JP3147630B2 - 超電導コイル装置 - Google Patents

超電導コイル装置

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JP3147630B2 JP31770993A JP31770993A JP3147630B2 JP 3147630 B2 JP3147630 B2 JP 3147630B2 JP 31770993 A JP31770993 A JP 31770993A JP 31770993 A JP31770993 A JP 31770993A JP 3147630 B2 JP3147630 B2 JP 3147630B2
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container
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  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導コイルを応用し
た超電導コイル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超電導コイルは、液体ヘリウムによって
冷却されている。その液体ヘリウムは、侵入熱によって
蒸発すること、また、液体ヘリウムの単価が高いことか
ら蒸発量をできるだけ少なくする方策を採っている。そ
の一つは、液体ヘリウムおよび超電導コイルを収納する
ヘリウム容器を真空容器に入れて断熱している。他に、
室温の真空容器からの輻射熱を遮蔽するため液体窒素温
度に冷やされたシールド板をヘリウム容器と真空容器の
中間に設置している。
【0003】このシールド板は、特開昭55−4898
5号公報に記載の超電導磁石装置や特開平2−2882
08号公報に記載の超電導コイル装置に見られるよう
に、液体窒素の冷却パイプが固着されているだけであっ
た。従来の液体窒素で冷却されているシールド板は、輻
射熱等の熱負荷一定で、冷却パイプ内の液体窒素流量が
少ないときは、冷却パイプ内がガス相となるので冷却パ
イプの出入口の圧力損失は、大ききくなる。このため、
液体窒素は、ますます減少するので、シ−ルド板温度が
上昇し、液体ヘリウム消費量の増大がみられた。逆に、
冷却パイプ内の液体窒素流量が多いときは、圧力損失
は、小さくなる。問題は、液体窒素を多量に流したと
き、圧力損失が小さくなるので、冷却パイプの出口から
液体窒素が無駄に流れ出てしまう欠点があった。
【0004】また、液体窒素及び液体窒素容器は、超電
導コイル装置の容積が大きくなるばかりでなく、重量も
重くなる欠点をもっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】冷却パイプ内の圧力損
失は、パイプ内の液の状態によって大きく異なる。パイ
プ内が液相とガス相では、その大きさが約1000倍も
違う。このため、液渇れ状態では、液体窒素容器に圧力
をかけても、液はスムーズに流れない。また、パイプの
温度が、液温から上昇するほど圧力損失は、大きくな
る。このため、流量制御が難しくなっている。
【0006】本発明の第1の目的は、冷却パイプ出口か
ら液が吹きこぼれずに、しかも、シールド板に設置され
たパイプ内が常に液相になるような流量制御を助ける機
構を備えた超電導コイル装置を提供することにある。
【0007】本発明の第2の目的は、液体窒素容器を無
くして重量軽減とコンパクト化を図った超電導コイル装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の超電導コイル装置は、超電導コイルと液体ヘ
リウムを内蔵する液体ヘリウム容器と、その外側を包囲
するシールド板、該シ−ルド板の外側に巻き付けられた
多層断熱材、及び該多層断熱材の外側に形成された常温
の真空容器で構成され、シールド冷却パイプがシールド
板と熱的に接続されたものであって、該シールド冷却パ
イプの一端が液体窒素容器に連通し、他端が真空容器の
外部に突出するように構成された超電導コイル装置にお
いて、前記真空容器内の前記シールド冷却パイプの出口
部に該シールド冷却パイプと熱交換させるための凝縮器
を設けたものである。
【0009】又、前記凝縮器に冷凍器の冷却部を熱的に
接続したものである。
【0010】又、前記真空容器内の前記シールド冷却パ
イプの出口部に該シールド冷却パイプと熱的に接続した
冷凍器の冷却部を設置したものである。
