JPH08112975A - 穿孔型熱転写記録材料及びそれを用いた熱転写記録方法 - Google Patents

穿孔型熱転写記録材料及びそれを用いた熱転写記録方法

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JPH08112975A
JPH08112975A JP25234194A JP25234194A JPH08112975A JP H08112975 A JPH08112975 A JP H08112975A JP 25234194 A JP25234194 A JP 25234194A JP 25234194 A JP25234194 A JP 25234194A JP H08112975 A JPH08112975 A JP H08112975A
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JP25234194A
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Katsumi Maejima
勝己 前島
Katsuyuki Takeda
克之 竹田
Koichi Nakatani
康一 中谷
Sota Kawakami
壮太 川上
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストな装置で高品質なカラー画像が得ら
れる穿孔型熱転写記録材料及びそれを用いた熱転写記録
方法を提供する。 【構成】 支持体上に少なくとも、非昇華性光熱変換物
質を含有する色材層及び色材バリヤー層をこの順に有す
る穿孔型熱転写記録材料。支持体上に少なくとも、非昇
華性光熱変換物質含有層、色材層及び色材バリヤー層を
この順に有する穿孔型熱転写記録材料。上記何れかの穿
孔型熱転写記録材料の色材バリヤー層を、高強度の光を
照射することにより画像状に穿孔した後、受像材料と重
ね合わせ、記録材料の支持体側より露光することにより
色材層の色材を穿孔部分から受像層に転写させて画像を
形成する熱転写記録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は穿孔型熱転写記録材料及
びそれを用いた熱転写記録方法に関し、詳しくは低コス
トな装置で高品質なカラー画像が得られる穿孔型熱転写
記録材料及びそれを用いた熱転写記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療、印刷分野等では、解像度が
高く、高速記録が可能で、画像処理の可能な所謂デジタ
ル記録のできる記録方法が求められている。
【0003】この要請に対し、レーザーを熱源とする熱
転写記録が提案されている。レーザーを熱源に用いる熱
転写記録は、レーザースポットを絞ることによって解像
度を高めることができる。レーザーの走査方法として
は、ポリゴンミラーやガルバノミラーとfθレンズ等を
組み合わせてレーザー光の主走査を行い、記録媒体の移
動により副走査を行う、いわゆる平面走査方法や、ドラ
ムを回転させながらレーザー露光を行い、ドラムの回転
を主走査としレーザー光の移動を副走査とする円筒走査
等があるが、円筒走査の方が光学系の精度を高め易く、
高密度記録には適している。円筒走査の場合、ドラムの
回転速度を上げることにより走査速度を上げることは容
易であるが、転写に必要なヒートモード記録材料とヒー
トモード受像材料との密着性を得ることが難しい。
【0004】一方、ヒートモード記録材料にレーザー露
光した後、受像材料と密着して転写することによる画像
形成方法として特開昭63-35385号、同63-35387号には、
支持体上に昇華性インク層と熱可塑性樹脂を主成分とす
る保護層を有し、この保護層をレーザー光によって融解
することで穿孔した後、この保護層と受像紙を密着さ
せ、レーザー若しくはサーマルヘッドによる加熱を、昇
華性インク層を有する支持体側から与えることによっ
て、画像情報を受像紙(受像層)に熱転写する技術が記
載されている。本技術によれば、レーザー出力をできる
だけ小さくし、熱可塑性樹脂を主成分とする保護層を融
解し、融解した熱可塑性樹脂の表面張力によって融解部
分が周辺部へ引っ張られて穴が開くことがポイントとさ
れている。
【0005】又、EP0489972号、特開平4-201486号に
は、色素バリヤー層(前述の保護層に相当)に金属蒸着
膜を使用する技術に関する開示がある。
【0006】更に、特願平5-73972号には、薄膜で色素
拡散を抑制できると共に穿孔に要するエネルギーが小さ
い色素バリヤー層に関する開示がある。
【0007】これらの技術においては、ヒートモード記
録材料を像様に穿孔した後、受像材料に画像を転写する
ためにラミネーターやサーマルヘッドを使用する。しか
しながら、この場合、画像の転写において印加する熱に
よりヒートモード記録材料又は受像材料が歪み等を生
じ、寸法の変化や、複数回転写によるカラー画像形成時
に色ずれが発生する問題があった。
【0008】特開昭63-35385号には、画像の転写をレー
ザー光を照射して行う技術に関する開示があるが、レー
ザーによる転写では走査露光によるため転写に要する時
間がかかり、装置コストも高くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
み為されたものであり、その目的は高解像度の画像を記
録することができ、かつ低コストな装置で寸法安定性が
良く、高品質なカラー画像が得られる穿孔型熱転写記録
材料及びそれを用いた熱転写記録方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
構成によって達成された。
【0011】(1) 支持体上に少なくとも、非昇華性光
熱変換物質を含有する色材層及び色材バリヤー層をこの
順に有する穿孔型熱転写記録材料。
【0012】(2) 支持体上に少なくとも、非昇華性光
熱変換物質含有層、色材層及び色材バリヤー層をこの順
に有する穿孔型熱転写記録材料。
【0013】(3) 色材バリヤー層が光熱変換色素を含
有する(1)又は(2)記載の穿孔型熱転写記録材料。
【0014】(4) 非昇華性光熱変換物質としてカーボ
ンブラックを用いる(1)〜(3)の何れか1項に記載の穿
孔型熱転写記録材料。
【0015】(5) (1)又は(2)記載の穿孔型熱転写記
録材料の色材バリヤー層を、高強度の光を照射すること
により画像状に穿孔した後、受像材料と重ね合わせ、記
録材料の支持体側より露光することにより色材層の色材
を穿孔部分から受像層に転写させて画像を形成する熱転
写記録方法。
【0016】(6) 色材層の色材を穿孔部分から受像層
に転写させて画像を形成する露光方法が、スリット状に
集光した光源を用い、記録材料と光源との相対的位置を
移動させることにより記録材料全面を露光する方法であ
る(5)記載の熱転写記録方法。
【0017】(7) 色材層の色材を穿孔部分から受像層
に転写させて画像を形成する露光方法が、記録材料全面
を一括露光する方法である(5)記載の熱転写記録方法。
【0018】(8) 記録材料全面を一括露光する手段と
してフラッシュランプを用いる(7)記載の熱転写記録方
法。
【0019】以下、本発明をより詳細に説明する。
【0020】本発明の穿孔型熱転写記録材料(単に「記
録材料」ともいう)は、例えば図1に示すように、基本
的に支持体4上に色材層3と色材バリヤー層2とを、こ
の順に積層してなる。まず、色材バリヤー層を高強度の
露光(以下、「穿孔露光」ともいう)により画像状に穿
孔した後、受像材料と重ね合わせ、記録材料の支持体側
より露光(以下、「転写露光」ともいう)して色材層の
色材を色材バリヤー層が穿孔された部分において受像材
料の受像層に転写させることで画像を形成する。
【0021】記録材料の支持体としては、色材層の色材
を受像層に転写させるための露光手段に用いる光源の波
