JPH08117502A - 廃有機溶媒の再生方法 - Google Patents
廃有機溶媒の再生方法Info
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- JPH08117502A JPH08117502A JP25492894A JP25492894A JPH08117502A JP H08117502 A JPH08117502 A JP H08117502A JP 25492894 A JP25492894 A JP 25492894A JP 25492894 A JP25492894 A JP 25492894A JP H08117502 A JPH08117502 A JP H08117502A
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- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 二次廃棄物の発生を抑制し、TBPのような
再使用可能な有機リン酸エステル及び希釈剤を高い回収
率で回収する。 【構成】 分解生成物を含む有機リン酸エステルと希釈
剤とからなる廃有機溶媒に超臨界状態のCO2ガスを接
触させて分解生成物を含まない有機リン酸エステルと希
釈剤とからなる有機溶媒を上記CO2ガスに抽出し、こ
の有機溶媒を抽出したCO2ガスをその臨界圧力以下の
所定の圧力に下げてこの有機溶媒をCO2ガスから分離
して回収する。超臨界状態のCO2ガスと接触する前に
廃有機溶媒に分解生成物と錯化可能な金属塩を加えるこ
とが好ましい。
再使用可能な有機リン酸エステル及び希釈剤を高い回収
率で回収する。 【構成】 分解生成物を含む有機リン酸エステルと希釈
剤とからなる廃有機溶媒に超臨界状態のCO2ガスを接
触させて分解生成物を含まない有機リン酸エステルと希
釈剤とからなる有機溶媒を上記CO2ガスに抽出し、こ
の有機溶媒を抽出したCO2ガスをその臨界圧力以下の
所定の圧力に下げてこの有機溶媒をCO2ガスから分離
して回収する。超臨界状態のCO2ガスと接触する前に
廃有機溶媒に分解生成物と錯化可能な金属塩を加えるこ
とが好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分解生成物を含む廃有
機溶媒から再使用可能な有機リン酸エステルと希釈剤を
回収する方法に関する。更に詳しくは超臨界抽出法によ
り廃有機溶媒からリン酸トリブチルと希釈剤を再生する
方法に関するものである。本明細書で、分解生成物とは
抽出又は逆抽出操作時に水相中に含まれる酸によりリン
酸エステルが分解して生成される物質をいい、特にウラ
ン、プルトニウム、核分裂生成物等の放射性物質を処理
したときに分解して生成された物質をいう。
機溶媒から再使用可能な有機リン酸エステルと希釈剤を
回収する方法に関する。更に詳しくは超臨界抽出法によ
り廃有機溶媒からリン酸トリブチルと希釈剤を再生する
方法に関するものである。本明細書で、分解生成物とは
抽出又は逆抽出操作時に水相中に含まれる酸によりリン
酸エステルが分解して生成される物質をいい、特にウラ
ン、プルトニウム、核分裂生成物等の放射性物質を処理
したときに分解して生成された物質をいう。
【0002】
【従来の技術】この種の廃有機溶媒として、(1)ウラン
精製、核燃料再処理、非鉄金属湿式精錬施設等の抽出工
程で発生する有機リン酸エステル系の廃抽出溶媒、(2)
核燃料、放射性同位元素等を取扱う研究施設から発生す
る有機リン酸エステル系の廃抽出溶媒、及び(3)一般分
析等の分離精製のために抽出前処理に使用された有機リ
ン酸エステル系の廃抽出溶媒等が挙げられる。上記廃有
機溶媒には有機リン酸エステルの中で、再使用可能なリ
ン酸トリブチル(以下、TBPという)の他にTBPが
分解して生成された、再使用できないリン酸ジブチル
(以下、DBPという)、リン酸モノブチル(以下、M
BPという)等が含まれている。
精製、核燃料再処理、非鉄金属湿式精錬施設等の抽出工
程で発生する有機リン酸エステル系の廃抽出溶媒、(2)
核燃料、放射性同位元素等を取扱う研究施設から発生す
る有機リン酸エステル系の廃抽出溶媒、及び(3)一般分
析等の分離精製のために抽出前処理に使用された有機リ
ン酸エステル系の廃抽出溶媒等が挙げられる。上記廃有
機溶媒には有機リン酸エステルの中で、再使用可能なリ
ン酸トリブチル(以下、TBPという)の他にTBPが