【0011】又、前記真空容器内のシールド冷却パイプ
の出口部が2方向に分配されるように構成され、一方の
分配されたシールド冷却パイプが真空容器の外部に突出
され、他方の分配されたシールド冷却パイプが前記真空
容器の部材で構成された冷凍部容器と熱的に接続され、
前記冷凍部容器内に冷凍機の冷却部が挿入されているも
のである。
【0012】又、前記真空容器内のシールド冷却パイプ
の出口部が、真空容器の部材で構成された冷凍部容器と
熱的に接続され、かつ前記冷凍部容器内に冷凍機の冷却
部が挿入されるように構成するとともに、前記冷凍部容
器とシールド板の間のシールド冷却パイプにヒータを設
けたものである。
【0013】又、超電導コイルと液体ヘリウムを内蔵す
る液体ヘリウム容器と、該液体ヘリウム容器の外側を包
囲するシールド板が2個以上収納された真空容器で構成
された超電導コイル装置において、前記シ−ルド板が互
いに隣接されるものであって、該シールド板の間に、伝
導部材を熱的に接続するとともに、該伝導部材と熱的に
接続された冷凍機の冷却部を設けたものである。
【0014】又、前記伝導部材に変えて熱サイホンを設
けたものである。
【0015】
【作用】上記のように構成しているので、低温の凝縮器
は、出口部のシールド冷却パイプ内の高温窒素ガスを低
温にし、逆に低温窒素ガスを高温にするので、出口部の
シールド冷却パイプ部の温度は、一定に保たれる。この
ため、液体窒素の流量制御が従来より容易となる。ま
た、凝縮器に熱的に接触されたシールド冷却パイプ内の
液は、凝縮器と熱交換するのでガス化する。このため、
無駄に液体窒素を消費することはない。さらに、凝縮器
に冷凍器を取り付けることで、シールド冷却パイプの出
口をバルブで閉じることができるので液体窒素は、ほと
んど消費することがない。
【0016】分離された複数のシールド板は、複数のシ
ールド板と熱伝導部材または熱サイホンと熱的に接続す
ることで均一な温度になる。また、この熱伝導部材また
は熱サイホンを1台の冷凍機で冷却することで、複数の
シールド板は冷却することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。図1は、超電導コイル装置の縦断面図である。
【0018】図1に示すように、1は、超電導コイルで
あり、この超電導コイルの超電導線材料は、ニオブチタ
ン(NbTi)またはニオブサンスズ(Nb3Su)と
銅の複合材である。2は、超電導コイルを冷却する液体
ヘリウム、3は、超電導コイル1を収納する超電導コイ
ル容器、4は、液体ヘリウム2を超電導コイル容器3に
供給するための液体ヘリウム容器であり、5は、液体窒
素で、6の液体窒素容器に収納されている。7は窒素ガ
スボンベ、8はバルブ、9は配管、11は、圧力計であ
る。窒素ガスボンベ7からのガスは、配管9、バルブ8
を介して圧力計11と液体窒素容器に連通している。圧
力制御器10は、圧力計11と連動し、バルブ8を開閉
できるようになっている。12は、シールド板で、液体
窒素が通るシールド冷却パイプ13が熱的に接続されて
いる。14は、凝縮器、15は、冷凍器であり、この冷
凍器15は、小型ヘリウム冷凍器である。16は、圧縮
機で冷凍器15を運転するためのものである。17は、
逆止弁である。18は、真空容器、19は、シールド板
12に超電導コイル容器3を固定する断熱支持体であ
る。
【0019】以上のように構成された超電導コイル装置
の動作について説明する。超電導コイル1は、超電導状
態を得るため液体ヘリウム2で冷却する必要があり、こ
のため、液体ヘリウム2は、液体ヘリウム容器4から超
電導コイル1を収納し超電導コイル容器3に供給されて
いる。液体ヘリウムは、単位体積あたりの値段が高いた
め、この装置にとって、液体ヘリウムへの侵入熱量を少
なくし、蒸発量を低減することが重要な課題の1つとな
っている。そこで、超電導コイル容器3周りは、真空に
断熱されている。また、シールド板12を超電導コイル
容器3周りに設置して、室温の真空容器18からの輻射
熱を遮蔽している。液体窒素5は液体ヘリウムに比べて
単価は安いが、シールド板12の温度を長時間にわたり
液体窒素温度に維持する必要があり、これも蒸発量の少
ない方が望ましい。このため、室温からの輻射熱を軽減
するために、シールド板の外周に積層断熱材(図示せ
ず)を施している。
【0020】シールド板12への熱負荷が大きい場合、
またはシールド冷却パイプの圧力損失が大きく、液体窒
