JPH08110683A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH08110683A
JPH08110683A JP24409694A JP24409694A JPH08110683A JP H08110683 A JPH08110683 A JP H08110683A JP 24409694 A JP24409694 A JP 24409694A JP 24409694 A JP24409694 A JP 24409694A JP H08110683 A JPH08110683 A JP H08110683A
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contact charging
charging member
cleaning
image
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JP24409694A
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Naoshi Hayakawa
直志 早川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接触帯電部材2に対するクリーニング部材3
0の性能を、クリーニング部材30と接触帯電部材2と
の関係から客観的に把握して、常に適正な状態での接触
帯電部材2のクリーニングを可能とする。 【構成】 クリーニング部材30の像担持体1に対する
動摩擦係数を、接触帯電部材2の像担持体1に対する動
摩擦係数よりも大きくすることで、接触帯電部材2から
クリーニング部材30への異物の転移を容易にするとと
もに、クリーニング部材30から接触帯電部材2への異
物の転移を抑制する。上記像担持体1に対する動摩擦係
数に着目した客観的な特性を基準に、クリーニング部材
30の品質を判断して、適正な品質を保持することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、接触帯電部材の接触
により像担持体表面を帯電させる電子写真方式の画像形
成装置に関し、特に接触帯電部材に付着した異物を効率
的に除去するための接触帯電部材とクリーニング部材と
の間の動摩擦係数の関係を明確にした画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】像担持体表面の感光層を帯電手段によっ
て一様に帯電させ、これに光画像情報を与えて静電潜像
を形成し、これに通常粉体状のトナーを供給して前記潜
像を顕像化した後、該トナー像を紙などシート状の転写
材に静電的に転写する工程を繰り返す画像形成装置が、
従来からひろく実用化されていることは周知のとおりで
ある。
【0003】このような画像形成装置において、像担持
体の感光層として利用される光導電材料としては、無機
光導電材料であるセレン,酸化カドミウム,酸化亜鉛な
どが利用されていることはよく知られているが、近年こ
れ以外にも種々の有機化合物が利用されるようになって
きた。
【0004】この種の物質としては、例えば、ポリ−N
−ビニルカルバゾール,ポリビニールアントラセンなど
の有機光導電性ポリマー、カルバゾール,アントラセ
ン,ピラゾリン類,オキサジアゾール類,ヒドラゾン
類,ポリアリルアルカン類などの低分子の有機光導電部
材、さらにフタロシアニン顔料,アゾ顔料,シアニン染
料,多環キノン顔料,ベリレン系顔料,インジゴ染料,
チオインジゴ染料,あるいはスクエアリック酸メチン染
料などの有機染料,顔料などが利用されている。
【0005】これらの物質は、前述の無機光導電材料に
比べて合成が容易で、適当な波長域に光導電性を示すも
のを形成しやすいので、次第に多用されるようになって
きている。例えば、米国特許第4123270号、同4
