JPH08118544A - 潤滑剤を塗布したラミネート板、その製造法および製造設備 - Google Patents

潤滑剤を塗布したラミネート板、その製造法および製造設備

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JPH08118544A
JPH08118544A JP6289003A JP28900394A JPH08118544A JP H08118544 A JPH08118544 A JP H08118544A JP 6289003 A JP6289003 A JP 6289003A JP 28900394 A JP28900394 A JP 28900394A JP H08118544 A JPH08118544 A JP H08118544A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属薄板製の基材1と、その両面に被覆され
た合成樹脂フィルム2、2と、それらの上面に塗布され
た石油ワックス系の潤滑剤層3、3とからなるプレス成
形用のあらかじめ潤滑剤を塗布したラミネート板4の構
成。 【効果】 潤滑剤層3が合成樹脂フィルムを保護し、プ
レス成形時に潤滑剤を塗布する必要がない。成形後は高
温加熱二より、容易に潤滑剤を除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は潤滑剤を塗布したラミネ
ート板、その製造法および製造設備に関する。さらに詳
しくは、プレス成形用の潤滑剤をあらかじめ塗布したラ
ミネート板、並びにそれを製造するための好適な方法お
よび設備に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に缶用材料は製缶時に深絞り、ドロ
ー・アイアニング加工などのプレス成形を行うにあたっ
て、潤滑剤を塗布する必要がある。しかしラミネート鋼
板は表面に合成樹脂フィルムが被覆してあるので、この
上に潤滑油を均一に塗布することは容易でなく、たとえ
ばフィルムの表面で潤滑剤がはじかれてムラが生じた
り、充分に付着しないといった問題がある。そのため従
来は、フィルムと潤滑剤との組合せや、塗布条件を選択
したりするなど、種々の工夫をした上で、一定の形状に
ブランクキングした板材に、プレス加工の直前に潤滑剤
ないし加工油を噴霧あるいは塗工したり、さらに加工の
たびに金型に潤滑剤を噴霧したりしている。そしてプレ
ス加工後の製品は、内容物を充填するなどの工程の前
に、それらの潤滑剤を除去するための処理もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の方法はプレ
ス成形の直前に個々のブランク材に潤滑剤を塗布するの
で、きわめて煩雑である。しかも成形品から潤滑剤を除
去する作業はさらに困難である。本発明はプレス成形の
前にブランク材や金型に潤滑剤を塗布する必要がなく、
しかも成形後の処理が容易な、あらかじめ潤滑剤を塗布
したラミネート板を提供することを技術課題とするもの
である。
【0004】さらに本発明はそのようなラミネート板を
簡単に製造しうる方法および設備を提供することを技術
課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の潤滑剤を塗布し
たラミネート板は、金属薄板からなる基材と、その少な
くとも片面に被覆された合成樹脂フィルムと、その上に
塗布された石油ワックス系潤滑剤層とからなることを特
徴としている。このようなラミネート板において、前記
石油ワックス系潤滑剤は、パラフィンワックスあるいは
白色ワセリンなどを使用しうる。また前記金属薄板はコ
イル材とすることができ、合成樹脂フィルムとしては、
ポリエチレンテレフタレートフィルムなどを採用しう
る。
【0006】本発明の製造法は、金属薄板の少なくとも
片面に合成樹脂フィルムを被覆したラミネート板を、塗
布しようとする潤滑剤のメルティングポイントの±20
℃の範囲に加熱し、合成樹脂フィルムの上に溶融した潤
滑剤を塗布し、得られたものを前記メルティングポイン
ト−10℃以上で90℃以下の温度でロール加熱するこ
とを特徴としている。さらに得られたラミネート板を、
潤滑剤のメルティングポイント−10℃以上で90℃以
下の温度に加熱したロールでガイドしながら、コイル状
に巻取るのが好ましい。
【0007】本発明の製造設備は、金属薄板の少なくと
