JPH08113740A - 水性記録用インク - Google Patents

水性記録用インク

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JPH08113740A
JPH08113740A JP24986394A JP24986394A JPH08113740A JP H08113740 A JPH08113740 A JP H08113740A JP 24986394 A JP24986394 A JP 24986394A JP 24986394 A JP24986394 A JP 24986394A JP H08113740 A JPH08113740 A JP H08113740A
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JP
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water
ink
pigment
resin
inorganic salt
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JP24986394A
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Osamu Ishibashi
修 石橋
Hiroto Nakamura
弘人 中村
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字時の吐出安定性や保存信頼性に優れた水
性記録インクを提供すること。 【構成】 少なくとも水と顔料と水不溶性樹脂を含むイ
ンクにおいて、インク中に無機塩を含むことを特徴と
し、好ましくは無機塩の水への飽和溶解度が0℃(液
体)において20重量%以上であることを特徴とする。
また、少なくとも水と顔料と水不溶性樹脂と無機塩を含
むインクにおいて、インク中に水溶性樹脂を含み、好ま
しくは該水溶性樹脂がイオン解離基を有する物質である
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体インクを用いて記
録を行うインクジェットプリンタに供する水性記録イン
クに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録用インクは水
及び有機溶剤、ワックス等に着色剤として染料を溶解さ
せたものが主なものであったが、その記録物は染料の特
性上、耐光性、耐水性に乏しいものであった。それを解
決するために、着色剤としてカーボンブラック、アニリ
ンブラック等の顔料を用いたインクが考案され、特開平
4−18464号公報、特開平6−100810号公報
等に示されている。
【0003】これら顔料インクには、他の成分として、
紙上にインクを定着させるための水溶性高分子、乾燥防
止や粘度調整用の水溶性有機溶剤、その他多くの成分が
含まれている。インクジェット記録インクには、微細な
吐出ノズルを粗大粒子等によって目詰まりさせないこ
と、製造中また保存中にインク物性の変化及び固形分の
析出がないこと等の課題がある。特に顔料を着色剤とす
るインクは、水性媒体中に顔料微粒子が分散されている
分散系であるため、分散している顔料粒子が保存過程中
に凝集したり、水溶性樹脂が乾燥固化して粗大粒子を形
成しやすく、完全な溶液である染料インクと比較すると
信頼性がやや劣っている。
【0004】このため製造工程中に濾過や遠心分離を行
うことによって、ノズルの目詰まりや固形分析出の原因
となるインク中の粗大粒子を除去する方法が、特開昭6
4−48875号公報や特開平2−255875号公報
に記載されている。また、小さな粒子が分散系内で比較
的安定であることを利用して、インク中の顔料粒子の粒
径を一定以下に制限することにより吐出安定性、保存安
定性を向上させる方法が特開平1−204979号公報
に記載されている。
【0005】また、インクジェット用インク中に熱可塑
性の水不溶性樹脂を分散させて、印字時あるいは印字直
後に印字画像を加熱手段を用いて熱定着することによ
り、印字画像の耐水性や耐擦性を向上させる方法が研究
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、非水溶性成分
を含むインクの水分が蒸発すると、顔料や水不溶性樹脂
などの固形分が析出することは避けられない。インクの
乾燥固化がノズル内や近傍で発生すると、インクの不吐
出や飛翔方向のずれが生じ、正常な印字が不可能にな
る。
【0007】特に、インク中の水不溶性樹脂を熱定着さ
せる方法では、加熱手段が発する熱が印字ヘッドの温度
を上昇させるため、ノズル部分のインクの蒸発や樹脂の
固化が起こりやすい。
【0008】本発明はこのような問題点を解決するもの
であり、その目的とするところは、インクの乾燥固化を
