JPH08111310A - 超電導マグネット - Google Patents

超電導マグネット

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Publication number
JPH08111310A
JPH08111310A JP24614394A JP24614394A JPH08111310A JP H08111310 A JPH08111310 A JP H08111310A JP 24614394 A JP24614394 A JP 24614394A JP 24614394 A JP24614394 A JP 24614394A JP H08111310 A JPH08111310 A JP H08111310A
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JP
Japan
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superconducting
refrigerator
cooled
stage
temperature
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JP24614394A
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English (en)
Inventor
Kenji Shimohata
賢司 下畑
Shoichi Yokoyama
彰一 横山
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱侵入の少ない超電導マグネットを提供す
る。 【構成】 複数個の超電導コイル1、2が作る磁界の和
が略ゼロとなる場所に超電導体からなる電流リード8を
配置した。さらに永久電流スイッチ41を上記磁界の和
が略ゼロとなる場所に配置した。また電流リードまたは
永久電流スイッチは高温超電導体からなる。さらに超電
導コイルは冷凍機で冷却され、冷凍機を上記磁界の和が
略ゼロとなる場所に配置した。さらに冷凍機は2段式で
あり、超電導コイルおよび永久電流スイッチが2段式冷
凍機の低温ステージによって冷却される。さらに超電導
コイルは熱シールドで囲まれており、超電導コイルは冷
凍機で冷却され、熱シールドは熱シールドに接して配置
された配管を介して液体窒素で冷却される。さらに、冷
凍機は2段式であり、超電導コイルは2段式冷凍機の低
温ステージで冷却され、液体窒素は高温ステージで冷却
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超電導マグネットに
関し、特に超電導コイルへの熱侵入の低減に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図9は、特開平6−132123号公報
に示された従来の超電導マグネットの断面図である。図
において、1は超電導コイル、3は超電導コイル1を囲
む熱シールド、4は外槽で通常内部は真空に保たれてい
る。9は常電導材からなる電流リード、10は高温超電
導体からなる電流リード、11は2段式冷凍機、12は
高温ステージ、13は低温ステージ、103は超電導コ
イル1が発生する磁束、104は超電導コイルの励磁電
源である。
【0003】図10は、特開平6−224478号公報
に示された別の従来の超電導マグネットの断面図であ
る。図において、1、2は超電導コイル、6、7は支持
材、9は電流リード、41は永久電流スイッチである。
この例では超電導コイル1、2、電流リード9、永久電
流スイッチ41はそれぞれ冷媒容器に収納されて冷却さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の超電導マグネッ
トは上記のように構成されており、図9の場合には、高
温超電導電流リード8が磁束103にさらされるため、
臨界電流密度が低下し、高温超電導電流リード8の断面
積を大きくする必要があり、超電導コイル1への熱侵入
が大きいという問題点があった。また、図10の場合に
