JPH08111626A - 圧電部品 - Google Patents

圧電部品

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JPH08111626A
JPH08111626A JP27297794A JP27297794A JPH08111626A JP H08111626 A JPH08111626 A JP H08111626A JP 27297794 A JP27297794 A JP 27297794A JP 27297794 A JP27297794 A JP 27297794A JP H08111626 A JPH08111626 A JP H08111626A
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JP
Japan
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substrate
electrodes
piezoelectric
electrode
adhesive
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JP27297794A
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English (en)
Inventor
Michinobu Maesaka
通伸 前阪
Masato Higuchi
真人 日口
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】低背化が可能で、圧電素子に悪影響を与えず、
かつ熱衝撃等による封止性劣化を防止できる圧電部品を
提供する。 【構成】アルミナ製基板10上に圧電素子20を接着固
定し、圧電素子20の電極22,23を基板上に形成さ
れた外部電極11,12に接続する。基板10上に圧電
素子20を覆う金属製キャップ30を、キャップと基板
との熱膨張係数差を緩和する物性を有する接着剤25に
より接着封止する。接着剤25は硬化後の弾性率が1,
500〜7,000MPaのエポキシ系接着剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電部品、特に表面実装
型の圧電部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電部品の一例として図1に示さ
れるような表面実装型の圧電発振子が知られている。表
面実装型の圧電発振子は、実装時に洗浄処理を行うた
め、製品に液密性が必要である。液密性確保のため、電
極2,3を形成したアルミナ製基板1上に発振子素子4
を搭載した後、その上からアルミナ製キャップ5を被
せ、接着剤6で封止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ナ製キャップ5は成形,焼成コストがかかり、高価なう
え、加工面から肉厚が最低でも0.5mm程度必要にな
るという欠点がある。圧電発振子はICと合わせて使用
することが多く、製品高さをICの高さ以下にするのが
望ましい。ICの高さは近年非常に低くなり(例えば
1.2mm程度)、アルミナ製キャップを用いた場合に
は要求される製品高さを満足できない場合があった。
【0004】製品高さを低くするため、金属製キャップ
を用いることが考えられる。金属製キャップとアルミナ
製基板との封止方法としては、通常ガラス封止や半田封
止が考えられるが、これらの封止方法では工程数が多
く、加工コストが高くなる欠点がある。特にガラス封止
の場合には、加工時に高温となるため、圧電素子に対し
て悪影響(ディポール)を及ぼすという欠点がある。ま
た、金属とセラミックでは熱膨張係数が大きく異なるた
め、一般の接着剤で封止を行うと、熱衝撃が加わった時
に接着剤や基板に亀裂が発生する恐れがあり、封止性が
劣化する。
【0005】そこで、本発明の目的は、低背化が可能
で、圧電素子に悪影響を与えず、かつ熱衝撃等による封
止性劣化を防止できる圧電部品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、絶縁性材料よりなる基板上に圧電素子を
接着固定し、圧電素子の電極を基板上に形成された外部
電極に接続するとともに、基板上に上記圧電素子を覆う
金属製キャップを、キャップと基板との熱膨張係数差を
