JPH08112249A - 内視鏡の流体供給装置 - Google Patents

内視鏡の流体供給装置

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JPH08112249A
JPH08112249A JP6271807A JP27180794A JPH08112249A JP H08112249 A JPH08112249 A JP H08112249A JP 6271807 A JP6271807 A JP 6271807A JP 27180794 A JP27180794 A JP 27180794A JP H08112249 A JPH08112249 A JP H08112249A
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air
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air supply
path
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Shuji Komi
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 簡単な操作により観察窓を実質的に清浄化で
き、また送気を行う際には、洗浄液を確実に送液経路の
内奥部にまで引き込むことができるようにする。 【構成】 弁体31が送液状態から停止状態に切り換わ
る際には、まず給液口27の送液口28への連通が遮断
され、所定のストロークだけ摺動変位した後に、給気口
29と送気口30とが連通する状態に切り換わるように
なっており、この間に送液口28が開口し、弁体31の
端面とバルブケーシング26との間に形成される液室C
の容積が所定量だけ拡大するようになっている。この液
室Cの容積拡大によって、観察窓Wを洗浄した後に、観
察窓W及びその周辺に残存する液をノズル25から吸引
する。また、液室Cの拡大容積はノズル25から流体供
給路24までの容積を越えない範囲として、ノズル25
から吸引した液を流体供給路24内に所定量残留させ
て、液体シールとしての機能をも発揮させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡の挿入部の先端
に設けた観察窓の洗浄を行うため等として用いられる内
視鏡の流体供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内視鏡の挿入部の先端には、観察窓が設
けられるが、この観察窓は、体液その他の汚損物により
汚損されることがあることから、観察窓の洗浄機構を備
えている。この洗浄機構としては、汚損された観察窓に
向けて開口するノズルを有し、このノズルから洗浄液を
観察窓に供給することによって、まず観察窓に付着して
いる汚損物を洗い流し、次いでノズルから加圧エアを噴
出させて、この観察窓に付着している液滴を除去するよ
うに構成したものが一般的に用いられている。また、加
圧エアの供給を行えることから、この加圧エアを用いて
観察対象部における体腔を膨出させて、広い観察視野を
確保することも可能となる。
【0003】そこで、図5に従来技術による内視鏡の洗
浄液及び加圧エアからなる洗浄用流体供給機構を示す。
同図から明らかなように、内視鏡1の挿入部2には送液
経路3と送気経路4とが内蔵されており、これら送液経
路3及び送気経路4は、内視鏡1の挿入部2から本体操
作部5を経てユニバーサルコード6内に延在され、この
ユニバーサルコード6から外部に引き出して、洗浄液供
給源7及び圧気源8に接続されている。一方、挿入部2
の先端には単一のノズル9が観察窓Wに向けて設けられ
ておらず、このノズル9に洗浄液及び加圧エアを供給す
るために、送液経路3及び送気経路4は挿入部2の先端
近傍部位において合流せしめられて、この合流部からノ
ズル9までの部位は1本の流体供給路10となってい
る。
【0004】以上のような洗浄用流体の供給経路が設け
られるが、この洗浄用流体の供給の制御は、本体操作部
5に設けた制御バルブ11により行うことができ、しか
もこの制御バルブ11は、術者が本体操作部5を把持し
た状態で、その手指で制御できるようになっている。そ