は、電流リード9が常電導材からなる場合には、通電時
に発熱し超電導コイル1への熱侵入が大く、非通電時に
おいても、通電時に発熱するため電流リード9の断面積
を大きくする必要があり、超電導コイル1への熱侵入が
大きいという問題点があった。さらに、図10で電流リ
ード9が超電導体からなる場合には図9の場合と同様に
電流リード9が超電導コイル1、2の磁束にさらされる
ため、臨界電流密度が低下し、高温超電導電流リード9
の断面積を大きくする必要があり、超電導コイル1、2
への熱侵入が大きいという問題点があった。
【0005】また、図9の従来例において、熱シールド
3が高温ステージ12からの熱伝導で冷却されていたた
め、熱シールド3の温度分布が大きく超電導コイル1へ
の熱侵入が大きいという問題点があった。
【0006】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、熱侵入が小さい超電導マグネット
を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る超電導マグネットは、複数個の超電導コイルと上記超
電導コイルの端部に接続された超電導体からなる電流リ
ードを備えるものにおいて、上記複数個の超電導コイル
が作る磁界の和が略ゼロとなる場所に上記電流リードを
配置したものである。
【0008】請求項2記載の発明に係る超電導マグネッ
トは、請求項1記載のものにおいて、超電導コイルを励
消磁するための永久電流スイッチを備え、上記永久電流
スイッチを複数個の上記超電導コイルが作る磁界の和が
略ゼロとなる場所に配置したものである。
【0009】請求項3記載の発明に係る超電導マグネッ
トは、請求項1または2記載のものにおいて、電流リー
ドまたは永久電流スイッチは、高温超電導体からなるも
のである。
【0010】請求項4記載の発明に係る超電導マグネッ
トは、超電導コイルは冷凍機で冷却され、上記冷凍機を
複数個の上記超電導コイルが作る磁界の和が略ゼロとな
る場所に配置したものである。
【0011】請求項5記載の発明に係る超電導マグネッ
トは、請求項4記載のものにおいて、冷凍機は2段式で
あり、超電導コイルおよび永久電流スイッチが上記2段
式冷凍機の低温ステージによって冷却されるように構成
したものである。
【0012】請求項6記載の発明に係る超電導マグネッ
トは、超電導コイルは熱シールドで囲まれており、上記
超電導コイルは冷凍機で冷却され、上記熱シールドは上
記熱シールドに接して配置された配管を介して液体窒素
で冷却されるように構成したものである。
【0013】請求項7記載の発明に係る超電導マグネッ
トは、請求項6記載のものにおいて、冷凍機は2段式で
あり、超電導コイルは上記2段式冷凍機の低温ステージ
で冷却され、液体窒素は高温ステージで冷却されるよう
に構成したものである。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明においては、複数個の超電
導コイルが作る磁界の和が略ゼロとなる場所に超電導体
からなる電流リードを配置したので、電流リードの臨界
電流密度が高いため、電流リードの断面積を小さくでき
熱侵入の少ない超電導マグネットが得られる。
【0015】請求項2記載の発明においては、複数個の
超電導コイルが作る磁界の和が略ゼロとなる場所に永久
電流スイッチを配置したので、永久電流スイッチの臨界
電流が高い超電導マグネットが得られる。
【0016】請求項3記載の発明においては、電流リー
ドまたは永久電流スイッチは、高温超電導体からなるの
で、高温超電導体の臨界電流密度が高いため電流リード
の断面積を小さくでき、さらに高温超電導体の熱伝導率
は一般的に低いため、熱侵入の少ない超電導マグネット
が得られる。また、永久電流スイッチの臨界電流が高い
マグネットが得られる。
【0017】請求項4記載の発明においては、超電導コ
イルは冷凍機で冷却され、上記冷凍機を複数個の上記超
電導コイルが作る磁界の和が略ゼロとなる場所に配置し
たので、液体ヘリウムが不要でマグネットへの熱侵入が
少なく、さらに冷凍機が超電導コイルが作る磁界の影響
を受けないので信頼性が向上する。
