JPH08114807A - 液晶配向膜 - Google Patents
液晶配向膜Info
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- JPH08114807A JPH08114807A JP24949894A JP24949894A JPH08114807A JP H08114807 A JPH08114807 A JP H08114807A JP 24949894 A JP24949894 A JP 24949894A JP 24949894 A JP24949894 A JP 24949894A JP H08114807 A JPH08114807 A JP H08114807A
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- Japan
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- polyimide
- liquid crystal
- coating film
- particle size
- inorganic particles
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ラビングによる摩擦に対して、表面の硬度が
優れたポリイミド膜を有する液晶配向膜、更には導電性
が優れたポリイミド膜を有する液晶配向膜を提供するこ
とにある。 【構成】 ポリイミド塗膜よりなる液晶配向膜におい
て、該ポリイミド塗膜が粒径1000Å以下の無機質粒
子(例えば、チタニア、ジルコニア、アンチモン等の金
属酸化物微粒子、或いは酸化スズ、酸化インジウム、ア
ンチモン酸亜鉛等の導電性微粒子)を含有することを特
徴とする液晶配向膜。
優れたポリイミド膜を有する液晶配向膜、更には導電性
が優れたポリイミド膜を有する液晶配向膜を提供するこ
とにある。 【構成】 ポリイミド塗膜よりなる液晶配向膜におい
て、該ポリイミド塗膜が粒径1000Å以下の無機質粒
子(例えば、チタニア、ジルコニア、アンチモン等の金
属酸化物微粒子、或いは酸化スズ、酸化インジウム、ア
ンチモン酸亜鉛等の導電性微粒子)を含有することを特
徴とする液晶配向膜。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子に用いる
液晶配向膜に関するものであり、更に詳しくは安定した
配向と優れた電気特性が得られる工業的に製造容易な液
晶配向膜に関するものである。
液晶配向膜に関するものであり、更に詳しくは安定した
配向と優れた電気特性が得られる工業的に製造容易な液
晶配向膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、液晶の電気光学的変化
を利用した表示素子であり、装置的に小型軽量であり、
消費電力が小さい等の特性が注目され、近年、各種ディ
スプレー用の表示装置として目覚ましい発展を遂げてい
る。なかでも正の誘電異方性を有するネマティック液晶
を用い、相対向する一対の電極基板のそれぞれの界面で
液晶分子を基板に対し平行に配列させ、かつ、液晶分子
の配向方向が互いに直交するように両基板を組み合わせ
た、ツィステッドネマティック型(TN型)の電界効果
型液晶表示素子は、その代表的なものである。 このよ
うなTN型の液晶表示素子においては、液晶分子の長軸
方向を基板表面に均一に平行に配向させることが重要で
ある。この様に液晶分子を配向させる代表的な配向処理
方法としては、従来より2つの方法が知られている。
を利用した表示素子であり、装置的に小型軽量であり、
消費電力が小さい等の特性が注目され、近年、各種ディ
スプレー用の表示装置として目覚ましい発展を遂げてい
る。なかでも正の誘電異方性を有するネマティック液晶
を用い、相対向する一対の電極基板のそれぞれの界面で
液晶分子を基板に対し平行に配列させ、かつ、液晶分子
の配向方向が互いに直交するように両基板を組み合わせ
た、ツィステッドネマティック型(TN型)の電界効果
型液晶表示素子は、その代表的なものである。 このよ
うなTN型の液晶表示素子においては、液晶分子の長軸
方向を基板表面に均一に平行に配向させることが重要で
ある。この様に液晶分子を配向させる代表的な配向処理
方法としては、従来より2つの方法が知られている。
【0003】第1の方法は、酸化けい素等の無機物を基
板に対し斜めから蒸着することにより基板上に無機膜を
形成し、蒸着方向に液晶分子を配向させる方法である。
この方法では、確かに安定した配向は得られるものの、
大型基板全面に渡り、均一な配向を得るという面からは
効率が悪く、工業的にはほとんど用いられていない。第
2の方法は、基板表面に有機被膜を設け、その表面を
綿、ナイロン、ポリエステル等の布で一定方向にラビン
グし、ラビング方向に液晶分子を配向させる方法であ
る。この方法は、比較的容易に安定した均一配向が得ら
れ、生産性に優れるため、工業的には専らこの方法が採
用されている。有機膜としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリオキシエチレン、ポリアミド、ポリイミド等が
挙げられるが、工業的な量産に耐え得るだけの安定性と
耐久性を有するという面から、化学的、熱的に最も優れ
たポリイミドが使用されている。
板に対し斜めから蒸着することにより基板上に無機膜を
形成し、蒸着方向に液晶分子を配向させる方法である。
この方法では、確かに安定した配向は得られるものの、
大型基板全面に渡り、均一な配向を得るという面からは
効率が悪く、工業的にはほとんど用いられていない。第
2の方法は、基板表面に有機被膜を設け、その表面を
綿、ナイロン、ポリエステル等の布で一定方向にラビン
グし、ラビング方向に液晶分子を配向させる方法であ
る。この方法は、比較的容易に安定した均一配向が得ら
れ、生産性に優れるため、工業的には専らこの方法が採
用されている。有機膜としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリオキシエチレン、ポリアミド、ポリイミド等が
挙げられるが、工業的な量産に耐え得るだけの安定性と
耐久性を有するという面から、化学的、熱的に最も優れ
たポリイミドが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】液晶表示素子の高性能
化、高精彩化への要求は益々高まり、それに対応した新
しい表示方式が開発されるようになった。例えば、TN
型液晶表示素子のツイスト角を高くしたSTN(スーパ
ーツイステッドネマティック)方式、個々の電極にスイ
ッチング素子を形成したAM(アクティブマトリクス)
方式、強誘電性液晶、反強誘電性液晶を用いたFLC
(フェロエレクトリック),AFLC(アンチフェロエ
レクトリック)方式などがそれである。ポリイミドをラ
