JPH08110515A - 液晶デバイス及びその製造方法 - Google Patents

液晶デバイス及びその製造方法

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JPH08110515A
JPH08110515A JP15323595A JP15323595A JPH08110515A JP H08110515 A JPH08110515 A JP H08110515A JP 15323595 A JP15323595 A JP 15323595A JP 15323595 A JP15323595 A JP 15323595A JP H08110515 A JPH08110515 A JP H08110515A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal device
acrylate
control layer
light control
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Application number
JP15323595A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kuriyama
毅 栗山
Hiroshi Ogawa
洋 小川
Kiyobumi Takeuchi
清文 竹内
Hidetoshi Nakada
秀俊 中田
Noburu Fujisawa
宣 藤澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚
の基板間に、(1)(a)誘電率異方性Δεが−1〜2
の範囲にある化合物及び(b)誘電率異方性Δεが19
〜45の範囲にある化合物を含有し、誘電率異方性Δε
が8〜25の範囲にある液晶材料及び(2)(a)式 【数1】 で表わされる官能基指数が0.30〜0.80の範囲に
ある多官能型(メタ)アクリレート及び(b)官能基指
数が0.15〜0.70の範囲にある単官能型(メタ)
アクリレートを含有する重合性組成物を重合して成る透
明性高分子物質を含有する調光層を有する液晶デバイ
ス。 【効果】 本発明の液晶デバイスは、電圧保持率が高
く、 かつ低電圧の駆動が可能であり、又、明るく高反
射率の表示が可能となり、その為、LCD用のLSIの
使用が可能となり、アクティブ駆動やマトリックス駆動
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、散乱型の明るい表示画
面で、大面積になし得る液晶デバイス及びその製造方法
に関し、更に詳しくは、視野の遮断、開放、及び明かり
もしくは照明光の透過制限、遮断、透過を電気的に操作
し得るものであって、建物の窓やショーウインドウなど
で視野遮断のスクリーンや、採光コントロールのカーテ
ンに利用されると共に、ドットマトリックス表示方式や
セグメント表示方式を用い文字や図形を表示し、広告板
等の装飾表示板や時計、電卓、計測機器の表示装置や、
明るい画面を必要とする表示装置、例えばコンピュータ
ー端末表示装置やプロジェクションのライトバルブ等の
ハイインフォーメーション表示装置等として利用される
液晶デバイス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】偏光膜及び配向処理を要さず、明るくコ
ントラストの良い、大型で廉価な液晶デバイスとして、
特表昭58−501631号公報、米国特許第4435
047号明細書には、液晶のカプセル化により、ポリマ
ー中に液晶滴を分散させ、そのポリマーをフィルム化す
る方法が開示されている。ここでカプセル化物質として
は、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール等
が提案されている。
【0003】上記明細書に開示された技術においては、
ポリビニルアルコールでカプセル化された液晶分子は、
それが薄層中で正の誘電率異方性を有するものであれ
ば、電界の存在下でその液晶分子が電界の方向に配列
し、液晶の屈折率no とポリマーの屈折率np が等しい
ときには、透明性を発現する。電界が除かれると、液晶
分子はランダム配列に戻り、液晶滴の屈折率がno より
ずれるため、液晶滴は、その境界面で光を散乱し、光の
透過を遮断するので、薄層体は白濁する。
【0004】このように、液晶滴を分散包蔵したポリマ
ーを薄膜としている技術は、上記のもの以外にもいくつ
か知られており、例えば、特表昭61−502128号
公報には、液晶をエポキシ樹脂中に分散したもの、特開
昭62−2231号公報には、特殊な紫外線硬化ポリマ
ー中に液晶が分散したもの、特開昭63−271233
号公報には、光硬化性ビニル系化合物と液晶との溶解物
において、上記光硬化性ビニル系化合物の光硬化に伴う
液晶物質の相分離を利用し調光層を形成させた技術(以
下、PDLCという。)等が開示されている。
【0005】一方、特開平1−198725号公報に
は、液晶材料の連続層中にポリマーを三次元網目状構造
に形成せしめることにより、液晶デバイスの実用化に要
求される重要な特性である低電圧駆動特性、高コントラ
スト、時分割駆動を可能にした技術(以下、PN−LC
Dという。)が開示されている。
【0006】しかしながら、液晶材料の連続層中に三次
元網目状構造を有するポリマーを形成して成る調光層を
有する液晶デバイスをはじめとして、液晶とポリマーと
から成る液晶デバイスにおいては、その駆動電圧は、5
〜10V以上であり、現在汎用されている液晶デバイス
駆動用のICドライバーを使用するのに制限があった。
【0007】また、これらの液晶デバイスの反射率は高
いものにおいても、25%前後であり、直視形用途とし
て用いるには不充分な特性であった。
【0008】これらの従来技術で用いられている代表的
な液晶材料には、ビフェニル、ターフェニル、ピリミジ
ニルフェニル、ピリジニルフェニルやフェニルベンゾエ
ート系のシアノ基を含有する誘電率異方性が大きい液晶
化合物を用いることにより低電圧駆動化が検討されたも
のである。しかしながら、それらの液晶化合物を主成分
とする液晶材料を用いて作成した液晶デバイスは、抵抗
値が低く、従って、汎用液晶表示器用途では、耐候性や
消費電力において問題があり、また、アクティブ駆動を
用いる液晶表示装置においては、電圧保持率が低く、コ
ントラストが不充分という問題を有している。
【0009】また一方、シクロヘキシルフェニル、シク
ロヘキシルシクロヘキシル系の誘電率異方性が小さい化
合物を主成分とする液晶化合物を用いた場合には、コン
トラストが低く、駆動電圧も高いという問題があり、ア
クティブ駆動を用いる液晶表示器に用いることは不可能
であった。
【0010】本発明者らは、特開平6−222320号
公報において、それらの問題点を改善し、高い電圧保持
率で低電圧駆動できる液晶組成物を報告した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術で用いられている液晶材料には、トラン系液晶材
料が多く使用されているため、重合性組成物の重合性が
阻害され易く、その対策として、高分子形成用材料とし
て反応性の高い2官能型のアクリルモノマー又はアクリ
ルオリゴマーを主に用いていたが、このような構成から
成る調光層を有する液晶デバイスでは、低電圧駆動化を
実現するのは困難であった。
【0012】また、単官能(メタ)アクリレートと多官
能(メタ)アクリレートを組合せて低電圧駆動化を計る
方法が、特開平4−40417号公報、特開平4−11
5222号公報、特開平4−186316号公報等に開
示されているが、これらの方法では、液晶を特定配合
し、高電圧保持率で、高コントラストで、かつ低電圧駆
動性を実現できなかった。これらの技術で低電圧駆動性
を実現した例が見られるが、それらは誘電率異方性Δε
が大きく、電圧保持率が低いものであり、アクティブ駆
動できないものであった。
【0013】本発明が解決しようとする課題は、従来の
ポリマー分散型液晶デバイス(PDLC)又はポリマー
ネットワーク型液晶デバイス(PN−LCD)において
駆動電圧が従来のものと比べ充分低く、コントラストが
高く、高抵抗で、高保持率で、しかも偏光板を必要とし
ない表示画面の明るい、汎用表示器のみならずアクティ
ブ駆動やドットマトリクス表示に適した液晶デバイス及
びその製造方法を提供することにある。
【0014】さらには、低電圧駆動が可能な調光層を用
いて実用的な高反射率を有し、直視形用途に適した液晶
デバイスを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到っ
た。
【0016】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板
と、これらの基板間に支持された調光層とを有し、前記
調光層が液晶材料及び透明性高分子物質を含有する液晶
デバイスにおいて、(1)前記液晶材料が、(a)誘電
率異方性Δεが−1〜2の範囲にある化合物(以下、第
1の化合物群という。)及び(b)誘電率異方性Δεが
19〜45の範囲にある化合物(以下、第2の化合物群
という。)を含有し、誘電率異方性Δεが8〜25の範
囲にある液晶組成物であり、(2)前記透明性高分子物
質が、(a)式
【0017】
【数3】
【0018】で表わされる官能基指数が0.30〜0.
