JPH08115976A - 低誘電体膜の形成方法 - Google Patents
低誘電体膜の形成方法Info
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- JPH08115976A JPH08115976A JP24738894A JP24738894A JPH08115976A JP H08115976 A JPH08115976 A JP H08115976A JP 24738894 A JP24738894 A JP 24738894A JP 24738894 A JP24738894 A JP 24738894A JP H08115976 A JPH08115976 A JP H08115976A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、化学的気相成長法における原料ガ
スを変えることで、フッ素濃度とカバリッジ性の制御を
両立させた低誘電率のSiOF膜の形成を図るととも
に、成膜時に発生するパーティクルからの汚染の低減を
図る。 【構成】 化学的気相成長法によって、基体11の表面
にSiOF膜からなる層間絶縁膜13を成膜する方法で
あって、化学的気相成長の原料ガスに、少なくとも、ケ
イ素と水素とフッ素とからなる分子で構成されるガス
(SiHFガス)と、酸素を含むガス(酸化剤)とし
て、例えば水素と酸素とからなる分子で構成されるガス
とを用いる。また上記SiHFガスと上記酸化剤ととも
に、ポリシランガスを用いることで、フッ素の含有量を
制御する。そして化学的気相成長法は、熱分解反応によ
る化学的気相成長装置またはリモートプラズマCVD装
置によって行う。
スを変えることで、フッ素濃度とカバリッジ性の制御を
両立させた低誘電率のSiOF膜の形成を図るととも
に、成膜時に発生するパーティクルからの汚染の低減を
図る。 【構成】 化学的気相成長法によって、基体11の表面
にSiOF膜からなる層間絶縁膜13を成膜する方法で
あって、化学的気相成長の原料ガスに、少なくとも、ケ
イ素と水素とフッ素とからなる分子で構成されるガス
(SiHFガス)と、酸素を含むガス(酸化剤)とし
て、例えば水素と酸素とからなる分子で構成されるガス
とを用いる。また上記SiHFガスと上記酸化剤ととも
に、ポリシランガスを用いることで、フッ素の含有量を
制御する。そして化学的気相成長法は、熱分解反応によ
る化学的気相成長装置またはリモートプラズマCVD装
置によって行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の層間絶縁
膜等に用いられる低誘電体膜の形成方法に関するもので
ある。
膜等に用いられる低誘電体膜の形成方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化,低消費電力化およ
び高速動作化にともない、層間絶縁膜の低誘電率化が検
討されている。とくに酸化ケイ素膜中に数パーセントの
フッ素原子を導入した膜(以下SiOF膜と記す)が注
目されている。このSiOF膜の比誘電率(3.0〜
3.5)は酸化ケイ素膜(以下SiO2 膜と記す)の比
誘電率(3.8〜4.0)よりも低くなる。このような
低誘電率を有するF−SiO2 膜は、ケイ素と酸素との
結合の一部の代わりにケイ素とフッ素との結合を作るこ
とによって実現されている。例えば、モノシラン(Si
H4 )ガスまたはテトラエトキシシラン(TEOS)ガ
スと、酸化剤になる酸素(O2 )と、フッ素原子源にな
るテトラフロロメタン(CF4 )またはヘキサフルオロ
エタン(C2 F6 )とを原料ガスに用いた化学的気相成
長法によって成膜される。
び高速動作化にともない、層間絶縁膜の低誘電率化が検
討されている。とくに酸化ケイ素膜中に数パーセントの
フッ素原子を導入した膜(以下SiOF膜と記す)が注