長の光を透過しなければいけない。透過率は90%以上、
好ましくは95%以上であることが望ましい。更に、寸法
安定性が良く、色材転写の際、フラッシュランプ等の熱
源に耐えるものが好ましい。例えばポリエチレンテレフ
タレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスルホ
ン、ポリビニルアルコール、セロファン、ポリスチレン
のような耐熱性プラスチックフィルムを用いることがで
きる。
【0022】支持体の厚さは、耐熱性、記録材料の取扱
い性の点で通常2〜200μmの範囲が好ましく、更に好ま
しくは25〜100μmである。
【0023】色材層には必須成分として色材の他にバイ
ンダーが含有されており、露光による色材の転写を行う
ための光エネルギーを熱に変換する非昇華性光熱変換物
質を含有してもよい。なお、色材層が非昇華性光熱変換
物質を含有しない場合、後述するように非昇華性光熱変
換物質含有層を支持体と色材層との間に設ける。更に必
要に応じて添加剤等の任意成分も含まれている。
【0024】この非昇華性光熱変換物質としては、色材
の転写に用いる露光の光源波長を吸収し、非昇華性化合
物であれば特に制約を受けない。非昇華性光熱変換物質
としては、有機顔料、無機顔料及び一部の染料などが挙
げられる。
【0025】顔料は昇華性を持たないので各種顔料を使
用することが可能である。有機顔料としては、吸収波長
領域の広いアニリンブラック等のアチン系顔料、シアニ
ンブラック等のフタロシアニン系顔料、無機顔料として
は、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブ
ラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒(Fe2O3)、ミネ
ラルブラックなどが好ましい。
【0026】染料としては、直接染料、酸性染料、塩基
性染料、金属イオンと錯塩を形成する媒染染料、反応染
料などが非昇華性光熱変換物質として用いることがで
き、分子量が1000以上の染料、錯体を形成した染料、バ
インダーと反応する染料が好ましい。具体的には、染料
便覧(有機合成化学協会編)に記載のC.I.Direct Black
17、同19、同22、同32、同38、同51、同56、同71、同7
4、同75、同77、同94、C.I.Acid Black1、同2、同
7、同24、同26、同31、同48、同51、同52、C.I.Basic
Black2、C.I.Basic Brown12、C.I.Mordant Black38の
クロム錯体、C.I.Mordant Black54のクロム錯体、C.I.V
at Black8、同9、同25、同27、同29、C.I.Reactive B
lack1などを用いることができる。
【0027】これらの光熱変換材は何れも吸収波長が広
く、転写露光に用いる光源としてキセノンランプ、ハロ
ゲンランプのように紫外〜近赤外領域にまで広い発光領
域を有する光源に対して好ましいが、赤外線ランプや水
銀灯のように特定波長の光源を用いる場合、その波長に
吸収を有する物質若しくはカーボンブラックのように広
い吸収領域を有する物質が好ましい。
【0028】これら非昇華性光熱変換物質の中でも、カ
ーボンブラックは熱分解温度が高く、広い吸収領域を有
することから好ましい。非昇華性光熱変換物質は、色材
層塗工液溶媒に溶解又は分散して添加する。
【0029】非昇華性光熱変換物質の色材層における含
有量は、転写露光手段の光源波長の光に対して吸光度が
1〜2%になるように決められ、色材層の膜厚や光熱変
換物質の吸収効率にもよるが、通常10〜50重量%の範囲
で選ばれる。
【0030】なお、バインダーは1種又は2種以上を溶
媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス分散して用
いることもできる。
【0031】溶媒としては、水、アルコール類(例えば
エタノール、プロパノール、ブタノール)、セロソルブ
類、エステル類(例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、芳
香族類(例えばトルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケト
ン)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキ
サン)、塩素系溶媒(例えばクロロホルム、トリクロロ
エチレン)等が挙げられる。溶媒は、1種単独で用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】塗工には通常知られたグラビアロールによ
る面順次塗分け塗布、押出し塗布、ワイヤーバー塗布、
ロール塗布などを用いることができる。
【0033】本発明において、受像層に転写される色材
は熱拡散性色素であることが好ましい。
【0034】熱拡散性色素については、熱拡散性又は昇
華性である限り特に制限はなく、昇華性である方が好ま
しい。
【0035】熱拡散性シアン色素としては、特開昭59-7
8895号、同59-227948号、同60-24966号、同60-53563
号、同60-130735号、同60-131292号、同61-19936号、同
61-22993号、同61-31292号、同61-31467号、同61-35994
号、同61-49893号、同61-148269号、同62-191191号、同
63-91287号、同63-91288号、同63-290793号等に記載の
ナフトキノン系、アントラキノン系、アゾメチン系色素
等が挙げられる。
【0036】熱拡散性マゼンタ色素としては、特開昭59
-78896号、同60-30392号、同60-30394号、同60-253595
号、同61-262190号、同63-5992号、同63-205288号、同6
4-159号、同64-63194号等に記載のアントラキノン系、
アゾ系、アゾメチン系色素等が挙げられる。
【0037】熱拡散性イエロー色素としては、特開昭59
-78896号、同60-27594号、同60-31560号、同60-53565
号、同61-12394号、同63-122594号等に記載のメチン
系、アゾ系、キノフタロン系、アントライソチアゾール
系色素等が挙げられる。
【0038】又、熱拡散性色素として、開鎖型又は閉鎖
型の活性メチレン基を有する化合物と、p-フェニレンジ
アミン誘導体の酸化体又はp-アミノフェノール誘導体の
酸化体とのカップリング反応により得られるアゾメチン
色素、及びフェノール誘導体、ナフトール誘導体と、p-
フェニレンジアミン誘導体の酸化体又はp-アミノフェノ
ール誘導体の酸化体とのカップリング反応により得られ
るインドアニリン色素も好適に使用することができる。
【0039】色素としては、例えば下記一般式に示すキ
レート可能な熱拡性色素を用い、受像層にこの色素とキ
レート反応する金属イオン含有化合物(メタルソース)
を含有させることにより、転写後の色素画像の耐久性を
著しく向上させることができる。
【0040】
【化1】
【0041】式中、X1は少なくとも一つの環が5〜7
個の炭素原子で構成される芳香族炭素環又は複素環を形
成するに必要な原子群を表し、かつ(a)アゾ結合に結合
する炭素原子の隣接位の原子の少なくとも一つが窒素原
子、酸素原子、硫黄原子若しくは燐原子であるか、(b)
該隣接位の原子にキレート化基を有するか、又は(c)該
隣接位の原子に窒素原子、酸素原子、硫黄原子若しくは
燐原子で結合する該芳香族炭素環又は複素環との縮合環
を形成し、X2は少なくとも一つの環が5〜7個の原子
で構成される芳香族炭素環又は複素環を形成するに必要
な原子群を表す。X1又はX2で形成される環は更に5〜
6員環と縮合してもよい。
【0042】キレート可能な色素は、特願平6-235470号
に記載の色素を用いることができる。
【0043】これら熱拡散性色素の使用量は、支持体1