分解して生成された、再使用できないリン酸ジブチル
(以下、DBPという)、リン酸モノブチル(以下、M
BPという)等が含まれている。
【0003】従来、この種の廃有機溶媒の再生方法に
は、アルカリ洗浄法、蒸留法、抽出法等が知られ
ている。のアルカリ洗浄法は、廃有機溶媒を水酸化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ水溶液で洗浄す
ることにより、DBP及びMBPをNaイオンと反応さ
せて水溶性化合物にして水溶液に溶解し、TBPと希釈
剤を分離する方法である。またの蒸留法は、DBPや
MBPが再生すべきTBPと希釈剤より沸点が高いこと
を利用して廃有機溶媒を加熱し希釈剤とTBPを順次留
出する方法である。更にの抽出法は、比較的高濃度の
リン酸を試薬として廃有機溶媒に添加し、この添加した
リン酸とTBP、DBP、MBP等を混ぜ合わせて希釈
剤を液相分離し、希釈剤を抽出する方法である。
は、アルカリ洗浄法、蒸留法、抽出法等が知られ
ている。のアルカリ洗浄法は、廃有機溶媒を水酸化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ水溶液で洗浄す
ることにより、DBP及びMBPをNaイオンと反応さ
せて水溶性化合物にして水溶液に溶解し、TBPと希釈
剤を分離する方法である。またの蒸留法は、DBPや
MBPが再生すべきTBPと希釈剤より沸点が高いこと
を利用して廃有機溶媒を加熱し希釈剤とTBPを順次留
出する方法である。更にの抽出法は、比較的高濃度の
リン酸を試薬として廃有機溶媒に添加し、この添加した
リン酸とTBP、DBP、MBP等を混ぜ合わせて希釈
剤を液相分離し、希釈剤を抽出する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のアル
カリ洗浄法はアルカリ洗浄廃液を二次廃棄物として処理
しなければならない煩わしさがあった。またの蒸留法
は処理温度が高くこの処理の最中にも新たに熱分解物で
あるDBP、MBP等の分解生成物が生成し、TBPの
回収上好ましくなく、また熱が加わることにより高沸点
で粘稠性があるDBPやMBPのポリマーが生成し、そ
の取扱いが極めて困難であった。更にの抽出法は希釈
剤だけが再生できるだけでTBPは再生できず、しかも
リン酸廃液を二次廃棄物として処理しなければならない
煩わしさがあった。本発明の目的は、上記従来の欠点を
解消するもので、二次廃棄物の発生を抑制し、TBPの
ような再使用可能な有機リン酸エステル及び希釈剤を高
い回収率で回収する廃有機溶媒の再生方法を提供するこ
とにある。
カリ洗浄法はアルカリ洗浄廃液を二次廃棄物として処理
しなければならない煩わしさがあった。またの蒸留法
は処理温度が高くこの処理の最中にも新たに熱分解物で
あるDBP、MBP等の分解生成物が生成し、TBPの
回収上好ましくなく、また熱が加わることにより高沸点
で粘稠性があるDBPやMBPのポリマーが生成し、そ
の取扱いが極めて困難であった。更にの抽出法は希釈
剤だけが再生できるだけでTBPは再生できず、しかも
リン酸廃液を二次廃棄物として処理しなければならない
煩わしさがあった。本発明の目的は、上記従来の欠点を
解消するもので、二次廃棄物の発生を抑制し、TBPの
ような再使用可能な有機リン酸エステル及び希釈剤を高
い回収率で回収する廃有機溶媒の再生方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】図1に示すように、本発
明の第1の再生方法は、分解生成物を含む有機リン酸エ
ステルと希釈剤とからなる廃有機溶媒に超臨界状態のC
O2ガスを接触させて前記分解生成物を含まない有機リ
ン酸エステルと希釈剤とからなる有機溶媒を上記CO2
ガスに抽出し、この有機溶媒を抽出したCO2ガスをそ
の臨界圧力以下の所定の圧力に下げてこの有機溶媒をC
O2ガスから分離して回収する方法である。本発明の第
2の再生方法は、超臨界状態のCO2ガスと接触する前
に廃有機溶媒に分解生成物と錯化可能な金属塩を加える
方法である。
明の第1の再生方法は、分解生成物を含む有機リン酸エ
ステルと希釈剤とからなる廃有機溶媒に超臨界状態のC
O2ガスを接触させて前記分解生成物を含まない有機リ
ン酸エステルと希釈剤とからなる有機溶媒を上記CO2
ガスに抽出し、この有機溶媒を抽出したCO2ガスをそ
の臨界圧力以下の所定の圧力に下げてこの有機溶媒をC