ビングする配向処理方法は、簡便で生産性に優れた工業
的に有用な方法であったが、これらの素子の高性能化に
伴い、様々な問題が指摘されるようになった。例えば、
STN方式では、コントラストが高いためラビングによ
って生じた配向膜表面の傷が表示欠陥として見えやすい
こと、また、大画面表示をしていると素子への電荷蓄積
に起因すると考えられる残像を生じるといった問題であ
る。また、AM方式ではラビングによる機械的な力や静
電気がスイッチング素子を破壊する結果になったり、ラ
ビングによる発塵が表示欠陥になったりという問題、長
時間表示を続けると素子への電荷蓄積に起因すると考え
られる像の焼き付きを生じるといった問題などである。
FLC,AFLC方式では、高コントラスト化、高速化
がすすむため、これらの問題は更に深刻である。
化、高精彩化への要求は益々高まり、それに対応した新
しい表示方式が開発されるようになった。例えば、TN
型液晶表示素子のツイスト角を高くしたSTN(スーパ
ーツイステッドネマティック)方式、個々の電極にスイ
ッチング素子を形成したAM(アクティブマトリクス)
方式、強誘電性液晶、反強誘電性液晶を用いたFLC
(フェロエレクトリック),AFLC(アンチフェロエ
レクトリック)方式などがそれである。ポリイミドをラ
ビングする配向処理方法は、簡便で生産性に優れた工業
的に有用な方法であったが、これらの素子の高性能化に
伴い、様々な問題が指摘されるようになった。例えば、
STN方式では、コントラストが高いためラビングによ
って生じた配向膜表面の傷が表示欠陥として見えやすい
こと、また、大画面表示をしていると素子への電荷蓄積
に起因すると考えられる残像を生じるといった問題であ
る。また、AM方式ではラビングによる機械的な力や静
電気がスイッチング素子を破壊する結果になったり、ラ
ビングによる発塵が表示欠陥になったりという問題、長
時間表示を続けると素子への電荷蓄積に起因すると考え
られる像の焼き付きを生じるといった問題などである。
FLC,AFLC方式では、高コントラスト化、高速化
がすすむため、これらの問題は更に深刻である。
【0005】これらポリイミドのラビング法に関わる種
々の問題は、配向膜として用いられているポリイミドが
有機高分子であるためラビングによる摩擦に対する表面
の硬度が不足していること、更にポリイミド自身が優れ
た絶縁性を有するために、逆に、帯電しやすいことなど
に起因すると考えられ、これらが改善された配向膜の開
発が望まれていた。表面の硬度不足については、ポリイ
ミドの分子構造によってある程度の改良は可能である
が、帯電性についてはポリイミド単独での改良は困難で
あった。
々の問題は、配向膜として用いられているポリイミドが
有機高分子であるためラビングによる摩擦に対する表面
の硬度が不足していること、更にポリイミド自身が優れ
た絶縁性を有するために、逆に、帯電しやすいことなど
に起因すると考えられ、これらが改善された配向膜の開
発が望まれていた。表面の硬度不足については、ポリイ
ミドの分子構造によってある程度の改良は可能である
が、帯電性についてはポリイミド単独での改良は困難で
あった。
【0006】本発明は、これらの問題を解決すべく成さ
れたもので、本発明の目的はラビングによる摩擦に対す
る表面の硬度が優れたポリイミド膜を用いた液晶配向
膜、更には導電性が優れたポリイミド膜を用いた液晶配
向膜を提供することにある。
れたもので、本発明の目的はラビングによる摩擦に対す
る表面の硬度が優れたポリイミド膜を用いた液晶配向
膜、更には導電性が優れたポリイミド膜を用いた液晶配
向膜を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ポリイ
ミド塗膜よりなる液晶配向膜において、該ポリイミド塗
膜が粒径1000Å以下の無機質粒子を含有することを
特徴とする液晶配向膜の関する。以下、本発明を更に詳
細に説明する。本発明に用いるポリイミドは、一般に液
晶配向膜用に用いられるポリイミドであって、その構
造、製造方法などは特に限定されるものではない。
ミド塗膜よりなる液晶配向膜において、該ポリイミド塗
膜が粒径1000Å以下の無機質粒子を含有することを
特徴とする液晶配向膜の関する。以下、本発明を更に詳
細に説明する。本発明に用いるポリイミドは、一般に液
晶配向膜用に用いられるポリイミドであって、その構
造、製造方法などは特に限定されるものではない。
【0008】通常は、テトラカルボン酸及びその誘導体
とジアミンを反応、重合させてポリイミド前駆体とし、
閉環イミド化して得ることができる。テトラカルボン酸
及びその誘導体の具体例を挙げると、ピロメリット酸、
2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6-ナフタ
レンテトラカルボン酸、1,4,5,8-ナフタレンテトラカル
ボン酸、2,3,6,7-アントラセンテトラカルボン酸、1,2,
5,6-アントラセンテトラカルボン酸、3,3',4,4'- ビフ
ェニルテトラカルボン酸、2,3,3',4- ビフェニルテトラ
カルボン酸,ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテ
ル、3,3',4,4'- ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビ
ス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4-
ジカルボキシフェニル)メタン、2,2-ビス(3,4-ジカル
ボキシフェニル)プロパン、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオ
ロ-2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン、
ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、ビ
ス(3,4-ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン、2,
3,4,5-ピリジンテトラカルボン酸、2,6-ビス(3,4-ジカ
ルボキシフェニル)ピリジンなどの芳香族テトラカルボ
ン酸及びこれらの二無水物並びにこれらのジカルボン酸
ジ酸ハロゲン化物、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボ
ン酸、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,
4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸、2,3,5-トリカル
ボキシシクロペンチル酢酸、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4