して、この制御バルブ11は、洗浄液を流す送液状態
と、加圧エアを流す送気状態と、送液は停止し、エアは
大気に開放する停止状態との3つの位置に切り換えるこ
とができるようになっている。
【0005】制御バルブ11を前述した3位置に切り換
え可能とするために、この制御バルブ11は、図6に示
したように構成される。図中において、12はバルブケ
ーシングであって、このバルブケーシング12には、送
液経路3及び送気経路4の途中に介装され、これら送液
経路3の洗浄液供給源7側及び送気経路4の圧気源8側
に接続される給液口13,給気口14と、ノズル9に通
じる送液口15,送気口16が形成されている。また、
バルブケーシング12内には弁体17が摺動可能に装着
されており、この弁体17の先端部は、バルブケーシン
グ12から突出して、術者等が手指で押圧する操作ボタ
ン18が装着されている。弁体17には、軸線方向に上
から順にランド部17a,17b,17cが設けられて
おり、かつランド部17a,17b間の部位には、エア
通路17dが穿設されると共に、このエア通路17dと
常時連通する大気開放路17eが形設されており、この
大気開放路17eは操作ボタン18の上面に開口してい
る。さらに、弁体17のランド部17b,17c間と弁
体17の下端部との間には、液通路17fが穿設されて
いる。また、弁体17には、ばね19が作用しており、
このばね19の付勢力によって、弁体17は図示の上限
位置に保持されている。
【0006】制御バルブ11の図6に示した状態は停止
状態であって、この停止状態では、給液口13と送液口
15とは遮断され、給気口14は、エア通路17dを介
して送気口16と連通し、かつ大気開放路17eとも連
通しており、従ってノズル9への洗浄液の供給が停止さ
れ、またエアは大気開放路17eを介して大気に開放さ
れることから、ノズル9にエアも供給されない状態に保
持される。この停止状態においては、圧気源8は大気に
通じているので、実質的に無負荷運転状態となる。そし
て、手指等を操作ボタン18の上に当接させると、給気
口14は、その大気との連通が遮断されて、エア通路1
7dを介して送気口16のみと連通することになるか
ら、圧気源8から供給される加圧エアがノズル9に供給
される。また、操作ボタン18をばね19に抗して押し
込むと、弁体17のランド部17aが給気口14を閉鎖
し、かつ給液口13が液通路17fを介して送液口15
と通じるようになるから、洗浄液がノズル9に供給され
ることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した制
御バルブ11による洗浄用流体の供給制御は、まず送液
状態として、洗浄液を観察窓Wに供給し、次いで送気状
態にして加圧エアを観察窓Wに供給し、然る後に停止状
態にするという手順が取られる。そこで、送液状態から
送気状態に切り換えた時に、流体供給路10から送液経
路3内には洗浄液が残存しており、このうちの流体供給
路10内の部分がまず加圧エアにより排出され、然る後
に加圧エアがノズル9から噴出するようになる。しかし
ながら、流体供給路10内の洗浄液が排出されても、送
液経路3における流体供給路10との接続部分にまで洗
浄液が充満していると、加圧エアの流れによって、送液
経路3側が負圧になるために、洗浄液が噴霧状態となっ
て、加圧エア流に巻き込まれ、観察窓Wに液滴が再付着
するおそれがあるという問題点がある。
【0008】ここで、送液口15は、弁体17の変位に
より拡大する液室Cに開口していることから、送液口1
5が弁体17のランド部17cで閉鎖された後には、こ
の液室Cの拡大による洗浄液の吸引が可能となる。従っ
て、この液室Cの拡大容積を所定のものとすれば、洗浄
液を流体供給路10から送液経路3の内奥部にまで吸引
することが可能になり、前述したような洗浄液の噴霧と
いう事態の発生を防止できるようになる。しかしなが
ら、制御バルブ11を送液状態から送気状態または停止
状態への切り換えて、液室Cの容積が拡大している間に
は、給気口14と送気口16とが連通した状態にあるた
めに、流体供給路10内における洗浄液が不安定な状態
となり、その全量が送液経路3内に確実に引き戻せると
いう保証はない。
【0009】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、送気を行わなくと