も片面に合成樹脂フィルムを被覆したラミネート板を、
塗布しようとする潤滑剤のメルティングポイントの±2
0℃に加熱するための予備加熱装置と、合成樹脂フィル
ムの上に溶融した潤滑剤を塗布するための塗布装置と、
得られたものを前記メルティングポイント−10℃以上
で90℃以下の温度で加熱するための加熱装置とからな
ることを特徴としている。前記加熱装置は、前記メルテ
ィングポイント−10℃以上で90℃以下の温度の雰囲
気に維持する加熱炉と、その中に設けられている加熱ロ
ールとからなるものが好ましく、さらに前記加熱装置で
加熱されたラミネート板をガイドするための、潤滑剤の
メルティングポイント−10℃以上で90℃以下の温度
に加熱したガイドロール群と、ガイドされたラミネート
板をコイル状に巻取るための巻取り機とを備えた設備が
好ましい。
【0008】
【作用】石油ワックス系潤滑剤層は通常の状態で安定な
物質であり、それ自体変質せず、また合成樹脂フィルム
を変質させることもない。さらに吸湿がきわめて少ない
ので、合成樹脂フィルムや金属薄板を長期にわたって確
実に保護する。また常温で固体またはゼリー状であるの
で、ラミネート板をコイル状に巻いた場合でも、ラミネ
ート板から剥離せず、膜切れもほとんど生じない。した
がってプレス加工をする場合でも、連続したコイル材を
直接、たとえばトランスファー加工のブランキング工程
あるいはプログレッシブ加工の最初の工程に供給するこ
とができ、取扱が簡単である。さらに成形時は合成樹脂
フィルムを金型との摩擦から保護し、適切なすべり性を
付与すると共に、成形後は、たとえば約220℃に加熱
することにより、塗布された石油ワックス系潤滑剤層を
容易に揮発除去することができる。
【0009】本発明の製造法では、予熱したラミネート
板の合成樹脂フィルムの上に溶融した石油ワックス系の
潤滑剤を塗布すると、潤滑剤がフィルムによってはじか
れることなく、フィルム上に潤滑剤層が形成される。こ
の状態では潤滑剤層がまだ充分に均一になっていない
が、つぎのロール加熱の工程で潤滑剤層が均一化され
る。なお加熱温度が90℃以下であるので、コイル状に
巻取るときにフィルム同士がくっつくことがない。さら
にコイル状に巻取るときに所定の温度範囲に加熱したガ
イドロールを用いると、そのロールに潤滑剤が凝固して
付着しない。本発明の製造設備は上記製造法を実施する
ことができる。
【0010】
【実施例】つぎに図面を参照しながら本発明の潤滑剤を
塗布したラミネート板、その製造法および製造装置を説
明する。図1は本発明のラミネート板の一実施例を示す
概略拡大断面図、図2は本発明の設備の一実施例を示す
系統図、図3は図2の設備に接続される温水加熱装置の
一例を示す系統図である。
【0011】図1において符号1は金属薄板製の基材で
あり、その両面に合成樹脂フィルム2が被覆されてい
る。さらにフィルム2の表面には潤滑剤層3が設けられ
ており、全体として潤滑剤を塗布したラミネート板4を
構成している。前記基材1は、プレス加工、とくに製缶
に使用される金属薄板、あるいはそれに錫、ニッケル、
電解クロム酸などをメッキした表面処理鋼板である。な
お板厚は通常、0.13〜0.32mm程度、幅は650
〜1200mm程度のものが好適に用いられる。
【0012】本発明に使用される前記フィルム2の材料
としては、それを設ける目的により選択するが、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−アクリルエステル共重合体、
アイオノマ−などのオレフィン系樹脂フィルム;ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体、エ
チレンテレフタレート/アジペート共重合体、エチレン
テレフタレート/セパケート共重合体、ブチレンテレフ
タレート/イソフタレート共重合体等のポリエステルフ
ィルム;ナイロン6、ナイロン6.6、ナイロン11、
ナイロン12等のポリアミドフィルム;ポリ塩化ビニル
フィルム;ポリ塩化ビニリデンフィルム;ポリ−P−キ
シレングリコールビスカーボネート、ポリ−ジオキシジ
フェニルエタンカーボネート、ポリ−ジオキシジフェニ
ル2,2−プロパンカーボネート、ポリ−ジオキシジフ
ェニル1、1−エタンカーボネートなどのポリカーボネ
ートフィルム;高ニトリル含有量のアクリロニトリル−
ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重