- テトラヒドロ-1- ナフタレンコハク酸などの脂環式テ
トラカルボン酸及びこれらの二無水物並びにこれらのジ
カルボン酸ジ酸ハロゲン化物、1,2,3,4-ブタンテトラカ
ルボン酸などの脂肪族テトラカルボン酸及びこれらの二
無水物並びにこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物な
どが挙げられる。
とジアミンを反応、重合させてポリイミド前駆体とし、
閉環イミド化して得ることができる。テトラカルボン酸
及びその誘導体の具体例を挙げると、ピロメリット酸、
2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6-ナフタ
レンテトラカルボン酸、1,4,5,8-ナフタレンテトラカル
ボン酸、2,3,6,7-アントラセンテトラカルボン酸、1,2,
5,6-アントラセンテトラカルボン酸、3,3',4,4'- ビフ
ェニルテトラカルボン酸、2,3,3',4- ビフェニルテトラ
カルボン酸,ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテ
ル、3,3',4,4'- ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビ
ス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4-
ジカルボキシフェニル)メタン、2,2-ビス(3,4-ジカル
ボキシフェニル)プロパン、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオ
ロ-2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン、
ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、ビ
ス(3,4-ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン、2,
3,4,5-ピリジンテトラカルボン酸、2,6-ビス(3,4-ジカ
ルボキシフェニル)ピリジンなどの芳香族テトラカルボ
ン酸及びこれらの二無水物並びにこれらのジカルボン酸
ジ酸ハロゲン化物、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボ
ン酸、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,
4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸、2,3,5-トリカル
ボキシシクロペンチル酢酸、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4
- テトラヒドロ-1- ナフタレンコハク酸などの脂環式テ
トラカルボン酸及びこれらの二無水物並びにこれらのジ
カルボン酸ジ酸ハロゲン化物、1,2,3,4-ブタンテトラカ
ルボン酸などの脂肪族テトラカルボン酸及びこれらの二
無水物並びにこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物な
どが挙げられる。
【0009】ジアミンの具体例を挙げれば、p-フェニレ
ンジアミン、m-フェニレンジアミン、2,5-ジアミノトル
エン、2,6-ジアミノトルエン、4,4'- ジアミノビフェニ
ル、3,3 '-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3 '-
ジメトキシ-4,4'-ジアミノビフェニル、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、2,2-ジアミ
ノジフェニルプロパン、ビス(3,5-ジエチル-4- アミノ
フェニル)メタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジア
ミノベンゾフェノン、ジアミノナフタレン、1,4-ビス(4
- アミノフェノキシ) ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフ
ェニル)ベンゼン、9,10- ビス(4-アミノフェニル)ア
ントラセン、1,3-ビス(4- アミノフェノキシ) ベンゼ
ン、4,4 '-ビス(4- アミノフェノキシ) ジフェニルスル
ホン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ) フェニル] プ
ロパン、2,2-ビス(4- アミノフェニル) ヘキサフルオロ
プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ) フェニ
ル] ヘキサフルオロプロパン等の芳香族ジアミン、ビス
(4- アミノシクロヘキシル) メタン、ビス(4- アミノ-3
- メチルシクロヘキシル) メタン等の脂環式ジアミン及
びテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等
の脂肪族ジアミン、更には次式
ンジアミン、m-フェニレンジアミン、2,5-ジアミノトル
エン、2,6-ジアミノトルエン、4,4'- ジアミノビフェニ
ル、3,3 '-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3 '-
ジメトキシ-4,4'-ジアミノビフェニル、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、2,2-ジアミ
ノジフェニルプロパン、ビス(3,5-ジエチル-4- アミノ
フェニル)メタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジア
ミノベンゾフェノン、ジアミノナフタレン、1,4-ビス(4
- アミノフェノキシ) ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフ
ェニル)ベンゼン、9,10- ビス(4-アミノフェニル)ア
ントラセン、1,3-ビス(4- アミノフェノキシ) ベンゼ
ン、4,4 '-ビス(4- アミノフェノキシ) ジフェニルスル
ホン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ) フェニル] プ
ロパン、2,2-ビス(4- アミノフェニル) ヘキサフルオロ
プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ) フェニ
ル] ヘキサフルオロプロパン等の芳香族ジアミン、ビス
(4- アミノシクロヘキシル) メタン、ビス(4- アミノ-3
- メチルシクロヘキシル) メタン等の脂環式ジアミン及
びテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等
