JPH08114540A - 走査型光学測定装置 - Google Patents

走査型光学測定装置

Info

Publication number
JPH08114540A
JPH08114540A JP24947494A JP24947494A JPH08114540A JP H08114540 A JPH08114540 A JP H08114540A JP 24947494 A JP24947494 A JP 24947494A JP 24947494 A JP24947494 A JP 24947494A JP H08114540 A JPH08114540 A JP H08114540A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
memory
scanning
computer
bank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24947494A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisao Kitagawa
久雄 北川
D Kamentski Lee
リー・ディー・カメントスキー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Compucyte Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Compucyte Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd, Compucyte Corp filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP24947494A priority Critical patent/JPH08114540A/ja
Publication of JPH08114540A publication Critical patent/JPH08114540A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 標本上を光ビームで二次元走査して検出デー
タをコンピュータでデータ処理して走査画像データ及び
処理データを作成する場合における、検出データを効率
的にコンピュータへ転送して、コンピュータの処理効率
を向上させる。 【構成】 コンピュータ22内の拡張スロットにメモリ
ボード48a〜48bを実装して、このメモリボードに
検出データを一旦記憶し、コンピュータはこのメモリボ
ードに記憶された検出データを読出してデータ処理す
る。また、実装されたメモリボード上にデータ記憶用の
メモリ回路を各々の光検出器毎に設け、各々のメモリ回
路を構成する一対のバンクメモリ51a,51bが、バ
ンクメモリ切換手段によって、データ転送手段からのデ
ータが書込可能状態と、コンピュータからのデータ読出
手段における読出可能状態とに、一定周期で交互に専従
するよう切換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、標本上を光ビームで二
次元走査し、標本からの透過光、反射光、散乱光及び蛍
光等の検出光を測定して、走査画像データやこの走査画
像を画像処理した処理データを作成する走査型光学測定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走査型光学測定装置として、スラ
イドグラス上の細胞集団を光ビームを収束させたスポッ
トで走査し、この細胞集団の個々の細胞が発する蛍光等
を検出し、データ処理する走査型サイトメーターの技術
が特開平3−255365号公報に開示されている。
【0003】この公報に開示された走査型サイトメータ
ーにおいては、細胞がスライドグラス上に静置されてお
りレーザスポットが光学的および機械的に走査される。
一方、フローサイトメーターは、レーザ及びこのレーザ
ビームを収束させたスポットが固定され、このスポット
上を単離浮遊液状態の細胞がジエット水流として流れ出
る。したがって、走査型サイトメーターはこの走査手法
の基本構成においてフローサイトメーターと異なる。
【0004】しかし、走査型サイトメーターは、蛍光色
素で生化学的に標識された生物細胞集団にレーザスポッ
トを照射・励起し、個々の細胞の発する蛍光を測光し、
得られたデータを細胞集団の免疫学的特性、遺伝学的特
性、細胞増殖性等を表す統計的なデータとして提示する
ことを目的としている点においては、フローサイトメー
ターと同一である。
【0005】この走査型サイトメーターに類似した機械
的構造を有した装置として走査型レーザ顕微鏡がある。
しかし、この走査型レーザ顕微鏡は細胞内の構造や細胞
の形態的特性を明らかにすることを目的としており、一
つ一つの細胞の画像を提示することを目的としている。
すなわち、その使用目的が異なる。走査型サイトメータ
ーにおいては、走査画像データは一旦コンピュータ等か
らなる画像処理装置内に形成されたバッファメモリに取
込まれるが、そのうちの細胞及びその近傍のデータだけ
が画像処理され、個々の細胞毎の蛍光値や、X、Y座標
位置などの数値データのみが記録保持される。画像デー
タは、いわば“使い捨て”であり、細胞及びその近傍の
データが抽出処理された後は、次の走査領域の画像デー
タが収集さた時点で破棄される。
【0006】しかし、光学系のみを見た場合には、走査
型サイトメーターは、非共焦点(ノンコンフォーカル)
の走査型レーザ顕微鏡と原理的に同じである。但し、走
査型サイトメーターにおいては、数千〜数万個の細胞を
スライドグラス上で走査するため、走査型レーザ顕微鏡
に対し、走査領域が広い(数十mm角程度)こと、標本
上でのレーザスポットサイズが大きい(約2〜4ミクロ
ン)こと、及び標本上でのサンプリング間隔(画素サイ
ズ)が大きい(約1〜2ミクロン)という特徴がある。
【0007】このように、走査型サイトメーターでは走
査領域が広いため、走査画像データを記憶するバッファ
メモリの記憶容量に応じて走査画像の大きさを設定し、
画像一枚,一枚に相当する各走査領域を順次走査して処
理することを繰り返す必要がある。この画像一枚相当の
走査領域を“ストリップ”と称する。
【0008】一方、タンパク質等の細胞内成分に対する
蛍光標識として、通常の蛍光顕微鏡用途でも実績のある
FITC(Fluoresceln lsothiocyanate) が最も一般的
に用いられている。しかし、単一の蛍光標識では細胞の
細胞生物学的な特性の一つしか測定できない。
【0009】これに対し、より多くの細胞生物学的情報
を得るため、分光特性の異なる異種・複数の蛍光色素を
FITCと併用してマルチパラメーター測定を行う手法
が細胞生物学の研究分野で主に採用されており、臨床医
