JPH08204491A - 圧電部品 - Google Patents

圧電部品

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JPH08204491A
JPH08204491A JP2617095A JP2617095A JPH08204491A JP H08204491 A JPH08204491 A JP H08204491A JP 2617095 A JP2617095 A JP 2617095A JP 2617095 A JP2617095 A JP 2617095A JP H08204491 A JPH08204491 A JP H08204491A
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JP
Japan
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cap
piezoelectric
electrode
electrodes
substrate
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JP2617095A
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English (en)
Inventor
Michinobu Maesaka
通伸 前阪
Koji Watabe
浩司 渡部
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低背化が可能で、キャップと基板との封止接着
性を高めることができる圧電部品を提供する。 【構成】セラミック基板10上に圧電素子20を固定す
るとともに、セラミック基板10上に圧電素子20を覆
う金属製キャップ30を封着する。キャップ30に陽極
酸化処理により表面改質したアルミニウムまたはその合
金を用い、このキャップ30を接着剤25によりセラミ
ック基板10に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電部品、特に表面実装
型の圧電部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】表面実装型の圧電部品は、取付面積もさ
ることながら、回路基板の集積度を上げるため、低背化
が要求されている。その中でも、圧電発振子は、マイコ
ンの基準発振回路を構成するため、ICと組み合わせて
使用されることが多い。ICは近年小型化が進み、高さ
1.6mmのものが主流となっている。さらに、次のス
テップとしては高さ1.2mmになることが考えられ、
圧電発振子もこれに合わせて低背化してゆく必要があ
る。
【0003】圧電発振子は、一般的には図1に示すよう
に、電極2,3を形成した基板1に圧電素子4を搭載
し、その上からキャップ5を被せ、接着剤6で封止する
構造となっている。基板1は、強度、電極2,3の形
成、耐熱性などの理由から、一般的にはセラミック材
料、特にアルミナが用いられている。また、キャップ5
にも、基板1と同材質とする点からアルミナが用いられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ナ製キャップ5は成形,焼成コストがかかり、高価なう
え、加工面から肉厚が最低でも0.5mm程度必要であ
る。そのため、上述のような高さ1.2mmの圧電部品
を得ることは到底できない。
【0005】製品高さを低くするため、金属製キャップ
を用いることが考えられる。しかし、金属製キャップと
アルミナ製基板とを接着剤によって接着しても、一般に
両者の接着性は悪い。また、金属材料とセラミックとの
封止接着方法として、接着剤以外にガラス封止がある
が、圧電セラミックを用いた発振子の場合、ガラス溶融
温度で圧電性が失われる(ディポール)ため、採用でき
ない。
【0006】そこで、本発明の目的は、低背化が可能
で、キャップと基板との封止接着性を高めることができ
る圧電部品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、セラミック基板上に圧電素子を固定する
とともに、上記セラミック基板上に上記圧電素子を覆う
金属製キャップを封着してなる圧電部品において、上記
キャップに酸化処理により表面改質した金属材料を用
い、このキャップを接着剤によりセラミック基板に固定
したものである。
【0008】キャップの素材としては、小型化および加