の脂肪族ジアミン、更には次式
【0010】
【化1】
【0011】(式中、nは1から10の整数を表す)等
のジアミノシロキサン等が挙げられる。本発明のポリイ
ミドを重合する際に、テトラカルボン酸及びその誘導体
としてはテトラカルボン酸二無水物を用いるのが一般的
である。テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反
応、重合させる方法は、特に限定されるものではなく、
一般にはN-メチルピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミ
ド、N,N-ジメチルホルムアミド等の有機極性溶媒中で反
応、重合させてポリイミド前駆体を合成し、これを脱水
閉環イミド化する方法がとられる。
のジアミノシロキサン等が挙げられる。本発明のポリイ
ミドを重合する際に、テトラカルボン酸及びその誘導体
としてはテトラカルボン酸二無水物を用いるのが一般的
である。テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反
応、重合させる方法は、特に限定されるものではなく、
一般にはN-メチルピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミ
ド、N,N-ジメチルホルムアミド等の有機極性溶媒中で反
応、重合させてポリイミド前駆体を合成し、これを脱水
閉環イミド化する方法がとられる。
【0012】本発明のポリイミドを液晶表示素子の配向
膜として使用するに際しては、基板上に均一膜厚の表面
平滑なポリイミド塗膜を形成する必要がある。このポリ
イミド塗膜を形成するには通常はポリイミド前駆体溶液
を基板に塗布し、基板上で加熱イミド化してポリイミド
塗膜を形成する方法がとられる。ポリイミド前駆体溶液
に用いられる溶媒は、ポリイミド前駆体を溶解するもの
であれば特に限定されない。それらの溶媒の具体例とし
ては、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミ
ド、N,N-ジメチルホルムアミド等の有機極性溶媒を挙げ
ることができる。これらは、単独でも混合して使用して
もよい。更に、単独では均一溶液が得られない溶媒であ
っても、均一溶液が得られる範囲でその溶媒を加えて使
用してもよい。又、基板上で加熱イミド化させる温度は
100〜 400℃の任意の温度を採用できるが、特に150 〜
350℃の範囲が好ましい。
膜として使用するに際しては、基板上に均一膜厚の表面
平滑なポリイミド塗膜を形成する必要がある。このポリ
イミド塗膜を形成するには通常はポリイミド前駆体溶液
を基板に塗布し、基板上で加熱イミド化してポリイミド
塗膜を形成する方法がとられる。ポリイミド前駆体溶液
に用いられる溶媒は、ポリイミド前駆体を溶解するもの
であれば特に限定されない。それらの溶媒の具体例とし
ては、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミ
ド、N,N-ジメチルホルムアミド等の有機極性溶媒を挙げ
ることができる。これらは、単独でも混合して使用して
もよい。更に、単独では均一溶液が得られない溶媒であ
っても、均一溶液が得られる範囲でその溶媒を加えて使
用してもよい。又、基板上で加熱イミド化させる温度は
100〜 400℃の任意の温度を採用できるが、特に150 〜
350℃の範囲が好ましい。
【0013】一方、ポリイミドが溶媒に溶解する場合に
は、ポリイミドを溶媒に溶解した溶液を基板に塗布し、
基板上で加熱処理してポリイミド塗膜を形成することが
できる。ポリイミド溶液に用いられる溶媒は、ポリイミ
ドを溶解させるものであれば特に限定されないが、その
例としては2-ピロリドン、N-メチルピロリドン、N-エチ
ルピロリドン、N-ビニルピロリドン、N,N-ジメチルアセ
トアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、γ- ブチロラク
トン等の有機極性溶媒が挙げられる。その他、単独では
このポリイミドを溶解させない溶媒であっても溶解性を
損なわない範囲であれば上記溶媒に加えても構わない。
この溶液を基板上に塗布し、ポリイミド塗膜を形成させ
る際の温度は、溶媒が蒸発すれば充分であり、通常は80
から 150℃で充分である。
は、ポリイミドを溶媒に溶解した溶液を基板に塗布し、
基板上で加熱処理してポリイミド塗膜を形成することが
できる。ポリイミド溶液に用いられる溶媒は、ポリイミ
ドを溶解させるものであれば特に限定されないが、その
例としては2-ピロリドン、N-メチルピロリドン、N-エチ
ルピロリドン、N-ビニルピロリドン、N,N-ジメチルアセ
トアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、γ- ブチロラク
トン等の有機極性溶媒が挙げられる。その他、単独では
このポリイミドを溶解させない溶媒であっても溶解性を
損なわない範囲であれば上記溶媒に加えても構わない。
この溶液を基板上に塗布し、ポリイミド塗膜を形成させ
る際の温度は、溶媒が蒸発すれば充分であり、通常は80
から 150℃で充分である。
【0014】また、本発明に用いられるポリイミドの分
子量は、特に限定されるものではない。配向膜として工
業的に使用することを考慮すれば、実質的にはポリイミ
ド前駆体又はポリイミド溶液の還元粘度換算で0.05
〜5.0dl/g(温度30℃のN−メチルピロリドン
中、濃度0.5g/dl)とするのが好ましい。分子量
小さすぎると配向膜として使用する際にポリイミド膜の
強度が不十分で、液晶の配向が不安定となる。又、分子
量が大きすぎるとポリイミド膜形成時の溶液粘度が高す
ぎて作業性が悪くなる場合がある。
子量は、特に限定されるものではない。配向膜として工
業的に使用することを考慮すれば、実質的にはポリイミ
ド前駆体又はポリイミド溶液の還元粘度換算で0.05
〜5.0dl/g(温度30℃のN−メチルピロリドン
中、濃度0.5g/dl)とするのが好ましい。分子量
小さすぎると配向膜として使用する際にポリイミド膜の
強度が不十分で、液晶の配向が不安定となる。又、分子
量が大きすぎるとポリイミド膜形成時の溶液粘度が高す
ぎて作業性が悪くなる場合がある。
【0015】本発明のポリイミドに含有される無機質粒
子は、粒径1000Å以下であり、実質的には20Å〜
1000Åの粒子である。粒径が1000Åより大きい
場合には、塗膜表面の不均一性、透過光の散乱などの原
因となり、酷い場合には塗膜表面に無機質粒子による凹
凸を生じてしまい、本発明の目的とする配向膜特性を低
下させる恐れがある。
子は、粒径1000Å以下であり、実質的には20Å〜
1000Åの粒子である。粒径が1000Åより大きい
場合には、塗膜表面の不均一性、透過光の散乱などの原
因となり、酷い場合には塗膜表面に無機質粒子による凹