も、観察窓を実質的に清浄化でき、また送気を行う際に
は、洗浄液を確実に送液経路の内奥部にまで引き込むこ
とができるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、内視鏡に送液経路と送気経路を設け
て、これら送液経路と送気経路とを挿入部の先端近傍で
合流させて流体供給路として、観察窓に向けて開口する
ノズルに連通させるようになし、また本体操作部には、
給液口と送液口及び給気口と送気口とを備えたバルブケ
ーシング内に、大気開放路が設けられ、このバルブケー
シングに沿って摺動させると共に、大気開放路を開閉さ
せることによって、送液状態と送気状態と停止状態とに
切り換え可能な弁体を装着してなる制御バルブを設けた
ものであって、前記送液状態から停止状態に切り換えた
時に、給液口と送液口との間の連通が遮断された後、所
定のストロークだけ弁体が移動して給気口と送気口とが
連通するようになし、この弁体の移動により容積が拡大
する液室を形成して、この液室に送液口を常時開口させ
ると共に、この液室は前記流体供給路からノズルまでの
容積を越えない所定の容積だけ拡大するように構成した
ことをその特徴とするものである。
【0011】
【作用】制御バルブを送液状態にして、洗浄液を観察窓
に供給している状態から、停止状態に戻すと、まず給液
口と送液口との連通が遮断され、これと共に液室の容積
の拡大が開始する。しかしながら、この液室の拡大時に
は、給気口と送気口との間の連通は遮断されているため
に、送気口側では圧力の変動はない状態に保持される。
従って、この間における液室の容積拡大による負圧によ
って、流体供給路の洗浄液が確実に吸引され、この吸引
力によって観察窓に付着している液がノズルから流体供
給路内に吸い込まれることになる。この結果、観察窓は
実質的に清浄な状態になり、格別加圧エアを噴出させな
くとも、良好な観察視野が得られるようになる。
【0012】従って、送液状態から送気状態に切り換え
る必要はなく、直ちに停止状態にすることができるの
で、洗浄操作の操作性が向上する。そして、前述した液
室の拡大容積量は、流体供給路からノズルまでの容積よ
り小さいために、液が流体供給路に残存する。このよう
に残存した液は、流体供給路における液体シールとして
機能することになり、停止状態ではエアは全量が確実に
大気に放出され、圧気源は無負荷運転状態となるから、
送気経路からのエアが流体供給路を介してノズル方向に
流れることがなくなる。この結果、流体経路の全体が安
定した状態に保持され、ノズルからエアが漏れ出して、
エアの流れによって液が搬送される等といった不都合を
生じることはない。
【0013】ただし、前述したように観察窓からノズル
に液を吸引しただけでは、完全に観察窓に付着する液を
吸引できない場合も生じる。この時には、制御バルブを
給気路と送気経路とが完全に閉鎖されない途中まで操作
する。これによって、大気開放路が閉鎖されて、圧気源
に負荷がかかり、エアが加圧されて、この加圧エアが送
気経路から流体供給路内に流入し、液体シールとして機
能している流体供給路内の液及び制御バルブの作動によ
り液室が僅かではあるが、縮小することになり、その分
の液が流体供給路に押し出されて、加圧エアの作用によ
りノズルから押し出される。そして、制御バルブを引き
戻すと、縮小した液室が拡大することになるから、送液
経路内の液体は、その流体供給路への接続部分から内奥
部に引き込まれて、加圧エアが送気経路から送液経路の
合流部を経て流体供給路からノズルに向けて流れる間に
液体が噴霧状態となって観察窓に再付着することはな
い。また、制御バルブを送気状態として、体腔内を膨出
させる操作にも支障を来すことはないのは言うまでもな
い。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1乃至図4は、それぞれ制御バルブの動
作状態を示すものであって、図1は送液状態、図2は停
止状態、図3及び図4は送液状態から停止状態への移行
状態である。
【0015】図中において、20は洗浄液供給源に接続
されている給液路、21は送液路、22は圧気源に接続
されている給気路、23は送気路をそれぞれ示し、給液
路20と送液路21とによって送液経路が構成され、ま
