JPH08113706A - アラミド組成物 - Google Patents
アラミド組成物Info
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- JPH08113706A JPH08113706A JP25050794A JP25050794A JPH08113706A JP H08113706 A JPH08113706 A JP H08113706A JP 25050794 A JP25050794 A JP 25050794A JP 25050794 A JP25050794 A JP 25050794A JP H08113706 A JPH08113706 A JP H08113706A
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- Japan
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- copper
- aramid
- component
- solvent
- dope
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、耐光性が向上し、且つ高強
度、高モジュラスのアラミドを提供するものである。 【構成】 アラミドに対し、銅化合物を銅の重量に換算
して0.0005〜0.05%添加してなるアラミド組
成物。
度、高モジュラスのアラミドを提供するものである。 【構成】 アラミドに対し、銅化合物を銅の重量に換算
して0.0005〜0.05%添加してなるアラミド組
成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐光性の改善されたア
ラミド組成物に関する。更に詳しくは、耐光性、吸湿性
及び吸湿による寸法安定性の改善されたアラミド組成物
に関する。
ラミド組成物に関する。更に詳しくは、耐光性、吸湿性
及び吸湿による寸法安定性の改善されたアラミド組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】アラミドは、高強度、高モジュラス及び
高い耐熱性を活かして繊維、フィルムなどに幅広く用い
られている。しかしながら、アラミドについては従来か
ら指摘されている欠点として耐光性の悪さがある。従来
のアラミド耐光性向上技術としては、ポリメタフェニレ
ンイソフタルアミドのN−メチルピロリドン溶液(ドー
プ)にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及び酸化防止
剤を添加して耐光性を向上させる方法が提案されている
(特開昭49−100322号公報)。しかし、この方
法による耐光性向上の程度は必ずしも満足できるもので
はない。
高い耐熱性を活かして繊維、フィルムなどに幅広く用い
られている。しかしながら、アラミドについては従来か
ら指摘されている欠点として耐光性の悪さがある。従来
のアラミド耐光性向上技術としては、ポリメタフェニレ
ンイソフタルアミドのN−メチルピロリドン溶液(ドー
プ)にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及び酸化防止
剤を添加して耐光性を向上させる方法が提案されている
(特開昭49−100322号公報)。しかし、この方
法による耐光性向上の程度は必ずしも満足できるもので
はない。
【0003】一方、パラ型アラミドの代表例であるポリ
パラフェニレンテレフタルアミド(PPTA)は、溶融
困難且つ難溶性であるため、硫酸などの特殊な溶媒に溶
解した上で成形される。従って、一般の溶融可能重合体
と異なり、添加剤を原液ドープ中に添加することによっ
て種々の機能性を付与する方法では硫酸系溶媒中での安
定性という点から採用できる添加剤は種類が限られる。
このような例としては、カーボンブラックの添加(特開
昭64−85316号公報)や有機顔料の添加(特開昭
64−14317号公報)が提案されているが、これら
の方法では、”きなり”の繊維を得ることは難しく、色
相が限定されるうえ、剤の分散が難しいため成形後の強
度が充分に発現されない場合がある。
パラフェニレンテレフタルアミド(PPTA)は、溶融
困難且つ難溶性であるため、硫酸などの特殊な溶媒に溶
解した上で成形される。従って、一般の溶融可能重合体
と異なり、添加剤を原液ドープ中に添加することによっ
て種々の機能性を付与する方法では硫酸系溶媒中での安
定性という点から採用できる添加剤は種類が限られる。
このような例としては、カーボンブラックの添加(特開
昭64−85316号公報)や有機顔料の添加(特開昭
64−14317号公報)が提案されているが、これら
の方法では、”きなり”の繊維を得ることは難しく、色
相が限定されるうえ、剤の分散が難しいため成形後の強
度が充分に発現されない場合がある。
【0004】また、一般にアラミドドープに紫外線吸収
