JPH0811491B2 - 車両駆動装置 - Google Patents
車両駆動装置Info
- Publication number
- JPH0811491B2 JPH0811491B2 JP12731686A JP12731686A JPH0811491B2 JP H0811491 B2 JPH0811491 B2 JP H0811491B2 JP 12731686 A JP12731686 A JP 12731686A JP 12731686 A JP12731686 A JP 12731686A JP H0811491 B2 JPH0811491 B2 JP H0811491B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wheel
- constant velocity
- driving force
- velocity joint
- gear
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Arrangement Of Transmissions (AREA)
- Motor Power Transmission Devices (AREA)
- Retarders (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、差動装置、駆動軸などから成る車両駆動装
置に関するものである。
置に関するものである。
(ロ)従来の技術 従来の車両駆動装置の差動装置としては、例えば機械
工学便覧第15編22頁(日本機械学会編)に示されるもの
がある。このような従来の差動装置は、車両旋回時にお
ける左右の車輪の移動距離の相違に応じて左右の車輪の
回転速度を変えながら左右の車輪に等しい駆動力を伝え
るように構成されている。これにより、車両が円滑に旋
回を行うことができる。
工学便覧第15編22頁(日本機械学会編)に示されるもの
がある。このような従来の差動装置は、車両旋回時にお
ける左右の車輪の移動距離の相違に応じて左右の車輪の
回転速度を変えながら左右の車輪に等しい駆動力を伝え
るように構成されている。これにより、車両が円滑に旋
回を行うことができる。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかし、エンジン横置きの前輪駆動車の場合のように
差動装置が車両中心線上に配置されない場合には次のよ
うな問題が発生する。すなわち、差動装置が車両中心線
上に配置されないため、左右の前輪の各等速ジョイント
の交角が相違するが、この交角の相違によって左右の車
輪の方向を変えようとする力が左右の車輪について異な
った大きさで発生する。この車輪の方向を変えようとす
る力は等速ジョイントの交角に基づいて発生し、交角が
大きいほど大きくなる。このため、車両の直進性が損な
われることになる。本発明は、このような問題点を解決
することを目的としている。
差動装置が車両中心線上に配置されない場合には次のよ
うな問題が発生する。すなわち、差動装置が車両中心線
上に配置されないため、左右の前輪の各等速ジョイント
の交角が相違するが、この交角の相違によって左右の車
輪の方向を変えようとする力が左右の車輪について異な
った大きさで発生する。この車輪の方向を変えようとす
る力は等速ジョイントの交角に基づいて発生し、交角が
大きいほど大きくなる。このため、車両の直進性が損な
われることになる。本発明は、このような問題点を解決
することを目的としている。
(ニ)問題点を解決するための手段 本発明は、差動装置から左右の車輪へ伝達される駆動
力を相違させることにより上記問題点を解決する。すな
わち、本発明による車両駆動装置の差動装置は、等速ジ
ョイントの交角の大きい車輪側へ伝達する駆動力が交角
の小さい車輪側に伝達する駆動力よりも小さくなるよう
に構成されている。
力を相違させることにより上記問題点を解決する。すな
わち、本発明による車両駆動装置の差動装置は、等速ジ
ョイントの交角の大きい車輪側へ伝達する駆動力が交角
の小さい車輪側に伝達する駆動力よりも小さくなるよう
に構成されている。
(ホ)作用 等速ジョイントの交角が大きいほど等速ジョイントの
回転に伴って発生する車輪の方向を変えようとする力が
大きくなる。また、車輪の方向を変えようとする力は駆
動力が大きいほど大きくなる。従って、等速ジョイント
の交角が大きい方の車輪へ伝達される駆動力を小さく
し、また等速ジョイントの交角が小さい方の車輪へ伝達
される駆動力を大きくすれば、車輪の方向を変えようと
する力が相殺されて全体としては0となる。これによ
り、車両の直進性が向上する。
回転に伴って発生する車輪の方向を変えようとする力が
大きくなる。また、車輪の方向を変えようとする力は駆
動力が大きいほど大きくなる。従って、等速ジョイント
の交角が大きい方の車輪へ伝達される駆動力を小さく
し、また等速ジョイントの交角が小さい方の車輪へ伝達
される駆動力を大きくすれば、車輪の方向を変えようと
する力が相殺されて全体としては0となる。これによ
り、車両の直進性が向上する。
(ヘ)実施例 (第1実施例) 第1図に本発明の第1実施例を示す。第1図は平面図
であり、図中上方が車両の前側である。差動装置10は遊
星歯車式のものであり、ファイナルギア12と一体に回転
するようにダブルピニオン式のキャリア14が形成されて
いる。ファイナルギア12及びキャリア14はベアリング16
及び18によってケーシング20に対して回転可能に支持さ
れている。キャリア14には2つのピニオンギア22及び24
が回転可能に支持されている。ピニオンギア22とピニオ