O2ガスから分離して回収する方法である。本発明の第
2の再生方法は、超臨界状態のCO2ガスと接触する前
に廃有機溶媒に分解生成物と錯化可能な金属塩を加える
方法である。
【0006】以下、本発明を詳述する。本発明の廃有機
溶媒中の有機リン酸エステルは、再使用可能なTBPを
主成分とし、その他分解生成物であるDBP、MBP、
ジ2エチルヘキシルリン酸及びモノ2エチルヘキシルリ
ン酸よりなる群より選ばれた1種又は2種以上を含む。
また希釈剤は炭素数が6〜12の直鎖脂肪族炭化水素又
は芳香族炭化水素である。本発明の再生方法では、再使
用可能なTBP及び希釈剤を再生し回収するものであ
る。本発明におけるCO2ガスの超臨界状態は圧力15
0〜350atmの範囲で温度40〜80℃の範囲にあ
ることが好ましい。廃有機溶媒と超臨界状態のCO2ガ
スとの接触は、予め廃有機溶媒を耐圧性の抽出容器内に
入れておき、この容器内の廃有機溶媒に上記温度と圧力
のCO2ガスを吹き込むことが好ましい。また分解生成
物と錯化可能な金属塩としては、Zr塩、Nb塩、V塩
等が挙げられる。錯化した分解生成物を再処理すること
が容易なZr塩が好ましい。この金属塩の添加量は廃有
機溶媒中の分解生成物の含有量に応じて決められるが、
通常廃有機溶媒に対して0.1〜3.0重量%添加され
る。
溶媒中の有機リン酸エステルは、再使用可能なTBPを
主成分とし、その他分解生成物であるDBP、MBP、
ジ2エチルヘキシルリン酸及びモノ2エチルヘキシルリ
ン酸よりなる群より選ばれた1種又は2種以上を含む。
また希釈剤は炭素数が6〜12の直鎖脂肪族炭化水素又
は芳香族炭化水素である。本発明の再生方法では、再使
用可能なTBP及び希釈剤を再生し回収するものであ
る。本発明におけるCO2ガスの超臨界状態は圧力15
0〜350atmの範囲で温度40〜80℃の範囲にあ
ることが好ましい。廃有機溶媒と超臨界状態のCO2ガ
スとの接触は、予め廃有機溶媒を耐圧性の抽出容器内に
入れておき、この容器内の廃有機溶媒に上記温度と圧力
のCO2ガスを吹き込むことが好ましい。また分解生成
物と錯化可能な金属塩としては、Zr塩、Nb塩、V塩
等が挙げられる。錯化した分解生成物を再処理すること
が容易なZr塩が好ましい。この金属塩の添加量は廃有
機溶媒中の分解生成物の含有量に応じて決められるが、
通常廃有機溶媒に対して0.1〜3.0重量%添加され
る。
【0007】
【作用】超臨界状態の気体と液体の中間のCO2ガスを
廃有機溶媒に接触させると、このCO2ガスに対して親
和性の高いTBP及び希釈剤がCO2ガスに溶け込む。
超臨界状態のCO2ガスと接触した後の廃有機溶媒中に
は分解生成物であるDBP、MBP等が残存する。この
TBP及び希釈剤を抽出したCO2ガスをその臨界圧力
以下の所定の圧力に下げると、分解生成物を含まない再
使用可能なTBP及び希釈剤が回収される。TBP及び
希釈剤を分離したCO2ガスは再使用される。また廃有
機溶媒に分解生成物と錯化可能な金属塩を予め加えてお
けば、分解生成物が錯化合物となってより一層CO2ガ
スに溶解しにくくなり、TBP及び希釈剤のCO2ガス
への抽出率が高まる。
廃有機溶媒に接触させると、このCO2ガスに対して親
和性の高いTBP及び希釈剤がCO2ガスに溶け込む。
超臨界状態のCO2ガスと接触した後の廃有機溶媒中に
は分解生成物であるDBP、MBP等が残存する。この
TBP及び希釈剤を抽出したCO2ガスをその臨界圧力
以下の所定の圧力に下げると、分解生成物を含まない再
使用可能なTBP及び希釈剤が回収される。TBP及び
希釈剤を分離したCO2ガスは再使用される。また廃有
機溶媒に分解生成物と錯化可能な金属塩を予め加えてお
けば、分解生成物が錯化合物となってより一層CO2ガ
スに溶解しにくくなり、TBP及び希釈剤のCO2ガス
への抽出率が高まる。
【0008】
【実施例】次に本発明の具体的態様を示すために、本発
明の実施例を図面に基づいて説明する。以下に述べる実
施例は本発明の技術的範囲を限定するものではない。図
1に示すように、CO2ガスのボンベ11に接続された
供給管12は熱交換器13の入口に接続され、この熱交
換器13の出口には導入管14を介して耐圧性の抽出槽
16が接続される。導入管14の途中には流量調整弁1
7、フィルタ18、圧縮機19及び熱交換器21が設け
られる。熱交換器13はCO2ガスが膨張すると冷える
ために圧縮機21の効率を良くするための加熱用熱交換