m2当たり通常0.1〜20g、好ましくは0.2〜5gである。
又、色材層における熱拡散性色素の含有率は、通常5〜
90重量%の範囲内であり、好ましくは30〜80重量%であ
る。
【0044】色材層に用いるバインダーとしては、感熱
転写記録分野で公知の樹脂類を用いることができる。以
下に述べるポリビニルアセタール系樹脂及びセルロース
系樹脂が好ましいが、これに限定されない。
【0045】ポリビニルアセタール系樹脂としては、ア
セタール化の程度、アセチル基、残留水酸基などの含有
率によって種々の化合物があり、代表例としてポリビニ
ルアセトアセタール、ポリビニルブチラール等を挙げる
ことができる。
【0046】セルロース系樹脂としては、例えばニトロ
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロ
ース、酪酸セルロースなどが挙げられるが、中でもニト
ロセルロースが特に好ましい。
【0047】上記以外の感熱転写記録分野で公知の樹脂
として、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、
ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリスチ
レン、ポリスチレン共重合体、アイオノマー樹脂などを
挙げることができる。
【0048】これらバインダーの中から1種又は2種以
上を適宜選択して用いることができる。バインダーは、
色材層全体に対し通常10〜70重量%を配合することが好
ましい。又、バインダーと熱拡散性色素の色材層におけ
る重量比は1:10〜10:1の範囲が好ましく、2:8〜
8:2が特に好ましい。
【0049】色材層の厚みは、受像体から剥離可能で、
しかも露光エネルギーの印加により色素の移動が可能な
ように調整されていればよく、通常0.2〜10μmの範囲内
であり、好ましくは0.4〜5μmである。
【0050】本発明において色材層に添加される添加剤
としては、変性シリコーン樹脂を初め、弗素樹脂、界面
活性剤、ワックス類、高級脂肪酸、高級脂肪族アルコー
ル、高級脂肪族エーテル、金属微粉末、シリカゲル、カ
ーボンブラック、有機充填剤、無機充填剤、バインダー
成分と反応可能な硬化剤(例えばイソシアナート類やア
クリル酸、エポキシ類等の放射線活性化合物)などを挙
げることができる。更に、転写を促進するため、例えば
特開昭59-106997号に記載の高級脂肪酸エステル等の熱
溶融性物質を用いることができる。
【0051】添加剤の添加量は、添加剤の種類や添加目
的により一律に決められないが、添加剤全体として通
常、バインダーに対して50重量%以下が好ましい。
【0052】上記変性シリコーン樹脂の具体例として
は、ポリエステル変性シリコーン樹脂、アクリル変性シ
リコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、セルロー
ス変性シリコーン樹脂、アルキッド変性シリコーン樹
脂、エポキシ変性シリコーン樹脂などが挙げられ、これ
らを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0053】変性シリコーン樹脂の色材層に対する配合
量は、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜2.0重量
%である。
【0054】色材層の塗工は、色材、バインダー及び必
要に応じて加えられる添加剤を溶媒に溶解又は分散して
塗工液を調製し、光熱変換型層上に塗布・乾燥すればよ
い。非昇華性光熱変換物質を含有する場合は、支持体上
に塗布・乾燥して形成することができる。
【0055】非昇華性光熱変換物質含有層(単に「光熱
変換層」ともいう)としては、バインダー樹脂と非昇華
性光熱変換物質とで形成される層、金属蒸着層など記録
材料の支持体側より与える全面露光の光エネルギーを熱
エネルギーに変換しうる層であれば特に制約されない。
【0056】光熱変換層がバインダー樹脂と非昇華性光
熱変換物質とで形成される層の場合、バインダー樹脂と
しては、Tgが60℃以上の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
水溶性樹脂などから選ぶことができる。具体的には以下
の樹脂が好ましいが、これに限定されない。
【0057】Tgが60℃以上の熱可塑性樹脂:ポリビニル
ホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラ
ール、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、エチルセルロース、ポリ塩化ビニ
ル、ABS樹脂、ポリスルホン、ポリアミド。
【0058】熱硬化性樹脂:ポリイミド、ポリエーテル
イミド、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、
メラミン樹脂、アリル樹脂。
【0059】水溶性樹脂:ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ゼラチン。
【0060】これらの中でも、水溶性樹脂が光熱変換層
の形成の容易性、色材層の形成、耐熱性等の点で好まし
く、特にポリビニルアルコール、セルロース系樹脂が好
適に用いられる。
【0061】非昇華性光熱変換物質は、色材層に含有さ
れるものと同じものでよい。
【0062】光熱変換層中のバインダーと非昇華性光熱
変換物質との比率は9:1〜2:8が好ましく、8:2
〜3:7がより好ましい。
【0063】光熱変換層の膜厚は、露光エネルギーで色
材層の色素の移動が可能であればよく、非昇華性光熱変
換物質の吸収効率と含有率にもよるが通常0.5〜5μmの
範囲内であり、好ましくは0.5〜2μmである。
【0064】本発明において光熱変換層に添加される添
加剤としては、界面活性剤、変性シリコーン樹脂、バイ
ンダー成分と反応可能な架橋剤(ジフェニルメタンジイ
ソシアナート、トレイレンジイソシアナート、ブロック
イソシアナート、ポリイソシアナート等のイソシアナー
ト類;ポリオキシプロピレングリコール、1,4-ブタンジ
オール等のポリオール類;ヒドロキシプロピル化エチレ
ンジアミン、4,4′-メチレンビス(2-クロロアニリン)等
のポリアミン類;メラミン、グリオキザール、エポキ
シ、アクリル系架橋剤など)等を挙げることができる。
【0065】添加剤の添加量は添加剤の種類や添加目的
により一律に決められないが、添加剤全体として通常、
バインダーに対して50重量%以下が好ましい。
【0066】光熱変換層は、非昇華性光熱変換物質、バ
インダー及び必要に応じて加えられる添加剤を溶媒に溶
解又は分散して塗工液を調製し、支持体上に塗布・乾燥
して形成することができる。
【0067】色材バリヤー層は、少なくとも色材層の色
材(熱拡散性色素)を加熱又は加圧下でも通さない性質
と、高強度の露光を吸収する性質を有する必要がある。
このためには、色材バリヤー層が(1)水溶性樹脂、(2)
イオン結合を有する樹脂、又は(3)Tg(ガラス転移点)
が80℃以上、好ましくは100℃以上、更に好ましくは120
℃以上の樹脂を主成分として含有することが好ましい。
【0068】水溶性樹脂としては、ゼラチン、ポリビニ
ルアルコール、水溶性ポリビニルホルマール、水溶性ポ
リビニルアセタール、水溶性ポリビニルブチラール、ポ
リビニルピロリドン、水溶性ポリエステル、水溶性ナイ
ロン、ポリアクリル酸、水溶性ポリウレタン、メチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げら
れる。又、これらの樹脂を構成するモノマー成分の共重
合体も用いることができる。
【0069】イオン結合を有する樹脂としては、アイオ
ノマー樹脂などの他、スルホ基で置換されたスチレン、
アクリル酸、メタクリル酸、無水フタル酸などを共重合