剤などを溶解させた後、成形する方法では、例えば繊維
に成形する場合、高温では紫外線吸収剤等は殆ど分解し
てしまうため、その効果を充分に発現させることができ
ない。
剤などを溶解させた後、成形する方法では、例えば繊維
に成形する場合、高温では紫外線吸収剤等は殆ど分解し
てしまうため、その効果を充分に発現させることができ
ない。
【0005】一方、成形された後ではアラミド特有の高
い結晶性、高い分子鎖間力が障害となり、添加剤をポリ
マー中に強固に含有せしめることは非常に困難である。
そこでパラ型アラミドの耐光性向上法として、水に膨潤
した未乾燥の繊維に紫外線吸収剤などを含有せしめる方
法が提案されている(特開昭49−75824号公報、
特開昭50−12322号公報、特開昭53−3502
0号公報、特公昭56−33487号公報、特開平1−
240533号公報)。しかし、かかる方法で紫外線吸
収剤などの比較的大きな分子を繊維中に含浸せしめると
繊維の分子間構造を乱すことになり繊維強度などの力学
的特性が低下する。
い結晶性、高い分子鎖間力が障害となり、添加剤をポリ
マー中に強固に含有せしめることは非常に困難である。
そこでパラ型アラミドの耐光性向上法として、水に膨潤
した未乾燥の繊維に紫外線吸収剤などを含有せしめる方
法が提案されている(特開昭49−75824号公報、
特開昭50−12322号公報、特開昭53−3502
0号公報、特公昭56−33487号公報、特開平1−
240533号公報)。しかし、かかる方法で紫外線吸
収剤などの比較的大きな分子を繊維中に含浸せしめると
繊維の分子間構造を乱すことになり繊維強度などの力学
的特性が低下する。
【0006】一方、ポリアミドに銅塩などを含有せしめ
て、熱安定性や耐光性を改善するのは公知の技術であ
る。例えば、特公昭49−12333号公報では、銅塩
などをポリアミドに添加して熱安定性を向上せしめるこ
とが提案されている。更に、特開昭53−102954
号公報には、ポリアミドに対し銅塩などを添加して光安
定性を改善することが提案されている。ナイロン等にお
いて、熱安定性や耐光性向上のために銅化合物を添加す
る場合、銅塩単独ではなく、銅の析出を抑える剤ととも
に用いるので、一般に糸物性は低下する。
て、熱安定性や耐光性を改善するのは公知の技術であ
る。例えば、特公昭49−12333号公報では、銅塩
などをポリアミドに添加して熱安定性を向上せしめるこ
とが提案されている。更に、特開昭53−102954
号公報には、ポリアミドに対し銅塩などを添加して光安
定性を改善することが提案されている。ナイロン等にお
いて、熱安定性や耐光性向上のために銅化合物を添加す
る場合、銅塩単独ではなく、銅の析出を抑える剤ととも
に用いるので、一般に糸物性は低下する。
【0007】一般に、紫外線吸収剤を含め添加剤類は、
成形物の機械的物性を損なわぬ様に、目的とする性能の
満足できる範囲でできるだけ少ない添加量が好ましく、
更に成形物の耐光性向上のためには、紫外線吸収剤はで
きるだけ成形物の表面に多く存在していることが望まし
い。添加剤を含有したドープを湿式成形すると、凝固条
件を選べば、添加物はポリマーの溶媒とともに凝固浴の
方へブリードアウトさせることができるので、成形物表
面に局在化せしめることができる。これに対し、添加剤
の溶融混練では、一般に成形物内に均一に存在する場合
が多い。従って、同一添加量では、溶融成形に比べて湿
式成形の方が、紫外線吸収剤を成形物表面により高密度
に存在せしめることができるので好ましい。
成形物の機械的物性を損なわぬ様に、目的とする性能の
満足できる範囲でできるだけ少ない添加量が好ましく、
更に成形物の耐光性向上のためには、紫外線吸収剤はで
きるだけ成形物の表面に多く存在していることが望まし
い。添加剤を含有したドープを湿式成形すると、凝固条
件を選べば、添加物はポリマーの溶媒とともに凝固浴の
方へブリードアウトさせることができるので、成形物表
面に局在化せしめることができる。これに対し、添加剤
の溶融混練では、一般に成形物内に均一に存在する場合
が多い。従って、同一添加量では、溶融成形に比べて湿
式成形の方が、紫外線吸収剤を成形物表面により高密度
に存在せしめることができるので好ましい。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、従来の技術に於けるか
かる問題点を解決し、湿式成形して得られる、耐光性が
向上して且つ高強度、高モジュラスのアラミドを提供す
るものである。
かる問題点を解決し、湿式成形して得られる、耐光性が
向上して且つ高強度、高モジュラスのアラミドを提供す
るものである。
【0009】
【発明の構成】本発明は「(請求項1) アラミドに対
し、銅化合物を銅の重量に換算して0.0005〜0.
05%添加してなるアラミド組成物。(請求項2) 請
求項1のアラミド組成物からなるドープを湿式成形して
得られるアラミド成形物。」である。
し、銅化合物を銅の重量に換算して0.0005〜0.