合体などのハイニトリル樹脂:ポリスチレン共重合体な
どを用いることができる。本発明では、上記樹脂フィル
ムはすべて使用できるが、なかでもエチレンテレフタレ
ート単位を主体とするポリエステルからなり、しかも二
軸方向に分子配向されたフィルムを用いることが望まし
い。ポリエステル樹脂としては、エステル反復単位の7
5〜95%がエチレンテレフタレート単位からなり、残
りの5〜25%のエステル反復単位がエチレンテレフタ
レート単位以外のエステル単位からなることが好まし
い。テレフタル酸以外の酸成分としては、フタル酸、イ
ソフタル酸、コハク酸、アゼライン酸、アジピン酸、セ
バチン酸、ドデカンジオン酸、ジフェニルカルボン酸、
1,4シクロヘキサンジカルボン酸、無水トリメット酸
の1種あるいは2種以上の酸成分が挙げられ、エチレン
グリコール以外のアルコール成分としては、1,4ブタ
ンジオール、1,5ペンタンジオンジオール、1,6ヘ
キサンジオール、プロピレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4シク
ロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトールの1種あるいは2種以上の飽和多価
アルコールが挙げられる。エチレンテレフタレート単位
以外のエステル単位は、酸成分およびアルコール成分の
いずれか一方あるいは両方がテレフタル酸以外の酸成分
およびエチレングリコール以外の多価アルコールであれ
ばよく、上述した酸成分および多価アルコール成分を用
いて共重合ポリエステルを得ることができる。このよう
な共重合ポリエステル樹脂は共重合成分からなるポリエ
ステルをエチレンテレフタレート樹脂にブレンド後、溶
融し、分配反応により共重合化する方法により得ること
も可能である。さらに固有粘度、すなわちIV値が0.
50〜0.70のポリエステル樹脂フィルムを用いれ
ば、薄肉深絞り缶の缶胴部における耐デンティング性に
優れたポリエステル樹脂被覆金属板を得ることができ
る。ある場合には、必要に応じて、安定剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、顔料、滑剤、腐食剤防止剤などのよう
な添加剤を加えても本発明に支障をきたすことはない。
また、前記フィルム2の厚みは、厚さ8〜40μm程
度、とくに12〜25μm程度のものが好適に用いられ
る。これらのフィルム2は、接着剤による接着、熱溶着
など、通常用いられている方法により基材1に被覆され
ている。
【0013】前記石油ワックス系の潤滑剤としては、パ
ラフィンワックス、流動パラフィン、白色ワセリン、な
どが採用される。とくにパラフィンワックスおよび白色
ワセリンは、食品容器に広く用いるものであるので、食
品用の缶に用いるのに好ましい。なお石油ワックスはメ
ルティングポイント(Tm)が45〜88℃で、とくにパ
ラフィンワックスの場合は60〜63℃程度で、常温で
固体である。また白色ワセリンはメルティングポイント
が38〜60℃で、常温ではゼリー状ないし軟膏状を呈
する。それらの潤滑剤の塗布量は加工の程度にもよる
が、通常、10〜100g/mm2程度、とくに40〜50g
/m2程度である。それらの潤滑剤はプレス加工の後に、
160〜270℃程度に加熱することにより、容易に揮
発除去することができる。
【0014】上記の潤滑剤を塗布したラミネート板4
は、たとえば図2の設備5により製造することができ
る。図2において、符号4aは潤滑剤を塗布する前のラ
ミネート板であり、連続した帯板の形態を備えている。
設備5はそのラミネート板4aを予備加熱するための予
備加熱装置6と、予備加熱したラミネート板4aに溶融
したパラフィン系潤滑剤を塗布する塗布装置7と、塗布
後のラミネート板4をさらに加熱して、潤滑剤層を均一
化するための加熱装置8と、加熱したラミネート板4を
案内するガイド装置9と、製造された帯状のラミネート
板4を巻取るための2基の巻取り装置10とから構成さ
れている。
【0015】前記予備加熱ロール6は、図3の温水加熱
装置11から送られる温水で加熱される一対の温水ロー
ル12、12によって構成されている。温水ロール12
の表面温度は潤滑剤のメルティングポイントの±20℃
の範囲である。塗布装置7は溶融潤滑剤を収容する容器
13と、その中の溶融潤滑剤14に一部が漬けられてい
る供給ロール15と、その供給ロール15と接触するよ
