JPH08113775A - 蓄熱材組成物の製造方法ならびに蓄熱装置の製造方法 - Google Patents

蓄熱材組成物の製造方法ならびに蓄熱装置の製造方法

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JPH08113775A
JPH08113775A JP6251073A JP25107394A JPH08113775A JP H08113775 A JPH08113775 A JP H08113775A JP 6251073 A JP6251073 A JP 6251073A JP 25107394 A JP25107394 A JP 25107394A JP H08113775 A JPH08113775 A JP H08113775A
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川 晋 清
稔 ▼吉▲原
Minoru Yoshihara
Katsuhiro Saito
藤 克 博 斎
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Abstract

(57)【要約】 【構成】水と水ガラスと塩酸とを混合して均一なゲル状
物(溶液)を調製し、得られたゲル状物に、無水硫酸ナ
トリウム、過冷却防止剤および硫酸カルシウム2水塩を
任意の順序で1種ずつ混合することを特徴とする蓄熱材
組成物の製造方法。筒状容器内底部および/または内周
面に、過冷却防止剤例えばホウ酸ナトリウム10水塩を
充填する工程と、上記の方法で得られる蓄熱材組成物を
上記筒状容器内に充填する工程と、を含むことを特徴と
する蓄熱装置の製造方法。 【効果】蓄熱・放熱を繰り返し行っても、相分離せず、
過冷却現象が生ぜず、大きな潜熱を取り出すことがで
き、しかも長期間繰返して使用できる蓄熱材組成物およ
び蓄熱装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、蓄熱材組成物の製造方法
ならびに蓄熱装置の製造方法に関し、さらに詳しくは、
蓄熱・放熱効率に優れ、長期間繰返して使用できる蓄熱
材組成物の製造方法ならびにこのようにして得られる蓄
熱材組成物を用いた蓄熱装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】室内暖房装置として、潜熱の大きい組成
物からなる蓄熱材が広く用いられている。例えば、電気
料金の安い夜間電力によって蓄熱材を加熱融解してエネ
ルギーを貯え、この蓄熱材が凝固するときに発生する凝
固熱(潜熱)を昼間の室内暖房に利用する室内暖房装置
が用いられている。
【0003】このような蓄熱材としては、硫酸ナトリウ
ム10水塩(ボウ硝)が知られており、さらにこの硫酸
ナトリウム10水塩に過冷却防止剤(核発生剤)として
のホウ酸ナトリウム10水塩(ホウ砂,ボラックス)を
配合してなる蓄熱材組成物が広く用いられている。この
硫酸ナトリウム10水塩とホウ酸ナトリウム10水塩と
からなる蓄熱材組成物は、理論的には約58kcal/
kgの潜熱を有しており、融解状態にあるこの蓄熱材組
成物は、凝固する際に長時間にわたって一定温度領域で
多量の熱を放出し、室内を快適な温度に保つことができ
る。
【0004】ところが硫酸ナトリウム10水塩とホウ酸
ナトリウム10水塩とからなる蓄熱材は、加熱融解−凝
固を多数回繰り返すと、蓄熱量が低下することがあっ
た。またこの蓄熱材は、上述のように潜熱の理論値が約
58kcal/kgであるが、実際には20〜40kc
al/kg程度の潜熱しか取り出すことができないとい
う問題点があった。
【0005】本発明者は、硫酸ナトリウム10水塩とホ
ウ酸ナトリウム10水塩とからなる蓄熱材について、よ
り多くの潜熱を取り出すべく鋭意検討したところ、この
蓄熱材に硫酸カルシウム2水塩を配合することにより、
そしてまた各成分を特定の方法で配合してなる蓄熱材組
成物は、優れた蓄熱材としての特性を有することを見出
した。
【0006】なお、特公平5-79714号公報には、
「過冷却防止剤、無水硫酸ナトリウム、水および硫酸カ
ルシウム2水塩を一括混合し攪拌することにより粘調な
組成物を得る工程を有することを特徴とする蓄熱材の製
造方法。」が開示され、またその実施例1には、無水硫
酸ナトリウムと水と塩化ナトリウムと硫酸カルシウム2
水塩とホウ砂と微粉末シリカとの混合物を35℃で60
分間攪拌して粘調な組成物を得たことが記載されてい
る。
【0007】また、特公平4-22198号公報には、