素容器6内の圧力が大気圧で、液体窒素5を循環させる
ことができない場合、液体窒素容器6の圧力を上げる手
法を採る。例えば、液体窒素容器6の圧力を1.5気圧
に設定するときは、圧力計11の信号を圧力制御器に入
力することでバルブ8の開閉を調整して設定圧力を維持
することができる。
【0021】また、この圧力設定値は、液体窒素5がシ
ールド冷却パイプ13の出口直前aまで液相でその後
は、ガス相になるようにするのが理想的である。しかし
ながら、出口直前では、液とガスの2成分が混合した混
相流になっている。このため、シールド冷却パイプ13
の出口に接続されたシールド板12を液体窒素温度まで
冷却するには、液体窒素容器6を理想的な圧力以上に加
圧する必要がある。このとき、従来はシールド冷却パイ
プ13出口からは、ガスだけではなく液までも噴出する
問題があった。
【0022】本実施例では、この問題を解決し、液体窒
素の消費量を低減するために次のようの構成している。
すなわち、シールド冷却パイプ13の出口から液が噴出
させないために、シールド冷却パイプ13の出口近傍に
凝縮器14を設けている。凝縮器14の内部には、窒素
ガスを封入している。この封入圧力は、1.5気圧(a
tm)から2気圧(atm)で、このときの飽和温度
は、約81Kから84Kである。凝縮器14の内部にあ
るシールド冷却パイプ13内の流体温度は、80K以下
であるため、凝縮器14の窒素ガスは凝縮器14の内部
のシールド冷却パイプ13の外周表面で凝縮、液化され
る。この液は、シールド板を冷却する沸騰液として有効
に利用される。このとき、シールド冷却パイプ13出口
からは、凝縮器14で熱交換されているので液が噴出す
ることはなくなる。もし、シールド冷却パイプ13の出
口近傍の窒素温度が90K以上であれば、凝縮器14の
封入圧力は、2気圧(atm)以上となる。この場合、
逆止弁17の設定圧力を2気圧(atm)に調整すれ
ば、から封入ガスを放出することができるので、逆止弁
17凝縮器の破損を回避することができる。凝縮器14
に液が溜まっており、急に凝縮器14のシールド冷却パ
イプ13内に暖かいガスが流れてきた場合には、逆に、
冷却シールドパイプ13内で凝縮、液化がおこるので、
シールド冷却パイプ13の出口の温度は、一定に保たれ
る。シールド冷却パイプ13の圧力損失は、温度依存性
が強い。シールド冷却パイプ13の温度が凝縮器14に
よって一定に抑制できるので、液体窒素の流量制御も凝
縮器14がないときより容易になる。
【0023】冷凍器15は、取り付けなければ本実施例
の効果が必然的に失われるものではなく、冷凍器15
は、凝縮器14の液温を低下させるためのものである。
また、冷凍器15を作動させると凝縮器14の内部の圧
力が液体窒素の飽和温度77.4K以下になる。このと
き、シールド冷却パイプ出口から大気が入らないよう
に、図1に示すバルブ20を締切る。それと同時にバル
ブ8も閉め切る。このようにすれば、シールド板12で
蒸発した窒素ガスは凝縮器で液化される。したがって、
冷凍器15を運転すれば、無駄に液体窒素を消費するこ
とはなくなる。冷凍器15、凝縮器14とシールド冷却
パイプ13を取りつけた効果は、図1に示すようにシー
ルド板12が分離され、しかも分離されたそれぞれのシ
ールド板12を冷却し、かつシールド板を冷却する液体
窒素の消費量をなくす場合に生じる。シールド板12が
1つの場合、例えば磁気共鳴装置の超電導磁石のように
冷凍器を直接シールドに取り付けることで、液体窒素無
しで、シールド板を冷却できる。しかし、シールド板1
2が2個ある場合、冷凍器は2台とシールド板の数に対
応するだけの冷凍器の台数が必要になる。このように、
シールド板が2個以上になった場合でも1この冷凍器で
賄うことができるので、安くできる効果が得られる。
【0024】本発明の他の実施例を図2から図5により
説明する。図2は、超電導コイル装置の縦断面図であ
る。図2で、図1と同一番号は、同じものを表してい
る。本実施例では、図1に示す凝縮器14を除き、その
代わりに、冷凍器15の冷却部15aにシールド冷却パ
イプ13の外壁を熱的に直接接続したものである。バル
ブ8とバルブ20を締切、圧力計11の指示が1気圧
(atm)以上のときは、バルブ20を開ける。もし、
冷凍器15の能力がシールド板12の侵入熱量を上ま
り、圧力計11の指示が1気圧(atm)以下になるよ
うであれば、バルブ20を閉め切ったままにする。この
ようにすることで、分離された2つのシールド板12を
