JPH08114585A - 金属中の元素濃度分析システム - Google Patents

金属中の元素濃度分析システム

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JPH08114585A
JPH08114585A JP6279927A JP27992794A JPH08114585A JP H08114585 A JPH08114585 A JP H08114585A JP 6279927 A JP6279927 A JP 6279927A JP 27992794 A JP27992794 A JP 27992794A JP H08114585 A JPH08114585 A JP H08114585A
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concentration
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Hiroshi Kurisu
宏史 栗栖
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属を燃焼させて、金属中の不純物の元素濃
度を分析する金属中の元素濃度分析システムにおいて、
複数の試料を分析する場合に、分析の総時間を短縮す
る。 【構成】 分析中に、分析条件入力操作部4から次回以
後の設定データを入力すると、分析の実行を中断して、
設定データを設定データ記憶部32aに記憶可能とす
る。つまり、マルチタスクを採用して、分析中に次分析
の設定データの入力を可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料をゆっくりと燃焼
させて、その燃焼ガスから金属中の炭素やイオウなどの
含有量を分析する金属中の元素濃度分析システムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の分析システムの一般的なフロー
を図5に示す。図5において、ステップS1で分析条件
を設定し、ステップS2で粉末状やチップ状の金属試料
を作成し、ステップS3で試料を炉にセットする。つづ
いて、ステップS4で炉中の試料を燃焼させ、燃焼ガス
をガス濃度検出器に導入して、検出した燃焼ガスから金
属中の炭素などの濃度を分析し、ステップS5で分析結
果をプリンタや表示器に出力する。その後、ステップS
1に戻り、次の試料についても同様な工程で分析を行
う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ステップS
4の分析中には、試料をゆっくりと燃焼させる必要があ
ることから、試料によっては、分析工程に25分もの長
い時間がかかる。しかも、従来は、各試料ごとにシーケ
ルシャルに処理するので、複数の試料を分析する場合に
は、多大の時間を要する。
【0004】本発明は上記従来の問題に鑑みてなされた
もので、複数の試料を分析する場合に、分析の総時間を
短縮し得る金属中の元素濃度分析システムを提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の金属中の元素濃度分析システムは、複数の
試料についての設定データを記憶する設定データ記憶部
と、ガス濃度検出器からの入力を所定の時間ごとに取り
込む分析中に、分析条件入力操作部から次回以後の元素
濃度分析の設定データが入力された際に、タスクの状態
を遷移させてCPUに上記設定データを上記設定データ
記憶部に記憶させる動作を行わせる制御回路とをマイク
ロコンピュータに備えている。
【0006】
【作用】本発明によれば、分析中に、分析条件入力操作
部から次回以後の設定データを入力すると、分析の実行
が中断されて、設定データが設定データ記憶部に記憶さ
れる。つまり、マルチタスクを採用したので、分析中に
次分析の設定データを入力することができる。したがっ
て、多数の試料の分析を行う場合に、分析の総時間を短
縮することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明する。図1において、本システムは、金属を燃焼さ
せる電気炉1を備えている。電気炉1において、燃焼し
た金属から発生した燃焼ガスGは、赤外線ガス濃度検出
器2に導入されて、燃焼ガスG中のCO2 やSO2 の濃
度が検出される。この赤外線ガス濃度検出器2からの検
出信号aはマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」
という。)3に出力される。上記マイコン3には、電気
炉1の温度を検出する温度センサTからの温度信号tが
入力される。なお、インタフェースは図示していない。
【0008】上記マイコン3には、CPU30、制御回
路31およびメモリ32が内蔵されていると共に、分析
条件入力操作部を構成するキーボード4、表示器5およ
びプリンタ6が接続されている。上記キーボード4は、
元素濃度分析に必要な設定データの設定入力や統計処理
の入力設定などを行なうためのものである。なお、設定
データとしては、分析時間や校正および検量線の係数な
どがある。表示器5およびプリンタ6は、各種設定値や
分析結果などを表示ないし印字する。
【0009】上記メモリ32には、設定データ記憶部3
2aおよび温度条件記憶部32bが内蔵されている。上
記設定データ記憶部32aは、複数の試料についての設
定データを記憶する。上記温度条件記憶部32bは、図
3の分析の進行時間に対する設定温度を試料の種類ごと
に記憶している。
【0010】図1のCPU30は、キーボード4から入
力されて設定データ記憶部32aに記憶された設定デー
タと、赤外線ガス濃度検出器2からの検出信号aに基づ
いて、金属中の不純物の元素濃度を算出すると共に、グ
ラフ化の処理や統計処理を行う。算出された元素濃度な
どは、表示器5およびプリンタ6に出力される。
【0011】また、上記CPU30は、温度センサTか
らの測定温度と、温度条件記憶部32bに記憶された設
定温度の温度差をリアルタイムに算出し、その温度差に
基づいて調節命令を供給電力制御装置7に出力する。こ
の供給電力制御装置7は、電源8を制御して、電気炉1
