JPH08112884A - ポリビニルアルコール積層体およびその製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール積層体およびその製造方法

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JPH08112884A JP24949994A JP24949994A JPH08112884A JP H08112884 A JPH08112884 A JP H08112884A JP 24949994 A JP24949994 A JP 24949994A JP 24949994 A JP24949994 A JP 24949994A JP H08112884 A JPH08112884 A JP H08112884A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】特殊な薬品や大型の乾燥設備を必要とせず、製
造過程における変形がなく、水分散・溶解性に優れた製
品を安価に得ることのできるPVA積層体とその製造方
法を提供する。 【構成】このPVA積層体3はケン化度が50〜99.9%で
水に溶解する温度が5〜60℃であるPVA系フィルム2
の片面または両面に、透湿度が1000g/m2/24hr以上で水
分率が 0.3〜50%の透湿性基材1を積層してなるもので
あり、その製造方法は水分率が3%以下のPVA系樹脂
を溶融状態で透湿性基材と圧着するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種イベントにおける配
布物や玩具等としての風船;糊付き障子紙、糊付き壁
紙、糊付き襖紙、糊付き原紙等の内装材;水洗トイレで
溶解排水可能な衛生用品;汚物等の臭い漏れ防止用包装
材;油性液体の袋状包装材;および障子紙等として有用
なポリビニルアルコール(以下、PVAとする)積層体
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PVA樹脂は熱分解温度が融点より低い
ため樹脂単体での成形加工が困難で、水を可塑剤とした
溶液キャスティング法、溶融押出し法でフィルム等を製
造してきた。これらの水分率は溶液キャスティング法で
70〜90%、溶融押出し法で50〜60%含まれていることか
ら、大型のキャスティングロール、大型のキャスティン
グベルト等の乾燥設備が必要であった。また、PVAフ
ィルムをプラスチックフィルム、紙等と積層して積層体
を製造する場合は、PVA樹脂固有の水酸基の働きで離
型性が良い反面、熱劣化し易いことから直接熱ラミネー
トすることができず接着剤を介する必要があった。しか
し、例えば、ポリウレタン系接着剤等を介した、紙、布
等の透湿性基材(以下、0003まで基材とする)とP
VAフィルムとの積層体では、基材側から水分が吸収さ
れても接着剤層で遮断され、PVAフィルム層まで水分
が到達せず、冷水、温水、熱水での溶解が困難であっ
た。しかも、この積層体を回収・再使用する場合、PV
Aフィルムは溶解槽で分離できるが、紙、繊維は接着剤
が付着して工業上効率よく分離できなかった。そこで、
水溶性接着剤を介して基材とPVAフィルムを積層する
方法が考えられたが、水溶性接着剤をPVAフィルムの
表面に塗布した場合は、PVAフィルムが水分を吸水し
膨潤するため満足の行く積層体が得られず、基材の表面
に塗布した場合は、塗布量が多いと基材が破断し易くな
るため、基材の坪量を増す必要があり、塗布量が少ない
と基材に直ちに吸収されてタック性がなくなり接着でき
ないというように、安定製造条件の範囲が低いために収
率が低下したり、高価になるという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】PVAフィルムと基材
とを接着剤を介さずに直接積層体を得る方法として、
PVAフィルムの製膜段階で不織布シートとキャスティ
ングされた含水かつ加熱軟化状態のPVAフィルムを圧
着する方法(特公昭60-36382号公報)、PVAフィル
ムと水分散性繊維シートの接着面に5〜20%の水分を存
在させ、温度と線圧で熱圧着する方法(特公昭48-91181
号公報)、紙に多価アルコールを存在させてPVAフ
ィルムを貼り合わせる方法(特開平4-345623号公報)、
エチレン率20モル%以上、50モル%未満のエチレン−
酢酸ビニル共重合体を紙に押出しラミネートする方法
(特公昭44-11963号公報)等が知られている。しかし、
上記の方法はPVAフィルム自体に多くの水分が含
有された状態で圧着積層しているため、基材が水分の浸
透によって変形したり、圧着後の水分の乾燥・除去に大
きな熱量を必要とし、の方法はコストが高く、の方
法は得られたものがエチレン分を含んでいるために耐水
性は良いが水溶性が全くなかった。したがって、本発明
の目的は、PVAフィルムと基材とを接着剤を介さずに
直接積層して得られるPVA積層体およびその製造方法
において、特殊な薬品や大型の乾燥設備を必要とせず、
