JP3030643U - 昇降機 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安全でかつ小馬力の駆動モータでも十分昇降
台の昇降が可能となる昇降機を提供する。 【解決手段】 パイプ材3a,3bの内部に多数の転動
子18を内蔵して転動子搬送路15とし、昇降台4の滑
動子17を駆動モータによる回転輪の回転により移送さ
れる転動子18によって滑動させ、昇降台4を昇降させ
る。
台の昇降が可能となる昇降機を提供する。 【解決手段】 パイプ材3a,3bの内部に多数の転動
子18を内蔵して転動子搬送路15とし、昇降台4の滑
動子17を駆動モータによる回転輪の回転により移送さ
れる転動子18によって滑動させ、昇降台4を昇降させ
る。
Description
【0001】
この考案は、階段用あるいは垂直移動可能な昇降機に関する。
【0002】
従来より、身体障害者等を対象として種々の階段昇降機が提供されている。例 えば、特開平4−350083号公報では、螺旋階段の背部螺旋空所を利用して 昇降カプセルのガイドレールを螺旋状に配設し、昇降カプセルをラック・ピニオ ン機構で駆動する昇降機を開示している。
【0003】
ところで、上記公報記載の昇降機の昇降装置は、ガイドレールに設置したラッ クと、昇降台側に設置したピニオンと、このピニオンを回転駆動する駆動モータ とを備えているが、昇降カプセル側に駆動モータを設置しているため、昇降カプ セル自体の重量が大になり、大きな馬力の駆動モータが必要となった。
【0004】 また、昇降装置として、ラック・ピニオンを使用しているため、ラック部ある いはピニオンが露出した状態となり、たとえ、ラックをカバーで覆ってもピニオ ンとの噛合部は常に露出しており、ほこり等の侵入による作動不良や人体の一部 、例えば、指等がラックとピニオンの噛合部に挟まれるおそれがあり、非常に危 険な状態となる。
【0005】 この考案の目的は、安全でかつ小馬力の駆動モータでも十分昇降台の昇降が可 能となる階段用あるいは垂直移動可能な昇降機を提供する点にある。
【0006】
階段用の昇降機は、通常のエレベーターとは異なり、階段の踏板の空間を邪魔 することなく、しかも途中で乗降りできる様に、踏板に沿って昇降する必要があ る。従って、昇降台の昇降装置として、ラック・ピニオンを使用することは、上 記の問題点及び前述のような安全性の面からも採用できない。
【0007】 他の昇降装置として、チェーン方式や、エレベーターのようにケーブル方式を 採用すれば、駆動モータは床面に設置できるため、昇降台そのものは軽量化でき るが、ケーブルが露出し家庭用として使用する場合、外観上あるいは安全性の上 からも好ましいものとはいえない。また、金属疲労等から所定期間経過後にチェ ーンやケーブルを取換えなければならない等、メンテナンス等も考慮しなければ ならない。さらに、これらの方式は、直線又は大きなアールの曲線部分にしか使 用できない。
【0008】 これらの点を考慮すれば、昇降台の昇降装置として、昇降手段が外部に露出す ることなく、案内レールなどに内蔵されているものが望ましく、かつ駆動モータ の床面設置方式が採用できるものが最も相応しい。
【0009】 本考案者は、これらの点について鋭意検討した結果、昇降台の昇降装置として 、多数の転動子を移動させて昇降台を昇降させる構成を採用すれば、駆動モータ を床置式にでき、かつ転動子を内蔵した搬送路を設ければ、外観上も安全性から も優れていることを見出だした。
【0010】 すなわち、この考案に係る昇降機においては、階段の下端部から上端部にわた って設けられたパイプ状の転動子搬送路と、この搬送路に沿って昇降可能な昇降 台と、転動子搬送路の内部で滑動可能とされ、転動子搬送路の長さ方向に形成さ れたスリットを通して昇降台に連結された滑動子と、前記転動子搬送路で滑動子 に接触し搬送路内で転動可能に内蔵整列された多数の転動子と、転動子搬送路の 一部において転動子を受渡移動させる転動子駆動機構とを備えたことを特徴とす る構成を採用している。
【0011】 ここで、重要なことは、昇降台の移動手段として多数の転動子を使用したこと であり、この転動子の転動動作により滑動子が押し上げられ、昇降台が上昇し、 また昇降台の自重等により滑動子が転動子を押し下げ、これらにより、昇降台の 昇降が円滑に行えることである。従って、転動子駆動機構は昇降台に付設する必 要がなく、上階又は下階に設置でき、また、転動子搬送路をパイプ内に形成すれ ば、ケーブル方式やラック・ピニオン方式のように昇降手段が露出することなく 外観上も優れた構造となる。さらに、本方式は螺旋階段やL字形階段の角部のよ うな小さなアールの曲線部分にも対応することができる。