学への応用が走査型レーザ顕微鏡やフローサイトメータ
ーなどで模索されており、走査型サイトメーターにおい
ても同様のマルチパラメーター測定を行うことが期待さ
れている。
【0010】上述した特開平3−255365号公報に
開示されている走査型サイトメーターにおいては、デジ
タル化された走査中の光電信号データを、コンピュータ
内の拡張スロットに実装されたデータ収集ボード上のバ
ッファメモリに一旦記憶し、このバッファメモリから、
DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式を用いて
前記データをコンピュータ上の主メモリへ転送してい
る。この方式は、例えば走査型レーザ顕微鏡のように走
査画像データ全体をコンピュータへ転送して画像として
表示したり、画面全体に均一な画像処理を行うことを前
提とした装置においては非常に有用である。
【0011】しかし、走査型サイトメーターで測定対象
となる一般的な標本は、外科手術や内視鏡的手法による
穿刺生検において患者から採取された臨床組織標本をス
ライドグラス上にスタンプ(タッチ)するか塗抹(スメ
ア)して作成される。したがって、標本としての細胞は
スライドグラス上にランダムに散在している。
【0012】このため、走査型サイトメーターにおいて
は、処理速度を向上させるために、走査画像の中にまば
らに点在する細胞領域のデータのみ抽出し、この細胞領
域のデータのみを画像処理することが必要であり、特開
平3−255365に開示されているような画像処理
(“近傍”による処理)方法が提唱された。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DMA
方式を用いてデータをコンピュータ上の主メモリへ転送
するデータ転送手法は、走査型レーザ顕微鏡のように走
査画像データ全部を転送・表示する目的には適するが、
走査型サイトメーターにおいて、標本が例えばスライド
グラス単位面積当たり細胞数の少ないまばらな場合のよ
うに、走査画像データのうちのごく一部の細胞とその近
傍の走査データのみを処理する目的には必ずしも効率的
な手法ではない。
【0014】この場合、むしろ走査画像データ全部を転
送して処理するよりも、細胞近傍の走査データだけを抽
出して処理するほうが効率的であり、処理速度の向上が
期待できる。例えば、最も極端な場合、偶然にスライド
グラス上の走査領域に細胞が存在しなかった場合、DM
A方式を採用した装置では走査画像データ全部を転送し
て画像処理しても細胞が発見できない事態となる。
【0015】したがって、むしろ、走査画像データを転
送せずに画像処理で細胞の検出を行い、細胞が検出でき
なければ即座に次の領域を走査する手法が、広範囲を走
査し数千〜数万個に及ぶ多数の細胞を測定する用途に適
している。特に、複数の蛍光標識を用いたマルチパラメ
ーター測定においては、DMA方式による転送データ量
は2倍、3倍、4倍とパラメーター数に比例して増え、
無駄なデータ転送を倍加させることになる。
【0016】すなわち、走査型サイトメーターにおい
て、DMA方式を用いて走査画像データをコンピュータ
上の主メモリへ転送することは、たとえ標本上の細胞が
まばらな場合であっても走査画像データ全体を転送する
ため、無駄なデータ転送が多くなる問題がある。
【0017】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、各光検出器で検出されたデータを直接画
像処理用のコンピュータに転送しなくて、一旦メモリボ
ードに記憶保持し、このメモリボードに対してコンピュ
ータがランダムにアクセスできるように構成し、コンピ
ュータは必要なデータのみを取込んで処理でき、細胞集
団の測定を効率的にかつ高速に実施することができる走
査型光学測定装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明は、標本上を光ビームで二次元走査し、標本か
らの透過光、反射光、散乱光及び蛍光等の複数の検出光
のうち少なくとも一つの検出光又は任意の組合せ検出光
を検出し、走査画像データ及びこの走査画像を画像処理
した処理データのうちの少なくとも一つのデータを作成
する走査型光学測定装置において、 標本からの各検出
光を光電変換する複数の光検出器と、この各光検出器か
らの光電信号をA/D変換する複数のA/D変換器と、
各光検出器毎にそれぞれ一対のバンクメモリを有したメ
モリ回路が形成されたメモリボードと、各A/D変換器
にてA/D変換された各光電信号の各デジタルデータを
メモリボードへ転送するデータ転送手段と、メモリボー
ドが実装される拡張スロット及びメモリボードの各メモ
リ回路に記憶された各デジタルデータを読出すデータ読
出手段を有し、このデータ読出手段にて読出したデータ
に基づいて走査画像ダータ及び処理データを作成するコ
ンピュータと、一対のバンクメモリを、一つの期間内に
おいてデータ転送手段からのデータを一方のバンクメモ
リに書込可能状態に制御するとともに他方のバンクメモ
リに記憶されたデータをデータ読出手段における読出可
能状態に制御し、次の期間内において前記一方のバンク
メモリに記憶されたデータをデータ読出手段における読
出可能状態に制御するとともにデータ転送手段からのデ
ータを前記他方のバンクメモリに書込み可能状態に制御
するバンクメモリ切換手段とを備えている。
【0019】また、別の発明においては、上記発明の走
査型光学測定装置において、メモリボード上に形成され
た一対のバンクメモリは、コンピュータからの制御信号
に従って、コンピュータのメモリアクセス領域から任意
に切離可能可能としている。
【0020】さらに、別の発明においては、同じく上記
発明の走査型光学測定装置において、1枚のメモリボー
ド上に各光検出器に対応する複数のメモリ回路が実装さ
れている。
【0021】別の発明においては、走査手段における走
査線一本当りの画素数の設定が可変である。また、別の
発明においては、前記走査手段は、光学的偏向手段によ
って光ビームを主走査方向に1次元走査し、この走査方
向と直交する副走査方向に標本を物理的又は機械的に移
動させてこの標本上を光ビームで二次元走査する。
【0022】さらに、別の発明においては、標本は細胞
集団であり、個々の細胞が単独又は複数の蛍光標識で生
化学的に標識されており、光学的ビームで励起された各
蛍光標識からの蛍光を各細胞毎に同時測定する。
【0023】
【作用】このように構成された走査型光学測定装置にお
いは、コンピュータ内の拡張スロットに実装されたメモ
リボード上にデータ記憶用のメモリ回路を各々の光検出
器毎に設け、各々のメモリ回路を構成する一対のバンク
メモリが、バンクメモリ切換手段によって、データ転送
手段からのデータが書込可能状態と、コンピュータから
のデータ読出手段における読出可能状態とに、交互に専
従するよう切換えられる。