製造過程における変形がなく、水分散・溶解性に優れた
製品を安価に得ることのできるPVA積層体およびその
製造方法を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケン化度が50
〜99.9%で水に溶解する温度が5〜60℃であるPVA系
フィルムの片面または両面に、透湿度が1000g/m2/24hr
以上で水分率が 0.3〜50%の透湿性基材を積層してなる
ことを特徴とするPVA積層体、および水分率が3%以
下のPVA系樹脂を溶融状態で透湿性基材と圧着するこ
とを特徴とするPVA積層体の製造方法に関するもので
ある。
【0005】以下、本発明のPVA積層体の製造方法を
例示した図1および図2に基づいて説明する。図1はP
VA積層体の製造方法の一例としての片面押出しラミネ
ーションの概略説明図で、1は透湿性基材、2はPVA
系フィルム、3はPVA積層体、4はタッチロール、5
はキャスティングロール、6はTダイ、7は押出機であ
る。押出機7で溶融されたPVA系樹脂はTダイ6から
吐出されてPVA系フィルムとなり、このPVA系フィ
ルム2とキャスティングロール5面との間に誘導された
透湿性基材1と共に、タッチロール4を介して、キャス
ティングロール5に圧着されてPVA積層体3となる。
このとき、吐出した溶融状態のPVA系フィルム2の温
度は 120〜 220℃、好ましくは 160〜 180℃であり、水
分率は0〜3%、好ましくは0〜1%である。PVA系
フィルム2はタッチロール4を介して40℃以上に加熱さ
れた透湿性基材1に圧着した際、粘着性と線圧により透
湿性基材1の表面状態に追随した塑性変形を受け、次い
で10〜90℃、好ましくは40〜70℃に制御されたキャステ
ィングロール5に圧着することで、一気にガラス転移点
温度以下に冷却し、PVA系フィルム2を固化させ、P
VA積層体3が得られる。
【0006】吐出した溶融状態のPVA系フィルム2の
温度が 120℃未満では圧着時の塑性変形が十分に行われ
ないため、密着が不十分な部分が発生し、 220℃を超え
るとPVA系フィルムの熱分解が発生しているため、変
色・熱劣化による異物混入が発生し、そのときの水分率
が3%を超えるとPVA系フィルム中の水分の突沸によ
る気泡が混入し易くなる。タッチロール4はPVA系フ
ィルム2との剥離性を向上するため表面が梨地加工され
たシリコーンゴム製またはフッ素ゴム製の材料からなる
ことが好ましい。タッチロール4の温度は透湿性基材1
の温度を40℃以上に加熱すると共に、PVA系フィルム
2を過度に冷却させて透湿性基材1との接着力を低下さ
せることのないように、40℃以上にすることが好まし
い。透湿性基材1の温度が40℃未満ではPVA系フィル
ム2が圧着されたときに、急速に冷却され温度分布が不
均一になり密着むらが発生し易くなる。キャスティング
ロール5の温度が10℃未満ではロール表面に結露した水
滴がPVA系フィルムに付着し、PVA系フィルムを溶
解して安定した製造ができず、90℃を超えるとPVA系
フィルムのガラス転移点温度に近いため、ロールとの粘
着が発生して連続作業が困難であった。他方、図2はP
VA積層体の製造方法の別の例としての両面押出しラミ
ネーションの概略説明図であり、この実施態様ではキャ
スティングロール5の外側と内側から透湿性基材1Aと
透湿性基材1Bを供給し、PVA系フィルム2を中間層
とした三層構造体8を得ている。
【0007】本発明で用いられる透湿性基材は、透湿度
が1000g/m2/24hr以上、好ましくは10,000g/m2/24hr以
上で、水分率が 0.3〜50%、 1.5〜15%のものである。
透湿度が1000g/m2/24hr未満では水分がPVA系フィル
ムに達するまでに時間がかかり、結果としてPVA系フ
ィルムを溶解するのに時間がかかり、自然環境への再生
化に多くの時間を要することになる。水分率が 0.3%未
満では透湿性基材の破断強度が低下し、坪量の低い基材
は使用できないという不都合が発生し、水分率が50%以
上では突出時のPVA系樹脂と押出しラミネートした際
に、その水分でフィルムの強度が著しく低下して破断し
たり、さらにはフィルムに水分が浸透して発泡現象が発
生し易くなる。なお、透湿性基材の強度はPVA積層体
としたときにPVAフィルムが破断しない強度であれば
よい。
【0008】このような透湿性基材としては、上記の特
性のほかに、表面保護、風合い、意匠性、印刷性等の性
質を兼ね備えた材料であることが好ましく、これには例
えば、木綿、カポック、亜麻、大麻、黄麻、ラミー、マ
ニラ麻、サイザル麻、藁、椰子、羊毛、モヘア、カシミ
ヤ、ラクダ毛、アルパカ、絹、パルプ等の天然繊維材
料、ビニロン、ポリクラール、ポリアクリロニトリル、
ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェ
ノール、合成パルプ等の人造繊維材料等を、単独または
2種以上の組み合わせで用いた、紙、織布、不織布等を
挙げることができ、目的に応じて任意に選択することが
できる。これらの材料には、さらに透湿度を調整する目
