JPH04261077A - 熱シールド体冷却法 - Google Patents
熱シールド体冷却法Info
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- JPH04261077A JPH04261077A JP91569A JP56991A JPH04261077A JP H04261077 A JPH04261077 A JP H04261077A JP 91569 A JP91569 A JP 91569A JP 56991 A JP56991 A JP 56991A JP H04261077 A JPH04261077 A JP H04261077A
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Landscapes
- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば超電導コイル
を収める極低温容器あるいは宇宙環境に置かれる低温容
器の熱シールド体冷却法に関するものである。
を収める極低温容器あるいは宇宙環境に置かれる低温容
器の熱シールド体冷却法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術として磁気浮上式鉄道用の超電
導マグネット(一般に、超電導コイルとそれを収納する
極低温容器を一緒にして超電導マグネットと称する。)
を例として説明する。図4は文献(電気学会・リニアド
ライブ研究会資料(1988−4−26,P.27ペー
ジ)に掲載された磁気浮上式鉄道用の超電導マグネット
である。図において、2は超電導コイルと冷媒である液
体ヘリウムを納めた内槽、3は熱シールド板、7は超電
導コイルを永久電流モードで運転するための永久電流ス
イッチ、8は内槽2を断熱的に支持するための荷重支持
材、6は内槽2、熱シールド板3、永久電流スイッチ7
、荷重支持材8などの各構成物を収納した外槽つまり極
低温真空容器である。9は本図には図示されていない液
体窒素槽から液体窒素ポンプにより液体窒素を供給する
ための冷却配管である。
導マグネット(一般に、超電導コイルとそれを収納する
極低温容器を一緒にして超電導マグネットと称する。)
を例として説明する。図4は文献(電気学会・リニアド
ライブ研究会資料(1988−4−26,P.27ペー
ジ)に掲載された磁気浮上式鉄道用の超電導マグネット
である。図において、2は超電導コイルと冷媒である液
体ヘリウムを納めた内槽、3は熱シールド板、7は超電
導コイルを永久電流モードで運転するための永久電流ス
イッチ、8は内槽2を断熱的に支持するための荷重支持
材、6は内槽2、熱シールド板3、永久電流スイッチ7
、荷重支持材8などの各構成物を収納した外槽つまり極
低温真空容器である。9は本図には図示されていない液
体窒素槽から液体窒素ポンプにより液体窒素を供給する
ための冷却配管である。
【0003】図4のように構成されている超電導マグネ
ットの動作について熱シールド関連を主眼として説明す
る。内槽2には超電導コイルが納められており、これと
共に超電導コイルを超電導状態に維持するため液体ヘリ
ウムが満たされている。この超電導コイル2は図示され
ていない励磁電源により電流を供給され、永久電流スイ
ッチ7を利用することにより永久電流モードで運転され
る。超電導コイルおよび永久電流スイッチを運転するに
は超電導状態を保持する必要がある。そのためには内槽
2への外部からの熱侵入を極力減らす必要があり、多く
の対策が採られている。例えば、断熱荷重支持材8の採
用であり、熱シールド板3の設置である。断熱荷重支持
材8は外槽6から内槽2への熱伝導による熱侵入を低減
するための対策であり、熱シールド板3は同じく熱ふく
射による熱侵入を低減するための対策である。この熱シ
ールド板3は通常液体窒素温度(1気圧下で77.3K
)レベルに冷却されるが、本従来例では冷却配管9に液
体窒素を通ずることにより液体窒素温度近傍に維持する
方式としている。つまり、冷却配管9は図示されていな
い液体窒素槽から導かれており、本装置では液体窒素槽
に取り付けられた液体窒素ポンプにより冷却配管9内に
液体窒素を強制循環させ、熱シールド板3を液体窒素温
度近傍に維持するようにしている。もちろん熱シールド
板3にも外槽6からの熱ふく射が存在するが、その熱侵
入量を液体ヘリウムより安価な液体窒素により賄うとい
うのがこの種の超電導マグネットを製作する際の基本的
な設計思想といえる。
ットの動作について熱シールド関連を主眼として説明す
る。内槽2には超電導コイルが納められており、これと
共に超電導コイルを超電導状態に維持するため液体ヘリ
ウムが満たされている。この超電導コイル2は図示され