器であり、熱交換器21は圧縮機21で圧縮により昇温
したCO2ガスを所定温度の超臨界流体とするための冷
却用熱交換器である。抽出槽16の出口には排出管22
を介して耐圧性の分離槽23が接続され、分離槽23の
出口には戻り管24が接続される。抽出槽16及び分離
槽23はそれぞれ厚さ30mmのステンレススチール製
の容器である。排出管22及び戻り管24には圧力調整
弁26及び27がそれぞれ設けられる。また戻り管24
の途中には排出弁28が設けられ、戻り管24は前述し
た熱交換器13の入口に接続され、閉ループを構成す
る。熱交換器13及び21、抽出槽16並びに分離槽2
3にはCO2ガス又は廃有機溶媒を所定の温度に維持す
るための熱媒体が導入パイプ13a,21a,16a及
び23aからそれぞれ導入され、排出パイプ13b,2
1b,16b及び23bからそれぞれ排出されるように
なっている。
明の実施例を図面に基づいて説明する。以下に述べる実
施例は本発明の技術的範囲を限定するものではない。図
1に示すように、CO2ガスのボンベ11に接続された
供給管12は熱交換器13の入口に接続され、この熱交
換器13の出口には導入管14を介して耐圧性の抽出槽
16が接続される。導入管14の途中には流量調整弁1
7、フィルタ18、圧縮機19及び熱交換器21が設け
られる。熱交換器13はCO2ガスが膨張すると冷える
ために圧縮機21の効率を良くするための加熱用熱交換
器であり、熱交換器21は圧縮機21で圧縮により昇温
したCO2ガスを所定温度の超臨界流体とするための冷
却用熱交換器である。抽出槽16の出口には排出管22
を介して耐圧性の分離槽23が接続され、分離槽23の
出口には戻り管24が接続される。抽出槽16及び分離
槽23はそれぞれ厚さ30mmのステンレススチール製
の容器である。排出管22及び戻り管24には圧力調整
弁26及び27がそれぞれ設けられる。また戻り管24
の途中には排出弁28が設けられ、戻り管24は前述し
た熱交換器13の入口に接続され、閉ループを構成す
る。熱交換器13及び21、抽出槽16並びに分離槽2
3にはCO2ガス又は廃有機溶媒を所定の温度に維持す
るための熱媒体が導入パイプ13a,21a,16a及
び23aからそれぞれ導入され、排出パイプ13b,2
1b,16b及び23bからそれぞれ排出されるように
なっている。
【0009】<試験例1>このような装置を用いて廃有
機溶媒を再生した例について説明する。先ず、希釈剤と
してのドデカンにTBPを30容量%とTBP劣化物の
DBPを1重量%含む模擬廃有機溶媒30mlを調製し
た。この廃有機溶媒を抽出槽16に入れ密閉し40℃に
加熱した後、流量調整弁17を開き、3.0ml/分の
速度でCO2ガスを導入管14に導入した。これにより
ボンベ11から高圧のCO2ガスが熱交換器13で昇温
され、フィルタ18で塵埃を除去した後、圧縮機19で
150atmの圧力に高められ、更に熱交換器21で4
0℃に設定され、抽出槽16内の廃有機溶媒に吹き込こ
まれた。吹き込まれたCO2ガスに有機溶媒が溶け込ん
で抽出された。有機溶媒を抽出したCO2ガスは排出管
22から排出され圧力調整弁26で減圧され、分離槽2
3で大気圧になった。この分離槽23でCO2ガスに溶
け込んでいた有機溶媒はCO2ガスと分離され、分離槽
23の下部に溜まった。有機溶媒と分離したCO2ガス
は戻り管24を通って再び熱交換器13に導かれ、再使
用された。抽出槽16で60分間抽出した後に分離槽2
3に溜まった有機溶媒の容量から抽出率と劣化物である
DBPの除去率を算出した。
機溶媒を再生した例について説明する。先ず、希釈剤と
してのドデカンにTBPを30容量%とTBP劣化物の
DBPを1重量%含む模擬廃有機溶媒30mlを調製し
た。この廃有機溶媒を抽出槽16に入れ密閉し40℃に
加熱した後、流量調整弁17を開き、3.0ml/分の
速度でCO2ガスを導入管14に導入した。これにより
ボンベ11から高圧のCO2ガスが熱交換器13で昇温
され、フィルタ18で塵埃を除去した後、圧縮機19で
150atmの圧力に高められ、更に熱交換器21で4
0℃に設定され、抽出槽16内の廃有機溶媒に吹き込こ
まれた。吹き込まれたCO2ガスに有機溶媒が溶け込ん
で抽出された。有機溶媒を抽出したCO2ガスは排出管
22から排出され圧力調整弁26で減圧され、分離槽2
3で大気圧になった。この分離槽23でCO2ガスに溶