目されている。このSiOF膜の比誘電率(3.0〜
3.5)は酸化ケイ素膜(以下SiO2 膜と記す)の比
誘電率(3.8〜4.0)よりも低くなる。このような
低誘電率を有するF−SiO2 膜は、ケイ素と酸素との
結合の一部の代わりにケイ素とフッ素との結合を作るこ
とによって実現されている。例えば、モノシラン(Si
H4 )ガスまたはテトラエトキシシラン(TEOS)ガ
スと、酸化剤になる酸素(O2 )と、フッ素原子源にな
るテトラフロロメタン(CF4 )またはヘキサフルオロ
エタン(C2 F6 )とを原料ガスに用いた化学的気相成
長法によって成膜される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記成
膜方法で形成したSiOF膜は、SiH4 またはTEO
Sと、O2 との反応によるデポジション効果と、CF4
またはC2 F6 によるエッチング効果との競合反応にな
る。このため、フッ素濃度とカバリッジ性の制御を両立
させることが難しい。フッ素濃度が所望の値に制御でき
ないと、所望の比誘電率を有する膜が形成できなくな
る。またカバリッジ性が悪化すると、例えばSiOF膜
を配線間に埋め込む場合には、配線間に十分に埋め込む
ことができない。このため、配線間容量の低減が十分に
できなくなる。このカバリッジ性の悪化は、酸化剤に酸
素ガスを用いていることに起因する。
膜方法で形成したSiOF膜は、SiH4 またはTEO
Sと、O2 との反応によるデポジション効果と、CF4
またはC2 F6 によるエッチング効果との競合反応にな
る。このため、フッ素濃度とカバリッジ性の制御を両立
させることが難しい。フッ素濃度が所望の値に制御でき
ないと、所望の比誘電率を有する膜が形成できなくな
る。またカバリッジ性が悪化すると、例えばSiOF膜
を配線間に埋め込む場合には、配線間に十分に埋め込む
ことができない。このため、配線間容量の低減が十分に
できなくなる。このカバリッジ性の悪化は、酸化剤に酸
素ガスを用いていることに起因する。
【0004】そしてエッチング効果を出すためにはプラ
ズマ反応が必要になる。そのため、パーティクルを発生
し易いプラズマ装置でデポジションしなければならない
ので、品質の高い膜を成膜することが困難になる。それ
を解決するには、パーティクルが発生しない装置でデポ
ジションするか、プラズマ装置内のパーティクルの発生
を無くす必要がある。
ズマ反応が必要になる。そのため、パーティクルを発生
し易いプラズマ装置でデポジションしなければならない
ので、品質の高い膜を成膜することが困難になる。それ
を解決するには、パーティクルが発生しない装置でデポ
ジションするか、プラズマ装置内のパーティクルの発生
を無くす必要がある。
【0005】本発明は、フッ素濃度の制御とカバリッジ
性の制御とが可能なフッ素を含む酸化シリコン膜からな
る低誘電体膜の形成方法を提供することを目的とする。
性の制御とが可能なフッ素を含む酸化シリコン膜からな
る低誘電体膜の形成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた低誘電体膜の形成方法である。す
なわち、化学的気相成長法によって、基体表面にSiO
F膜を成膜する低誘電体膜の形成方法であって、化学的
気相成長における原料ガスには、少なくとも、ケイ素と
水素とフッ素とからなる分子で構成されるガス(以下、
SiHFガスと記す)と、酸素を含むガスからなる酸化
剤とを用いる。
成するためになされた低誘電体膜の形成方法である。す
なわち、化学的気相成長法によって、基体表面にSiO
F膜を成膜する低誘電体膜の形成方法であって、化学的
気相成長における原料ガスには、少なくとも、ケイ素と
水素とフッ素とからなる分子で構成されるガス(以下、
SiHFガスと記す)と、酸素を含むガスからなる酸化
剤とを用いる。
【0007】さらに化学的気相成長における原料ガス