緩和する物性を有する接着剤により接着封止したもので
ある。
【0007】上記接着剤としては、金属とセラミックと
の接着性に優れ、かつ圧電素子がディポールしない温度
で硬化させることができる点で、エポキシ系接着剤を使
用するのが望ましい。また、金属とセラミックとの熱膨
張係数差を十分に吸収するには、硬化後の弾性率が1,
500〜7,000MPaの接着剤を使用するのが望ま
しい。また、金属製キャップとしてアルミニウムもしく
はその合金あるいは洋白製キャップを用いると、小型化
および加工が容易である。また、基板としては、強度お
よびコストの面でアルミナ製基板を用いるのが望まし
い。なお、絶縁性基板としては、アルミナ製基板のほ
か、ガラスエポキシ樹脂など他の絶縁材料よりなる基板
を用いてもよい。
【0008】
【作用】絶縁性基板の上に金属製キャップを接着した場
合、周囲温度が上昇すると、基板およびキャップが共に
熱膨張を起こす。例えば、アルミナ製基板とアルミニウ
ム製キャップの組み合わせの場合、アルミニウムの熱膨
張係数がアルミナに比べて7〜8倍であるため、熱膨張
係数差による接着剤や基板の亀裂が発生しやすい。本発
明ではこの熱膨張係数差を接着剤により吸収または緩和
しているため、封止性劣化を解消できる。
【0009】
【実施例】図2は本発明の第1実施例である表面実装型
圧電発振子を示す。この圧電発振子は、基板10と、発
振子素子20と、キャップ30とで構成されている。基
板10はアルミナセラミックスをシート成形あるいはタ
ブレット成形した厚み0.3〜0.7mmの薄板であ
り、この実施例では0.4mmのものを使用した。基板
10の両端部には2個の外部電極11,12が形成され
ている。これら電極11,12は、スパッタリング、蒸
着、印刷、溶射など公知の方法で形成されるが、この実
施例では、固着強度と半田付け性を考慮し、Ag/Pd
系焼付けタイプの導電ペーストを5〜20μmの厚みに
印刷し、850℃/1時間で焼成した。上記電極11,
12の端部は、基板10の両側縁部に形成された凹状の
スルーホール部10aまで引き出され、スルーホール部
10aの内面に形成された電極と導通している。なお、
図2には図示しないが、基板10の下面にも上記電極1
1,12と導通する帯状電極が鉢巻き状に形成されてい
る。
【0010】上記電極11,12の上には、導電性接着
剤13や半田のような導電性と接着性の機能を併せ持つ
材料によって発振子素子20が接着固定されている。こ
の実施例の発振子素子20は公知の厚みすべり振動モー
ド発振子であり、図3のように、圧電セラミックスまた
は圧電単結晶からなる圧電基板21の表面の一端側から
約2/3の領域に渡って電極22が形成され、裏面の他
端側から約2/3の領域に渡って電極23が形成されて
いる。両電極22,23の一端部は圧電基板21を間に
してその中間部位で対向し、振動部を構成しており、こ
の振動部は導電性接着剤13の厚みによって基板10と
接触しないように一定の空間が確保されている。上記電
極22,23の他端部22a,23aは圧電基板21の
端面を経て他面側まで回り込んでいる。上記のように導
電性接着剤13で接着することにより、発振子素子20
の電極22,23はそれぞれ電極11,12と電気的に
導通する。なお、発振子素子20の電極パターンは上記
のものに限らず、図4のような電極パターンであっても
よい。図4において、図3と同一部分には同一符号を付
して説明を省略する。
【0011】キャップ30は、上記発振子素子20を覆
うように基板10上に接着剤25によって接着されてい
る。キャップ30は図5のようにハット型断面形状に形
成され、その開口部には外側に開いたフランジ31が全
周に形成されている。平坦なフランジ部31により基板
10との接着面積を大きくすることができる。なお、こ
の実施例のキャップ30は金属板を絞り成形したものを
用いたが、圧印加工,ダイキャスト加工などで形成して
もよい。
【0012】図6はキャップ30の強度試験結果を示
す。チップ部品の強度基準として、φ2mmのピンで3
kgfの荷重をかけた時、キャップ30は10μm以上
変形しないことが必要である。0.2mm厚のアルミニ
ウム、Al合金(A−5000系)および洋白で図5の
ような形状に成形し、強度試験を行ったところ、Al合
金および洋白は基準を満足できた。なお、キャップ30
の材質としては、強度のほかに成形性(小型化と寸法精
