18を内蔵して、昇降台4の
滑動子17を駆動モータによる回転輪の回転により移送
される転動子18によって滑動させ、昇降台4を昇降さ
せる。 【効果】 パイプ状の案内レール内に転動子が内蔵され
るから、昇降手段が露出することなく、駆動モータは床
置式にでき、昇降台に駆動部を必要としないため、昇降
台の軽量化が図れ、小馬力の駆動モータでよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、螺旋階段用の昇降機
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、身体障害者等を対象として種
々の階段昇降機が提供されている。例えば、特開平4−
350083号公報では、螺旋階段の背部螺旋空所を利
用して昇降カプセルのガイドレールを螺旋状に配設し、
昇降カプセルをラック・ピニオン機構で駆動する昇降機
を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報記
載の昇降機の昇降装置は、ガイドレールに設置したラッ
クと、昇降台側に設置したピニオンと、このピニオンを
回転駆動する駆動モータとを備えているが、昇降カプセ
ル側に駆動モータを設置しているため、昇降カプセル自
体の重量が大になり、大きな馬力の駆動モータが必要と
なった。
【0004】また、昇降装置として、ラック・ピニオン
を使用しているため、ラック部あるいはピニオンが露出
した状態となり、たとえ、ラックをカバーで覆ってもピ
ニオンとの噛合部は常に露出しており、ほこり等の侵入
による作動不良や人体の一部、例えば、指等がラックと
ピニオンの噛合部に挟まれるおそれがあり、非常に危険
な状態となる。
【0005】この発明の目的は、安全でかつ小馬力の駆
動モータでも十分昇降台の昇降が可能となる螺旋階段用
の昇降機を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】階段用の昇降機は、通常
のエレベーターとは異なり、階段の踏板の空間を邪魔す
ることなく、しかも途中で乗降りできる様に、踏板に沿
って昇降する必要がある。特に螺旋階段の場合、通常の
直線又は曲線階段に比して著しく設置空間が規制されて
いる。また、昇降台の昇降装置として、ラック・ピニオ
ンを使用することは、上記の問題点があり採用できな
い。
【0007】他の昇降装置として、エレベーターのよう
にケーブルで接続する構成を採用すれば、駆動モータは
床面に設置できるため、昇降台そのものは軽量化できる
が、ケーブルが露出し家庭用として使用する場合、外観
上あるいは安全性の上からも好ましいものとはいえな
い。また、ケーブルの金属疲労等から所定期間経過後に
ケーブルを取換えなければならない等、メンテナンス等
も考慮しなければならない。これらの点を考慮すれば、
昇降台の昇降装置として、昇降手段が外部に露出するこ
となく、案内レールなどに内蔵されているものが望まし
く、かつ駆動モータの床面設置方式が採用できるものが
最も相応しい。
【0008】本発明者は、これらの点について鋭意検討
した結果、昇降台の昇降装置として、多数の転動子を移
動させて昇降台を昇降させる構成を採用すれば、駆動モ
ータを床置式にでき、かつ転動子を内蔵した搬送路を設
ければ、外観上も安全性からも優れていることを見出だ
した。
【0009】すなわち、この発明に係る螺旋階段用の昇
降機においては、螺旋階段の支柱の回りを踏板に沿って
螺旋状に旋回配置された案内レールと、この案内レール
に沿って昇降する昇降台と、この昇降台を昇降駆動する
昇降装置とを備えており、昇降装置は、案内レールに沿
って螺旋階段の下端部から上端部にわたって設けられた
転動子搬送路と、この搬送路の内部で滑動可能とされ、
転動子搬送路の長さ方向に形成されたスリットを通して
昇降台に連結された滑動子と、前記転動子搬送路で滑動
子に接触し搬送路内で転動可能に内蔵整列された多数の
転動子と、転動子搬送路の一部において転動子を受渡移
動させる転動子駆動機構とを備えたことを特徴とする構
成を採用している。
【0010】ここで、重要なことは、昇降台の移動手段
として多数の転動子を使用したことであり、この転動子
の転動動作により滑動子が押し上げられ、昇降台が上昇
し、また昇降台の自重等により滑動子が転動子を押し下
げ、これらにより、昇降台の昇降が円滑に行えることで
ある。従って、転動子駆動機構は昇降台に付設する必要