80の範囲にある多官能型(メタ)アクリレート及び
(b)官能基指数が0.15〜0.70の範囲にある単
官能型(メタ)アクリレートを含有する重合性組成物を
重合して成る透明性高分子物質であることを特徴とする
液晶デバイスを提供する。
【0019】本発明で使用する基板は、堅固な材料、例
えば、ガラス、金属等であっても良く、柔軟性を有する
材料、例えば、プラスチックフィルムの如きものであっ
ても良い。そして、基板は2枚が対向して適当な間隔を
隔て得るものであり、その少なくとも一方は透明性を有
し、その2枚の間に挟持される液晶層及び透明性高分子
物質を有する層から成る調光層を外界から視覚させるも
のでなければならない。但し、完全な透明性を必須とす
るものではない。
【0020】もし、この液晶デバイスが、デバイスの一
方の側から他方の側へ通過する光に対して作用させるた
めに使用される場合は、2枚の基板は、共に適宜な透明
性が与えられる。この基板には、目的に応じて透明、不
透明の適宜な電極が、その全面又は部分的に配置されて
も良い。
【0021】また、2枚の基板間には、通常、周知の液
晶デバイスと同様、間隔保持用のスペーサーを介在させ
ることもできる。
【0022】スペーサーとしては、例えば、マイラー、
アルミナ、ロッドタイプのガラスファイバー、ガラスビ
ーズ、ポリマービーズ等種々の液晶セル用のものを用い
ることができる。
【0023】本発明で使用する液晶材料は、(1)誘電
率異方性Δεが−1〜2の範囲にある化合物からなる第
1の化合物群から選ばれる化合物及び(2)誘電率異方
性Δεが19〜45の範囲にある化合物からなる第2の
化合物群から選ばれる化合物を含有し、該液晶材料の誘
電率異方性Δεが8〜25の範囲にあるものであり、液
晶材料中にトラン系液晶化合物を含有することが望まし
い。また、本発明で使用する液晶材料中に、第1の化合
物群に属する化合物を30〜70重量%の範囲で含有す
ることが望ましく、第2の化合物群に属する化合物を1
0〜45重量%の範囲で含有することが望ましい。
【0024】本発明で使用する誘電率異方性Δεが−1
〜2の範囲にある化合物としては、一般式(IV)
【0025】
【化12】
【0026】(式中、R5は炭素原子数が2〜7の直鎖
状アルキル基を表わし、R6は炭素原子数が2〜7の直
鎖状アルキル基又はアルコキシル基を表わし、 X1は水
素原子又はメチル基を表わす。)で表わされる化合物、
一般式(V)
【0027】
【化13】
【0028】(式中、R7は炭素原子数が2〜7の直鎖
状アルキル基を表わし、R8は炭素原子数が2〜7の直
鎖状アルキル基又はアルコキシル基を表わし、 X2は水
素原子又はメチル基を表わし、 X3は単結合、−CH2
CH2−又は−COO−を表わす。)で表わされる化合
物、一般式(VI)
【0029】
【化14】
【0030】(式中、R13及びR14は各々独立的に炭素
原子数が1〜7の直鎖状アルキル基又はアルコキシル基
を表わす。)で表わされる化合物及び一般式(VII)
【0031】
【化15】
【0032】(式中、R15及びR16は各々独立的に炭素
原子数が1〜7の直鎖状アルキル基又はアルコキシル基
を表わす。)で表わされる化合物からなる群から選ばれ
る化合物を含有することが好ましい。
【0033】また、本発明で使用する誘電率異方性Δε
が19〜45の範囲にある化合物としては、一般式(VI
II)
【0034】
【化16】
【0035】(式中、 R9は炭素原子数が2〜7の直鎖
状アルキル基又はアルコキシル基を表わし、X4は水素
原子又はフッ素原子を表わす。)で表わされる化合物、
一般式(IX)
【0036】
【化17】
【0037】(式中、R10は炭素原子数が2〜7の直鎖
状アルキル基又はアルケニル基を表わし、 X5は水素原
子又はフッ素原子を表わす。)で表わされる化合物及び
一般式(X)
【0038】
【化18】
【0039】[式中、R11は炭素原子数が2〜7の直鎖
状アルキル基、アルケニル基又は一般式
【0040】
【化19】R12−O−(CH2m
【0041】(式中、R12は炭素原子数が1〜3の直鎖
状アルキル基を表わし、mは2〜5の整数を表わす。)
で表わされる基を表わし、qは0又は1を表わす。]で
表わされる化合物が望ましい。
【0042】このように本発明で使用する液晶材料を構
成することによって、高抵抗で低電圧駆動できる液晶デ
バイスを得ることができる。また、液晶組成物の誘電率
異方性が小さい場合には、液晶組成物の弾性定数K11を
5.0〜15.0ニュートン(Newton)とし、弾性定数
比K33/K11を1.3〜2.5とすることが低電圧駆動
化する上で好ましい。
【0043】本発明で使用する液晶材料は、前記の化合
物群より構成されるが、液晶材料の他の特性、即ち等方
性液体と液晶の相転移温度、融点、粘度、複屈折率、重
合性組成物との溶解性、重合性組成物の反応性等の改善
・調整を目的として、通常この技術分野で液晶材料とし
て認識されるものであれば混合しても良く、用いる液晶
としては、ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレス
テリック液晶が好ましく、ネマチック液晶が特に好まし
い。その性能を改善するために、コレステリック液晶、
カイラルネマチック液晶、カイラルスメクチック液晶等
やカイラル化合物が適宜含まれていてもよい。
【0044】調光層形成材料中の液晶材料の含有量は、
60〜98重量%の範囲が好ましく、70〜85重量%
の範囲が特に好ましい。
【0045】前記調光層中に形成される透明性高分子物
質は、その中に液晶材料を分散する構造のものでもよい
が、三次元網目状構造を有するものがより好ましい。
【0046】この透明性高分子物質の三次元網目状部分
には液晶材料が満たされ、かつ、液晶材料が連続層を形
成することが好ましく、液晶材料の無秩序な状態を形成
することにより、光学境界面を形成し、光の散乱を発現
させる。
【0047】この透明性高分子物質は、堅固なものに限
らず、目的に応じ得る限り可撓性、柔軟性、弾性を有す
るものであっても良い。
【0048】本発明で使用する重合性組成物は、必須成
分として、式
【0049】
【数4】
【0050】で表わされる官能基指数が0.30〜0.