的で、繊維間接着を行うための合成樹脂および合成エマ
ルジョン、熱可塑性接着剤、冷水・熱水可溶性接着剤等
を処理すること、あるいはアクリル酸系粘剤、ポリリン
酸塩系粘剤、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルア
ミド等を各種繊維に配合分散させること、さらには二次
加工としてコーティング、含浸加工、ラミネート加工等
を施すことも可能である。
【0009】本発明のPVA系フィルムを構成するPV
A系樹脂は、透湿性基材から水分が侵入してきた際、冷
水または温水にて容易に溶解するもので、ポリ酢酸ビニ
ルを50〜99.9%ケン化した、部分ケン化または完全ケン
化PVA;これらのケン化したPVAを軽度にアセター
ル化、ウレタン化、オキシエチル化、シアノエチル化ま
たはスルホアセタール化したPVA誘導体;少量のエチ
レン、プロピレン、イソブチル、フッ化ビニル、塩化ビ
ニル、スチレン、メチルメタクリレート等と酢酸ビニル
モノマーとを共重合させて得られた共重合物をケン化し
た変性PVA等が挙げられる。なお、ケン化度が50%未
満のものは水に対する溶解性が悪く本発明の目的が達成
されないので、ケン化度が50%以上、好ましくは60%以
上のものが用いられる。ケン化度が99.9%を超えるもの
は製造が困難である。このPVA系樹脂は水に溶解する
温度が5〜60℃のものであり、とくには自然環境下での
分解再生化の点で10〜30℃のものが好ましい。この溶解
温度が60℃を超えるとPVA系フィルムと透湿性基材を
溶解分離する熱エネルギーが大きくなり、5℃未満では
PVA系フィルムの溶解性が大きく低下し自然環境への
再生化に多くの時間を要することになる。
【0010】このPVA系樹脂には、必要に応じて、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス等のセルロース誘導体、キトサン誘導体、澱粉、葡萄
糖等の単糖類、キサンタンガム、カラギナン等の多糖
類、ポリアクリル酸またはその誘導体、ポリアクリルア
ミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ポリエチレンオキサイド等の水溶性
高分子等の水溶性樹脂、グリセリン、エチレングリコー
ル等の多価アルコールあるいはエタノールアミン等の可
塑剤、ノニオン性あるいはアニオン性界面活性剤、少量
の紫外線吸収剤、着色剤、滑剤、充填剤、劣化防止剤、
他の樹脂成分等の添加剤を加えることができる。さら
に、このPVA系樹脂と混合し得る樹脂成分は、目的に
応じて他の樹脂とのブレンドまたはアロイフィルムとす
ることもできる。
【0011】前述した透湿性基材の表面にPVA系フィ
ルム層を形成してPVA積層体を得るには、透湿性基材
の表面にPVAを主成分とする樹脂を塗布する方法、P
VAを主成分とする樹脂を用いて押出成形、カレンダー
成形等によりフィルムを成形した後、これを透湿性基材
の表面にラミネートする方法等が採用される。PVA積
層体におけるPVA系フィルム層の厚み 0.010〜 2.0mm
とするのがよく、これが 0.010mm未満では強度上問題が
あり、また 2.0mmを超えると工業上、生産性に劣り、高
価なものになり易い。押出法によるPVA系フィルムで
は、溶融押出し時の水分率を3%以下にするため、水を
可塑剤として用いずに、特願平6-63224号に記載の有機
スルホン酸塩および/または有機リン酸エステル化合物
を主剤として添加することで、初めて無水の状態での溶
融成形をすることができる。なお、この場合の原料形
態、配合供給設備、ペレット製造設備、押出機、引取・
巻取機は従来公知のものの中から任意に選択することが
できる。
【0012】このようにして得られた本発明のPVA積
層体は、その一実施態様として風船を作ることができ
る。すなわち、本発明のPVA積層体をPVA面同士が
向かい合うようにして重ね合わせ、ヒートシーラーによ
って所定の形状に熱接着し、熱接着部分の周囲を抜き刃
で打ち抜いたものに、ヘリウムガスを注入すると風船と
なり、空中を浮遊させることができる。この風船は浮力
が0であれば落下するか空中で静止状態になるが、実際
のイベント等の用途では、大空に舞い上がり上昇気流の
風に流され遥か遠方に達することが求められる。そのた
め、一般には12時間以上の浮力を維持させることが好ま
しい。そこで、浮力を維持させるためには風船重量と関
係することを見出し、本発明者らは風船重量:M(g/
m2)と浮力:L(g)の関係について研究を重ねた結
果、浮力:L≧ 0.1M、風船重量:10≦M≦50を満足す
ることが好ましく、とくには浮力:L≧ 0.3M、風船重
量:15≦M≦40の条件が好ましいことが判明した。すな
わち、浮力L< 0.1Mでは長時間の浮遊ができにくく、
風船重量が10g/m2未満では水溶性フィルム層の厚みがな
くなり10μm 未満となってしまい、強度、ガスバリア性
が低下してピンホールも生じ易くなる。また、風船重量
が50g/m2を超えると大きな浮力を必要とするため、大型