冷却することができる。
【0025】図3は、図2の応用例を示した縦断面図で
あり、超電導コイルの一部、冷凍器15の部分だけ示し
ている。図3で図2と同一番号は、同じものを示してい
る。21は、冷凍器15の冷却部15aを収納する冷凍
部容器である。この冷凍部容器21は、真空容器18の
働きも兼ねるため、気密にできている。冷凍器15を冷
凍部容器21に差し込んだ後、冷凍器15の冷却部15
aと冷凍部容器21との隙間に高熱伝導のガスを配管1
2から注入する。この高熱伝導ガスとして、約5K以上
の温度で常にガス状態のヘリウムが適当である。このガ
スは、冷凍部容器21の熱を効率よく冷却部15aに伝
達する働きがある。冷凍器15の冷却部15aを挿入さ
れた冷凍部容器21の内部のガスが漏れないように、O
リング23が気密にしている。そして、バルブ22は閉
じられている。冷凍器15を運転する場合には、バルブ
24は閉じバルブ25は開く。この状態では、機能は、
図2に示すものとほとんど同じである。
【0026】しかしながら、冷凍器15は、年一回定期
点検を必要とする。この点検時に、冷却部15a内の摩
耗した部品を新しくすることで冷凍器15の性能を維持
している。図3に示すものは、この冷凍器15のメンテ
ナンスを容易にする機構である。このことを図4を用い
て説明する。図4は、冷凍器15を取り付ける前の状態
を示している。熱伝達効率を良くするため、冷却部15
aと冷凍部容器21との隙間をできるだけ狭くしてい
る。このため、冷凍部容器21の内側は、氷結する恐れ
があり、氷結した場合、この隙間が10から50ミクロ
ンと狭いため、冷凍器15の冷却部15aを冷凍部容器
21に入れることが不可能となる。
【0027】また、冷凍部容器21が低温であれば、冷
凍部容器21は、室温時に比べ縮んでいるので冷却部1
5aを冷凍部容器21に入れるのが困難になる。そこ
で、バルブ25を閉めバルブ24を開ければ、蒸発した
窒素ガスを冷凍部容器21に取り付けられたシールド冷
却パイプ13に流さずにバイパス配管27から大気中に
放出できる。このように操作することにより、冷凍部容
器21は、真空容器18からの伝導熱で容易に室温まで
昇温でき、このシールド板12の温度を低温にした状態
で、冷凍部容器21に冷却部15aを容易に着脱ができ
る。
【0028】図5に示すものは、図3に示すものの応用
例である。バイパス配管27がない場合、冷凍部容器2
1を室温まで上げるには、冷凍部容器21にヒータ28
を設置することが考えられる。図5に示すものは、ヒー
タ28によって蒸発したガスが室温まで昇温されるの
で、冷凍部容器に巻き付けられたシールド冷却パイプ間
だけで圧力損失が増え、図2に示す液体窒素5の液温の
上昇を招いてしまう恐れもあるが、交換する冷凍器15
を準備しおけば短時間に冷凍器は交換できるので図3に
示すものと図4に示すもののバイパス配管27とバルブ
24、25が不要となる。逆に、絶縁端子30とヒータ
用電源が必要となる。図5に示した実施例のメリット
は、図4に示すバルブ25のOリング26がなくなるた
め、真空劣化の危険性がなくなる点にある。
【0029】本発明の他の実施例を図6から図8により
説明する。図6に示した番号で図1から図5まで表した
番号と同一のものは、同じものを表している。図1及び
図2には、超電導コイルが2個である場合を示してき
た。図6に示すものは、超電導コイルが多数、真空容器
に収納されている例として超電導コイルが4個の場合を
示している。また、これまで述べてきた実施例は、シー
ルド板を冷却するために、液体窒素容器およびシールド
冷却パイプ等の部品が必要になっていた。図6に示すも
のでは、これらの部品をなくし簡素化している。31は
銅、アルミニュウム等の高熱伝導特性を有する伝導部材
である。3a、3b、3cそして3dは、超電導コイル
容器である。12a、12b、12cそして12dは、
シールド板である。超電導コイル3aとシールド板12
aが対応するように、超電導コイル3b、3c、3dと
シールド板12b、12c、12dを対応させて配置し
ている。又、超電導コイル容器3aを包み込んだシール
ド板12aと超電導コイル3bを包み込んだシールド板
12bとの間に伝導部材31を設けている。同様に、シ
ールド板12cとシールド板12dとの間に伝導部材3
1を設けており、それぞれの冷凍機15の冷却部15a
とそれぞれの伝導部材31は熱的に接続されている。
【0030】また、伝導部材31は、シールド板12