ンギア24とは同一仕様の歯車であり、互いにかみ合って
いる。ただし、差動装置10の中心軸に対する回転半径は
ピニオンギア24の方がピニオンギア22よりも大きくなる
ように配置されている。ピニオンギア22とかみ合うよう
にサンギア26が設けられており、またピニオンギア24と
かみ合うようにサンギア28が設けられている。サンギア
26の直径はサンギア28の直径よりも小さくなっている。
サンギア26と一体に回転する軸30が等速ジョイント32を
介して駆動軸34と連結されており、駆動軸34は更に等速
ジョイント36を介して左側車輪38と連結されている。ま
た、サンギア28と一体に回転する軸40は等速ジョイント
42を介して駆動軸44と連結され、更に駆動軸44は等速ジ
ョイント46を介して右側車輪48と連結されている。等速
ジョイント36の交角をθLとし、等速ジョイント46の交
角をθRとしたとき、サンギア26の直径DLとサンギア28
の直径DRとの関係は DL/DR =sin(θR/2)/sin(θL/2) となるようにしてある。
であり、図中上方が車両の前側である。差動装置10は遊
星歯車式のものであり、ファイナルギア12と一体に回転
するようにダブルピニオン式のキャリア14が形成されて
いる。ファイナルギア12及びキャリア14はベアリング16
及び18によってケーシング20に対して回転可能に支持さ
れている。キャリア14には2つのピニオンギア22及び24
が回転可能に支持されている。ピニオンギア22とピニオ
ンギア24とは同一仕様の歯車であり、互いにかみ合って
いる。ただし、差動装置10の中心軸に対する回転半径は
ピニオンギア24の方がピニオンギア22よりも大きくなる
ように配置されている。ピニオンギア22とかみ合うよう
にサンギア26が設けられており、またピニオンギア24と
かみ合うようにサンギア28が設けられている。サンギア
26の直径はサンギア28の直径よりも小さくなっている。
サンギア26と一体に回転する軸30が等速ジョイント32を
介して駆動軸34と連結されており、駆動軸34は更に等速
ジョイント36を介して左側車輪38と連結されている。ま
た、サンギア28と一体に回転する軸40は等速ジョイント
42を介して駆動軸44と連結され、更に駆動軸44は等速ジ
ョイント46を介して右側車輪48と連結されている。等速
ジョイント36の交角をθLとし、等速ジョイント46の交
角をθRとしたとき、サンギア26の直径DLとサンギア28
の直径DRとの関係は DL/DR =sin(θR/2)/sin(θL/2) となるようにしてある。
次にこの実施例の作用について説明する。図示してな
いエンジンの回転力が図示してない変速機を介してファ
イナルギア12に伝達される。車両が直進している状態で
はピニオンギア22、ピニオンギア24、サンギア26及びサ
ンギア28は相対回転をすることなく、ファイナルギア12
と一体に回転する。従って、軸30、等速ジョイント32、
駆動軸34及び等速ジョイント36を介して回転駆動される
左側車輪38と、軸40、等速ジョイント42、駆動軸44及び
等速ジョイント46を介して回転駆動される右側車輪48と
は同一回転速度で回転する。しかし、径の小さいサンギ
ア26を介して左側車輪38に伝達される駆動力は、径の大
きいサンギア28を介して右側車輪48に伝達される駆動力
よりも小さくなっている。これにより、左側車輪38の方
向を変えようとする力fLと、右側車輪48の方向を変えよ
うとする力FRとが等しくなり、車両の高い直進性が得ら
れる。すなわち、 FL=2×TL×sin(θL/2) FR=2×TR×sin(θR/2) である。ただし、TLは左側車輪38側の駆動力であり、ま
たTRは右側車輪48側の駆動力である。TLとTRとの関係は
サンギア26の直径DLとサンギア28の直径DRとの関係によ
って決定され、 TR/TL=DR/DL であり、DR、DLとθL、θRとは前述のような関係に設
定してあるので、結局FL=FRとなる。従って、左側車輪
38の方向を変えようとする力FLと、右側車輪48の方向を
変えようとする力FRとは互いに打ち消し合い、全体とし
ての車輪の方向を変えようとする力は0となる。これに
より、上述のように車両の直進性が向上する。
いエンジンの回転力が図示してない変速機を介してファ
イナルギア12に伝達される。車両が直進している状態で
はピニオンギア22、ピニオンギア24、サンギア26及びサ
ンギア28は相対回転をすることなく、ファイナルギア12
と一体に回転する。従って、軸30、等速ジョイント32、
駆動軸34及び等速ジョイント36を介して回転駆動される
左側車輪38と、軸40、等速ジョイント42、駆動軸44及び
等速ジョイント46を介して回転駆動される右側車輪48と
は同一回転速度で回転する。しかし、径の小さいサンギ
ア26を介して左側車輪38に伝達される駆動力は、径の大
きいサンギア28を介して右側車輪48に伝達される駆動力
よりも小さくなっている。これにより、左側車輪38の方
向を変えようとする力fLと、右側車輪48の方向を変えよ
うとする力FRとが等しくなり、車両の高い直進性が得ら
れる。すなわち、 FL=2×TL×sin(θL/2) FR=2×TR×sin(θR/2) である。ただし、TLは左側車輪38側の駆動力であり、ま
たTRは右側車輪48側の駆動力である。TLとTRとの関係は
サンギア26の直径DLとサンギア28の直径DRとの関係によ
って決定され、 TR/TL=DR/DL であり、DR、DLとθL、θRとは前述のような関係に設
定してあるので、結局FL=FRとなる。従って、左側車輪
38の方向を変えようとする力FLと、右側車輪48の方向を
