JPH0811763A - 自動二輪車のフレームカバー構造 - Google Patents
自動二輪車のフレームカバー構造Info
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- JPH0811763A JPH0811763A JP15232594A JP15232594A JPH0811763A JP H0811763 A JPH0811763 A JP H0811763A JP 15232594 A JP15232594 A JP 15232594A JP 15232594 A JP15232594 A JP 15232594A JP H0811763 A JPH0811763 A JP H0811763A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 燃料またはオイルを収容すると共に座席シー
ト後方に配設されたタンクを備えた自動二輪車におい
て、タンクの注入口周囲に形成されたトレー内の液体を
車体下部に導く排液用流路を、安価な構成でかつ簡単な
作業で配管可能にする。 【構成】 座席シート8の後方に配設された燃料タンク
4およびオイルタンク6と、これらの注入口4a,4b
の周囲に設けられたトレー16aと、このトレー内16
aの液体をその底部から車体の前後方向ほぼ中央部の下
部に導く排液用流路10とを備えたスクーター12であ
って、車体側面を覆う樹脂製のロアーカバー14に排液
用流路10を主に構成する通路18をガス・インジェク
ション成形によって一体形成したフレームカバー構造を
備えてなるものである。これにより、ホース22を短く
でき、安価な構成でかつ簡単な作業で排液用流路10を
配管できる。
ト後方に配設されたタンクを備えた自動二輪車におい
て、タンクの注入口周囲に形成されたトレー内の液体を
車体下部に導く排液用流路を、安価な構成でかつ簡単な
作業で配管可能にする。 【構成】 座席シート8の後方に配設された燃料タンク
4およびオイルタンク6と、これらの注入口4a,4b
の周囲に設けられたトレー16aと、このトレー内16
aの液体をその底部から車体の前後方向ほぼ中央部の下
部に導く排液用流路10とを備えたスクーター12であ
って、車体側面を覆う樹脂製のロアーカバー14に排液
用流路10を主に構成する通路18をガス・インジェク
ション成形によって一体形成したフレームカバー構造を
備えてなるものである。これにより、ホース22を短く
でき、安価な構成でかつ簡単な作業で排液用流路10を
配管できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車のフレーム
カバー構造に関する。
カバー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のスクーター型の自動二輪車におい
ては、座席シート下方に収納空間を設けて、この収納空
間にヘルメット等が入れられるようになっているものが
あり、この場合、以前座席下方に配設されていた燃料タ
ンク等は座席シートの後方に配置されることが多い。図
11に、燃料タンク等が座席シートの後方に配置された
従来のスクーターの側面図を示す。
ては、座席シート下方に収納空間を設けて、この収納空
間にヘルメット等が入れられるようになっているものが
あり、この場合、以前座席下方に配設されていた燃料タ
ンク等は座席シートの後方に配置されることが多い。図
11に、燃料タンク等が座席シートの後方に配置された
従来のスクーターの側面図を示す。
【0003】このスクーターaには、座席シートb後部
の下方に配設されて車体後部の左右両側面を覆う左右一
体型のアッパーカバーcと、このアッパーカバーcの下
縁部に上縁部が取り付けられると共に前方やや斜め下方
に延びて車体の後端部から車体前後方向ほぼ中央部まで
の車体両側面を覆う左右一組のロアーカバーd(図11
では進行方向に対して左側のものを示す)とが備えられ
ている。
の下方に配設されて車体後部の左右両側面を覆う左右一
体型のアッパーカバーcと、このアッパーカバーcの下
縁部に上縁部が取り付けられると共に前方やや斜め下方
に延びて車体の後端部から車体前後方向ほぼ中央部まで
の車体両側面を覆う左右一組のロアーカバーd(図11
では進行方向に対して左側のものを示す)とが備えられ
ている。
【0004】燃料タンクeおよびオイルタンクfは、ア
ッパーカバーcおよびロアーカバーdそれぞれの後部に
隠蔽される部位に左右に隣接して配設されており、ガソ