た給気路22と送気路23とにより送気経路が構成され
る。この送液経路と送気経路とは、挿入部の先端部位で
合流して、流体供給路24となし、この流体供給路24
はノズル25となって観察窓Wに向けて開口している点
については、前述した従来技術のものと格別差異はな
い。
【0016】また、給液路20,送液路21,給気路2
2及び送気路23は、それぞれバルブケーシング26に
形成した給液口27,送液口28,給気口29及び送気
口30にそれぞれ接続されており、このバルブケーシン
グ26には、弁体31が摺動可能に設けられ、この弁体
31の摺動により給液口27と送液口28との間が通断
され、また給気口29と送気口30との間が通断される
ようになっており、このために弁体31には、上方か
ら、給気口29と送気口30との間を通断するためのラ
ンド部31a,送気経路と送液経路とを区画形成するた
めのランド部31b及び給液口27と送液口28との間
を通断するランド部31cとの3つのランド部を備える
と共に、エア通路31d,大気開放路31e及び液通路
31fが穿設されている。
【0017】エア通路31dは常時大気開放路31eと
連通しており、かつ給気口29と常時連通している。そ
して、弁体31がバルブケーシング26内で摺動変位し
た時に、送気口30は給気口29と通断されるようにな
る。また、液通路31fは、送液口28と常時連通し、
弁体31の摺動によってこの送液口28は給液口27と
通断するようになっている。しかも、弁体31が送液状
態から停止状態に切り換わる際には、まず給液口27の
送液口28への連通が遮断され、所定のストロークだけ
摺動変位した後に、給気口29と送気口30とが連通す
る状態に切り換わるようになっており、この間に送液口
28が開口し、弁体31の端面とバルブケーシング26
との間に形成される液室Cの容積が所定量だけ拡大する
ようになっている。
【0018】ここで、液室Cの容積を拡大させるのは、
洗浄液を供給することによって、観察窓Wを洗浄した後
に、観察窓W及びその周辺に残存する液をノズル25か
ら吸引するためのものであって、この吸引を効率的に行
うためには、液室Cの容積拡大はできるだけ大きくする
必要がある。また、ノズル25から吸引した液を流体供
給路24内に所定量残留させて、停止状態となって給気
口29と送気口30とが連通した時に、エアがみだりに
ノズル25から流出しないように保持する液体シールと
しての機能をも発揮させるようにしている。このために
は、液室Cの拡大容積はノズル25から流体供給路24
までの容積を越えない範囲とする。従って、観察窓Wに
おける残存液の吸引機能と、液体シール機能との双方が
確実に発揮できる程度の容積、例えばノズル25から流
体供給路24までの容積の半分より多少多めの容積とす
るのが好ましい。このように、液室Cの容積拡大量を制
御するには、バルブケーシング26の内径及び弁体31
の外径寸法を適宜なものとするか、または給液口27及
び送気口30の双方が遮断されている間における弁体3
1のストローク量、乃至その両方を適宜設定すれば良
い。
【0019】さらに、図中32は弁体31を常時停止状
態となるように付勢する復帰ばねであり、また33は弁
体31に連設され、内視鏡の本体操作部から突出する状
態に設けられて、この本体操作部を把持して操作する術
者の手指で弁体31の操作を行うための操作ボタンであ
り、この操作ボタン33には、大気開放路31eに通じ
る大気開放口33aが設けられている。
【0020】本実施例は以上のように構成されるもので
あって、図2には停止状態が示されており、この状態で
は、弁体31は給液口27を閉鎖しており、送液路20
側に洗浄液が流れることはない。また、送気口30は給
気口29と連通しているが、大気開放路31eとも連通
し、かつ大気開放口33aが開口状態にあるから、給気
路22は大気と連通している結果、この給気路22に接
続されている圧気源は無負荷状態に保持される。従っ
て、送気口30側にはエアは流れない。送気状態にする
には、大気開放口33aを手指で閉鎖する。これによっ
て、圧気源に負荷がかかった状態になるから、加圧エア
が送り出され、この加圧エアは給気路22から給気口2
9及び送気口30を経て送気路23に供給され、さらに
流体供給路24を介してノズル25から観察窓Wに向け