【0024】このように構成することにより、メモリボ
ート上のメモリのデータを全部コンピュータの主メモリ
へ転送する必要がなく、コンピュータが直接メモリボー
ド上のメモリにアクセスして必要な部分、すなわち細胞
およびその近傍領域のみのデータを読出して画像処理す
ることができる。
【0025】また、一対のバンクメモリを、コンピュー
タがアクセスする用途と標本に対する新たな走査領域を
走査して走査データを書き込む用途とに交互に切り換え
ながら同時に使用している。したがって、コンピュータ
による一つの走査領域(ストリップ)のデータ処理と、
走査手段による次の走査領域(ストリップ)の走査処理
とが同時に並行して実行可能となる。よって、コンピュ
ータへの走査データの取込と取込んだデータの画像処理
とを効率よく高速に行うことが可能となる。
【0026】また、別の発明においては、走査画像及び
処理画像を作成するコンピュータは、自己のメモリアク
セス領域から拡張スロットに装着されたメモリボードの
一対のバンクメモリのメモリ領域を外すことによって、
このバンクメモリを使用していない場合におけるアクセ
ス領域を他のメモリのメモリ領域に設定可能となり、コ
ンピュータのメモリアクセスの自由度が向上する。
【0027】また、1枚のメモリボードに複数のメモリ
回路を形成することによって、コンピュータ及び測定装
置全体のハード構成を簡素化できる。さらに、走査線一
本当りの画素数の設定が可変であるので、最終的に得ら
れる画像の解像度を任意に変更できる。
【0028】さらに、例えばガルバノミラー等の光学的
偏向手段と例えば走査ステージ等でもって標本自体を移
動させる移動手段とを備えることによって、標本上を光
ビームで簡単に二次元走査可能となる。
【0029】また、標本が細胞集団の場合は、個々の細
胞が単独又は複数の蛍光標識で生化学的に標識されてい
るので、光学的ビームで励起された各蛍光標識からの蛍
光を各細胞毎に同時測定することによって、より詳細に
標本を解析できる。
【0030】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。図1は実施例の走査型光学測定装置の機械的構成及
び光学的構成を示す模式図であり、図2は同装置の電気
的構成を示すブロック図であり、図3はコンピュータ内
の拡張スロットに実装されるメモリボードの詳細構成を
示すブロック図である。
【0031】先ず、図1を用いて実施例装置の機械・光
学的構成を説明する。レーザ光源1から出射されたレー
ザビームは、スポット投影レンズ18で適宜集光された
後、ダイクロイックミラー2で反射され、さらに紙面に
直交する回転軸を中心に回動するガルバノミラー3で反
射された後、瞳投影レンズ4で対物像面に結像し、その
後、光路切換ミラー5へ入射される。したがって、レー
ザビームは回動するガルバノミラー3の存在によって光
路切換ミラー5位置において紙面上の上下方向に走査さ
れる。
【0032】レーザビームは光路切換ミラー5で反射さ
れた後、対物レンズ6に入射し、標本7上に結像され
る。よって、標本7上に結像されたレーザスポットは標
本7面で紙面の左右方向に走査される。レーザビームを
ガルバノミラー3による光学偏向手段で左右方向に走査
すると同時に、走査ステージ17を紙面に直交する方向
に移動させることにより、標本7面はレーザスポットに
て二次元走査される。
【0033】標本7上の細胞に予め生化学的に標識され
た蛍光色素は、このレーザ光(レーザスポット)によっ
て励起されて蛍光を放射する。標本7からの蛍光は、前
述した光路を逆に遡り、対物レンズ6、光路切換ミラー
5、瞳投影レンズ4、ガルバノミラー3を経てダイクロ
イックミラー2を上方へ透過する。ダイクロイックミラ
ー2を透過した蛍光はバリアフィルタ13を通過し集光
レンズ14で光電子倍管(PMT1)15の受光面に集
光される。
【0034】一方、標本7上の細胞によって散乱された
散乱光は標本7を下方へ透過した光と共にコンデンサレ
ンズ8で集光され、ビームスプリッター9で反射された
後にリングスリット10に入射する。リングスリット1
0は標本7からの透過光を遮光し、散乱光のみを通過さ
せて、フォトダイオード(PD)11の受光面へ入射さ
せる。
【0035】以上説明した機械的及び光学的構成を有し
た走査型光学測定装置においては、標本7上をレーザス
ポットで二次元走査し、この標本7からの蛍光および散
乱光は光電子倍管15及びフォトダイオード11で検出
される。
【0036】なお、図1においては、一種類の蛍光色素
を用いる場合のみを示したが、ダイクロイックミラー
2、バリアフィルタ13、光電子増倍管(PMT2、P
MT3)15を追加することによって、複数の蛍光色素
からの波長の異なる蛍光を同時に検出できる。
【0037】前記光路切換ミラー5はレーザ光の光路に
対して挿脱可能に設けられており、この光路切換ミラー
5を光路から取り除くことにより、標本7の像を顕微鏡
観察光学系16へ導くことができる。そして、透過照明
光源12や落射照明光源19による照明を用いて通常の
顕微鏡として用いることが可能である。その結果、観察
者は標本7の透過像や蛍光像を肉眼で顕微鏡観察したり
テレビカメラや写真撮影装置で顕微鏡投影することがで
きる。
【0038】次に、図2を用いて実施例装置の電気的構
成を説明する。この実施例の走査型光学測定装置に組込
まれた電気回路は、図示するように、大きく分けて、3
本の光電子増倍管15a,15b,15c(PMT1、
2、3)から得られる各蛍光強度に対応する電気信号を
画像データに変換する3つの信号処理回路20a.20
b.20cと、フォトダイオード11から得られる散乱
光強度に対応する電気信号を画像データに変換する信号
処理回路20dと、各信号処理回路20a〜20dから
得られる画像データを処理して走査画像及び処理画像を
作成するコンピュータ22と、標本7上をレーザスポッ
トで二次元走査させるための走査制御回路23と、各信
号処理回路20a〜29d及び走査制御回路23の動作
を制御する本体制御部24とで構成されている。
【0039】先ず、信号処理回路20aを説明する。光
検出器としての光電子増倍管(PMT1)15aで検出
した光電信号はヘッドアンプ25で増幅された後、アナ
ログ積分器26で高周波の雑音成分が除去される。雑音
成分が除去された光電信号はA/D変換器(A/D)2
7で12ビットのデジタル信号に変換された後、DSP
(ディシダル・シグナル・プロセッサ)28によって信
号処理される。
【0040】このDSP28による代表的な信号処理は
信号のデジタル加算である。このデジタル加算処理によ
り、例えば12ビットのデジタル信号を16回加算して
16ビットまで拡張して測定精度を向上させる。この場
合、標本7上の同一位置を繰り返し走査するために前述
した走査ステージ17の移動動作を一時停止させるか、