うに回転自在に配置されている塗布ロール16とからな
るロールコータ(ワクサー)17を一対備えており、そ
れらのロールコータ17はその間にラミネート板4を挟
むように、対向して配置している。このようなロールコ
ーター17は従来用いられているもの、たとえば市販品
をそのまま採用することができる。
【0016】また加熱装置8は、温風発生装置18から
送られてくる温風で内部温度を所定の範囲内に一定に維
持される高温領域30と、高温領域30の中にあって回
転自在に支持されている加熱ロール20を加熱するため
の加熱炉19とから構成されている。高温領域30は、
加熱ロール20、加熱炉19、ガイド装置9、巻取り装
置10、可動テーブル23およびカッター24などの設
備を、囲いの中に納めた領域であり、通常30〜60℃
に温度制御されている。また、本実施例では、ラミネー
ト板4の方向を変えるために、2基の加熱ロール20が
用いられている。なお加熱ロール20は電気誘導コイル
あるいは高温水を通過させることにより加熱されてい
る。加熱炉9内の雰囲気温度および加熱ロール20の表
面温度は、潤滑剤のメルティングポイント−10℃以上
で、90℃以下の温度である。
【0017】前記ガイド装置9は、ラミネート板4の方
向を変えるための、それぞれゴム(NBR)ライニング
を施した一対のデフレクタロール21と、それに続く、
同じゴムライニングを施した複数本のガイドロール22
の列とを配列したものである。本実施例では、2基の巻
取り装置10を採用しているため、ガイドロール22の
列は2列設けている。各デフレクタロール21およびそ
れに続くガイドロール22は、図3の温水加熱装置11
から送られる温水により、いずれも潤滑剤のメルティン
グポイント−10℃以上で90℃以下の温度に加熱され
ている。巻取り装置10は従来公知のものであり、本実
施例では、設備全体の運転を止めないで、あるいは最小
の停止時間でコイルを交換することができるように、2
基採用している。そして可動テーブル23およびカッタ
ー24により、帯状のラミネート板4の進行方向をそれ
ぞれの巻取り装置10に振り向けることができるように
している。
【0018】図3の温水加熱装置11は、タンク25
と、そのタンクから水を送り出すためのポンプ26と、
ポンプから送り出される水とスチーム回路27からのス
チームとを熱交換するための熱交換機28と、水温を一
定に維持するための温度制御部29とを備えている。温
度制御部29は送り出される水の温度を検出するセンサ
(TIC)30と、それに基づいてスチームの送り量を
調節する制御バルブ31とから構成される従来公知のも
のである。この温水加熱装置11の第1送出口32は予
備加熱ロール6に接続され、第2送出口33はデフレク
タロール21およびガイドロール22に接続されてい
る。
【0019】上記のごとく構成される設備5を稼働させ
ると、塗布前のラミネート板4aはまず予備加熱装置6
の予備加熱ロール12と当接して潤滑剤のメルティング
ポイントの±20℃の範囲まで加熱され、ついで塗布装
置7によって、本実施例では、その両面に溶融潤滑剤1
4が塗布される。加熱炉19から出てくるラミネート板
4は冷却され、ガイド装置9で方向を変えられた上で、
いずれかの巻取り装置10により巻取られる。そのとき
デフレクタロール21およびガイドロール22が潤滑剤
のメルティングポイント−10℃以上で、90℃以下の
温度に加熱されているので、それらのロールに凝固して
付着することがない。そして一方の巻取り装置10が一
杯になれば、カッター24で切り離し、可動テーブル2
3で他方の巻取り装置10に振り向け、その巻取り装置
10での巻取りを開始する。
【0020】つぎに具体的な実施例および比較例をあげ
て、上記設備の作用効果を説明する。
【0021】[実施例]厚さ0.26mmの鋼板の両面
に、厚さ25μmのポリエステルフィルムを被覆したラ
ミネート板に、図2の設備を用いてメルティングポイン
トが62±2℃のパラフィンワックスを塗布した。パラ
フィンワックスの特性はJIS K−2235に規定さ
れている。塗布条件は、つぎの表1に示すとおりであ
る。
【0022】
【表1】
【0023】[比較例] 実施例で用いたラミネート板
と同じものを用いて、上記表1に示す塗布条件で同じパ
ラフィンワックスを塗布した。
【0024】上記実施例および比較例により得られた潤
滑剤を塗布したラミネート板の外観検査、ガイドロール