80の範囲にある多官能型(メタ)アクリレート及び
(b)官能基指数が0.15〜0.70の範囲にある単
官能型(メタ)アクリレートを含有するものである。
【0051】官能基指数は、多官能型(メタ)アクリレ
ートでは、0.30〜0.80の範囲が好ましく、0.
35〜0.70の範囲が特に好ましく、単官能型(メ
タ)アクリレートでは0.15〜0.70の範囲が好ま
しく、アルキル(メタ)アクリレート及び末端アルキル
基置換ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート
等フェニル置換基の存在しない単官能型アクリレートの
場合は、0.35〜0.60の範囲が特に好ましく、ア
ルキル置換(又は無置換)フェノキシポリアルキレング
リコール(メタ)アクリレート、又はポリアルキレング
リコールのアクリル酸安息香酸エステルのようにフェニ
ル置換基のある単官能型アクリレートの場合は、0.2
〜0.5の範囲が特に好ましい。その官能基指数は、上
記した範囲よりも大きすぎても、小さすぎても、高白濁
性実現化効果又は低電圧化効果が小さく成る傾向にある
ので、実用的ではない。
【0052】官能基指数を特定化することによって、ト
ラン系液晶化合物を30〜70重量%含む液晶材料中で
も重合性組成物の重合硬化が速やかに進行し、強い白濁
性を実現することができ、高コントラストで、且つ低電
圧駆動の液晶デバイスを実現することができる。
【0053】なお、(メタ)アクリレートの混合物にお
ける官能基指数は、それらの重量平均分子量を用いて算
出した値をもって、本発明に適用することができる。
【0054】多官能型(メタ)アクリレートとしては、
その官能基指数が0.35〜0.8の範囲であれば良
く、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、トリメチロールプロパン、グリセリン及びペン
タエリスリトール等のポリ(メタ)アクリレート;ネオ
ペンチルグリコール1モルに2モル以上のエチレンオキ
サイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジ
オールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロ
パン1モルに3モル以上のエチレンオキサイド若しくは
プロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又
はトリ(メタ)アクリレート;ビスフェノールA又はそ
の還元体1モルに2モル以上のエチレンオキサイド若し
くはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ
(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチレン(メ
タ)アクリレート1モルとフェニルイソシアネート若し
くはn−ブチルイソシアネートとの反応生成物;ジペン
タエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート;トリス
−(ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸のポリ(メ
タ)アクリレート;トリス−(ヒドロキシエチル)−リ
ン酸のポリ(メタ)アクリレート;ジ−(ヒドロキシエ
チル)−ジシクロペンタジエンのジ(メタ)アクリレー
ト;長鎖脂肪族ジアクリレート;カプロラクトン変性ヒ
ドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ
アクリレート;ピバリン酸エステルネオペンチルグリコ
ールジアクリレート;ポリオレフィン変性ネオペンチル
グリコールジアクリレート等を挙げることができ、又多
官能型の各種オリゴマーも挙げることができ、そのよう
なオリゴマーとしてはエポキシ(メタ)アクリレ−ト、
ポリエステル(メタ)アクリレ−ト、ポリウレタン(メ
タ)アクリレ−ト、ポリエ−テル(メタ)アクリレー
ト、メラミンアクリレート、オリゴアクリレート、シリ
コンアクリレート等を挙げることができる。
【0055】好ましい形態としてはネオペンチルグリコ
ール、プロピレングリコール、ビバリン酸等のメチル
基、エチル基等の側鎖がある化合物から誘導された(メ
タ)アクリレートである。
【0056】単官能型(メタ)アクリレート誘導体は、
重合硬化において架橋度を低く調整し、もって液晶と高
分子の界面のアンカリング力を弱めるため、低電圧駆動
化に効果がある。そのような単官能型(メタ)アクリレ
ートは、配合割合が大きすぎても小さすぎても高白濁性
実現効果又は低電圧駆動化効果が小さくなる傾向にある
ので好ましくない。
【0057】単官能型(メタ)アクリレート誘導体は、
官能基指数が0.15〜0.70の範囲にあり、(1)
一般式(I)
【0058】
【化20】R−O−A
【0059】(式中、Rは炭素原子数6〜30の分岐基
を有していてもよいアルキル基を表わし、Aは−CO−
CH=CH2又は−CO−C(CH3)=CH2を表わ
す。 )で表わされるアルキル(メタ)アクリレート、
(2)一般式(II)
【0060】
【化21】R1−O−(R2−O)n−O−A
【0061】(式中、 R1は炭素原子数1〜23の分岐
基を有していてもよいアルキル基を表わし、 R2は炭素
原子数2〜10の分岐基を有していてもよいアルキレン
基を表わし、nは1〜23の整数を表わし、 Aは−C
O−CH=CH2又は−CO−C(CH3)=CH2を表
わす)で表わされる末端アルキル基置換ポリアルキレン
グリコール(メタ)アクリレート、(3)一般式(II
I)
【0062】
【化22】
【0063】(式中、 R3は水素原子又は炭素原子数1
〜23の分岐基を有していてもよいアルキル基を表わ
し、 R4は炭素原子数2〜10の分岐基を有していても
よいアルキレン基を表わし、Qは−O−又は−COO−
又は−OCO−を表わし、nは0〜23の整数を表わ
し、Aは−CO−CH=CH2又は−CO−C(CH3
=CH2 を表わす。)で表わされるアルキル置換フェノ
キシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート又
はポリアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸安息
香酸エステルが好ましい。
【0064】光重合性組成物中の単官能型(メタ)アク
リレート誘導体の割合は、低電圧駆動を達成するため
に、5〜97重量%の範囲が好ましく、特にアルキル
(メタ)アクリレート及び末端アルキル基置換ポリアル
キレングリコール(メタ)アクリレート等フェニル置換
基を有しない場合には、15〜75重量%の範囲が好ま
しく、アルキル置換(又は無置換)フェノキシポリアル
キレングリコール(メタ)アクリレート、又はポリアル
キレングリコールのアクリル酸安息香酸エステルのよう
にフェニル置換基を有する場合には、40〜90重量%
の範囲が好ましい。
【0065】単官能型(メタ)アクリレート誘導体中の
アルキル基が、分岐基を有しているアルキル基である場
合、これを使用して作製した液晶デバイスにおいては、
低温領域で実用上問題となる「電界印加し光が透過した
状態から電界を除いても光が散乱する状態に戻らない現
象(低温メモリー現象)」を抑制する効果がある。
【0066】本発明で使用する単官能型アルキル(メ
タ)アクリレ−トは、例えば、分岐基を有していてもよ
いアルキルアルコール又はアルキルハライドと、(メ
タ)アクリル酸又はその酸クロライド又はそのエステル
とを、常法に従って、反応させることにより、容易に製
造することができる。
【0067】本発明で使用する単官能型アルキル(メ
タ)アクリレ−トとしては、例えば、ヘキシル(メタ)
アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチ
ル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレー
ト、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)ア
クリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラ
デシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)ア
クリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ドコ
デシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、
イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル
(メタ)アクリレート、イソイコサン(メタ)アクリレ
ート等が挙げられ、その市販品としては、共栄社化学社
製の「ライトエステルEH」(2−エチルヘキシルメタ
クリレート)、「ライトエステルID」(イソデシルメ
タアクリレート)、「ライトエステルL」(ラウリルメ
タアクリレート)、「ライトエステルTD」(トリデシ
ルメタアクリレート)、「ライトエステルS」(ステア
リルメタアクリレート)、「ライトエステルL−A」
(ラウリルアクリレート)、「ライトエステルS−A」
(ステアリルアクリレート)、「ライトエステルIO−
A」(イソオクチルアクリレート)、新中村化学社製の
「NKエステルS」(ステアリルメタアクリレート)等
が挙げられる。
【0068】また、単官能型末端アルキル基置換ポリア
ルキレングリコール(メタ)アクリレートの市販品とし
ては、例えば、共栄社化学社製の「ライトエステルEC