「硫酸ナトリウム10水塩を主材とし、過冷却防止剤、
固液分離防止剤および増粘剤からなる蓄熱材組成物にお
いて、固液分離防止剤として水和性硫酸カルシウムを2
〜15重量%(該蓄熱材組成物中)、および増粘剤とし
てシリカ系増粘剤を添加することを特徴とする蓄熱
材。」が開示され、またその実施例1には、無水硫酸ナ
トリウムと水とα半水石膏と微粉末シリカとからなる混
合物を35℃で80分間攪拌した後、ホウ砂を加えて粘
調な組成物を得たことが記載され、またその実施例8に
は、硫酸に無水硫酸ナトリウムを約30℃で攪拌下に加
え、次いで3号水ガラスと水との1:1の混合物を徐々
に添加した後、さらに塩化ナトリウムとα-半水石膏を
添加し攪拌した後、ホウ砂を加え、攪拌を続けて組成物
を得たことが記載されている。
【0008】しかしながらこれら公報に記載の蓄熱材の
製法では、均一に配合成分を混合することができず、そ
のため充分に優れた特性を有する蓄熱材を得ることがで
きないという問題点がある。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、蓄熱材組成物
中の各成分が均一に混合され、大きな潜熱を取り出すこ
とができ、しかも長期間繰返して使用できる蓄熱材組成
物の製造方法ならびに蓄熱装置の製造方法を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【発明の概要】本発明に係る蓄熱材組成物の製造方法
は、水と水ガラスと塩酸とを混合して均一なpH7〜8
のゲル状物を調製し、得られたゲル状物に、無水硫酸ナ
トリウム(無水ボウ硝)、過冷却防止剤[例:ホウ酸ナ
トリウム10水塩(ホウ砂,ボラックス)]および硫酸
カルシウム2水塩(結晶石膏)を任意の順序で1種ずつ
混合することを特徴としている。
【0011】本発明においては、融点調節剤としての無
機塩を、水と水ガラスと塩酸とともに混合して均一なp
H7〜8のゲル状物を調製することが望ましい。本発明
に係る蓄熱装置の製造方法は、 [A]:筒状容器の底部および/または内周面に、過冷却
防止剤を充填する工程と、 [B]:水と水ガラスと塩酸と過冷却防止剤(例:ホウ酸
ナトリウム10水塩)とを混合して均一なゲル状物(溶
液)を調製し、得られたゲル状物に、無水硫酸ナトリウ
ム、過冷却防止剤および硫酸カルシウム2水塩を任意の
順序で1種ずつ混合してなる蓄熱材組成物を上記筒状容
器内に充填する工程と、を含むことを特徴としている。
【0012】このような本発明により得られる蓄熱材組
成物は、該組成物中の各成分が均一に混合されており、
蓄熱・放熱を繰り返し行っても、相分離せず、過冷却現
象が生ぜず、大きな潜熱を取り出すことができ、しかも
長期間繰返して使用できる。
【0013】また、上記のようにして製造された蓄熱装
置は、大きな潜熱を取り出すことができ、しかも長期間
繰返して使用できる。
【0014】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る蓄熱材組成物
の製造方法ならびに蓄熱装置の製造方法について具体的
に説明する。 [蓄熱材組成物の製造方法]本発明に係る蓄熱材組成物
の製造方法では、まず、水と水ガラス(Na2O・nSi
2,n=2〜4)と塩酸(HCl)とを混合して均一で
pH7〜8好ましくはpH7.1〜7.6のゲル状物
(溶液)を調製する。
【0015】このように均一なゲル状物(溶液)を調製
する際には、通常10〜60℃の温度で1分〜1時間、
好ましくは20〜50℃の温度で1分〜1/2時間攪拌
することが望ましい。
【0016】この際に用いられる水は、例えば後述する
無水硫酸ナトリウムと結合して硫酸ナトリウム10水塩
(ボウ硝,Na2SO4・10H2O)の形成などに寄与す
るが、得られる蓄熱材組成物中に、通常20〜70重量
%、好ましくは40〜60重量%、さらに好ましくは4
5〜55重量%となるような量で用いられることが望ま
しい。
【0017】水ガラスは、蓄熱材組成物の増粘などに寄
与し該蓄熱材組成物中における含有量が通常0.2〜2
0重量%、好ましくは1〜10重量%、さらに好ましく
は2〜7重量%となるような量で、換言すればSiO2
量に換算して、蓄熱材組成物中における含有量が0.0
6〜6重量%となるような量で用いられることが望まし
い。但し、本明細書中で、水ガラス量は、44%濃度の
Na2O・2SiO2量に換算した値である。
【0018】塩酸は、上記水ガラスの中和などに寄与
し、水ガラスの塩基成分を中和し得る量で用いればよい
が、より具体的には得られる蓄熱材組成物中における含