凸を生じてしまい、本発明の目的とする配向膜特性を低
下させる恐れがある。
【0016】このような無機質粒子としては、上記のよ
うな粒径を有する限り特に限定されるものではない。敢
えてその具体例を挙げれば、酸化ケイ素、酸化アルミニ
ウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ビスマス、
酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化インジウム、酸化スズ、
酸化アンチモン、酸化イットリウム、アンチモン酸亜
鉛、チタン酸バリウムなどの金属酸化物の微粒子がその
代表的な例である。これらは、単独で用いてもよく、ま
た、2種以上を複合して用いても構わない。更にまた、
これらの無機質粒子は、形成された塗膜を配向膜として
使用した場合に必要となる性能によって適宜選択するこ
とが好ましい。
うな粒径を有する限り特に限定されるものではない。敢
えてその具体例を挙げれば、酸化ケイ素、酸化アルミニ
ウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ビスマス、
酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化インジウム、酸化スズ、
酸化アンチモン、酸化イットリウム、アンチモン酸亜
鉛、チタン酸バリウムなどの金属酸化物の微粒子がその
代表的な例である。これらは、単独で用いてもよく、ま
た、2種以上を複合して用いても構わない。更にまた、
これらの無機質粒子は、形成された塗膜を配向膜として
使用した場合に必要となる性能によって適宜選択するこ
とが好ましい。
【0017】塗膜の硬度を高め、ラビングに対する耐性
を重視する場合には、無機質粒子の入手性の容易さか
ら、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化
ジルコニウムなどの金属酸化物の微粒子を用いることが
一般的である。特に、ラビングに対する耐性以外に、塗
膜の導電率を高め、帯電防止等の電気特性を改良する目
的で、酸化スズ、酸化インジウム、アンチモン酸亜鉛な
どの金属酸化物の導電性微粒子、更には酸化スズに酸化
アンチモンを複合したもの、酸化インジウムに酸化スズ
を複合したものなどの複合酸化物の導電性微粒子を用い
ることが、特に好ましい。
を重視する場合には、無機質粒子の入手性の容易さか
ら、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化
ジルコニウムなどの金属酸化物の微粒子を用いることが
一般的である。特に、ラビングに対する耐性以外に、塗
膜の導電率を高め、帯電防止等の電気特性を改良する目
的で、酸化スズ、酸化インジウム、アンチモン酸亜鉛な
どの金属酸化物の導電性微粒子、更には酸化スズに酸化
アンチモンを複合したもの、酸化インジウムに酸化スズ
を複合したものなどの複合酸化物の導電性微粒子を用い
ることが、特に好ましい。
【0018】本発明の無機質粒子を含有するポリイミド
を得る方法は特に限定されるものではないが、塗膜形成
時に使用される上記のポリイミド前駆体溶液またはポリ
イミド溶液に無機質粒子が含有されているのが一般的で
ある。無機質粒子を含有するポリイミド前駆体溶液また
はポリイミド溶液の製造方法は、特に限定されるもので
はない。
を得る方法は特に限定されるものではないが、塗膜形成
時に使用される上記のポリイミド前駆体溶液またはポリ
イミド溶液に無機質粒子が含有されているのが一般的で
ある。無機質粒子を含有するポリイミド前駆体溶液また
はポリイミド溶液の製造方法は、特に限定されるもので
はない。
【0019】無機質選択の自由度、粒子の分散性、粒度
分布の狭さ、製造の容易さなどから、有機溶剤に分散さ
れた無機質粒子ゾルを用いることが好ましい。中でも、
金属酸化物の有機溶剤分散ゾルは、市販の水性酸化物ゾ
ルを有機溶剤で蒸発置換することにより容易に得ること
ができる。又、市販の酸化物微粒子を、ディスパー、サ
ンドグラインダー、ボールミルなどを用いて有機溶剤に
直接分散することにより得ることもできる。
分布の狭さ、製造の容易さなどから、有機溶剤に分散さ
れた無機質粒子ゾルを用いることが好ましい。中でも、
金属酸化物の有機溶剤分散ゾルは、市販の水性酸化物ゾ
ルを有機溶剤で蒸発置換することにより容易に得ること
ができる。又、市販の酸化物微粒子を、ディスパー、サ
ンドグラインダー、ボールミルなどを用いて有機溶剤に
直接分散することにより得ることもできる。
【0020】この様にして得られた、上記のポリイミド
前駆体またはポリイミドを溶解させる溶媒に分散された
無機質粒子ゾルは、ポリイミド前駆体溶液またはポリイ
ミド溶液を調製した後に、混合してもよく、又、ポリイ
ミド前駆体またはポリイミドを製造する際の溶媒中に混
合しても良い。また、市販の酸化物微粒子を、ディスパ
ー、サンドグラインダー、ボールミルなどを用いてポリ
イミド前駆体溶液またはポリイミド溶液に直接分散する
こともできる。
前駆体またはポリイミドを溶解させる溶媒に分散された
無機質粒子ゾルは、ポリイミド前駆体溶液またはポリイ
ミド溶液を調製した後に、混合してもよく、又、ポリイ
ミド前駆体またはポリイミドを製造する際の溶媒中に混
合しても良い。また、市販の酸化物微粒子を、ディスパ
ー、サンドグラインダー、ボールミルなどを用いてポリ
イミド前駆体溶液またはポリイミド溶液に直接分散する
こともできる。
【0021】ポリイミドに対する無機質粒子の含有量
は、特に限定されるものではないが、実質的には、ポリ
イミド100重量部に対して、無機質粒子2〜500重
量部で在り、好ましくは5〜200重量部である。5重
量部より少ない場合には無機質粒子を含有させた効果が
十分ではなく、500重量部以上では、塗膜の均一性に
問題を生じ、配向性を低下させる恐れがある。また、無
機質粒子の含有量は、上記の範囲内で形成された塗膜を
配向膜として使用した場合に必要となる性能によって適
宜調節することは当然好ましい。
は、特に限定されるものではないが、実質的には、ポリ
イミド100重量部に対して、無機質粒子2〜500重
量部で在り、好ましくは5〜200重量部である。5重
量部より少ない場合には無機質粒子を含有させた効果が
十分ではなく、500重量部以上では、塗膜の均一性に
問題を生じ、配向性を低下させる恐れがある。また、無
機質粒子の含有量は、上記の範囲内で形成された塗膜を
配向膜として使用した場合に必要となる性能によって適
宜調節することは当然好ましい。
【0022】更に、このようにして調製された無機質粒
子を含有するポリイミド前駆体溶液またはポリイミド溶
液を透明電極の付いたガラス又はプラッスチックフィル
ム等の透明基板上に塗布し、加熱処理を施すことによ
り、膜厚 200から3000Åの表面平滑なポリイミド膜を形
成し、次いでポリイミド膜をラビング処理することによ