リンあるいはオイルの給油時には、アッパーカバーc後
部の上面に取り付けられたガソリンリッドgを外して、
上方に開口した各注入口から給油されるようになってい
る。
ッパーカバーcおよびロアーカバーdそれぞれの後部に
隠蔽される部位に左右に隣接して配設されており、ガソ
リンあるいはオイルの給油時には、アッパーカバーc後
部の上面に取り付けられたガソリンリッドgを外して、
上方に開口した各注入口から給油されるようになってい
る。
【0005】ところで、燃料タンクeやオイルタンクf
の給油を行う際にガソリン等が注入口から溢れたりこぼ
れたりすることがあるため、燃料タンクe等の注入口の
周囲には、こぼれたガソリン等を受けるための受け皿と
してトレーhが設けられている。
の給油を行う際にガソリン等が注入口から溢れたりこぼ
れたりすることがあるため、燃料タンクe等の注入口の
周囲には、こぼれたガソリン等を受けるための受け皿と
してトレーhが設けられている。
【0006】このトレーhの底部には、トレーh内のガ
ソリン、オイルまたは雨水等の液体を外部に排出するア
ウトレットh1が下方に突出して設けられ、このアウト
レットh1には、ゴム等からなるホースiの後端部が接
続されている。ホースiは、アウトレットh1からアッ
パーカバーcおよびロアーカバーdの内側を通って車体
前後方向ほぼ中央部の下方まで配管され、その先端部が
地面に向けて開口している。
ソリン、オイルまたは雨水等の液体を外部に排出するア
ウトレットh1が下方に突出して設けられ、このアウト
レットh1には、ゴム等からなるホースiの後端部が接
続されている。ホースiは、アウトレットh1からアッ
パーカバーcおよびロアーカバーdの内側を通って車体
前後方向ほぼ中央部の下方まで配管され、その先端部が
地面に向けて開口している。
【0007】したがって、この従来のスクーターaにお
いては、トレーh内の液体が、アウトレットh1および
ホースiを介して、エンジン等を避けた安全な車体の下
部まで導かれ、外部に排出されるようになっている。な
お、この種のスクーターの一例としては実開昭63−1
55788号公報に記載されたものがある。
いては、トレーh内の液体が、アウトレットh1および
ホースiを介して、エンジン等を避けた安全な車体の下
部まで導かれ、外部に排出されるようになっている。な
お、この種のスクーターの一例としては実開昭63−1
55788号公報に記載されたものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のスクーターaの排液構造においては、トレーhから
車体前後方向ほぼ中央部の下方までホースiを配管する
必要があるために、次のような問題が生じる。 (1)ホースiの配管が長いため、ホースiにコストが
かかる。 (2)ホースiを長い距離に亙って配管する必要がある
ため、ホースiの配管作業に工数がかかる。 (3)車体やアッパーカバーc、ロアーカバーdに、ホ
ースiをクランプ等で案内または固定する必要があり、
この点においてもコストがかかる。 (4)ホースiの配管ルートを確保する必要があるた
め、ホースi周辺の他部品の配置等が制約を受ける場合
がある。
来のスクーターaの排液構造においては、トレーhから
車体前後方向ほぼ中央部の下方までホースiを配管する
必要があるために、次のような問題が生じる。 (1)ホースiの配管が長いため、ホースiにコストが
かかる。 (2)ホースiを長い距離に亙って配管する必要がある
ため、ホースiの配管作業に工数がかかる。 (3)車体やアッパーカバーc、ロアーカバーdに、ホ
ースiをクランプ等で案内または固定する必要があり、
この点においてもコストがかかる。 (4)ホースiの配管ルートを確保する必要があるた
め、ホースi周辺の他部品の配置等が制約を受ける場合
がある。
【0009】本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、燃料またはオイルを収容すると共に
座席シート後方に配設されたタンクを備えた自動二輪車
において、タンクの注入口周囲に形成されたトレー内の
液体を車体下部に導く排液用流路が、安価な構成でかつ
簡単な作業で配管できる自動二輪車のフレームカバー構
造を提供することである。
れたものであって、燃料またはオイルを収容すると共に
座席シート後方に配設されたタンクを備えた自動二輪車
において、タンクの注入口周囲に形成されたトレー内の
液体を車体下部に導く排液用流路が、安価な構成でかつ
簡単な作業で配管できる自動二輪車のフレームカバー構