【0018】請求項5記載の発明においては、上記請求
項4記載の冷凍機は2段式であり、超電導コイルおよび
永久電流スイッチは上記2段式冷凍機の低温ステージに
よって冷却されるように構成したので、永久電流スイッ
チの臨界電流が高いマグネットが得られる。
【0019】請求項6記載の発明においては、超電導コ
イルは熱シールドで囲まれており、上記超電導コイルは
冷凍機で冷却され、上記熱シールドは上記熱シールドに
接して配置された配管を介して液体窒素で冷却されるよ
うに構成したので、熱シールドが均一に冷却され熱侵入
の少ない超電導マグネットが得られる。
【0020】請求項7記載の発明においては、請求項6
記載の液体窒素は2段式冷凍機の高温ステージで冷却さ
れるので、液体窒素の蒸発を防止して熱シールドがより
均一に冷却され、熱侵入の少ない超電導マグネットが得
られる。
【0021】
【実施例】
実施例1.図1は本発明の実施例1による超電導マグネ
ットの要部を上下左右および手前の熱シールドと外槽を
取り除いて示す正面図である。図において、1、2は例
えばNbTiをCu中に埋め込んだ導体を用いて巻線さ
れ、それぞれ逆向きの磁界を発生する超電導コイル、3
は熱シールドで例えばアルミニウムやカーボン繊維強化
プラスチック(CFRP)からなる。4は外槽で例えば
ステンレススチールやアルミニウムやアルミニウム合金
からなる。7、8は超電導コイル1、2および熱シール
ド3を固定するための支持材で例えばガラス繊維強化プ
ラスチック(GFRP)からなる。8は超電導体で形成
された超電導電流リード、9は例えば銅、銅合金、アル
ミニウムおよびステンレス材よりなる電流リード、10
は超電導コイル1、2の端線、21は液体窒素タンク、
21aは液体窒素、22は液体窒素熱伝導材であり、例
えば銅やアルミニウムやセラミックス(例えばAlN)
からなり、超電導電流リード8の高温部をほぼ液体窒素
温度に冷却している。31は液体ヘリウムタンク、31
aは液体ヘリウム、32は液体ヘリウム熱伝導材であ
り、液体窒素熱伝導材22と同様の材質からなり、超電
導コイル1、2を液体ヘリウム温度に冷却している。4
1は超電導コイル1、2を励消磁するための永久電流ス
イッチである。また、液体ヘリウム熱伝導材32をステ
ンレススチール等のパイプとし、液体ヘリウム31aを
超電導コイル1、2に導き液体ヘリウム温度に冷却して
も良い。この例では超電導体からなる電流リード8およ
び永久電流スイッチ41はそれぞれ逆向きの磁界を発生
する2個の超電導コイル1、2のほぼ対称線上に設置さ
れている。また、この例では超電導電流リード8および
永久電流スイッチ41は共に、例えばNb3Sn(転移
温度18K)やNbTi(転移温度9K)等の超電導体
がCuやCuNi中に埋め込まれた導体が用いられ、液
体ヘリウム温度(4.2K)と液体窒素温度(77K)
の間の温度で超電導に転移する。
【0022】図2は実施例1を説明するための図であ
り、それぞれ逆向きの磁界を発生する2個の超電導コイ
ル1、2の近傍の磁界分布を示す。図中、矢印は電流の
流れる方向を示し、X軸は各超電導コイル1、2におけ
る図面縦方向の中心線、Y軸は2個の超電導コイル1、
2の対称線を示す。また、表は各座標上での磁界の大き
さを示し、単位はテスラである。各超電導コイル1、2
に流れる電流は700kAであり、超電導コイル1、2
の発生する磁界はそれぞれの超電導コイル1、2の中心
(X=62.5cm、Y=0cm)で約1.3テスラで
ある。超電導コイル1、2のほぼ対称線上(X=0)で
は、それぞれ逆向きの磁界を発生する超電導コイル1、
2の磁界の和はゼロとなり、対称線上から5cm離れた
場所(X=5)においても磁界の和の最大は0.6テス
ラ(X=5、Y=0の場合)程度と小さいことがわか
る。超電導電流リード8が臨界温度から液体窒素温度の
間の温度の場所では、電流は超電導電流リード8のCu
やCuNiを流れ、電流リード9と同様の働きをする。
超電導電流リード8が臨界温度から液体ヘリウム温度の
間の温度の場所では、電流は超電導電流リード8の超電
導体を流れ、ジュール発熱しない。磁界が高いほど、超
電導体の転移温度と臨界電流密度は低くなる。よって、