け込んでいた有機溶媒はCO2ガスと分離され、分離槽
23の下部に溜まった。有機溶媒と分離したCO2ガス
は戻り管24を通って再び熱交換器13に導かれ、再使
用された。抽出槽16で60分間抽出した後に分離槽2
3に溜まった有機溶媒の容量から抽出率と劣化物である
DBPの除去率を算出した。
【0010】<試験例2>模擬廃有機溶媒30ml中に
TBP劣化物としてDBPとMBPを合計で1重量%添
加し、この廃有機溶媒に分解生成物の錯化剤としてZr
O(NO3)2を0.5重量%加えた。それ以外は試験例
1と同様にして廃有機溶媒に超臨界状態のCO2ガスを
接触させることにより有機溶媒を抽出した。この有機溶
媒の容量から抽出率と劣化物であるDBPとMBPの除
去率を算出した。
TBP劣化物としてDBPとMBPを合計で1重量%添
加し、この廃有機溶媒に分解生成物の錯化剤としてZr
O(NO3)2を0.5重量%加えた。それ以外は試験例
1と同様にして廃有機溶媒に超臨界状態のCO2ガスを
接触させることにより有機溶媒を抽出した。この有機溶
媒の容量から抽出率と劣化物であるDBPとMBPの除
去率を算出した。
【0011】<試験例3>模擬廃有機溶媒30ml中に
TBP劣化物としてDBPを5重量%添加して抽出槽1
6に入れ密閉し80℃に加熱した後、CO2ガスを圧力
350atm、温度80℃にして抽出槽16に導入し、
40分間抽出を行った。それ以外は試験例1と同様にし
て廃有機溶媒に超臨界状態のCO2ガスを接触させるこ
とにより有機溶媒を抽出した。この有機溶媒の容量から
抽出率と劣化物であるDBPの除去率を算出した。
TBP劣化物としてDBPを5重量%添加して抽出槽1
6に入れ密閉し80℃に加熱した後、CO2ガスを圧力
350atm、温度80℃にして抽出槽16に導入し、
40分間抽出を行った。それ以外は試験例1と同様にし
て廃有機溶媒に超臨界状態のCO2ガスを接触させるこ
とにより有機溶媒を抽出した。この有機溶媒の容量から
抽出率と劣化物であるDBPの除去率を算出した。
【0012】<試験例4>模擬廃有機溶媒30ml中に
TBP劣化物としてDBPとMBPを合計で5重量%添
加し、この廃有機溶媒に分解生成物の錯化剤としてZr
O(NO3)2を2.5重量%加えた。それ以外は試験例
3と同様にして廃有機溶媒に超臨界状態のCO2ガスを
接触させることにより有機溶媒を抽出した。この有機溶
媒の容量から抽出率と劣化物であるDBPとMBPの除
去率を算出した。
TBP劣化物としてDBPとMBPを合計で5重量%添
加し、この廃有機溶媒に分解生成物の錯化剤としてZr
O(NO3)2を2.5重量%加えた。それ以外は試験例
3と同様にして廃有機溶媒に超臨界状態のCO2ガスを
接触させることにより有機溶媒を抽出した。この有機溶
媒の容量から抽出率と劣化物であるDBPとMBPの除
去率を算出した。
【0013】<試験結果>試験例1〜4の結果を表1に
示す。
示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1から明らかなように、試験例1及び2
は双方とも97%の抽出率であって、劣化物の含有量1
%を考慮すると未抽出率は2%程度に過ぎなかった。試
験例1の劣化物除去率は90%であって、抽出された溶
媒に若干DBPが含まれていたのに対して、廃有機溶媒
にZr塩を添加した試験例2では劣化物除去率は約10
0%であった。また試験例3及び4は双方とも90%の
抽出率であって、劣化物の含有量5%を考慮すると未抽
出率は5%程度に過ぎなかった。試験例3の劣化物除去
率は93%であって、抽出された溶媒に若干DBPとM
BPが含まれていたのに対して、廃有機溶媒にZr塩を
添加した試験例4では劣化物除去率は約100%であっ
た。
は双方とも97%の抽出率であって、劣化物の含有量1
%を考慮すると未抽出率は2%程度に過ぎなかった。試
験例1の劣化物除去率は90%であって、抽出された溶
媒に若干DBPが含まれていたのに対して、廃有機溶媒
にZr塩を添加した試験例2では劣化物除去率は約10
0%であった。また試験例3及び4は双方とも90%の
抽出率であって、劣化物の含有量5%を考慮すると未抽
出率は5%程度に過ぎなかった。試験例3の劣化物除去
率は93%であって、抽出された溶媒に若干DBPとM
BPが含まれていたのに対して、廃有機溶媒にZr塩を
添加した試験例4では劣化物除去率は約100%であっ
た。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のCO2ガス