有量が、35%塩酸に換算して通常0.1〜10重量
%、好ましくは0.5〜5重量%、さらに好ましくは1
〜3.5重量%となるような量で用いられることが望ま
しい。
【0019】本発明においては、上記のように水と水ガ
ラスと塩酸とを混合して均一なpH7〜8のゲル状物
(溶液)を調製するが、この際に融点調節剤を添加混合
してもよく、また、後述するように得られたゲル状物に
添加混合してもよい。このような融点調節剤としては、
NaCl、KCl、NH4Cl、NaNO3等の無機塩が
挙げられ、本発明においては、このような融点調節剤を
1種または2種以上配合してもよい。このような融点調
節剤は、蓄熱材組成物中における含有量が、通常0.1
〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%となるような
量で用いられることが好ましい。
【0020】本発明においては、次いで、上記のように
して得られたゲル状物(溶液)に、無水硫酸ナトリウム
(無水ボウ硝)、過冷却防止剤および硫酸カルシウム2
水塩(結晶石膏)を任意の順序で1種ずつ混合する。換
言すれば、本発明においては、無水硫酸ナトリウム(無
水ボウ硝)と、過冷却防止剤と、硫酸カルシウム2水塩
(結晶石膏)のうちの何れか1種と、上記のようにして
得られたゲル状物(溶液)とを混合した後、残る2種の
うちの何れか1種と混合し、次いで最後に残った1種と
混合する。
【0021】このように無水硫酸ナトリウムと、過冷却
防止剤(例:ホウ酸ナトリウム10水塩)と、硫酸カル
シウム2水塩のうちの何れか1種、例えば無水硫酸ナト
リウムと、上記ゲル状物(溶液)とを混合するには、通
常、10〜60℃の温度で1分〜1時間、好ましくは2
0〜50℃の温度で1分〜1/2時間攪拌することが望
ましい。
【0022】次いで、上記の均一なゲル状物と無水硫酸
ナトリウムとの混合物を、例えば過冷却防止剤としての
ホウ酸ナトリウム10水塩と混合するには、通常10〜
60℃の温度で1分〜1時間、好ましくは20〜50℃
の温度で1分〜1/2時間攪拌することが望ましい。
【0023】上記の均一なゲル状物と無水硫酸ナトリウ
ムと、過冷却防止剤としてのホウ酸ナトリウム10水塩
との混合物を、最後に残った硫酸カルシウム2水塩と混
合するには、通常10〜60℃の温度で10分〜2時
間、好ましくは20〜50℃の温度で20分〜1時間攪
拌することが望ましい。
【0024】なお、上記ゲル状物に、既に硫酸ナトリウ
ム10水塩(ボウ硝)が添加されている場合には、硫酸
カルシウム2水塩(結晶石膏)をさらに添加して1/2
時間程度攪拌すると、得られる混合物の粘土は上昇す
る。このため、硫酸ナトリウム10水塩(ボウ硝)およ
び硫酸カルシウム2水塩(結晶石膏)の添加後に、他の
塩類[例:ホウ酸ナトリウム10水塩(ボラックス)、
NaCl]を添加すると均一に分散しにくい状態とな
る。従って、ゲル状物への塩類の添加混合順序は特に問
わないが、全ての塩類を添加した後、1/2時間程度攪
拌することが望ましい。
【0025】なお本発明においては、上記ゲル状物(溶
液)への無水硫酸ナトリウムと、過冷却防止剤と、硫酸
カルシウム2水塩との添加混合順序を適宜変えることが
できるが、その場合にも、それぞれ添加混合すべき化合
物に対応した上記条件を採用することができる。また、
上記混合操作は、いずれも通常では常圧下に行われる
が、特に限定されない。
【0026】上記無水硫酸ナトリウムは、蓄熱材組成物
の主材として蓄熱・放熱に寄与し、該蓄熱材組成物中に
おける含有量が、通常15〜50重量%、好ましくは2
0〜45重量%、さらに好ましくは25〜40重量%と
なるような量で用いられることが望ましい。なお、本発
明においては前述した水と、この無水硫酸ナトリウムと
は、その重量比[水/無水硫酸ナトリウム]が通常1.
27〜2(モル比では10〜15)となるような量で用いら
れる。また、本発明においては、上記無水硫酸ナトリウ
ムに代えて、硫酸ナトリウム10水塩(ボウ硝,Na2
4・10H2O)を用いることができ、その場合には、
上記した水の量を減らすことができる。
【0027】過冷却防止剤としては、例えば、ホウ酸ナ
トリウム10水塩(ホウ砂,ボラックス)、無水ホウ酸
ナトリウム等が挙げられる。このような融点調節剤は、
得られた蓄熱材組成物冷却時の結晶化の核(核発生剤)
となり、硫酸ナトリウム10水塩の微細結晶化を促進
し、過冷却防止に寄与し、蓄熱材組成物中におけるその
含有量Zが、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.