がなく、上階又は下階に設置でき、また、転動子搬送路
をパイプ内に形成すれば、ケーブル方式やラック・ピニ
オン方式のように昇降手段が露出することなく外観上も
優れた構造となる。
【0011】ただ、多数の転動子は昇降台の滑動子とと
もに転動するため、転動子搬送路は少なくとも螺旋階段
の上端部から下端部にかけて並進配列された一対の中間
搬送路と、この下端部を連結するU字形搬送路が必要と
なる。好ましくは、転動子搬送路を、一対の中間搬送路
とこれらの上下部を連結するU字形搬送路とから環状に
形成し、多数の転動子をこの環状の搬送路の全周に亘っ
て内蔵し、円滑な転動子の移動を実現する構成が望まれ
る。この際の各転動子としては、搬送路内を転動しやす
い形状であればよく、このため、球状又は小円柱(こ
ろ)のものが望ましいことになる。
【0012】また、もう一つの重要な点は、転動子搬送
路として昇降台を案内する案内レールを利用した点であ
る。すなわち、案内レールを螺旋階段に沿って一対並進
配列し、この案内レールをパイプ状に形成し、この内部
を転動子搬送路として利用した構成を採用すれば、わざ
わざ転動子搬送路を案内レールと別途に設ける必要がな
く、その分、螺旋階段上に配される構成部材が省略で
き、コンパクトで外観的にも優れた昇降機を提供でき、
特に、設置スペースの限られた螺旋階段用の昇降機とし
ては最も相応しい構造となる。
【0013】また、上記の点から、転動子駆動機構は、
搬送路の一部において、転動子を順次搬送できるもので
あればよく、従って、駆動機構の設置場所は螺旋階段の
途中であっても下階あるいは上階の床面のいずれに設置
してもよいことになる。ただ、案内レールを転動子搬送
路として利用する場合を考慮すれば、昇降台の案内ロー
ルの係合部を確保する意味からも、駆動機構は上階又は
下階の床面に設置するのが望ましい。
【0014】この転動子駆動機構を上階又は下階に床置
きした場合、U字形搬送路において転動子を搬送する構
成として、U字形搬送路の内側又は外側に面して連続的
に転動子を搬送可能な回転輪を設け、この回転輪の周囲
に転動子の外周部を嵌合する嵌合部を等間隔に形成し、
この回転輪を回転駆動する駆動モータを備えた構成を採
用できる。
【0015】好ましくは、転動子駆動機構として、U字
形搬送路の内側面において外周部に転動子を嵌合する嵌
合部が等間隔に形成された内側回転輪を設け、搬送路の
外側面において一対のピン間で転動子の外周部を嵌合す
べく外周部に等間隔に配された複数のピンを有する外側
回転輪を設け、これら内側回転輪と外側回転輪とを駆動
モータによって回転するようにした構成を採用すれば、
転動子の移送が確実に行えることになる。
【0016】ただ、外側回転輪のピンは、外側回転輪の
回転につれて搬送路を横切ることになり、そのままで
は、転動子の移動を妨げることになる。よって、上記の
構成に付加して、外側回転輪のピンを出没自在に取り付
け、このピンを没入方向へ付勢するバネと、ピンをバネ
に打ち勝ってU字形搬送路でのみ突出させ中間搬送路へ
の受け渡し部側で後退させるように、ピンの先端部と当
接するカムを設けた構成を採用している。このカムは、
回転輪に対して固定状態であればよく、通常、回転輪を
内装するハウジングの内壁に形成すればよい。
【0017】なお、転動子駆動機構の制御としては、下
階又は上階から行えるばかりでなく、昇降台上の使用者
によってリモートコントロールできるのが望ましい。こ
れを実現するために、昇降台に着脱自在なリモートコン
トローラを配置し、このコントローラからの光信号等を
受信する受信部を駆動モータ制御部に設け、駆動モータ
の駆動停止あるいは別に設けた制動機構を作動させる構
成が採用できる。
【0018】また、駆動モータの制御部においては、リ
モートコントローラ等からの信号のみならず、他のセン
サからの出力信号を受けて駆動モータに制御信号を出力
するよう構成することも可能である。例えば、昇降台に
取り付けられた振動検知センサや、踏み台の周囲にに設
置されたはみ出し検知センサあるいは案内レールの上下
端部に設置された停止位置検知センサ、さらにはこれら
以外の各種のセンサからの検知信号に基いて駆動モータ
の停止信号や警告信号の出力が可能となる。
【0019】駆動モータの駆動停止は電源のON・OF
Fにより簡単に実現でき、また制動機構の作動も回転体
の板面にブレーキパッドを流体圧やマグネット等によっ