ていない励磁電源により電流を供給され、永久電流スイ
ッチ7を利用することにより永久電流モードで運転され
る。超電導コイルおよび永久電流スイッチを運転するに
は超電導状態を保持する必要がある。そのためには内槽
2への外部からの熱侵入を極力減らす必要があり、多く
の対策が採られている。例えば、断熱荷重支持材8の採
用であり、熱シールド板3の設置である。断熱荷重支持
材8は外槽6から内槽2への熱伝導による熱侵入を低減
するための対策であり、熱シールド板3は同じく熱ふく
射による熱侵入を低減するための対策である。この熱シ
ールド板3は通常液体窒素温度(1気圧下で77.3K
)レベルに冷却されるが、本従来例では冷却配管9に液
体窒素を通ずることにより液体窒素温度近傍に維持する
方式としている。つまり、冷却配管9は図示されていな
い液体窒素槽から導かれており、本装置では液体窒素槽
に取り付けられた液体窒素ポンプにより冷却配管9内に
液体窒素を強制循環させ、熱シールド板3を液体窒素温
度近傍に維持するようにしている。もちろん熱シールド
板3にも外槽6からの熱ふく射が存在するが、その熱侵
入量を液体ヘリウムより安価な液体窒素により賄うとい
うのがこの種の超電導マグネットを製作する際の基本的
な設計思想といえる。
【0004】ここでは磁気浮上式鉄道用の超電導マグネ
ットを例として説明したが、この従来例のように液体窒
素ポンプにより液体窒素を強制循環させることはむしろ
まれであり、通常熱シールド板が液体窒素槽に直接接続
され、単に熱シールド板の熱伝導のみで外部からの熱侵
入に対処するケースがほとんどである。
ットを例として説明したが、この従来例のように液体窒
素ポンプにより液体窒素を強制循環させることはむしろ
まれであり、通常熱シールド板が液体窒素槽に直接接続
され、単に熱シールド板の熱伝導のみで外部からの熱侵
入に対処するケースがほとんどである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の超電導マグネッ
トは、上述のように構成され、動作しているため以下の
ような問題点がある。
トは、上述のように構成され、動作しているため以下の
ような問題点がある。
【0006】先ず液体窒素の強制循環装置を使用する場
合、液体窒素ポンプが高価なこと、加えて循環ポンプが
異常を来たした時には液体窒素槽内の圧力を上昇させ液
体窒素を自圧供給することにより対処するが、それには
バルブ等の補助機器が必要となり、また、運転制御機能
も必要となる。
合、液体窒素ポンプが高価なこと、加えて循環ポンプが
異常を来たした時には液体窒素槽内の圧力を上昇させ液
体窒素を自圧供給することにより対処するが、それには
バルブ等の補助機器が必要となり、また、運転制御機能
も必要となる。
【0007】次に強制循環装置を使用しない場合、大き
な装置では熱シールド板の伝導距離が長くなり冷却特性
が悪化する。熱シールド板を厚くすれば冷却特性を改善
できるが、それでは重量が大きくなり、また、スペース
の点でも闇雲に厚くはできない。加えて、通常熱シール
ド板には熱良導体が使用されており、交流運転、パルス
運転される場合、熱シールド板は変動磁界にさらされる
ことになり、渦電流が発生し大きな発熱が生じる。また
、クエンチ(超電導状態がこわれること)時には、より
大きな変動磁界が生じ、熱シールド板に大きな電磁力が
働くことになる。これは時として熱シールド板の変形・
破損につながる。これらのことを避けるためには高電気
抵抗材を熱シールド板に用いれば良いが、一般に電気抵
抗の増大は熱伝導率の減少となり、熱シールド板の冷却
が非常に難しくなる。
な装置では熱シールド板の伝導距離が長くなり冷却特性
が悪化する。熱シールド板を厚くすれば冷却特性を改善
できるが、それでは重量が大きくなり、また、スペース
の点でも闇雲に厚くはできない。加えて、通常熱シール
ド板には熱良導体が使用されており、交流運転、パルス
運転される場合、熱シールド板は変動磁界にさらされる
ことになり、渦電流が発生し大きな発熱が生じる。また
、クエンチ(超電導状態がこわれること)時には、より
大きな変動磁界が生じ、熱シールド板に大きな電磁力が
働くことになる。これは時として熱シールド板の変形・
破損につながる。これらのことを避けるためには高電気
抵抗材を熱シールド板に用いれば良いが、一般に電気抵
抗の増大は熱伝導率の減少となり、熱シールド板の冷却
が非常に難しくなる。
【0008】運転制約上および構造上熱伝導にしか頼る
ことができない熱シールド板の冷却に関しては、以上の
ような問題点が存在する。
ことができない熱シールド板の冷却に関しては、以上の
ような問題点が存在する。
【0009】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、渦電流による発熱および電磁力を