度),接着性の条件を満足すれば、Al合金および洋白
に限らず、他の材料(例えば鉄,42アロイ等)でもよ
い。
【0013】なお、上記のような0.2mm厚の金属製
キャップ30を用いれば、基板10の厚みが0.4m
m、振動空間が0.55mmとして、全体として製品高
さが1.15mmとなり、目標とする1.2mm以下の
低背型圧電発振子を得ることが可能となる。
【0014】基板10とキャップ30とを接着する接着
剤25には、耐熱性や耐薬品性からエポキシ系,エポキ
シ−アクリレート系,シリコーン系の接着剤が考えられ
るが、金属製キャップ30との接着性とコスト面からエ
ポキシ系接着剤が望ましい。また、圧電セラミック材料
よりなる発振子素子20の場合、高温下でディポールす
る性質があるが、エポキシ系接着剤は通常200℃以下
で硬化するため、発振子素子20をディポールさせる恐
れはない。ここでは、150℃/1時間で硬化する接着
剤を用いた。また、接着剤25には金属製キャップ30
とアルミナ製基板10とを接着するとともに、その熱膨
張係数差を吸収または緩和する機能が必要である。その
ため、接着剤25の硬化後の弾性率を1,500〜7,
000MPa程度とした。今回は、弾性率5,000M
Paの接着剤を使用した。なお、接着剤25の塗布方法
は、基板10上への印刷,注入などがあるが、ここでは
接着剤25を均一に延ばした槽にキャップ30のフラン
ジ部31を漬け、接着剤25を転写する方法を採用し
た。
【0015】以上の方法で圧電発振子を製作し、その封
止性を試験した結果を表1に示す。表1では、圧電発振
子をフロリナート(商品名)に浸漬し、30秒間に接着
部から泡が出る個数を測定した。この中で、は260
℃で30秒間加熱を2回繰り返した後、フロリナートに
浸漬したものであり、は−55℃から85℃まで冷却
−加熱を100回繰り返した後、フロリナートに浸漬し
たものであり、は10〜55Hzの振動を2時間加え
た後、フロリナートに浸漬したものであり、は60
℃,湿度95%の環境下で1000時間放置した後、フ
ロリナートに浸漬したものである。
【0016】
【表1】
【0017】表1から明らかなように、弾性率5,00
0MPaの接着剤を用いた場合、耐熱性,耐熱衝撃性,
耐振動性,耐湿性の何れの試験でもリーク不良はなく、
優れた封止性能を備えていることが実証された。
【0018】図7は、弾性率の異なる種々の接着剤を用
いてグロスリークテストを行った結果を示す。横軸は接
着剤の弾性率、縦軸はリーク不良数(個)である。キャ
ップにはアルミニウム製キャップを用い、基板にはアル
ミナ基板(電極なし)を用いた。接着剤量は0.7mg
/個、加圧力は50gとした。そして、フロリナートに
30秒間浸漬し、気泡が発生した場合を不良とした。図
7から明らかなように、弾性率が1,500MPa〜
7,000MPaの範囲の接着剤を用いた場合、良好な
封止性が得られた。
【0019】ところで、最適な接着剤を選定するには、
まず接着力がある一定基準以上の接着剤を選び、次いで
添加剤を加えて可撓性を付与(弾性率を低下)する方法
がよい。通常、可撓性を付与すると、耐熱性,耐湿性が
劣化するため、両方の兼ね合いから弾性率(添加剤量)
を決定する必要があるからである。図8は、弾性率80
00MPaの接着剤に可撓性付与剤を添加した時の弾性
率の変化を示す。例えば、可撓性付与剤を25重量%添
加した場合、弾性率は5000MPaまで低下した。可
撓性付与剤の添加量の増加に従い、図9,図10のよう
に耐熱性および耐湿性も劣化するが、添加量が25重量
%の場合、耐熱性および耐湿性は許容レベルに対して1
0%程度の余裕がある。なお、耐熱性はガラス転移点か
ら決定され、耐湿性は吸水率から決定した。
【0020】図11は本発明にかかる圧電部品の第2実
施例を示す。この実施例は、コルピッツ型発振回路に用
いられる1個の発振子素子Oと2個のコンデンサC1
2とを備えた負荷容量内蔵型発振子であり、その電気
回路は図12のようになる。
【0021】基板40は、第1実施例と同様に、アルミ
ナセラミックスなどの絶縁性基板よりなり、基板40の
上面中央部には第1容量電極41が形成され、上面両端
部には2個の外部電極42,43が形成されている。上
記電極41〜43の端子部41a〜43aは、基板40
の両側縁部に形成された凹状のスルーホール部40aま
で引き出され、スルーホール部40aの内面に形成され
