JPH0624149A - 転写記録媒体 - Google Patents
転写記録媒体Info
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- JPH0624149A JPH0624149A JP4316183A JP31618392A JPH0624149A JP H0624149 A JPH0624149 A JP H0624149A JP 4316183 A JP4316183 A JP 4316183A JP 31618392 A JP31618392 A JP 31618392A JP H0624149 A JPH0624149 A JP H0624149A
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- layer
- base film
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- resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高出力のレーザー光を使用したプリンターに
用いても、熱によって基材フィルムが溶断することが無
く、良好な転写画像を得ることのできる転写記録媒体を
提供する。 【構成】 ベースフィルムと、該ベースフィルムの片面
に形成した光熱変換層あるいは光熱変換剤と昇華性染料
を含むインキ層との間に、断熱層あるいは熱吸収層を形
成したもの、あるいは、ベースフィルムの他の片面に熱
吸収層を形成する。
用いても、熱によって基材フィルムが溶断することが無
く、良好な転写画像を得ることのできる転写記録媒体を
提供する。 【構成】 ベースフィルムと、該ベースフィルムの片面
に形成した光熱変換層あるいは光熱変換剤と昇華性染料
を含むインキ層との間に、断熱層あるいは熱吸収層を形
成したもの、あるいは、ベースフィルムの他の片面に熱
吸収層を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光を使用した
昇華型転写記録に使用する転写記録媒体の構成に関する
ものである。
昇華型転写記録に使用する転写記録媒体の構成に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のレーザー光を使用した昇華型転写
記録に使用する転写記録媒体は、例えば特開平2−17
5291号公報及び特開平2−175292号公報に記
載されているように、厚さ2〜8μmのPET(ポリエ
チレンテレフタレート)等のフィルムの上に、近赤外線
を吸収して発熱する光熱変換層、バインダー樹脂に昇華
性染料が保持されている染料層が順に積層されて構成さ
れている。
記録に使用する転写記録媒体は、例えば特開平2−17
5291号公報及び特開平2−175292号公報に記
載されているように、厚さ2〜8μmのPET(ポリエ
チレンテレフタレート)等のフィルムの上に、近赤外線
を吸収して発熱する光熱変換層、バインダー樹脂に昇華
性染料が保持されている染料層が順に積層されて構成さ
れている。
【0003】しかし、この様な構成の転写記録媒体は、
比較的低出力のレーザーを用いたプリンターには対応で
きるが、高出力のレーザー光を集光して照射する型のプ
リンターでは、光熱変換層が発熱して温度が急激に上昇
するため、ベースフィルムが軟化して溶断するという問
題がある。
比較的低出力のレーザーを用いたプリンターには対応で
きるが、高出力のレーザー光を集光して照射する型のプ
リンターでは、光熱変換層が発熱して温度が急激に上昇
するため、ベースフィルムが軟化して溶断するという問
題がある。
【0004】この問題を解決するためにベースフィルム
を厚くして溶断を防止する方法が考えられたが、この方
法ではコストアップやプリンター内部の収納スペースの
大型化といった問題が発生し、実用には供し得ないもの
であった。
を厚くして溶断を防止する方法が考えられたが、この方
法ではコストアップやプリンター内部の収納スペースの
大型化といった問題が発生し、実用には供し得ないもの
であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の様な従
来の状況に鑑みて為されたものであり、高出力のレーザ
