JPH0811169A - 金型、およびスクリュウ状射出成形体 - Google Patents

金型、およびスクリュウ状射出成形体

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JPH0811169A
JPH0811169A JP14625894A JP14625894A JPH0811169A JP H0811169 A JPH0811169 A JP H0811169A JP 14625894 A JP14625894 A JP 14625894A JP 14625894 A JP14625894 A JP 14625894A JP H0811169 A JPH0811169 A JP H0811169A
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JP
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comb
shaped
molded body
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JP14625894A
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English (en)
Inventor
Koji Murata
耕治 村田
Takahiro Yamamoto
貴弘 山本
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Sharp Corp
Sharp Manufacturing Systems Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Sharp Manufacturing Systems Corp
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Publication date
Application filed by Sharp Corp, Sharp Manufacturing Systems Corp filed Critical Sharp Corp
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Publication of JPH0811169A publication Critical patent/JPH0811169A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/2618Moulds having screw-threaded mould walls

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】抜き勾配を大きくすることなく、アンダーカッ
トを防止できる金型、および、搬送効率が高く、かつ、
円滑な搬送を行うことができるスクリュウ状射出成形体
の提供。 【構成】軸体51の周面に螺旋状の鍔52を有する成形
体50を射出成形する金型1を、成形体50の軸方向に
沿って均等に4分割した金型部材2,3,4,5から構
成し、金型部材2,3,4,5を、成形体50の軸方向
に沿って互い違いに入り込み合って結合される一対の櫛
状体(6,7),(13,14),(15,16),(1
7,18)から構成する。そして、鍔52の形成空間
を、互いに当接する櫛状体の側面によって取り囲んで形
成し、金型部材2,3,4,5を構成する一方の櫛状体
の金型抜き方向を、金型部材の一方の分離面に平行に
し、他方の櫛状体の金型抜き方向を、金型部材の他方の
分離面に対して平行にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸体の周面に螺旋状に
連続する鍔や溝を有してなる成形体を射出成形する際に
用いられる金型、および、軸体の周面に螺旋状に連続す
る鍔を有するスクリュウ状射出成形体(前記形状の鍔を
外周面に有する射出成形体をスクリュウ状射出成形体と
いう)に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形により形成される成形体とし
て、図7(a),(b),(c)に示すものがある。この
成形体100は、軸体101の周面に螺旋状に連続する
鍔102を有して構成されており、例えば、液体、粉
体、流体などの搬送、計量を行う際に用いられている。
【0003】また、射出成形により形成される成形体と
して、図8に示すものがある。この成形体110は、軸
体111の周面に螺旋状に連続する溝112を有して構
成されており、例えば、円筒カムとして用いられてい
る。