超電導電流リード8を超電導コイル1、2のほぼ対称線
上に設置した場合、超電導電流リード8に及ぼす磁界は
ほぼゼロとなり、臨界温度が高いためジュール発熱しな
い領域が大きくなると同時に臨界電流密度が高いため超
電導電流リード8の断面積を小さく出来、熱侵入の少な
い超電導マグネットが得られる。
【0023】また、永久電流スイッチ41を2個の超電
導コイル1、2のほぼ対称線上に設置した場合も、各超
電導コイル1、2の発生する磁界の和がほぼゼロである
ため、永久電流スイッチ41の臨界電流密度を高くで
き、永久電流スイッチ41の臨界電流を高くできる。
【0024】実施例2.上記実施例1では超電導電流リ
ード8および永久電流スイッチ41が例えばNb3Sn
(転移温度18K)やNbTi(転移温度9K)等の転
移温度の低い超電導体をCu中に埋め込んだりCuNi
(キュプロニッケル)中に埋め込んだりしたものからな
る場合について説明したが、超電導体の中でも、例えば
Bi系2223相(転移温度107K)、Bi系221
2相(転移温度80K)、Y系(転移温度90K)、T
l系、Hg系の転移温度の比較的高い高温超電導体から
なる場合について説明する。なお、この例では、超電導
マグネットの全体的な構成は図1と同じである。
【0025】図3に、Bi系2223相高温超電導体の
バルク材の臨界電流密度の磁界依存性を示す。Bi系2
223相高温超電導バルク材の熱伝導率は、銅合金の1
/100程度と小さい。また、Bi系2223相高温超
電導体の液体窒素温度(77K)付近の臨界電流密度
は、0.5T程度の磁界によりほぼゼロに低下し実用的
でないが、20K程度以下の温度では磁界による臨界電
流密度の低下はわずかである。なお、Bi系2223相
高温超電導体以外の例えば上述の高温超電導体について
もほぼ同様の特性を有する。
【0026】高温超電導体からなる高温超電導電流リー
ド8の長さを20cmとし、図2において、超電導コイ
ル1、2の対称線上から5cm離れた位置(X=5)
で、Y=10から30cmの間に高温超電導電流リード
8を設置すれば、高温超電導電流リード10の高温部
(Y=30)の磁界は0.1テスラ程度とすることがで
きる。また、高温超電導電流リード8の低温部(Y=1
0)の磁界は0.5テスラ程度となるが、低温端部での
臨界電流密度は、高温端部の臨界電流密度に比べ十分に
高い。これより、高温超電導電流リード8の臨界電流密
度が高いため、高温超電導電流リード8の断面積を小さ
く出来、また、高温超電導バルク材の熱伝導率が小さい
ため、熱侵入の少ない超電導マグネットが得られる。
【0027】また、永久電流スイッチ41を高温超電導
体で構成したので、液体ヘリウム温度よりも永久電流ス
イッチ41の温度が上昇しても動作が可能である。ま
た、高温超電導体で構成した永久電流スイッチ41は、
高温超電導電流リード8の高温端部に設置することも可
能である。
【0028】実施例3.図4は本発明の実施例3による
超電導マグネットの要部を上下左右および手前の熱シー
ルドと外槽を取り除いて示す正面図であり、図におい
て、11は冷凍機、12は冷凍機11の高温ステージ、
13は低温ステージ、14はコイル熱伝導材、17は高
温ステージ熱伝導材である。コイル熱伝導材14、高温
ステージ熱伝導材17は共に、銅やアルミニウムやセラ
ミックス(例えばAlN)からなる。冷凍機11の低温
ステージ13によりコイル熱伝導材14を介して永久電
流スイッチ41およびそれぞれ逆向きの磁界を発生する
超電導コイル1、2を冷却し、冷凍機11の高温ステー
ジ12により高温ステージ熱伝導材17を介して高温超
電導電流リード8を冷却している。例えば、冷凍機11
の高温ステージ12の温度は40K〜80K、低温ステ
ージ13の温度は3K〜40Kである。超電導コイル
1、2が冷凍機11による伝導で冷却されている場合、
電流リード8からの熱侵入が大きいと超電導コイル1、
2の温度が上昇し、超電導コイル1、2は超電導破壊
(クエンチ)する。
【0029】図2で示したように、高温超電導電流リー
ド8および永久電流スイッチ41を設置している空間の
磁界はほぼゼロであるため、高温超電導電流リード8の
臨界電流密度が高いため高温超電導電流リード8の断面