05%添加してなるアラミド組成物。(請求項2) 請
求項1のアラミド組成物からなるドープを湿式成形して
得られるアラミド成形物。」である。
【0010】アラミドとは、実質的に、一種類以上の公
知の芳香族ジアミンと、一種類以上の芳香族酸ハライド
によって得られるものであり、パラ型でもメタ型でも良
いがパラ型がより好ましい。好ましい芳香族ジアミンと
しては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジア
ミン、ベンチジン、4,4’’−ジアミノ−p−ターフ
ェニル、2,7−ジアミノフルオレン、2,8−ジアミ
ノフェノキサチン、1,4−、1,5−または2,6−
ナフタレンジアミン、3,3’−、3,4’−、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−、3,
4’−、4,4’−ジアミノジフェニルアミド、3,
3’−、3,4’−、4,4’−ジアミノジフェニルス
ルフィド、3,3’−、3,4’−、4,4’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、3,3’−、3,4’−、4,
4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−、3,4’
−、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、および、そ
の芳香環に1個以上の低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ハロゲノ基、ニトロ基などの非反応性官能基を含む
ものなどや、2,2−ビス−4(4−アミノフェノキ
シ)フェニルプロパン、2,2−ビス−4(3−アミノ
フェノキシ)フェニルプロパン、2,2−ビス−4(4
−アミノフェノキシ)フェニルヘキサフロロプロパン、
2,2−ビス−4(3−アミノフェノキシ)フェニルヘ
キサフロロプロパン、ビス−4(4−アミノフェノキ
シ)フェニルスルホン、ビス−4(3−アミノフェノキ
シ)フェニルスルホン、1,4−ビス−(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス−(3−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、1,3−ビス−(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,3−ビス−(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、4,4’−ビス−(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、4,4’ビス−(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、p−キシリレンジアミン、m−キシリ
レンジアミン、p−アミノベンジルアミン、m−アミノ
ベンジルアミン、9,10−ビス−(4−アミノフェニ
ル)アントラセン、9,9−ビス−(4−アミノフェニ
ル)フルオレンなどが挙げられる。
知の芳香族ジアミンと、一種類以上の芳香族酸ハライド
によって得られるものであり、パラ型でもメタ型でも良
いがパラ型がより好ましい。好ましい芳香族ジアミンと
しては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジア
ミン、ベンチジン、4,4’’−ジアミノ−p−ターフ
ェニル、2,7−ジアミノフルオレン、2,8−ジアミ
ノフェノキサチン、1,4−、1,5−または2,6−
ナフタレンジアミン、3,3’−、3,4’−、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−、3,
4’−、4,4’−ジアミノジフェニルアミド、3,
3’−、3,4’−、4,4’−ジアミノジフェニルス
ルフィド、3,3’−、3,4’−、4,4’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、3,3’−、3,4’−、4,
4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−、3,4’
−、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、および、そ
の芳香環に1個以上の低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ハロゲノ基、ニトロ基などの非反応性官能基を含む
ものなどや、2,2−ビス−4(4−アミノフェノキ
シ)フェニルプロパン、2,2−ビス−4(3−アミノ
フェノキシ)フェニルプロパン、2,2−ビス−4(4
−アミノフェノキシ)フェニルヘキサフロロプロパン、
2,2−ビス−4(3−アミノフェノキシ)フェニルヘ
キサフロロプロパン、ビス−4(4−アミノフェノキ
シ)フェニルスルホン、ビス−4(3−アミノフェノキ
シ)フェニルスルホン、1,4−ビス−(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス−(3−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、1,3−ビス−(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,3−ビス−(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、4,4’−ビス−(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、4,4’ビス−(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、p−キシリレンジアミン、m−キシリ