【0004】このような成形体100,110を射出成
形する際に用いられる金型として、従来から、図9に示
すものがある。この金型120は、成形体100(11
0)の軸方向に沿って均等に4分割された、可動側入子
121,固定側入子122,および左右のスライドコア
123,124を備えている。可動側入子121は下側
ベース体125の上面に、また、固定側入子122は上
側ベース体126の下面にそれぞれ取り付けられてい
る。スライドコア123,124は、下側ベース体12
5の上面上に、可動側入子121を挟んで水平方向移動
自在に配設されたスライドベース127,128それぞ
れに取り付けられている。
【0005】そして、下側ベース体125を上昇させる
ことで、可動側入子121を固定側入子122に連結
し、同時に、上側ベース体126から斜めに垂設された
係合棒129,129を各スライドベース127,12
8に形成した係合孔130,130に係合させること
で、両スライドコア123,124を内側に引き寄せ
て、スライドコア123,124を固定側入子122に
連結する。
【0006】このようにして一体化された金型120の
内部に、図示しないキャビティを介して外部から樹脂を
注入することで成形体100(110)が形成されるよ
うになっている。
【0007】さらに、注入された樹脂が十分冷却した
後、下側ベース体125を下降させることで、固定側入
子122から可動側入子121と左右のスライドコア1
23,124とを分離したのち、成形体100(11
0)を金型120から取り出していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された従来の金型120には、次のような問題
があった。すなわち、図7に示す成形体を形成する場
合、金型120の分離面、すなわち、可動側,固定側の
入子121,122とスライドコア123,124とが
互いに当接する面上に位置する鍔102表面に段差10
3が生じてしまい、生じた段差103が搬送の障害とな
って、スムーズな搬送が行えないという問題があった。
【0009】すなわち、この成形体100は、構造上、
鍔102の大きさや、形成ピッチが大きくなるに連れて
アンダーカット、つまり、成形体100を金型120か
ら抜くことのできない金型内面形状が形成されてしま
う。図7の成形体100を形成する金型120では、図
7紙面の直交方向、ないし紙面の平行方向に沿って、入
子121,122、スライドコア123,124それぞ
れの抜き方向が設定されており、紙面手前側に抜き出す
金型の部分(例えば、可動側入子121)では、図中、
A部がアンダーカットとなる。
【0010】このようなアンダーカットをなくすために
は、鍔102の側面に設ける抜け勾配104を大きくす
ればよいのであるが、アンダーカットが生じない程、抜
け勾配104を大きくすると、鍔102のテーパが大き
くなって成形体100の搬送効率が低下してしまう。
【0011】そこで、搬送効率の低下を抑えつつ、アン
ダーカットの発生を防止するために、アンダーカットと
なる部分(例えば、A部)のみ、抜け勾配104を大き
くすることが行われていた。しかしながら、このように
構成すると、金型の分離面において、一方の金型の部分
(例えば、可動側入子121)と他方の金型の部分(例
えば、スライドコア123)との間で、抜き勾配104
が一致せず、このような抜き勾配104の不一致によ
り、金型120の分離線に位置する鍔102に段差10
3が発生していた。
【0012】また、図8に示す成形体110を形成する
場合では、抜け勾配113を必要以上に大きくしなけれ
ばならず、そのために、作成された成形体110の溝1
12の底側が先窄まり状態になって溝112の底面面積
を十分大きくすることができないという問題があった。
【0013】すなわち、この金型120で作成される円
筒カム等の成形体110は、溝112の形状に応じて従
動する従動節(ピン体等)に任意の周期運動を与えるよ
うになっており、そのために、溝112の形成ピッチを
変動させたり、部分的にsinカーブ等の特殊曲線を描
くようにしている。
【0014】このような成形体110を形成する金型1
20は、溝形状に応じた複雑化した内面形状を備えてい
るものの、内面形状の複雑化に伴って、アンダーカット
となる部分(例えば、図中、E部)が形成されてしまう
のは避けられなかった。そのため、成形体110を作成
する金型120においても、上述した成形体100を作
製する金型120と同様、溝112の側壁に設ける抜け
勾配113を大きくすることで、アンダーカットを無く
していた。
【0015】しかしながら、アンダーカットが無くなる
程に抜け勾配113を大きくすると、作製された成形体
110の溝112の底側が先窄まり状態になって溝11