防止し、および乾燥固化したインクの再分散性を向上さ
せることにより、印字時の吐出安定性や保存信頼性に優
れた水性記録インクを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
用水性記録インクは、少なくとも水と顔料と水不溶性樹
脂を含むインクにおいて、インク中に無機塩を含むこと
を特徴とし、好ましくは水に対する無機塩の飽和溶解度
が、0℃(液体)において20重量%以上であることを
特徴とする。また、前記のインク中に水溶性樹脂を含む
ことを特徴とし、好ましくは水溶性樹脂がイオン解離基
を有する物質であることを特徴とする。
【0010】
【作用】ノズルの目詰まりによる印字不良を防止するに
は、単にインク調製時に粗大粒子を除去するだけでな
く、保存過程や印字時において粒子の凝集固化現象を抑
制しなくてはならない。その防止方法を検討した結果、
インク中に無機塩を含有させることによりインクの凝集
固化を抑制できることがわかった。
【0011】水溶性の無機塩には水分を吸収しようとす
る性質がある。これは、その無機塩の飽和水溶液の水蒸
気圧が、当該温度における空気の水蒸気分圧より低いた
めで、一般に潮解とよばれる。したがって、印字ヘッド
のノズル部分においてインクの水分が蒸発をはじめて
も、ノズル部分のインクは無機塩の飽和水溶液に近い状
態となると、インクは空気中の水分を吸収するため、ノ
ズル部のインクは乾燥固化しにくく、インクの吐出安定
性が高い。
【0012】凝集粒子の源となる顔料粒子や水不溶性樹
脂は、乾燥によっていったん凝集固化すると水に再分散
しにくい。しかし、インク中に無機塩のイオンが存在し
ていると、凝集粒子内にもイオンが取り込まれるため、
凝集粒子にインクの水分が触れると粒子内のイオンは水
分へ拡散しようとする。したがって、凝集粒子は親水性
が強く、インクの水分にほぐされて容易に再分散するた
め、粗大粒子の成長が抑制できる。また、凝集固化が進
んで凝集粒子がかなり成長した場合でも、ポンプによる
吸引動作等を行って凝集粒子と水分を積極的に接触させ
れば、凝集粒子中のイオンの拡散によって粒子は迅速に
崩壊するため、凝集粒子によるインク滴の飛行方向曲が
りやノズルの目詰まりを簡単に復帰させることが可能で
ある。
【0013】また、このインクに水溶性樹脂を添加する
ことにより、水不溶成分の分散安定性を高め、再分散性
を向上させることができる。さらに該水溶性樹脂がイオ
ン解離基を持つことにより、インクに含まれる無機塩が
水溶性樹脂の溶解を促進するため、より効果が高い。
【0014】(発明の具体的説明)本発明の水性記録イ
ンクに使用する顔料は特に限定されたものではなく、主
溶媒である水との親和性が良いものであれば使用でき、
例えば、モノクロ用としては、ファーネスブラック、ラ
ンプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラッ
ク等のカーボンブラック類、または、銅、鉄等の金属単
体、オルトニトロアニリンブラック等が使用できる。更
にカラー用としては、ファーストイエロー10G、ジス
アゾエローAAMX、ジスアゾエローAAOT、ジスア
ゾエローAAOA、黄色酸化鉄、ジスアゾエローHR、
オルトニトロアニリンオレンジ、ジニトロアニリンオレ
ンジ、バルカンオレンジ、トルイジンレッド、塩素化パ
ラレッド、ブリリアントファーストスカーレット、ナフ
トールレッド23、ピラゾロンレッド、バリウムレッド
2B、カルシウムレッド2B、ストロンチウムレッド2
B、マンガンレッド2B、バリウムリソームレッド、ピ
グメントスカーレッド3Bレーキ、レーキボルドー10
B、アンソシン3Bレーキ、アンソシン5Bレーキ、ロ
ーダミン6Gレーキ、エオシンレーキ、べんがら、ファ
フトールレッドFGR、ローダミンBレーキ、メチルバ
イオレッドレーキ、ジオキサジンバイオレッド、ベーシ
ックブルー5Bレーキ、ベーシックブルー6Gレーキ、
ファストスカイブルー、アルカリブルーRトナー、ピー
コックブルーレーキ、紺青、群青、レフレックスブルー
2G、レフレックスブルーR、ブリリアントグリーンレ
ーキ、ダイアモンドグリーンチオフラビンレーキ、フタ
ロシアニングリーンG、グリーンゴールド、フタロシア
ニングリーンY、酸化鉄粉、さびこ、亜鉛華、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウム、アルミナ
ホワイト、アルミニウム粉、ブロンズ粉、昼光けい光顔
料、パール顔料、ナフトールカーミンFB、ナフトール
レッドM、パーマネントカーミンFB、ファストエロー
G、ジスアゾエローAAA、ジスアゾオレンジPMP、
レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B、フタロシ
アニンブルー、キナクリドンレッド、ジオキサンバイオ