【0012】 ただ、多数の転動子は昇降台の滑動子とともに転動するため、転動子搬送路は 少なくとも階段の上端部から下端部にかけて並進配列された一対の中間搬送路と 、この下端部を連結するU字形搬送路とが必要となる。好ましくは、転動子搬送 路を、一対の中間搬送路とこれらの上下部を連結するU字形搬送路とから環状に 形成し、多数の転動子をこの環状の搬送路の全周に亘って内蔵し、円滑な転動子 の移動を実現する構成が望まれる。この際の各転動子としては、搬送路内を転動 しやすい形状であればよく、このため、球状又は小円柱(ころ)のものが望まし いことになる。
【0013】 さらに、パイプ状転動子搬送路の外周を案内レールとして利用し、このレール に係合して走行する案内ロールを昇降台に連結することにより、昇降台の円滑な 走行が可能となるとともに、滑動子に過度の負荷がかかるのを防止することがで きる。また、わざわざ案内レールを別途に設ける必要がなく、その分、階段上に 配される構成部材が省略でき、コンパクトで外観的にも優れた昇降機を提供でき る。
【0014】 このような昇降機は、螺旋状の階段をはじめ、斜行式の階段等様々な形状の階 段に対して取付可能である。図9は斜行式の階段の具体例を示す図で、(a)は 踊り場を介してL字形構造とした場合を、(b)は踊り場を介してU字形構造と した場合を、(c)はS字形の曲線状の構造とした場合をそれぞれ示す。
【0015】 昇降機は、図9に示すように階段に沿って設けた案内レール3に取付られる。 ただし、階段の形状に合わせて転動子搬送路を曲げるときは、転動子及び滑動子 の移動を妨げないよう可能な限り緩やかな角度を保つようにして搬送路を配置す る必要がある。特に、滑動子は、階段の傾斜の変化に対応するため、さらには湾 曲した搬送路内を円滑に移動可能とするために、搬送路の内径に対し十分余裕を もってその形状・大きさを決定する必要がある。
【0016】 さらに、転動子搬送路を垂直に設けることも可能である。しかし、このような 場合には、滑動子に昇降台すべての荷重がかかる。従って、安全面から2以上の 複数の滑動子を用いることによって、1つあたりの滑動子にかかる荷重を減少さ せることが望ましい。
【0017】 このような転動子を移動させるための転動子駆動機構は、搬送路の一部におい て、転動子を順次搬送できるものであればよく、従って、駆動機構の設置場所は 階段の途中であっても下階あるいは上階の床面のいずれに設置してもよいことに なる。ただ、転動子搬送路を案内レールとして利用する場合を考慮すれば、昇降 台の案内ロールの係合部を確保する意味からも、駆動機構は上階又は下階の床面 に設置するのが望ましい。
【0018】 この転動子駆動機構を上階又は下階に床置きした場合、U字形搬送路において 転動子を搬送する構成として、U字形搬送路の内側又は外側に面して連続的に転 動子を搬送可能な回転輪を設け、この回転輪の周囲に転動子の外周部を嵌合する 嵌合部を等間隔に形成し、この回転輪を回転駆動する駆動モータを備えた構成を 採用できる。
【0019】 好ましくは、転動子駆動機構として、U字形搬送路の内側面において外周部に 転動子を嵌合する嵌合部が等間隔に形成された内側回転輪を設け、搬送路の外側 面において一対のピン間で転動子の外周部を嵌合すべく外周部に等間隔に配され た複数のピンを有する外側回転輪を設け、これら内側回転輪と外側回転輪とを駆 動モータによって回転するようにした構成を採用すれば、転動子の移送が確実に 行えることになる。
【0020】 ただ、外側回転輪のピンは、外側回転輪の回転につれて搬送路を横切ることに なり、そのままでは、転動子の移動を妨げることになる。よって、上記の構成に 付加して、外側回転輪のピンを出没自在に取り付け、このピンを没入方向へ付勢 するバネと、ピンをバネに打ち勝ってU字形搬送路でのみ突出させ中間搬送路へ の受け渡し部側で後退させるように、ピンの先端部と当接するカムを設けた構成 を採用している。このカムは、回転輪に対して固定状態であればよく、通常、回 転輪を内装するハウジングの内壁に形成すればよい。
【0021】 なお、転動子駆動機構の制御としては、下階又は上階から行えるばかりでなく 、昇降台上の使用者によってリモートコントロールできるのが望ましい。これを 実現するために、昇降台に着脱自在なリモートコントローラを配置し、このコン トローラからの光信号等を受信する受信部を駆動モータ制御部に設け、駆動モー タの駆動停止あるいは別に設けた制動機構を作動させる構成が採用できる。