成分として含む樹脂に、カウンターイオンとしてNa+,K
+,Ca2+,Zn2+,NH4 +などが付加されたものが挙げられ
る。又、ゼラチン、カゼイン等も好ましく用いられる。
【0070】Tgが80℃以上の樹脂としては、ポリ塩化ビ
ニル、ポリスチレン、ポリアリールメタクリレート、ポ
リベンジルメタクリレート、ポリカーボネート、ナイロ
ン、ポリフェニレンオキシド、ゼラチン、ポリパラバン
酸などが挙げられる。中でもポリメチルメタクリレー
ト、ポリベンジルメタクリレート、ポリカーボネート、
ナイロン、ポリエステル、ポリパラバン酸などが挙げら
れる。又、スチレン、塩化ビニル、メチルメタクリレー
ト、アリールメタクリレート、アクリロニトリル、エチ
レンオキシド、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシ
ルメタクリレート等のモノマー成分の共重合体でTgが80
℃以上の樹脂も好ましく用いられる。更に、熱硬化性樹
脂でガラス転移点を持たない樹脂も好ましい。
【0071】樹脂成分の色材バリヤー層に対する割合は
50〜99重量%が好ましい。樹脂成分の内、上記本発明の
樹脂成分が占める割合は50重量%以上が好ましく、より
好ましくは70重量%以上、最も好ましくは90重量%以上
である。
【0072】色材バリヤー層は、又、高強度の露光を吸
収するための光吸収性物質を含有してもよい。この光吸
収性物質は、高強度露光の波長が紫外光から500nm以下
の可視光領域である場合、上記の樹脂成分そのものであ
ってもよい。
【0073】高強度露光の波長が可視光領域の場合に
は、その露光波長を吸収する各種顔料、染料を用いるこ
とができる。又、波長が赤色〜近赤外領域の場合、特願
平4-334584号,第7頁に記載の色素類等を用いることが
できる。例えば、機能材料1990年6月号64〜68頁に記載
される近赤外吸収色素や、色材61巻(1988)218〜223頁
に記載の光記録用機能色素などから、シアニン系、スク
アリウム系、クロコニウム系、アズレニウム系、フタロ
シアニン系、ナフタロシアニン系、アントラキノン系、
ジチオール金属錯塩系、インドアニリン金属錯体系、分
子間CT錯体系、遷移金属キレート系、アルミニウムジ
インモニウム系色素を選んで用いることができる。
【0074】色材バリヤー層に水溶性樹脂を用いる場合
には光吸収性物質も水溶性であることが好ましく、特に
スルホ基等の水溶性置換基を有するトリカルボシアニン
系色素が好ましい。
【0075】光吸収性物質は、必要に応じて添加されれ
ばよいが、露光の波長が赤外域の場合には、前述の近赤
外吸収色素を1〜50重量%含有することが好ましい。近
赤外吸収色素は色材バリヤー層のバリヤー機能を低下さ
せない場合には更に多量を添加することができる。
【0076】色材バリヤー層には、この他に塗布性を改
善するための添加剤として、例えば界面活性剤等、帯電
防止剤のための導電性化合物、ブロッキング防止のため
の離型剤、マット剤などを必要に応じて含有することが
できる。
【0077】マット剤の材質は特に限定されないが、シ
リカ、シリコーン粒子、アクリル樹脂重合体、スチレン
樹脂重合体、テフロン微粒子などを用いることができ
る。マット剤の粒径は2〜30μmが好ましく、2〜20μm
が更に好ましい。
【0078】マット剤の添加量は、ビーズの粒径にも依
存するが、バインダー重量の0.1〜10重量%が目安であ
る。
【0079】色材バリヤー層の膜厚はバリヤー機能を低
下させない限り、できるだけ薄いことが好ましく、具体
的には0.1〜2.0μmの範囲であり、好ましくは0.1〜1.0
μmである。ただし、露光の強度が充分高い場合には、
より厚い膜厚でも穿孔することが可能なので、この範囲
に限定されない。
【0080】色材バリヤー層は、必要に応じて機能を分
離させた複数の層で形成されてもよい。分離される機能
としては、例えば色材バリヤー性、導電性、光吸収性、
ブロッキング耐性などが挙げられ、これらの機能を複数
層で異ならせて持たせることができる。
【0081】色材バリヤー層の塗工は前記色材層と同様
にして行うことができる。
【0082】本発明においては、必要に応じて色材層及
び色材バリヤー層の他に層を設けることができる。例え
ば支持体と色材層の間には、接着性等を高めるための下
引層を設けることができる。又、支持体の裏面(色材層
とは反対側)には、走行安定性、耐熱性、帯電防止性等
を付与する目的でバッキング層を設けてもよい。このバ
ッキング層の厚みは0.1〜1μmの範囲にするのが好まし
い。
【0083】更に記録材料には、パーフォレーションを
形成したり、色相の異なる区域の位置を検出するための
検知マークなどを設け、使用時の便宜を図ることもでき
る。次に本発明の記録材料と共に用いられる受像材料に
ついて述べる。
【0084】受像材料は支持体と受像層とで構成される
が、自己支持性の受像層そのもので受像材料を形成する
こともできる。
【0085】支持体としては、例えば紙、コート紙、合
成紙(ポリプロピレン、ポリスチレン又は、それらを紙
又はプラスチックフィルムに貼り合わせた複合材料)、
白色又は透明のポリエチレンテレフタレートフィルム、
白色又は透明のポリ塩化ビニル、ポリオレフィン被覆紙
などが挙げられる。支持体の厚みは、通常20〜300μmで
あり、好ましくは30〜200μmである。
【0086】受像層は、受像層用バインダーと各種添加
剤とで形成される。この受像層用バインダーとしては、
ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモノマー(例え
ばアルキルビニルエーテル、酢酸ビニル等)との共重合
体樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル酸エステル、ポリ
ビニルピロリドン、ポリカーボネート、三酢酸セルロー
ス、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアクリ
レート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素
樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、スチレン-無水マレイ
ン酸樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂などを挙げること
ができる。
【0087】上記樹脂は新たに合成して使用してもよい
が、市販品を使用することもできる。何れにしても、物
性面から見て受像層用バインダーとしては、Tgが−20〜
150℃の範囲にある樹脂が好ましく、特に30〜120℃の樹
脂が好ましい。又、平均重量分子量で2,000〜100,000の
範囲にある樹脂が好ましい。
【0088】受像層の形成に際しては、上記の各種樹脂
は反応活性点を利用して(反応活性点がない場合には付
与する)、放射線、熱、湿気、触媒等により架橋又は硬
化させてもよく、この場合、エポキシ、アクリルの如き
放射線活性モノマーやイソシアナートの如き架橋剤を用
いることができる。
【0089】受像層には、剥離剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、光安定剤、フィラー(充填剤)、顔料を添加す
ることができる。又、増感剤として可塑剤、熱溶剤など
を添加してもよい。
【0090】剥離剤は、記録材料と受像材料との剥離性
を向上させることができるもので、例えばシリコーンオ
イル(シリコーン樹脂と称されるものも含む);ポリエ
チレンワックス、アキドワックス、テフロンパウダー等
の固型ワックス類;弗素系や燐酸エステル系の界面活性
剤などが挙げられ、中でもシリコーンオイルが好まし
い。
【0091】単純添加型シリコーンオイルの添加量は、
種類に応じて様々に変化することがあるので一律に決め
られないが、一般的には受像層用バインダーに対して0.