−A」、「ライトエステルMTG−A」、「ライトエス
テルBO−A」、「ライトエステルDPM−A」、「ラ
イトエステル130MA」、「ライトエステルMC」、
「ライトエステルMTG」、「ライトエステルBO」、
新中村化学社製の「NKエステルAM−90G」、「N
KエステルM−20G」、「NKエステルM−40
G」、「NKエステルM−90G」「NKエステルM−
230G」、東亜合成社製の「アロニックスM−12
0」、 大阪有機社製の「ビスコート190」、「ビス
コート2MTA」、 サトマー社製の「SR−23
2」、「SR−233」、「SR−244」、「SR−
256」、日本油脂社製の「ブレンマーPME−10
0」「ブレンマーPME−200」「ブレンマーPME
−400」等が挙げられる。
【0069】フェノキシポリアルキレングリコール(メ
タ)アクリレート又はアルキル置換フェノキシポリアル
キレングリコール(メタ)アクリレートの市販品として
は、例えば、東亜合成化学社製の「アロニックス M−
101」、「アロニックスM−107」、「アロニック
ス M−111」、「アロニックス M−113」、
「アロニックス M−114」、「アロニックス M−
117」、共栄社化学社製の「ライトエステルPO」、
「ライトエステルPO−A」、「ライトエステルP−2
00A」、「ライトエステルNP−EA」、「ライトエ
ステルNP−10EA」、新中村化学社製の「NKエス
テルAMP−10G」、「NKエステルAMP−20
G」、「NKエステルAMP−60G」等が挙げられ
る。
【0070】ポリアルキレングリコールのアクリル酸安
息香酸エステルの市販品としては、例えば、共栄社化学
社製の「ライトアクリレートBA104」等が挙げられ
る。
【0071】本発明で使用する重合性組成物には、官能
基指数が0.30〜0.80の範囲にある多官能型(メ
タ)アクリレート及び官能基指数が0.15〜0.70
の範囲にある単官能型(メタ)アクリレート以外に、任
意成分として、重合体形成性モノマー若しくはオリゴマ
ー等を含有してもよい。
【0072】本発明で使用できる任意成分としての重合
性化合物としては、例えば、スチレン、クロロスチレ
ン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン;置換基と
して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ブ
トキシエチル、フェノキシエチル、アルリル、メタリ
ル、グリシジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキ
シプロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシエチル、ジメ
チルアミノエチル、ジエチルアミノエチルの如き基を有
するアクリレート、メタクリレート又はフマレート;エ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブ
チレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメ
チロールプロパン、グリセリン及びペンタエリスリトー
ル等のモノ(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、酪酸ビ
ニル又は安息香酸ビニル、アクリロニトリル、セチルビ
ニルエーテル、リモネン、シクロヘキセン、ジアリルフ
タレート、2−,3−又は4−ビニルピリジン、アクリ
ル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド又はN−ヒド
ロキシエチルメタクリルアミド及びそれらのアルキルエ
ーテル化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート1モルとフェニルイソシアネート若しくはn−ブチ
ルイソシアネート1モルとの反応生成物等を挙げること
ができる。
【0073】光重合開始剤としては、例えば、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(メルク社製「ダロキュア1173」)、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー社製
「イルガキュア184」)、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−
オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、ベンジル
ジメチルケタール(チバ・ガイギー社製「イルガキュア
651」)、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フ
ェニル〕−2−モルホリノプロパノン−1(チバ・ガイ
ギー社製「イルガキュア907」)、2,4−ジエチル
チオキサントン(日本化薬社製「カヤキュアDET
X」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬
社製「カヤキュア−EPA」)との混合物、イソプロピ
ルチオキサントン(ワードプレキンソップ社製「カンタ
キュアITX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル
との混合物、アシルフォスフィンオキシド(BASF社
製ルシリンTPO)等が挙げられる。
【0074】光重合開始剤の使用割合は、重合性組成物
に対して0.1〜10.0重量%の範囲にあることが好
ましい。
【0075】本発明の液晶デバイスは、次のようにして
製造することができる。
【0076】即ち、電極層を有する少なくとも一方が透
明性を有する2枚の基板間に、前記第1の化合物群から
選ばれた化合物及び前記第2の化合物群から選ばれた化
合物を含有する液晶材料、所定の官能基指数を有する単
官能型(メタ)アクリレート誘導体及び多官能型(メ
タ)アクリレート誘導体を含有する重合性組成物、重合
開始剤、及び任意成分として、連鎖移動剤、光増感剤、
染料、架橋剤、その他より成る調光層形成材料を介在さ
せ、重合用エネルギーを供給し、前記重合性組成物を重
合硬化させることによって、その中に液晶材料を分散さ
せた構造を有する透明性高分子物質又は、液晶材料の連
続層中に三次元網目状構造を有する透明性高分子物質を
形成して成る調光層を有する液晶デバイスを製造するこ
とができる。
【0077】調光層形成材料を2枚の基板間に介在させ
るには、この調光層形成材料を基板間に注入しても良い
が、一方の基板上に適当な溶液塗布機やスピンコーター
等を用いて均一に塗布し、次いで他方の基板を重ね合わ
せ圧着させても良い。
【0078】また、一方の基板上に調光層形成材料を均
一な厚さに塗布し、重合用エネルギーを供給することに
よって重合性組成物を重合硬化させて調光層を形成した
後、他方の基板を貼り合わせる液晶デバイスの製造方法
も、また有効である。
【0079】重合用エネルギーとしては、透明性高分子
物質が適切に重合できるものであればよく、例えば、紫
外線、可視光線、電子線等の放射線や熱等が挙げられ
る。
【0080】特に、紫外線による光重合方法は好適であ
る。また、調光層形成材料の等方性液体状態を保持しな
がら紫外線を照射することは、均一な調光層を形成する
上で好ましい。
【0081】液晶材料中で光重合性組成物を重合させる
には、一定の強さ以上の光照射強度及び照射量を必要と
するが、それは光重合性組成物の反応性及び光重合開始
剤の種類、濃度によって左右され、適切な光強度の選択
により三次元網目状構造の形成、及びその網目の大きさ
を均一にすることができる。
【0082】更に好ましくは、光照射方法としては、時
間的、平面的に均一に照射することは基板間に介在する
光重合性組成物に瞬間的に強い光を照射して重合を進行
させ、これによって網目の大きさを均一にする上で効果
的である。即ち、適切な強度でパルス状に紫外線を照射
することにより、均一な三次元網目状構造を有する透明
性高分子物質を液晶層中に形成することができ、その結
果、得られた液晶デバイスは、明確なしきい値電圧と急
峻性を有するものとなり、時分割駆動が可能となる。
【0083】本発明の液晶デバイスは、その調光層の厚
さによって、コントラスト、駆動電圧が変化する。調光
層の厚さが、薄い場合は駆動電圧が非常に低くなり、汎
用の回路の使用で駆動ができ、低電力消費のデバイスと
なる。調光層の厚さが、厚い場合は電圧無印加時の調光
層の散乱性が高くなり、白くて明るいデバイスとなる。
【0084】調光層の厚さは、各々の用途によって自由
に選択できるが、薄すぎるとコントラストが低下し、厚
すぎると従来のものと比べ充分駆動電圧が低いものの駆
動電圧の上昇、駆動時の透明性の低下を招くため、5〜
100ミクロンの範囲が好ましく、8〜60ミクロンの
範囲が特に好ましい。
【0085】特に、直視形用途として反射率を高めるた
めには、調光層の厚さを厚めに設定することで、30%
以上の高い反射率を有し、かつ、従来の高反射率の液晶
デバイスより低電圧で駆動することができる。その際の
調光層の厚さは、25〜60ミクロンの範囲が好まし
い。
【0086】
【実施例】以下に、本発明の実施例を用いて、本発明を
更に具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。
【0087】なお、以下の実施例において「%」は「重
量%」を表わし、評価特性の各々は以下の記号及び内容
を意味する。 T0 :白濁度 ;印加電圧0の時の光透過率
(%) T100 :透明度 ;印加電圧を増加させていき光透
過率がほとんど増加しなくなった時の光透過率(%) V10 :しきい値;T0 を0%、T100 を100%