ー光を集光して照射する型のプリンターに使用してもベ
ースフィルムが溶断することが無く、良好な転写画像を
得ることの出来る転写記録媒体を提供するものである。
来の状況に鑑みて為されたものであり、高出力のレーザ
ー光を集光して照射する型のプリンターに使用してもベ
ースフィルムが溶断することが無く、良好な転写画像を
得ることの出来る転写記録媒体を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、光熱
変換層において発生した熱のベースフィルムへの吸収を
妨げる層をさらに積層することによって、従来の問題点
を解決することができる。さらに詳しくは、前記ベース
フィルムへの熱吸収を妨げる層が、ベースフィルムと光
熱変換剤含有層との間に積層され、該層が断熱層あるい
は熱吸収層であることを特徴とするものであり、あるい
は、前記ベースフィルムへの熱吸収を妨げる層である熱
吸収層が、ベースフィルムのもう一方の反対の片面に積
層されていることを特徴とする転写記録媒体である。
変換層において発生した熱のベースフィルムへの吸収を
妨げる層をさらに積層することによって、従来の問題点
を解決することができる。さらに詳しくは、前記ベース
フィルムへの熱吸収を妨げる層が、ベースフィルムと光
熱変換剤含有層との間に積層され、該層が断熱層あるい
は熱吸収層であることを特徴とするものであり、あるい
は、前記ベースフィルムへの熱吸収を妨げる層である熱
吸収層が、ベースフィルムのもう一方の反対の片面に積
層されていることを特徴とする転写記録媒体である。
【0007】以下、図面を参照しながら本発明の転写記
録媒体を詳細に説明する。図1は本発明の転写記録媒体
の第1および第2の例を示す断面図である。第1の例に
於いてはベースフィルム(1)の片面に、断熱層
(2)、光熱変換層(3)、昇華性染料を含むインキ層
(4)が順に積層されている。また第2の例では(2)
は熱吸収層である。
録媒体を詳細に説明する。図1は本発明の転写記録媒体
の第1および第2の例を示す断面図である。第1の例に
於いてはベースフィルム(1)の片面に、断熱層
(2)、光熱変換層(3)、昇華性染料を含むインキ層
(4)が順に積層されている。また第2の例では(2)
は熱吸収層である。
【0008】ベースフィルム(1)は、厚さが2〜8μ
mで、透明なものが望ましく、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリサルフォン樹脂、アラミド樹脂等から
成るものが望ましい。
mで、透明なものが望ましく、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリサルフォン樹脂、アラミド樹脂等から
成るものが望ましい。
【0009】断熱層(2)は、光熱変換層で発生した熱
がベースフィルムに伝わらない様にするために積層する
もので、熱伝導率0.2kcal/mh℃以下の物質
で、レーザー光を透過するように透明な物質からなるも
のが望ましい。
がベースフィルムに伝わらない様にするために積層する
もので、熱伝導率0.2kcal/mh℃以下の物質
で、レーザー光を透過するように透明な物質からなるも
のが望ましい。
【0010】具体的には、ポリスチレン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、エチルセルロース樹脂、ブ
タジエン樹脂、フェノール樹脂等の有機高分子材料、又
は珪素樹脂等の無機材料、及び、これらの共重合体、例
えばスチレン−ブタジエン、アクリル−シリコーン等が
使用できる。
ボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、エチルセルロース樹脂、ブ
タジエン樹脂、フェノール樹脂等の有機高分子材料、又
は珪素樹脂等の無機材料、及び、これらの共重合体、例
えばスチレン−ブタジエン、アクリル−シリコーン等が
使用できる。
【0011】被膜を形成するには、これらの材料を溶媒
に溶解又は分散させ、印刷機やコーターを使用してベー
スフィルムの表面に塗布し、乾燥させる。また、蒸着の
手法を使用して形成することも出来る。
に溶解又は分散させ、印刷機やコーターを使用してベー
スフィルムの表面に塗布し、乾燥させる。また、蒸着の
手法を使用して形成することも出来る。