5〜50重量%であり、好ましくは1〜20重量%である。
【0092】反応硬化型シリコーンオイルとしては、ア
ミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変性シリコーンオ
イルとを反応硬化させたものがある。又、触媒硬化型あ
るいは光硬化型シリコーンオイルとしては、KS-705F-P
S,KS-705F-PS-1,KS-770-PL-3(何れも触媒硬化型シリ
コーンオイル:信越化学工業製)、KS-720,KS-774-PL-
3(光硬化型シリコーンオイル:信越化学工業製)等が
挙げられる。
【0093】これら光硬化型シリコーンオイルの添加量
は、受像層用バインダーの0.5〜30重量%が好ましい。
【0094】なお、受像層の表面の一部に、上記剥離剤
を適当な溶媒に溶解又は分散させて塗布・乾燥させて剥
離層を設けることもできる。これにより、受像層上に形
成された画像を任意の支持体上に再転写して画像を形成
することが可能となる。更に、後記クッション層と受像
層の間に剥離層を設けることにより、印刷用紙、例えば
コート紙、アート紙、上質紙等に受像層を転写して画像
形成ができる。
【0095】剥離層はワックス類、熱可塑性樹脂類、添
加剤を組み合わせて作成される。それ自体が凝集される
層であってもよいし、他の樹脂との組合せで比較的接着
力を示し難い樹脂、例えばシリコーン樹脂、変性シリコ
ーン樹脂、シリコーン油、弗素樹脂、ポリシロキサン樹
脂、アセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、メチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ゼラチン又はその硬化体等を用いた層であってもよい。
【0096】剥離層の厚みは、通常0.03〜2.0μmであ
り、好ましくは0.1〜1.0μmである。
【0097】酸化防止剤としては、特開昭59-182785
号、同60-130735号、特開平1-127387号等に記載の化合
物、及び写真その他の画像記録材料における画像耐久性
を改善するものとして公知の化合物を挙げることができ
る。
【0098】紫外線吸収剤及び光安定剤としては、特開
昭59-158287号、同59-196292号、同61-283595号、同62-
229594号、同63-74686号、同63-145089号、同63-122596
号、特開平1-204788号等に記載の化合物、及び写真その
他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものと
して公知の化合物を挙げることができる。
【0099】フィラーとしては無機微粒子や有機微粒子
を挙げることができ、無機微粒子としてシリカゲル、炭
酸カルシウム、酸化チタン、酸性白土、活性白土、アル
ミナ等が挙げられ、有機微粒子として弗素樹脂粒子、グ
アナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコーン樹脂
粒子などの樹脂粒子が挙げられる。
【0100】これらの無機・有機微粒子は比重により異
なるが、0.1〜70重量%の添加が好ましい。
【0101】顔料としては、例えばチタンホワイト、炭
酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タル
ク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土などを挙げ
ることができる。
【0102】可塑剤としては、フタル酸エステル類、ト
リメリット酸エステル類、ピロメリット酸エステル類、
アジピン酸エステル類、その他オレイン酸エステル類、
琥珀酸エステル類、マレイン酸エステル類、セバチン酸
エステル類、枸櫞酸エステル類、エポキシ化大豆油、エ
ポキシ化亜麻仁油、エポキシステアリン酸、正燐酸エス
テル類、亜燐酸エステル類、グリコールエステル類など
が挙げられる。
【0103】添加剤全体の添加量は、通常、受像層用バ
インダーに対して0.1〜50重量%の範囲である。
【0104】受像層は、前記受像層の形成成分を溶媒に
分散又は溶解して塗工液を調製し、支持体の表面に塗布
・乾燥する塗工法や、受像層の形成成分を有する混合物
を溶融押し出し支持体表面にラミネートするラミネート
法などにより形成することができる。
【0105】塗工法に用いる溶媒としては、テトラヒド
ロフラン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、
クロロホルム、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサ
ン、酢酸ブチル等を挙げることができる。
【0106】ラミネート法を採用する時は、支持体が合
成樹脂である場合、共押出法を採用することもできる。
【0107】受像層は支持体の表面全体に亘って形成さ
れてもよいし、表面の一部に形成されてもよい。
【0108】受像層の厚みは、一般に1〜50μmで、好
ましくは2〜10μm程度である。一方、自己支持性であ
る受像層そのものが受像材料を形成する場合には、受像
層の厚みは通常60〜200μm、好ましくは90〜150μm程度
である。
【0109】受像材料の表面には、融着防止、画像保存
性改良等の目的でオーバーコート層が積層されてもよ
い。オーバーコート層は、グラビア塗布、ワイヤーバー
塗布、ロール塗布、その他公知の塗布方式あるいはラミ
ネート法などにより形成することができる。この層の厚
みは、通常0.05〜3μmである。
【0110】受像材料が支持体と受像層とから成る場合
には、ノイズを少なくし、画像情報に対応した画像を再
現性良く転写記録するために、支持体と受像層の間にク
ッション層を設けることができる。
【0111】クッション層を構成する材質としては、ウ
レタン樹脂、アクリル樹脂、エチレン系樹脂、エポキシ
樹脂、ブタジエンラバー等が挙げられる。クッション層
の厚みは5〜25μmが好ましい。
【0112】次に本発明の熱転写記録方法(画像の形
成)について説明する。
【0113】画像形成のプロセスは、図1に示すよう
に、まず記録材料の好ましくは色材バリヤー層側から高
強度露光を行うことにより、色材バリヤー層を画像状に
穿孔する工程と、次に穿孔された記録材料と受像材料と
を色材バリヤー層−受像層が対面するように重ね合わ
せ、記録材料の支持体側より露光する工程から成る。更
にフラッシュランプによる色材の転写では、色材は昇華
して受像層表面に転写するため受像層の内部まで色材を
移行させる定着工程が必要な場合もある。