レンジアミン、p−アミノベンジルアミン、m−アミノ
ベンジルアミン、9,10−ビス−(4−アミノフェニ
ル)アントラセン、9,9−ビス−(4−アミノフェニ
ル)フルオレンなどが挙げられる。
【0011】芳香族ジカルボン酸ハライドとしては、テ
レフタル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、2,6
−、2,5−ナフタレンジカルボン酸クロリド、4,
4’−ジフェニルジカルボン酸クロリド、および、その
芳香環に1個以上の低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ハロゲノ基、ニトロ基などの非反応性官能基を含む
ものなどが挙げられる。
レフタル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、2,6
−、2,5−ナフタレンジカルボン酸クロリド、4,
4’−ジフェニルジカルボン酸クロリド、および、その
芳香環に1個以上の低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ハロゲノ基、ニトロ基などの非反応性官能基を含む
ものなどが挙げられる。
【0012】本発明におけるアラミドは、成形、特に紡
糸原液となる溶媒に可溶であることが好ましい。溶媒に
溶解したドープは、溶液重合を行った後の溶液ドープで
も、別途得られたアラミドを硫酸、クロロ硫酸、フロロ
硫酸などの酸や、有機溶媒に溶解せしめたものでもよ
い。また、等方性でも光学異方性でもよいが、等方性の
方が好ましい。
糸原液となる溶媒に可溶であることが好ましい。溶媒に
溶解したドープは、溶液重合を行った後の溶液ドープで
も、別途得られたアラミドを硫酸、クロロ硫酸、フロロ
硫酸などの酸や、有機溶媒に溶解せしめたものでもよ
い。また、等方性でも光学異方性でもよいが、等方性の
方が好ましい。
【0013】重合溶媒、あるいは再溶解溶媒としては、
一般に公知の非プロトン性有機極性溶媒を用いるが、例
を挙げるとN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−
2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N−ジ
メチルブチルアミド、N,N−ジメチルイソブチルアミ
ド、N−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチルメト
キシアセトアミド、N−アセチルピロリジン、N−アセ
チルピペリジン、N−メチルピペリドン−2、N,N’
−ジメチルエチレン尿素、N,N’−ジメチルプロピレ
ン尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルマロンアミ
ド、N−アセチルピロリドン、N,N,N’,N’−テ
トラメチル尿素、ジメチルスルホキシドなどである。
一般に公知の非プロトン性有機極性溶媒を用いるが、例
を挙げるとN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−
2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N−ジ
メチルブチルアミド、N,N−ジメチルイソブチルアミ
ド、N−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチルメト
キシアセトアミド、N−アセチルピロリジン、N−アセ
チルピペリジン、N−メチルピペリドン−2、N,N’
−ジメチルエチレン尿素、N,N’−ジメチルプロピレ
ン尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルマロンアミ
ド、N−アセチルピロリドン、N,N,N’,N’−テ
トラメチル尿素、ジメチルスルホキシドなどである。
【0014】溶液重合の前、途中、終了時あるいは別途
得られたアラミドを溶媒に溶解せしめる場合には、溶解
性を向上せしめるために溶解助剤として無機塩を適当量
添加しても差し支えない。このような無機塩としては、
例えば、塩化リチウム、塩化カルシウム等が挙げられ
る。この他、メチル−トリ−n−ブチルアンモニウム塩
化物、メチル−トリ−n−プロピルアンモニウム塩化
物、テトラ−n−プロピルアンモニウム塩化物、テトラ
−n−ブチルアンモニウム塩化物のような四級アンモニ
ウム塩でもよい。
得られたアラミドを溶媒に溶解せしめる場合には、溶解
性を向上せしめるために溶解助剤として無機塩を適当量
添加しても差し支えない。このような無機塩としては、
例えば、塩化リチウム、塩化カルシウム等が挙げられ
る。この他、メチル−トリ−n−ブチルアンモニウム塩
化物、メチル−トリ−n−プロピルアンモニウム塩化
物、テトラ−n−プロピルアンモニウム塩化物、テトラ
−n−ブチルアンモニウム塩化物のような四級アンモニ
ウム塩でもよい。
【0015】アラミドの重合度は特に制限はないが、ポ
リマーが溶媒に溶けるならば、成形加工性を損なわない
範囲内で重合度は大きい方が好ましい。アラミドを溶液
重合する場合、酸成分とジアミン成分との比は実質的に
等モルで反応させるが重合度制御のためいずれかの成分