に、上記SiHFガスと上記酸化剤とともに、ポリシラ
ンガスを用いる。ポリシランガスとしては、例えばモノ
シラン(SiH4 )ガス、ジシラン(Si2 H6 )ガ
ス、トリシラン(Si3 H8 )ガス等のSin H
2n+2(n=1,2,3,・・・)で示されるガスおよび
ケイ素が環状に結合しているSin H2n(n=1,2,
3,・・・)で示されるガスがある。そして、上記ポリ
シランガスの流量をx、上記SiHFガスの流量をyと
して、0.1<y/2(x+y)<0.3なる関係を満
足する状態で、ポリシランガスとSiHFガスとを化学
的気相成長反応を起こさせる雰囲気に供給する。その
際、もしy/2(x+y)が0.1以下の場合にはフッ
素が少な過ぎて比誘電率が十分に下がらなくなる。一
方、y/2(x+y)が0.3以上の場合にはフッ素が
含まれ過ぎて膜が脆くなるので、膜質が悪化する。
に、上記SiHFガスと上記酸化剤とともに、ポリシラ
ンガスを用いる。ポリシランガスとしては、例えばモノ
シラン(SiH4 )ガス、ジシラン(Si2 H6 )ガ
ス、トリシラン(Si3 H8 )ガス等のSin H
2n+2(n=1,2,3,・・・)で示されるガスおよび
ケイ素が環状に結合しているSin H2n(n=1,2,
3,・・・)で示されるガスがある。そして、上記ポリ
シランガスの流量をx、上記SiHFガスの流量をyと
して、0.1<y/2(x+y)<0.3なる関係を満
足する状態で、ポリシランガスとSiHFガスとを化学
的気相成長反応を起こさせる雰囲気に供給する。その
際、もしy/2(x+y)が0.1以下の場合にはフッ
素が少な過ぎて比誘電率が十分に下がらなくなる。一
方、y/2(x+y)が0.3以上の場合にはフッ素が
含まれ過ぎて膜が脆くなるので、膜質が悪化する。
【0008】上記酸化剤には、水素と酸素とからなる分
子で構成されるガスを用いる。
子で構成されるガスを用いる。
【0009】上記化学的気相成長法は、熱分解反応によ
る化学的気相成長装置またはリモートプラズマCVD装
置によって行う。
る化学的気相成長装置またはリモートプラズマCVD装
置によって行う。
【0010】
【作用】上記低誘電体膜の形成方法では、原料ガスに、
SiHFガスと、酸素を含むガスからなる酸化剤とを用
いる化学的気相成長によってSiOF膜を成膜する。こ
のSiHFガスにはケイ素(Si)とフッ素(F)との
結合があることから、ケイ素(Si)と水素(H)との
結合が外れて、その水素が外れた部分に酸素(O)が結
合する。またフッ素源に炭素系のガスを用いていないこ
とから、SiOF膜には炭素が入り込まない。そのた
め、良質なSiOF膜になる。
SiHFガスと、酸素を含むガスからなる酸化剤とを用
いる化学的気相成長によってSiOF膜を成膜する。こ
のSiHFガスにはケイ素(Si)とフッ素(F)との
結合があることから、ケイ素(Si)と水素(H)との
結合が外れて、その水素が外れた部分に酸素(O)が結
合する。またフッ素源に炭素系のガスを用いていないこ
とから、SiOF膜には炭素が入り込まない。そのた
め、良質なSiOF膜になる。
【0011】化学的気相成長における原料ガスに、上記
SiHFガスと上記酸化剤とともにポリシランガスを用
いることから、SiHFガスとポリシランガスとの流量
を制御することによって、フッ素の含有量が制御され
る。その制御方法は、上記ポリシランガスの流量をx、
上記ケイ素と水素とフッ素とからなる分子で構成される
ガスの流量をyとして、0.1<y/2(x+y)<
0.3なる関係を満足する状態で、ポリシランガスとS
iHFガスとを化学的気相成長反応を起こさせる雰囲気
に供給することで行う。
SiHFガスと上記酸化剤とともにポリシランガスを用
いることから、SiHFガスとポリシランガスとの流量
を制御することによって、フッ素の含有量が制御され
る。その制御方法は、上記ポリシランガスの流量をx、