積を小さく出来、超電導コイル1、2への熱侵入の少な
い超電導マグネットが得られ、超電導コイル1、2の温
度を低くでき、超電導コイル1、2はクエンチしない。
【0030】また、冷凍機11を2個の超電導コイル
1、2のほぼ対称線上に配置すると、磁界はほぼゼロで
あるので、冷凍機11の駆動部に働く磁界による力が小
さく、冷凍機11の信頼性が向上する。図4では、冷凍
機11は2個の超電導コイル1、2の対称線上から図面
に向かって左右の位置に少しずれて配置されているが、
図面に向かって前後の方向にずらしてもよい。また、電
流リード8あるいは冷凍機11のいずれかを図面に向か
って下側に配置してもよい。なお、これは図5〜図8で
示す以下の実施例においても同様である。
【0031】また、高温超電導電流リード8の高温端と
冷凍機11の高温ステージ12とを高温ステージ熱伝導
材17で熱的に接続したので、高温超電導電流リード8
の高温端の温度を低く出来るため、高温超電導電流リー
ド8の臨界電流密度が高く、その断面積を小さく出来、
その結果、超電導コイル1、2への熱侵入の少ない超電
導マグネットが得られ、超電導コイル1、2の温度を低
くできるため、超電導コイル1、2はクエンチしない。
【0032】また、永久電流スイッチ41と冷凍機11
の低温ステージ13とをコイル熱伝導材14を介して熱
的に接続したので、永久電流スイッチ41の温度を低く
できる。このため、永久電流スイッチ41の臨界電流密
度を高くでき、臨界電流を高くできる。なお、この場
合、永久電流スイッチ41は転移温度の低い超電導体で
形成されていてもよいし、超電導体の中でも転移温度の
比較的高い高温超電導体で形成されていてもよい。
【0033】実施例4.図5は本発明の実施例4による
超電導マグネットの要部を上下左右および手前の熱シー
ルドと外槽を取り除いて示す正面図である。図におい
て、23は熱シールド3を冷却する液体窒素配管であ
り、この例では熱シールド3の外壁側に接触させてい
る。2段式冷凍機11の低温ステージ13により、コイ
ル熱伝導材14を介してそれぞれ逆向きの磁界を発生す
る超電導コイル1、2を冷却し、2段式冷凍機11の高
温ステージ12により、高温ステージ熱伝導材17を介
して超電導電流リード8の高温端を冷却し、熱シールド
3をこれに接触させた液体窒素配管21に液体窒素21
aを導入して冷却したものである。熱シールド3の温度
分布が大きいと、コイル支持材6、7を通しての熱伝導
および熱シールド3からの輻射熱が大きく、超電導コイ
ル1、2への熱侵入が大きくなって不都合であるが、熱
シールド3を液体窒素配管23を介して冷却することに
より、温度分布を小さく出来、熱侵入の少ない超電導マ
グネットが得られる。
【0034】なお、図5では永久電流スイッチが無い場
合を示したが、永久電流スイッチを設けてもよく同様の
効果が得られる。
【0035】実施例5.図6は本発明の実施例5による
超電導マグネットの要部を上下左右および手前の熱シー
ルドと外槽を取り除いて示す正面図である。図におい
て、15は液体窒素容器21内のを冷却する1段式冷凍
機である。蒸発した液体窒素のガスは、1段式冷凍機1
5で冷却されて再び液体窒素21aに戻るため、液体窒
素21aを補充する必要がなく、熱シールド3の温度分
布を小さく出来、熱侵入の少ない超電導マグネットが得
られる。なお、この実施例の場合も永久電流スイッチを
設けてもよく、同様の効果が得られる。
【0036】実施例6.図7は本発明の実施例6による
超電導マグネットの要部を上下左右および手前の熱シー
ルドと外槽を取り除いて示す正面図である。この例では
超電導コイルを4個備えている。図において、102、
102はそれぞれ逆向きの磁界を発生する超電導コイ
ル、111は2段式冷凍機、112は高温ステージ、1
13は低温ステージ、114はコイル熱伝導材、117
は高温ステージ熱伝導材である。超電導コイル1、2を
2段式冷凍機11の低温ステージ13で冷却し、2段式
冷凍機11の高温ステージ12により、高温ステージ熱
伝導材17を介して超電導電流リード8の高温端を冷却
し、また、超電導コイル101、102を別の2段式冷