【0012】断熱層としては、熱伝導率が低いという理
由で、発泡樹脂が一般的には使用されるが、発泡樹脂は
レーザー光を散乱させるので、本願の断熱層としては好
ましくない。
由で、発泡樹脂が一般的には使用されるが、発泡樹脂は
レーザー光を散乱させるので、本願の断熱層としては好
ましくない。
【0013】熱吸収層(2)としてはパラフィンワック
ス、カルナバワックスに代表される植物系ワックス、ポ
リエチレンワックスに代表される合成炭化水素系ワック
スから選ばれてなる1種あるいはそれ以上の組合わせを
含んでなり、さらにこれらとエチレン酢酸ビニル共重合
体との混合物が好ましい。好ましい混合比としては、ワ
ックス100に対してエチレン酢酸ビニル共重合体5〜
30重量%であり、該エチレン酢酸ビニル共重合体の酢
酸ビニル含有量は好ましくは40〜80%である。皮膜
の形成法としては、例えばワックスを、ある種の溶媒に
分散させ、それを塗布することによって皮膜化する。
ス、カルナバワックスに代表される植物系ワックス、ポ
リエチレンワックスに代表される合成炭化水素系ワック
スから選ばれてなる1種あるいはそれ以上の組合わせを
含んでなり、さらにこれらとエチレン酢酸ビニル共重合
体との混合物が好ましい。好ましい混合比としては、ワ
ックス100に対してエチレン酢酸ビニル共重合体5〜
30重量%であり、該エチレン酢酸ビニル共重合体の酢
酸ビニル含有量は好ましくは40〜80%である。皮膜
の形成法としては、例えばワックスを、ある種の溶媒に
分散させ、それを塗布することによって皮膜化する。
【0014】光熱変換層(3)は、波長700nm以上
の赤外線領域に吸収波長を有し、且つその波長に於ける
光透過率が20%以下である材料が挙げられる。例え
ば、カーボンブラック、黒色染料等が使用でき、トルエ
ン、メチルエチルケトン等の有機溶媒に溶解又は分散さ
せて塗布するか、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩
化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂等のバインダー樹脂に混
合して塗布することによって皮膜化する。また、蒸着の
手法を使用して形成することもできる。
の赤外線領域に吸収波長を有し、且つその波長に於ける
光透過率が20%以下である材料が挙げられる。例え
ば、カーボンブラック、黒色染料等が使用でき、トルエ
ン、メチルエチルケトン等の有機溶媒に溶解又は分散さ
せて塗布するか、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩
化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂等のバインダー樹脂に混
合して塗布することによって皮膜化する。また、蒸着の
手法を使用して形成することもできる。
【0015】昇華性染料を含むインキ層(4)は、アゾ
系、キノフタロン系、アントラキノン系、ステリル系、
インドアニリン系等の昇華性染料を、セルロース樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコー
ル樹脂、アクリル樹脂等のバインダー樹脂に混合したも
のであり、これを溶媒に溶解又は分散して塗布する。
系、キノフタロン系、アントラキノン系、ステリル系、
インドアニリン系等の昇華性染料を、セルロース樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコー
ル樹脂、アクリル樹脂等のバインダー樹脂に混合したも
のであり、これを溶媒に溶解又は分散して塗布する。
【0016】インキ層の膜厚は、0.3〜3.0μmの
範囲が好ましく、0.3μm以下では転写濃度が低くて
良好な画像を形成することができず、3.0μm以上で
は光熱変換層から得られる熱量だけでは染料が充分に昇
華せず、必要な転写濃度が得られない。
範囲が好ましく、0.3μm以下では転写濃度が低くて
良好な画像を形成することができず、3.0μm以上で
は光熱変換層から得られる熱量だけでは染料が充分に昇
華せず、必要な転写濃度が得られない。
【0017】昇華性染料を含むインキ層(4)は、ベー
スフィルムの上に一色だけを形成したモノカラー用の転