【0114】高強度露光を行う光源としては、キセノン
光、ハロゲン光、半導体レーザー、He-Neレーザー、Ar
レーザー、YAGレーザー、炭酸ガスレーザー等が挙げら
れる。取扱いの面から半導体レーザーが好ましいが、こ
れに制約されない。
【0115】露光のパワー密度としては、焦点面におい
て100,000W/cm2以上が好ましく、更に好ましくは200,
000W/cm2以上である。100,000W/cm2以下のパワー密
度では色材バリヤー層を有効に爆発・穿孔できない場合
がある。露光速度は1m/秒以上が好ましく、2m/秒
以上が更に好ましい。1m/秒以上露光速度を遅くする
と、色材バリヤー層以外の層にも影響を与える場合があ
る。
【0116】好ましい露光条件の例を示せば以下の如く
であるが、これに限定されるものではない。
【0117】 出力パワー 光学効率 露光スポット径 焦点面パワー密度 (mW) (%) (μm) (W/cm2) 100 50 6 177000 150 70 10 134000 500 50 10 318000 2000 30 10 764000 高強度露光により形成される孔は、網点状であってもよ
いし、連続した孔であってもよい。
【0118】この場合、画像は色材バリヤー層の孔の形
状に対応して形成され、網点になったりベタになったり
する。網点の場合、画像濃度は網点数が多いほど高い
(画像濃度は孔数に応じて増大する)。
【0119】本発明の記録材料は色材層の上に色材バリ
ヤー層が形成されているので、保存性に優れている。
【0120】又、本発明の熱転写記録方法は、上記色材
バリヤー層の穿孔にレーザー光が使用できるので高解像
度記録が可能である。又、熱エネルギーを制御して画像
の濃淡の階調を表現したり、色素の受像材料への拡散を
促進して、画像の連続階調の表現をより確実にすること
もできる。ドットジェネレーターを用いれば、網点の大
小に応じた熱エネルギーを与えることもできる。
【0121】記録材料と受像材料を重ね合わせて、記録
材料の支持体側より露光することにより色素を転写する
方法としては、図2に示す露光ユニット8のように、ラ
ンプ9により発生した光をスリット状にして露光する場
合と、図3に示す露光ユニット10のように、フラッシュ
ランプ11により発生した光を透光板12を介して全面を一
度に露光する場合がある。何れの場合も、露光エネルギ
ーを光熱変換物質に吸収・発熱させ、発生した熱により
色材層の色素が昇華転写あるいは拡散転写する温度まで
昇温させると共に、発生した熱が支持体に伝導しても支
持体の歪みや寸法を変化させないことが必要である。
【0122】このため、露光面でのエネルギー密度を高
く短時間で露光することにより、色材層は高温になって
も与えるエネルギーは小さいので、支持体の歪みや寸法
変化は生じない。安価かつ露光時間を短くするための露
光手段としては、図2に示すようにスリット状に集光し
た光源を使用することができる。この場合、スリット状
光源の長手方向と垂直方向に材料を移動することにより
全面露光転写することができる。
【0123】又、ランプとシャッターからなる露光手段
を用いれば材料全面を一括露光転写することも可能であ
る。材料全面を一括露光転写する露光手段の更に好まし
い構成として、図3に示すようにフラッシュランプを用
いることができ、これによればシャッター機構が不要と
なる。
【0124】露光光源としては、タングステンランプ、
ハロゲンランプ、キセノンランプなどが利用できるが、
特にキセノンフラッシュランプは発光時間が短く高出力
であり、発光量の制御が可能な点で好ましい。
【0125】カラー画像を形成する場合、例えばイエロ
ー、マゼンタ、シアンの記録材料を作成し、それぞれ画
像データに基づき穿孔した後、露光による色素の転写を
イエロー、マゼンタ、シアンと3回繰り返すことにより
カラー画像を形成することができる。
【0126】これらの露光手段により色材層を加熱する
ことになり、バリヤー層の穿孔部分を昇華若しくは拡散
した色素は、受像層の内部まで充分に拡散した状態まで
至らない場合がある。特に、露光手段としてフラッシュ
ランプを用いた場合は、色素は受像層表面に付着したよ
うな状態で転写することがあり、この状態では画像保存
性が不十分である。このため、露光により色素の転写を
行った後、色素を受像層内に拡散するための定着を行っ
てもよい。
【0127】定着は、画像が形成された受像層面と色素
染着性のない材料を密着させ熱ローラーを通すことによ
り可能である。熱ローラーの素材を色素染着性のない素
材にすれば、画像が形成された受像材料をそのまま通し
てもよい。
【0128】次に、任意の支持体上に画像を形成する方
法を説明する。受像層の下層に剥離層を形成した受像材
料の受像層上に画像形成し、任意の支持体と受像材料の
受像層面を密着させ熱ローラーを通すことにより、任意
の支持体に受像層ごと転写することができる。
【0129】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明をより具体的に
説明するが、本発明の実施態様はこれに限定されない。
なお、以下において「部」は「重量部」を表す。
【0130】実施例1 (記録材料の製造)下記組成物を混合・分散して熱拡散
性色素を含有する色材層塗布液を調製した。
【0131】色材層塗布液 熱拡散性色素(日本化薬社製:カヤセットブルー714) 4部 ポリビニルブチラール(積水化学社製:エスレックBX-1) 4部 カーボンブラック(平均粒径0.5μm) 2部 メチルエチルケトン 80部 シクロヘキサノン 10部 上記塗布液を、一方の面に帯電防止加工を施し、表面抵
抗を1010Ωとした厚さ100μmのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルムの未加工面上にワイヤーバーを
用いて塗布・乾燥し、厚み2μmの色材層を形成した。
【0132】次に、下記処方の色材バリヤー層塗布液
を、上記色材層上にワイヤーバーを用いて塗布・乾燥
し、厚み0.4μmの色材バリヤー層を形成し、記録材料を
得た。
【0133】色材バリヤー層塗布液 ゼラチン 6部 近赤外吸収色素(IR−1) 4部 純水 90部
【0134】
【化2】
【0135】(受像材料の製造)一方の面に帯電防止加
工を施し、表面抵抗を1010Ωとした厚さ100μmのPET
フィルムの未加工面上に、下記組成の受像層塗布液をワ
イヤーバーを用いて塗布・乾燥し、厚み5μmの受像層
を有する受像材料を得た。