工性の面で、アルミニウムもしくはその合金を用いるの
が望ましい。また、金属材料としてアルミニウムまたは
その合金を用いた場合、これに陽極酸化処理(所謂アル
マイト処理)を行うと、アルミニウムの強度が向上する
だけでなく、表面の絶縁処理を兼ねることができる。セ
ラミック基板としては、強度およびコストの面でアルミ
ナ製基板を用いるのが望ましい。アルマイト処理を行っ
たキャップと、アルミナ製の基板とを接着した場合、両
者は同材質となるため、接着性が向上する。接着剤とし
ては、金属とセラミックとの接着性に優れ、かつ圧電素
子がディポールしない温度で硬化させることができる点
で、エポキシ系接着剤を使用するのが望ましい。
【0008】
【作用】セラミック基板の上にキャップを接着する場
合、キャップに酸化処理により表面改質した金属材料を
用いると、キャップの表面には多孔質層が形成されるの
で、この層に接着剤が入り込んで優れたアンカー効果を
発揮でき、高い接着強度が得られる。また、キャップの
表面には絶縁性の酸化膜が形成されるため、外部との絶
縁性が向上し、回路基板への集積時、他部品がキャップ
に接触しても何ら障害が生じない。また、同様に内部に
配置される圧電素子との間の絶縁性も確保され、特性の
安定した圧電部品を得ることができる。
【0009】
【実施例】図2は本発明の第1実施例である表面実装型
圧電発振子を示す。この圧電発振子は、基板10と、発
振子素子20と、キャップ30とで構成されている。基
板10はアルミナセラミックスをシート成形あるいはタ
ブレット成形した厚み0.3〜0.7mmの薄板であ
り、この実施例では0.4mmのものを使用した。基板
10の両端部には2個の外部電極11,12が形成され
ている。これら電極11,12は、スパッタリング、蒸
着、印刷、溶射など公知の方法で形成されるが、この実
施例では、固着強度と半田付け性を考慮し、Ag/Pd
系焼付けタイプの導電ペーストを5〜20μmの厚みに
印刷し、850℃/1時間で焼成した。上記電極11,
12の端部は、基板10の両側縁部に形成された凹状の
スルーホール部10aまで引き出され、スルーホール部
10aの内面に形成された電極と導通している。なお、
図2には図示しないが、基板10の下面にも上記電極1
1,12と導通する帯状電極が鉢巻き状に形成されてい
る。
【0010】上記電極11,12の上には、導電性接着
剤13や半田のような導電性と接着性の機能を併せ持つ
材料によって発振子素子20が接着固定されている。こ
の実施例の発振子素子20は公知の厚みすべり振動モー
ド発振子であり、図3のように、圧電セラミックスまた
は圧電単結晶からなる圧電基板21の表面の一端側から
約2/3の領域に渡って電極22が形成され、裏面の他
端側から約2/3の領域に渡って電極23が形成されて
いる。両電極22,23の一端部は圧電基板21を間に
してその中間部位で対向し、振動部を構成している。こ
の振動部は基板10と接触しないように、導電性接着剤
13の厚みによって一定の空間が確保されている。上記
電極22,23の他端部22a,23aは圧電基板21
の端面を経て他面側まで回り込んでいる。上記のように
導電性接着剤13で接着することにより、発振子素子2
0の電極22,23はそれぞれ電極11,12と電気的
に導通する。なお、発振子素子20の電極パターンは上
記のものに限らず、図4のような電極パターンであって
もよい。図4において、図3と同一部分には同一符号を
付して説明を省略する。
【0011】キャップ30は、上記発振子素子20を覆
うように基板10上に接着剤25によって接着されてい
る。キャップ30は図5のように金属板を縦断面U字形
に深絞り形成したものであるが、圧印加工やダイキャス
ト加工を用いてもよい。キャップ30の材質としては、
成形性,強度の面から、厚み0.2mmのアルミニウム
合金(A−5000系)31aを用い、この材料31a
を板材の状態で陽極酸化処理を施して表面に多孔質酸化
層31bを形成した。陽極酸化処理としては、硫酸浴に
よる方式のほか、しゅう酸浴、クロム酸などの方式を用
いてもよい。酸化層の厚みは10μm〜100μm程度
まで任意に設定できる。上記のように板材の状態で陽極
酸化処理を施した後、深絞り成形した場合には、加工コ
ストが従来に比べて殆ど増加しない。しかも、部品コス
トに占める材料費率が小さいため、酸化処理コストが多
少増加しても、部品コストは僅かに増加するのみであ
る。なお、深絞り成形した後に陽極酸化処理を施しても
よいことは勿論である。上記のように0.2mm厚の金
属製キャップ30を用いた場合、基板10の厚みが0.