り液晶配向膜とすることができる。
子を含有するポリイミド前駆体溶液またはポリイミド溶
液を透明電極の付いたガラス又はプラッスチックフィル
ム等の透明基板上に塗布し、加熱処理を施すことによ
り、膜厚 200から3000Åの表面平滑なポリイミド膜を形
成し、次いでポリイミド膜をラビング処理することによ
り液晶配向膜とすることができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説
明するがこれに限定されるものではない。初めに、実施
例及び比較例で用いたポリイミド前駆体、ポリイミド及
び無機微粒子分散ゾルの合成例を示す。
明するがこれに限定されるものではない。初めに、実施
例及び比較例で用いたポリイミド前駆体、ポリイミド及
び無機微粒子分散ゾルの合成例を示す。
【0024】合成例1 ポリイミド前駆体の合成 2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ) フェニル] プロパン
41.0g(0.1mol) と1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボ
ン酸2無水物 19.6g(0.1mol)をN-メチルピロリドン(以
下NMPと略称する) 545.4g 中、室温で 10 時間反応
させ、固形分濃度10重量%のポリイミド前駆体溶液を調
製した。得られたポリイミド前駆体の還元粘度は、0.98
dl/g (濃度0.5g/dl 、NMP中、30℃)であった。
41.0g(0.1mol) と1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボ
ン酸2無水物 19.6g(0.1mol)をN-メチルピロリドン(以
下NMPと略称する) 545.4g 中、室温で 10 時間反応
させ、固形分濃度10重量%のポリイミド前駆体溶液を調
製した。得られたポリイミド前駆体の還元粘度は、0.98
dl/g (濃度0.5g/dl 、NMP中、30℃)であった。
【0025】合成例2 ポリイミドの合成 p-フェニレンジアミン10.8 g(0.09 mol)、及び2-ドデシ
ルオキシ-1,4- ジアミノベンゼン2.92g(0.01 mol) 及び
3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4- テトラヒドロ-1-ナフタレ
ンコハク酸二無水物(以下、TDAと略す) 29.2 g
(0.1 m0l) をNMP 250g 中、室温で 10 時間反応させ
ポリイミド前駆体溶液を調製した。このポリイミド前駆
体溶液 50 g に、イミド化触媒として無水酢酸 10.8 g
、ピリジン5.0g を加え、50℃で 3時間反応させ、ポリ
イミド溶液を調製した。この溶液を500mlのメタノール
中に投入し、得られた白色沈殿をろ別し、乾燥し、白色
のポリイミド粉末を得た。得られたポリイミドの環元粘
度ηsp/Cは 0.43dl/g (0.5 重量%NMP溶液、30
℃)であった。
ルオキシ-1,4- ジアミノベンゼン2.92g(0.01 mol) 及び
3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4- テトラヒドロ-1-ナフタレ
ンコハク酸二無水物(以下、TDAと略す) 29.2 g
(0.1 m0l) をNMP 250g 中、室温で 10 時間反応させ
ポリイミド前駆体溶液を調製した。このポリイミド前駆
体溶液 50 g に、イミド化触媒として無水酢酸 10.8 g
、ピリジン5.0g を加え、50℃で 3時間反応させ、ポリ
イミド溶液を調製した。この溶液を500mlのメタノール
中に投入し、得られた白色沈殿をろ別し、乾燥し、白色
のポリイミド粉末を得た。得られたポリイミドの環元粘
度ηsp/Cは 0.43dl/g (0.5 重量%NMP溶液、30
℃)であった。
【0026】合成例3 無機質粒子分散ゾルの調製
(1) 三酸化アンチモン (三国製錬(株)製)1300gを水5587g
に分散させ、次いで35%過酸化水素水953.7gを添加し、
90〜100 ℃に加温し、2 時間反応させ、五酸化アンチモ
ンゾルを得た。得られた五酸化アンチモンゾル(Sb2O5濃
度18.4重量%)3600gを水3000g で希釈し、攪拌下、塩基
性炭酸亜鉛 (堺化学(株)製 ZnOに換算して70重量%含
有) 238.1gを添加混合し、100 ℃ (還流下) で11時間攪
拌を行った。
(1) 三酸化アンチモン (三国製錬(株)製)1300gを水5587g
に分散させ、次いで35%過酸化水素水953.7gを添加し、
90〜100 ℃に加温し、2 時間反応させ、五酸化アンチモ
ンゾルを得た。得られた五酸化アンチモンゾル(Sb2O5濃
度18.4重量%)3600gを水3000g で希釈し、攪拌下、塩基
性炭酸亜鉛 (堺化学(株)製 ZnOに換算して70重量%含
有) 238.1gを添加混合し、100 ℃ (還流下) で11時間攪
拌を行った。
【0027】得られたスラリーはZnO2.44 重量%、Sb2O
59.69 重量%、ZnO/Sb2O5 モル比1.0 であった。このス
ラリーを吸引ロ過し、次いで注水洗浄を行い、ウエット
ケーキを得た。このウエットケーキを熱風乾燥器で150
℃にて乾燥後、ヘンシェルミキサーで粉砕し粉末とし
た。得られた粉末を電気炉で630 ℃で13時間焼成を行い
青緑色の粉末を得た。この粉末118gを水400gに添加しガ
ラスビーズ(2〜3mm φ)でボールミルにて96時間分散を
行い、ガラスビーズを分離、水洗浄をし無水アンチモン
酸亜鉛水性ゾル11131.2gを得た。得られた水性ゾルをロ
ータリーエバポレーターでジメチルアセトアミドに溶媒
置換をし、ZnSb2O6 20重量%のゾルを得た。このゾルは
透過型電子顕微鏡観察により 1次粒子径が 100〜500 Å
であった。
59.69 重量%、ZnO/Sb2O5 モル比1.0 であった。このス
ラリーを吸引ロ過し、次いで注水洗浄を行い、ウエット
ケーキを得た。このウエットケーキを熱風乾燥器で150
℃にて乾燥後、ヘンシェルミキサーで粉砕し粉末とし
た。得られた粉末を電気炉で630 ℃で13時間焼成を行い
青緑色の粉末を得た。この粉末118gを水400gに添加しガ
ラスビーズ(2〜3mm φ)でボールミルにて96時間分散を
行い、ガラスビーズを分離、水洗浄をし無水アンチモン
酸亜鉛水性ゾル11131.2gを得た。得られた水性ゾルをロ
ータリーエバポレーターでジメチルアセトアミドに溶媒
置換をし、ZnSb2O6 20重量%のゾルを得た。このゾルは
透過型電子顕微鏡観察により 1次粒子径が 100〜500 Å
であった。
【0028】合成例4 無機質粒子分散ゾルの調製
(2) 導電性酸化スズ(三菱マテリアル(株)製 T−1)を
N−メチルピロリドンに混合した後、サンドグラインダ
ーを用いて湿式粉砕し、導電性酸化スズ10重量%を含