5〜10重量%、さらに好ましくは1〜5重量%となる
ような量で用いられることが望ましい。なお、本発明に
おいては、上記のようにホウ酸ナトリウム10水塩に代
えて、無水ホウ酸ナトリウムと水とを用いることができ
るが、この場合には、上記水の量を増加させればよい。
【0028】また、後述するように、用いられる過冷却
防止剤の一部X[例:Zの5〜45重量%]を筒状容器
内の底部などに偏在させ、過冷却防止剤の残部Y[例:
蓄熱容器内の過冷却防止剤総量Zの95〜55重量%]
を他の配合成分と混合して蓄熱材組成物として筒状容器
内の底部等以外の部分に充填する場合がある。このよう
な場合には、筒状容器内の底部以外の部分に充填される
蓄熱材組成物中における過冷却防止剤の含有量が、上記
過冷却防止剤総量Zから、筒状容器内の底部などに偏在
させる分Xを差し引いた量(Z−X)となるような量
で、上記過冷却防止剤は用いられる。
【0029】一例を挙げれば、得られる蓄熱容器中にお
ける過冷却防止剤としてのホウ酸ナトリウム10水塩総
量が、蓄熱容器内に充填される蓄熱材量の10重量%で
あり、この蓄熱材量の20重量%(蓄熱材中では2重量
%に相当)が筒状容器底部に偏在する場合には、蓄熱材
組成物中におけるホウ酸ナトリウム10水塩の量が8重
量%となるような量でホウ酸ナトリウム10水塩を蓄熱
材組成物調製時に用いればよい。
【0030】硫酸カルシウム2水塩(結晶石膏)は、得
られた蓄熱材組成物の固液相分離防止などに寄与し、蓄
熱材組成物中における含有量が、通常0.1〜2.9重
量%、好ましくは0.5〜2.5重量%、さらに好まし
くは1.0〜1.8重量%となるような量で用いられる
ことが望ましい。この硫酸カルシウム2水塩の量が2.
9重量%を超えると、得られる蓄熱材組成物の耐久性が
低下することがある。
【0031】このようにして得られる蓄熱材組成物は、
それぞれ上記のような量の水と水ガラス(Na2O・nS
iO2,n=2〜4)と塩酸(HCl)と過冷却防止剤
[例:ホウ酸ナトリウム10水塩(ホウ砂,ボラックス,
Na247・10H2O)]と無水硫酸ナトリウム(無
水ボウ硝,Na2SO4)と硫酸カルシウム2水塩(結晶
石膏,CaSO4・2H2O)とからなっており、通常、
水:20〜70重量%、水ガラス:44%濃度のNa2
O・2SiO2量に換算して0.2〜20重量%、塩酸:
35%塩酸に換算して0.1〜10重量%、無水硫酸ナ
トリウム:15〜50重量%、過冷却防止剤:0.1〜
20重量%、硫酸カルシウム2水塩:0.1〜2.9重
量%とからなっている。
【0032】本発明においては、蓄熱材組成物を調製す
る際に、融点調節剤を用いることができ、このような融
点調節剤は、前述したように水と水ガラスと塩酸とを混
合して均一なpH7〜8のゲル状物を調製する際に用い
てもよく、得られたゲル状物に添加混合してもよく、さ
らにはゲル状物調製時とゲル状物調製後の両方に分けて
添加混合してもよい。得られたゲル状物に融点調節剤を
添加混合する場合には、このゲル状物に、上記無水硫酸
ナトリウムと過冷却防止剤と硫酸カルシウム2水塩とこ
の融点調節剤とを任意の順序で1種ずつ混合すればよ
い。このような融点調節剤は、蓄熱材組成物中における
含有量が0.5〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量
%となるような量で用いられることが好ましい。
【0033】このようにして得られた蓄熱材組成物で
は、各成分すなわち水、水ガラス、塩酸、過冷却防止
剤、無水硫酸ナトリウムおよび硫酸カルシウム2水塩
(および必要に用いられる融点調節剤)が均一に混合さ
れており、蓄熱・放熱を繰り返し行っても、相分離せ
ず、過冷却現象が生ぜず、大きな潜熱を取り出すことが
でき、しかも長期間繰返して使用できる。 [蓄熱装置の製造方法]次に、本発明に係る蓄熱装置の
製造方法について図面を参照しつつ具体的に説明する。
なお、図中、同一符号は同一部材を示す。
【0034】図1および図3は、いずれも本発明の一実
施例により得られる蓄熱装置の縦断面図である。図2、
図4は、それぞれ図1、図3に示す蓄熱装置の[A]−
[A]線方向断面図である。
【0035】図1に示す蓄熱装置1では、筒状容器2内
底部(端面)6に、ホウ酸ナトリウム10水塩(ボラッ
クス)が偏在し、かつ筒状容器2内の残るスペースに
は、上記の製造方法により得られた蓄熱材組成物3が充
填されている。なお、図1においては、該組成物中にも
含まれているホウ酸ナトリウム10水塩が、筒状容器2
内の一方の端面6に偏在している態様が示されている
が、このホウ酸ナトリウム10水塩は、筒状容器内の他
方の端面6Aまたは内周面9に偏在していてもよい。
【0036】本発明に係る蓄熱装置の製造方法では、上
記のような蓄熱装置1を以下のようにして製造してい