上記ケイ素と水素とフッ素とからなる分子で構成される
ガスの流量をyとして、0.1<y/2(x+y)<
0.3なる関係を満足する状態で、ポリシランガスとS
iHFガスとを化学的気相成長反応を起こさせる雰囲気
に供給することで行う。
【0012】さらに、酸化剤に水素と酸素とからなる分
子で構成されるガスとして、例えばH2 OまたはH2 O
2 からなるガスを用いることから、化学的気相成長反応
の際に、SiHFガスの水素がH2 OガスおよびH2 O
2 ガスの水酸基に置きかわる。そして置きかわった水酸
基が脱水縮合してSiHFガスが高分子化する。そのた
め、高流動性のSiOF膜になるので、そのSiOF膜
で形成される層間絶縁膜はカバリッジ性が高くなる。
子で構成されるガスとして、例えばH2 OまたはH2 O
2 からなるガスを用いることから、化学的気相成長反応
の際に、SiHFガスの水素がH2 OガスおよびH2 O
2 ガスの水酸基に置きかわる。そして置きかわった水酸
基が脱水縮合してSiHFガスが高分子化する。そのた
め、高流動性のSiOF膜になるので、そのSiOF膜
で形成される層間絶縁膜はカバリッジ性が高くなる。
【0013】上記化学的気相成長法は、熱分解反応によ
る化学的気相成長装置またはリモートプラズマCVD装
置によって行うことから、従来のプラズマCVD装置の
ようなパーティクルの発生が少なくなる。このため、パ
ーティクルに汚染されない良質な膜が成膜される。
る化学的気相成長装置またはリモートプラズマCVD装
置によって行うことから、従来のプラズマCVD装置の
ようなパーティクルの発生が少なくなる。このため、パ
ーティクルに汚染されない良質な膜が成膜される。
【0014】
【実施例】本発明の第1実施例を図1の形成方法の概略
構成図によって説明する。図では、配線を覆う状態に形
成した低誘電体膜(例えば比誘電率ε=3.0〜3.
5)からなる層間絶縁膜の形成方法を示す。
構成図によって説明する。図では、配線を覆う状態に形
成した低誘電体膜(例えば比誘電率ε=3.0〜3.
5)からなる層間絶縁膜の形成方法を示す。
【0015】図1に示すように、基体11上には配線1
2が形成されている。このような基体11上に、化学的
気相成長法によって、上記配線12覆う状態にフッ素を
含む酸化ケイ素(SiOF)を堆積してなる低誘電体膜
(以下、層間絶縁膜と記す)13を形成する。この層間
絶縁膜13は、例えば比誘電率ε=3.0〜3.5程度
の膜として形成される。
2が形成されている。このような基体11上に、化学的
気相成長法によって、上記配線12覆う状態にフッ素を
含む酸化ケイ素(SiOF)を堆積してなる低誘電体膜
(以下、層間絶縁膜と記す)13を形成する。この層間
絶縁膜13は、例えば比誘電率ε=3.0〜3.5程度
の膜として形成される。
【0016】上記化学的気相成長法は、例えば熱分解反
応による化学的気相成長装置よって行う。その原料ガス
には、流量が50sccmのモノシラン(SiH4 )ガ
スと流量が150sccmのジフロロシラン(SiH2
F2 )ガスと流量が500sccmの酸素ガスとを用い
る。また成膜温度を300℃〜500℃の範囲の所定温
度として例えば400℃に設定し、成膜雰囲気の圧力を
50Paに設定する。
応による化学的気相成長装置よって行う。その原料ガス
には、流量が50sccmのモノシラン(SiH4 )ガ
スと流量が150sccmのジフロロシラン(SiH2
F2 )ガスと流量が500sccmの酸素ガスとを用い
る。また成膜温度を300℃〜500℃の範囲の所定温
度として例えば400℃に設定し、成膜雰囲気の圧力を
50Paに設定する。
【0017】上記化学的気相成長では、ジフロロシラン
(SiH2 F2 )ガスを用いたが、この他のフッ素で置
換されたポリシラン(Sim Hi Fj )ガス(ここで2
m+2=i+j、m=2,3,・・・)を用いることも
可能である。