写記録媒体としてもよいし、イエロー、マゼンタ、シア
ンの三色に塗り分け、更にブラックの層も設けて、フル
カラー用の転写記録媒体としてもよい。
スフィルムの上に一色だけを形成したモノカラー用の転
写記録媒体としてもよいし、イエロー、マゼンタ、シア
ンの三色に塗り分け、更にブラックの層も設けて、フル
カラー用の転写記録媒体としてもよい。
【0018】図2は本発明の転写記録媒体の第3及び第
4の例を示す断面図であり、ベースフィルム(1)の片
面に、断熱層(2)、光熱変換剤と昇華性染料を含むイ
ンキ層(5)が順に積層されている。また第4の例では
(2)は熱吸収層である。
4の例を示す断面図であり、ベースフィルム(1)の片
面に、断熱層(2)、光熱変換剤と昇華性染料を含むイ
ンキ層(5)が順に積層されている。また第4の例では
(2)は熱吸収層である。
【0019】光熱変換層と昇華性染料を含むインキ層
(5)は、光熱変換層(3)で使用した波長700nm
以上の赤外線領域に吸収波長を有し、且つその波長に於
ける透過率が20%以下である材料と、昇華性染料を含
むインキ層(4)で使用した昇華性染料及びバインダー
樹脂とを混合したものであり、皮膜の形成方法は昇華性
染料を含むインキ層(4)と同様の方法で形成すること
ができる。また、その膜厚は5.0μm以下が好まし
く、5.0μm以上では、光熱変換エネルギーがインキ
層(5)の昇温に消費される割合が多く、その結果とし
て昇華性染料を含むインキ層(5)全体に十分熱が伝わ
らず、その昇華温度まで十分に昇温しないために、転写
濃度が低くなるので好ましくない。
(5)は、光熱変換層(3)で使用した波長700nm
以上の赤外線領域に吸収波長を有し、且つその波長に於
ける透過率が20%以下である材料と、昇華性染料を含
むインキ層(4)で使用した昇華性染料及びバインダー
樹脂とを混合したものであり、皮膜の形成方法は昇華性
染料を含むインキ層(4)と同様の方法で形成すること
ができる。また、その膜厚は5.0μm以下が好まし
く、5.0μm以上では、光熱変換エネルギーがインキ
層(5)の昇温に消費される割合が多く、その結果とし
て昇華性染料を含むインキ層(5)全体に十分熱が伝わ
らず、その昇華温度まで十分に昇温しないために、転写
濃度が低くなるので好ましくない。
【0020】光熱変換層(3)と昇華性染料を含むイン
キ層(4)とを別々に形成した場合に比較して、それを
同一層として光熱変換層と昇華性染料を含むインキ層
(5)を形成した場合には、製造工程が短縮され、コス
ト面などで良い影響を与える。
キ層(4)とを別々に形成した場合に比較して、それを
同一層として光熱変換層と昇華性染料を含むインキ層
(5)を形成した場合には、製造工程が短縮され、コス
ト面などで良い影響を与える。
【0021】以上の様な構成の本願の転写記録媒体は、
ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂等の染料受容能力を
有する樹脂層を形成した被転写体と、圧着又は数μmか
ら数十μmの間隔をもたせて対面させ、転写記録媒体の
インキ層とは反対の面にレーザー光を照射して昇華性染
料を被転写体の表面に転移させ、画像を形成する。
ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂等の染料受容能力を
有する樹脂層を形成した被転写体と、圧着又は数μmか
ら数十μmの間隔をもたせて対面させ、転写記録媒体の
インキ層とは反対の面にレーザー光を照射して昇華性染
料を被転写体の表面に転移させ、画像を形成する。
【0022】この時、光熱変換層(3)あるいは光熱変
換剤と昇華性染料を含むインキ層(5)中の光熱変換剤
がレーザー光を受けて発熱し、その熱によって昇華性染
料が被転写体の表面に転移し、染着する。レーザー光を
発生する装置は一般的に使用されるものが任意に使用で
きるが、発生するエネルギー量の大きい半導体レーザー
等を使用するのが望ましい。
換剤と昇華性染料を含むインキ層(5)中の光熱変換剤
がレーザー光を受けて発熱し、その熱によって昇華性染
料が被転写体の表面に転移し、染着する。レーザー光を
発生する装置は一般的に使用されるものが任意に使用で
きるが、発生するエネルギー量の大きい半導体レーザー
等を使用するのが望ましい。