る。すなわち、本発明に係る蓄熱装置の製造方法では、 [A]:筒状容器2の底部6および/または内周面9に、
過冷却防止剤[例:ホウ酸ナトリウム10水塩(ホウ
砂,ボラックス)]を充填する工程と、 [B]:水と水ガラスと塩酸とを混合して均一なpH7〜
8のゲル状物(溶液)を調製し、得られたゲル状物に、
無水硫酸ナトリウム(無水ボウ硝)、過冷却防止剤、お
よび硫酸カルシウム2水塩(結晶石膏)を任意の順序で
1種ずつ混合してなる蓄熱材組成物3を上記筒状容器2
内に充填する工程とを含んでいる。
【0037】詳説すれば、本発明においては、[A]:筒
状容器の底部6および/または内周面9に、過冷却防止
剤を充填し、次いで、[B]:上記蓄熱材組成物の製造方
法で得られた蓄熱材組成物3を残るスペースに充填する
か、あるいは、上記[B]工程を行った後に[A]工程を行っ
てもよく、[A]工程と[B]工程とを同時に行ってもよい。
なおこのように[A]工程と[B]工程とを同時に行なうに
は、例えば、一方端側から筒状容器の底部6に、過冷却
防止剤を充填し、他方端6A側から上記の製造方法で得
られた蓄熱材組成物3を充填すればよい。この[B]工程
で用いられる蓄熱材組成物は、前記蓄熱材組成物の製造
方法により得られる。
【0038】本発明においては、このように筒状容器2
内に充填される過冷却防止剤の一部Xは、筒状容器内底
部6に偏在しており、残部は、蓄熱材組成物3中に含ま
れているが、この図1に示す蓄熱装置1では、筒状容器
2内に充填されている過冷却防止剤総量Zの5〜45重
量%、好ましくは10〜40重量%を筒状容器2の底部
6に偏在させるように上記[A]工程で充填し、この過冷
却防止剤の残部Y(=Z−X)を他の配合成分とともに
蓄熱材組成物3として上記[B]工程で充填することが好
ましい。
【0039】この図1に示すように、過冷却防止剤の一
部が筒状容器2内の一方の端面6に偏在されており、し
かも過冷却防止剤の残部は、無水硫酸ナトリウム等の他
の配合成分と共に均一に混合されて蓄熱材組成物3とし
て充填されていると、過冷却防止剤の結晶は、硫酸ナト
リウムが水と結合して硫酸ナトリウム10水塩として凝
固する際の核となり、蓄熱材組成物全体を速やかに結晶
化(凝固)させることができる。このような蓄熱装置1
では、大きな潜熱を取り出すことができ、しかも長期間
繰返して使用できる。
【0040】なお、上記説明においては、図1に示すよ
うに、過冷却防止剤例えばホウ酸ナトリウム10水塩の
一部が筒状容器2の一方の端面6に偏在し、ホウ酸ナト
リウム10水塩の残部は、他の配合成分とともに蓄熱材
組成物3として筒状容器2内の残余のスペースに充填さ
れる態様を示したが、筒状容器2内全体に、上記の方法
で得られる蓄熱材組成物3が充填されていてもよい(図
示せず)。このように筒状容器2内全体に、本発明によ
り得られる蓄熱材組成物3が充填される場合には、ホウ
酸ナトリウム10水塩等の過冷却防止剤は、その全量を
蓄熱材組成物の調製時に用いればよい。
【0041】なお、本発明において用いられる筒状容器
2は、図1に示すように両末端が封止された円筒状であ
ってもよく、また、図3に示すように、筒状容器2内
に、筒状容器2とほぼ同じ長さの筒状中空芯材15が、
筒状容器2と同心円状に配置されていてもよい。この図
3に示す蓄熱装置1では、断面円形状の筒状容器2と筒
状中空芯材15との間隙11に蓄熱材組成物3が充填さ
れる。なお、該筒状容器内周面9と該筒状中空芯材外周
面との径方向距離Dは、5〜25mm、好ましくは10
〜20mmであることが望ましい。
【0042】筒状容器2用の材料としては、耐久性、柔
軟性があり、例えば床等に埋め込んで使用できるように
耐腐食性も有することが好ましく、このような材料とし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、アクリ
ル樹脂、塩化ビニル、アルミ、銅、鉄、ステンレス等が
挙げられるが、アクリル樹脂またはポリプロピレン(P
P)が好ましい。このような筒状容器2用の材料は、筒
状中空芯材15用の材料としても用いられる。また、本
発明において用いられる筒状容器および筒状中空芯材1
5は、断面形状が楕円状であってもよい。また、このよ
うな筒状容器2の端面を含む外周面7は、ポリプロピレ
ン(PP)等からなる筒状容器の外周面にセラミック材
配合塗料を塗布する等の方法にて粗面化されるなど伝熱
面積が大きくなっていることが好ましく、該外周面7に
は、放熱板が設けられていてもよい。
【0043】図3に示す蓄熱装置1では、上記のように
蓄熱材組成物中の各配合成分は均一に混合されており、
しかも蓄熱材組成物3は円筒状に充填されており、筒状
中空芯材部分(すなわち筒状容器2の中心部)には存在