造を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、次の構成を有する。すなわち、本発明は、
燃料またはオイルを収容すると共に座席シートの後方に
配設されたタンクと、該タンクの注入口の周囲に設けら
れて該注入口からこぼれた液体を受けるトレーと、この
トレー内の液体をトレーの底部から車体の前後方向ほぼ
中央部の下部に導く排液用流路とを備えた自動二輪車に
おいて、車体側面を覆う樹脂製のフレームカバーに、前
記排液用流路を構成する通路をガス・インジェクション
成形によって一体形成したことを特徴とする自動二輪車
のフレームカバー構造である。
決するため、次の構成を有する。すなわち、本発明は、
燃料またはオイルを収容すると共に座席シートの後方に
配設されたタンクと、該タンクの注入口の周囲に設けら
れて該注入口からこぼれた液体を受けるトレーと、この
トレー内の液体をトレーの底部から車体の前後方向ほぼ
中央部の下部に導く排液用流路とを備えた自動二輪車に
おいて、車体側面を覆う樹脂製のフレームカバーに、前
記排液用流路を構成する通路をガス・インジェクション
成形によって一体形成したことを特徴とする自動二輪車
のフレームカバー構造である。
【0011】
【作用】本発明によれば、車体側面を覆う樹脂製のフレ
ームカバーに、前記排液用流路を構成する通路をガス・
インジェクション成形によって一体形成したので、前記
トレーからの排液は、この通路を含む排液用流路を通っ
て車体の前後方向ほぼ中央部の下部に導かれる。したが
って、排液用流路のうちフレームカバーの通路以外の部
分を構成する配管用のホース等が短くなる。これと同時
に、ホース等が短いためにホース等を案内または固定す
るためのクランプ等が不要となる。また、ホース等が短
いため配管作業の工数が減る。よって、安価な構成で前
記排液用流路が構成される。また、フレームカバーに前
記通路を設けたため、ホース等の配管ルートを長く確保
する必要がなくなるので、車体に装着された各部品の配
置などが影響されない。
ームカバーに、前記排液用流路を構成する通路をガス・
インジェクション成形によって一体形成したので、前記
トレーからの排液は、この通路を含む排液用流路を通っ
て車体の前後方向ほぼ中央部の下部に導かれる。したが
って、排液用流路のうちフレームカバーの通路以外の部
分を構成する配管用のホース等が短くなる。これと同時
に、ホース等が短いためにホース等を案内または固定す
るためのクランプ等が不要となる。また、ホース等が短
いため配管作業の工数が減る。よって、安価な構成で前
記排液用流路が構成される。また、フレームカバーに前
記通路を設けたため、ホース等の配管ルートを長く確保
する必要がなくなるので、車体に装着された各部品の配
置などが影響されない。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例につ
いて説明する。図1は、本実施例に係るスクーターの側
面図である。図2は、本実施例に係るアッパーカバーの
側面図である。図3は、本実施例に係るアッパーカバー
の平面図である。図4は、本実施例に係るガソリンリッ
ドを示す図であって、(a)は側面図、(b)は底面図
である。図5は、本実施例に係るロアーカバーの側面図
である。図6は、本実施例に係るロアーカバーの平面図
である。図7は、図5のVII−VII断面図である。図8
は、図1のVIII−VIII断面図である。図9は、図5のIX
−IX断面図である。図10は、図5のX−X断面図であ
る。
いて説明する。図1は、本実施例に係るスクーターの側
面図である。図2は、本実施例に係るアッパーカバーの
側面図である。図3は、本実施例に係るアッパーカバー
の平面図である。図4は、本実施例に係るガソリンリッ
ドを示す図であって、(a)は側面図、(b)は底面図
である。図5は、本実施例に係るロアーカバーの側面図
である。図6は、本実施例に係るロアーカバーの平面図
である。図7は、図5のVII−VII断面図である。図8
は、図1のVIII−VIII断面図である。図9は、図5のIX
−IX断面図である。図10は、図5のX−X断面図であ
る。
【0013】本実施例に係るスクーター12は、図1に
示すように、燃料およびオイルそれぞれを収容すると共
に座席シート8の後方に配設された燃料タンク4および
オイルタンク6と、これら燃料タンク4およびオイルタ
ンク6それぞれの注入口4aおよび注入口6aの周囲に
設けられて注入時などにこぼれた燃料等を受けるトレー