としたとき光透過率が10%となる印加電圧(Vrms) V90 :飽和電圧;同上光透過率が90%となる印
加電圧(Vrms) CR :コントラスト=T100/T0 R :反射率 ;標準白色板の反射強度を100
%とした時の反射強度の割合(%) VHR :電圧保持率;(Q/Q0)×100(%) (フレーム周波数60Hz、ピーク電圧V90、ON状態の
時間67マイクロ秒の矩形波を印加し、ON状態で蓄積
された電荷をQ0、 OFF状態でもれる電流を高インピ
ーダンス電圧計で測定し、残存電荷をQとする。)
【0088】また、紫外線の照度は、ウシオ電機社製の
受光器UVD−365PD付きユニメータUIT−10
1を用いて測定した。
【0089】なお、各液晶組成物の物性で記載されたV
thは、当該液晶組成物を封入したセル厚8μのTN(ツ
イスティッド・ネマチック)−LCDを用いて測定した
しきい値電圧を示したものである。
【0090】(実施例1) <液晶材料> 下記液晶組成物(A) 76% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 9.5% (日本化薬社製の2官能アクリレート、官能基指数=
0.370) ラウリルアクリレート 14.1% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% (チバ・ガイギー社製のベンジルジメチルケタール) から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0091】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=2.4
%、T100=90.2%、CR=37.2、V10=3.
2Vrms、V90=4.6Vrms、R=23.9%、VHR
=96.5%であった。
【0092】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0093】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0094】液晶組成物(A)の組成:
【0095】
【化23】
【0096】液晶組成物(A)の諸特性は以下の通りで
あった。 転移温度 TNI=79.9℃ 屈折率異方性 △n= 0.215 しきい値電圧 Vth= 1.40V 誘電率異方性 △ε=15.8
【0097】(実施例2) <液晶材料> 前記液晶組成物(A) 76% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 9.2% (官能基指数=0.370) n−ペンタデシルアクリレート 14.1% (官能基指数=0.354) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.5% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、11.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、調光層形成材料が均一な等方性液体状態に基板全体
を加温しながら、35mW/cm2の紫外線を30秒間照
射して、 厚さが11.4ミクロンの液晶材料及び透明
性高分子物質から成る白濁した調光層を有する液晶デバ
イスを得た。
【0098】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=3.7
%、T100=87.1%、CR=23.5、V10=2.
0Vrms、V90=3.6Vrms、R=20.4%、VHR
=97.5%であった。
【0099】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0100】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0101】(実施例3) <液晶材料> 前記液晶組成物(A) 74.5% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 7.5% (官能基指数=0.370) n−ヘプチルアクリレート 17.5% (官能基指数=0.588) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、11.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、調光層形成材料が均一な等方性液体状態に基板全体
を加温しながら、35mW/cm2の紫外線を30秒間照
射して、 厚さが11.4ミクロンの液晶材料及び透明
性高分子物質から成る白濁した調光層を有する液晶デバ
イスを得た。
【0102】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=4.2
%、T100=88.2%、CR=21.0、V10=2.
4Vrms、V90=4.1Vrms、R=18.9%、VHR
=96.8%であった。
【0103】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0104】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0105】(実施例4) <液晶材料> 前記液晶組成物(A) 79.7% <重合性組成物> 「ライトエステルBP−4PA」 8.0% (共栄社化学社製の2官能アクリレート、官能基指数=0.352) ラウリルアクリレート 11.9% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0106】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=2.4
%、T100=85.9%、CR=35.8、V10=3.
0Vrms、V90=4.2Vrms、R=22.4%、VHR
=95.5%であった。
【0107】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0108】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0109】(実施例5) <液晶材料> 前記液晶組成物(A) 77.5% <重合性組成物> 「カヤラッドR−526」 8.5% (日本化薬社製の2官能アクリレート、官能基指数=0.468) n−ペンタデシルアクリレート 13.5% (官能基指数=0.354) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.5% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0110】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=3.1
%、T100=88.1%、CR=28.4、V10=2.
3Vrms、V90=3.9Vrms、R=20.5%、VHR
=95.8%であった。
【0111】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0112】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0113】(実施例6) <液晶材料> 前記液晶組成物(A) 76.0% <重合性組成物> 「ライトアクリレート1・9ND−A」 3.5% (共栄社化学社製の2官能アクリレート、官能基指数=0.746) 「アロニクスM−117」 20.0% (東亜合成社製のアルキル置換フェノキシポリアルキレングリコールア クリレート系単官能アクリレート、官能基指数=0.239) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.5% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、11.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0114】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=4.5
%、T100=86.2%、CR=19.1、V10=2.
3Vrms、V90=4.9Vrms、R=18.1%、VHR
=96.5%であった。
【0115】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0116】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0117】(実施例7) <液晶材料> 前記液晶組成物(A) 78.0% <重合性組成物> 「カヤラッドMANDA」 3.2% (日本化薬社製の2官能アクリレート、官能基指数=0.641) 「ライトエステルBA−104」 18.3% (共栄社化学社製のポリアルキレングリコールのアクリル酸安息香酸エ ステル系の単官能アクリレート、官能基指数=0.382) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.5% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、11.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0118】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=3.7
%、T100=84.9%、CR=22.9、V10=2.