251613号、同4251624号、同425682
1号、同4260672号、同4268596号、同4
278747号、同4293628号などには、電荷発
生層と電荷輸送層とに機能分化した感光層における電荷
発生層として、光導電性を示すジスアゾ顔料を像担持体
に利用するものが開示されている。
【0006】このように像担持体を利用する画像形成プ
ロセスにおいて、これを帯電させる手段としては、金属
ワイヤを展張した帯電器の該ワイヤに、直流5〜8KV
程度の高電圧を印加して発生するコロナによって帯電さ
せるコロナ放電方式の帯電手段が多かった。しかしなが
ら、この種の帯電手段は、コロナ放電に付随してオゾン
や窒素酸化物が発生し、これが像担持体自体を傷めた
り、像担持体に付着して画質劣化の原因となることがあ
り、しかも放電電流の像担持体方向に流れる量が5〜3
0%程度と少なく効率が悪いなどという問題を有してい
た。
【0007】そこで、このような欠点を解消すべく、近
年、帯電部材(接触帯電部材)を像担持体に直接接触さ
せるようにした、接触帯電方式の帯電手段が提案されて
いる。この方式では、ローラ,ベルト,ブレードなどの
形態に形成した帯電部材を像担持体表面に接触させ、そ
の帯電部材に直流電圧又は直流に交流を重畳した電圧を
印加することにより、像担持体を帯電することができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、接触帯電方式の
帯電手段は、オゾンや窒素酸化物の発生がなく、しかも
像担持体への電圧印加が効率的に行なわれるなどの長所
を有するが、その反面、帯電部材が像担持体に接触して
いるため、像担持体表面に残存するトナー,紙粉などの
異物が帯電部材に付着しやすく、これに起因して画質の
劣化を生じるおそれがあった。特開平2−301777
号公報には、この点に鑑みて帯電部材にフェルト材から
なるクリーニング手段を当接させ、該クリーニング手段
によって帯電部材の表面を清掃する構成が開示されてい
る。
【0009】しかしながら、同公報に記載された画像形
成装置は、帯電部材のクリーニング手段をフェルト材で
形成するというように材質的な観点のみに着目してお
り、そのクリーニング手段が接触帯電部材との関係にお
いて如何なる特性を有しなければならないか、その具体
的な判断基準を明確にしていない。その結果、例えば、
クリーニング手段としてのパットを商品化して大量に生
産する場合、不良品を選別する基準がなく品質保持がき
わめて曖昧なものとなってしまう。また、クリーニング
手段のメンテナンスに際して経時品質の見極めを客観的
に行なうことができず、的確なメンテナンスを行なうこ
とができない。
【0010】一方、接触帯電部材が像担持体との関係に
おいて如何なる特性を有するとき、像担持体から接触帯
電部材へのトナーの転移を抑制できるか、その判断基準
を明確にしておくことも、接触帯電部材のクリーニング
性能を長期にわたって維持するために重要である。
【0011】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、接触帯電部材に対するクリーニング部材の
性能を、クリーニング部材と接触帯電部材との関係から
客観的に把握して、常に適正な状態での接触帯電部材の
クリーニングを可能とすることを目的とする。さらに、
像担持体から接触帯電部材へのトナーの転移を抑制する
基準を接触帯電部材と像担持体との関係において明確に
し、クリーニング部材のクリーニング性能を長期にわた
って維持することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、像担持体の表面に接触して該表面を帯
電させる接触帯電部材と、この接触帯電部材の表面に接
触して該表面を清掃するクリーニング部材とを備え、帯
電状態にある像担持体に静電潜像を形成した後、現像手