2の底面面積を十分大きくすることができなくなってし
まった。
【0016】もちろん、成形体100を作製する金型1
20と同様、アンダーカットが生じる部分のみ、部分的
に抜け勾配113を大きくすることで、成形体110全
体として、抜け勾配をあまり大きくすることなくアンダ
ーカットを防止することも考えられる。しかしながら、
そうすれば、溝112の側壁表面に段差が生じるのは避
けられず、成形体110が円筒カムとして用いられると
いう用途上、このような段差の発生は許容できないもの
である以上、アンダーカットの解決とはならなかった。
【0017】このような、溝112の底面面積を十分取
ることができない成形体110を円筒カムとして用いる
場合、溝112に沿って従動する従動節(例えばピン
体)の大きさを制限してしまい、このことが、機構上や
強度上、カム機構の設計を困難にする原因となっいた。
【0018】したがって、本発明においては、抜き勾配
を大きくすることなく、アンダーカットを防止できる金
型、および、搬送効率が高く、かつ、円滑な搬送を行う
ことができるスクリュウ状射出成形体の提供を目的とし
ている。
【0019】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の第1の発明の金型においては、軸体
の周面に螺旋状に連続する鍔を有してなる成形体を射出
成形する際に用いられる金型であって、前記金型を、成
形体の軸方向に沿って4つ以上に分割された金型部材か
ら構成し、前記金型部材を、成形体の軸方向に沿って互
い違いに入り込み合って結合される一対の櫛状体から構
成するとともに、前記鍔の形成空間を、互いに当接する
これら櫛状体の側面によって取り囲んで形成し、かつ、
前記金型部材を構成する一方の櫛状体の金型抜き方向
を、当該金型部材の一方の分離面に対して平行にする一
方、他方の櫛状体の金型抜き方向を、当該金型部材の他
方の分離面に対して平行にしたことに特徴がある。
【0020】本発明の第2の発明金型においては、軸体
の周面に螺旋状に連続する溝を有してなる成形体を射出
成形する際に用いられる金型であって、前記金型を、成
形体の軸方向に沿って複数に分割された金型部材から構
成する一方、前記金型部材の分離面には、前記溝の一方
の側壁形成部位に、当該分離面に当接する金型部材に向
かって突出することで連続して前記一方の側壁形成部位
となる凸部を設けるとともに、当該分離面に当接する他
方の金型部材の分離面には、前記凸部と係合する凹部を
設けたことに特徴がある。
【0021】本発明の第3の発明のスクリュウ状射出成
形体においては、軸体の側面上に螺旋状に連続する鍔の
側面を抜き勾配のない垂直面とし、かつ鍔側面上に段差
がないことに特徴がある。
【0022】
【作用】第1の発明によれば、各金型部材を、成形体の
鍔側面(この鍔側面に接する部分にアンダーカットが生
じる)毎に対応して設けられた櫛状体に分離した状態で
成形体から引き抜くことができるようになるので、各金
型部材には、成形体の鍔側面それぞれに対応して計2方
向の抜き方向が存在することとなる。
【0023】そのため、一方の櫛状体を、この櫛状体に
アンダーカットが生じない方向に、他方の櫛状体とは関
係なく引き抜くことができるようになる。同様に、他方
の櫛状体を、この櫛状体にアンダーカットが生じない方
向に、一方の櫛状体とは関係なく引き抜くことができる
ようになる。
【0024】また、螺旋状に設けられる鍔の傾斜に対応
するために、鍔形成空間を取り囲む櫛状体の側面は鍔の
傾斜方向に沿って湾曲することになり、櫛状体の金型抜
き方向によっては、両櫛状体の湾曲形状がお互いにアン
ダーカットとなって、櫛状体を互いに分離することが不
可能になることが考えられる。
【0025】そこで、本発明では、金型を角度90°に
均等に4分割して金型部材を構成するとともに、一方の
櫛状体の金型抜き方向を、一方の分離面に対して平行に
し、他方の櫛状体の金型抜き方向を、他方の分離面に対
して平行にすることで、櫛状体の金型抜き方向を互いに
直交させている。そのため、いずれか一方の櫛状体の金
型抜き方向が、他方の櫛状体の側面の湾曲していない方
向に沿うことになり、櫛状体の側面の湾曲に関係なく、
櫛状体を引き抜くことができる。
【0026】第2の発明によれば、各金型部材の抜き方
向が違っているために、一方の金型部材の抜き方向にと
ってアンダーカットとなる部分は、この金型部材の分離
面に当接する他方の金型部材の抜き方向にとっては、ア
ンダーカットとはならない。この発明は、この点に着目
して構成されている。すなわち、一方の金型部材の分離
面付近に存在するアンダーカットとなる部分(アンダー
カットは成形体の溝の側壁に接する部分に生じる)を切
り欠いて凹部を形成すれば、この金型部材にはアンダー
カットとなる部分がなくなることになる。これに対し