16aと、このトレー16a内の液体をトレー16aの
底部から車体前後方向ほぼ中央部の下部に導くための排
液用流路10とを備えたものである。
示すように、燃料およびオイルそれぞれを収容すると共
に座席シート8の後方に配設された燃料タンク4および
オイルタンク6と、これら燃料タンク4およびオイルタ
ンク6それぞれの注入口4aおよび注入口6aの周囲に
設けられて注入時などにこぼれた燃料等を受けるトレー
16aと、このトレー16a内の液体をトレー16aの
底部から車体前後方向ほぼ中央部の下部に導くための排
液用流路10とを備えたものである。
【0014】また、スクーター12には、座席シート8
後部の下側に配設された左右一体型の樹脂製のアッパー
カバー16と、このアッパーカバー16の下縁部に上縁
部が取り付けられて車体側面を覆う左右一組の樹脂製の
ロアーカバー14(図1では進行方向に対して左側のも
のを示す)と、アッパーカバー16の後部上面を塞ぐガ
ソリンリッド20とが備えられている。
後部の下側に配設された左右一体型の樹脂製のアッパー
カバー16と、このアッパーカバー16の下縁部に上縁
部が取り付けられて車体側面を覆う左右一組の樹脂製の
ロアーカバー14(図1では進行方向に対して左側のも
のを示す)と、アッパーカバー16の後部上面を塞ぐガ
ソリンリッド20とが備えられている。
【0015】燃料タンク4およびオイルタンク6のそれ
ぞれは、座席シート8後方において左側および右側に隣
接して配置され、オイルタンク6は、燃料タンク4の右
側部分に形成された肩部に載置されている。また、燃料
タンク4およびオイルタンク6それぞれの前部上壁に
は、上方に向けて開口しかつ突出した円筒部が形成さ
れ、それぞれの円筒部の上端が前記注入口4aおよび注
入口6aとなっている。
ぞれは、座席シート8後方において左側および右側に隣
接して配置され、オイルタンク6は、燃料タンク4の右
側部分に形成された肩部に載置されている。また、燃料
タンク4およびオイルタンク6それぞれの前部上壁に
は、上方に向けて開口しかつ突出した円筒部が形成さ
れ、それぞれの円筒部の上端が前記注入口4aおよび注
入口6aとなっている。
【0016】アッパーカバー16は、図2および図3に
示すように、前方に向けて開放した平面視でほぼU字形
状を呈するものであって、その上縁が座席シート8の後
部下縁を挟むように車体に取り付けられている。
示すように、前方に向けて開放した平面視でほぼU字形
状を呈するものであって、その上縁が座席シート8の後
部下縁を挟むように車体に取り付けられている。
【0017】トレー16aは、このアッパーカバー16
の後部におけるガソリンリッド20が相対する部分に箱
状に凹んで形成されたものである。トレー16aの底面
は、その左側部分16a1が右側部分16a2よりも低
く形成されており、これら左側部分16a1および右側
部分16a2それぞれには、注入口4aおよび注入口6
aが下方から上方に臨む開口部16bおよび開口部16
cが円筒形状を呈して設けられている。
の後部におけるガソリンリッド20が相対する部分に箱
状に凹んで形成されたものである。トレー16aの底面
は、その左側部分16a1が右側部分16a2よりも低
く形成されており、これら左側部分16a1および右側
部分16a2それぞれには、注入口4aおよび注入口6
aが下方から上方に臨む開口部16bおよび開口部16
cが円筒形状を呈して設けられている。
【0018】また、トレー16a後壁の左右両端部に
は、傾斜面部が形成され、これら左右二つの傾斜面部の
それぞれには、後述するガソリンリッド20の差し込み
片20aが挿入される差し込み穴16dが設けられてい
る。また、トレー16a底面の左側部分16a1であっ
て開口部16bの後側近傍には、トレー16a内の液体
をトレー16a外部に排出するためのアウトレット16
eが下方に向けて突設されている。
は、傾斜面部が形成され、これら左右二つの傾斜面部の
それぞれには、後述するガソリンリッド20の差し込み
片20aが挿入される差し込み穴16dが設けられてい
る。また、トレー16a底面の左側部分16a1であっ
て開口部16bの後側近傍には、トレー16a内の液体
をトレー16a外部に排出するためのアウトレット16
eが下方に向けて突設されている。
【0019】ガソリンリッド20は、図4(a)および
同(b)に示すように、下面後部の左右両端部に側面視
ほぼコの字形の差し込み片20aを有し、また、前部の
幅方向中央部にキーシリンダー等が挿着されるシリンダ
ー孔20bを備える。