て押圧することで達成できる。ただ、昇降機において
は、電源がOFFになったとき、昇降台が自重により下
降するため、ブレーキパッドを回転体の板面側に常時付
勢するバネを設け、このブレーキパットを電源ON状態
で流体圧等によって開放する構成とする方が安全面から
も好ましい。
【0020】さらに、この制動機構とは別に駆動モータ
の出力軸の破損によって、回転輪が自由に回転するのを
防止する安全機構を設ける構成を採用できる。この安全
機構としては、例えば、出力軸に軸方向へ移動不能に規
制された回転輪を、異常時にバネ等により強制的に軸方
向へ移動させ、回転輪に形成した孔又は突起をハウジン
グ等の固定体側の突起又は孔に嵌合させることにより、
回転輪の回転を停止させる構成を採用でき、これによ
り、昇降台が自重により下降してきた場合でも強制的に
停止させることができるようになる。
【0021】なお、昇降台は、簡易に立ち乗り用の踏み
台や手摺を設けたり、椅子を設けるなど種々の手段が採
用できるが、いずれにしても、未使用時などに螺旋階段
の空間が充分確保できるように、昇降台内に収納可能に
するなど、折り畳み式の構造とすることが好ましい。ま
た、同様の理由から、各案内レールの下端部は、螺旋階
段の踏板の背後にまで回り込んで固定することが望まし
い。
【0022】案内レールは、下端部を床面側に、上端部
を支柱又は天井壁等に固定し、中間部を支柱に固定する
ことが望ましいが、上端部を天井壁等に固定し、下端部
を床面に固定することも可能であり、この場合は、既存
の螺旋階段にでも容易に設置しやすく、設置性はきわめ
て大である。
【0023】
【作用】上記の昇降機においては、操作者等が昇降台に
乗り、リモートコントーラを操作すれば、そのリモート
コントール信号の出力を受けて駆動モータが起動し、回
転輪が回転するため、回転輪の嵌合部に嵌合されている
転動子が搬送路上で上方へ移送され、直上の転動子を次
々に上昇させることになる。この転動子の上昇により搬
送路内の転動子が徐々に滑動子を押し上げることにな
り、滑動子に連結された昇降台が上昇し、一対の案内レ
ール上を案内ローラによって正常姿勢を保ちながら螺旋
状に旋回しながら上昇することになる。
【0024】一方、昇降台を下降する場合には、駆動モ
ータを停止すれば、転動子に接触する滑動子が昇降台の
自重により搬送路(パイプ状の案内レール)内を下降
し、転動子が押されて回転輪の嵌合部に嵌合されながら
順次逆方向へ移送され、円滑に下降動作が行われる。ま
た、駆動モータの逆転駆動によっても、上記と同様に転
動子が移送されて円滑な下降動作が行われるのは勿論で
ある。従って、転動子による昇降動作が可能となるた
め、直線状の階段あるいはU字形昇降階段のみならず、
螺旋階段においても、この昇降機の使用が可能となる。
【0025】この昇降中において、昇降手段である転動
子はパイプ状の案内レールに内蔵されているため案内パ
イプから露出することはなく安全であり外観上も優れた
昇降機を提供できる。また、転動子の移送搬送路として
昇降台の案内レールを利用しているため、転動子移送用
として別に搬送路を設ける必要がなく、設置空間の限ら
れた螺旋階段用の昇降機に提供すればコンパクトな昇降
機を提供できることになる。
【0026】また、多数の転動子の移送により昇降台を
昇降駆動するため、上階又は下階の床面に転動子駆動機
構を設置するだけで、昇降台に駆動機構を設置する必要
がなく、昇降台の小型化・軽量化が図れ、従って、駆動
モータも小馬力のものでよく、全体の設置スペースを小
さくできるなどの利点がある。
【0027】
【実施例】図1はこの発明に係る螺旋階段用昇降機の一
実施例を示す斜視図である。図において、1は螺旋階段
の支柱、2は螺旋階段の踏み板、3は螺旋階段の踏板2
に沿って上下方向に螺旋状に旋回する案内レールであ
り、この案内レール3は、図示の通り、一対のパイプ材
3a、3bが所定間隔をおいて並進配列され、連結片3
fによって支柱1に連結されている。
【0028】4は、この案内レール3上を自動走行する
昇降台であり、昇降台本体5と、立ち乗り用踏み台6
と、本体5に開閉自在に取り付けられた手摺7とを備え
ている。この踏み台6及び手摺7は夫々折り畳み可能と
され、望ましくは手摺7の開閉と踏み台6の開閉とが連
動するように構成すればよい。この連動機構8の一例と
しては、図1のごとく、本体5の内部に縦軸9を回転自