の状態および深絞り加工の結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2に示すように、実施例の製造法によれ
ば、ラミネート板は潤滑剤層が均一で、長期間保存後も
深絞り加工もスムーズであるが、比較例の製造法では潤
滑剤の付着にムラがあり、しかもロール側に潤滑剤が付
着するので、連続的な量産には適切でなく、また得られ
たラミネート板は深絞り加工に適しないことが分かる。
【0027】
【発明の効果】本発明の潤滑剤を塗布したラミネート板
は、長期保存後もそのままプレス加工を行うことができ
るので、プレス加工の直前にブランク材や金型にその都
度潤滑剤を塗布する従来のラミネート板に比して、効率
的にプレス作業をすることができる。またプレス成形後
は高温処理をすることにより、容易に潤滑剤を除去する
ことができる。本発明の製造法および製造装置は、上記
潤滑材を塗布したラミネート板を連続的に効率よく製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラミネート板の一実施例を示す拡大断
面図である。
【図2】本発明の設備の一実施例を示す系統図である。
【図3】図2の設備に接続される温水加熱装置の一例を
示す系統図である。
【符号の説明】
1 基材 2 合成樹脂フィルム 3 潤滑剤層 4 潤滑剤を塗布したラミネート板 4a 潤滑剤を塗布する前のラミネート板 5 設備 6 予備加熱装置 7 塗布装置 8 加熱装置 9 ガイド装置 10 巻取り装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄板からなる基材と、その少なくと
    も片面に被覆された合成樹脂フィルムと、その上に塗布
    された石油ワックス系潤滑剤層とからなる、潤滑剤を塗
    布したラミネート板。
  2. 【請求項2】 前記石油ワックス系潤滑剤がパラフィン
    ワックスである請求項1記載のラミネート板。
  3. 【請求項3】 前記石油ワックス系潤滑剤が白色ワセリ
    ンである請求項1記載のラミネート板。
  4. 【請求項4】 前記金属薄板がコイル材である請求項
    1、2または3記載のラミネート板。
  5. 【請求項5】 前記合成樹脂フィルムがポリエチレンテ
    レフタレートフィルムである請求項1記載のラミネート
    板。
  6. 【請求項6】 金属薄板の少なくとも片面に合成樹脂フ
    ィルムを被覆したラミネート板を、塗布しようとする潤
    滑剤のメルティングポイントの±20℃の範囲に加熱
    し、合成樹脂フィルムの上に溶融した潤滑剤を塗布し、
    得られたものを前記メルティングポイント−10℃以上
    で90℃以下の温度でロール加熱する、潤滑剤を塗布し
    たラミネート板の製造法。
  7. 【請求項7】 請求項6の方法で得られたラミネート板
    を、潤滑剤のメルティングポイント−10℃以上で90
    ℃以下の温度に加熱したロールでガイドしながら、コイ
    ル状に巻取る、潤滑剤を塗布したラミネート板の製造
    法。
  8. 【請求項8】 金属薄板の少なくとも片面に合成樹脂フ
    ィルムを被覆したラミネート板を、塗布しようとする潤
    滑剤のメルティングポイントの±20℃の範囲に加熱す
    るための予備加熱装置と、合成樹脂フィルムの上に溶融
    した潤滑剤を塗布するための塗布装置と、得られたもの
    を前記メルティングポイント−10℃以上で90℃以下
    の温度で加熱するための加熱装置とからなる、潤滑剤を
    塗布したラミネート板の製造設備。
  9. 【請求項9】 前記加熱装置が、前記メルティングポイ
    ント−10℃以上で90℃以下の温度の雰囲気を維持す
    る加熱炉と、その加熱炉内に収容され、前記温度に維持
    されている加熱ロールとからなる請求項8記載の設備。
  10. 【請求項10】 前記加熱装置で加熱されたラミネート
    板をガイドするための、潤滑剤のメルティングポイント
    −10℃以上で90℃以下の温度に加熱したガイドロー
    ル群と、ガイドされたラミネート板をコイル状に巻取る
    ための巻取り機とをさらに備えた請求項8または9記載
    の設備。
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