【0022】 また、駆動モータの制御部においては、リモートコントローラ等からの信号の みならず、他のセンサからの出力信号を受けて駆動モータに制御信号を出力する よう構成することも可能である。例えば、昇降台に取り付けられた振動検知セン サや、踏み台の周囲にに設置されたはみ出し検知センサあるいは案内レールの上 下端部に設置された停止位置検知センサ、さらにはこれら以外の各種のセンサか らの検知信号に基いて駆動モータの停止信号や警告信号の出力が可能となる。
【0023】 駆動モータの駆動停止は電源のON・OFFにより簡単に実現でき、また制動 機構の作動も回転体の板面にブレーキパッドを流体圧やマグネット等によって押 圧することで達成できる。ただ、昇降機においては、電源がOFFになったとき 、昇降台が自重により下降するため、ブレーキパッドを回転体の板面側に常時付 勢するバネを設け、このブレーキパットを電源ON状態で流体圧等によって開放 する構成とする方が安全面からも好ましい。
【0024】 さらに、この制動機構とは別に駆動モータの出力軸の破損によって、回転輪が 自由に回転するのを防止する安全機構を設ける構成を採用できる。この安全機構 としては、例えば、出力軸に軸方向へ移動不能に規制された回転輪を、異常時に バネ等により強制的に軸方向へ移動させ、回転輪に形成した孔又は突起をハウジ ング等の固定体側の突起又は孔に嵌合させることにより、回転輪の回転を停止さ せる構成を採用でき、これにより、昇降台が自重により下降してきた場合でも強 制的に停止させることができるようになる。
【0025】 なお、昇降台は、簡易に立ち乗り用の踏み台や手摺を設けたり、椅子を設ける など種々の手段が採用できるが、いずれにしても、未使用時などに階段の空間が 充分確保できるように、昇降台内に収納可能にするなど、折り畳み式の構造とす ることが好ましい。
【0026】 転動子搬送路は、下端部を床面側に、上端部を階段側壁又は天井壁等に固定し 、中間部を階段側壁に固定することができるほか、中間部や上端部については階 段に立設した支柱に固定することも可能である。転動子搬送路を垂直方向に設け る場合には、上端部を天井壁等に固定し、下端部を床面に固定することも可能で ある。
【0027】 上記の昇降機においては、操作者等が昇降台に乗り、リモートコントーラを操 作すれば、そのリモートコントール信号の出力を受けて駆動モータが起動し、回 転輪が回転するため、回転輪の嵌合部に嵌合されている転動子が搬送路上で上方 へ移送され、直上の転動子を次々に上昇させることになる。この転動子の上昇に より搬送路内の転動子が徐々に滑動子を押し上げることになり、滑動子に連結さ れた昇降台が上昇し、一対の案内レール上を案内ローラによって正常姿勢を保ち ながら上昇することになる。
【0028】 一方、昇降台を下降する場合には、駆動モータを停止すれば、転動子に接触す る滑動子が昇降台の自重により搬送路(パイプ状の案内レール)内を下降し、転 動子が押されて回転輪の嵌合部に嵌合されながら順次逆方向へ移送され、円滑に 下降動作が行われる。また、駆動モータの逆転駆動によっても、上記と同様に転 動子が移送されて円滑な下降動作が行われるのは勿論である。従って、転動子に よる昇降動作が可能となるため、直線状、U字形、L字形等の斜行式昇降階段の みならず、螺旋階段においても、この昇降機の使用が可能となる。
【0029】 この昇降中において、昇降手段である転動子はパイプ状の案内レールに内蔵さ れているためパイプから露出することはなく安全であり外観上も優れた昇降機を 提供できる。また、転動子の移送搬送路として昇降台の案内レールを利用した場 合には、転動子移送用として別に搬送路を設ける必要がなく、設置空間の限られ た階段用のコンパクトな昇降機を提供できることになる。
【0030】 また、多数の転動子の移送により昇降台を昇降駆動するため、上階又は下階の 床面に転動子駆動機構を設置するだけで、昇降台に駆動機構を設置する必要がな く、昇降台の小型化・軽量化が図れ、従って、駆動モータも小馬力のものでよく 、全体の設置スペースを小さくできるなどの利点がある。
【0031】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの考案に係る 昇降機の概略図である。図において、1は階段の側壁、2は階段の踏み板、3は 階段の踏板2に沿って設けられた案内レールであり、パイプ状の転動子搬送路1 5の外周をそのまま用いている。この案内レール3は、図示の通り、一対のパイ プ材3a、3bが所定間隔をおいて並進配列され、連結片3fによって階段側壁 1に連結されている。