a、12b、12cそして12dの冷却、昇温時の熱歪
を緩和するため、伝導部材の一部を柔軟性のある物にし
ても良い。柔軟性部材の例として、銅またはアルミニウ
ムの細い線材を束ねた物である。図6に示すようにすれ
ば、分離された2個のシールド板を1個の冷凍機で冷却
できる利点がある。図6に示すものでは、1個の冷凍機
で2個のシールド板を冷却できるようにしているが、1
個だけで3個以上のシールド板も冷却できる。
【0031】図7に示すものは、一個の冷凍機で例えば
加速器などのように4個のシールド板を冷却している例
を示している。シールド板12a、12b、12cと1
2dを1つの伝導部材31で熱的に接続し、さらに、冷
凍機の冷却部15aを伝導部材31に熱的に接続してい
る。冷凍機効率を便宜上ここでは、温度を一定とし、冷
凍能力(W)を冷凍機稼働するためにようする電力
(W)で割ったものと定義すると、冷凍能力が高いほど
冷凍効率は上がる。したがって、同じ温度、同じ侵入熱
量では、2台より1台の冷凍機で賄った方が消費電力は
少なくてすむ利点がある。
【0032】図8は、図7の応用例を示した縦断面図で
ある。15bは、冷凍機を稼動するモータで、32は、
磁気シールドである。図8に示すものでは、冷凍機15
の位置が隣接した2個の超電導コイルの中間にあるた
め、比較的超電導コイルから発する磁界が冷凍機に及ぼ
す影響は比較的少ない。しかしながら、一般に市販され
いる冷凍機では、0.02テスラ以上の磁界が冷凍機の
モータ15bにさらされれば、モータの回転数が減少す
る等の影響がでる。磁気シールド32は、冷凍機15周
囲の磁界の影響をなくすために設けたものである。磁気
シールド32の材質は、フェライトである。従って、磁
気シールドを超電導コイルに設置することは、超電導コ
イルの重量が大きくなるので、できるだけ避けたほうが
よい。冷凍機の数だけ磁気シールドの数も増えるので、
冷凍機の数を少なくすることは、重量軽減の効果も得ら
れる。
【0033】本発明の他の実施例を図9により説明す
る。図9に示す番号で、図1から図8に示した番号と同
一の物は同じ物を表す。33は、熱サイホンで、34は
逆止弁である。熱サイホンの内部の流体は、液体窒素で
ある。熱サイホン33は、シールド板12と冷凍機の冷
却部15aとに熱的に接続されている。熱サイホン33
は、シールド板12から熱を受け、内部の液体窒素は蒸
発する。蒸発した窒素ガスは、液体窒素温度に冷却され
た伝導部材31によって液化され液体窒素となる。この
ように、液とガスが循環することで、理想的には永久的
にシールド板12は冷却される。逆止弁34は、冷凍機
が停止した場合、熱サイホン33のガスを大気中に放出
することで、熱サイホン34の内圧の上昇を抑える物で
ある。
【0034】図10に示すように、冷凍機と熱サイホン
33を組み合すことによって、液体窒素および液体窒素
容器が不要となるので、重量軽減とコンパクト化が図ら
れる。また、液体窒素を無駄に大気中に放出することは
なくなる。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、シ
ールド板を冷却する液体窒素を無駄に大気中に放出する
ことはなくなる効果がある。
【0036】また、超電導コイル装置の軽量化とコンパ
クト化が図れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である超電導コイル実験装置
の縦断面図である。
【図2】本特許の他の実施例である超電導コイル実験装
置の縦断面図である。
【図3】図2の応用例を示した超電導コイル実験装置の
縦断面図である。
【図4】図3の冷凍器のメンテナンスを容易にする機構
を説明するための図で縦断面図である。
【図5】図3の応用例を示した縦断面図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。
【図7】図6の応用例を示した縦断面図である。
【図8】図7の応用例を示した縦断面図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。
【図10】図9に示す実施例の変形例を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
6…液体窒素容器、12…シールド板、12a…シール
ド冷却パイプ、14…凝縮器、15…冷凍器、33…熱