又は走査ステージ17の移動速度を16分の1に低下す
る。この加算演算は走査線一本分の信号を記憶するライ
ンバッファメモリを用いて実行される。よって、DSP
28にはこの信号処理を実行するためにRAM(ランダ
ム・アクセス・メモリ)29とと処理プログラムを格納
するROM(リード・オンリー・メモリ)30とが接続
されている。DSP28にて信号処理されたデータはコ
ンピュータ22へデータ転送される。
【0041】信号処理回路20a内のCPUバス31は
本体制御部24のCPUバス32に接続されている。そ
して、本体制御部24のCPU33は、CPUバス3
1,32を介して前記光電子増倍(PMT1)15aの
陰極へD/A変換器34を介して電圧を印加して増倍率
を制御する。さらに、CPU33は、光電子増倍管(P
MT1)15aで検出した光電信号のオフセット調整電
圧をD/A変換器35を介して光電気信号に印加する。
【0042】他の光電子増倍管(PTM2,PTM3)
15b,15cに対する信号処理回路20b,20cは
上述した光電子増倍管(PTM1)15aに対する信号
処理回路20aと同一構成であるので説明を省略する。
また、フォトダイオード11に対する信号処理回路20
dも他の信号処理回路20a〜20cとほぼ同一である
が、この信号処理回路29dには陰極電圧印加用のD/
A変換器34は備えられていない。
【0043】次に、本体制御部24及び走査制御回路2
3を説明する。本体制御部24のCPUバス32には、
前記CPU33,コンピュータ22との間で各種通信を
行うためのGPIBインタフェース制御回路(GPIB
I/F)36,RCU37,入出力回路38が接続さ
れている。さらに、CPUバス32には、走査ステージ
17をX軸、Y軸方向へ移動させる2個のステッピング
モータ39,40の駆動回路41,42を制御するモー
タ制御回路44,45、ガルバノミラー3を駆動する波
形を生成する波形発生回路、生成された波形をガルバノ
ミラー3へ印加するためのD/A変換器46等が接続さ
れている。
【0044】したがって、本体制御部24は、走査制御
回路23を介して、走査ステージ17及びガルバノミラ
ー3の動作を制御することによって、標本7上をレーザ
スポットで任意に二次元走査させることが可能となる。
【0045】次に、コンピュータ22を説明する。この
コンピュータ22には、IEEE・488規格に基づく
GPIB制御を行うGPIBボード47が設けられてお
り、本体制御部24側のGPIBインタフェース制御回
路36を介して、本体制御部24のCPU33と間で通
信を行うことが可能である。
【0046】実施例測定装置で用いるコンピュータ22
は、IBM社PC/AT又はその互換機であり、コンピ
ュータ・モニタディスプレイ用のビデオ・グラフィック
・アダプター(VGA)ボード以外に三つの16ビット
ISA(Industry StandardArchitecture) 拡張スロッ
トを有している。三つの拡張スロットは2枚のメモリー
ボード48a,48bと前述した1枚のGPIBボード
47が実装される。
【0047】このコンピュータ22及びこのコンピュー
タ関連部品として実施測定装置で採用した市販品は、コ
ンピュータ22がGateway 社(USA)の4DX−33
V型(Intel 社製CPU、80486DX−33を使
用)PCコンピュータであり、GPIBボード47がNa
tional Instruments社(USA)製のAT−GPIB型
ボードである。
【0048】また、2枚のメモリボード48a,48b
は16ビットISA拡張スロットに適合する形状に設計
してあり、このメモリボードに2チャンネル分のメモリ
回路が実装されている。一枚のメモリボード48a,4
8bに複数チャンネル分のメモリ回路を実装することに
より、限られた数の拡張スロットを有効利用でき、小型
で拡張スロット数の少ないコンピュータ22を用いても
実施例測定装置のシステムを構築することが可能であ
る、そして、図示するように、一方のメモリボード48
aのチャンネル1のメモリ回路に信号処理回路20aか
らの転送データが入力され、チャンネル2のメモリ回路
に信号処理回路20bからの転送データが入力される。
さらに。他方のメモリボード48bのチャンネル3のメ
モリ回路に信号処理回路20cからの転送データが入力
され、チャンネル4のメモリ回路に信号処理回路20d
からの転送データが入力される。
【0049】図3にコンピュータ22の拡張スロットに
実装された一方のメモリボード48aの1チャンネル分
のメモリ回路のブロック図を示す。メモリ回路の一方側
には図2に示した信号処理回路20a内のDSP28に
対する信号を入出力するコネクタ49が設けられてお
り、メモリ回路の他方側にはコンピュータ本体に接続さ
れる16ビットISAスロットプラットホーム(コネク
タ)50が設けられている。
【0050】このメモリ回路は、2メガバイト(2M
B)の容量を有した2個のバンクメモリ51a,51b
が組込まれている。1データ長は16ビットであるので
1バンクメモリ51a,51b当り1メガワード(1M
W)の画像データを記憶できる。したがって、1走査線
当り512画素で画像を構成する場合、512×204
8画素分の走査領域が走査の単位(ストリップ)であ
る。ここで、1走査線当りの画素数を1024、51
2、256、128と設定可変にすれば、1つのストリ
ップの画素構成1024×1024、512×204
8、256×4096、128×8192と可変するこ
とが可能である。
【0051】ガルバノミラー3の走査周波数を上げるこ
とには一定限度があるが、走査角度を広くしたり狭くし
たりして走査線毎の画素数を加減することが可能であ
り、これにより単位時間当たりのデータ収集量を変化さ
せることができる。このとき、装置本体側のレーザスポ
ットで標本7を走査する速度と一つのストリップをコン
ピュータ22が画像処理を行う処理速度の兼ね合いで、
走査速度が処理速度より早ければ1走査線当りの画素数
を減らして細長く走査させて単位時間当りのデータ収集
量を減らす。一方、走査速度が処理速度より遅ければ1
走査線当りの画素数を増やして太短く走査させて単位時
間当たりのデータ収集量を増やす。そして、走査速度と
処理速度とがバランスした時に、システム全体としては
装置本体側でもコンピュータ22側で処理待ち時間及び
走査待ち時間がなくなり、細胞計測を最も高速に行うこ
とができる。
【0052】信号処理回路20aのDSP28からメモ
リ回路の制御回路53へ送信される信号は、16ビット
データ、データ転送クロック、メモリ回路のデータ入力
部を初期化するセットアップ信号、メモリボート48a
上の書込アドレスカウンタ54をクリアするカウントク
リア信号、データ転送が終了したことを示すデータエン
ド信号、データ転送中における異常発生有無を示すエラ
ー信号である。
【0053】逆に、メモリ回路の制御回路53から信号