同(b)に示すように、下面後部の左右両端部に側面視
ほぼコの字形の差し込み片20aを有し、また、前部の
幅方向中央部にキーシリンダー等が挿着されるシリンダ
ー孔20bを備える。
【0020】ロアーカバー14は、図5および図6に示
すように、左右一組で構成される樹脂製のものものであ
って、その後部上縁がアッパーカバー16の側壁下縁に
取り付けられると共に車体後端部から車体前後方向ほぼ
中央部までの車体側面を覆うものである。
すように、左右一組で構成される樹脂製のものものであ
って、その後部上縁がアッパーカバー16の側壁下縁に
取り付けられると共に車体後端部から車体前後方向ほぼ
中央部までの車体側面を覆うものである。
【0021】そして、本実施例のフレームカバー構造
は、排液用流路10を主に構成する通路18をガス・イ
ンジェクション成形によって左側のロアーカバー14に
一体形成したものである。なお、本発明においてガス・
インジェクション成形とは、樹脂成形品の肉厚部にエア
ーを注入して当該肉厚部分表面のひけを防止する樹脂イ
ンジェクション成形法をいい、本実施例においては、図
7に示すように、ロアーカバー14の厚肉部もしくはそ
れ以外にエアーを注入して空洞部を形成し、この空洞部
を前記通路18としてロアーカバー14の内壁14aに
設ける。
は、排液用流路10を主に構成する通路18をガス・イ
ンジェクション成形によって左側のロアーカバー14に
一体形成したものである。なお、本発明においてガス・
インジェクション成形とは、樹脂成形品の肉厚部にエア
ーを注入して当該肉厚部分表面のひけを防止する樹脂イ
ンジェクション成形法をいい、本実施例においては、図
7に示すように、ロアーカバー14の厚肉部もしくはそ
れ以外にエアーを注入して空洞部を形成し、この空洞部
を前記通路18としてロアーカバー14の内壁14aに
設ける。
【0022】このガス・インジェクションで形成された
通路18は、図1および図5に示すように、車両側面視
でアウトレット16eの下方であってロアーカバー14
の内壁14a後端上部から、車体前後方向ほぼ中央下部
に相対する内壁14aの部位まで、内壁14aに沿って
車体前後方向に延びるように形成されており、その両端
部に通路入口18aおよび通路出口18bを有する。
通路18は、図1および図5に示すように、車両側面視
でアウトレット16eの下方であってロアーカバー14
の内壁14a後端上部から、車体前後方向ほぼ中央下部
に相対する内壁14aの部位まで、内壁14aに沿って
車体前後方向に延びるように形成されており、その両端
部に通路入口18aおよび通路出口18bを有する。
【0023】通路入口18aおよび通路出口18bは、
図8〜図10に示すように、車両内側に向けて開口する
と共に内壁14aにパイプ形状を呈して一体的に突設さ
れたものである。通路入口18aは、トレー16aのア
ウトレット16eにホース22を介して連結されている
(図8参照)。
図8〜図10に示すように、車両内側に向けて開口する
と共に内壁14aにパイプ形状を呈して一体的に突設さ
れたものである。通路入口18aは、トレー16aのア
ウトレット16eにホース22を介して連結されている
(図8参照)。
【0024】以上のような構成を有する本実施例によれ
ば、次のような作用が得られる。ガソリンリッド20を
外してガソリンまたはオイルを給油する際に注入口4a
および注入口6aから溢れたりこぼれたりしてトレー1
6aの底部に溜まったガソリン等の液体(雨水を含む)
は、図8に示すように、アウトレット16eからトレー
16aの外部に排出される。この外部に排出された液体
は、ホース22を介して前記通路入口18aに流れてロ
アーカバー14内部の通路18内に流入する。通路18
内に流入した液体は、車両前方に向けて通路18内を流
れ、車体前後方向ほぼ中央の下部に位置する通路出口1
8bまで導かれて排出される。
ば、次のような作用が得られる。ガソリンリッド20を
外してガソリンまたはオイルを給油する際に注入口4a
および注入口6aから溢れたりこぼれたりしてトレー1
6aの底部に溜まったガソリン等の液体(雨水を含む)
は、図8に示すように、アウトレット16eからトレー
16aの外部に排出される。この外部に排出された液体
は、ホース22を介して前記通路入口18aに流れてロ
アーカバー14内部の通路18内に流入する。通路18
内に流入した液体は、車両前方に向けて通路18内を流
れ、車体前後方向ほぼ中央の下部に位置する通路出口1
8bまで導かれて排出される。
【0025】したがって、本実施例のフレームカバー構