【0032】 4は、この案内レール3の上を自動走行する昇降台であり、昇降台本体5と、 立ち乗り用踏み台6と、本体5に開閉自在に取り付けられた手摺7とを備えてい る。この踏み台6及び手摺7は夫々折り畳み可能とされ、望ましくは手摺7の開 閉と踏み台6の開閉とが連動するように構成する。13は昇降台4を昇降駆動す る駆動モータ用ケースを示しており、昇降台4は図2以下に示す昇降装置14に よって昇降可能とされている。
【0033】 図2は昇降台4と案内レール3との係合部分を示し、さらに図3は昇降台4の 滑動子と転動子との関係を示す図である。
【0034】 昇降台4の昇降装置14は、図1、2、3のごとく、階段の下端部から上端部 にわたって環状に設けられた転動子搬送路15と、この搬送路15の内部で滑動 可能とされ、転動子搬送路15の長さ方向に形成されたスリット16を通して昇 降台4に連結された滑動子17と、転動子搬送路15に滑動子17を押し上げ可 能でかつ転動可能に内蔵された多数の転動子18と、転動子搬送路15の一部に おいて転動子18を受渡移動させる転動子駆動機構19とを備えている。
【0035】 本実施の形態においては、前述のように、転動子搬送路15となるパイプ材3 a,3bの外周を案内レール3として利用している。すなわち、転動子搬送路1 5は、一対の中間搬送路15a、15bと、この上下部に連続するU字形搬送路 15c、15dとから構成されるが、中間搬送路15a、15bに用いるパイプ 材を案内レール3として利用しており、このパイプ材3a,3bの上端部をU字 形連結パイプ3cで連結して上側のU字形搬送路15cとしている。
【0036】 また、案内レール3の下端部は下階に設置された駆動モータ用ケース13内で U字形搬送路15dに臨んでいる。この搬送路15の内部には多数の球状の転動 子18が充填されており、図1においては、パイプ材3a,3bの一部を切り欠 いて内部の転動子18を表している。
【0037】 滑動子17は、図2、3のごとく、円柱状に形成され、その下端部に連結され たコ字形の連結片20がパイプ状の上側の案内レール3aの下面部において長さ 方向に形成されたスリット16を通して昇降台4の背面に固定されている。この 滑動子の形状は円柱状に限ることはなく、例えば球状とすることも可能である。 また、図3に示すように、昇降台4の背面には、一対のパイプ状の案内レール3 の外側面に係合して走行する案内ロール22、23が連結されている。
【0038】 このように案内レール3aの下面部にスリット16を設けることにより、搬送 路15内へのほこりの侵入を防止するとともに、案内レールに手を置いたような 場合にも指等が挟まれる危険性も少なく、安全性を確保することができる。
【0039】 さらに、図8のごとく、スリット16を形成する案内レール3の両端部に弾性 体からなる一対の保護カバー57を固着したり、連結片20上に保護体58を取 り付けることで安全性を一層高めることが可能である。このほか、案内ロール2 2、23の周囲に保護体58を取付けることも有効である。
【0040】 図4は転動子駆動機構の正面図、図5はその断面図を示すものである。これら の図に示すように、転動子駆動機構19は、搬送路15の下端部に設けられたU 字形搬送路15dの内側面において外周部に転動子18を嵌合する凹形状の嵌合 部25が等間隔に形成された内側回転輪26と、U字形搬送路15dの外側面に おいて一対のピン27,27間で転動子18の外周部を嵌合すべく外周部に等間 隔に配された複数のピン27,27を有する外側回転輪28と、外側回転輪28 のピン27を出没自在に取り付け、このピン27を没入方向へ付勢するコイル状 のバネ30と、ピン27をバネ30に打ち勝ってU字形搬送路15dでのみ突出 させ中間搬送路15a、15bへの受け渡し部側で後退させるように、ピン27 の先端部と当接するカム32と、内側回転輪26と外側回転輪28とを回転駆動 する駆動モータ33とを備えている。
【0041】 内側回転輪26は小径に形成され、外側回転輪28は大径に形成されており、 これらは駆動モータ33の出力軸34の軸方向で連結筒35により一体的に形成 されている。また、内側回転輪26の中央ボス36には駆動モータ33の出力軸 34がスプライン嵌合され、この出力軸34にボルト37および止め板38によ って内側回転輪26が軸方向へ抜け出し不能に嵌合されている。一方、外側回転 輪28もケース13内のハウジング13aに固定された支持軸39に回転自在に 支持されている。