抑えることができ、かつ熱伝導特性の良好な熱シールド
システムを得ることを目的としている。
めになされたもので、渦電流による発熱および電磁力を
抑えることができ、かつ熱伝導特性の良好な熱シールド
システムを得ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る熱シール
ド体の冷却法は、アルゴン、酸素、アルゴン−酸素ある
いはこれらと窒素または液体窒素の沸点に近い沸点を有
する流体とを混合した多元冷媒を作動流体としたヒート
パイプを用いる方法であり、このヒートパイプの受熱部
を熱シールド板の要所(適所)に接触させ、冷却部を冷
凍システムの寒冷発生部に接触させるものである。
ド体の冷却法は、アルゴン、酸素、アルゴン−酸素ある
いはこれらと窒素または液体窒素の沸点に近い沸点を有
する流体とを混合した多元冷媒を作動流体としたヒート
パイプを用いる方法であり、このヒートパイプの受熱部
を熱シールド板の要所(適所)に接触させ、冷却部を冷
凍システムの寒冷発生部に接触させるものである。
【0011】
【作用】このように構成された熱シールド体の冷却法で
は、重量やスペースの問題から伝導距離が長く、かつ要
求以上に厚くすることができない熱シールド板であって
も、また、高抵抗化を施し熱伝導率の小さい材質からな
る熱シールド板であっても、寒冷発生部と熱シールド板
各部との熱の授受をヒートパイプにより良好に行うこと
ができ、熱シールド板の温度を十分低い温度に維持する
ことができる。
は、重量やスペースの問題から伝導距離が長く、かつ要
求以上に厚くすることができない熱シールド板であって
も、また、高抵抗化を施し熱伝導率の小さい材質からな
る熱シールド板であっても、寒冷発生部と熱シールド板
各部との熱の授受をヒートパイプにより良好に行うこと
ができ、熱シールド板の温度を十分低い温度に維持する
ことができる。
【0012】
【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図に
したがって説明する。図1において、1は超電導コイル
、2はヘリウム容器すなわち内槽、3は熱シールド板、
4は例えばアルゴンを作動流体としたヒートパイプ、4
aはヒートパイプ4の蒸発部、4bはヒートパイプ4の
凝縮部、5は液体窒素槽、6は真空容器すなわち外槽で
ある。ヒートパイプ4の蒸発部4aは熱シールド板3と
熱的に接続され、凝縮部4bは液体窒素槽5と熱的に接
続されている。
したがって説明する。図1において、1は超電導コイル
、2はヘリウム容器すなわち内槽、3は熱シールド板、
4は例えばアルゴンを作動流体としたヒートパイプ、4
aはヒートパイプ4の蒸発部、4bはヒートパイプ4の
凝縮部、5は液体窒素槽、6は真空容器すなわち外槽で
ある。ヒートパイプ4の蒸発部4aは熱シールド板3と
熱的に接続され、凝縮部4bは液体窒素槽5と熱的に接
続されている。
【0013】このように構成された超電導マグネットの
基本動作は従来例と同様である。ただし実施例では、熱
伝導率の大きい材質からなる熱シールド板3を冷却配管
9に液体窒素を循環させ冷却していた。本発明では、液
体窒素槽5と熱シールド板3をヒートパイプ4により熱
的に連結しており、ヒートパイプ4を介して熱シールド
板3は冷却される。
基本動作は従来例と同様である。ただし実施例では、熱
伝導率の大きい材質からなる熱シールド板3を冷却配管
9に液体窒素を循環させ冷却していた。本発明では、液
体窒素槽5と熱シールド板3をヒートパイプ4により熱
的に連結しており、ヒートパイプ4を介して熱シールド
板3は冷却される。
【0014】少し詳しく説明する。ヒートパイプは熱輸
送素子であり、作動流体の潜熱を利用することから、条
件にもよるが銅の数倍〜数百倍の熱輸送特性を有してい
る。したがってヒートパイプを利用することにより、熱
シールド板を非常に効率良く冷却できるのである。ただ
、ヒートパイプは作動流体の流動、蒸発および凝縮潜熱
を利用しているため、その利用温度が作動流体の凝固点
と臨界点の間に限定される。通常の超電導マグネットに
おいて液体窒素槽5の温度は78K程度、熱シールド板
3の温度は高くても100K程度に抑える必要がある。 そこで例えばアルゴン−窒素の二元流体を用いれば、使
用温度範囲が70〜130K程度となり作動流体となる
。従って、アルゴン−窒素の二元流体を作動流体とした
ヒートパイプ4を用いることにより、渦電流による影響
を抑えるため高抵抗材を熱シールド板に用いた場合でも
熱シールド板の温度を低く抑えることができる。 条件にもよるが、熱伝導のみで冷却した時に熱シールド
板の温度が100K以上になる場合でも、本実施例のよ
うにヒートパイプを用いれば熱シールド板の温度を80
〜90K程度にできる。また、熱シールド板に熱良導体