【0023】図3は本発明の転写記録媒体の第5の例を
示す断面図であり、ベースフィルム(1)の片面に光熱
変換層(3)、昇華性染料を含むインキ層(4)がこの
順に積層され、前記ベースフィルムのもう一方の片面に
は熱吸収層(6)が形成されている。
示す断面図であり、ベースフィルム(1)の片面に光熱
変換層(3)、昇華性染料を含むインキ層(4)がこの
順に積層され、前記ベースフィルムのもう一方の片面に
は熱吸収層(6)が形成されている。
【0024】熱吸収層(6)は、先述の第2の例と同様
の構成のものであるので、その詳細な説明は省略する。
その他のベースフィルム(1)、光熱変換層(3)、昇
華性染料を含むインキ層(4)は第1の例と同様に形成
されるものであるので説明を省略する。
の構成のものであるので、その詳細な説明は省略する。
その他のベースフィルム(1)、光熱変換層(3)、昇
華性染料を含むインキ層(4)は第1の例と同様に形成
されるものであるので説明を省略する。
【0025】図4は本発明の転写記録媒体の第6の例を
示す断面図であり、ベースフィルム(1)の片面に光熱
変換層を昇華性染料を含むインキ層(5)が形成され、
前記ベースフィルムのもう一方の片面には熱吸収層
(6)が形成されている。光熱変換層を昇華性染料を含
むインキ層(5)は第3の例と同様に形成し、また熱吸
収層(6)は第2の例と同様の構成のものであるので、
その詳細な説明は省略する。
示す断面図であり、ベースフィルム(1)の片面に光熱
変換層を昇華性染料を含むインキ層(5)が形成され、
前記ベースフィルムのもう一方の片面には熱吸収層
(6)が形成されている。光熱変換層を昇華性染料を含
むインキ層(5)は第3の例と同様に形成し、また熱吸
収層(6)は第2の例と同様の構成のものであるので、
その詳細な説明は省略する。
【0026】
【作用】光熱変換剤によって発生した熱は、断熱層によ
ってその伝導が阻まれてベースフィルムには多量には伝
わらず、その結果ベースフィルムは溶断しない。また、
光熱変換剤によって発生した熱は、熱吸収層によって吸
収されてベースフィルムに多量に留ることが無く、その
結果ベースフィルムは溶断しない。
ってその伝導が阻まれてベースフィルムには多量には伝
わらず、その結果ベースフィルムは溶断しない。また、
光熱変換剤によって発生した熱は、熱吸収層によって吸
収されてベースフィルムに多量に留ることが無く、その
結果ベースフィルムは溶断しない。
【0027】
<実施例1>ベースフィルムとして厚さ5.7μmのP
ETフィルムを使用し、その上に、以下の様な配合の組
成物を順次塗布、乾燥し、断熱層、光熱変換層、昇華性
染料を含むインキ層を形成して、昇華型の転写記録媒体
を得た。なお、断熱層、光熱変換層、昇華性染料を含む
インキ層の合計の乾燥膜厚は4.0μmとした。
ETフィルムを使用し、その上に、以下の様な配合の組
成物を順次塗布、乾燥し、断熱層、光熱変換層、昇華性
染料を含むインキ層を形成して、昇華型の転写記録媒体
を得た。なお、断熱層、光熱変換層、昇華性染料を含む
インキ層の合計の乾燥膜厚は4.0μmとした。
【0028】 ・断熱層形成用の組成物 スチレン−ブタジエン共重合体 ソルプレンT−474(旭化成工業(株)製) 20重量% 酢酸エチル 80重量% 以上の組成物をワイヤーバーコータでPETフィルム上
に塗布し、乾燥膜厚2.5μmの断熱層を形成した。
に塗布し、乾燥膜厚2.5μmの断熱層を形成した。
【0029】 ・光熱変換層の組成物 カーボンブラック MHI Black(御国色素(株)製) 3重量% ポリエステル樹脂 バイロン200(東洋紡(株)製) 3重量% トルエン/メチルエチルケトン=1/1 94重量% 以上の組成物をワイヤーバーコータで上記断熱層の上に
塗布し、乾燥膜厚0.5μmの光熱変換層を形成した。
塗布し、乾燥膜厚0.5μmの光熱変換層を形成した。
【0030】 ・昇華性染料を含むインキ層用の組成物 シアン染料 セレスブルーGN(バイエル(株)製) 5重量% ブチラール樹脂 エスレックBX1(積水化学工業(株)製) 5重量% トルエン/メチルエチルケトン=1/1 90重量% 以上の組成物をワイヤーバーコータで上記光熱変換層の
上に塗布し、乾燥膜厚1.0μmの昇華性染料を含むイ
ンキ層を形成した。
上に塗布し、乾燥膜厚1.0μmの昇華性染料を含むイ