6Vrms、V90=4.2Vrms、R=19.6%、VHR
=94.1%であった。
【0119】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0120】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0121】(実施例8) <液晶材料> 前記液晶組成物(A) 75.5% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 8.4% (官能基指数=0.370) 「アロニクスM−120」 15.6% (東亜合成社製の末端アルキル基置換ポリアルキレングリコールアクリ レート系の単官能アクリレート、官能基指数=0.439) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.5% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0122】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=5.0
%、T100=90.1%、CR=18.0、V10=1.
9Vrms、V90=3.9Vrms、R=18.1%、VHR
=93.5%であった。
【0123】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0124】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0125】(実施例9) <液晶材料> 前記液晶組成物(A) 76.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 8.2% (官能基指数=0.370) 「ライトエステルDPM−A」 15.3% (共栄社化学社製の末端アルキル基置換ポリアルキレングリコールアク リレート系の単官能アクリレート、官能基指数=0.495) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.5% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0126】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=4.8
%、T100=88.5%、CR=18.4、V10=2.
1Vrms、V90=4.5Vrms、R=18.4%、VHR
=93.1%であった。
【0127】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0128】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0129】(実施例10) <液晶材料> 下記液晶組成物(B) 78.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 11.5% (官能基指数=0.370) ラウリルアクリレート 9.5% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 1.0% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0130】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=2.5
%、T100=87.6%、CR=35.0、V10=3.
1Vrms、V90=4.5Vrms、R=23.0%、VHR
=95.6%であった。
【0131】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0132】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0133】液晶組成物(B)の組成
【0134】
【化24】
【0135】液晶組成物(B)の諸特性は以下の通りで
あった。 転移温度 TNI=70.9℃ 屈折率異方性 △n= 0.220 しきい値電圧 Vth= 1.40V 誘電率異方性 △ε=15.7
【0136】(実施例11) <液晶材料> 下記液晶組成物(C) 77.5% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 11.0% (官能基指数=0.370) ラウリルアクリレート 11.0% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.5% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、11.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0137】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=2.4
%、T100=88.7%、CR=37.0、V10=3.
2Vrms、V90=4.7Vrms、R=23.4%、VHR
=96.8%であった。
【0138】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0139】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0140】液晶組成物(C)の組成
【0141】
【化25】
【0142】液晶組成物(C)の諸特性は以下の通りで
あった。 転移温度 TNI=79.3℃ 屈折率異方性 △n= 0.222 しきい値電圧 Vth= 1.48V 誘電率異方性 △ε=15.6
【0143】(実施例12) <液晶材料> 下記液晶組成物(D) 80.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 11.8% (官能基指数=0.370) ラウリルアクリレート 7.8% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0144】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=3.6
%、T100=87.5%、CR=24.3、V10=3.
1Vrms、V90=4.3Vrms、R=21.1%、VHR
=95.3%であった。
【0145】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0146】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0147】液晶組成物(D)の組成
【0148】
【化26】
【0149】液晶組成物(D)の諸特性は以下の通りで
あった。 転移温度 TNI=72.7℃ 屈折率異方性 △n= 0.203 しきい値電圧 Vth= 1.380V 誘電率異方性 △ε=15.43
【0150】(実施例13) <液晶材料> 下記液晶組成物(E) 76.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 9.6% (官能基指数=0.370) n−ヘプチルアクリレート 13.9% (官能基指数=0.588) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.5% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0151】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=3.9
%、T100=88.2%、CR=22.6、V10=2.
8Vrms、V90=4.1Vrms、R=20.1%、VHR
=93.1%であった。
【0152】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0153】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0154】液晶組成物(E)の組成
【0155】
【化27】
【0156】液晶組成物(E)の諸特性は以下の通りで
あった。 転移温度 TNI=66.3℃ 屈折率異方性 △n= 0.196 しきい値電圧 Vth= 1.40V 誘電率異方性 △ε=13.8
【0157】(実施例14) <液晶材料> 下記液晶組成物(F) 77.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 8.8% (官能基指数=0.370) ラウリルアクリレート 13.2% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 1.0% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0158】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=2.7
%、T100=88.1%、CR=32.6、V10=2.
7Vrms、V90=4.8Vrms、R=21.8%、VHR
=95.6%であった。
【0159】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0160】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0161】液晶組成物(F)の組成
【0162】
【化28】
【0163】液晶組成物(F)の諸特性は以下の通りで
あった。 転移温度 TNI=76.0℃ 屈折率異方性 △n= 0.217 しきい値電圧 Vth= 1.41V 誘電率異方性 △ε=14.9
【0164】(実施例15) <液晶材料> 下記液晶組成物(G) 77.0% <重合性組成物> 「カヤラッドR−604」 10.1% (日本化薬社製の2官能アクリレート、官能基指数=0.614) ラウリルアクリレート 12.4% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.5% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0165】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=4.5
%、T100=89.2%、CR=19.8、V10=2.
8Vrms、V90=5.3Vrms、R=18.8%、VHR
=92.5%であった。
【0166】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0167】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0168】液晶組成物(G)の組成
【0169】
【化29】
【0170】液晶組成物(G)の諸特性は以下の通りで
あった。 転移温度 TNI=86.7℃ 屈折率異方性 △n= 0.217 しきい値電圧 Vth= 1.67V 誘電率異方性 △ε=13.3
【0171】(実施例16) <液晶材料> 下記液晶組成物(H) 80.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 13.7% (官能基指数=0.370) ラウリルアクリレート 5.9% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0172】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=2.4
%、T100=88.0%、CR=36.7、V10=3.
5Vrms、V90=4.9Vrms、R=23.4%、VHR
=97.5%であった。
【0173】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0174】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0175】液晶組成物(H)の組成
【0176】
【化30】
【0177】液晶組成物(H)の諸特性は以下の通りで
あった。 転移温度 TNI=74.8℃ 屈折率異方性 △n= 0.223 しきい値電圧 Vth= 1.55V 誘電率異方性 △ε=13.5
【0178】(実施例17) <液晶材料> 下記液晶組成物(I) 77.0% <重合性組成物> 「カヤラッドR−604」 8.8% (官能基指数=0.614) ラウリルアクリレート 13.8% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0179】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=3.5
%、T100=88.5%、CR=25.3、V10=3.
2Vrms、V90=4.9Vrms、R=20.4%、VHR
=91.5%であった。
【0180】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0181】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0182】液晶組成物(I)の組成
【0183】
【化31】
【0184】液晶組成物(I)の諸特性は以下の通りで
あった。 転移温度 TNI=81.9℃ 屈折率異方性 △n= 0.189 しきい値電圧 Vth= 1.46V 誘電率異方性 △ε=16.8
【0185】(実施例18) <液晶材料> 前記液晶組成物(A) 77.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−620」 7.6% (日本化薬社製の2官能アクリレート、官能基指数=0.260) 「NKエステル A−NPG」 1.9% (新中村化学社製の2官能アクリレート、官能基指数=0.943) ラウリルアクリレート 13.8% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。実施例1におい
て、この調光層形成材料を用いた以外は、実施例1と同
様にして、液晶材料及び透明性高分子物質から成る白濁
した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0186】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=3.2
%、T100=88.7%、CR=27.7、V10=3.