処理回路20aのDSP28へ送信する信号は、バンク
メモリ51a,51bに対するデータ書込みが待ち状態
になったことを示すリクエスト信号である。
【0054】また、メモリ回路の制御回路53からコン
ピュータ22への信号伝達は予め割付けたI/O52の
アドレス(I/Oアドレス)のデータをコンピュータ2
2が読取ることで実施される。
【0055】一方、コンピュータ22からメモリ回路の
制御回路53への信号伝達は同じく予め割付けたI/O
52のアドレス(I/Oアドレス)のデータをコンピュ
ータ22がこのI/O52に書込むことで実施される。
このとき、書込まれたデータの最下位ビットが0か1か
(例えばデータ×0H と×1H )を認識することで信号
の確認を行う。
【0056】I/O52で授受されるメモリ回路の制御
回路53からコンピュータ22への信号は、メモリ回路
のいずれか一方のバンクメモリ51a,51bががコン
ピュータ22側からアクセス可能状態に移行したことを
示すイネーブル信号、及びデータ転送中又はデータ書込
中における異常発生の有無を示すエラー信号である。
【0057】逆に、I/O52で授受されるコンピュー
タ22からメモリ回路の制御回路53への信号は、コン
ピュータ22側からメモリ回路を初期化するセットアッ
プ信号、及びモリ回路からのイネーブル信号をコンピュ
ータ22側で確認した後イネーブル信号をクリアするク
リア信号である。また、コンピュータ22側が一つのバ
ンクメモリ51a,51bに記憶された1ストリップ分
の画像データ処理を行っている状態を知らせるプロセス
エンド信号及び前記セットアップ信号はバンク切換回路
56へ入力される。
【0058】バンク切換回路56は、制御回路53から
のバンク選択信号に基づいて、コンピュータ22に接続
されたバングメモリ51aと16ビットISAプラット
ホーム(コネクタ)50との間に介挿されたゲートバッ
ファ55aを遮断/導通させる。同様に、バングメモリ
51bと16ビットISAプラットホーム50との間に
介挿されたゲードバッファ55bを導通/遮断させる。
なお、各ゲードバッファ55a,55bを同時に導通状
態及び同時に遮断状態にしない。
【0059】このような構成のメモリ回路において、信
号処理回路20aのDSP28からデータ転送された1
6ビットのデータは制御回路53がメモリライト(書
込)信号で指定するいずれか一方のバンクメモリ51
a,51bにおける書込アドレスカウンタ54がMPX
(マルチプレクサ)57を介して指定するアドレスに書
込まれる。
【0060】また、コンピュータ22がデータを読出す
場合は、MPX57を介して読出アドレスを指定し、制
御回路53がバンク選択信号で指定するいずれか一方の
バンクメモリ51a,51bからゲートバッファ55
a,55bを介して指定したアドレスのデータを読取
る。
【0061】また、このメモリボード48aには、メモ
リボードの仕様を設定する図示しないジャンパーピンコ
ネクタが設けられている。そして、技術者はこのジャン
パーピンコネクタを用いて、I/Oのベースアドレス
と、実装した2枚のメモリボード48a,48bを識別
するボード番号とをコンピュータ22への実装時にジャ
ンパービンの挿入位置によって設定する。
【0062】I/O52のベースアドレスは、メモリ回
路の制御回路53とコンピュータ22との間での信号の
授受に用いる前記I/Oアドレスを設定するもので、コ
ンピュータ22に接続された例えば主メモリ等の他の機
器と重複しないように適宜設定する。例えば、0×70
H で使用し、これをベースアドレスとしてI/O52
で授受する各信号を、0×700H から順次、0×70
H 、0×702H 、0×703H …の各アドレスへ割
付ける。
【0063】ボード番号の設定は、コンピュータ22の
拡張スロット内に実装した2枚のメモリボード48a,
48b、すなわち、各メモリボード48a,48bにそ
れぞれ2チャンネル分のメモリ回路を実装しているので
合計4チャンネル分のデータをコンピュータ22がアク
セスするときのアドレス設定を決定する。
【0064】各メモリボード48a,48bにおける1
〜4の各チャンネルのアドレスは、コンピュータ22の
全アドレス領域内において、図4に示すように割付けら
れている。例えば、メモリボード48aのチャンネル1
のメモリ回路は[0800000 ]H から[ 0A00000]H まで
の2MBの領域に割付けられており、メモリ回路を構成
する各バンクメモリ51a,51bは当然同一アドレス
値が割付けられている。そして、コンピュータ22から
一方のバンクメモリ51a,51bがアクセス可能状態
になっている時に、対応するバンクメモリの該当アドレ
スのデータがコンピュータ22で読取られてデータ処理
される。
【0065】次に、上述したように構成された図2〜図
3に示す電気回路の動作を順番に説明する。測定装置の
電源が投入されると、所定の初期化処理が実行される。
この初期化処理において、信号処理回路20aのDSP
28はメモリボード48aのチャンネル1の図3に示す
メモリ回路の制御回路53へメモリ書込みを待状態にさ
せるセットアップ信号を送り、メモリ回路におけるデー
タ入力部を初期化する。コンピュータ22は、メモリの
セットアップ信号をI/O52を介してメモリ回路の制
御回路53へ送出して、メモリ回路のゲートバッファ5
5a,55b等のコンピュータアクセス部を初期化す
る。
【0066】コンピュータ22は、先ずメモリ回路のプ
ロセスエンド信号に相当するI/Oアドレスにデータ×
H を書込んでコンピュータ22がバンクメモリ51
a,51bをアクセスしないことを伝達した後、予め設
定した座標位置の1ストリップ分の走査領域を走査しデ
ータを収集するGPIBコマンドを本体制御部24のC
PU33へ送出する。そして、コンピュータ22は、収
集したデータがアクセス可能状態になることを確認する
ために、メモリ回路のイネーブル信号に該当するI/O
アドレスのデータを繰返しアクセスして待機する(ポー
リング状態)。
【0067】メモリ回路の制御回路53はコンピュータ
22からのプロセスエンド信号を受けて、信号処理回路
20aのDSP28へメモリ書込み待ち状態に移行した
ことを示すリクエスト信号を送出する。
【0068】以上の準備処理が終了すると、本体制御部
24のCPU33は、走査制御回路23を駆動して走査
ステージ17を走査開始座標へ移動させた後、ガルバノ
ミラー3へ印加する走査波形を発生させながら走査ステ
ージ17を移動させて標本7上をレーザ光で走査させ
る。
【0069】信号処理回路20aのDSP28は、CP
Uバス32,31を介して本体制御部24のCPU33
からのデータ収集命令をうけた後、メモリ回路から出力
されている前述したリクエスト信号を確認する。そし
て、DSP28は、図3に示すメモリボード48aのメ
モリ回路の書込アドレスカウンタ54をクリアするカウ