段によって該静電潜像を顕像化して転写材に転写する画
像形成装置において、クリーニング部材の像担持体に対
する動摩擦係数を、接触帯電部材の像担持体に対する動
摩擦係数よりも大きくするという特性を有している。
【0013】さらに、請求項2の発明にあっては、接触
帯電部材の像担持体に対する動摩擦係数を0.4未満に
するとともに、クリーニング部材の像担持体に対する動
摩擦係数を0.4以上に設定するという特性を有してい
る。
【0014】
【作用】クリーニング部材の像担持体に対する動摩擦係
数を、接触帯電部材の像担持体に対する動摩擦係数より
も大きくすることで、接触帯電部材からクリーニング部
材への異物の転移を容易にするとともに、クリーニング
部材からは接触帯電部材へ異物が転移しにくくなり、ク
リーニング性能の向上を図ることができる。しかも、こ
のような客観的な特性を基準にクリーニング部材の品質
を判断でき、適正な品質を保持することができる。
【0015】また、接触帯電部材の像担持体に対する動
摩擦係数を0.4未満にするとともに、クリーニング部
材の像担持体に対する動摩擦係数を0.4以上に設定す
ることで、像担持体から接触帯電部材への異物の転移を
抑制し、クリーニング部材のクリーニング性能を長期に
わたって維持することができる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例について詳細に説明
する。図1は、接触帯電方式の画像形成装置の概略構成
図であり、まずこの図1を参照して画像形成装置の画像
形成プロセスを説明する。
【0017】同図の時計方向に回転する像担持体1の周
囲には、像担持体1に接離自在な接触帯電部材2、イレ
ーサ3、現像ユニット4、像担持体1に接離自在な転写
部材5、クリーニングブレード6、除電手段7等の部材
が設置されている。像担持体1は接触状態の接触帯電部
材2により表面を一様に帯電され、ミラー8を含む光学
結像手段によって像の露光又は書き込みが行なわれて、
表面に静電潜像を形成する。この静電潜像は、イレーサ
3により、例えば供給される転写紙サイズより外側の領
域の静電荷を除去(トリミング)され、現像工程に至
る。現像工程では、現像ユニット4により像担持体1の
表面の静電潜像に対して現像剤が供給してトナー像を形
成する。
【0018】次いで、転写工程に移行し、図示しない供
給手段から供給された転写紙が、レジストローラ9によ
りトナー像と同期して像担持体1と転写部材5との間に
送り込まれる。転写部材5にはバイアスがかけられてお
り、これによって転写部材5と像担持体1の間に挟まれ
た転写紙にトナー像を転写する。転写工程を終了した像
担持体1の表面は、クリーニングブレード6によりトナ
ー残像を払拭された後、除電手段7からの光露光によっ
て残存電荷を除去される。一方、トナー像を転写された
転写紙は、像担持体1から分離され、搬送路を経由して
図示しない定着ユニットに送られ、トナー像を紙面上に
定着されて機外に排出される。
【0019】図2は上述した画像形成装置における接触
帯電部材2の構成例を示す一部断面正面図である。図2
に示した接触帯電部材2は、軸芯21にSUS材,SE
CC材,Al材などの金属棒材を用いている。軸芯21
の外周には、中間層22が肉圧1〜4mm程度に形成し
てある。この中間層22は、エピクロルヒドリンゴムの
ような中抵抗弾性体や、シリコンゴム,エチレンプロピ
レンゴム,ニトリルゴム,ノルボーネンゴムなどの合成
ゴム中に導電性粉末材(カーボンブラック材,金属粉末
材等)を混入した組成物によって形成されており、これ
らの特性として体積抵抗が105Ωcm以下、好ましく
は103Ωcm以下、ゴム硬度(JIS・A)20〜4
5度、好ましくは25〜40度が共通に挙げられる。
【0020】そして、中間層22の外周には、表面層2
3が層厚3〜25μm、好ましくは4.5〜12μmで