むゾル溶液を得た。透過型電子顕微鏡観察により 1次粒
子径が約 200Åであった。
(2) 導電性酸化スズ(三菱マテリアル(株)製 T−1)を
N−メチルピロリドンに混合した後、サンドグラインダ
ーを用いて湿式粉砕し、導電性酸化スズ10重量%を含
むゾル溶液を得た。透過型電子顕微鏡観察により 1次粒
子径が約 200Åであった。
【0029】実施例1 合成例1で得られたポリイミド前駆体溶液 10 g と合成
例3で得られたアンチモン酸亜鉛ゾル溶液 0.5 gを混合
し、表1に示す割合で無機質粒子を含有するポリイミド
前駆体溶液を調整した。この溶液を透明電極付ガラス基
板に回転数 1000rpmで20秒間スピンコートし、180 ℃で
60分間熱処理して表面平滑な膜厚 1μm のポリイミド塗
膜を形成した。この塗膜上に直径 3mmのアルミ電極を蒸
着し、これを上部電極として印加電圧 1Vで体積抵抗を
測定した結果、表1のような結果となった。
例3で得られたアンチモン酸亜鉛ゾル溶液 0.5 gを混合
し、表1に示す割合で無機質粒子を含有するポリイミド
前駆体溶液を調整した。この溶液を透明電極付ガラス基
板に回転数 1000rpmで20秒間スピンコートし、180 ℃で
60分間熱処理して表面平滑な膜厚 1μm のポリイミド塗
膜を形成した。この塗膜上に直径 3mmのアルミ電極を蒸
着し、これを上部電極として印加電圧 1Vで体積抵抗を
測定した結果、表1のような結果となった。
【0030】また、得られた無機質粒子含有ポリイミド
前駆体溶液10g にN−メチルピロリドン20g を混合し、
この溶液を透明電極付ガラス基板に回転数 3500rpmで30
秒間スピンコートし、250 ℃で60分間熱処理して表面平
滑なポリイミド塗膜を形成した。この塗膜をレーヨン布
(吉川化工:YA-20R) でラビングした後、50μm のスペ
ーサーを挟んでラビング方向を平行にして組み立て、液
晶(メルク社製:ZLI-2003)を注入してホモジニアス配
向したセルを作製した。このセルをクロスニコル中で回
転したところ、ラビングによるスジ、ギズのない均一明
瞭な明暗が認められ、ラビング方向へ良好に配向してい
ることが確認された。
前駆体溶液10g にN−メチルピロリドン20g を混合し、
この溶液を透明電極付ガラス基板に回転数 3500rpmで30
秒間スピンコートし、250 ℃で60分間熱処理して表面平
滑なポリイミド塗膜を形成した。この塗膜をレーヨン布
(吉川化工:YA-20R) でラビングした後、50μm のスペ
ーサーを挟んでラビング方向を平行にして組み立て、液
晶(メルク社製:ZLI-2003)を注入してホモジニアス配
向したセルを作製した。このセルをクロスニコル中で回
転したところ、ラビングによるスジ、ギズのない均一明
瞭な明暗が認められ、ラビング方向へ良好に配向してい
ることが確認された。
【0031】実施例2〜3 合成例1で得られたポリイミド前駆体溶液と合成例3で
得られたアンチモン酸亜鉛ゾル溶液を表1に示す割合で
混合し、各々表1に示す割合で無機質粒子を含有するポ
リイミド前駆体溶液を調整した。実施例1と同様にして
体積抵抗を測定した結果、表1のような結果となった。
得られたアンチモン酸亜鉛ゾル溶液を表1に示す割合で
混合し、各々表1に示す割合で無機質粒子を含有するポ
リイミド前駆体溶液を調整した。実施例1と同様にして
体積抵抗を測定した結果、表1のような結果となった。
【0032】また、実施例1と同様にしてセルを作製
し、このセルをクロスニコル中で回転したところ、ラビ
ングによるスジ、ギズのない均一明瞭な明暗が認めら
れ、ラビング方向へ良好に配向していることが確認され
た。
し、このセルをクロスニコル中で回転したところ、ラビ
ングによるスジ、ギズのない均一明瞭な明暗が認めら
れ、ラビング方向へ良好に配向していることが確認され
た。
【0033】実施例4 合成例2で得られたポリイミド粉末 1.0g をNMP 9.0
g に溶解し、合成例3で得られたアンチモン酸亜鉛ゾル
溶液 0.5g を混合し、表1に示す割合で無機質粒子を含
有するポリイミド溶液を調整した。実施例1と同様にし
て体積抵抗を測定した結果、表1のような結果となっ
た。
g に溶解し、合成例3で得られたアンチモン酸亜鉛ゾル
溶液 0.5g を混合し、表1に示す割合で無機質粒子を含
有するポリイミド溶液を調整した。実施例1と同様にし
て体積抵抗を測定した結果、表1のような結果となっ
た。
【0034】また、実施例1と同様にしてセルを作製
し、このセルをクロスニコル中で回転したところ、ラビ
ングによるスジ、ギズのない均一明瞭な明暗が認めら
れ、ラビング方向へ良好に配向していることが確認され
た。
し、このセルをクロスニコル中で回転したところ、ラビ
ングによるスジ、ギズのない均一明瞭な明暗が認めら
れ、ラビング方向へ良好に配向していることが確認され
た。
【0035】実施例5〜6 合成例2で得られたポリイミド粉末 1.0g をNMP 9.0
g に溶解し、合成例3で得られたアンチモン酸亜鉛ゾル
溶液を表1に示す割合で混合し、各々表1に示す割合で
無機質粒子を含有するポリイミド溶液を調整した。実施
例1と同様にして体積抵抗を測定した結果、表1のよう
な結果となった。
g に溶解し、合成例3で得られたアンチモン酸亜鉛ゾル
溶液を表1に示す割合で混合し、各々表1に示す割合で
無機質粒子を含有するポリイミド溶液を調整した。実施
例1と同様にして体積抵抗を測定した結果、表1のよう
な結果となった。
【0036】また、実施例1と同様にしてセルを作製
し、このセルをクロスニコル中で回転したところ、ラビ
ングによるスジ、ギズのない均一明瞭な明暗が認めら
れ、ラビング方向へ良好に配向していることが確認され
た。
し、このセルをクロスニコル中で回転したところ、ラビ
ングによるスジ、ギズのない均一明瞭な明暗が認めら
れ、ラビング方向へ良好に配向していることが確認され
た。
【0037】実施例7 合成例2で得られたポリイミド粉末 1.0g をNMP 9.0
g に溶解し、合成例4で得られた酸化スズゾル溶液 1.0
g を混合し、表1に示す割合で無機質粒子を含有するポ
リイミド溶液を調整した。実施例1と同様にして体積抵
抗を測定した結果、表1のような結果となった。
g に溶解し、合成例4で得られた酸化スズゾル溶液 1.0
g を混合し、表1に示す割合で無機質粒子を含有するポ
リイミド溶液を調整した。実施例1と同様にして体積抵
抗を測定した結果、表1のような結果となった。
【0038】また、実施例1と同様にしてセルを作製
し、このセルをクロスニコル中で回転したところ、ラビ
ングによるスジ、ギズのない均一明瞭な明暗が認めら
れ、ラビング方向へ良好に配向していることが確認され
た。
し、このセルをクロスニコル中で回転したところ、ラビ
ングによるスジ、ギズのない均一明瞭な明暗が認めら
れ、ラビング方向へ良好に配向していることが確認され
た。