在に配置し、この縦軸9の上端に手摺7の基端部を固定
し、一方、踏み台6の基端部に横軸10を固定し、この
横軸10と縦軸9の下端部とを傘歯車機構11で連結す
る構成により、両者が連動するようになる。勿論、連動
機構8としては上記以外の構成であってもよい。
【0029】13は昇降台4を昇降駆動する駆動モータ
用ケースを示しており、昇降台4は図2以下に示す昇降
装置14によって昇降可能とされている。図2は螺旋階
段用の昇降機における昇降装置14をわかりやすく説明
するために、螺旋階段の踏み板2を直線的に表したもの
であり、図3は昇降台4と案内レール3との係合部分を
示し、さらに図4は昇降台4の滑動子と転動子との関係
を示す図である。
【0030】昇降台4の昇降装置14は、図2、3、4
のごとく、案内レール3に沿って螺旋階段の下端部から
上端部にわたって環状に設けられた転動子搬送路15
と、この搬送路15の内部で滑動可能とされ、転動子搬
送路15の長さ方向に形成されたスリット16を通して
昇降台4に連結された滑動子17と、転動子搬送路15
に滑動子17を押し上げ可能でかつ転動可能に内蔵され
た多数の転動子18と、転動子搬送路15の一部におい
て転動子18を受渡移動させる転動子駆動機構19とを
備えている。
【0031】本実施例においては、転動子搬送路15と
して一対の案内レール3を利用している。すなわち、転
動子搬送路15は、一対の中間搬送路15a、15b
と、この上下部に連続するU字形搬送路15c、15d
とから構成されるが、中間搬送路15a、15bとして
パイプ状の案内レール3の内部を利用しており、このパ
イプ材3a,3bの上端部をU字形連結パイプ3cで連
結して上側のU字形搬送路15cとしている。また、案
内レール3の下端部は下階に設置された駆動モータ用ケ
ース13内でU字形搬送路15dに臨んでいる。この搬
送路15の内部には多数の球状の転動子18が充填され
ており、図2においては、案内レール3の一部を切り欠
いて内部の転動子18を表している。
【0032】滑動子17は、図3、4のごとく、円柱状
に形成され、その下端部に連結されたコ字形の連結片2
0がパイプ状の上側の案内レール3aの下端部において
長さ方向に形成されたスリット16を通して昇降台4の
背面に固定されている。また、図3のごとく、昇降台4
の背面には、一対のパイプ状の案内レール3の外側面に
係合して走行する案内ロール22、23が連結されてい
る。
【0033】図5は転動子駆動機構の正面図、図6はそ
の断面図を示すものである。これらの図に示すように、
転動子駆動機構19は、搬送路15の下端部に設けられ
たU字形搬送路15dの内側面において外周部に転動子
18を嵌合する凹形状の嵌合部25が等間隔に形成され
た内側回転輪26と、U字形搬送路15dの外側面にお
いて一対のピン27,27間で転動子18の外周部を嵌
合すべく外周部に等間隔に配された複数のピン27,2
7を有する外側回転輪28と、外側回転輪28のピン2
7を出没自在に取り付け、このピン27を没入方向へ付
勢するコイル状のバネ30と、ピン27をバネ30に打
ち勝ってU字形搬送路15dでのみ突出させ中間搬送路
15a、15bへの受け渡し部側で後退させるように、
ピン27の先端部と当接するカム32と、内側回転輪2
6と外側回転輪28とを回転駆動する駆動モータ33と
を備えている。
【0034】内側回転輪26は小径に形成され、外側回
転輪28は大径に形成されており、これらは駆動モータ
33の出力軸34の軸方向で連結筒35により一体的に
形成されている。また、内側回転輪26の中央ボス36
には駆動モータ33の出力軸34がスプライン嵌合さ
れ、この出力軸34にボルト37および止め板38によ
って内側回転輪26が軸方向へ抜け出し不能に嵌合され
ている。一方、外側回転輪28もケース13内のハウジ
ング13aに固定された支持軸39に回転自在に支持さ
れている。
【0035】図5、6のごとく、カム32は、ハウジン
グ13aの内側面において、U字形搬送路15dに沿っ
て弧状に固定されており、その中央部が高く、また始端
部および終端部にかけてなだらかに低くなるように形成
されている。また、ピン27は、外側回転輪28の外周
部に等間隔に形成された複数の孔40に嵌合されてお
り、ピン27の頭部と外側回転輪28との間に前記コイ
ル状のバネ30が介在されている。従って、外側回転輪
28の回転により、ピン27の頭部がU字形搬送路15