1Vrms、V90=4.9Vrms、R=20.9%、VHR
=95.2%であった。
【0187】この液晶デバイスでは、各々の官能基指数
が範囲以外の重合性化合物から成る場合でも、配合によ
り重合性組成物の官能基指数を適切範囲に調整すること
で、低電圧駆動、ハイコントラストを実現している。
【0188】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0189】(実施例19) <液晶材料> 前記液晶組成物(C) 78.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 10.8% (官能基指数=0.614) 2−オクチル−1−ドデシルアクリレート 10.8% (官能基指数=0.284) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0190】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=2.8
%、T100=88.8%、CR=31.7、V10=3.
1Vrms、V90=4.7Vrms、R=22.4%、VHR
=95.5%であった。
【0191】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0192】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0193】(実施例20) <液晶材料> 前記液晶組成物(C) 78.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 10.8% (官能基指数=0.614) 2−ウンデシル−1−トリデシルアクリレート 10.8% (官能基指数=0.245) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、12.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0194】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=3.2
%、T100=88.1%、CR=27.5、V10=3.
0Vrms、V90=4.6Vrms、R=20.4%、VHR
=94.1%であった。
【0195】この液晶デバイスは、低電圧駆動でコント
ラストが良く、高い保持率を示す優れたものであった。
【0196】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0197】(実施例21) <液晶材料> 前記液晶組成物(A) 74.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 7.5% (官能基指数=0.370) ラウリルアクリレート 17.5% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 1.0% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、40.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0198】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=0.7
%、T100=87.1%、CR=124.4、V10
6.1Vrms、V90=9.6Vrms、R=34.8%、V
HR=92.8%であった。
【0199】この液晶デバイスは、比較例6の液晶デバ
イスと比較して、駆動電圧が充分低く、反射率が30%
以上と白くて明るく、優れた表示特性を示すものであっ
た。
【0200】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0201】(実施例22) <液晶材料> 前記液晶組成物(C) 78.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 8.6% (官能基指数=0.370) ラウリルアクリレート 13.0% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、50.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0202】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=0.7
%、T100=87.8%、CR=125.4、V10
6.2Vrms、V90=9.9Vrms、R=35.1%、V
HR=92.8%であった。
【0203】この液晶デバイスは、比較例6の液晶デバ
イスと比較して、駆動電圧が充分低いうえ、反射率が3
0%以上と白くて明るく、優れた表示特性を示すもので
あった。
【0204】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0205】(実施例23) <液晶材料> 前記液晶組成物(C) 80.0% <重合性組成物> 「NKエステルAPG−200」 9.8% (官能基指数=0.667) ラウリルアクリレート 9.8% (官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、50.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0206】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=0.7
%、T100=87.7%、CR=125.3、V10
5.6Vrms、V90=8.9Vrms、R=35.6%、V
HR=93.2%であった。
【0207】この液晶デバイスは、比較例6の液晶デバ
イスと比較して、駆動電圧が充分低いうえ、反射率が3
0%以上と白くて明るく、優れた表示特性を示すもので
あった。
【0208】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0209】(実施例24) <液晶材料> 前記液晶組成物(C) 80.0% <重合性組成物> 「NKエステルAPG−200」 9.8% (官能基指数=0.667) 「LTA」 9.8% (大阪有機化学工業製のアルキルアクリレート(C12、C13直鎖と分岐 の混合)、官能基指数=0.417) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、50.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0210】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=0.7
%、T100=87.9%、CR=125.8、V10
5.8Vrms、V90=9.1Vrms、R=35.8%、V
HR=93.5%であった。
【0211】この液晶デバイスは、比較例6の液晶デバ
イスと比較して、駆動電圧が充分低いうえ、反射率が3
0%以上と白くて明るく、優れた表示特性を示すもので
あった。
【0212】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0213】(実施例25) <液晶材料> 前記液晶組成物(H) 80.0% <重合性組成物> 「カヤラッドHX−220」 13.7% (日本化薬社製の2官能アクリレート、官能基指数=0.370) n−ノニルアクリレート 5.9% (官能基指数=0.505) <重合開始剤> 「イルガキュア651」 0.4% から成る調光層形成材料を調製した。この調光層形成材
料を、40.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサ
ーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込
み、等方性液体状態となるように基板全体を保温しなが
ら、メタルハライドランプで35mW/cm2の紫外線を
30秒間照射して、 液晶材料及び透明性高分子物質か
ら成る白濁した調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0214】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=0.8
%、T100=87.1%、CR=108.9、V10
7.1Vrms、V90=9.8Vrms、R=33.1%、V
HR=92.9%であった。
【0215】この液晶デバイスは、比較例6の液晶デバ
イスと比較して、駆動電圧が充分低いうえ、反射率が3
0%以上と白くて明るく、優れた表示特性を示すもので
あった。
【0216】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0217】(比較例1)実施例1において、液晶組成
物(A)に代えて、下記液晶組成物(a)を用いた以外
は、実施例1と同様にして液晶デバイスを得た。
【0218】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=15.5
%、T100=85.6%、CR=5.52、V10=8.
7Vrms、V90=24.3Vrmsであり、VHRは高電圧
駆動のため測定不能であった。
【0219】比較例1で使用した液晶組成物(a)は、
本発明に関わる第1成分である一般式(IV)及び(V)
で表わされる液晶化合物を含有しないものであり、その
結果、比較例1で得た液晶デバイスは、駆動電圧が高
く、コントラストが低いものであった。
【0220】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0221】液晶組成物(a)の組成
【0222】
【化32】
【0223】液晶組成物(a)の諸特性は以下の通りで
あった。 転移温度 TNI=99.0℃ 屈折率異方性 △n= 0.113 誘電率異方性 △ε=11.4
【0224】(比較例2)実施例1において、重合性組
成物中の2官能アクリレート「カヤラッドHX−22
0」に代えて、「NKエステル APG−700」(新
中村化学社製の2官能アクリレート、官能基指数=0.
248)を用いた以外は、実施例1と同様にして液晶デ
バイスを得た。
【0225】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=6.4
%、T100=86.2%、CR=13.46、V10
2.4Vrms、V90=7.3Vrms、VHR=94.5%
であった。
【0226】比較例2で使用した重合性組成物中の多官
能アクリレートの官能基指数が小さすぎるため、比較例
2で得た液晶デバイスは、コントラストが低いものであ
った。
【0227】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0228】(比較例3)実施例1において、重合性組
成物中の2官能アクリレート「カヤラッドHX−22
0」に代えて、「NKエステル A−NPG」(新中村
化学社製の2官能アクリレート、官能基指数=0.94
3)を用いた以外は、実施例1と同様にして液晶デバイ
スを得た。
【0229】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=2.8
%、T100=87.1%、CR=31.1、V10=8.