て、この凹部に係合させるために他方の金型部材に設け
る凸部は、上述した理由により、この金型部材にとって
のアンダーカットになることはない。
【0027】第3の発明によれば、鍔の側面が抜き勾配
のない垂直面であり、かつ鍔側面上に段差がないので、
この成形体を搬送系に用いれば、円滑、かつ効率よく搬
送物を搬送できるようになる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。
【0029】図1は、本発明の第1実施例の金型の全体
構成を示す断面図、図2は、金型の要部を拡大して示す
分解斜視図である。
【0030】この金型1は、図3に示す成形体50、す
なわち、軸体51の周面に螺旋状に連続する鍔52を有
して構成され成形体50を射出成形する際に用いられる
金型であって、成形体50の軸方向に沿って角度90°
毎に均等に4分割された第1〜第4金型部材2,3,
4,5を備えている。第1金型部材2は図2に示すよう
に、一対の櫛状体6,7から構成されている。これら櫛
状体6,7は成形体50の軸方向に沿って延出する基部
8と、この基部8から間隔を開けて突出する複数の先端
部9とを備えている。このように構成された櫛状体6,
7が互いの先端部9,9を隙間なく互い違いに入り込ま
せ合い、かつ、その結合方向を角度90°互いにずれさ
せて結合することができるようになっている。
【0031】一方の櫛状体6の先端部9の側面6aには
成形体50の鍔52の形成空間の一部となる窪み10が
形成されている。この窪み10は鍔52全体の形成空間
のうち、鍔52の厚み方向半分だけを形成する大きさを
備えている。また、他方の櫛状体7の先端部9の側面7
aには、前記した窪み10と対向する位置に、同様の窪
み11が形成されている。そして、これら窪み10,1
1が櫛状体6,7の組み合わせにより突き合わされるこ
とで、成形体50の鍔52の形成空間が構成されるよう
になっている。また、これら窪み10,11が形成され
る櫛状体6,7の側面6a,7aは、螺旋状となる鍔5
2の傾斜に対応するために鍔52の傾斜方向に沿って湾
曲している。さらに、先端部9の先端には、成形体50
の軸体51の形成空間の一部となる窪み12が軸方向連
続して形成されている。金型部材2では櫛状体6,7の
互いに直交する端面が他の金型部材との分離面αとなっ
ている。
【0032】第1金型部材2はこのように構成されてい
るのであるが、第2金型部材3も第1金型部材と同様の
構成を備えた一対の櫛状体13,14から構成されてお
り、第3金型部材4も同様の櫛状体15,16から構成
されており、さらには、第4金型部材5も同様の櫛状体
17,18から、それぞれ構成されている。
【0033】そして、第1金型部材2の櫛状体6と第4
金型部材5の櫛状体18とが、上下動自在に設けられた
下側ベース体20の上面に固定されている。下側ベース
体20の上方には、上側ベース体21が固着されてお
り、この上側ベース体21の下面に、第2金型部材3の
櫛状体14と第3金型部材4の櫛状体15とが固定され
ている。一方、下側ベース体20の上面には、櫛状体
6,18を挟んで、図中左右方向に移動自在に一対のス
ライドベース22,23が設けられている。そして、右
側スライドベース22のスライドベース対向方向内端面
に第1金型部材2の櫛状体7と第2金型部材3の櫛状体
13とが固定されている。また、左側スライドベース2
3のスライドベース対向方向内端面に、第3金型部材4
の櫛状体16と第4金型部材5の櫛状体17とが固定さ
れている。さらには、上側ベース体21には、斜め下方
に突出する一対の係合棒24,24が設けられており、
両スライドベース22,23には、係合棒24,24が
係合する係合孔25,25が設けられている。
【0034】この金型1は、下側ベース体20を上昇さ
せることで、スライドベース22,23の係合孔25,
25を上側ベース体21の係合棒24,24に係合さ
せ、さらに、両者を係合させた状態で下側ベース体20
を上昇させることで、両スライドコア22,23を内側
に引き寄せ第1金型部材2の両櫛状体6,7、および第
4金型部材5の両櫛状体17,18をそれぞれ結合させ
る。また、下側ベース体20の上昇により、第2金型部
材3の両櫛状体13,14、および第3金型部材4の両
櫛状体15,16をそれぞれ結合させる。このとき、各
金型部材2,3,4,5を構成する一対の櫛状体(6,
7)、(13,14)、(15,16)、(17,1
8)は、互いに直交する角度(90°)でもって結合さ
せることになる。そのため、金型部材を構成するいずれ
か一方の櫛状体の結合方向が、他方の櫛状体の側面の湾
曲していない方向に沿うことになり、櫛状体の側面の湾
曲に関係なく、両櫛状体を結合することができる。
【0035】このようにして一体化された金型1の内部