dに至ったときに、カム32に当たって押されてピン2
7の先端が内側回転輪26側へ突出することになる。こ
れにより、各ピン27と嵌合部25との間で転動子18
を挟み込み、転動子18を移送することができる。図5
のピン27部において、斜線部分は外側回転輪28から
内側回転輪26側へ突出した状態を示し、また白抜き部
分はバネ30によって外側回転輪28に没入した状態を
示している。
【0036】なお、本実施例では、出力軸34が破損し
た場合等に内側回転輪26および外側回転輪28を停止
させる安全機構41が設けられている。この安全機構4
1は、駆動モータ33と内側回転輪26の板面との間に
介在されたコイルバネ42と、前記支持軸39に固定さ
れた板部材43から外側回転輪28に突出されたピン4
4と、このピンを係合すべく外側回転輪28の中間部に
複数個形成された係合孔45とを備えており、出力軸3
4が破損した場合、バネ42の付勢力により回転輪2
6、28を軸方向へ移動させて外側回転輪28の係合孔
45をピン44に係合して両者の回転を停止させるよう
に構成されている。
【0037】さらに、図示しないが、この駆動機構に
は、駆動モータの制動機構や、種々のセンサあるいはリ
モートコントーラからの信号により駆動モータの作動を
制御する制御部が組込まれていることは勿論である。ま
た、停電時に内側回転輪26及び外側回転輪28をハン
ドル先端部を差し込んで強制的に回転させるため、支持
軸39の中央部にハンドル差込孔47が形成されてい
る。
【0038】上記構成において、リモートコントール操
作で信号を送り、駆動モータ33を稼働させると、内側
回転輪26および外側回転輪28が回転し、U字形搬送
路15dにおいて転動子18が徐々に移送され、転動子
18に接触している滑動子17が押し上げられることに
より、昇降台4が上昇する。
【0039】一方、昇降台4を下降する場合には、駆動
モータ33を停止すれば、転動子18に接触する滑動子
17が昇降台4の自重により搬送路15(案内パイプ)
内を下降し、転動子18が押されて内側回転輪26およ
び外側回転輪28を回転させるので、内側回転輪26の
嵌合部25に転動子18が嵌合されながら順次逆方向へ
移送され、円滑に下降動作が行われる。
【0040】これらの昇降中において、リモートコント
ローラからの停止信号、あるいは各種センサからの検知
信号が制御部に入力されれば、駆動モータ33を停止す
べくあるいは制動機構を作動すべく、駆動モータ側に制
御信号が出力される。
【0041】図7は昇降台に椅子を備えた昇降機の概略
斜視図を示す。この実施例では、椅子50の側面を支柱
1側に向けて固定しており、踏み台6、座席51および
手摺52が折り畳み可能とされている。
【0042】通常、椅子は、その背面を支柱側に向けて
固定するものであるが、そうすると、踏み台が螺旋階段
の外側に向くことになり、踏み板上を健常者が昇降する
スペースが狭くなる可能性がある。しかしながら、この
実施例では、椅子50の側面を支柱側に向けて固定して
いるので、螺旋階段の踏み板2に占める割合は椅子50
の横幅だけで済み、さらに、座席も折り畳み可能とされ
ている。特に、従来のように、昇降台自体に駆動機構を
設置していないので、昇降台4の軽量化は勿論、設置ス
ペースも小にできる。
【0043】図8および図9は転動子駆動機構の夫々別
の実施例を示す図である。図5に示す実施例では、U字
形搬送路の内側に内側回転輪を、外側に外側回転輪を夫
々設けた構造を示したが、図8においては、U字形搬送
路の内側に内側回転輪26のみを設け、外側には転動子
18が転動可能な弧状のガイド55を設けた実施例を示
している。図9においては、U字形搬送路の外側に外側
回転輪28のみを設け、内側には弧状のガイド56を設
けた実施例を示す。
【0044】図8、9に示すいずれの実施例において
も、内側回転輪26又は外側回転輪28のいずれか一方
の回転輪で転動子18を移送駆動している点で共通して
おり、いずれの場合でも転動子18の移送が可能とな
る。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、この発明
に係る螺旋階段用昇降機によると、昇降手段として搬送
路内を転動する多数の転動子を利用しているので、転動
子が露出することなく安全であり、かつ転動子駆動機構
等を昇降台に設置しなくてもよく、その分、昇降台を軽