を超臨界ガスに用いた再生方法によれば、TBPのよう
な再使用可能な有機リン酸エステル及び希釈剤を高い回
収率で回収することができる。特に従来の再生方法と比
べて二次廃棄物の発生がなく、比較的低温で処理される
ため再生処理の最中に新たに熱分解物であるDBP、M
BP等の分解生成物を生成せず、同時に有機溶媒の熱分
解による劣化を抑制できる利点もある。
を超臨界ガスに用いた再生方法によれば、TBPのよう
な再使用可能な有機リン酸エステル及び希釈剤を高い回
収率で回収することができる。特に従来の再生方法と比
べて二次廃棄物の発生がなく、比較的低温で処理される
ため再生処理の最中に新たに熱分解物であるDBP、M
BP等の分解生成物を生成せず、同時に有機溶媒の熱分
解による劣化を抑制できる利点もある。
【図1】本発明実施例の廃有機溶媒の再生装置の構成
図。
図。
11 CO2ガスのボンベ 12 供給管 13,21 熱交換器 14 導入管 16 抽出槽 17 流量調整弁 18 フィルタ 19 圧縮機 22 排出管 23 分離槽 24 戻り管 26,27 圧力調整弁 28 排出弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 建二 茨城県那珂郡那珂町大字向山字六人頭1002 番地の14 三菱マテリアル株式会社那珂エ ネルギー研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 分解生成物を含む有機リン酸エステルと
希釈剤とからなる廃有機溶媒に超臨界状態のCO2ガス
を接触させて前記分解生成物を含まない有機リン酸エス
テルと希釈剤とからなる有機溶媒を前記CO2ガスに抽
出し、 前記有機溶媒を抽出したCO2ガスをその臨界圧力以下
の所定の圧力に下げて前記有機溶媒を前記CO2ガスか
ら分離して回収する廃有機溶媒の再生方法。 - 【請求項2】 超臨界状態のCO2ガスと接触する前に
廃有機溶媒に分解生成物と錯化可能な金属塩を加える請
求項1記載の廃有機溶媒の再生方法。 - 【請求項3】 超臨界状態のCO2ガスが圧力150〜
350atmの範囲で温度40〜80℃の範囲にあるC
O2ガスである請求項1又は2記載の廃有機溶媒の再生
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25492894A JPH08117502A (ja) | 1994-10-20 | 1994-10-20 | 廃有機溶媒の再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25492894A JPH08117502A (ja) | 1994-10-20 | 1994-10-20 | 廃有機溶媒の再生方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08117502A true JPH08117502A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17271812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25492894A Withdrawn JPH08117502A (ja) | 1994-10-20 | 1994-10-20 | 廃有機溶媒の再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08117502A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102120100A (zh) * | 2011-02-12 | 2011-07-13 | 重庆市润东油脂有限公司 | 一种平转式超临界co2连续萃取工艺及装置 |
-
1994
- 1994-10-20 JP JP25492894A patent/JPH08117502A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102120100A (zh) * | 2011-02-12 | 2011-07-13 | 重庆市润东油脂有限公司 | 一种平转式超临界co2连续萃取工艺及装置 |
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