しないため、相分離等が起こることなく蓄熱材組成物3
は効率的に凝固し、蓄熱装置1内に貯えられた大きな潜
熱を取り出すことができる。しかも、この蓄熱装置1で
は、筒状中空芯材15内の空隙12に液体(例:水)等
の熱媒体、あるいはヒータ13を通すことも可能である
ため、筒状容器内周面方向と筒状中空芯材の外周面方向
との両方向から筒状容器2の中心部に向かって、相分離
等が起こることなく蓄熱材組成物は効率的に凝固し、蓄
熱装置1内に貯えられた潜熱を取り出すことができる。
【0044】このようにして得られた蓄熱装置1は、例
えば、屋内の床下にセットされる。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る蓄熱材組成物の製造方法に
よれば、水と水ガラスと塩酸と無水硫酸ナトリウムと過
冷却防止剤と硫酸カルシウム2水塩とを均一に混合する
ことができるため、得られた蓄熱材組成物は、蓄熱・放
熱を繰り返し行っても、相分離せず、過冷却現象が生ぜ
ず、大きな潜熱を取り出すことができ、しかも長期間繰
返して使用できる。
【0046】また、本発明に係る蓄熱装置の製造方法に
より得られた蓄熱装置では、大きな潜熱を取り出すこと
ができ、しかも長期間繰返して使用できる。
【0047】
【実施例】以下、本発明に係る蓄熱材組成物の製造方法
ならびに蓄熱装置の製造方法について実施例に基づいて
さらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例
により何等制限されるものではない。
【0048】
【実施例1】(融点調節剤無添加タイプ) それぞれ下記のような量の水と水ガラスと塩酸とを40
℃で1/2時間混合して均一なpH7.5のゲル状物
(溶液)を調製した。
【0049】得られたゲル状物に、下記の量の無水硫
酸ナトリウム(無水ボウ硝)を加えて40℃で0.1時
間混合し、次いでホウ酸ナトリウム10水塩(ボラッ
クス)を加えて40℃で0.1時間混合し、さらに硫
酸カルシウム2水塩(結晶石膏)を加えて40℃で1/
2時間混合して蓄熱材組成物を製造した。
【0050】 [蓄熱材組成物の配合組成] 水(H2O) ・・・・51.39重量部 無水硫酸ナトリウム(無水ボウ硝,Na2SO4) ・・36.34重量部 硫酸カルシウム2水塩(結晶石膏,CaSO4・2H2O)・・・2.0重量部 ホウ酸ナトリウム10水塩(ボラックス,Na247・10H2O) ・・・・3.0重量部 水ガラス(44%Na2O・2SiO2) ・・・・4.83重量部 塩酸(35%HCl) ・・・・2.44重量部 (蓄熱材組成物合計100重量部) この蓄熱材組成物を、外表面が粗面化された筒状容器
(内径D:15mm,肉厚:2.5mm,長さL:12
00mm)内に充填して蓄熱装置を製造した。この蓄熱
装置内の蓄熱材組成物を常温(25℃)から28℃に昇
温させた後、元の温度まで降温させる操作を5000回
行ない相分離の発生、蓄熱・放熱を測定した。
【0051】その結果、常温(25℃)から28℃まで
昇温すると、熱吸収(潜熱蓄熱)を開始して160分間
経過時点で、246KJ/Kgの吸熱が認められ、25
℃まで温度が下がると放熱(凝固)を開始して160分
経過時点で、224KJ/Kgの放熱が認められた。
【0052】またこの蓄熱材組成物が充填された上記蓄
熱装置では、上記のような蓄熱・放熱を繰り返し行って
も、相分離せず、過冷却現象が生ぜず、大きな潜熱を取
り出すことができ、しかも長期間繰返して使用できるこ
とが確認された。
【0053】
【実施例2】それぞれ下記のような量の水と水ガラスと
塩酸と融点調節剤としてのNaClとを40℃で1/2
時間混合して均一なpH7.5のゲル状物(溶液)を調
製した。
【0054】得られたゲル状物に、下記の量の無水硫
酸ナトリウム(無水ボウ硝)を加えて40℃で0.1時
間混合し、次いでホウ酸ナトリウム10水塩(ホウ
砂,ボラックス)を加えて40℃で0.1時間混合し、
さらに硫酸カルシウム2水塩(結晶石膏)を加えて4
0℃で1/2時間混合して蓄熱材組成物を製造した。
【0055】 [蓄熱材組成物の配合組成] 水(H2O) ・・・・50.76重量部 無水硫酸ナトリウム(無水ボウ硝,Na2SO4) ・・36.34重量部 硫酸カルシウム2水塩(結晶石膏,CaSO4・2H2O) ・・・2.0重量部 ホウ酸ナトリウム10水塩(ボラックス,Na247・10H2O) ・・・・3.0重量部 水ガラス(44%Na2O・2SiO2) ・・・・4.83重量部 塩酸(35%HCl) ・・・・2.44重量部 食塩(NaCl) ・・・・0.63重量部 (蓄熱材組成物合計100重量部) この蓄熱材組成物を用いて、実施例1と同様にして蓄熱
装置を製造し、実施例1と同様の試験を行った。
【0056】その結果、実施例1と同様の結果が得られ
た。