量化でき、駆動モータ等を床置きできる利点がある。
【0046】また、転動子搬送路として案内レールを利
用しているため、転動子移送用として別に搬送路を設け
る必要がなく、設置空間の限られた螺旋階段用の昇降機
としてコンパクトなものを提供できる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る螺旋階段用昇降機の一実施例を
示す斜視図
【図2】同昇降装置の原理を示す図
【図3】昇降台と案内レールの関係を示す断面図
【図4】滑動子と転動子との関係を示す断面図
【図5】転動子駆動機構の正面図
【図6】転動子駆動機構の断面図
【図7】昇降台に椅子を設けた実施例を示す斜視図
【図8】転動子駆動機構の別の実施例を示す正面図
【図9】転動子駆動機構のさらに別の実施例を示す正面
【符号の説明】
1 支柱 2 踏板 3 案内レール 4 昇降台 14 昇降装置 15 転動子搬送路 16 スリット 17 滑動子 18 転動子 19 転動子駆動機構 26 内側回転輪 28 外側回転輪 27 ピン 30 バネ 32 カム 33 駆動モータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 螺旋階段の支柱の回りを踏板に沿って螺
    旋状に旋回配置された案内レールと、この案内レールに
    沿って昇降する昇降台と、この昇降台を昇降駆動する昇
    降装置とを備え、昇降装置は、案内レールに沿って螺旋
    階段の下端部から上端部にわたって設けられた転動子搬
    送路と、この搬送路の内部で滑動可能とされ、転動子搬
    送路の長さ方向に形成されたスリットを通して昇降台に
    連結された滑動子と、前記転動子搬送路で滑動子に接触
    し搬送路内で転動可能に内蔵整列された多数の転動子
    と、転動子搬送路の一部において転動子を受渡移動させ
    る転動子駆動機構とを備えたことを特徴とする螺旋階段
    用の昇降機。
  2. 【請求項2】 転動子搬送路が、前記螺旋階段に沿って
    並進配列された一対の中間搬送路とこれらの上下部を連
    結するU字形搬送路とから環状に形成されてなり、この
    環状の転動子搬送路の全周に亘って多数の転動子が内蔵
    整列された請求項1記載の螺旋階段用の昇降機。
  3. 【請求項3】 前記案内レールを螺旋階段に沿って一対
    並進配列し、この案内レールをパイプ状に形成し、この
    内部を転動子搬送路として利用した請求項1又は2記載
    の螺旋階段用の昇降機。
  4. 【請求項4】 前記各転動子が、球状又は小円柱から構
    成された請求項1、2、又は3記載の螺旋階段用の昇降
    機。
  5. 【請求項5】 転動子駆動機構は、搬送路の上端部又は
    下端部において設けられたU字形搬送路の内側又は外側
    に面して連続的に転動子を搬送可能な回転輪を設け、こ
    の回転輪の周囲に転動子の外周部を嵌合する嵌合部を等
    間隔に形成し、この回転輪を回転駆動する駆動モータを
    備えた請求項1、2、3又は4記載の螺旋階段用の昇降
    機。
  6. 【請求項6】 転動子駆動機構は、搬送路の上端部又は
    下端部に設けられたU字形搬送路の内側面において外周
    部に転動子を嵌合する嵌合部が等間隔に形成された内側
    回転輪を設け、前記U字形搬送路の外側面において一対
    のピン間で転動子の外周部を嵌合すべく外周部に等間隔
    に配された複数のピンを有する外側回転輪を設け、外側
    回転輪のピンを出没自在に取り付け、このピンを没入方
    向へ付勢するバネと、前記ピンを前記バネに打ち勝って
    U字形搬送路でのみ突出させ中間搬送路への受け渡し部
    側で後退させるように、前記ピンの先端部と当接するカ
    ムを設け、内側回転輪と外側回転輪とを回転駆動する駆
    動モータを備えた請求項1、2、3又は4記載の螺旋階
    段用の昇降機。
  7. 【請求項7】 前記昇降台が、椅子又は立ち乗り用の踏
    み台を備えている請求項1、2、3、4、5又は6記載
    の螺旋階段用の昇降機。
  8. 【請求項8】 前記昇降台の椅子又は踏み台が折り畳み
    可能とされている請求項7記載の螺旋階段用の昇降機。
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