(SiH2 F2 )ガスを用いたが、この他のフッ素で置
換されたポリシラン(Sim Hi Fj )ガス(ここで2
m+2=i+j、m=2,3,・・・)を用いることも
可能である。
【0018】上記化学的気相成長における原料ガスに
は、SiHFガスと酸化剤となる酸素の他に、ポリシラ
ンガスの一種であるモノシランガスを用いているが、こ
のポリシランガスとして、例えばジシラン(Si
2 H6 ),トリシラン(Si3 H8 )等を含むSin H
2n+2(n=1,2,3,・・・)で示されるガスおよび
ケイ素が環状に結合しているSin H2n(n=1,2,
3,・・・)で示されるガスを用いることが可能であ
る。
は、SiHFガスと酸化剤となる酸素の他に、ポリシラ
ンガスの一種であるモノシランガスを用いているが、こ
のポリシランガスとして、例えばジシラン(Si
2 H6 ),トリシラン(Si3 H8 )等を含むSin H
2n+2(n=1,2,3,・・・)で示されるガスおよび
ケイ素が環状に結合しているSin H2n(n=1,2,
3,・・・)で示されるガスを用いることが可能であ
る。
【0019】上記化学的気相成長法でのフッ素含有量の
制御方法を以下に説明する。ポリシランガスの流量を
x、SiHFガスの流量をyとする。そして、0.1<
y/2(x+y)<0.3なる関係を満足する範囲で、
ポリシランガスの流量とSiHFガスの流量とを調節す
る。このようにして、原料ガスを化学的気相成長反応を
起こさせる雰囲気に供給することで、層間絶縁膜13中
に含まれるフッ素量を調節する。
制御方法を以下に説明する。ポリシランガスの流量を
x、SiHFガスの流量をyとする。そして、0.1<
y/2(x+y)<0.3なる関係を満足する範囲で、
ポリシランガスの流量とSiHFガスの流量とを調節す
る。このようにして、原料ガスを化学的気相成長反応を
起こさせる雰囲気に供給することで、層間絶縁膜13中
に含まれるフッ素量を調節する。
【0020】上記低誘電体膜の形成方法では、原料ガス
に、SiHFガスと、酸素を含むガスからなる酸化剤と
を用いる化学的気相成長によってSiOFからなる層間
絶縁膜13を成膜する。このSiHFガスにはケイ素
(Si)とフッ素(F)との結合とその結合より弱い結
合のケイ素と水素との結合がある。そのため、ケイ素
(Si)に結合している水素(H)が外れて、その水素
が外れた部分に酸素(O)が結合する。またフッ素源に
炭素系のガスを用いていないことから、層間絶縁膜13
には炭素が入り込まない。そのため、良質な層間絶縁膜
13になる。
に、SiHFガスと、酸素を含むガスからなる酸化剤と
を用いる化学的気相成長によってSiOFからなる層間
絶縁膜13を成膜する。このSiHFガスにはケイ素
(Si)とフッ素(F)との結合とその結合より弱い結
合のケイ素と水素との結合がある。そのため、ケイ素
(Si)に結合している水素(H)が外れて、その水素
が外れた部分に酸素(O)が結合する。またフッ素源に
炭素系のガスを用いていないことから、層間絶縁膜13
には炭素が入り込まない。そのため、良質な層間絶縁膜
13になる。
【0021】さらに上記説明したように、上記SiHF
ガスの流量yと、ポリシランガスの流量xとを制御する
ことによって、層間絶縁膜13中に含まれるフッ素量が
制御される。その際、0.1<y/2(x+y)<0.
3なる関係を満足するように各ガス流量を調節する。も
し、y/2(x+y)が0.1以下の場合にはフッ素が
少な過ぎて比誘電率が十分に下がらなくなる。一方、y
/2(x+y)が0.3以上の場合にはフッ素が含まれ
過ぎて膜が脆くなるので、膜質が悪化する。したがっ
て、上記関係式に表したような関係を満足しなければな
らない。
ガスの流量yと、ポリシランガスの流量xとを制御する
ことによって、層間絶縁膜13中に含まれるフッ素量が
制御される。その際、0.1<y/2(x+y)<0.