【0042】 図4、5のごとく、カム32は、ハウジング13aの内側面において、U字形 搬送路15dに沿って弧状に固定されており、その中央部が高く、また始端部お よび終端部にかけてなだらかに低くなるように形成されている。また、ピン27 は、外側回転輪28の外周部に等間隔に形成された複数の孔40に嵌合されてお り、ピン27の頭部と外側回転輪28との間に前記コイル状のバネ30が介在さ れている。従って、外側回転輪28の回転により、ピン27の頭部がU字形搬送 路15dに至ったときに、カム32に当たって押されてピン27の先端が内側回 転輪26側へ突出することになる。これにより、各ピン27と嵌合部25との間 で転動子18を挟み込み、転動子18を移送することができる。図4のピン27 部において、斜線部分は外側回転輪28から内側回転輪26側へ突出した状態を 示し、また白抜き部分はバネ30によって外側回転輪28に没入した状態を示し ている。
【0043】 なお、本図では、出力軸34が破損した場合等に内側回転輪26および外側回 転輪28を停止させる安全機構41が設けられている。この安全機構41は、駆 動モータ33と内側回転輪26の板面との間に介在されたコイルバネ42と、前 記支持軸39に固定された板部材43から外側回転輪28に突出されたピン44 と、このピンを係合すべく外側回転輪28の中間部に複数個形成された係合孔4 5とを備えており、出力軸34が破損した場合、バネ42の付勢力により回転輪 26、28を軸方向へ移動させて外側回転輪28の係合孔45をピン44に係合 して両者の回転を停止させるように構成されている。
【0044】 さらに、図示しないが、この駆動機構には、駆動モータの制動機構や、種々の センサあるいはリモートコントーラからの信号により駆動モータの作動を制御す る制御部が組込まれていることは勿論である。また、停電時に内側回転輪26及 び外側回転輪28をハンドル先端部を差し込んで強制的に回転させるため、支持 軸39の中央部にハンドル差込孔47が形成されている。
【0045】 上記構成において、リモートコントール操作で信号を送り、駆動モータ33を 稼働させると、内側回転輪26および外側回転輪28が回転し、U字形搬送路1 5dにおいて転動子18が徐々に移送され、転動子18に接触している滑動子1 7が押し上げられることにより、昇降台4が上昇する。
【0046】 一方、昇降台4を下降する場合には、駆動モータ33を停止すれば、転動子1 8に接触する滑動子17が昇降台4の自重により搬送路15(案内パイプ)内を 下降し、転動子18が押されて内側回転輪26および外側回転輪28を回転させ るので、内側回転輪26の嵌合部25に転動子18が嵌合されながら順次逆方向 へ移送され、円滑に下降動作が行われる。
【0047】 これらの昇降中において、リモートコントローラからの停止信号、あるいは各 種センサからの検知信号が制御部に入力されれば、駆動モータ33を停止すべく あるいは制動機構を作動すべく、駆動モータ側に制御信号が出力される。
【0048】 図6および図7は転動子駆動機構の夫々別の実施例を示す図である。図4に示 す実施例では、U字形搬送路の内側に内側回転輪を、外側に外側回転輪を夫々設 けた構造を示したが、図6においては、U字形搬送路の内側に内側回転輪26の みを設け、外側には転動子18が転動可能な弧状のガイド55を設けた実施例を 示している。図7においては、U字形搬送路の外側に外側回転輪28のみを設け 、内側には弧状のガイド56を設けた実施例を示す。
【0049】 図6、7に示すいずれの実施例においても、内側回転輪26又は外側回転輪2 8のいずれか一方の回転輪で転動子18を移送駆動している点で共通しており、 いずれの場合でも転動子18の移送が可能となる。
【0050】
以上の説明から明らかな通り、この考案に係る昇降機によると、昇降手段とし て搬送路内を転動する多数の転動子を利用しているので、転動子が露出すること なく安全であり、かつ転動子駆動機構等を昇降台に設置しなくてもよく、そのぶ ん昇降台を軽量化でき、駆動モータ等を床置きできる利点がある。
【0051】 また、転動子搬送路を案内レールとして利用しているため、別に案内レールを 設ける必要がなく、限られた設置空間用の昇降機としてコンパクトなものを提供 できる等の利点がある。
【図1】この考案に係る昇降機の概略図
【図2】昇降台と案内レールの関係を示す断面図
【図3】滑動子と転動子との関係を示す断面図
【図4】転動子駆動機構の正面図
【図5】転動子駆動機構の断面図
【図6】転動子駆動機構の別の実施例を示す正面図
【図7】転動子駆動機構のさらに別の実施例を示す正面
図
図
【図8】保護カバー及び保護体の取付け状態を示す図
【図9】斜行式の階段の具体例を示す平面図で、(a)