造によれば、排液用流路10のうちロアーカバー14の
通路18以外の部分を構成する配管用のホース22が短
くなる。これと同時に、ホース22が短いためにホース
22を案内または固定するためのクランプ等が不要とな
る。また、ホース22が短いため配管作業の工数が減
る。よって、安価な構成で排液用流路10が構成され
る。また、ロアーカバー14に通路18を設けたため、
ホース22の配管ルートを長く確保する必要がなくなる
ので、車体に装着された各部品の配置などが影響されな
い。このため、当該各部品の設計の自由度が向上する。
造によれば、排液用流路10のうちロアーカバー14の
通路18以外の部分を構成する配管用のホース22が短
くなる。これと同時に、ホース22が短いためにホース
22を案内または固定するためのクランプ等が不要とな
る。また、ホース22が短いため配管作業の工数が減
る。よって、安価な構成で排液用流路10が構成され
る。また、ロアーカバー14に通路18を設けたため、
ホース22の配管ルートを長く確保する必要がなくなる
ので、車体に装着された各部品の配置などが影響されな
い。このため、当該各部品の設計の自由度が向上する。
【0026】また、本実施例においては、トレー16a
の底面の左側部分16a1を右側部分16a2よりも低
くし、かつ、この低く形成された左側部分16a1の左
寄りにアウトレット16eを設けたので、サイドスタン
ドで車両を左側に傾けて駐車する際、トレー16a内に
おいてアウトレット16eの上端開口部が低い位置にな
る。したがって、トレー16a内の液体を確実に排出す
ることができる。
の底面の左側部分16a1を右側部分16a2よりも低
くし、かつ、この低く形成された左側部分16a1の左
寄りにアウトレット16eを設けたので、サイドスタン
ドで車両を左側に傾けて駐車する際、トレー16a内に
おいてアウトレット16eの上端開口部が低い位置にな
る。したがって、トレー16a内の液体を確実に排出す
ることができる。
【0027】なお、本実施例は、本発明の好適な実施の
態様であり、本発明の技術的範囲はこの実施例に限定さ
れない。例えば、液体の排出を更に地面に近い位置で行
う必要があるときには、図1および図8に示すように、
通路18の通路出口18bにドレンパイプ24を取り付
けて、このドレンパイプ24で更に下方位置まで液体を
導くようにしてもよい。
態様であり、本発明の技術的範囲はこの実施例に限定さ
れない。例えば、液体の排出を更に地面に近い位置で行
う必要があるときには、図1および図8に示すように、
通路18の通路出口18bにドレンパイプ24を取り付
けて、このドレンパイプ24で更に下方位置まで液体を
導くようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明によれば、注
入口周囲に形成されたトレー内の液体を車体前後方向ほ
ぼ中央部の下部に導く排液用流路を、安価な構成でかつ
簡単な作業で配管することができる。また、車体に装着
された各部品の配置などが影響されないため、当該各部
品の設計の自由度を向上させることができる。
入口周囲に形成されたトレー内の液体を車体前後方向ほ
ぼ中央部の下部に導く排液用流路を、安価な構成でかつ
簡単な作業で配管することができる。また、車体に装着
された各部品の配置などが影響されないため、当該各部
品の設計の自由度を向上させることができる。
【図1】本実施例に係るスクーターの側面図である。
【図2】本実施例に係るアッパーカバーの側面図であ
る。
る。
【図3】本実施例に係るアッパーカバーの平面図であ
る。
る。
【図4】本実施例に係るガソリンリッドを示す図であっ
て、(a)は側面図、(b)は底面図である。
て、(a)は側面図、(b)は底面図である。
【図5】本実施例に係るロアーカバーの側面図である。
【図6】本実施例に係るロアーカバーの平面図である。
【図7】図5のVII−VII断面図である。
【図8】図1のVIII−VIII断面図である。
【図9】図5のIX−IX断面図である。
【図10】図5のX−X断面図である。
【図11】従来のスクーターの側面図である。
4 燃料タンク 4a 注入口 6 オイルタンク 6a 注入口 8 座席シート 10 排液用流路 12 スクーター(自動二輪車に相当) 14 ロアーカバー(樹脂製のフレームカバーに相
当) 16a トレー 16a1 底部の左側部分 16a2 底部の右側部分 18 通路
当) 16a トレー 16a1 底部の左側部分 16a2 底部の右側部分 18 通路