【0057】
【実施例3】実施例2において、水と水ガラスと塩酸と
を40℃で1/2時間混合して均一なpH7.5のゲル
状物(溶液)を調製し、得られたゲル状物に無水硫酸
ナトリウム(無水ボウ硝)を加えて40℃で0.1時間
混合した後、ホウ酸ナトリウム10水塩(ボラック
ス)を加えて40℃で0.1時間混合し、次いで硫酸
カルシウム2水塩(結晶石膏)を加えて40℃で0.1
時間混合し、さらに融点調節剤(NaCl)を加えて
40℃で1/2時間混合して蓄熱材組成物を製造した以
外は、実施例1と同様にして蓄熱装置を製造し、実施例
1と同様の試験を行った。
【0058】その結果、実施例2と同様の結果が得られ
た。
【0059】
【実施例4】実施例2において、蓄熱材組成物中の各成
分の配合量を下記のように変えた以外は、実施例1と同
様にして蓄熱装置を製造し、実施例1と同様の試験を行
った。
【0060】その結果、耐久性の点で実施例2より優れ
た効果が得られた。その他の点は実施例2と同様であ
る。 [蓄熱材組成物の配合組成] 水(H2O) ・・・・50.76重量部 無水硫酸ナトリウム(無水ボウ硝,Na2SO4) ・・36.84重量部 硫酸カルシウム2水塩(結晶石膏,CaSO4・2H2O) ・・・1.5重量部 ホウ酸ナトリウム10水塩(ボラックス,Na247・10H2O) ・・・・3.0重量部 水ガラス(44%Na2O・2SiO2) ・・・・4.83重量部 塩酸(35%HCl) ・・・・2.44重量部 食塩(NaCl) ・・・・0.63重量部 (蓄熱材組成物合計100重量部)
【0061】
【実施例5】実施例3において、蓄熱材組成物中の各成
分の配合量を下記のように変えた以外は、実施例3と同
様にして蓄熱装置を製造し、実施例3と同様の試験を行
った。
【0062】その結果、耐久性の点で実施例3より優れ
た効果が得られた。その他の点は実施例3と同様であ
る。 [蓄熱材組成物の配合組成] 水(H2O) ・・・・50.76重量部 無水硫酸ナトリウム(無水ボウ硝) ・・36.84重量部 硫酸カルシウム2水塩(結晶石膏) ・・・1.5重量部 ホウ酸ナトリウム10水塩(ボラックス) ・・・・3.0重量部 水ガラス(44%Na2O・2SiO2) ・・・・4.83重量部 塩酸(35%HCl) ・・・・2.44重量部 食塩(NaCl) ・・・・0.63重量部 (蓄熱材組成物合計100重量部)
【0063】
【実施例6】それぞれ下記の量の水と水ガラスと塩酸と
融点調節剤としてのNaClとを40℃で1/2時間混
合して均一なpH7.5のゲル状物(溶液)を調製し
た。
【0064】得られたゲル状物と、下記の量の無水硫
酸ナトリウム(無水ボウ硝)とを40℃で0.1時間混
合した後、硫酸カルシウム2水塩(結晶石膏)を加え
て40℃で0.1時間混合し、次いで、下記の量の2/
3(2.0重量部)のホウ酸ナトリウム10水塩(ボ
ラックス)を加えて40℃で1/2時間混合して蓄熱材
組成物[b-1]を調製した。
【0065】一方、実施例1と同様の筒状容器内底部
に、残部(1.0重量部)のホウ酸ナトリウム10水塩
(ボラックス)を充填した。得られたホウ酸ナトリウム
10水塩入り筒状容器内に、上記蓄熱材組成物[b-1]
を充填して、蓄熱装置を製造した。
【0066】この蓄熱装置を用いて実施例1と同様の試
験を行なった。その結果、実施例2よりも速やかに結晶
化が進行した。 [蓄熱材の配合組成] 水(H2O) ・・・・50.76重量部 無水硫酸ナトリウム(無水ボウ硝,Na2SO4) ・・36.34重量部 硫酸カルシウム2水塩(結晶石膏,CaSO4・2H2O) ・・・2.0重量部 ホウ酸ナトリウム10水塩(ボラックス,Na247・10H2O) ・・・・3.0重量部(但し、底部に1.0重量部偏 在し、残る2.0重量部は、他の配合成分と均一に混ざっている。) 水ガラス(44%Na2O・2SiO2) ・・・・4.83重量部 塩酸(35%HCl) ・・・・2.44重量部 食塩(NaCl) ・・・・0.63重量部 (蓄熱材合計100重量部)
【0067】
【実施例7】それぞれ実施例6と同様な量の水と水ガラ
スと塩酸とを40℃で1/2時間混合して均一なpH
7.5のゲル状物(溶液)を調製した。
【0068】得られたゲル状物と、実施例6と同様の量
の無水硫酸ナトリウム(無水ボウ硝)を加えて40℃
で0.1時間混合し、次いで硫酸カルシウム2水塩
(結晶石膏)を加えて40℃で0.1時間混合し、次い
で融点調節剤(NaCl)を加えて40℃で0.1時
間混合し、さらに2.0重量部のホウ酸ナトリウム1
0水塩(ホウ砂,ボラックス)を加えて40℃で1/2
時間混合して、蓄熱材組成物[b-2]を調製した。
【0069】一方、実施例1と同様の筒状容器内底部
に、残部(1.0重量部)のホウ酸ナトリウム10水塩
(ホウ砂,ボラックス)を充填した。得られたホウ酸ナ