レッド、ビクトリアピュアブルー、アルカリブルーGト
ナー等、その他顔料表面を樹脂等で処理したグラフトカ
ーボン等の加工顔料等が使用できる。その添加量は、
0.5〜20重量%が好ましいが、さらには1〜10重
量%が好ましい。粒径は25μm以下の顔料を用いる
が、さらには1μm以下の粒子からなる顔料を用いるこ
とが好ましい。
【0015】顔料の分散方法としては、、従来から用い
られている顔料微細分散法、例えばボールミル、サンド
ミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシ
ェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パ
ールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等各
種を用いることができる。ただしビーズ等のメディアを
使用する分散方法の場合、メディアからの不純物の混入
が考えられるので、メディアの洗浄や、有害不純物を析
出しないメディアを使用するなどの対策を行うことが必
要である。
【0016】顔料の分散をより良好に行うために、分散
剤を添加することが好ましい。分散剤として、通常アニ
オン系、ノニオン系界面活性剤、または高分子分散剤等
を使用したものでも、ソープフリーでもかまわない。例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等、及び
これらの塩、アクリル酸エステル類、スチレンまたはそ
の誘導体、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等のエ
チレン性不飽和単量体等を単独、また2種類以上を混合
及び重合させて用いることができる。
【0017】水を主成分とした媒体中に水不溶性樹脂を
分散させた分散液、例えばアクリル酸エステル系、メタ
クリル酸エステル系、スチレン系、スチレン−アクリル
共重合体、オレフィン系及びアミノ基、アミド基、カル
ボキシル基、水酸基等の親水性官能基を有するモノマー
等の単独重合または共重合樹脂エマルジョン、マイクロ
エマルジョン、内部3次元架橋した有機微粒子、パラフ
ィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワック
ス等の天然・合成ワックスエマルジョン、ラテックス、
コロイド溶液、懸濁液等を前記インクに添加することが
できる。
【0018】ノズルの目詰まり防止のために水溶性の無
機塩を添加する。使用できる塩としては、塩化物・臭化
物などのハロゲン化物、水酸化物、炭酸塩・硫酸塩・硝
酸塩・リン酸塩など、水に溶解するものなら基本的に何
でも使用できるが、インク中における安定性を高め、ま
たより大きな吸湿効果を得るために、水に対する飽和溶
解度が0℃(液体)において20重量%以上のものがよ
い。具体的には、AlCl3,CaBr2,CaCl2,CuCl2,H3PO4,KBr,
K3PO4,LiBr,LiCl,MgCl2,ZnCl2など、吸湿性の大きな塩
が好ましい。また、顔料や水不溶性樹脂の分散状態を破
壊しないために、インクのpHを大きく変化させないも
のが好ましい。
【0019】水不溶成分の分散安定性を向上させるため
に水溶性樹脂を添加することができる。たとえば、リグ
ニンスルホン酸塩、セラック等の天然高分子、ポリリン
酸等の陰イオン性高分子、ゼラチン、カゼイン等のタン
パク質、アラビアゴム等の天然ゴム、サボニン等のグル
コキシド、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導
体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リエチレングリコール等の非イオン性高分子等のうち1
種または2種類以上を混合して用いることができる。
【0020】水溶性樹脂のなかでもとりわけ、固化した
樹脂の再分散性をさらに向上させる目的で、ポリマー骨
格中にイオン解離基を有する水溶性樹脂であることが好
ましい。例えばポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル
酸共重合物塩、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合物
塩、スチレン−マレイン酸共重合物塩、ビニルナフタレ
ン−マレイン酸共重合物塩、β−ナフタレンスルホン酸
ホリマリン縮合物のナトリウム塩などがあげられる。こ
れらの樹脂は、インク中の無機塩のイオンによって溶解
が促進されるため、再分散性が高い。
【0021】また、水または水と水溶性有機溶剤を前記
インクに添加することができる。水はイオンその他の不
純物を除いた超純水を用いることが好ましい。水溶性有
機溶剤としては、アルコール類、グリコール類が挙げら
れる。例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、