4mm、振動空間が0.55mmとして、全体として製
品高さが1.15mmとなり、目標とする1.2mm以
下の低背型圧電発振子を得ることが可能となる。
【0012】接着剤25としては、耐熱性や耐薬品性か
らエポキシ系,エポキシ−アクリレート系,シリコーン
系の接着剤が考えられるが、金属製キャップ30との接
着性とコスト面からエポキシ系接着剤が望ましい。な
お、キャップ30と基板10とは界面化学上はアルミナ
同士の接着となるため、品質的にはセラミックとの相性
のみを考慮して選定すればよい。また、圧電セラミック
材料よりなる発振子素子20の場合、高温下でディポー
ルする性質があるが、エポキシ系接着剤は通常200℃
以下で硬化するため、発振子素子20をディポールさせ
る恐れはない。ここでは、150℃/1時間で硬化する
接着剤を用いた。接着剤25の塗布方法としては、基板
10へ直接印刷または注入してもよいが、ここでは接着
剤25を均一に延ばした槽にキャップ30の開口部32
を漬け、接着剤25を転写する方法を採用した。
【0013】以上の方法で圧電発振子を製作し、その封
止性を試験した結果を表1に示す。表1では、圧電発振
子をフロリナート(商品名)に浸漬し、30秒間に接着
部から泡が出る個数を測定した。この中で、は260
℃で30秒間加熱を10回繰り返した後、フロリナート
に浸漬したものであり、は−40℃から125℃まで
冷却−加熱を1000回繰り返した後、フロリナートに
浸漬したものであり、は10〜55Hzの振動を2時
間加えた後、フロリナートに浸漬したものであり、は
60℃,湿度95%の環境下で1000時間放置した
後、フロリナートに浸漬したものである。
【0014】
【表1】
【0015】表1から明らかなように、耐熱性,耐熱衝
撃性,耐振動性,耐湿性の何れの試験でもリーク不良は
なく、優れた封止性能を備えていることが実証された。
【0016】表2はアルミニウム素地とアルミナ板との
接着強度と、陽極酸化処理したものとアルミナ板との接
着強度とを比較したものである。試料Aは、アルミニウ
ム合金(A−5000)を3mm幅にカットし、同寸の
アルミナ板と90°交差させて重ね合わせた後、間に
0.1mgの接着剤を塗布して接着したもの、試料Bは
アルミニウム合金(A−5000)を陽極酸化処理した
ものを3mm幅にカットし、同寸のアルミナ板と90°
交差させて重ね合わせた後、間に0.1mgの接着剤を
塗布して接着したものである。
【0017】
【表2】 表2から明らかなように、陽極酸化処理した場合には、
接着強度が2〜4倍程度上昇していることがわかる。
【0018】さらに、キャップ30の陽極酸化層31b
を10μmの厚さで形成した場合、外部より3kgfで
加圧して108 Ω以上の絶縁性を確保できた。同様に、
キャップ30の内表面にも陽極酸化層31bが形成され
るので、圧電素子20との間の絶縁性も確保される。そ
のため、圧電素子20がキャップ30と接触しても何ら
障害がない。また、キャップ30を陽極酸化処理するこ
とで、キャップ30の耐腐食性が向上し、耐久性に優れ
た圧電部品を得ることができる。
【0019】図6は本発明にかかる圧電部品の第2実施
例を示す。この実施例は、コルピッツ型発振回路に用い
られる1個の発振子素子Oと2個のコンデンサC1 ,C
2 とを備えた負荷容量内蔵型発振子であり、その電気回
路は図7のようになる。
【0020】基板40は、第1実施例と同様に、アルミ
ナセラミックスよりなり、基板40の上面中央部には第
1容量電極41が形成され、上面両端部には2個の外部
電極42,43が形成されている。上記電極41〜43
の端子部41a〜43aは、基板40の両側縁部に形成
された凹状のスルーホール部40aまで引き出され、ス
ルーホール部40aの内面に形成された電極と導通して
いる。なお、図6には図示しないが、基板40の下面に
も上記電極41〜43と導通する帯状電極が鉢巻き状に
形成されている。
【0021】上記基板40の第1容量電極41上、およ
びキャップ接着部に相当する部位上には、ペースト状の
誘電体層45が一定厚みにかつ同時に形成されている。
誘電体層45の材料としては、樹脂ベースやガラスベー
スがあるが、この実施例では絶縁性,耐湿性等を考慮し
てガラスベースを用いた。誘電体層45の形成方法とし
ては、印刷、転写、ディスペンスなどがあるが、層の厚
みを正確にコントロールできるパターン印刷方式を用い
るのが望ましい。誘電体層45の厚みは、目的とする負
荷容量値によって異なるが、電極41〜43による凹凸
を緩和し、かつ後述するキャップ55と電極41〜43
との間の十分な絶縁性が確保されるように、例えば40
μm程度とした。印刷後、乾燥処理を行い、さらに85
0℃/1時間で焼成し、硬化処理を行った。
【0022】この実施例の誘電体層45は、第1容量電
極41を覆う容量部45aとキャップ接着部に対応する
枠状の接着部45bとを連続的に形成し、両端部近傍に
外部電極42,43の一部が露出する2個の窓穴45c
を形成したものであるが、容量部45aと接着部45b
とを分離したものでもよい。この場合には、誘電体ペー
ストの使用量を節約できる。
【0023】上記誘電体層45の上には、2個の第2容
量電極46,47がスパッタリング、蒸着、印刷、溶射
など公知の方法で形成される。これら容量電極46,4
7は、その主要部が容量部45aを間にして第1容量電