て噴出される。また、送液状態にするには、操作ボタン
33を押し込んで、弁体31を図1の状態に変位させ
る。これによって、給気口29と送気口30との連通が
遮断され、かつ給液口27と送液口28とが連通するこ
とになるから、給液通路20内の洗浄液が送液路21を
経て流体供給路24内に供給されて、ノズル25から観
察窓Wに向けて洗浄液を噴射させることができる。
【0021】今、制御バルブが図2の停止状態にある時
に、観察窓Wが体液等の汚物で汚れたとする。この場合
には、洗浄用流体を観察窓Wに供給して、その洗浄を行
う。このためには、まず制御バルブを図1の送液状態に
切り換える。これによって、洗浄液がノズル25から観
察窓Wに向けて噴射されて、汚物の洗い流しが行われ
る。
【0022】洗浄液によって観察窓Wから汚物が除去さ
れると、制御バルブを図2の停止状態に復帰させる。こ
の停止状態に復帰させるには、単に操作ボタン33から
手を離せば良く、これによって復帰ばね32の付勢力が
弁体31に作用して、自動的に停止状態に復帰する。
【0023】而して、この停止状態への復帰動作におい
て、まず図3に示したように、給液口27が弁体31の
ランド部31cにより閉鎖される。従って、洗浄液の供
給が停止される。ただし、この状態では、送気口30は
閉鎖されているから、送気路23内は流体の給排はな
い。このように送液も送気も行われない状態は、図4に
示したように、送気口30がエア通路31dを介して給
気口29と連通し始める直前まで続く。送液及び送気が
行われない間も弁体31が移動しているから、図3と図
4とから明らかなように、その間に送液口28が開口し
ている液室Cの容積が拡大することになり、この時に発
生する負圧によって、吸引力が発生する。この吸引力に
よって、ノズル25と観察窓Wとの間及びそれに連なる
観察窓Wの表面に付着している液がこのノズル25から
流体供給路24内に引き込まれる。これによって、観察
窓Wに付着していた液滴が吸引されて、観察窓Wはほぼ
完全に清浄化されて、実質的に良好な観察視野が得られ
ることになる。
【0024】ここで、この吸引時には、送気路23には
流体の給排が行われないことから、液吸引経路として
は、ノズル25から流体供給路24及び送液路21を経
て拡大している液室Cに至る経路のみとなり、送気路2
3側に引き込まれたり、また送気路23の圧力が高くな
って、液の吸引が不能となる等の事態が生じるおそれは
ない。以上のように、制御バルブを送液状態から直ちに
停止状態に変位させただけで、観察窓Wの洗浄を行える
から、この洗浄操作が簡略化される。
【0025】而して、液室Cの拡大容積はノズル25か
ら流体供給路24までの容積を越えない範囲となってい
るから、図4の状態からさらに弁体31が僅かにストロ
ークすることによって、給気口29と送気口30とが連
通するが、液室Cの拡大によって、観察窓Wに付着して
いる液の吸引が行われた後においても、流体供給路24
内には図2にSで示した位置まで液が残留している。し
かも、給気口29と送気口30とが連通しても、操作ボ
タン33の大気開放口33aを閉鎖して、送気状態とし
ない限り、給気口29は大気開放路31eを介して大気
と連通しているから、送気口30及び送気路23も実質
的に大気圧状態乃至それより僅かに高いか低い圧力状態
に保持される。従って、送気路23のエアが流体供給路
24に多少作用したとしても、この流体供給路24内に
残留している液により液体シール機能が発揮されて、エ
アがノズル25から流出する等の事態が発生することが
なく、ノズル25からはエアも液も噴出せず、また吸い
込みもない状態に保持される。
【0026】通常の状態では、制御バルブを送液状態か
ら停止状態にするだけで、送気を行わなくとも、観察窓
Wの液滴が除去できるが、液室Cの容積拡大による吸引
力だけでは、完全に液滴を除去できない場合も生じる。
この場合には、操作ボタン33を軽く押し込むように操
作する。操作ボタン33に手指を乗せると、大気開放口
33aが閉鎖されて、送気状態に切り換わることから、
加圧エアが供給されて、流体供給路24内の残留液がノ
ズル25側に押し出される。しかも、操作ボタン33の
押し込みによって、僅かではあるが、液室Cが縮小して
液室C内の液が流体供給路24側に押し出される。図4
の状態と図2の状態との間では、送気口30が給気口2