n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の
アルコール類、モノエチレングリコール、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、グ
リセリン、ポリエチレングリコール等のグリコール類が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】その他、必要に応じて防カビ剤、防錆剤、
消泡剤、粘度調整剤、浸透剤、pH調整剤、ノズル乾燥
防止剤として尿素、チオ尿素、エチレン尿素等を添加す
ることができる。
【0023】また、顔料分散後の粗大粒子、ゴミ、混裁
物を除去するために、フィルターを用いて加圧または減
圧濾過処理を一回以上の工程で行うか、あるいは遠心分
離機を用いて遠心分離処理を単独、もしくは濾過処理と
組み合わせて行うのが好ましい。
【0024】
【実施例】以下実施例に基づき本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0025】インクの製造は以下の手順で行ったがこれ
に限定されるものではない。まず超純水中に水溶性樹脂
やトリエタノールアミンなどの水溶性有機溶剤を加えて
30分以上攪拌溶解させ、次に無機塩を攪拌溶解させ
る。次に、顔料を洗浄するため、超純水中で攪拌し濾過
する。これを3−5回行う。次に洗浄した顔料と分散剤
を超純水中にてペイントシェイカーを用いて30分以上
攪拌混合し、粒径が約1μm以下になったことを顕微鏡
観察により確認する。その顔料分散液に前出の水溶性樹
脂その他の溶液を混合し、30分以上攪拌する。
【0026】調製が終了したインクは、孔径5μm、フ
ィルター直径47mmのステンレス製メッシュフィルタ
ーにて加圧圧力1Kg/cm2で加圧濾過してゴミ及び
粗大粒子を除去し、平均粒径0.15μmの水性記録用
インクを得た。また孔径の大きいフィルターで前濾過を
行うのは、粗大粒子の捕集効率を高くするために好まし
い。
【0027】こうして得られたインク組成物について、
各インクを70℃で1ヶ月保存し、粒子の凝集の発生を
顕微鏡で検査した。評価結果は次のように分類した。 ◎:直径10μm以上の粒子が見あたらない。 ○:直径10〜20μmの粗大粒子がわずかに見受けら
れる。 △:直径15〜25μmの粗大粒子が目につく。 ×:粗大粒子が多数発生し、直径25μm以上のものも
ある。
【0028】また、各インク1滴を40℃湿度50%で
1週間乾燥させ、固化したインクに超純水を滴下して再
び溶解・分散されるかを確認した。評価結果は次のよう
に分類した。 ◎:固化インクが超純水に均一に再溶解・分散する。 ○:固化物が微小な粒となって残るものの、超純水はイ
ンクの色に染まる。 △:固化インクはいくつかの固まりに割れる程度。超純
水には少々色がつく。 ×:固化インクはほとんど溶解せず、超純水にほとんど
色がつかない。
【0029】また吐出ノズル径50μm、圧電素子駆動
電圧25V、駆動周波数7.2kHz、解像度360ド
ット/インチの試作48ノズルインクジェットプリンタ
を用いて、12時間20℃および40℃(いずれも湿度
50%)での連続印字中のドット抜けの有無を調査する
連続吐出安定性評価を行った。
【0030】評価に使用したインクジェットプリンター
の構成を図1に示す。
【0031】インクジェット方式の印字ヘッド2が、プ
ラテン1と対峙した位置に、プラテンの長辺方向に移動
するキャリッジ装置7に搭載され、プラテン1には紙送
りローラ3と紙抑えローラ4が接していて、記録紙5を
プラテン1に沿わせている。印字ヘッド2には吐出調整
手段であるヘッド駆動装置6が接続されている。
【0032】プラテン1は、アルミニウム管を基材とし
て、表面にシリコンゴムコーティングが施されており、
図示しない駆動装置により回転する。
【0033】印字ヘッド2は圧電素子を用いる形式のイ
ンクジェット印字ヘッドであり、48個のインク吐出ノ
ズルをキャリッジの移動方向に対し垂直な方向に1列に
配置している。
【0034】紙送りローラ3は鋼製の芯材にアクリルニ
トリルゴムで形成したゴムローラのの対であり、プラテ
ン1に接触するように配置され、プラテン1に従動し記
録紙5を搬送する。
【0035】紙押さえローラ4は鋼製の芯材にナイロン
糸を植毛したローラであり、プラテン1に軽く接すると
ともに、紙送りローラ3より僅かに早い速度で回転す
る。
【0036】次に、動作について説明する。
【0037】印字動作開始に当たって、図示しない給紙
装置によって、プラテン1と紙押さえローラ3の間に記
録紙5が送り込まれ、プラテン1と紙送りローラ3が所
定量回転することで、記録紙5を印字ヘッド2と対峙す
る場所に位置させる。記録紙5の先端は紙押さえローラ
4に噛み込まれ、紙抑えローラ4の回転により記録紙5