た電極と導通している。なお、図11には図示しない
が、基板40の下面にも上記電極41〜43と導通する
帯状電極が鉢巻き状に形成されている。
【0022】上記基板40の第1容量電極41上、およ
びキャップ接着部に相当する部位上には、ペースト状の
誘電体層45が一定厚みにかつ同時に形成されている。
誘電体層45の材料としては、樹脂ベースやガラスベー
スがあるが、この実施例では絶縁性,耐湿性等を考慮し
てガラスベースを用いた。誘電体層45の形成方法とし
ては、印刷、転写、ディスペンスなどがあるが、層の厚
みを正確にコントロールできるパターン印刷方式を用い
るのが望ましい。誘電体層45の厚みは、目的とする負
荷容量値によって異なるが、電極41〜43による凹凸
を緩和し、かつ後述するキャップ55と電極41〜43
との間の十分な絶縁性が確保されるように、例えば40
μm程度とした。印刷後、乾燥処理を行い、さらに85
0℃/1時間で焼成し、硬化処理を行った。この実施例
の誘電体層45は、第1容量電極41を覆う容量部45
aとキャップ接着部に対応する枠状の接着部45bとを
連続的に形成し、両端部近傍に外部電極42,43の一
部が露出する2個の窓穴45cを形成したものである
が、容量部45aと接着部45bとを分離したものでも
よい。この場合には、誘電体ペーストの使用量を節約で
きる。
【0023】上記誘電体層45の上には、2個の第2容
量電極46,47がスパッタリング、蒸着、印刷、溶射
など公知の方法で形成される。これら容量電極46,4
7は、その主要部が容量部45aを間にして第1容量電
極41と対向しており、一部がそれぞれ外部電極42,
43と窓穴45cを介して導通する。
【0024】第2容量電極46,47の上には、導電性
接着剤48のような導電性と接着性の機能を併せ持つ材
料によって発振子素子50が接着固定されている。この
実施例の発振子素子50も、第1実施例(図3参照)と
同様の電極パターンを有する発振子素子である。即ち、
圧電基板51の表面の一端側から約2/3の領域に渡っ
て電極52が形成され、裏面の他端側から約2/3の領
域に渡って電極53が形成されている。両電極52,5
3の一端部は圧電基板51を間にしてその中間部位で対
向し、振動部を構成しており、この振動部は導電性接着
剤48の厚みによって第2容量電極46,47と接触し
ないように一定の空間が確保されている。上記電極5
2,53の他端部52a,53aは圧電基板51の端面
を経て他面側まで回り込んでいる。上記のように導電性
接着剤48で接着することにより、発振子素子50の電
極52,53はそれぞれ第2容量電極46,47と電気
的に導通する。
【0025】キャップ55は、上記発振子素子50を覆
うように基板40上に接着剤56によって接着される。
なお、キャップ55の開口部にはフランジが形成されて
いない。キャップ55の材料としては、第1実施例と同
様のものを用いた。接着剤56には、第1実施例と同様
に、キャップ55と基板40との熱膨張係数差を十分に
吸収できる材料(例えばエポキシ系接着剤)を用い、キ
ャップ55の開口部底面に転写により塗布した後、誘電
体層45の接着部45b上に接着し、硬化させた。
【0026】図13は本発明にかかる圧電部品の第3実
施例を示す。この実施例も、第2実施例と同様にコルピ
ッツ型発振回路に用いられる負荷容量内蔵型発振子であ
る。第2実施例ではペースト状の誘電体層45を用いて
コンデンサを形成したが、この実施例では別体のコンデ
ンサ素子を用いている。基板60は、第1,第2実施例
と同様に、アルミナセラミックスなどの絶縁性基板より
なり、基板60の中央部と両端部の表裏面には3個の外
部電極61〜63が形成されている。上記電極61〜6
3の端部は、基板60の両側縁部に形成された凹状のス
ルーホール部61a〜63aまで引き出され、スルーホ
ール部61a〜63aの内面に形成された電極を介して
表裏の外部電極61〜63が互いに導通している。上記
基板60の上面でかつ上記電極61〜63の上側には、
キャップ接着部に相当する枠形の絶縁体層64が一定厚
みに形成されている。絶縁体層64の材料としては、樹
脂ベースやガラスベースなどがあり、その形成方法とし
ては、印刷、転写、ディスペンスなど公知の方法を用い
ればよい。
【0027】上記基板60上には、導電性接着剤のよう
な導電性と接着性の機能を併せ持つ材料65〜67によ
って、発振子素子70とコンデンサ素子80とを積層一