に外部から樹脂を注入することで成形体50を形成す
る。そして、注入された樹脂が十分冷却した後、下側ベ
ース体20を下降させることで、各金型部材2,3,
4,5を分離させる。すなわち、下側ベース体20を下
降させることで両スライドベース22,23を互いに外
側に引き離し、これによって、第1金型部材2の両櫛状
体6,7、および第4金型部材5の両櫛状体17,18
をそれぞれ分離する。また同時に、下側ベース体20の
下降により、第2金型部材3の両櫛状体15,16、お
よび第3金型部材4の両櫛状体15,16をそれぞれ分
離させる。
【0036】このとき、一つの金型部材2,3,4,5
を構成する櫛状体(6,7)、(13,14)、(1
5,16)、(17,18)どうしは、互いに直交する
方向に沿って別々に引き抜かれることになる。したがっ
て、金型部材2,3,4,5を構成するいずれか一方の
櫛状体は、他方の櫛状体とは関係なく、この櫛状体にア
ンダーカットが生じない方向に引き抜かれることにな
る。同様に、他方の櫛状体は、一方の櫛状体とは関係な
く、この櫛状体にアンダーカットが生じない方向に引き
抜かれることになる。
【0037】また、このとき、各櫛状体6,7,13,
14,15,16,17,18の金型抜き方向は、各金
型部材2,3,4,5の一方の分離面αと平行で、かつ
互いに直交している。そのため、各金型部材2,3,
4,5を構成する一方の櫛状体を、他方の櫛状体の側面
(例えば、6a,7b)の湾曲していない方向に沿って
引き抜くことができ、そのために、櫛状体の側面の湾曲
に関係なく、一方の櫛状体と他方の櫛状体とを分離させ
ることができる。
【0038】次に、この金型1により作成されたスクリ
ュウ状成形体50を説明する。すなわち、従来では、ア
ンダーカットとなる部分だけ、金型の各部分の抜き勾配
を必要以上に大きくすることで、アンダーカットを防止
しており、そのため、金型分離線上に段差が生じること
が避けられなかった。これに対して、本実施例の金型1
では、前述したように、各櫛状体13,14,15,1
6,17,18にアンダーカットとなる部分が生じない
ために、抜き勾配を部分的に変化させる必要がなく、そ
のため、この金型1により作製される成形体50には、
分離線に沿って段差が生じることがない。
【0039】さらには、この金型1では、成形体50の
鍔52を形成する空間を鍔50の厚み方向に沿って二つ
に分離して、それぞれ櫛状体で囲むことで形成してお
り、そのために、各櫛状体13,14,15,16,1
7,18の側面を、抜き勾配がほとんどない垂直な面と
していも、各櫛状体13,14,15,16,17,1
8を成形体50から引き抜くことができるようになって
いる。そのため、この金型1においては、櫛状体13,
14,15,16,17,18の側面に抜き勾配は設け
られておらず、垂直な面となっている。したがって、こ
の金型1で作製された成形体50の鍔52の側面も櫛状
体13,14,15,16,17,18の形状に応じて
垂直な側面となっている。
【0040】このように、本実施例の金型1で作製され
たスクリュウ状射出成形体50には、図3に示すよう
に、分離線に沿って段差が生じることがないうえ、鍔5
2の側面も傾斜することなく、軸体51に対してほとん
ど直立することになる。そのため、このスクリュウ状成
形体50を搬送系に用いれば、円滑、かつ効率よく搬送
物を搬送できるようになる。
【0041】次に本発明の第2実施例を金型を説明す
る。図4は本実施例の金型60の全体構成を示す断面図
である。
【0042】この金型60は図6に示す成形体90、す
なわち、軸体91の周面に螺旋状に連続する溝92を有
してなる成形体90を射出成形する際に用いられる金型
であって、成形体90の軸方向に沿って均等に4分割さ
れた、可動側入子61,固定側入子62,および左右の
スライドコア63,64を備えている。可動側入子61
は昇降自在に設けられた下側ベース体65の上面に固定
されている。下側ベース体65の上方には上側ベース体
66が設けられており、この上側ベース体66の下面に
固定側入子62が固定されている。また、下側ベース体
65の上面には、可動側入子61を挟んで水平方向移動
自在にスライドベース67,68が設けられており、各
スライドベース67,68の対向方向内端面に、それぞ
れスライドコア63,64が固定されている。また、上
側ベース体66には、斜め下方に突出する一対の係合棒
69,69が設けられており、両スライドベース67,
68には、係合棒69,69が係合する係合孔70,7
0が設けられている。
【0043】この金型60は、下側ベース体65を上昇
させることで、可動側入子61を固定側入子62に連結
し、同時に、上側ベース体66の係合棒69,69をス