トリウム10水塩入り筒状容器内に、上記蓄熱材組成物
[b-2]を充填して、蓄熱装置を製造した。
【0070】この蓄熱装置を用いて実施例1と同様の試
験を行なったところ、実施例3よりも速やかに結晶化が
進行した。
【0071】
【実施例8】実施例6において、蓄熱材中の各成分の配
合量を実施例4と同様とした以外は、実施例6と同様に
して蓄熱装置を製造した。
【0072】この蓄熱装置を用いて実施例1と同様の試
験を行なたところ、実施例4よりも速やかに結晶化が進
行し、また耐久性にも優れていた。
【0073】
【実施例9】実施例7において、蓄熱材中の各成分の配
合量を実施例5と同様とした以外は、実施例7と同様に
して蓄熱装置を製造した。
【0074】この蓄熱装置を用いて実施例1と同様の試
験を行なったところ、実施例5よりも速やかに結晶化が
進行し、また耐久性にも優れていた。
【0075】
【実施例10〜13】実施例2〜5において、得られた
ゲル状物への無水硫酸ナトリウム(無水ボウ硝)と
ホウ酸ナトリウム10水塩(ボラックス)の添加混合順
序を温度、時間等の条件とともに入れ換えた以外は、そ
れぞれ実施例2〜5と同様にして蓄熱装置を製造した。
【0076】この蓄熱装置を用いて実施例1と同様の試
験を行なったところ、それぞれ対応する実施例2〜5と
同様の結果が得られた。
【0077】
【実施例14〜17】実施例6〜9において、得られた
ゲル状物への無水硫酸ナトリウム(無水ボウ硝)と
ホウ酸ナトリウム10水塩(ボラックス)の添加混合順
序を温度、時間等の条件とともに入れ換えた以外は、そ
れぞれ実施例6〜9と同様にして蓄熱装置を製造した。
【0078】この蓄熱装置を用いて実施例1と同様の試
験を行なったところ、それぞれ対応する実施例6〜9と
同様の結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る蓄熱装置の縦
断面図である。
【図2】図2は、図1に示す蓄熱装置の[A]−[A]
線方向断面図である。
【図3】図3は、本発明の第2の実施例に係る蓄熱装置
の縦断面図である。
【図4】図4は、図3に示す蓄熱装置の[A]−[A]
線方向断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・ 蓄熱装置 2・・・・・・筒状容器 3・・・・・・蓄熱材組成物 6,6A・・・・・・ 筒状容器内端部(底面) 7・・・・・・筒状容器外周面 9・・・・・・筒状容器内周面 11・・・・・・筒状容器と筒状中空芯材間の間隙 12・・・・・・筒状中空芯材内の空隙 13・・・・・・ヒータ 15・・・・・・筒状中空芯材 D・・・・・・筒状容器内周面と筒状中空芯材外周面との径方
向距離 S・・・・・・ 筒状容器内径。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎 藤 克 博 群馬県渋川市1497番地 関東電化工業株式 会社渋川工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水と水ガラスと塩酸とを混合して均一なp
    H7〜8のゲル状物を調製し、 得られたゲル状物に、 無水硫酸ナトリウム、過冷却防止剤および硫酸カルシウ
    ム2水塩を任意の順序で1種ずつ混合することを特徴と
    する蓄熱材組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】融点調節剤としての無機塩を、水と水ガラ
    スと塩酸とともに混合して均一なpH7〜8のゲル状物
    を調製することを特徴とする請求項1に記載の蓄熱材組
    成物の製造方法。
  3. 【請求項3】[A]:筒状容器の底部および/または内周
    面に、過冷却防止剤を充填する工程と、 [B]:水と水ガラスと塩酸とを混合して均一なpH7〜
    8のゲル状物を調製し、得られたゲル状物に、 無水硫酸ナトリウム、過冷却防止剤および硫酸カルシウ
    ム2水塩を任意の順序で1種ずつ混合してなる蓄熱材組
    成物を上記筒状容器内に充填する工程と、を含むことを
    特徴とする蓄熱装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021161228A (ja) * 2020-03-31 2021-10-11 株式会社カネカ 無機系潜熱蓄熱材組成物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0579714A (ja) * 1991-09-20 1993-03-30 Hitachi Ltd 極低温冷凍装置

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