3なる関係を満足するように各ガス流量を調節する。も
し、y/2(x+y)が0.1以下の場合にはフッ素が
少な過ぎて比誘電率が十分に下がらなくなる。一方、y
/2(x+y)が0.3以上の場合にはフッ素が含まれ
過ぎて膜が脆くなるので、膜質が悪化する。したがっ
て、上記関係式に表したような関係を満足しなければな
らない。
【0022】次に第2実施例を図2の形成方法の概略構
成図によって説明する。図では上記第1実施例で接続し
たのと同様の構成部品には同一の符号を付す。
成図によって説明する。図では上記第1実施例で接続し
たのと同様の構成部品には同一の符号を付す。
【0023】図2に示すように、基体11上には配線1
2が形成されている。このような基体11上に、化学的
気相成長法によって、上記配線12覆う状態に表面がほ
ぼ平坦化されたSiOFからなる層間絶縁膜13を形成
する。この化学的気相成長法では熱分解反応による化学
的気相成長装置を用いる。そして原料ガスには、流量が
50sccmのモノシラン(SiH4 )ガスと流量が1
50sccmのジフロロシラン(SiH2 F2 )ガスと
流量が500sccmの酸化剤になる過酸化水素(H2
O2 )ガスとを用いる。また成膜温度を0℃〜100℃
の範囲の所定温度として例えば50℃に設定し、成膜雰
囲気の圧力を50Paに設定する。上記酸化剤には、水
素と酸素とからなる分子で構成されるガスとしてH2 O
2ガスを用いたが、例えばH2 Oガスを用いることも可
能である。
2が形成されている。このような基体11上に、化学的
気相成長法によって、上記配線12覆う状態に表面がほ
ぼ平坦化されたSiOFからなる層間絶縁膜13を形成
する。この化学的気相成長法では熱分解反応による化学
的気相成長装置を用いる。そして原料ガスには、流量が
50sccmのモノシラン(SiH4 )ガスと流量が1
50sccmのジフロロシラン(SiH2 F2 )ガスと
流量が500sccmの酸化剤になる過酸化水素(H2
O2 )ガスとを用いる。また成膜温度を0℃〜100℃
の範囲の所定温度として例えば50℃に設定し、成膜雰
囲気の圧力を50Paに設定する。上記酸化剤には、水
素と酸素とからなる分子で構成されるガスとしてH2 O
2ガスを用いたが、例えばH2 Oガスを用いることも可
能である。
【0024】また上記第1実施例と同様に、ジフロロシ
ラン(SiH2 F2 )ガスのかわりに他のフッ素で置換
されたポリシラン(Sim Hi Fj )ガスを用いてもよ
い。さらにモノシランガスのかわりに他のポリシランガ
スを用いてもよい。
ラン(SiH2 F2 )ガスのかわりに他のフッ素で置換
されたポリシラン(Sim Hi Fj )ガスを用いてもよ
い。さらにモノシランガスのかわりに他のポリシランガ
スを用いてもよい。
【0025】また、層間絶縁膜中に含まれるフッ素量の
制御方法は、上記第1実施例で説明したと同様に行えば
よい。
制御方法は、上記第1実施例で説明したと同様に行えば
よい。
【0026】上記第2実施例では、酸化剤に水素と酸素
とからなる分子で構成されるガスとして、H2 O2 また
はH2 Oからなるガスを用いることから、化学的気相成
長反応の際に、SiHFガスの水素がH2 Oガスおよび
H2 O2 ガスの水酸基に置きかわる。そして置きかわっ
た水酸基が脱水縮合してSiHFガスが高分子化する。
そのため、高流動性のSiOF膜になるので、そのSi
OF膜で形成される層間絶縁膜13はカバリッジ性が高
くなる。
とからなる分子で構成されるガスとして、H2 O2 また
はH2 Oからなるガスを用いることから、化学的気相成
長反応の際に、SiHFガスの水素がH2 Oガスおよび
H2 O2 ガスの水酸基に置きかわる。そして置きかわっ
た水酸基が脱水縮合してSiHFガスが高分子化する。
そのため、高流動性のSiOF膜になるので、そのSi
OF膜で形成される層間絶縁膜13はカバリッジ性が高
くなる。
【0027】上記第1,第2実施例では、熱分解反応に
よる化学的気相成長装置によって化学的気相成長法を行
ったが、例えばリモートプラズマCVD装置によって行
うことも可能である。この場合も、熱分解反応による化
学的気相成長装置のように、パーティクルの発生が少な
いので、パーティクルに汚染されない良質な層間絶縁膜
が成膜される。
よる化学的気相成長装置によって化学的気相成長法を行
ったが、例えばリモートプラズマCVD装置によって行
うことも可能である。この場合も、熱分解反応による化
学的気相成長装置のように、パーティクルの発生が少な
いので、パーティクルに汚染されない良質な層間絶縁膜
が成膜される。
【0028】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の低誘電体
膜の形成方法によれば、原料ガスに、ケイ素と水素とフ
ッ素とからなる分子で構成されるガス(SiHFガス)