ライドベース67,68の係合孔70,70に係合させ
ることで、両スライドコア63,64を内側に引き寄
せ、これによってスライドコア63,64を固定側入子
61に連結するようになっている。そして、このように
して一体化された金型60の内部に外部から樹脂を注入
することで、成形体90を作製するようになっている。
さらには、注入された樹脂が十分冷却した後、下側ベー
ス体65を下降させることで、固定側入子62から可動
側入子61と左右のスライドコア63,64とを分離し
たのち、成形体90を金型60から取り出すようになっ
ている。
【0044】次に、本実施例の特徴となる構成を説明す
る。図6に示すように、この金型60により作製される
成形体90は例えば、円筒カムに用いられるようになっ
ており、溝92の形状に応じて従動する従動節(ピン体
等)に任意の周期運動を与えるために、溝92の形成ピ
ッチを変動させたり、部分的にsinカーブ等の特殊曲
線を描くようにしている。したがって、図6中、紙面手
前側に引き抜かれる可動側入子61(図では、可動側入
子61としているが、固定側入子62やスライドコア6
3,64でも同様)にとっては、図6に示すようにB部
で示す分離面近辺がアンダーカットとなる。そこで、こ
の金型60では、アンダーカットとなる可動側入子61
の分離線近辺のアンダーカット側の溝側壁形成部位を可
動側入子から切り抜いて、その部分に凹部72を形成す
る。そして、それに対応して、可動側入子61の当該分
離面に当接するスライドコア64にこの凹部72に合致
する形状の凸部73を形成する。この凸部73は、スラ
イドコア64の金型抜き方向が、可動側入子61の金型
抜き方向に対して角度90°斜めとなった方向であるの
で、凸部73は成形体90にとってアンダーカットとは
ならない。
【0045】したがって、可動側入子61は、凹部72
を設けたことによりアンダーカットとなる部分がなくな
り、成形体90から円滑に抜き出すことができる。ま
た、スライドコア64は、凸部73を設けたにもかかわ
らず、アンダーカットとはならず、成形体90から円滑
に抜き出すことができる。
【0046】また、図6中、可動側入子61には、B部
と同様、C部もアンダーカットとなるので、この部分の
可動側入子61にも前述の凹部72と同様の凹部74を
設ける一方、この凹部74が当接するスライドコア74
の部分に、凹部74に合致する凸部(図示省略)を形成
することで、このアンダーカットもなくなることにな
る。
【0047】なお、このように構成されるスライドコア
64の凸部73に、機械的強度を持たせるために、凸部
73には、図中、Dで示す幅に対応した厚みを持たせて
いる。このDの厚みは溝92の幅のほぼ半分程度が適当
である。これは次のような理由によっている。すなわ
ち、Dの厚みをこれ以上厚くすると、凸部73と一体化
して、溝形成用突出部となる可動側入子61の内面突起
の厚みが薄くなって、この部分の機械的強度が低下して
破損しやすくなる。したがって、Dの厚みは溝92の幅
のほぼ半分程度が適当である。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の発明によれ
ば、各金型部材には、櫛状体毎に、計2方向の抜き方向
が存在することとなる。そのため、各櫛状体を、この櫛
状体にアンダーカットが生じない方向に、他方の櫛状体
とは関係なく引き抜くことができるようになった。さら
には、金型を角度90°毎に均等に4分割した金型部材
から構成し、さらに、各金型部材を構成する櫛状体それ
ぞれの金型抜き方向を、金型部材の分離面に対して平行
にして互いに直交させたことにより、いずれか一方の櫛
状体の金型抜き方向が、他方の櫛状体の側面の湾曲して
いない方向に沿うことになり、櫛状体の側面の湾曲に関
係なく、櫛状体を引き抜くことができるようになった。
したがって、この金型にはアンダーカットとなる部分が
存在せず、そのために、従来、アンダーカットを無くす
ために成形体の鍔表面上に発生していた段差が発生しな
くなった。
【0049】さらには、鍔形成空間の両側面を櫛状体そ
れぞれの側面で囲んで鍔形成空間を形成するとともに、
これら櫛状体をアンダーカットが生じることなく、円滑
に成形体から引き抜くことができるようになったので、
鍔に抜き勾配のない鍔を有する成形体でも作製すること
ができるようになった。
【0050】このように、この発明の金型によれば、こ
の金型で作製した成形体の性能(搬送効率、搬送の円滑
性等)を向上させることができるとともに、製造コスト
の比較的安価な射出成形により、螺旋状の鍔を有する成
形体という複雑な成形体を、精度よく作製することがで
きるようになるので、その分、成形体の作製コストの低
減も図れるようになった。
【0051】第2の発明によれば、一方の金型部材の抜