を過剰に用いることもできる。また、末端封鎖剤として
単官能性の酸成分、アミン成分等を使用してもよい。
リマーが溶媒に溶けるならば、成形加工性を損なわない
範囲内で重合度は大きい方が好ましい。アラミドを溶液
重合する場合、酸成分とジアミン成分との比は実質的に
等モルで反応させるが重合度制御のためいずれかの成分
を過剰に用いることもできる。また、末端封鎖剤として
単官能性の酸成分、アミン成分等を使用してもよい。
【0016】本発明で用いられる銅塩としては、銅は、
単体であっても、一価のイオンでも二価のイオンでもよ
い。好ましい銅塩としては、酢酸銅(II)、臭化銅
(I)、臭化銅(II)、塩化銅(I)、塩化銅(II)、
クエン酸銅(II)、シアン化銅(I)、4−シクロヘキ
シル酪酸銅、塩化アンモニウム銅(II)、二りん酸銅
(II)、ふっ化銅(II)、ギ酸銅(II)、グルコン酸銅
(II)、水酸化銅(II)、ヨウ化銅(I)、ナフテン酸
銅、硝酸銅(II)、オレイン酸銅(II)、しゅう酸銅
(II)、酸化銅(I)、酸化銅(II)、りん酸銅(I
I)、フタル酸銅(II)、塩化カリウム銅、ロダン化銅
(I)、硫酸銅(II)、塩基性硫酸銅(II)、硫化銅
(II)、チオシアン酸銅(I)、過塩素酸銅、酒石酸
銅、イソフタル酸銅、ステアリン酸銅などが挙げられ、
それらは結晶水を有していてもよい。特に好ましい銅塩
としては、塩化銅(II)、ヨウ化銅(I)である。
単体であっても、一価のイオンでも二価のイオンでもよ
い。好ましい銅塩としては、酢酸銅(II)、臭化銅
(I)、臭化銅(II)、塩化銅(I)、塩化銅(II)、
クエン酸銅(II)、シアン化銅(I)、4−シクロヘキ
シル酪酸銅、塩化アンモニウム銅(II)、二りん酸銅
(II)、ふっ化銅(II)、ギ酸銅(II)、グルコン酸銅
(II)、水酸化銅(II)、ヨウ化銅(I)、ナフテン酸
銅、硝酸銅(II)、オレイン酸銅(II)、しゅう酸銅
(II)、酸化銅(I)、酸化銅(II)、りん酸銅(I
I)、フタル酸銅(II)、塩化カリウム銅、ロダン化銅
(I)、硫酸銅(II)、塩基性硫酸銅(II)、硫化銅
(II)、チオシアン酸銅(I)、過塩素酸銅、酒石酸
銅、イソフタル酸銅、ステアリン酸銅などが挙げられ、
それらは結晶水を有していてもよい。特に好ましい銅塩
としては、塩化銅(II)、ヨウ化銅(I)である。
【0017】本発明において用いられる銅塩は、単一塩
であっても数種類の混合物であってもよい。また、例え
ば無機や有機の硫黄化合物のようなナイロンで用いられ
ている公知の銅の析出防止剤を添加してもよい。
であっても数種類の混合物であってもよい。また、例え
ば無機や有機の硫黄化合物のようなナイロンで用いられ
ている公知の銅の析出防止剤を添加してもよい。
【0018】銅塩のアラミドへの割合は、銅化合物を銅
の重量に換算して0.0005〜0.05重量%であ
る。更に好ましくは、0.001〜0.03重量%が好
ましい。これより銅塩が少ないと充分な耐光性向上の効
果が得られず、これより銅塩が多いと、初期物性が著し
く悪くなるほか、逆に耐光性を悪くしてしまうことがあ
る。
の重量に換算して0.0005〜0.05重量%であ
る。更に好ましくは、0.001〜0.03重量%が好
ましい。これより銅塩が少ないと充分な耐光性向上の効
果が得られず、これより銅塩が多いと、初期物性が著し
く悪くなるほか、逆に耐光性を悪くしてしまうことがあ
る。
【0019】銅塩の、アラミドへの配合は以下のように
行うのが好ましい。即ち、成形用のアラミドドープが、
溶液重合反応後にアラミドポリマーを単離せずに得られ
るものであるならば、銅塩を単体、スラリーあるいは溶
液として、成形前に配合することが好ましい。銅塩が結
晶水を持たないときには、重合前に銅塩を添加しておい
てもよい。銅塩が結晶水を有するときは、一般にはアラ
ミドの原料として一般的な芳香族酸ハライドが結晶水と
反応し、重合反応を阻害したりするので、重合反応後に
添加する必要がある。
行うのが好ましい。即ち、成形用のアラミドドープが、
溶液重合反応後にアラミドポリマーを単離せずに得られ
るものであるならば、銅塩を単体、スラリーあるいは溶
液として、成形前に配合することが好ましい。銅塩が結
晶水を持たないときには、重合前に銅塩を添加しておい
てもよい。銅塩が結晶水を有するときは、一般にはアラ
ミドの原料として一般的な芳香族酸ハライドが結晶水と
反応し、重合反応を阻害したりするので、重合反応後に
添加する必要がある。
【0020】また、アラミドドープが、別途得られたア
ラミドを溶媒に再溶解せしめて得られる場合は、再溶解
の段階で溶媒に銅塩単体、スラリーまたは溶液として配
合せしめてもよいし、成形前に銅塩と配合してもよい。
これらの配合方法は、撹拌翼やエクストルーダーなどを
使用した動的配合でもスタティックミキサーによる静的
配合でもよい。
ラミドを溶媒に再溶解せしめて得られる場合は、再溶解
の段階で溶媒に銅塩単体、スラリーまたは溶液として配
合せしめてもよいし、成形前に銅塩と配合してもよい。
これらの配合方法は、撹拌翼やエクストルーダーなどを
使用した動的配合でもスタティックミキサーによる静的
配合でもよい。
【0021】また、ドープから湿式成形する場合は、乾
燥前の膨潤している成形物を、銅塩が溶解または分散し
ている溶液または媒体に対し、浸漬または接触せしめ
て、銅塩を含浸せしめてもよい。この場合、銅塩の種類
により、成形物への含浸速度が異なるので、銅塩の濃
度、浸漬または接触時間も異なるが、一般には、0.0
01〜1%程度の液を0.1〜60秒間程度、浸漬また
は接触せしめるのが好ましい。