形成してある。この表面層23は、ルミフロンに酸化錫
を分散混入したものやナイロンなどの材料が利用でき
る。この表面層23の体積抵抗特性としては、105
1013Ωcm、好ましくは106〜1012Ωcmがよ
い。また、中間層22から表面層23までの体積抵抗と
しては106〜1012Ωcm程度の導電性を有すること
が望ましい。
【0021】軸芯21の両端は、軸受24で回転自在に
支持され、押圧ばね25の付勢力によって像担持体1に
圧接されている。なお、接触帯電部材2の支持、及び像
担持体1への圧接構造はこれに限定されるものではな
く、像担持体1と接触帯電部材2との間に適度な摩擦が
生じ、像担持体1の回転にともなって接触帯電部材2が
連れ回りする構成であればよい。
【0022】また、接触帯電部材2への給電手段は、図
示しない制御手段によって印加のタイミングを制御され
た電源26から、軸芯21に接触する給電リセプタクル
27に電圧が印加され、軸芯21,中間層22,表面層
23を経由して像担持体1に電流が流れてその表面を帯
電する構成となっている。この給電手段も、接触帯電部
材2を介して直接に像担持体1へと電流を流す構成であ
れば、、特にその具体的構成は限定されず、例えば、押
圧ばね25及び軸受24を介して電源26からの電圧を
接触帯電部材2に印加することもできる。
【0023】接触帯電部材2の表面層23には、図2に
示すように全長にわたりクリーニング部材30が当接し
ている。このクリーニング部材30は、弾力性を有する
パット31を背板32に接着してなり、押圧ばね33の
付勢力によって接触帯電部材2の表面層23に均一な荷
重で当接している。なお、クリーニング部材30の形状
は、同図に示したようなパット形状に限るものではな
く、弾力性を有し均一に荷重をもって接触帯電部材2の
表面層23に当接するものであれば如何なる形態であっ
てもよい。また、クリーニング部材30のへたりを防止
するため、画像形成装置が停止中はクリーニング部材3
0を接触帯電部材2から離間させる接離機構を設けても
よい。
【0024】図3は、後述する実施例で行なう接触帯電
部材2及びクリーニング部材30の動摩擦係数測定方法
について、その概要を示している。この発明は、クリー
ニング部材30及び接触帯電部材2の像担持体1に対す
る動摩擦係数により特性を把握し、クリーニング部材3
0によるクリーニング性能を判断するようにしている。
後述する実施例では、これらクリーニング部材30及び
接触帯電部材2の像担持体1に対する動摩擦係数を図3
に示すような方法で測定する。
【0025】すなわち、像担持体1の表面剤をPETシ
ートに塗布してなる幅25mmのテープ材40を用意す
る。接触帯電部材2の動摩擦係数については、このテー
プ材40を接触帯電部材2の表面層23に一定荷重(こ
の実施例では100g)で押し当て、軸方向に引っ張っ
た場合の動摩擦係数を図示しない摩擦係数測定機で測定
する。クリーニング部材30の動摩擦係数については、
上記の方法で接触帯電部材2に代え、クリーニング部材
30のパット31に対してテープ材40を押し当てて軸
方向に引っ張ることにより測定する。
【0026】実施例 像担持体1に対する動摩擦係数μ2の異なる複数種類の
接触帯電部材2に、同じく像担持体1に対する動摩擦係
数μ1の異なる複数種類のクリーニング部材30を当接
させて、連続通紙による耐久テストを行なった。 (A)使用した接触帯電部材 各接触帯電部材2とも図2に示したような構造とし、軸
芯21をSUS材(φ8×341mm)で形成するとと
もに、中間層22をエピクロルヒドリンゴム(肉厚3m
m,全長300mm)で形成した。そして、表面層23
を次のような異なる材料でそれぞれ形成した水準イ,
ロ,ハの接触帯電部材2を使用した。
【0027】水準イ:ナイロン(商品名:CM80000、東レ
(株)製)で表面層23を形成。 水準ロ:ルミフロンに酸化錫を分散混入したもので表面