と酸素を含むガスからなる酸化剤とを用いた化学的気相
成長によって成膜するので、原料ガスには初めからケイ
素原子とフッ素原子との結合が存在する。そのため、フ
ッ素源として炭素系のガスを用いる必要がないので、炭
素が入り込まない良質なSiOF膜を形成することが可
能になる。
膜の形成方法によれば、原料ガスに、ケイ素と水素とフ
ッ素とからなる分子で構成されるガス(SiHFガス)
と酸素を含むガスからなる酸化剤とを用いた化学的気相
成長によって成膜するので、原料ガスには初めからケイ
素原子とフッ素原子との結合が存在する。そのため、フ
ッ素源として炭素系のガスを用いる必要がないので、炭
素が入り込まない良質なSiOF膜を形成することが可
能になる。
【0029】さらに化学的気相成長における原料ガス
に、上記SiHFガスと上記酸化剤とともにポリシラン
ガスを用いる方法によれば、SiHFガスとポリシラン
ガスとの各流量を制御することによって、フッ素の含有
量を制御することができる。そのため、SiOF膜の比
誘電率を所望の値に制御することが可能になる。そして
ポリシランガスの流量をx、SiHFガスの流量をyと
して、0.1<y/2(x+y)<0.3なる関係を満
足する状態にガスの供給を制御する方法によれば、比誘
電率および膜質に優れたSiOF膜を形成することがで
きる。
に、上記SiHFガスと上記酸化剤とともにポリシラン
ガスを用いる方法によれば、SiHFガスとポリシラン
ガスとの各流量を制御することによって、フッ素の含有
量を制御することができる。そのため、SiOF膜の比
誘電率を所望の値に制御することが可能になる。そして
ポリシランガスの流量をx、SiHFガスの流量をyと
して、0.1<y/2(x+y)<0.3なる関係を満
足する状態にガスの供給を制御する方法によれば、比誘
電率および膜質に優れたSiOF膜を形成することがで
きる。
【0030】酸化剤に水素と酸素とからなる分子で構成
されるガスとして、例えばH2 OまたはH2 O2 からな
るガスを用いた方法によれば、堆積される膜が高流動性
のSiOF膜になるので、カバリッジ性の向上が図れ
る。
されるガスとして、例えばH2 OまたはH2 O2 からな
るガスを用いた方法によれば、堆積される膜が高流動性
のSiOF膜になるので、カバリッジ性の向上が図れ
る。
【0031】上記化学的気相成長法を熱分解反応による
化学的気相成長装置またはリモートプラズマCVD装置
によって行う方法によれば、従来のプラズマCVD装置
のようなパーティクルの発生が少なくなる。このため、
パーティクルに汚染されていない高品質な膜を形成する
ことが可能になる。
化学的気相成長装置またはリモートプラズマCVD装置
によって行う方法によれば、従来のプラズマCVD装置
のようなパーティクルの発生が少なくなる。このため、
パーティクルに汚染されていない高品質な膜を形成する
ことが可能になる。
【図1】本発明の第1実施例の概略構成図である。
【図2】本発明の第2実施例の概略構成図である。
11 基体 13 層間絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/316 X
Claims (5)
- 【請求項1】 化学的気相成長法によって、基体表面に
フッ素を含む酸化ケイ素膜を成膜する低誘電体膜の形成
方法において、 化学的気相成長における原料ガスには、少なくとも、ケ
イ素と水素とフッ素とからなる分子で構成されるガスと
酸素を含むガスからなる酸化剤とを用いることを特徴と
する低誘電体膜の形成方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の低誘電体膜の形成方法に
おいて、 化学的気相成長における原料ガスに、前記ケイ素と水素
とフッ素とからなる分子で構成されるガスと前記酸化剤
とともに、ポリシランガスを用いることを特徴とする低
誘電体膜の形成方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の低誘電体膜の形成方法に
おいて、 前記ポリシランガスの流量をx、前記ケイ素と水素とフ
ッ素とからなる分子で構成されるガスの流量をyとし
て、0.1<y/2(x+y)<0.3なる関係を満足
する状態で、該ポリシランガスと該ケイ素と水素とフッ
素とからなる分子で構成されるガスとを化学的気相成長
反応を起こさせる雰囲気に供給することを特徴とする低
誘電体膜の形成方法。 - 【請求項4】 請求項1〜請求項3のうちのいずれか1
項に記載の低誘電体膜の形成方法において、 前記酸化剤は、水素と酸素とからなる分子で構成される
ガスからなることを特徴とする低誘電体膜の形成方法。 - 【請求項5】 請求項1〜請求項4のうちのいずれか1
項に記載の低誘電体膜の形成方法において、 前記化学的気相成長法は、熱分解反応による化学的気相