【0136】受像層塗布液 ポリビニルブチラール(積水化学社製:エスレックBL-1) 9.5部 ポリエステル変性シリコーン(信越化学社製:X-24-8300) 0.5部 メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部 (画像の形成) 《色材バリヤー層の穿孔》前記記録材料の色材バリヤー
層に、半導体レーザーLTO90MD/MF(シャープ社製:波
長810nm,最大光出力150mW)のレーザ光を集光して最大
出力時の半値幅のビーム径を5μm径として露光を行っ
た。レーザー露光装置の配置は図4の如くとし、16個の
半導体レーザーを用いて露光した。
【0137】露光の際の焦点面での光出力は半導体レー
ザー1個当たりの平均で101mVであった。又、露光の走
査速度から計算したベタ露光時の露光エネルギー密度は
150mJ/cm2であった。
【0138】《色材の転写》上記のように色材バリヤー
層が穿孔された記録材料の色材バリヤー層と受像材料の
受像層が対向するように密着し、図2に示すようなスリ
ット露光機を用いて転写露光した。スリット露光機の光
源は1200Wのハロゲンランプを使用し、スリットサイズ
は100mm×2mmとし、スリット光源は10mm/秒の速度で
スリット長辺に垂直な方向に移動しながら転写露光を行
った。
【0139】得られた画像の評価(ベタ露光部の透過濃
度、未露光部の透過濃度、耐光性、画像の歪み)を下記
方法で行った。
【0140】<ベタ露光部透過濃度、未露光部透過濃度
>サクラデンシトメータPDA-65(コニカ社製)を用い、
各色素の色調に合わせてブルー、グリーン、レッドフィ
ルターを用い透過濃度を測定したところ、全面穿孔露光
を行った部分の転写濃度は1.25であった。又、未穿孔露
光部分の濃度は0.02であった。
【0141】<耐光性>画像をキセノンフェードメータ
ーで36時間照射し、照射前の濃度をD0、照射後の濃度
をDとし、(D/D0)×100(%)を色素の残存率として
耐光性を評価したところ、74%であった。
【0142】<画像の歪み>得られた画像は歪みのない
ものであった。
【0143】実施例2 実施例1と同様にして色材バリヤー層の穿孔まで行い、
色材の転写を以下のように行った。
【0144】《色材の転写》上記のように色材バリヤー
層が穿孔された記録材料の色材バリヤー層と受像材料の
受像層とが接するように重ね合わせ、キセノンフラッシ
ュランプ(理想化学社製:XENOFAX)を用いて500〜900m
J/cm2のエネルギーで記録材料側より露光し、色素を受
像層に転写させた。
【0145】得られた画像の評価は実施例1と同様に行
った。
【0146】実施例3 (記録材料の製造)実施例1で用いた支持体に、下記組
成の光熱変換層塗布液をワイヤーバーを用いて塗布・乾
燥し、厚み0.6μmの光熱変換層を形成した。
【0147】光熱変換層塗布液 ポリビニルアルコール(日本合成化学社製:GL-05) 7部 カーボンブラック(平均粒径0.21μm) 3部 純水 90部 次に、下記組成の色材層塗布液を、上記光熱変換層上に
ワイヤーバーを用いて塗布・乾燥し、厚み2μmの色材
層を形成した。
【0148】色材層塗布液 熱拡散性色素(カヤセットブルー714:前出) 5部 ポリビニルブチラール(エスレックBX-1:前出) 5部 メチルエチルケトン 80部 シクロヘキサノン 10部 次に、上記色材層上に実施例1と同様にして色材バリヤ
ー層を形成し、記録材料を得た。
【0149】(受像材料の製造)受像材料は実施例1と
同様にして作成した。
【0150】実施例4 (記録材料の製造)色材バリヤー層塗布液を下記に変更
した以外は実施例3と同様にして記録材料を作成した。
【0151】色材バリヤー層塗布液 ゼラチン 5.8部 ポリメチルメタアクリレート微粒子 0.2部 (総研化学社製:MX1000,平均粒径:10.0μm) 近赤外吸収色素(IR−1) 4部 純水 90部 (受像材料の製造)受像材料は実施例1と同様にして作
成した。
【0152】実施例5 (記録材料の製造)実施例3と同様にして記録材料を作
成した。
【0153】(受像材料の製造)実施例1で使用したP
ETフィルム上に、下記組成の受像層塗布液をワイヤー
バーを用いて塗布・乾燥し、厚み4μmの受像層を有す
る受像材料を得た。
【0154】受像層塗布液 ポリビニルブチラール(エスレックBL-1:前出) 9.2部 ポリエステル変性シリコーン(X-24-8300:前出) 0.5部 シリコーン樹脂微粒子 0.3部 (東芝シリコーン社製:トスパール145,平均粒径4.5μm) メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部 実施例6 (記録材料の製造)色材層塗布液を下記に変更した以外
は実施例3と同様にして記録材料を作成した。
【0155】色材層塗布液 キレート化可能熱拡散性色素(シアン,PC−1) 5部 ポリビニルブチラール(エスレックBX-1:前出) 5部 メチルエチルケトン 80部 シクロヘキサノン 10部
【0156】
【化3】
【0157】(受像材料の製造)受像層塗布液を下記に
変更した以外は実施例5と同様にして受像材料を得た。
【0158】受像層塗布液 ポリビニルブチラール(エスレックBL-1:前出) 4.6部 金属イオン含有化合物(MS−1) 4.6部 ポリエステル変性シリコーン(X-24-8300:前出) 0.5部 シリコーン樹脂微粒子(トスパール145:前出) 0.3部 メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部
【0159】
【化4】
【0160】比較例1 (記録材料の製造)色材層塗布液を下記に変更した以外
は実施例1と同様にして記録材料を作成した。
【0161】色材層塗布液 熱拡散性色素(カヤセットブルー714:前出) 5部 ポリビニルブチラール(エスレックBX-1:前出) 5部 メチルエチルケトン 80部 シクロヘキサノン 10部 (受像材料の製造)受像材料は実施例1と同様にして作
成した。
【0162】画像の形成及び評価を実施例2と同様に行
った。
【0163】実施例2〜6及び比較例1の結果を表1に
纏めた。
【0164】
【表1】
【0165】この結果より明らかなように、非昇華性光
熱変換物質を色材層に含有させる、又は非昇華性光熱変
換物質含有層を色材層の下層に設けることにより、露光
による色素の転写が可能であった。
【0166】実施例7 (記録材料の製造)実施例3の記録材料(シアン)と、
色材層塗布液を下記に変更し以外は実施例3と同様にし
てマゼンタとイエローの記録材料を作成した。