への供給電力を上記調節命令に従って増減させることに
より、電気炉1の温度を制御する。なお、マイコン3に
は電子秤9から試料の重量が入力される。
【0012】上記制御回路31は、CPU30の動作を
制御するもので、本発明では、マルチタスクを可能とす
るものである。すなわち、制御回路31は、赤外線ガス
濃度検出器2からの入力を所定の時間ごとに取り込む分
析中に、キーボード4から次回以後の設定データが入力
された際に、図2のようにタスクTa〜Tcの状態を遷
移させて、図1のCPU30に設定データを設定データ
記憶部32aに記憶させる動作を行わせる。また、上記
制御回路31は、分析中にタスクTa〜Tcの状態を遷
移させて、CPU30に測定温度と当該進行時間におけ
る設定温度との差を演算させて温度の調節命令を出力さ
せる。
【0013】たとえば、制御回路31は図2のタスクT
a〜Tcの各々について、タスクTa〜Tcの実行中
に、CPU30(図1)に待ち時間が生じた場合に、優
先度の高い他のタスクTa〜Tcを実行させて、タスク
Ta〜Tcの状態を遷移させるマルチタスクを可能とし
ている。あるいは、1つのタスクTa〜Tcを各々複数
に分割しておき、分割した部分の実行が終了したら、制
御回路31(図1)が優先度の高いタスクTa〜Tcを
選択して、タスクTa〜Tcの状態を遷移させることと
してもよい。
【0014】このように、この分析システムでは、マル
チタスクを採用して、試料を燃焼させて図1の赤外線ガ
ス濃度検出器2からの入力を取り込む分析中において
も、キーボード4から次分析の設定データを入力可能と
したから、分析中に次分析の設定データを入力すること
ができる。したがって、複数の試料の分析を行う場合
に、分析の総時間を短縮することができる。
【0015】また、マルチタスクを採用することで、分
析の進行時間に対する電気炉1の設定温度と温度センサ
Tとの温度差に基づいて電気炉1の温度をフィードバッ
ク制御することを可能とした。したがって、電気炉1の
温度が所期の設定温度となり得るから、分析の精度が向
上する。
【0016】また、本発明では、分析中において、電気
炉1の温度を表示器5に表示すれば、試料の燃焼状態を
推測できるから、期待した燃焼状態で分析が行われたか
否かを判断することもできる。
【0017】なお、本発明では、分析中に既分析値の統
計処理や印字処理など、他の処理をマルチタスクで処理
してもよい。また、本発明では、分析中に大気圧センサ
により大気圧を測定して、大気圧を加味して濃度を求め
てもよく、そうすれば、分析精度が向上する。また、本
発明では、キーボード4として、図4のように、市販さ
れているパソコン3Aと、その標準キーボード4Aとの
間に専用キーボード4Bを設けて、専用キーボード4B
を操作して通常の分析機として操作できるようにしても
よい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
金属を燃焼させて燃焼ガスを検出することで金属中の元
素濃度を分析するシステムにおいて、マルチタスクを採
用して、分析中に次分析の設定データの入力を可能とし
たので、オペレータは分析中の長い待ち時間を有効に使
うことができる。したがって、分析の総時間を短縮する
ことができる。また、マルチタスクを採用して、分析中
の炉の温度をCPUに取り込むと共に、分析の進行時間
に対する設定温度を記憶させておき、炉の温度をフィー
ドバック制御すれば、所期の燃焼状態が得られるので、
分析の精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す金属中の元素濃度分析
システムの概略構成図である。
【図2】タスクの遷移を示す概念図である。
【図3】進行時間と設定温度との関係を示す特性図であ
る。
【図4】分析条件入力操作部の変形例を示すブロック図
である。
【図5】従来の分析方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:電気炉 2:ガス濃度検出器 3:マイクロコンピュータ 30:CPU 31:制御回路 32a:設定データ記憶部 32b:温度条件記憶部 4:分析条件入力操作部 7:供給電力制御装置 T:温度センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属を燃焼させる炉と、 燃焼した金属から発生したガスの濃度を検出するガス濃
    度検出器と、 元素濃度分析に必要な設定データを設定入力するための
    分析条件入力操作部と、 この分析条件入力操作部からの設定データおよび上記ガ
    ス濃度検出器からの測定値に基づいて、金属中の不純物
    の元素濃度を算出し、この元素濃度を出力するマイクロ
    コンピュータとを備えた金属中の元素濃度分析システム
    であって、 上記マイクロコンピュータは、 複数の試料についての設定データを記憶する設定データ
    記憶部と、 上記ガス濃度検出器からの入力を所定の時間ごとに取り
    込む分析中に、上記分析条件入力操作部から次回以後の
    元素濃度分析の設定データが入力された際に、タスクの
    状態を遷移させてCPUに上記設定データを上記設定デ
    ータ記憶部に記憶させる動作を行わせる制御回路とを備
    えた金属中の元素濃度分析システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、分析の進行時間に対
    する設定温度を記憶する温度条件記憶部と、 炉の温度を検出する温度センサと、 上記炉への供給電力を増減させる供給電力制御装置とを
    備え、 上記制御回路は、上記分析中にタスクの状態を遷移させ
    て、CPUに、上記温度センサからの測定温度と上記設
    定温度との温度差に基づいて上記供給電力制御装置に調
    節命令を出力させる金属中の元素濃度分析システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010261972A (ja) * 2010-08-27 2010-11-18 Sysmex Corp 血液分析装置

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