ンキ層を形成した。
【0031】得られた転写記録媒体の昇華性染料を含む
インキ層を、表面にポリエステル樹脂系の受像層を有す
る合成紙基材の受像紙に向け、両者をその間に50μm
のギャップを設けた状態で重ね、インクフィルム側から
半導体レーザーSLD303XT(波長810nm、最
大光出力500mW、ソニー(株)製)のレーザー光を
集光、約300μm径のビームを作り、20msの間照
射した。その結果、基材のPETフィルムは溶断するこ
となく、良好な転写画像が得られた。
インキ層を、表面にポリエステル樹脂系の受像層を有す
る合成紙基材の受像紙に向け、両者をその間に50μm
のギャップを設けた状態で重ね、インクフィルム側から
半導体レーザーSLD303XT(波長810nm、最
大光出力500mW、ソニー(株)製)のレーザー光を
集光、約300μm径のビームを作り、20msの間照
射した。その結果、基材のPETフィルムは溶断するこ
となく、良好な転写画像が得られた。
【0032】<比較例1>断熱層を除いた他は実施例1
と同様にして転写記録媒体を作製し、受像紙に転写した
ところ、転写記録媒体の基材のPETフィルムが溶断
し、画像の形成ができなかった。
と同様にして転写記録媒体を作製し、受像紙に転写した
ところ、転写記録媒体の基材のPETフィルムが溶断
し、画像の形成ができなかった。
【0033】<実施例2>断熱層の上に、光熱変換層お
よび昇華製染料を含むインキ層の代りに、以下の様な配
合の組成物を塗布して光熱変換剤と昇華性染料を含むイ
ンキ層を形成する他は、実施例1と同様にして転写記録
媒体を得た。 ・光熱変換剤と昇華性染料を含むインキ層用の組成物 カーボンブラック MHI Black(御国色素(株)製) 3重量% シアン染料 セレスブルーGN(バイエル(株)製) 5重量% ブチラール樹脂 エスレックBX1(積水化学工業(株)製) 7重量% トルエン/メチルエチルケトン=1/1 85重量% 得られた転写記録媒体を、実施例1と同様にしてレーザ
ー光を使用して受像紙に転写したところ、基材のPET
フィルムは溶断すること無く、良好な転写画像が得られ
た。
よび昇華製染料を含むインキ層の代りに、以下の様な配
合の組成物を塗布して光熱変換剤と昇華性染料を含むイ
ンキ層を形成する他は、実施例1と同様にして転写記録
媒体を得た。 ・光熱変換剤と昇華性染料を含むインキ層用の組成物 カーボンブラック MHI Black(御国色素(株)製) 3重量% シアン染料 セレスブルーGN(バイエル(株)製) 5重量% ブチラール樹脂 エスレックBX1(積水化学工業(株)製) 7重量% トルエン/メチルエチルケトン=1/1 85重量% 得られた転写記録媒体を、実施例1と同様にしてレーザ
ー光を使用して受像紙に転写したところ、基材のPET
フィルムは溶断すること無く、良好な転写画像が得られ
た。
【0034】<実施例3>断熱層を形成する代りに、以
下の様な配分の組成物から成る熱吸収層を光熱変換層と
は反対側のベースフィルム上に形成し、その他は実施例
1と同様にして転写記録媒体を得た。 ・熱吸収層形成用の組成物 パラフィンワックス Hi−Mic2045 (日本精蝋(株)製) 30重量% 水 70重量%
下の様な配分の組成物から成る熱吸収層を光熱変換層と
は反対側のベースフィルム上に形成し、その他は実施例
1と同様にして転写記録媒体を得た。 ・熱吸収層形成用の組成物 パラフィンワックス Hi−Mic2045 (日本精蝋(株)製) 30重量% 水 70重量%
【0035】以上の組成をワイヤーバーコータでPET
フィルムの光熱変換層およびインキ層が形成される面と
は反対側の面に塗布し、乾燥膜厚2.5μmの熱吸収層
を形成した。
フィルムの光熱変換層およびインキ層が形成される面と
は反対側の面に塗布し、乾燥膜厚2.5μmの熱吸収層
を形成した。
【0036】得られた転写記録媒体を、実施例1と同様
にしてレーザー光を使用して受像紙に転写したところ、
基材のPETフィルムは溶断すること無く、良好な転写
画像が得られた。
にしてレーザー光を使用して受像紙に転写したところ、
基材のPETフィルムは溶断すること無く、良好な転写
画像が得られた。
【0037】<実施例4>断熱層を形成する代りに、実
施例3と同じ熱吸収層を光熱変換層とは反対側のベース
フィルム上に形成し、その他は実施例2と同様にして転