体化したものが接着固定されている。この実施例の発振
子素子70も、第1,第2実施例と同様の厚みすべり振
動モードの発振子素子である。即ち、図14に示すよう
に、圧電基板71の表面の一端側から約2/3の領域に
渡って電極72が形成され、裏面の他端側から約2/3
の領域に渡って電極73が形成されている。両電極7
2,73の一端部は圧電基板71を間にしてその中間部
位で対向し、振動部を構成している。上記電極72,7
3の他端部72a,73aは圧電基板71の両端面を経
て他面側まで回り込んでいる。
【0028】また、コンデンサ素子80は、図15に示
すように、発振子素子70と同長,同幅の誘電体基板
(例えばセラミックス基板)81の表面に、両端から中
央に向かって延びる2個の個別電極82,83を形成
し、裏面には上記個別電極82,83と対向する1個の
共通電極84を形成したものであり、個別電極82,8
3と共通電極84との対向部で2個の容量部が形成され
る。なお、個別電極82,83の端部82a,83a
は、誘電体基板81の両端面を経て裏面側まで回り込ん
でいる。
【0029】発振子素子70の裏面とコンデンサ素子8
0の表面は、その両端部で導電性接着剤のような導電性
と接着性の機能を併せ持つ材料90,91によって、接
着固定されている。この時、発振子素子70の振動部と
コンデンサ素子80との間には、材料90,91の厚み
によって所定の振動空間が形成される。このようにし
て、発振子素子70の一方の電極73とコンデンサ素子
80の一方の個別電極82とが接続され、他方の電極7
2と他方の個別電極83とが接続される。なお、発振子
素子70の表面の両端部上には、樹脂などからなる周波
数調整用のダンピング材92,93が塗布されている。
発振子素子70とコンデンサ素子80とを接着一体化し
た後、コンデンサ素子80の裏面側を材料65〜67に
よって基板60に接着すると、コンデンサ素子80の一
方の個別電極82の端部82aが電極61に、他方の個
別電極83の端部83aが電極63に、共通電極84が
電極62にそれぞれ接続される。
【0030】キャップ100は、上記発振子素子70お
よびコンデンサ素子80を覆うように基板60上に接着
剤101によって接着される。なお、キャップ100の
開口部にはフランジが形成されていない。キャップ10
0の材料としては、第1実施例と同様の材料を用いた。
接着剤101には、第1実施例と同様に、キャップ10
0と基板60との熱膨張係数差を十分に吸収できる材料
(例えばエポキシ系接着剤)を用い、キャップ100の
開口部底面に転写により塗布した後、絶縁体層64の上
に接着し、硬化させた。
【0031】なお、本発明は上記実施例のような発振子
や負荷容量内蔵型発振子のほか、フィルタ等の他のあら
ゆる圧電部品にも適用できることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、絶縁性材料よりなる基板上に圧電素子を接着固
定し、圧電素子の電極を基板上に形成された外部電極に
接続するとともに、基板上に上記圧電素子を覆う金属製
キャップを、キャップと基板との熱膨張係数差を緩和す
る物性を有する接着剤により接着封止したので、熱衝撃
を接着剤により吸収でき、割れによる封止不良を解消で
きる。また、加工容易で安価な金属製キャップを用いる
ことができるので、アルミナ製キャップを用いた従来品
に比べて安価に製造できるとともに、アルミナ製キャッ
プを用いた従来品では達成しえなかった低背化を実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の表面実装型圧電発振子の分解斜視図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例の圧電発振子の分解斜視図
である。
【図3】図1に示された圧電発振子で用いられる発振子
素子の表裏面図である。
【図4】発振子素子の他の例の表裏面図である。
【図5】金属製キャップの一部断面側面図である。
【図6】素材の異なるキャップの強度試験結果である。
【図7】接着剤の弾性率とリーク不良数との関係を示す
図である。
【図8】接着剤への可撓性付与剤の添加量と弾性率との
関係を示す図である。
【図9】接着剤への可撓性付与剤の添加量と耐熱性との
関係を示す図である。
【図10】接着剤への可撓性付与剤の添加量と耐湿性と
の関係を示す図である。
【図11】本発明の第2実施例の負荷容量内蔵型発振子