燥前の膨潤している成形物を、銅塩が溶解または分散し
ている溶液または媒体に対し、浸漬または接触せしめ
て、銅塩を含浸せしめてもよい。この場合、銅塩の種類
により、成形物への含浸速度が異なるので、銅塩の濃
度、浸漬または接触時間も異なるが、一般には、0.0
01〜1%程度の液を0.1〜60秒間程度、浸漬また
は接触せしめるのが好ましい。
【0022】本発明の銅塩は、配合されるマトリックス
となるアラミドと均一に混合できることが成形物の機械
的物性の面から好ましいが、機械的物性の低下が許容範
囲内であれば、不均一に分散しているだけでも構わな
い。また、アラミド組成物に、本発明の目的を損なわな
い範囲内で、他の紫外線吸収剤、酸化防止剤等の改質
剤、顔料、公知の析出防止剤あるいは安定剤を併用して
もよい。
となるアラミドと均一に混合できることが成形物の機械
的物性の面から好ましいが、機械的物性の低下が許容範
囲内であれば、不均一に分散しているだけでも構わな
い。また、アラミド組成物に、本発明の目的を損なわな
い範囲内で、他の紫外線吸収剤、酸化防止剤等の改質
剤、顔料、公知の析出防止剤あるいは安定剤を併用して
もよい。
【0023】本発明のアラミド組成物を溶媒に溶解して
ドープとし、通常湿式成形する。繊維に成形する場合
は、ドープを凝固浴の中に直接吐出しても良いし、或は
エアギャップを設けてもよい。凝固浴は、アラミドの貧
溶媒が用いられるが、アラミドドープの溶媒が急速に抜
け出してアラミド繊維に欠陥ができぬように、通常は良
溶媒を添加して凝固速度を調節する。一般には、貧溶媒
としては水、良溶媒としてはアラミドドープ用溶媒を用
いるのが好ましい。良溶媒/貧溶媒の比は、アラミドの
溶解性や凝固性、更には銅塩の凝固浴への抜け出し程度
にもよるが、15/85〜40/60が一般的に好まし
い。凝固浴で凝固した糸は、糸中の溶媒を除去するた
め、十分水洗したのちに乾燥する。繊維の強度,モジュ
ラスを向上せしめるために、必要ならば、乾燥前や乾燥
後に、加熱延伸、緊張処理、緊張熱処理などを行っても
よい。
ドープとし、通常湿式成形する。繊維に成形する場合
は、ドープを凝固浴の中に直接吐出しても良いし、或は
エアギャップを設けてもよい。凝固浴は、アラミドの貧
溶媒が用いられるが、アラミドドープの溶媒が急速に抜
け出してアラミド繊維に欠陥ができぬように、通常は良
溶媒を添加して凝固速度を調節する。一般には、貧溶媒
としては水、良溶媒としてはアラミドドープ用溶媒を用
いるのが好ましい。良溶媒/貧溶媒の比は、アラミドの
溶解性や凝固性、更には銅塩の凝固浴への抜け出し程度
にもよるが、15/85〜40/60が一般的に好まし
い。凝固浴で凝固した糸は、糸中の溶媒を除去するた
め、十分水洗したのちに乾燥する。繊維の強度,モジュ
ラスを向上せしめるために、必要ならば、乾燥前や乾燥
後に、加熱延伸、緊張処理、緊張熱処理などを行っても
よい。
【0024】本発明のアラミド組成物からなる成形物と
しては、繊維のほか、組成物をパルプ状あるいは粉体状
としたのち圧縮成形したもの、流延キャスト法によるフ
ィルム等が挙げられる。
しては、繊維のほか、組成物をパルプ状あるいは粉体状
としたのち圧縮成形したもの、流延キャスト法によるフ
ィルム等が挙げられる。
【0025】
【効果】本発明のアラミド組成物は、高い耐光性向上効
果を有し、且つ吸湿性が大幅に低下し、更には、吸湿に
よる寸法安定性が著しく改善される。
果を有し、且つ吸湿性が大幅に低下し、更には、吸湿に
よる寸法安定性が著しく改善される。
【0026】以下に実施例を挙げて、本発明を詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、本実施例中で用いられる部は、重量部を表す。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、本実施例中で用いられる部は、重量部を表す。
【0027】
【実施例1】 1.アラミドドープの調製 充分に乾燥した撹拌装置付きの三つ口フラスコにN−メ
チル−2−ピロリドン(以下NMPという)112.9
部、パラフェニレンジアミン1.506部、3,4’−
ジアミノジフェニルエーテル2.789部を常温下で入
れ、窒素中で溶解した後、撹拌しながらテレフタル酸ク
ロリド5.658部を添加した。最終的に85℃で60
分間反応せしめ、透明の粘稠なポリマー溶液を得た。次
いで、22.5重量%の水酸化カルシウムを含有するN
MPスラリー9.174部を添加し、中和反応を行っ
た。得られたポリマーの対数粘度は3.39であった。
また、ドープ中のポリマー濃度は6.000重量%
(7.921部)であった。なお、ポリマー溶液の粘度
は、外径3mmの鋼球(材質SUS316)にて100
℃の恒温槽内で落球法にて測定した値である。
チル−2−ピロリドン(以下NMPという)112.9
部、パラフェニレンジアミン1.506部、3,4’−
ジアミノジフェニルエーテル2.789部を常温下で入
れ、窒素中で溶解した後、撹拌しながらテレフタル酸ク
ロリド5.658部を添加した。最終的に85℃で60
分間反応せしめ、透明の粘稠なポリマー溶液を得た。次
いで、22.5重量%の水酸化カルシウムを含有するN
MPスラリー9.174部を添加し、中和反応を行っ
た。得られたポリマーの対数粘度は3.39であった。
また、ドープ中のポリマー濃度は6.000重量%
(7.921部)であった。なお、ポリマー溶液の粘度
は、外径3mmの鋼球(材質SUS316)にて100
℃の恒温槽内で落球法にて測定した値である。
【0028】2.銅塩の配合と製糸 以下の2法により行った。 (1) A法:アラミドドープへの銅塩の添加(成形用