変えようとする力FRとは互いに打ち消し合い、全体とし
ての車輪の方向を変えようとする力は0となる。これに
より、上述のように車両の直進性が向上する。
(第2実施例) 第2図に本発明の第2実施例を示す。この第2実施例
はファイナルギア12と一体に回転するようにインターナ
ルギア50を設け、互いにかみ合うピニオンギア22及び24
を支持するキャリア14は軸40と連結し、またサンギア26
は軸30と連結したものである。ピニオンギア22とピニオ
ンギア24とは互いにかみ合い、ピニオンギア24はインタ
ーナルギア50とかみ合っており、またピニオンギア22は
サンギア26とかみ合っている。サンギア26の直径Dsとイ
ンターナルギア50の直径DIとは、 2・Ds/DI =sin(θR/2)/Sin(θL/2) という関係にしてある。この第2実施例においても軸40
に伝達される駆動力と軸30に伝達される駆動力とが所定
の関係となり、上述の第1実施例と同様の作用を得るこ
とができる。この第2実施例の方が差動装置10の軸方向
の寸法が小さくなっている。
はファイナルギア12と一体に回転するようにインターナ
ルギア50を設け、互いにかみ合うピニオンギア22及び24
を支持するキャリア14は軸40と連結し、またサンギア26
は軸30と連結したものである。ピニオンギア22とピニオ
ンギア24とは互いにかみ合い、ピニオンギア24はインタ
ーナルギア50とかみ合っており、またピニオンギア22は
サンギア26とかみ合っている。サンギア26の直径Dsとイ
ンターナルギア50の直径DIとは、 2・Ds/DI =sin(θR/2)/Sin(θL/2) という関係にしてある。この第2実施例においても軸40
に伝達される駆動力と軸30に伝達される駆動力とが所定
の関係となり、上述の第1実施例と同様の作用を得るこ
とができる。この第2実施例の方が差動装置10の軸方向
の寸法が小さくなっている。
(ト)発明の効果 以上説明してきたように、本発明によると、差動装置
から左右車輪へ伝達される駆動力を相違させるようにし
たので、等速ジョイントの交角の相違による車輪の方向
を変えようとする力を打ち消すことができ、車両の直進
性が向上する。
から左右車輪へ伝達される駆動力を相違させるようにし
たので、等速ジョイントの交角の相違による車輪の方向
を変えようとする力を打ち消すことができ、車両の直進
性が向上する。
第1図は本発明の第1実施例を示す図、第2図は本発明
の第2実施例を示す図である。 10……差動装置、32,36,42,46……等速ジョイント、34,
44……駆動軸、38……左側車輪、48……右側車輪。
の第2実施例を示す図である。 10……差動装置、32,36,42,46……等速ジョイント、34,
44……駆動軸、38……左側車輪、48……右側車輪。
Claims (1)
- 【請求項1】差動装置と、差動装置からの駆動力を等速
ジョイントを介して左右の車輪にそれぞれ伝達する左右
の駆動軸と、を有する車両駆動装置であって、一方の車
輪側の等速ジョイントの交角が他方の車輪側の等速ジョ
イントの交角よりも大きいものにおいて、 上記差動装置は、上記一方の車輪へ伝達する駆動力が上
記他方の車輪に伝達する駆動力よりも小さくなるように
構成されていることを特徴とする車両駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12731686A JPH0811491B2 (ja) | 1986-06-03 | 1986-06-03 | 車両駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12731686A JPH0811491B2 (ja) | 1986-06-03 | 1986-06-03 | 車両駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62286833A JPS62286833A (ja) | 1987-12-12 |
JPH0811491B2 true JPH0811491B2 (ja) | 1996-02-07 |
Family
ID=14956922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12731686A Expired - Lifetime JPH0811491B2 (ja) | 1986-06-03 | 1986-06-03 | 車両駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0811491B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19741207B4 (de) * | 1996-10-16 | 2008-06-26 | Linde Material Handling Gmbh | Antriebsachse |
JPH1191382A (ja) * | 1997-09-18 | 1999-04-06 | Linde Ag | 駆動車軸 |
JP7412099B2 (ja) * | 2019-07-05 | 2024-01-12 | Ntn株式会社 | 動力伝達機構及び車両 |
-
1986
- 1986-06-03 JP JP12731686A patent/JPH0811491B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62286833A (ja) | 1987-12-12 |
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