はプラテン1に密着する。
【0038】図示しないインクタンクよりインクが供給
された印字ヘッド2は、キャリッジ1の移動と印字パタ
ーンに従って、そのノズルから選択的にインク滴を吐出
し、記録紙5上にインク像の書き込みを行なう。その際
に、プラテン内に組み込まれたヒーター8によって、記
録紙5は水不溶性樹脂の最低造膜温度以上に熱せられる
ため、インク像は記録紙5上に強固に定着される。
【0039】プラテン1と紙押さえローラ4の所定量の
回転と、キャリッジ移動による印字を繰り返すことで、
記録紙全体への印字を行った後、図示しない排紙トレイ
に記録紙5を排出し、印字終了とする。
【0040】ドット抜けについては、評価結果を次のよ
うに分類した。 ◎:全ノズル合計で12時間以内にドット抜け100回
以内発生。 ○:全ノズル合計で6時間以内にドット抜け100回以
内発生。 △:全ノズル合計で1時間以内にドット抜け100回以
内発生。 ×:不吐出ノズルが発生する。
【0041】また、上記の評価機にインクを充填させた
まま動作を停止させ、ヘッドのノズル部分にキャップ等
をせずに40℃湿度50%で1週間放置したあと、ノズ
ルをポンプで吸引してから再吐出させた。このときに、
全てのノズルからインクが吐出されるまでに必要なポン
プの吸引圧を測定した。
【0042】表1に、各実施例と各比較例のインク組成
(重量%)を示す。
【0043】
【表1】
【0044】水不溶性樹脂やエマルジョンは、すべて樹
脂固形分の重量%である。また、無機塩の名称の後ろの
括弧内の数値は、0℃での水(液体)に対する飽和溶解
度(飽和水溶液に占める塩の重量%)である。
【0045】比較例1は、実施例1の組成より無機塩を
除き、かわりに超純水を加えたものである。また、比較
例2は、実施例1の組成より無機塩を除き、かわりに吸
湿性は有するがイオン解離基をもたないトリエチレング
リコールを加えたものである。
【0046】以上の実施例、比較例の評価結果を表2に
示す。
【0047】
【表2】
【0048】実施例1−4の組成で作製したものは、イ
ンクの保存安定性や吐出安定性が良好であることがわか
る。ヘッドを開放したまま放置しても、再吐出させるた
めに必要なポンプ吸引圧も低く、容易に復帰させること
ができる。
【0049】それに対して比較例1−2では、保存過程
において顔料粒子の凝集が早く発生するほか、インクが
乾燥固化しやすいので、インクの吐出安定性が悪化す
る。乾燥固化物は再分散しにくく、ノズル内のインクが
乾燥固化して目詰まりを起こすと正常に復帰させるのが
困難である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、少
なくとも水と顔料と水不溶性樹脂を含むインクにおい
て、インク中に無機塩を含むことにより、顔料粒子や水
溶性樹脂などの乾燥固化を防止して再分散が促進される
ため、インクの保存信頼性が向上し、粗大粒子の発生に
よる印字不安定やノズルの目詰まりを防止することがで
きる。
【0051】また、上記のインクに水溶性樹脂を添加
し、好ましくはその水溶性樹脂がイオン解離基を有する
ことによって、さらに効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続吐出安定性試験に使用したインクジェット
プリンタを示す斜視図である。
【符号の説明】
1:プラテン 2:印字ヘッド 3:紙送りローラ 4:紙抑えローラ 5:記録紙 6:ヘッド駆動装置 7:キャリッジ装置 8:ヒーター

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水と顔料と水不溶性樹脂を含
    むインクにおいて、インク中に無機塩を含むことを特徴
    とする水性記録用インク。
  2. 【請求項2】 上記無機塩の水に対する飽和溶解度が、
    0℃(液体)において20重量%以上であることを特徴
    とする請求項1記載の水性記録用インク。
  3. 【請求項3】 水溶性樹脂を含むことを特徴とする請求
    項1記載の水性記録用インク。
  4. 【請求項4】 上記水溶性樹脂がイオン解離基を有する
    物質であることを特徴とする請求項3記載の水性記録用
    インク。
JP24986394A 1994-10-14 1994-10-14 水性記録用インク Pending JPH08113740A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09176533A (ja) * 1995-10-06 1997-07-08 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク組成物及びインクジェット記録方法
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