層23を形成。 水準ハ:エピクロルヒドリンゴムにルミフロンとシリカ
を分散混入したもので表面層23を形成。 これらの接触帯電部材2は、いずれも体積抵抗を1011
〜1012Ωcmとなるように混入物の割合、及び表面層
23の肉厚を調整した。具体的な製作方法を説明する
と、中間層22を軸芯21に接着又は圧入などの方法で
固着した後、中間層22の表面を研磨して仕上げ、その
表面上にエアスプレーを用いて表面層23を形成する材
料を塗布し、150℃前後の温度で45〜90分間乾燥
させることにより形成した。
【0028】これら水準イ,ロ,ハの像担持体1に対す
る動摩擦係数μ2を、図3に示した方法で測定した結果
を、表1に示す。なお、表1のかっこ内の数値は、測定
値のばらつき範囲を示している。
【0029】
【表1】
【0030】(B)使用したクリーニング部材 各クリーニング部材30とも図2に示したような構造と
し、パット31の断面を縦×横=3(又は4)×15m
mに形成した。各クリーニング部材30は、次の水準
a,b,c,dのような材料でパット31を形成してあ
る。 水準a:GSフェルト#K102(商品名、東レ(株)
製) 水準b:ニードルフェルトGG(商品名、日本フェルト
工業(株)製) 水準c:ニードルフェルトGF(商品名、日本フェルト
工業(株)製) これら各クリーニング部材30のパット31は、厚さ3
mmの単一材で形成してあり、背板32に両面テープを
用いて接着し、図2の構成となるように製作した。 水準d:厚さ1mmの不織布(商品名:リンタラ、デュ
ポン製)に弾性材としてモルトプレーン材(厚さ3m
m)を貼りあわせてパット31を形成した。このクリー
ニング部材30は、不織布を接触帯電部材2の表面層2
3に当接させて使用する。
【0031】これら水準a,b,c,dの像担持体1に
対する動摩擦係数μ1を、図3に示した方法で測定した
結果を、表2に示す。なお、表2のかっこ内の数値は、
測定値のばらつき範囲を示している。
【0032】
【表2】
【0033】(C)その他のテスト条件 使用した画像形成装置は、図1に示すような構造のもの
で、像担持体1がφ80の有機光導電体(OPC)、像
担持体1の線速:120mm/sec、帯電印加電圧:
−1500V、通紙サイズ:A4、現像方式:乾式2成
分現像、像担持体1のクリーニング方式:カウンタブレ
ード方式とした。
【0034】耐久テストの結果を表3に示す。表3の数
値は、画像不良が発生するまでの耐久枚数であり、ハー
フトーン又は黒べた画像を形成した際に、通紙方向と平
行に白すじが現われた状態を画像不良とした。なお、画
像不良発生のとき、接触帯電部材2の白すじと対応する
位置には、トナー付着による黒すじが形成されていた。
【0035】
【表3】
【0036】上記の結果を整理すると、次のようなこと
が明らかとなる。 (I)クリーニング部材30の像担持体1に対する動摩
擦係数μ1が、接触帯電部材2の像担持体1に対する動
摩擦係数μ2よりも大きくなる、すなわちμ1>μ2と
なるクリーニング部材30と接触帯電部材2の組合せ
は、次のとおりである。 (クリーニング部材,接触帯電部材): (a,イ)=(0.42,0.3)、(a,ロ)=
(0.42,0.3)、(b,イ)=(0.45,0.
3)、(b,ロ)=(0.45,0.3) これらの組合せは、表3から明らかなように、いずれも
耐久枚数が20000枚を超えており、寿命が長いとい
う結果を示した。
【0037】(II)クリーニング部材30の像担持体
1に対する動摩擦係数μ1が、接触帯電部材2の像担持
体1に対する動摩擦係数μ2よりも小さくなる、すなわ
ちμ1<μ2となるクリーニング部材30と接触帯電部
材2の組合せは、次のとおりである。 (クリーニング部材,接触帯電部材): (a,ハ)=(0.42,2.0)、(b,ハ)=
(0.45,2.0)、(c,イ)=(0.18,0.