原液の調製) 上記のようにして得られたドープに対して、上記銅塩2
0部とNMP80部よりなる溶液を、アラミドポリマー
に対して添加し混合した。このドープを孔径0.3m
m、孔数1000ケの口金を通してNMP30重量%水
溶液の凝固浴に押し出し湿式紡糸した。口金面と凝固浴
との距離は8mmとした。紡出繊維を水洗、乾燥後、3
90℃で2.5倍、520℃で4.3倍に二段延伸して
巻取り、全繊度約1500デニールのフィラメントを得
た。 (2) B法:乾燥前未延伸糸への銅塩の含浸 1のドープを孔径0.3mm、孔数1000ケの口金を
通してNMP30重量%水溶液の凝固浴に押し出し湿式
紡糸した。口金面と凝固浴との距離は8mmとした。紡
出繊維を水洗したのち、銅塩を含有した液の中を5秒通
過せしめたのち、乾燥せしめ、引き続いて390℃で
2.5倍と、520℃で4.3倍で二段延伸して巻取
り、全繊度1500デニールのフィラメントを得た。
原液の調製) 上記のようにして得られたドープに対して、上記銅塩2
0部とNMP80部よりなる溶液を、アラミドポリマー
に対して添加し混合した。このドープを孔径0.3m
m、孔数1000ケの口金を通してNMP30重量%水
溶液の凝固浴に押し出し湿式紡糸した。口金面と凝固浴
との距離は8mmとした。紡出繊維を水洗、乾燥後、3
90℃で2.5倍、520℃で4.3倍に二段延伸して
巻取り、全繊度約1500デニールのフィラメントを得
た。 (2) B法:乾燥前未延伸糸への銅塩の含浸 1のドープを孔径0.3mm、孔数1000ケの口金を
通してNMP30重量%水溶液の凝固浴に押し出し湿式
紡糸した。口金面と凝固浴との距離は8mmとした。紡
出繊維を水洗したのち、銅塩を含有した液の中を5秒通
過せしめたのち、乾燥せしめ、引き続いて390℃で
2.5倍と、520℃で4.3倍で二段延伸して巻取
り、全繊度1500デニールのフィラメントを得た。
【0029】3.糸中の銅の定量 得られた糸を、ICPで定量した。ICPとはIndu
ctive Coupled Plazma Spec
tro Photometerの略であり、敢えて日本
語に訳すとプラズマ誘導型発光分光光度計(分析化学会
公認)である。分析手法は下記のとおりである。 (イ)糸サンプルを硝酸で湿式分解し、金属を選り分け
る。 (ロ)得られた金属分を希硝酸に溶解せしめる。 (ハ)上記希硝酸溶液をICPのプラズマ中に噴霧す
る。 (ニ)このときの発光スペクトルの波長から金属種を特
定し、発光スペクトルの強度から金属含量を定量する。
ctive Coupled Plazma Spec
tro Photometerの略であり、敢えて日本
語に訳すとプラズマ誘導型発光分光光度計(分析化学会
公認)である。分析手法は下記のとおりである。 (イ)糸サンプルを硝酸で湿式分解し、金属を選り分け
る。 (ロ)得られた金属分を希硝酸に溶解せしめる。 (ハ)上記希硝酸溶液をICPのプラズマ中に噴霧す
る。 (ニ)このときの発光スペクトルの波長から金属種を特
定し、発光スペクトルの強度から金属含量を定量する。
【0030】4.耐光性評価方法 得られた繊維の耐光性を、JIS規格のサンシャイン評
価(63℃、雨あり)300時間後の強度、伸度劣化を
測定して実施した。結果を表1、表2に示す。
価(63℃、雨あり)300時間後の強度、伸度劣化を
測定して実施した。結果を表1、表2に示す。
【0031】5.吸湿性の評価方法 糸かせ10gを相対湿度65%の雰囲気下において、一
時間の重量変化が0.1%未満となるところを平衡水分
率として求め、この値が小さいほど吸湿性に優れると判
断した。
時間の重量変化が0.1%未満となるところを平衡水分
率として求め、この値が小さいほど吸湿性に優れると判
断した。
【0032】6.湿度線膨張係数(αH)の測定方法 糸サンプルを水に一昼夜以上浸漬した試料を、TMAで
20℃/分で昇温しながら、200℃までの温度と試料
長の関係を調べた。この関係のチャートをC1とする。
次に、五酸化リン入りのデシケータ中に2日以上保管し
た試料(C1の初期温度時の試料長を上記と同じにす
る。)を、TMAで20℃/分で昇温しながら、C1と
同温度範囲の試料長を調べた。この関係のチャートをC
2とする。C1とC2との差スペクトルより、水分によ
る可逆的な膨張収縮を求めた。このチャートより、下記
式で湿度線膨張係数(αH)を求めた。
20℃/分で昇温しながら、200℃までの温度と試料
長の関係を調べた。この関係のチャートをC1とする。
次に、五酸化リン入りのデシケータ中に2日以上保管し
た試料(C1の初期温度時の試料長を上記と同じにす
る。)を、TMAで20℃/分で昇温しながら、C1と
同温度範囲の試料長を調べた。この関係のチャートをC
2とする。C1とC2との差スペクトルより、水分によ
る可逆的な膨張収縮を求めた。このチャートより、下記
式で湿度線膨張係数(αH)を求めた。
【0033】αH=初期の試料長から最大に寸法変化し
た長さ/初期試料長×100(相対湿度)×10-4 ここで、αHが正の場合は、1%の相対湿度の変化での
試料の伸びの割合を示し、αHが負の場合は、1%の相
対湿度の変化での試料の縮みの割合を示す。
た長さ/初期試料長×100(相対湿度)×10-4 ここで、αHが正の場合は、1%の相対湿度の変化での
試料の伸びの割合を示し、αHが負の場合は、1%の相
対湿度の変化での試料の縮みの割合を示す。
【0034】
【比較例1】上記のA法における、銅塩を添加する前の
アラミドドープを、A法と同様にして紡糸した。得られ
た繊維の機械的物性を表1、表2に示した。また、耐光