写記録媒体を得た。
施例3と同じ熱吸収層を光熱変換層とは反対側のベース
フィルム上に形成し、その他は実施例2と同様にして転
写記録媒体を得た。
【0038】得られた転写記録媒体を、実施例1と同様
にしてレーザー光を使用して受像紙に転写したところ、
基材のPETフィルムは溶断すること無く、良好な転写
画像が得られた。
にしてレーザー光を使用して受像紙に転写したところ、
基材のPETフィルムは溶断すること無く、良好な転写
画像が得られた。
【0039】<実施例5>断熱層を形成する代りに同じ
位置に実施例3と同じ熱吸収層を形成した以外は実施例
1と同様にして転写記録媒体を作製し、受像紙に転写し
たところ、転写記録媒体の基材のPETフィルムは溶断
すること無く、良好な転写画像の形成ができた。
位置に実施例3と同じ熱吸収層を形成した以外は実施例
1と同様にして転写記録媒体を作製し、受像紙に転写し
たところ、転写記録媒体の基材のPETフィルムは溶断
すること無く、良好な転写画像の形成ができた。
【0040】<実施例6>断熱層を形成する代りに同じ
位置に実施例3と同じ熱吸収層を形成した以外は実施例
2と同様にして転写記録媒体を作製し、受像紙に転写し
たところ、転写記録媒体の基材のPETフィルムは溶断
すること無く、良好な転写画像の形成ができた。
位置に実施例3と同じ熱吸収層を形成した以外は実施例
2と同様にして転写記録媒体を作製し、受像紙に転写し
たところ、転写記録媒体の基材のPETフィルムは溶断
すること無く、良好な転写画像の形成ができた。
【0041】
【発明の効果】本発明の転写記録媒体は以上の様な構成
であるので、 高出力のレーザー光を集光して照射する型のプリンタ
ーに使用してもベースフィルムの溶断が無く、良好な転
写物が得られる。 ベースフィルムの溶断の為に失われていた熱が昇華性
染料の加熱に利用されるので、高い転写濃度がえられ
る。 といった効果を得ることができる。
であるので、 高出力のレーザー光を集光して照射する型のプリンタ
ーに使用してもベースフィルムの溶断が無く、良好な転
写物が得られる。 ベースフィルムの溶断の為に失われていた熱が昇華性
染料の加熱に利用されるので、高い転写濃度がえられ
る。 といった効果を得ることができる。
【図1】本発明の転写記録媒体の第1及び第2の例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】本発明の転写記録媒体の第3及び第4の例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図3】本発明の転写記録媒体の第5の例を示す断面図
である。
である。
【図4】本発明の転写記録媒体の第6の例を示す断面図
である。
である。
1 ベースフィルム 2 断熱層あるいは熱吸収層 3 光熱変換層 4 昇華性染料を含むインキ層 5 光熱変換剤と昇華性染料を含むインキ層 6 熱吸収層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 真人 東京都台東区台東一丁目5番1号凸版印刷 株式会社内 (72)発明者 横山 尚幸 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社 内 (72)発明者 島田 啓克 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社 内
Claims (7)
- 【請求項1】 ベースフィルムの片面に、少なくとも光
熱変換剤を含有する光熱変換層、昇華性染料含有のイン
キ層の順に積層されてなる、あるいは、該光熱変換剤な
らびに昇華性染料を含有するインキ層が積層されてなる
転写記録媒体において、前記光熱変換剤含有層で発生す
る熱のベースフィルムへの吸収を妨げる層を少なくとも
1層、さらに積層してなることを特徴とする転写記録媒
体。 - 【請求項2】 前記ベースフィルムへの熱吸収を妨げる
層が、ベースフィルムと光熱変換剤含有層との間に積層
され、かつ該層が断熱層であることを特徴とする請求項
1に記載の転写記録媒体。 - 【請求項3】 前記ベースフィルムへの熱吸収を妨げる
層が、ベースフィルムと光熱変換剤含有層との間に積層
され、かつ該層が熱吸収層であることを特徴とする請求