【0167】マゼンタ色材層塗布液 熱拡散性色素(日本化薬社製:カヤセットレッドB) 5部 ポリビニルブチラール(エスレックBX-1:前出) 5部 メチルエチルケトン 80部 シクロヘキサノン 10部イエロー色材層塗布液 熱拡散性色素(日本化薬社製:カヤセットイエローA-G) 5部 ポリビニルブチラール(積水化学社製:エスレックBX-1:前出) 5部 メチルエチルケトン 80部 シクロヘキサノン 10部 (受像材料の製造)実施例5と同様にして受像材料を得
た。
【0168】(画像の形成) 《色材バリヤー層の穿孔》イエロー、マゼンタ、シアン
の画像情報に応じて、それぞれの記録材料を穿孔した。
穿孔の条件は実施例2〜6と同じ条件で行った。
【0169】《色材の転写》上記のように色材バリヤー
層が穿孔された記録材料(イエロー)の色材バリヤー層
と受像材料の受像層とが接するように重ね合わせ、キセ
ノンフラッシュランプ(XENOFAX:前出)を用いて900mJ
/cm2のエネルギーで記録材料側より露光し、穿孔部分
のみ色素を受像層に転写させた。次いでイエロー色素が
転写された受像材料に、マゼンタ、シアンと同様にして
転写を行いフルカラー画像を得た。
【0170】色素の転写した受像材料の受像面と厚さ25
μmのPETフィルムとを重ね、160℃、1kg/cmの熱ロ
ールを通し色素を定着させた。
【0171】比較例2 実施例6の記録材料と受像材料を用いて、以下のように
画像を作成した。
【0172】《色材バリヤー層の穿孔》イエロー、マゼ
ンタ、シアンそれぞれの記録材料を実施例6と同様にし
て穿孔した。
【0173】《色材の転写》上記のように色材バリヤー
層が穿孔された記録材料(イエロー)の色材バリヤー層
と受像材料の受像層とが接するように重ね合わせ、160
℃、1kg/cmの熱ロールを通し穿孔部分のみ色素を受像
層に転写させた。次いでイエロー色素が転写された受像
材料に、マゼンタ、シアンと同様にして熱ロールを通し
て色素の転写を行いフルカラー画像を得た。
【0174】得られた画像の評価(色ずれ、画像の滲
み)を下記の方法で行った。得られた結果は以下に示
す。
【0175】<色ずれ>トンボの入った画像を作成し、
トンボとトンボの間隔を測定しシアンとイエローの差、
シアンとマゼンタの差を求めた。トンボとトンボの間隔
は画像データ上では300mmであった。
【0176】<滲み>175線の2〜98%網点画像のカラ
ーパッチを作成し、顕微鏡を用いて目視により網点が再
現しているかを評価した。
【0177】 ○:2〜98%の網点が判る △:5〜95%の網点が判る ×:10〜90%の網点が判る 実験No. 色ずれ(μm) 滲 み Y−M Y−C Y M C 実施例7 5以内 5以内 ○ ○ ○ 比較例2 15 25 × △ ○ 上記の結果より、露光による色素の転写により、色ず
れ、滲みの無いカラー画像が形成できる。
【0178】
【発明の効果】本発明によれば、スリット又は一括露光
による色材層の加熱により、バリヤー層の穿孔部のみ色
素が昇華して受像層に転写する。従って、サーマルヘッ
ドやラミネーターによる加熱転写と異なり、支持体に熱
や圧力が殆ど掛からず寸法安定性に優れ、複数回転写に
よるフルカラー画像形成においても色ずれを生じない。
又、レーザーによる転写に比べ転写に要する時間が短縮
され、装置コストも安い。即ち、簡便な方法、低コスト
の装置を用いて高品質なカラー画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の穿孔型熱転写記録材料を用いて、レー
ザー穿孔、フラッシュ露光で画像転写を行う時系列的な
プロセス説明図。
【図2】本発明の熱転写記録方法における穿孔された色
材バリヤー層に、スリット状光源で走査露光を与える工
程模式図。
【図3】本発明の熱転写記録方法における穿孔された色
材バリヤー層に、一括露光を与える工程模式図。
【図4】本発明で使用できる光源の発光素子の一配置
例。
【符号の説明】
1 穿孔型熱転写記録材料 2 色材バリヤー層 3 色材層 4 記録材料支持体 5 受像材料 6 受像層 7 受像層支持体 8 露光ユニット(スリット露光用) 9 ランプ 10 露光ユニット(一括露光用) 11 フラッシュランプ 12 透光板 21 発光素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/26 7416−2H B41M 5/26 J 7416−2H A (72)発明者 川上 壮太 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも、非昇華性光熱変
    換物質を含有する色材層及び色材バリヤー層をこの順に
    有する穿孔型熱転写記録材料。
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも、非昇華性光熱変
    換物質含有層、色材層及び色材バリヤー層をこの順に有
    する穿孔型熱転写記録材料。
  3. 【請求項3】 色材バリヤー層が光熱変換色素を含有す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の穿孔型熱転写
    記録材料。
  4. 【請求項4】 非昇華性光熱変換物質としてカーボンブ
    ラックを用いることを特徴とする請求項1〜3の何れか
    1項に記載の穿孔型熱転写記録材料。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の穿孔型熱転写記録
    材料の色材バリヤー層を、高強度の光を照射することに
    より画像状に穿孔した後、受像材料と重ね合わせ、記録
    材料の支持体側より露光することにより色材層の色材を
    穿孔部分から受像層に転写させて画像を形成する熱転写
    記録方法。
  6. 【請求項6】 色材層の色材を穿孔部分のみ受像層に転
    写させて画像を形成する露光方法が、スリット状に集光
    した光源を用い、記録材料と光源との相対的位置を移動
    させることにより記録材料全面を露光する方法であるこ
    とを特徴とする請求項5記載の熱転写記録方法。
  7. 【請求項7】 色材層の色材を穿孔部分から受像層に転
    写させて画像を形成する露光方法が、記録材料全面を一
    括露光する方法であることを特徴とする請求項5記載の
    熱転写記録方法。
  8. 【請求項8】 記録材料全面を一括露光する手段として
    フラッシュランプを用いることを特徴とする請求項7記
    載の熱転写記録方法。
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