極41と対向しており、一部がそれぞれ外部電極42,
43と窓穴45cを介して導通する。
【0024】第2容量電極46,47の上には、導電性
接着剤48のような導電性と接着性の機能を併せ持つ材
料によって発振子素子50が接着固定されている。この
実施例の発振子素子50も、第1実施例(図3参照)と
同様の電極パターンを有する発振子素子である。即ち、
圧電基板51の表面の一端側から約2/3の領域に渡っ
て電極52が形成され、裏面の他端側から約2/3の領
域に渡って電極53が形成されている。両電極52,5
3の一端部は圧電基板51を間にしてその中間部位で対
向し、振動部を構成しており、この振動部は導電性接着
剤48の厚みによって第2容量電極46,47と接触し
ないように一定の空間が確保されている。上記電極5
2,53の他端部52a,53aは圧電基板51の端面
を経て他面側まで回り込んでいる。上記のように導電性
接着剤48で接着することにより、発振子素子50の電
極52,53はそれぞれ第2容量電極46,47と電気
的に導通する。
【0025】キャップ55は、上記発振子素子50を覆
うように基板40上に接着剤56によって接着される。
キャップ55の材料としては、第1実施例と同様に、ア
ルミニウム合金(A−5000系)を陽極酸化処理した
ものを用いた。接着剤56には、第1実施例と同様にエ
ポキシ系接着剤を用い、キャップ55の開口部底面に転
写により塗布した後、誘電体層45の接着部45b上に
接着し硬化させた。この実施例の場合も、第1実施例と
同様に、キャップ55と基板40との間に十分な接着強
度が得られた。
【0026】図8は本発明にかかる圧電部品の第3実施
例を示す。この実施例も、第2実施例と同様にコルピッ
ツ型発振回路に用いられる負荷容量内蔵型発振子であ
る。第2実施例ではペースト状の誘電体層45を用いて
コンデンサを形成したが、この実施例では別体のコンデ
ンサ素子を用いている。
【0027】基板60は、第1,第2実施例と同様に、
アルミナセラミックスよりなり、基板60の中央部と両
端部の表裏面には3個の外部電極61〜63が形成され
ている。上記電極61〜63の端部は、基板60の両側
縁部に形成された凹状のスルーホール部61a〜63a
まで引き出され、スルーホール部61a〜63aの内面
に形成された電極を介して表裏の外部電極61〜63が
互いに導通している。上記基板60の上面でかつ上記電
極61〜63の上側には、キャップ接着部に相当する枠
形の絶縁体層64が一定厚みに形成されている。絶縁体
層64の材料としては、樹脂ベースやガラスベースなど
があり、その形成方法としては、印刷、転写、ディスペ
ンスなど公知の方法を用いればよい。
【0028】上記基板60上には、導電性接着剤のよう
な導電性と接着性の機能を併せ持つ材料65〜67によ
って、発振子素子70とコンデンサ素子80とを積層一
体化したものが接着固定されている。この実施例の発振
子素子70も、第1,第2実施例と同様の厚みすべり振
動モードの発振子素子である。即ち、図9に示すよう
に、圧電基板71の表面の一端側から約2/3の領域に
渡って電極72が形成され、裏面の他端側から約2/3
の領域に渡って電極73が形成されている。両電極7
2,73の一端部は圧電基板71を間にしてその中間部
位で対向し、振動部を構成している。上記電極72,7
3の他端部72a,73aは圧電基板71の両端面を経
て他面側まで回り込んでいる。
【0029】また、コンデンサ素子80は、図10に示
すように、発振子素子70と同長,同幅の誘電体基板
(例えばセラミックス基板)81の表面に、両端から中
央に向かって延びる2個の個別電極82,83を形成
し、裏面には上記個別電極82,83と対向する1個の
共通電極84を形成したものであり、個別電極82,8
3と共通電極84との対向部で2個の容量部が形成され
る。なお、個別電極82,83の端部82a,83a
は、誘電体基板81の両端面を経て裏面側まで回り込ん
でいる。
【0030】発振子素子70の裏面とコンデンサ素子8
0の表面は、その両端部で導電性接着剤のような導電性
と接着性の機能を併せ持つ材料90,91によって、接
着固定されている。この時、発振子素子70の振動部と
コンデンサ素子80との間には、材料90,91の厚み
によって所定の振動空間が形成される。このようにし
て、発振子素子70の一方の電極73とコンデンサ素子
80の一方の個別電極82とが接続され、他方の電極7
2と他方の個別電極83とが接続される。なお、発振子
素子70の表面の両端部上には、樹脂などからなる周波
数調整用のダンピング材92,93が塗布されている。
【0031】発振子素子70とコンデンサ素子80とを
接着一体化した後、コンデンサ素子80の裏面側を材料
65〜67によって基板60に接着すると、コンデンサ
素子80の一方の個別電極82の端部82aが電極61
に、他方の個別電極83の端部83aが電極63に、共
通電極84が電極62にそれぞれ接続される。
【0032】キャップ100は、上記発振子素子70お
よびコンデンサ素子80を覆うように基板60上に接着
剤101によって接着される。キャップ100の材料と
しては、第1実施例と同様の材料を用いた。接着剤10
1も、第1実施例と同様の材料を用い、キャップ100
の開口部底面に転写により塗布した後、絶縁体層64の