Claims (1)
- 【請求項1】 燃料またはオイルを収容すると共に座席
シートの後方に配設されたタンクと、該タンクの注入口
の周囲に設けられて該注入口からこぼれた液体を受ける
トレーと、このトレー内の液体をトレーの底部から車体
の前後方向ほぼ中央部の下部に導く排液用流路とを備え
た自動二輪車において、 車体側面を覆う樹脂製のフレームカバーに、前記排液用
流路を構成する通路をガス・インジェクション成形によ
って一体形成したことを特徴とする自動二輪車のフレー
ムカバー構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15232594A JPH0811763A (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 自動二輪車のフレームカバー構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15232594A JPH0811763A (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 自動二輪車のフレームカバー構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0811763A true JPH0811763A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15538067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15232594A Pending JPH0811763A (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 自動二輪車のフレームカバー構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0811763A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2213560A1 (en) * | 2009-01-30 | 2010-08-04 | Yamaha Motor Europe N.V. | A motorcycle wherein at least two liquid tanks are located, reciprocally disposed and shaped according to an improved layout |
CN102416994A (zh) * | 2011-10-26 | 2012-04-18 | 广东广天机电工业研究院有限公司 | 一种踏板车油箱 |
US8360247B2 (en) | 2008-04-08 | 2013-01-29 | William John Baker | Magnetic separation apparatus |
JP2016164024A (ja) * | 2015-03-06 | 2016-09-08 | 本田技研工業株式会社 | 鞍乗り型車両の給油部ドレン構造 |
-
1994
- 1994-07-04 JP JP15232594A patent/JPH0811763A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8360247B2 (en) | 2008-04-08 | 2013-01-29 | William John Baker | Magnetic separation apparatus |
EP2213560A1 (en) * | 2009-01-30 | 2010-08-04 | Yamaha Motor Europe N.V. | A motorcycle wherein at least two liquid tanks are located, reciprocally disposed and shaped according to an improved layout |
CN102416994A (zh) * | 2011-10-26 | 2012-04-18 | 广东广天机电工业研究院有限公司 | 一种踏板车油箱 |
JP2016164024A (ja) * | 2015-03-06 | 2016-09-08 | 本田技研工業株式会社 | 鞍乗り型車両の給油部ドレン構造 |
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