ントクリア信号をメモリ回路に送って書込アドレスを初
期化した後、走査と同期してデータ転送クロックと共に
16ビットデータをメモリ回路へ転送して、制御回路5
3が指定した一方のバンクメモリ51aに順次データを
書込む。
【0070】標本7上の1ストリップ分の走査領域を走
査し終わったら、DSP28はメモリ回路にデータ転送
が終了したことを知らせるデータエンド信号を送る。デ
ータエンド信号を受けたメモリ回路の制御回路53は、
バンク選択信号を送出して走査データが書込まれた一方
のバンクメモリ48aをコンピュータ22がアクセスで
きる状態に切換えた後、イネーブル信号に該当するI/
Oアドレスのデータを書換える。
【0071】すると、コンピュータ22は、メモリ回路
のイネーブル信号に該当する1/Oアドレスのデータが
変更になったことを読込む。そして、コンピュータ22
は、データ転送中又はデータ書込中における異常発生有
無を示すエラー信号のI/Oアドレスを読込んで異常無
しを確認すると、プロセスエンド信号に相当するI/O
アドレスにデータ×0H を書込んでコンピュータ22が
一方のバンクメモリ48aをアクセスしていることをメ
モリ回路の制御回路53へ通知する。
【0072】その後、コンピュータ22は、イネーブル
信号をクリアし、次の1ストリップ分の走査領域を走査
してデータを収集するGPIBコマンドを本体制御部2
4のCPU33へ送出する。コンピュータ22は、収集
したデータがアクセスできる状態になることを確認する
ために、メモリ回路のイネーブル信号に該当するI/O
アドレスのデータを繰返しアクセスし(ボーリング状
態)、転送されたデータをアクセスして所定の画像演算
処理を行う。
【0073】メモリ回路の制御回路53はコンピュータ
22からのイネーブル信号がクリアされると、メモリラ
イト信号を送出して他方のバンクメモリ51bをDSP
28からの書込可能な状態に移行させて、DSP28へ
メモリ書込待状態に移行したことを示すリクエスト信号
を送出する。
【0074】本体制御部24のCPU33では、走査ス
テージ17を次のストリップの走査開始座標へ移動させ
た後、カルバノミラー3への走査波形を発生させながら
走査ステージ17を移動させて標本7上をレーザ光で走
査させる。信号処理回路20aのDSP28は、CPU
33からのデータ収集命令を受領した後、メモリ回路か
らのリクエスト信号を確認し、メモリボード48a上の
書込アドレスカウンタ54をクリアするカウントクリア
信号をメモリ回路に送ってアドレスを初期化した後、走
査と同期してデータ転送クロックと共に16ビットデー
タを送り、前回と反対側のバンクメモリ51bに順次デ
ータを書込む。
【0075】標本7上の1ストリップ分の走査領域の走
査処理か終了すると、DSP28はメモリ回路の制御回
路53へデータ転送終了を示すデータエンド信号を送出
する。
【0076】このデータエンド信号を送出した時点で、
コンピュータ22の処理状態及び本体側の走査状況にお
いて2つの状態が想定される。1つは最初の1ストリッ
プ分のデータ処理をコンピュータ22がまだ終了してい
ないのに次のストリップの走査が終了している状態であ
り、もう1つは次のストリップの走査が終了した時には
最初の1ストリップ分のデータ処理をコンピュータ22
が既に終了している場合である。
【0077】先ず、第1の状態、すなわち、最初の1ス
トリップ分のデータ処理をコンピュータ22がまだ終了
していないのに次のストリップの走査が終了している状
態になったときは、コンピュータ22は最初の1ストリ
ップ分のデータ処理を続行し、この間、本体側はコンピ
ュータのデータ処理が終了するまで待ち状態となる。コ
ンピュータ22におけるデータ処理が終了すると、メモ
リ回路のプロセスエンド信号に相当するI/Oアドレス
にデータ×1H を書込んでコンピュータ22がバンクメ
モリ51a(51b)をアクセスしない情報をメモリ回
路の制御回路53へ伝える。
【0078】メモリ回路の制御回路45は、この情報を
受けて次のバンクメモリ51b(51a)をコンピュー
タ22がアクセス可能に切換えた後、イネーブル信号に
該当するI/Oアドレスのデータを書換える。コンピュ
ータ22はメモリ回路のイネーブル信号に該当するI/
Oアドレスのデータが変更したことを読込む。そして、
コンピュータ22は、データ転送中又は書込み中におけ
る異常発生の有無を示すエラー信号のI/Oアドレスを
読込んで異常無しを確認し、プロセスエンド信号に相当
するI/Oアドレスにデータ×0H を書込んでコンピュ
ータ22がバンクメモリ51bをアクセスしていること
を制御回路53に伝えた後、イネーブル信号をクリアす
る。
【0079】さらに、コンピュータ22は、次の1スト
リップ分の走査領域を走査してデータ収集のGPIBコ
マンドを本体制御部24のCPU33へ発行し、収集し
たデータがアクセスできる状態になることを確認するた
めに、メモリ回路のイネーブル信号に該当するI/Oア
ドレスのデータを繰返しアクセス(ボーリング状態)し
ながら、バンクメモリ51b(51a)に転送されたデ
ータをアクセスして清算処理を行う。
【0080】次に、第2の状態、すなわち、次のストリ
ップの走査が終了した時には最初の1ストリップ分のデ
ータ処理をコンピュータ22が既に終了している状態に
なるとき、コンピュータ22はデータ処理を終了したら
直ちにメモリ回路のプロセスエンド信号に相当するI/
Oアドレスにデータ×1H を書込んでコンピュータ22
がバンクメモリにアクセスしないことをメモリ回路の制
御回路53へ伝達する。
【0081】このとき、メモリ回路の制御回路53はD
SP28からデータエンド信号が送られてくるまで待ち
状態になり、コンピュータ22へイネーブル信号を送出
しないので、コンピュータ22は本体側の走査処理が終
了するまで待ち状態となる。本体側が次のストリップ分
の走査領域を走査し終わったら、DSP28はメモリ回
路の制御回路53へデータ転送が終了したことを示すデ
ータエンド信号を送出する。このデータエンド信号を受
領したメモリ回路の制御回路53は、走査データの記憶
されたバンクメモリ51b(51a)をコンピュータ2
2がアクセスできる状態に切換えた後、イネーブル信号
に該当するI/Oアドレスのデータを書換える。
【0082】コンピュータ22は、メモリ回路のイネー
ブル信号に該当するI/Oアドレスのデータが変更した
ことを読込み、データ転送中又は書込中における異常発
生の有無を示すエラー信号のI/Oアドレスを読込んで
異常無しを確認し、プロセスエンド信号に相当するI/
Oアドレスにデータ×0H を書込んでコンピュータ22
がバンクメモリ51b(51a)をアクセスしているこ
とを制御回路53に伝えた後、イネーブル信号をクリア
する。
【0083】そして、コンピュータ22は、次の1スト
リップ分の走査領域を走査してデータを収集するGPI