は踊り場を介してL字形構造とした場合を、(b)は踊
り場を介してU字形構造とした場合を、(c)はS字曲
線構造とした場合をそれぞれ示す。
は踊り場を介してL字形構造とした場合を、(b)は踊
り場を介してU字形構造とした場合を、(c)はS字曲
線構造とした場合をそれぞれ示す。
1 階段側壁 2 踏板 3 案内レール 4 昇降台 14 昇降装置 15 転動子搬送路 16 スリット 17 滑動子 18 転動子 19 転動子駆動機構 26 内側回転輪 28 外側回転輪 27 ピン 30 バネ 32 カム 33 駆動モータ 57 保護カバー 58 保護体
Claims (5)
- 【請求項1】 下端部から上端部にわたって設けられた
パイプ状の転動子搬送路と、この搬送路に沿って昇降可
能な昇降台と、転動子搬送路の内部で滑動可能とされ、
転動子搬送路の長さ方向に形成されたスリットを通して
昇降台に連結された滑動子と、前記転動子搬送路で滑動
子に接触し搬送路内で転動可能に内蔵整列された多数の
転動子と、転動子搬送路の一部において転動子を受渡移
動させる転動子駆動機構とを備えたことを特徴とする昇
降機。 - 【請求項2】 前記転動子搬送路が、並進配列された一
対の中間搬送路と、これらの上下部を連結するU字形搬
送路とから環状に形成されてなり、この環状の転動子搬
送路の全周に亘って多数の転動子が内蔵整列された請求
項1記載の昇降機。 - 【請求項3】 前記パイプ状の転動子搬送路が斜行方式
の階段に沿って配置されている請求項1又は2記載の昇
降機。 - 【請求項4】 前記パイプ状の転動子搬送路が垂直に設
けられた請求項1又は2記載の昇降機。 - 【請求項5】 前記転動子駆動機構が、前記U字形搬送
路に面して連続的に転動子を搬送可能な回転輪と、転動
子の外周部を嵌合するよう前記回転輪の周囲に等間隔に
形成した嵌合部と、前記回転輪を回転駆動する駆動モー
タとを備えた請求項2、3又は4記載の昇降機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996003558U JP3030643U (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 昇降機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996003558U JP3030643U (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 昇降機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3030643U true JP3030643U (ja) | 1996-11-01 |
Family
ID=43165626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1996003558U Expired - Lifetime JP3030643U (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 昇降機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3030643U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011042429A (ja) * | 2009-08-19 | 2011-03-03 | Daido Kogyo Co Ltd | 搬送装置 |
CN107738965A (zh) * | 2017-10-25 | 2018-02-27 | 界首市迅立达电梯有限公司 | 一种基于齿轮传动的双轨座椅式电梯控制装置系统 |
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1996
- 1996-04-26 JP JP1996003558U patent/JP3030643U/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011042429A (ja) * | 2009-08-19 | 2011-03-03 | Daido Kogyo Co Ltd | 搬送装置 |
CN107738965A (zh) * | 2017-10-25 | 2018-02-27 | 界首市迅立达电梯有限公司 | 一种基于齿轮传动的双轨座椅式电梯控制装置系统 |
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