項1に記載の転写記録媒体。 - 【請求項4】 前記ベースフィルムへの熱吸収を妨げる
層が、ベースフィルムのもう一方の片面に積層されて、
かつ該層が熱吸収層であることを特徴とする請求項1に
記載の転写記録媒体。 - 【請求項5】 該断熱層が、熱伝導率0.2kcal/
mh℃以下の透明な樹脂あるいは無機物質であることを
特徴とする請求項2に記載の転写記録材料。 - 【請求項6】 該断熱層が、ポリスチレン樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エチルセルロース樹脂、
ブタジエン樹脂、フェノール樹脂等の有機高分子材料、
または珪素樹脂等の無機材料および、これらの共重合体
から選ばれてなる1種あるいはそれ以上の組合わせから
なることを特徴とする請求項2に記載の転写記録媒体。 - 【請求項7】 該熱吸収層が、パラフィンワックス、カ
ルナバワックスに代表される植物系ワックス、ポリエチ
レンワックスに代表される合成炭化水素系ワックスから
選ばれてなる1種あるいはそれ以上の組合わせを含んで
なることを特徴とする請求項3あるいは4に記載の転写
記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4316183A JPH0624149A (ja) | 1991-10-31 | 1992-10-30 | 転写記録媒体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28529791 | 1991-10-31 | ||
JP3-285297 | 1991-10-31 | ||
JP4316183A JPH0624149A (ja) | 1991-10-31 | 1992-10-30 | 転写記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0624149A true JPH0624149A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=26555824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4316183A Pending JPH0624149A (ja) | 1991-10-31 | 1992-10-30 | 転写記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0624149A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08112975A (ja) * | 1994-10-18 | 1996-05-07 | Konica Corp | 穿孔型熱転写記録材料及びそれを用いた熱転写記録方法 |
US5994028A (en) * | 1997-06-23 | 1999-11-30 | Samsung Display Devices Co., Ltd. | Thermal transfer film |
KR101320383B1 (ko) * | 2006-05-30 | 2013-10-23 | 삼성디스플레이 주식회사 | 열 물질 전사 기판 필름, 도너 요소, 및 이의 제조 및 사용방법 |
-
1992
- 1992-10-30 JP JP4316183A patent/JPH0624149A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08112975A (ja) * | 1994-10-18 | 1996-05-07 | Konica Corp | 穿孔型熱転写記録材料及びそれを用いた熱転写記録方法 |
US5994028A (en) * | 1997-06-23 | 1999-11-30 | Samsung Display Devices Co., Ltd. | Thermal transfer film |
KR101320383B1 (ko) * | 2006-05-30 | 2013-10-23 | 삼성디스플레이 주식회사 | 열 물질 전사 기판 필름, 도너 요소, 및 이의 제조 및 사용방법 |
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