Bコマンドを本体制御部24のCPU33へ送出し、収
集したデータがアクセスできる状態に移行することを確
認するために、メモリ回路のイネーブル信号に該当する
I/Oアドレスのデータを繰返しアクセス(ボーリング
状態)しながら、バンクメモリ51b(51a)に転送
されているデータをアクセスして清算処理を行う。
【0084】このように、第1,第1のいずれの状態で
も本体側の走査処理とコンピュータ22のデータ処理と
のいずれか遅い方を一方が待ちながら、予め設定した標
本7上の走査領域を一つ一つのストリップ単位毎に走査
しデータ処理を行っていくことができる。よって、測定
装置全体の処理能率を大幅に向上できる。
【0085】さらに、このように構成された走査型光学
測定装置においては、前述したように、走査線一本当た
りの画素の数の設定が可変であるので、一つ一つのスト
リップ単位ごとの装置の走査時間とコンピュータのデー
タ処理時間とのバランスをとることができ、待ち時間の
ない状態に設定できる。すなわち、本発明の走査型光学
測定装置を細胞計測システムとして使用した場合におい
て測定効率を最大化し最高速化できる。
【0086】また、待ち時間のない状態では、二つのバ
ンクメモリ51a.51bが走査測光データ書込用とコ
ンピュータデータ処理用とに交互に切り替わることで、
走査測光データの転送とコンピュータによるデータ処理
とを同時に行うことができる。
【0087】また、走査測光データを記憶したメモリを
コンピュータ22が直接アクセスできるため、走査画像
の内の細胞およびその近傍だけを処理し、細胞のない部
分は処理を大幅に省略することができる。
【0088】また、初期化状態および最後に走査された
データをコンピュータ22が処理終了し、メモリ回路の
プロセスエンド信号に相当するI/Oアドレスにデータ
×1hを書き込んだ後、DSP28からのデータ転送が
なければ(データエンド信号が来るまで)、2つのバン
クメモリ51a,51bはいずれもコンピュータ22か
らアクセスできる状態にはない。
【0089】すなわち、コンピュータ22から見れば図
4の[0000000 ]H から[0FFFFFF]H まで全アドレス
領域のうち前記バンクメモリ51a,51b該当するア
ドレス領域が一時的に未使用状態になり、たとえコンピ
ュータ22内の拡張スロットにメモリボード48a,4
8bが実装されていても、必要に応じてこの未使用状態
のアドレス領域を他の用途に使用することが可能とな
る。
【0090】なお、以上の動作説明においては、4つの
検出信号のうち1チャンネル分の信号処理について説明
したが、装置の電気系ハードウェアはチャンネル1から
4までの各チャンネル毎に同一のものを装備しており、
また、I/Oアドレスとデータアドレスを各チャンネル
毎に互いに重複しないよう設定しているので、4チャン
ネルまでの複数パラメータ測定を実行できることは言う
までもない。
【0091】また、前述したように、各チャンネル毎の
メモリ回路をコンピュータのアドレスアクセスから切離
すことができるので、4チャンネル分のメモリーボード
48a,48bを実装していても、実際に使用するチャ
ンネルだけをコンピュータアクセスさせて使用すること
ができる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように本発明の走査型光学
測定装置においては、各光検出器で検出されたデータを
直接画像処理用のコンピュータに転送しなくて、一旦メ
モリボードに記憶保持している。さらに、メモリボード
上の形成避されたメモリ回路を一対のバンクメモリで構
成している。したがって、コンピュータは必要なデータ
のみを取込んで処理でき、細胞集団等の測定を効率的に
かつ高速に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係わる走査型光学測定装
置の機械的及び光学的構成を示す模式図
【図2】 同実施例装置の電気的構成を示すブロック図
【図3】 同実施例装置のコンピュータに装着されるメ
モリボードの概略構成を示すブロック図
【図4】 同実施例装置のコンピュータにおけるアドレ
ス領域を示す模式図
【符号の説明】
1…レーザ光源、2…ダイクロックミラー、3…ガルバ
ノミラー、4…瞳東栄レンズ、5…光路切換ミラー、6
…対物レンズ、7…標本、8…コンデンサレンズ、9…
ビームスプリッタ、10…リングスリット、11…フォ
トダイオード、12…透過照明光源、13…バリアフィ
ルタ、14…集光レンス、15,15a〜15c…光電
子増倍管,16…顕微鏡観察光学系、17…走査テーブ
ル、18…スポット投影レンズ、19…落射照明光源、
20a〜20d…信号処理入回路、22…コンピュー
タ、23…走査制御回路、24…本体制御部、25…ヘ
ッドアンプ、26…アナログ積分器、27…A/D変換
器、28…DSP(デジタル・シグナル・プロセッ
サ)、33…CPU、48a,48b…メモリボード、
49…コネクタ、50…16ビットISAプラットホー
ム、51a,51b…バンクメモリ、52…I/O、5
3…制御回路、54…書込アドレスカウンタ、55a,
55b…ゲートバッファ、56…バンク切換回路、57
…MPX(マルチプレクサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リー・ディー・カメントスキー アメリカ合衆国、マサチューセッツ州 02174、アーリントン、ドッジ・ストリー ト 32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標本上を光ビームで二次元走査し、標本
    からの透過光、反射光、散乱光及び蛍光等の複数の検出
    光のうち少なくとも一つの検出光又は任意の組合せ検出
    光を検出し、走査画像データ及びこの走査画像を画像処
    理した処理デーのうちの少なくとも一つのデータを作成
    する走査型光学測定装置において、 前記標本からの各検出光を光電変換する複数の光検出器
    と、 この各光検出器からの光電信号をA/D変換する複数の
    A/D変換器と、 前記各光検出器毎にそれぞれ一対のバンクメモリを有し
    たメモリ回路が形成されたメモリボードと、 前記各A/D変換器にてA/D変換された各光電信号の
    各デジタルデータを前記メモリボードへ転送するデータ
    転送手段と、 前記メモリボードが実装される拡張スロット及び前記メ
    モリボードの各メモリ回路に記憶された各デジタルデー
    タを読出すデータ読出手段を有し、このデータ読出手段
    にて読出したデータに基づいて前記走査画像データ及び
    処理データを作成するコンピュータと、 前記一対のバンクメモリを、一つの期間内において前記
    データ転送手段からのデータを一方のバンクメモリに書
    込可能状態に制御するとともに他方のバンクメモリに記