凍機111の低温ステージ113でコイル熱伝導材11
4を介して冷却し、高温ステージ112により、高温ス
テージ熱伝導材17を介して超電導電流リード8の高温
端を冷却している。また、熱シールド3は、熱シールド
3に接触させた液体窒素配管23に液体窒素タンク21
から液体窒素21aを導入して冷却している。この実施
例の場合も、上記実施例4および5と同様に熱シールド
3の温度分布を小さく出来、熱侵入の少ない超電導マグ
ネットが得られる。なお、この実施例の場合も永久電流
スイッチを設けてもよく、同様の効果が得られる。
【0037】実施例7.図8は本発明の実施例7による
超電導マグネットの要部を上下左右および手前の熱シー
ルドと外槽を取り除いて示す正面図である。図におい
て、24は液体窒素熱伝導材である。2段式冷凍機11
の低温ステージ13によりコイル熱伝導材14を介して
それぞれ逆向きの磁界を発生する超電導コイル1、2を
冷却し、2段式冷凍機11の高温ステージ12により、
高温ステージ熱伝導材17を介して超電導電流リード8
の高温端を冷却すると共に、液体窒素熱伝導材24を介
して液体窒素タンク21中の液体窒素21aを冷却して
いる。蒸発した液体窒素のガスは、液体窒素熱伝導材2
4により再び液体窒素21aに戻されるため、図6に示
したような1段式冷凍機15が無くても、液体窒素21
aを補充する必要がなく、熱シールド3の温度分布を小
さく出来、しかも熱侵入の少ない超電導マグネットが得
られる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、複数個の超電導コイルが作る磁界の和が略ゼロと
なる場所に超電導体からなる電流リードを配置したの
で、電流リードの臨界電流密度が高いため、電流リード
の断面積を小さくでき熱侵入の少ない超電導マグネット
が得られる。
【0039】また、請求項2記載の発明によれば、超電
導コイルを励消磁するための永久電流スイッチを備え、
複数個の超電導コイルが作る磁界の和が略ゼロとなる場
所に上記永久電流スイッチを配置したので、永久電流ス
イッチの臨界電流が高い超電導マグネットが得られる。
【0040】また、請求項3記載の発明によれば、電流
リードまたは永久電流スイッチは、高温超電導体からな
るので、高温超電導体の臨界電流密度が高いため電流リ
ードの断面積を小さくでき、さらに高温超電導体の熱伝
導率は一般的に低いため、熱侵入の少ない超電導マグネ
ットが得られる。また、永久電流スイッチの臨界電流が
高いマグネットが得られる。
【0041】また、請求項4記載の発明によれば、超電
導コイルは冷凍機で冷却され、上記冷凍機を複数個の上
記超電導コイルが作る磁界の和が略ゼロとなる場所に配
置したので、液体ヘリウムが不要でマグネットへの熱侵
入が少なく、さらに冷凍機の信頼性が向上する。
【0042】また、請求項5記載の発明によれば、超電
導コイルおよび永久電流スイッチは2段式冷凍機の低温
ステージによって冷却されるように構成したので、永久
電流スイッチの臨界電流が高いマグネットが得られる。
【0043】また、請求項6記載の発明によれば、超電
導コイルは熱シールドで囲まれており、上記超電導コイ
ルは冷凍機で冷却され、上記熱シールドは上記熱シール
ドに接して配置された配管を介して液体窒素で冷却され
るように構成したので、熱シールドが均一に冷却され熱
侵入の少ない超電導マグネットが得られる。
【0044】また、請求項7記載の発明によれば、上記
請求項6記載の液体窒素は2段式冷凍機の高温ステージ
で冷却されるので、液体窒素の蒸発を防止して熱シール
ドがより均一に冷却され、熱侵入の少ない超電導マグネ
ットが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1による超電導マグネットの
要部を上下左右および手前の熱シールドと外槽を取り除
いて示す正面図である。
【図2】 実施例1を説明するための説明図である。
【図3】 実施例2を説明するための説明図である。
【図4】 本発明の実施例3による超電導マグネットの
要部を上下左右および手前の熱シールドと外槽を取り除
いて示す正面図である。
【図5】 本発明の実施例4による超電導マグネットの