を用いた時でも、熱伝導距離が長くなる場合には同様の
ヒートパイプを設置することで、熱シールド板の温度を
低く抑えることが可能である。いずれにしろ、熱シール
ド板の熱伝導のみに頼る場合に比べ、熱シールド板の温
度上昇度を数分の一から数十分の一に抑えることが可能
である。
送素子であり、作動流体の潜熱を利用することから、条
件にもよるが銅の数倍〜数百倍の熱輸送特性を有してい
る。したがってヒートパイプを利用することにより、熱
シールド板を非常に効率良く冷却できるのである。ただ
、ヒートパイプは作動流体の流動、蒸発および凝縮潜熱
を利用しているため、その利用温度が作動流体の凝固点
と臨界点の間に限定される。通常の超電導マグネットに
おいて液体窒素槽5の温度は78K程度、熱シールド板
3の温度は高くても100K程度に抑える必要がある。 そこで例えばアルゴン−窒素の二元流体を用いれば、使
用温度範囲が70〜130K程度となり作動流体となる
。従って、アルゴン−窒素の二元流体を作動流体とした
ヒートパイプ4を用いることにより、渦電流による影響
を抑えるため高抵抗材を熱シールド板に用いた場合でも
熱シールド板の温度を低く抑えることができる。 条件にもよるが、熱伝導のみで冷却した時に熱シールド
板の温度が100K以上になる場合でも、本実施例のよ
うにヒートパイプを用いれば熱シールド板の温度を80
〜90K程度にできる。また、熱シールド板に熱良導体
を用いた時でも、熱伝導距離が長くなる場合には同様の
ヒートパイプを設置することで、熱シールド板の温度を
低く抑えることが可能である。いずれにしろ、熱シール
ド板の熱伝導のみに頼る場合に比べ、熱シールド板の温
度上昇度を数分の一から数十分の一に抑えることが可能
である。
【0015】実施例におけるヒートパイプ4の作動流体
はアルゴン−窒素の二元流体としたが、酸素も含め液体
窒素の沸点に近い沸点を有する流体、あるいはそれらの
混合流体でも良い。
はアルゴン−窒素の二元流体としたが、酸素も含め液体
窒素の沸点に近い沸点を有する流体、あるいはそれらの
混合流体でも良い。
【0016】また、ヒートパイプの凝縮部と熱的に連結
される寒冷発生部は、液体窒素を貯蔵したタンクであっ
ても、冷凍機の寒冷発生部であっても問題はない。その
ような構成例を図2に示す。図2において、10が例え
ばヘリウムを冷媒とした冷凍機であり、10aが寒冷発
生部である。ヒートパイプ4の凝縮部4bは冷凍機10
の寒冷発生部10aと熱的に連結されている。また、図
1と図2とを組み合わせたシステムとして、図3のよう
な構成もある。熱シールド板3の冷却は、凝縮部4bが
液体窒素槽5と熱的に連結されたヒートパイプ4によっ
て行われ、一方液体窒素槽内で蒸発した窒素ガスが冷凍
機10の寒冷発生部10aで再凝縮される構成である。 図2および図3のような構成が可能なことも本発明の大
きな利点の一つである。なぜなら強制循環方式では、蒸
発した窒素ガスを冷凍機により再液化するようなシステ
ムが組めないからである。
される寒冷発生部は、液体窒素を貯蔵したタンクであっ
ても、冷凍機の寒冷発生部であっても問題はない。その
ような構成例を図2に示す。図2において、10が例え
ばヘリウムを冷媒とした冷凍機であり、10aが寒冷発
生部である。ヒートパイプ4の凝縮部4bは冷凍機10
の寒冷発生部10aと熱的に連結されている。また、図
1と図2とを組み合わせたシステムとして、図3のよう
な構成もある。熱シールド板3の冷却は、凝縮部4bが
液体窒素槽5と熱的に連結されたヒートパイプ4によっ
て行われ、一方液体窒素槽内で蒸発した窒素ガスが冷凍
機10の寒冷発生部10aで再凝縮される構成である。 図2および図3のような構成が可能なことも本発明の大
きな利点の一つである。なぜなら強制循環方式では、蒸
発した窒素ガスを冷凍機により再液化するようなシステ
ムが組めないからである。
【0017】もちろん、ヒートパイプの使用本数は任意
で良い。容器材料についても、作動流体が不活性流体の
みならば強度的に持つ限り何であっても良く、蒸発部と
凝縮部のみを熱良導体とし断熱部を高抵抗材にするなど
のクラッド的構成も考えられる。ただ、酸素を用いる場
合には、容器材表面に耐腐食膜を設けるなどの対策が必
要である。
で良い。容器材料についても、作動流体が不活性流体の
みならば強度的に持つ限り何であっても良く、蒸発部と
凝縮部のみを熱良導体とし断熱部を高抵抗材にするなど
のクラッド的構成も考えられる。ただ、酸素を用いる場
合には、容器材表面に耐腐食膜を設けるなどの対策が必
要である。
【0018】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、窒素
、アルゴン、酸素およびこれらの多元流体を作動流体と