3)、(c,ロ)=(0.18,0.3)、(c,ハ)
=(0.18,2.0)、(d,イ)=(0.24,
0.3)、(d,ロ)=(0.24,0.3)、(d,
ハ)=(0.24,2.0) これらの組合せは、表3から明らかなように、いずれも
耐久枚数が10000枚を下回っており、寿命が短いと
いう結果を示した。
【0038】以上の結果を考察すると、同一部材である
像担持体1に対する動摩擦係数について、接触帯電部材
2よりもクリーニング部材30の方が大きいということ
は、同一部材を接触帯電部材2への付着物と考えても同
じことがいえる。つまり、トナーや紙粉など付着物に対
してもクリーニング部材30の方が接触帯電部材2より
摩擦係数が大きいので、付着物がクリーニング部材30
に引っ掛かって同部材側に転移しやすい状況となってい
ることが伺える。また、クリーニング部材30に転移し
た付着物が接触帯電部材2側に再転移することも少な
い。したがって、クリーニング部材30の像担持体1に
対する動摩擦係数μ1が、接触帯電部材2の像担持体1
に対する動摩擦係数μ2よりも大きくした方が、クリー
ニング性能が向上する。
【0039】また、上記(I),(II)の結果より、
測定ばらつきも含めて接触帯電部材2の像担持体1に対
する動摩擦係数μ2が0.2〜0.4の範囲内にあると
き、図4に示した数直線上の斜線域の像担持体1に対す
る動摩擦係数μ1を有するクリーニング部材30が、好
適なクリーニング効果を示していることが伺える。すな
わち、像担持体1に対する動摩擦係数μ2が0.4未満
の接触帯電部材2に対しては、像担持体1に対する動摩
擦係数μ1を0.4以上とするクリーニング部材30が
好適なクリーニング性能を有するといえる。
【0040】この結果を考察すると、接触帯電部材2自
身の像担持体1に対する動摩擦係数が大きいと、接触帯
電部材2と像担持体1との間での付着物の転移総量が多
くなるので、クリーニング部材30への付着物の転移総
量も多くなり、付着物によるパット31の目詰りや当接
面の平滑化が促進され、クリーニング部材30が早く劣
化するようになる。そこで、接触帯電部材2の像担持体
1に対する動摩擦係数μ2を0.4未満という小さなも
のにして、接触帯電部材2と像担持体1との間での付着
物の転移総量を少なくすることにより、クリーニング部
材30の劣化を抑制することが好ましい。
【0041】一方、接触帯電部材2とクリーニング部材
30との間においては、上述のようにクリーニング部材
30の像担持体1に対する動摩擦係数μ1を大きくした
方が付着物のクリーニング部材30への転移が容易とな
る。したがって、クリーニング部材30の像担持体1に
対する動摩擦係数μ1は0.4以上とすることが好まし
い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、接触帯電部材2に対するクリーニング部材30の性
能を、クリーニング部材30と接触帯電部材2との関係
から客観的に把握でき、常に適正な状態での接触帯電部
材2のクリーニングを可能とすることができる。さら
に、請求項2の発明にあっては、像担持体1から接触帯
電部材2への付着物の転移を抑制する基準が接触帯電部
材2と像担持体1との関係において明確となり、クリー
ニング部材30のクリーニング性能を長期にわたって維
持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の概要を示す構成図である。
【図2】同装置の接触帯電部材2の構成例を示す一部断
面正面図である。
【図3】この発明の実施例で行なった接触帯電部材2及
びクリーニング部材30の像担持体1に対する動摩擦係
数の測定方法を説明するための概略正面図である。
【図4】好適なクリーニング性能を期待できる接触帯電
部材2及びクリーニング部材30の像担持体1に対する
動摩擦係数の関係を示す数直線である。
【符号の説明】
1:像担持体 2:接触帯電部材 3:イレーサ 4:現像ユニット 5:転写部材 6:クリーニングブレード 7:除電手段 8:ミラー 9:レジストローラ 21:軸芯 22:中間層 23:表面層 24:軸受 25,33:押圧ばね 26:電源 30:クリーニング部材 31:パット 32:背板 40:テープ材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体の表面に接触して該表面を帯電
    させる接触帯電部材と、この接触帯電部材の表面に接触
    して該表面を清掃するクリーニング部材とを備え、帯電
    状態にある前記像担持体に静電潜像を形成した後、現像
    手段によって該静電潜像を顕像化して転写材に転写する
    画像形成装置において、 前記クリーニング部材の像担持体に対する動摩擦係数
    を、前記接触帯電部材の像担持体に対する動摩擦係数よ
    りも大きくしたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像形成装置において、 前記接触帯電部材の像担持体に対する動摩擦係数を0.
    4未満にするとともに、前記クリーニング部材の像担持
    体に対する動摩擦係数を0.4以上に設定したことを特
    徴とする画像形成装置。
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