風船を作製せねばならず実用性に乏しいものとなる。
【0013】
【作用】水分を含有しない高温で溶融状態のPVA系フ
ィルムを透湿性基材とタッチロールを介してキャスティ
ングロールに圧着すると、PVA系フィルムが透湿性基
材の表面に密着して冷却固化されることから、中間層と
しての接着剤層を必要としないPVA積層体が得られ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例により説
明する。 実施例1 ケン化度88%、水に溶解する温度20℃、重合度1000の部
分ケン化PVA 100重量部に、グリセリン5重量部、ド
デシルベンゼンスルホン酸カルシウム4重量部およびト
リデシルポリオキシエチレンリン酸エステル 0.5重量部
を含浸させた原料を準備し、ベント付き2軸押出機を用
いコートハンガーTダイから溶融した状態で吐出させ
(このときのPVAフィルム温度: 182℃、水分率:
0.8%)、直径 650mmのキャスティングロール(ロール
温度:55℃)に接触する際に、透湿性基材として50℃に
加熱された坪量80g/m2、水分率 2.5%、透湿度 26,000g
/m2/24hrの障子紙を、60℃に加熱した直径 150mmのシリ
コーンゴム製タッチロールを介して圧着しラミネートし
た。このときの引取速度は35m/分でPVAフィルムの
厚みは25μm であった。この積層体をあらかじめ水で濡
らした障子用木枠に圧着し乾燥して障子を得た。この障
子を水槽に5分間浸漬したところ、障子用木枠から障子
紙が剥離した。
【0015】実施例2 実施例1と同じ製造条件で得られた厚み40μm のPVA
フィルムを、透湿性基材としての坪量 120g/m2、水分率
4.5%、透湿度 76,000g/m2/24hrの壁紙用原紙に、実施
例1と同様にラミネートして糊付き壁紙用原紙を得た。
これを水で濡らしたコンクリートに圧着し乾燥した。こ
の壁紙用原紙をコンクリートから剥そうと試みたが、密
着力が強くて基材破壊となり剥離困難であった。
【0016】実施例3 実施例1と同じ製造条件で得られた厚み10μm のPVA
フィルムを、透湿性基材としての坪量24g/m2、水分率
4.5%、透湿度100,000g/m2/24hrのトイレットペーパー
に実施例1と同様にラミネートした。このPVAフィル
ムを内側にして熱シールバーで 200mm× 200mmの大きさ
の袋を得た。これに汚物を入れ、水洗トイレの水槽部に
10分間浸漬したところ、紙とPVAフィルムが溶け始
め、排水したところ問題なく下水管に流れ出た。
【0017】
【発明の効果】無水の状態で溶融押出しされたPVA系
フィルムと透湿性基材を押出しラミネートしたPVA積
層体とすることにより、従来必須であった多量の熱量を
消費する大型乾燥設備が不要となり、透湿性基材から水
分がPVA系フィルムまで達し、冷水、温水、熱水での
分散・溶解が可能であり、またPVA系フィルムに積層
された紙、繊維等を溶解槽にて効率よく分離・再生する
ことができ、さらに透湿性基材が天然繊維、パルプ等で
あれば容易に微生物による生分解を受け自然界への再生
化も可能であり、イベント用風船、排水可能な衛生用品
等の包装材料に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPVA積層体の製造方法の一例を示す
概略説明図である。
【図2】本発明のPVA積層体の製造方法の別の例を示
す概略説明図である。
【符号の説明】
1、1A、1B‥透湿性基材、 2‥PVA
系フィルム、3‥PVA積層体、 4‥タッチ
ロール、5‥キャスティングロール、 6‥Tダイ、7
‥押出機、 8‥三層構造体。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケン化度が50〜99.9%で水に溶解する温度
    が5〜60℃であるポリビニルアルコール系フィルムの片
    面または両面に、透湿度が1000g/m2/24hr以上で水分率
    が 0.3〜50%の透湿性基材を積層してなることを特徴と
    するポリビニルアルコール積層体。
  2. 【請求項2】水分率が3%以下のポリビニルアルコール
    系樹脂を溶融状態で透湿性基材と圧着することを特徴と
    するポリビニルアルコール積層体の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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WO2019198683A1 (ja) * 2018-04-10 2019-10-17 株式会社アイセロ 水溶性フィルム
WO2022043405A1 (en) 2020-08-26 2022-03-03 Aquapak Polymers Limited Polyvinyl alcohol coated cellulosic products

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