したヒートパイプを熱シールド板と極低温容器内寒冷発
生部との熱授受を担う熱輸送素子として使用しているた
め、コイルの運転制約上および構成的制約から熱伝導距
離が長くなる場合でも、シールド材として高抵抗材を用
いた場合でも、熱シールド板を効率良く冷却できる効果
がある。加えてこの方式では、熱シールド板の冷却のた
めの寒冷発生源が液体窒素溜であっても冷凍機であって
も良い。これらのことから本方式によれば、極めてフレ
キシブルな熱シールドシステムが実現できる効果がある
。
、アルゴン、酸素およびこれらの多元流体を作動流体と
したヒートパイプを熱シールド板と極低温容器内寒冷発
生部との熱授受を担う熱輸送素子として使用しているた
め、コイルの運転制約上および構成的制約から熱伝導距
離が長くなる場合でも、シールド材として高抵抗材を用
いた場合でも、熱シールド板を効率良く冷却できる効果
がある。加えてこの方式では、熱シールド板の冷却のた
めの寒冷発生源が液体窒素溜であっても冷凍機であって
も良い。これらのことから本方式によれば、極めてフレ
キシブルな熱シールドシステムが実現できる効果がある
。
【図1】この発明の一実施例による超電導コイル用極低
温容器を模式的に示す構成図である。
温容器を模式的に示す構成図である。
【図2】この発明の他の実施例による図1と同様の効果
を奏する極低温容器を模式的に示す構成図である。
を奏する極低温容器を模式的に示す構成図である。
【図3】この発明の他の実施例による図1と同様の効果
を奏する極低温容器を模式的に示す構成図である。
を奏する極低温容器を模式的に示す構成図である。
【図4】従来の超電導コイル用極低温容器を示した斜視
図である。
図である。
1 超電導コイル
2 内槽
3 熱シールド板
4 ヒートパイプ
4a ヒートパイプの蒸発部
4b ヒートパイプの凝縮部
5 液体窒素槽
6 外槽
7 永久電流スイッチ
8 断熱荷重支持材
9 期待窒素供給配管
10 冷凍機
10a 冷凍機の寒冷発生部
Claims (1)
- 【請求項1】 超電導コイルを収納する極低温容器内
の熱シールド体の冷却において、作動流体としてアルゴ
ン、酸素ないしはアルゴンと酸素とからなる二元流体、
もしくはこれらと窒素ないしは窒素の沸点に近い沸点を
有する流体とを混合した多元流体を用いてなるヒートパ
イプを、該ヒートパイプの蒸発部を熱シールド体と熱的
に連結させ、該ヒートパイプの凝縮部を極低温容器内に
おける冷凍システムの寒冷発生部と連結させたことを特
徴とする熱シールド体冷却法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP91569A JPH04261077A (ja) | 1991-01-08 | 1991-01-08 | 熱シールド体冷却法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP91569A JPH04261077A (ja) | 1991-01-08 | 1991-01-08 | 熱シールド体冷却法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04261077A true JPH04261077A (ja) | 1992-09-17 |
Family
ID=11477342
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP91569A Pending JPH04261077A (ja) | 1991-01-08 | 1991-01-08 | 熱シールド体冷却法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04261077A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010245524A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-28 | General Electric Co <Ge> | 超伝導マグネットアセンブリを冷却するための装置及び方法 |
-
1991
- 1991-01-08 JP JP91569A patent/JPH04261077A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010245524A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-28 | General Electric Co <Ge> | 超伝導マグネットアセンブリを冷却するための装置及び方法 |
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