の分解斜視図である。
【図12】図11に示された発振子の電気回路図であ
る。
【図13】本発明の第3実施例の負荷容量内蔵型発振子
の分解斜視図である。
【図14】図13に示された発振子で用いられる発振子
素子の表裏面図である。
【図15】図13に示された発振子で用いられるコンデ
ンサ素子の表裏面図である。
【符号の説明】
10 基板 11,12 外部電極 20 発振子素子 22,23 電極 25 接着剤 30 キャップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性材料よりなる基板上に圧電素子を接
    着固定し、圧電素子の電極を基板上に形成された外部電
    極に接続するとともに、 基板上に上記圧電素子を覆う金属製キャップを、キャッ
    プと基板との熱膨張係数差を緩和する物性を有する接着
    剤により接着封止したことを特徴とする圧電部品。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の圧電部品において、 上記接着剤はエポキシ系接着剤であることを特徴とする
    圧電部品。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の圧電部品において、 上記接着剤は、硬化後の弾性率が1,500〜7,00
    0MPaであることを特徴とする圧電部品。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電
    部品において、 上記金属製キャップはアルミニウムもしくはその合金あ
    るいは洋白製キャップの何れかであり、基板はアルミナ
    製基板であることを特徴とする圧電部品。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電
    部品において、 上記基板上に形成された第1容量電極および2個の外部
    電極と、 第1容量電極上に一定厚みに形成されたペースト状誘電
    体層と、 誘電体層上に、主要部が誘電体層を間にして第1容量電
    極と対向し、かつ一部がそれぞれ外部電極と導通するよ
    うに形成された2個の第2容量電極とを備え、 上記第2容量電極上に、電極がそれぞれ第2容量電極と
    導通するように圧電素子が取り付けられていることを特
    徴とする圧電部品。
  6. 【請求項6】請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電
    部品において、 上記圧電素子には、一主面に2個の個別電極を有し、他
    主面に上記個別電極と対向する共通電極を有するコンデ
    ンサ素子が接着され、かつコンデンサ素子の個別電極と
    圧電素子の2個の電極とが互いに電気的に接続され、 上記基板には3つの外部電極が形成され、 基板の2個の外部電極にコンデンサ素子の個別電極と圧
    電素子の電極とが接続されるとともに、基板の残りの1
    個の外部電極にコンデンサ素子の共通電極が接続されて
    いることを特徴とする圧電部品。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003115740A (ja) * 2001-10-09 2003-04-18 Kyocera Corp 水晶デバイス
JP2003115739A (ja) * 2001-10-05 2003-04-18 Kyocera Corp 水晶デバイス
KR100451021B1 (ko) * 1999-08-18 2004-10-02 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 도전성 캡, 전자 부품, 및 도전성 캡의 절연막 형성 방법
JP2012114776A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Murata Mfg Co Ltd 電子部品
JP2012191648A (ja) * 2009-12-09 2012-10-04 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装水晶振動子

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