上に接着し、硬化させた。この実施例でも、第1実施例
と同様な効果を発揮できた。
【0033】なお、本発明は上記実施例のような発振子
や負荷容量内蔵型発振子のほか、フィルタ等の他のあら
ゆる表面実装型圧電部品に適用できる。また、キャップ
の材質としては、アルミニウムまたはその合金に限ら
ず、酸化処理により表面改質可能な如何なる金属材料を
用いることも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、酸化処理により表面改質した金属材料よりなる
キャップを接着剤によりセラミック基板に固定したの
で、接着剤がキャップの多孔質酸化層に入り込み、アン
カー効果により接着強度が向上する。そのため、高温下
や振動条件のもとでも十分な封止性を確保できる。ま
た、加工容易で安価な金属製キャップを用いることがで
きるので、アルミナ製キャップを用いた従来品に比べて
安価に製造できるとともに、アルミナ製キャップを用い
た従来品では達成しえなかった低背化を実現できる。さ
らに、酸化層が絶縁性を示すことから、外部との絶縁性
を確保でき、基板集積時に他部品がキャップに接触して
も、何ら障害が生じず、集積度を上げても問題がない。
同様に、内部の圧電素子との絶縁性向上にも寄与する。
また、キャップを酸化処理することで、キャップ自身の
耐蝕性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の表面実装型圧電発振子の分解斜視図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例の圧電発振子の分解斜視図
である。
【図3】図1に示された圧電発振子で用いられる発振子
素子の表裏面図である。
【図4】発振子素子の他の例の表裏面図である。
【図5】金属製キャップの一部断面側面図である。
【図6】本発明の第2実施例の負荷容量内蔵型発振子の
分解斜視図である。
【図7】図6に示された発振子の電気回路図である。
【図8】本発明の第3実施例の負荷容量内蔵型発振子の
分解斜視図である。
【図9】図8に示された発振子で用いられる発振子素子
の表裏面図である。
【図10】図8に示された発振子で用いられるコンデン
サ素子の表裏面図である。
【符号の説明】
10 アルミナ製基板 13 導電性接着剤 20 発振子素子(圧電素子) 25 接着剤 30 キャップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック基板上に圧電素子を固定すると
    ともに、上記セラミック基板上に上記圧電素子を覆う金
    属製キャップを封着してなる圧電部品において、 上記キャップに酸化処理により表面改質した金属材料を
    用い、このキャップを接着剤によりセラミック基板に固
    定したことを特徴とする圧電部品。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の圧電部品において、 上記金属材料はアルミニウムまたはその合金であること
    を特徴とする圧電部品。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の圧電部品において、 上記酸化処理は陽極酸化処理であり、セラミック基板は
    アルミナ製基板であることを特徴とする圧電部品。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電
    部品において、 上記キャップは、金属材料の素材に酸化処理を行った
    後、キャップ形状に絞り加工したものであることを特徴
    とする圧電部品。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電
    部品において、 上記セラミック基板上に形成された第1容量電極および
    2個の外部電極と、 第1容量電極上に一定厚みに形成されたペースト状誘電
    体層と、 誘電体層上に、主要部が誘電体層を間にして第1容量電
    極と対向し、かつ一部がそれぞれ外部電極と導通するよ
    うに形成された2個の第2容量電極とを備え、 上記第2容量電極上に、電極がそれぞれ第2容量電極と
    導通するように圧電素子が取り付けられていることを特
    徴とする圧電部品。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電
    部品において、 上記圧電素子には、一主面に2個の個別電極を有し、他
    主面に上記個別電極と対向する共通電極を有するコンデ
    ンサ素子が接着され、かつコンデンサ素子の個別電極と
    圧電素子の2個の電極とが互いに電気的に接続され、 上記セラミック基板には3個の外部電極が形成され、 セラミック基板の2個の外部電極にコンデンサ素子の個
    別電極と圧電素子の電極とが接続されるとともに、セラ
    ミック基板の残りの1個の外部電極にコンデンサ素子の
    共通電極が接続されていることを特徴とする圧電部品。
JP2617095A 1995-01-19 1995-01-19 圧電部品 Pending JPH08204491A (ja)

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