【0039】実施例8〜9 合成例2で得られたポリイミド粉末 1.0g をNMP 9.0
g に溶解し、合成例4で得られた酸化スズゾル溶液を表
1に示す割合で混合し、各々表1に示す割合で無機質粒
子を含有するポリイミド溶液を調整した。実施例1と同
様にして体積抵抗を測定した結果、表1のような結果と
なった。
g に溶解し、合成例4で得られた酸化スズゾル溶液を表
1に示す割合で混合し、各々表1に示す割合で無機質粒
子を含有するポリイミド溶液を調整した。実施例1と同
様にして体積抵抗を測定した結果、表1のような結果と
なった。
【0040】また、実施例1と同様にしてセルを作製
し、このセルをクロスニコル中で回転したところ、ラビ
ングによるスジ、ギズのない均一明瞭な明暗が認めら
れ、ラビング方向へ良好に配向していることが確認され
た。
し、このセルをクロスニコル中で回転したところ、ラビ
ングによるスジ、ギズのない均一明瞭な明暗が認めら
れ、ラビング方向へ良好に配向していることが確認され
た。
【0041】比較例1 合成例1で得られたポリイミド前駆体溶液 10 g に無機
質粒子分散ゾルを添加せず、にポリイミド前駆体溶液を
調製した。この溶液を用いて実施例1と同様にして、体
積抵抗を測定し、液晶セルを作成して配向性を確認し
た。実施例1と同様にラビングによるスジ、ギズのない
均一明瞭な明暗が認められ、ラビング方向へ良好に配向
していることが確認されたが、体積抵抗は表1に示すよ
うに極めて大きな値となった。
質粒子分散ゾルを添加せず、にポリイミド前駆体溶液を
調製した。この溶液を用いて実施例1と同様にして、体
積抵抗を測定し、液晶セルを作成して配向性を確認し
た。実施例1と同様にラビングによるスジ、ギズのない
均一明瞭な明暗が認められ、ラビング方向へ良好に配向
していることが確認されたが、体積抵抗は表1に示すよ
うに極めて大きな値となった。
【0042】比較例2 合成例2で得られたポリイミド粉末 1.0g をNMP 9.0
g に溶解し、無機質粒子分散ゾルを添加せにポリイミド
溶液を調製した。この溶液を用いて実施例1と同様にし
て、体積抵抗を測定し、液晶セルを作成して配向性を確
認した。作成したセルをクロスニコル中で回転したとこ
ろ、明瞭な明暗は認められたものの、ラビング方向にス
ジ状の欠陥が観察された。又、体積抵抗は表1に示すよ
うに極めて大きな値となった。
g に溶解し、無機質粒子分散ゾルを添加せにポリイミド
溶液を調製した。この溶液を用いて実施例1と同様にし
て、体積抵抗を測定し、液晶セルを作成して配向性を確
認した。作成したセルをクロスニコル中で回転したとこ
ろ、明瞭な明暗は認められたものの、ラビング方向にス
ジ状の欠陥が観察された。又、体積抵抗は表1に示すよ
うに極めて大きな値となった。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明の液晶配向膜は、ポリイミドに無
機質微粒子を含有させることにより、配向膜の硬度、液
晶表示素子の電気的特性を向上させることができる。
機質微粒子を含有させることにより、配向膜の硬度、液
晶表示素子の電気的特性を向上させることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 ポリイミド塗膜よりなる液晶配向膜にお
いて、該ポリイミド塗膜が粒径1000Å以下の無機質
粒子を含有することを特徴とする液晶配向膜。 - 【請求項2】 ポリイミド塗膜が、粒径1000Å以下
の無機質粒子及び還元粘度が0.05〜5.0 dl/g
(温度30℃のN−メチルピロリドン中、濃度0.5 g
/dl )のポリイミドを含有する溶液を基板上に塗布し、
加熱処理を施してなる表面平滑なポリイミド塗膜である
請求項1記載の液晶配向膜。 - 【請求項3】 ポリイミド塗膜が、粒径で1000Å以
下の無機質粒子及び還元粘度が0.05〜5.0 dl/g
(温度30℃のN−メチルピロリドン中、濃度0.5 g
/dl )のポリイミド前駆体を含有する溶液を基板上に塗
布し、加熱処理を施してなる表面平滑なポリイミド塗膜
である請求項1記載の液晶配向膜。 - 【請求項4】 無機質粒子の配合量が、ポリイミド10
0重量部に対して、無機質粒子が2〜500重量部であ
る請求項1記載の液晶配向膜。 - 【請求項5】 無機質粒子の粒径が、20〜1000Å
の粒径を有する金属酸化物粒子である請求項1記載の液
晶配向膜。 - 【請求項6】 無機質粒子がチタン、ジルコニウム、イ
ンジウム、スズ、アンチモン、亜鉛より選ばれる1種も
しくは2種以上の金属の酸化物粒子である請求項1記載
の液晶配向膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24949894A JPH08114807A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 液晶配向膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24949894A JPH08114807A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 液晶配向膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08114807A true JPH08114807A (ja) | 1996-05-07 |
Family
ID=17193869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24949894A Pending JPH08114807A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 液晶配向膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08114807A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008268309A (ja) * | 2007-04-16 | 2008-11-06 | Tokyo Univ Of Science | 液晶表示素子および配向膜用材料 |
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1994
- 1994-10-14 JP JP24949894A patent/JPH08114807A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008268309A (ja) * | 2007-04-16 | 2008-11-06 | Tokyo Univ Of Science | 液晶表示素子および配向膜用材料 |
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