9と連通しているから、流体供給路24に押し出された
液も加圧エアの作用でノズル25側に押し出される。そ
して、操作ボタン33が図2の状態に復帰する際に、再
び液室Cが拡大することになるから、送液路21内の液
が流体供給路24への接続部から奥側に引き込まれ、液
端が図1にRで示した位置にまで後退する。この操作を
1乃至複数回繰り返し行った後に、制御バルブを送気状
態、即ち図2の状態で手指等で大気開放口33aを閉鎖
することによって、加圧エアをノズル25から観察窓W
に向けて噴出させて、それに付着している液滴を除去で
きる。そして、この送気時には、送液路21内の液端が
内奥部に後退しているから、たとえ高圧のエアが送気路
23から送液路21との合流部位を経て流体供給路24
に流れる際に、液を吸引して噴霧状態になることはな
い。
【0027】さらに、この制御バルブは観察窓Wの洗浄
以外にも、体腔内にガスを供給して膨出させるためにも
用いられるが、前述した送気状態とすることにより、ガ
スの体腔内への供給を行うことができる。しかも、この
時にも送液路21から液が噴霧状態になって引き込まれ
ることはない。
【0028】
【発明の効果】本発明は以上のように、送液状態から停
止状態に移行させる際に、弁体の移動により容積が拡大
する液室を形成して、この液室に送液口を常時開口させ
ると共に、この液室は流体供給路からノズルまでの容積
を越えない所定の容積だけ拡大するように構成したの
で、制御バルブを送液状態から一度送気状態にすること
なく、直接停止状態に変位させることにより、観察窓を
実質的に清浄化でき、また送気を行う際には、洗浄液を
確実に送液経路の内奥部にまで引き込むことができる等
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す内視鏡の流体供給装置
を構成する制御バルブの送液状態とした時の断面図であ
る。
【図2】制御バルブの停止状態とした時の断面図であ
る。
【図3】制御バルブを送液状態から、給液口と送液口と
が閉鎖した時の状態を示す断面図である。
【図4】制御バルブが給気口と送気口とが連通する直前
の状態を示す断面図である。
【図5】内視鏡の流体供給装置の全体構成を示す説明図
である。
【図6】従来技術による制御バルブの断面図である。
【符号の説明】
20 給液口 21 送液口 22 給気口 23 送気口 24 流体供給路 25 ノズル 26 バルブケーシング 27 給液口 28 送液口 29 給気口 30 送気口 31 弁体 31a〜31c ランド部 31d エア通路 31e 大気開放路 31f 液通路 W 観察窓 C 液室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡に送液経路と送気経路を設けて、
    これら送液経路と送気経路とを挿入部の先端近傍で合流
    させて流体供給路として、観察窓に向けて開口するノズ
    ルに連通させるようになし、また本体操作部には、給液
    口と送液口及び給気口と送気口とを備えたバルブケーシ
    ング内に、大気開放路が設けられ、このバルブケーシン
    グに沿って摺動させると共に、大気開放路を開閉させる
    ことによって、送液状態と送気状態と停止状態とに切り
    換え可能な弁体を装着してなる制御バルブを設けたもの
    において、前記送液状態から停止状態に切り換えた時
    に、給液口と送液口との間の連通が遮断された後、所定
    のストロークだけ弁体が移動して給気口と送気口とが連
    通するようになし、この弁体の移動により容積が拡大す
    る液室を形成して、この液室に送液口を常時開口させる
    と共に、この液室は前記流体供給路からノズルまでの容
    積を越えない所定の容積だけ拡大するように構成したこ
    とを特徴とする内視鏡の流体供給装置。
  2. 【請求項2】 送液状態から停止状態に切り換えた時
    に、前記液室の拡大する容積は、流体供給路内に送気通
    路に対するシール機能を発揮する上で最低分量の液体が
    残存する容積であることを特徴とする請求項1記載の内
    視鏡の流体供給装置。
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