性評価も同様に行った。結果を表1、表2に示す。銅塩
を添加した実施例と比較して耐光性が低下した。
アラミドドープを、A法と同様にして紡糸した。得られ
た繊維の機械的物性を表1、表2に示した。また、耐光
性評価も同様に行った。結果を表1、表2に示す。銅塩
を添加した実施例と比較して耐光性が低下した。
【0035】
【実施例2〜4、比較例2】銅塩種,添加量を変えて製
糸し、耐光性,吸湿性,αHの測定結果を表1、表2に
示す。このように銅塩を添加することにより、耐光性向
上のみならず、吸湿性や吸湿による寸法安定性が大幅に
改善される。しかしながら、比較例2のように銅塩の添
加量が多すぎると、吸湿性,吸湿による寸法安定性は良
化するが、サンシャイン300時間照射後の残存強力が
低下する。
糸し、耐光性,吸湿性,αHの測定結果を表1、表2に
示す。このように銅塩を添加することにより、耐光性向
上のみならず、吸湿性や吸湿による寸法安定性が大幅に
改善される。しかしながら、比較例2のように銅塩の添
加量が多すぎると、吸湿性,吸湿による寸法安定性は良
化するが、サンシャイン300時間照射後の残存強力が
低下する。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
Claims (2)
- 【請求項1】 アラミドに対し、銅化合物を銅の重量に
換算して0.0005〜0.05%添加してなるアラミ
ド組成物。 - 【請求項2】 請求項1のアラミド組成物からなるドー
プを湿式成形して得られるアラミド成形物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25050794A JPH08113706A (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | アラミド組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25050794A JPH08113706A (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | アラミド組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08113706A true JPH08113706A (ja) | 1996-05-07 |
Family
ID=17208921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25050794A Pending JPH08113706A (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | アラミド組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08113706A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000144000A (ja) * | 1998-09-08 | 2000-05-26 | Sanyo Chem Ind Ltd | 樹脂成形品、樹脂組成物および成形品の製造方法 |
JP2006123447A (ja) * | 2004-11-01 | 2006-05-18 | Sds Biotech Corp | 木材の処理溶液および処理方法 |
JP2008240222A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Shanghai Tanlon Fiber Co Ltd | オールメタ型芳香族ポリスルホンアミド繊維の製造方法 |
JP2017097284A (ja) * | 2015-11-27 | 2017-06-01 | コニカミノルタ株式会社 | 光学フィルム及びその製造方法、偏光板及び液晶表示装置 |
JP2017097283A (ja) * | 2015-11-27 | 2017-06-01 | コニカミノルタ株式会社 | 光学積層フィルムとその製造方法、偏光板及び液晶表示装置 |
-
1994
- 1994-10-17 JP JP25050794A patent/JPH08113706A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000144000A (ja) * | 1998-09-08 | 2000-05-26 | Sanyo Chem Ind Ltd | 樹脂成形品、樹脂組成物および成形品の製造方法 |
JP2006123447A (ja) * | 2004-11-01 | 2006-05-18 | Sds Biotech Corp | 木材の処理溶液および処理方法 |
JP2008240222A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Shanghai Tanlon Fiber Co Ltd | オールメタ型芳香族ポリスルホンアミド繊維の製造方法 |
JP2017097284A (ja) * | 2015-11-27 | 2017-06-01 | コニカミノルタ株式会社 | 光学フィルム及びその製造方法、偏光板及び液晶表示装置 |
JP2017097283A (ja) * | 2015-11-27 | 2017-06-01 | コニカミノルタ株式会社 | 光学積層フィルムとその製造方法、偏光板及び液晶表示装置 |
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