き方向にとってアンダーカットとなる部分に凹部を形成
する一方、この部分がアンダーカットとにならない他方
の金型部材に、凹部と合致する凸部を形成することで、
アンダーカットを防止することができるようになった。
そのため、アンダーカットを防止するために、金型の抜
き勾配を必要以上に大きくする必要がなくなり、その
分、この金型で作製した成形体の溝成形精度を高めるこ
とができるようになった。
【0052】第3の発明によれば、鍔の側面が抜き勾配
のない垂直面であり、かつ鍔側面上に段差がないので、
この成形体を搬送系に用いれば、円滑、かつ効率よく搬
送物を搬送できるようになり、その分、成形体の性能が
向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る金型の全体構成を
示すの断面図である。
【図2】第1の実施例の金型の要部を示す分解斜視図で
ある。
【図3】本発明のスクリュウ状成形体の構成をそれぞれ
示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は
(b)のイ−イ線断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る金型の全体構成を
示す断面図である。
【図5】第2の実施例の金型の要部を示す分解斜視図で
ある。
【図6】第2の実施例の金型と、この金型により作製さ
れる成形体との関係を示す図である。
【図7】従来例の成形体の構成をそれぞれ示し、(a)
は正面図、(b)は平面図、(c)は(b)のロ−ロ線
断面図である。
【図8】従来例の成形体の構成を示す正面図である。
【図9】従来例の金型の全体構成を示す断面図である。
【符号の説明】
2,3,4,5 金型部材 6,7,13,14,15,16,17,18 櫛状
体 50 成形体 51 軸体 52 鍔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 貴弘 大阪府八尾市跡部本町4丁目1番33号 シ ャープマニファクチャリングシステム株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体の周面に螺旋状に連続する鍔を有し
    てなる成形体を射出成形する際に用いられる金型であっ
    て、 前記金型を、成形体の軸方向に沿って均等に4分割され
    た金型部材から構成し、 前記金型部材を、成形体の軸方向に沿って互い違いに入
    り込み合って結合される一対の櫛状体から構成するとと
    もに、前記鍔の形成空間を、互いに当接するこれら櫛状
    体の側面によって取り囲んで形成し、 かつ、前記金型部材を構成する一方の櫛状体の金型抜き
    方向を、当該金型部材の一方の分離面に対して平行にす
    る一方、他方の櫛状体の金型抜き方向を、当該金型部材
    の他方の分離面に対して平行にしたことを特徴とする金
    型。
  2. 【請求項2】 軸体の周面に螺旋状に連続する溝を有し
    てなる成形体を射出成形する際に用いられる金型であっ
    て、 前記金型を、成形体の軸方向に沿って複数に分割された
    金型部材から構成する一方、 前記金型部材の分離面には、前記溝の一方の側壁形成部
    位に、当該分離面に当接する金型部材に向かって突出す
    ることで連続して前記一方の側壁形成部位となる凸部を
    設けるとともに、当該分離面に当接する他方の金型部材
    の分離面には、前記凸部と係合する凹部を設けたことを
    特徴とする金型。
  3. 【請求項3】 軸体の周面に螺旋状に連続する鍔を有す
    るとともに、当該鍔の側面が抜き勾配のない垂直面とな
    っており、かつ、鍔側面上に段差がないことを特徴とす
    るスクリュウ状射出成形体。
JP14625894A 1994-06-28 1994-06-28 金型、およびスクリュウ状射出成形体 Pending JPH0811169A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008268445A (ja) * 2007-04-18 2008-11-06 Fuji Xerox Co Ltd 粉体搬送部材及びこれを用いた粉体搬送装置、枠体、画像形成装置、並びに粉体搬送部材の製造装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008268445A (ja) * 2007-04-18 2008-11-06 Fuji Xerox Co Ltd 粉体搬送部材及びこれを用いた粉体搬送装置、枠体、画像形成装置、並びに粉体搬送部材の製造装置

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