    憶されたデータを前記データ読出手段における読出可能
    状態に制御し、次の期間内において前記一方のバンクメ
    モリに記憶されたデータを前記データ読出手段における
    読出可能状態に制御するとともにデータ転送手段からの
    データを前記他方のバンクメモリに書込み可能状態に制
    御するバンクメモリ切換手段とを備えた走査型光学測定
    装置。
  2. 【請求項2】 前記メモリボード上に形成された前記一
    対のバンクメモリは、前記コンピュータからの制御信号
    に従って、前記コンピュータのメモリアクセス領域から
    切離されることを特徴とする請求項1記載の走査型光学
    測定装置。
  3. 【請求項3】 1枚のメモリボード上に前記各光検出器
    に対応する複数のメモリ回路が実装されることを特徴と
    する請求項1記載の走査型光学測定装置。
  4. 【請求項4】 前記走査手段における走査線一本当りの
    画素数の設定が可変であることを特徴とする請求項1記
    載の走査型光学測定装置。
  5. 【請求項5】 前記走査手段は、光学的偏向手段によっ
    て光ビームを主走査方向に1次元走査し、この走査方向
    と直交する副走査方向に前記標本を物理的又は機械的に
    移動させて標本上を光ビームで二次元走査することを特
    徴とする請求項1記載の走査型光学測定装置。
  6. 【請求項6】 前記標本は細胞集団であり、個々の細胞
    が単独又は複数の蛍光標識で生化学的に標識されてお
    り、光学的ビームで励起された各蛍光標識からの蛍光を
    各細胞毎に同時測定することを特徴とする請求項1記載
    の走査型光学測定装置。
JP24947494A 1994-10-14 1994-10-14 走査型光学測定装置 Withdrawn JPH08114540A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24947494A JPH08114540A (ja) 1994-10-14 1994-10-14 走査型光学測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24947494A JPH08114540A (ja) 1994-10-14 1994-10-14 走査型光学測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08114540A true JPH08114540A (ja) 1996-05-07

Family

ID=17193505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24947494A Withdrawn JPH08114540A (ja) 1994-10-14 1994-10-14 走査型光学測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08114540A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018116060A (ja) * 2018-02-09 2018-07-26 日本光電工業株式会社 画像サイトメータ
US10436699B2 (en) 2014-10-20 2019-10-08 Nihon Kohden Corporation Analyzing system and analyzing apparatus

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10436699B2 (en) 2014-10-20 2019-10-08 Nihon Kohden Corporation Analyzing system and analyzing apparatus
JP2018116060A (ja) * 2018-02-09 2018-07-26 日本光電工業株式会社 画像サイトメータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1956407A2 (en) Composing Microscope
KR102523559B1 (ko) 디지털 스캐닝 장치
US6724419B1 (en) System and method for acquiring images at maximum acquisition rate while asynchronously sequencing microscope devices
US7015444B2 (en) Optical-scanning examination apparatus
EP1672355B1 (en) Improved method of scanning and light collection for a rare cell detector
US20070121111A1 (en) Imaging of Biological Samples
US20060140462A1 (en) Random access high-speed confocal microscope
JP2002098639A (ja) 画像データ取得方法
US20210165004A1 (en) Safety light curtain to disable carousel rotation
WO2002093144A1 (en) Imaging of biological samples using electronic light detector
CN108490597A (zh) 一种基于光纤耦合器的共聚焦显微系统
WO2019071044A1 (en) SLIDED SLIDE DETERMINATION SYSTEM
JP2004354348A (ja) 分光分析装置
JP2020535478A (ja) 2回通過式マクロ画像
JPH10293094A (ja) サイトメータ
WO2013036049A2 (ko) 공초점 형광 현미경
JP2006275964A (ja) 走査型蛍光顕微鏡のシェーディング補正方法
JPH08114540A (ja) 走査型光学測定装置
JP2005301065A (ja) 観察装置
JP2002005834A (ja) 蛍光標識物の分布計測装置
JP2000097857A (ja) 走査型サイトメータ
CN111527438B (zh) 冲击重新扫描系统
JP3708277B2 (ja) 走査型光学測定装置
CN1170183C (zh) 一种激光共焦扫描显微成像仪
JP3766498B2 (ja) 走査型細胞測定装置および細胞測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020115