成長装置またはリモートプラズマCVD装置によって行
うことを特徴とする低誘電体膜の形成方法。
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---|---|---|---|
JP24738894A JP3443978B2 (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 低誘電体膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08115976A true JPH08115976A (ja) | 1996-05-07 |
JP3443978B2 JP3443978B2 (ja) | 2003-09-08 |
Family
ID=17162692
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JP24738894A Expired - Fee Related JP3443978B2 (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 低誘電体膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3443978B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0816096A2 (en) * | 1996-07-01 | 1998-01-07 | Xerox Corporation | High density remote plasma deposited fluoropolymer films |
JPH1012730A (ja) * | 1996-06-27 | 1998-01-16 | Nec Corp | 半導体集積回路装置及びその製造方法 |
KR19980071577A (ko) * | 1997-02-21 | 1998-10-26 | 도미노 후꾸미 | 반도체 소자 및 그 제조방법 |
US6320264B1 (en) | 1998-06-02 | 2001-11-20 | Nec Corporation | Interconnect wiring with sidewalls and inter-wiring insulation composed of fluorine |
US20130265572A1 (en) * | 2012-04-04 | 2013-10-10 | Kla-Tencor Corporation | Protective Fluorine-Doped Silicon Oxide Film For Optical Components |
-
1994
- 1994-10-13 JP JP24738894A patent/JP3443978B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH1012730A (ja) * | 1996-06-27 | 1998-01-16 | Nec Corp | 半導体集積回路装置及びその製造方法 |
EP0816096A2 (en) * | 1996-07-01 | 1998-01-07 | Xerox Corporation | High density remote plasma deposited fluoropolymer films |
EP0816096A3 (en) * | 1996-07-01 | 1998-12-30 | Xerox Corporation | High density remote plasma deposited fluoropolymer films |
KR19980071577A (ko) * | 1997-02-21 | 1998-10-26 | 도미노 후꾸미 | 반도체 소자 및 그 제조방법 |
US6320264B1 (en) | 1998-06-02 | 2001-11-20 | Nec Corporation | Interconnect wiring with sidewalls and inter-wiring insulation composed of fluorine |
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US9188544B2 (en) * | 2012-04-04 | 2015-11-17 | Kla-Tencor Corporation | Protective fluorine-doped silicon oxide film for optical components |
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