サイホン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝沢 照広 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 6/04 ZAA

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超電導コイルと液体ヘリウムを内蔵する液
    体ヘリウム容器と、その外側を包囲するシールド板、該
    シ−ルド板の外側に巻き付けられた多層断熱材、及び該
    多層断熱材の外側に形成された常温の真空容器で構成さ
    れ、シールド冷却パイプがシールド板と熱的に接続され
    たものであって、該シールド冷却パイプの一端が液体窒
    素容器に連通し、他端が真空容器の外部に突出するよう
    に構成された超電導コイル装置において、前記真空容器
    内の前記シールド冷却パイプの出口部に該シールド冷却
    パイプと熱交換させるための凝縮器を設けたことを特徴
    とする超電導コイル装置。
  2. 【請求項2】前記凝縮器に冷凍器の冷却部を熱的に接続
    した請求項1項に記載の超電導コイル装置。
  3. 【請求項3】超電導コイルと液体ヘリウムを内蔵する液
    体ヘリウム容器と、その外側を包囲するシールド板、該
    シ−ルド板の外側に巻き付けられた多層断熱材、及び該
    多層断熱材の外側に形成された常温の真空容器で構成さ
    れ、シールド冷却パイプがシールド板と熱的に接続され
    たものであって、該シールド冷却パイプの一端が液体窒
    素容器に連通し、他端が真空容器の外部に突出するよう
    に構成された超電導コイル装置において、前記真空容器
    内の前記シールド冷却パイプの出口部に該シールド冷却
    パイプと熱的に接続した冷凍器の冷却部を設置したこと
    を特徴とする超電導コイル装置。
  4. 【請求項4】超電導コイルと液体ヘリウムを内蔵する液
    体ヘリウム容器と、その外側を包囲するシールド板、該
    シ−ルド板の外側に巻き付けられた多層断熱材、及び該
    多層断熱材の外側に形成された常温の真空容器で構成さ
    れ、シールド冷却パイプがシールド板と熱的に接続され
    たものであって、該シールド冷却パイプの一端が液体窒
    素容器に連通し、他端が真空容器の外部に突出するよう
    に構成された超電導コイル装置において、前記真空容器
    内のシールド冷却パイプの出口部が2方向に分配される
    ように構成され、一方の分配されたシールド冷却パイプ
    が真空容器の外部に突出され、他方の分配されたシール
    ド冷却パイプが前記真空容器の部材で構成された冷凍部
    容器と熱的に接続され、前記冷凍部容器内に冷凍機の冷
    却部が挿入されていることを特徴とする超電導コイル装
    置。
  5. 【請求項5】超電導コイルと液体ヘリウムを内蔵する液
    体ヘリウム容器と、その外側を包囲するシールド板、該
    シ−ルド板の外側に巻き付けられた多層断熱材、及び該
    多層断熱材の外側に形成された常温の真空容器で構成さ
    れ、シールド冷却パイプがシールド板と熱的に接続され
    たものであって、該シールド冷却パイプの一端が液体窒
    素容器に連通し、他端が真空容器の外部に突出するよう
    に構成された超電導コイル装置において、前記真空容器
    内のシールド冷却パイプの出口部が、真空容器の部材で
    構成された冷凍部容器と熱的に接続され、かつ前記冷凍
    部容器内に冷凍機の冷却部が挿入されるように構成する
    とともに、前記冷凍部容器とシールド板の間のシールド
    冷却パイプにヒータを設けたことを特徴とする超電導コ
    イル装置。
  6. 【請求項6】超電導コイルと液体ヘリウムを内蔵する液
    体ヘリウム容器と、該液体ヘリウム容器の外側を包囲す
    るシールド板が2個以上収納された真空容器で構成され
    た超電導コイル装置において、前記シ−ルド板が互いに
    隣接されるものであって、該シールド板の間に、伝導部
    材を熱的に接続するとともに、該伝導部材と熱的に接続
    された冷凍機の冷却部を設けたことを特徴とする超電導
    コイル装置。
  7. 【請求項7】前記伝導部材に変えて熱サイホンを設けた
    請求項6項に記載の超電導コイル装置。
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