要部を上下左右および手前の熱シールドと外槽を取り除
いて示す正面図である。
【図6】 本発明の実施例5による超電導マグネットの
要部を上下左右および手前の熱シールドと外槽を取り除
いて示す正面図である。
【図7】 本発明の実施例6による超電導マグネットの
要部を上下左右および手前の熱シールドと外槽を取り除
いて示す正面図である。
【図8】 本発明の実施例7による超電導マグネットの
要部を上下左右および手前の熱シールドと外槽を取り除
いて示す正面図である。
【図9】 従来の超電導マグネットの構成を示す断面図
である。
【図10】 従来の別の超電導マグネットの要部の構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
1、2、101、102 超電導コイル、 3 熱シー
ルド、 4 外槽、6、7 支持材、 8 超電導電流
リード、 9 電流リード、 11、1112段式冷凍
機、 12、112 高温ステージ、 13、113
低温ステージ、 14、114 コイル熱伝導材、 1
5 1段式冷凍機、 17、117高温ステージ熱伝導
材、 21 液体窒素タンク、 21a 液体窒素、
22、24 液体窒素熱伝導材、 23 液体窒素配
管、 31 液体ヘリウムタンク、 31a 液体ヘリ
ウム、 41 永久電流スイッチ、 103 磁束、1
04 励磁電源。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の超電導コイルと上記超電導コイ
    ルの端部に接続された超電導体からなる電流リードを備
    えるものにおいて、上記複数個の超電導コイルが作る磁
    界の和が略ゼロとなる場所に上記電流リードを配置した
    ことを特徴とする超電導マグネット。
  2. 【請求項2】 超電導コイルを励消磁するための永久電
    流スイッチを備え、上記永久電流スイッチを複数個の上
    記超電導コイルが作る磁界の和が略ゼロとなる場所に配
    置したことを特徴とする請求項1記載の超電導マグネッ
    ト。
  3. 【請求項3】 電流リードまたは永久電流スイッチは、
    高温超電導体からなることを特徴とする請求項1または
    2記載の超電導マグネット。
  4. 【請求項4】 超電導コイルは冷凍機で冷却され、上記
    冷凍機を複数個の上記超電導コイルが作る磁界の和が略
    ゼロとなる場所に配置したことを特徴とする請求項1な
    いし3の何れかに記載の超電導マグネット。
  5. 【請求項5】 冷凍機は2段式であり、超電導コイルお
    よび永久電流スイッチが上記2段式冷凍機の低温ステー
    ジによって冷却されるように構成したことを特徴とする
    請求項4記載の超電導マグネット。
  6. 【請求項6】 超電導コイルは熱シールドで囲まれてお
    り、上記超電導コイルは冷凍機で冷却され、上記熱シー
    ルドは上記熱シールドに接して配置された配管を介して
    液体窒素で冷却されるように構成したことを特徴とする
    超電導マグネット。
  7. 【請求項7】 冷凍機は2段式であり、超電導コイルは
    上記2段式冷凍機の低温ステージで冷却され、液体窒素
    は高温ステージで冷却されるように構成したことを特徴
    とする請求項6記載の超電導マグネット。
JP24614394A 1994-10-12 1994-10-12 超電導マグネット Pending JPH08111310A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11162726A (ja) * 1997-11-28 1999-06-18 Mitsubishi Electric Corp 超電導磁石装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11162726A (ja) * 1997-11-28 1999-06-18 Mitsubishi Electric Corp 超電導磁石装置

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