5Vrms、V90=19.6Vrms、VHR=96.5%で
あった。
【0230】比較例3で使用した重合性組成物中の多官
能アクリレートの官能基指数が大きすぎるため、比較例
3で得た液晶デバイスは、駆動電圧が高いものであっ
た。
【0231】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0232】(比較例4)実施例1において、重合性組
成物中の単官能アクリレート「ラウリルアクリレート」
に代えて、「NKエステル M−230G」(新中村化
学社製の単官能アクリレート、官能基指数=0.09
4)を用いた以外は、実施例1と同様にして液晶デバイ
スを得た。
【0233】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=18.2
%、T100=86.1%、CR=4.73、V10=2.
1Vrms、V90=6.5Vrms、VHR=95.8%であ
った。
【0234】比較例4で使用した重合性組成物中の単官
能アクリレートの官能基指数が小さすぎるため、比較例
4で得た液晶デバイスは、コントラストが低いものであ
った。
【0235】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0236】(比較例5)実施例1において、重合性組
成物中の単官能アクリレート「ラウリルアクリレート」
に代えて、「n−ブチルアクリレート」(官能基指数=
0.781)を用いた以外は、実施例1と同様にして液
晶デバイスを得た。
【0237】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=10.5
%、T100=85.4%、CR=8.13、V10=3.
6Vrms、V90=12.4Vrms、VHR=93.5%で
あった。
【0238】比較例5で使用した重合性組成物中の多官
能アクリレートの官能基指数が大きすぎるため、比較例
5で得た液晶デバイスは、コントラストが低く、駆動電
圧が高いものであった。
【0239】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0240】(比較例6)比較例3において、12.0
ミクロンのガラスファイバー製スペーサーに代えて、5
0.0ミクロンのガラスファイバー製スペーサーを用い
た以外は、実施例2と同様にして液晶デバイスを得た。
【0241】このようにして得た液晶デバイスの印加電
圧と光透過率の関係を測定したところ、T0=0.7
%、T100=85.4%、CR=121.9、V10=3
3.3Vrms、V90=61.9Vrms、R=35.1%、
VHR=93.4%であり、反射率は30%以上と高い
ものであった。
【0242】比較例6で使用した重合性組成物中の多官
能アクリレートの官能基指数が大きすぎるため、比較例
6で得た液晶デバイスは、調光層の厚さが厚いので、駆
動電圧が極めて高いものであった。
【0243】また、この液晶デバイスの調光層を電子顕
微鏡で観察した結果、3次元網目状の透明性高分子物質
を確認することができた。
【0244】
【発明の効果】本発明の液晶デバイスは、大面積で薄膜
型のものであり、従来の液晶分散型の液晶デバイス或い
は液晶連続層型液晶デバイスと比べ、電圧保持率が高
く、かつ低電圧の駆動が可能であり、又、明るく高反射
率の表示が可能となり、そのため、LCD用のLSIの
使用が可能となり、アクティブ駆動やマトリックス駆動
ができ、より実用的である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/30 9279−4H 19/54 Z 9279−4H G02F 1/13 101 500 1/137 500 (72)発明者 藤澤 宣 千葉県印旛郡白井町けやき台2−2 プラ ザ西白井2−5−206

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極層を有する少なくとも一方が透明な
    2枚の基板と、これらの基板間に支持された調光層とを
    有し、前記調光層が液晶材料及び透明性高分子物質を含
    有する液晶デバイスにおいて、 (1)前記液晶材料が、(a)誘電率異方性Δεが−1
    〜2の範囲にある化合物及び(b)誘電率異方性Δεが
    19〜45の範囲にある化合物を含有し、誘電率異方性
    Δεが8〜25の範囲にある液晶組成物であり、 (2)前記透明性高分子物質が、(a)式 【数1】 で表わされる官能基指数が0.30〜0.80の範囲に
    ある多官能型(メタ)アクリレート及び(b)官能基指
    数が0.15〜0.70の範囲にある単官能型(メタ)
    アクリレートを含有する重合性組成物を重合して成る透
    明性高分子物質であることを特徴とする液晶デバイス。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の単官能型(メタ)アクリ
    レートが、(a)一般式(I) 【化1】R−O−A (式中、Rは炭素原子数6〜30の分岐基を有していて
    もよいアルキル基を表わし、Aは−CO−CH=CH2
    又は−CO−C(CH3)=CH2を表わす。)で表わさ
    れるアルキル(メタ)アクリレート、(b)一般式(I
    I) 【化2】R1−O−(R2−O)n−O−A (式中、R1 は炭素原子数1〜23の分岐基を有してい
    てもよいアルキル基を表わし、R2 は炭素原子数2〜1
    0の分岐基を有していてもよいアルキレン基を表わし、
    nは1〜23の整数を表わし、Aは−CO−CH=CH
    2又は−CO−C(CH3)=CH2を表わす。)で表わ
    される末端アルキル基置換ポリアルキレングリコール
    (メタ)アクリレート、(c)一般式(III) 【化3】 (式中、R3 は水素原子又は炭素原子数1〜23の分岐
    基を有していてもよいアルキル基を表わし、R4 は炭素
    原子数2〜10の分岐基を有していてもよいアルキレン
    基を表わし、Qは−O−又は−COO−又は−OCO−
    を表わし、nは0〜23の整数を表わし、Aは−CO−
    CH=CH2又は−CO−C(CH3)=CH2を表わ
    す。)で表わされるアルキル置換フェノキシポリアルキ
    レングリコール(メタ)アクリレート又はポリアルキレ
    ングリコールの(メタ)アクリル酸安息香酸エステルか
    ら成る群から選ばれる請求項1記載の液晶デバイス。
  3. 【請求項3】 前記液晶材料がトラン系液晶化合物を含
    有する請求項1及び2記載の液晶デバイス
  4. 【請求項4】 前記液晶材料の(a)誘電率異方性Δε
    が−1〜2の範囲にある化合物が一般式(IV) 【化4】 (式中、R5は炭素原子数が2〜7の直鎖状アルキル基
    を表わし、R6は炭素原子数が2〜7の直鎖状アルキル
    基又はアルコキシル基を表わし、 X1は水素原子又はメ
    チル基を表わす。)で表わされる化合物、一般式(V) 【化5】 (式中、R7は炭素原子数が2〜7の直鎖状アルキル基
    を表わし、R8は炭素原子数が2〜7の直鎖状アルキル
    基又はアルコキシル基を表わし、 X2は水素原子又はメ
    チル基を表わし、 X3は単結合、−CH2CH2−又は−
    COO−を表わす。)で表わされる化合物、一般式(V
    I) 【化6】 (式中、R13及びR14は各々独立的に炭素原子数が1〜
    7の直鎖状アルキル基又はアルコキシル基を表わす。)
    で表わされる化合物及び一般式(VII) 【化7】 (式中、R15及びR16は各々独立的に炭素原子数が1〜
    7の直鎖状アルキル基又はアルコキシル基を表わす。)
    で表わされる化合物からなる群から選ばれ、(b)誘電
    率異方性Δεが19〜45の範囲にある化合物が、一般
    式(VIII) 【化8】 (式中、 R9は炭素原子数が2〜7の直鎖状アルキル基
    又はアルコキシル基を表わし、X4は水素原子又はフッ
    素原子を表わす。)で表わされる化合物、一般式(IX) 【化9】 (式中、R10は炭素原子数が2〜7の直鎖状アルキル基
    又はアルケニル基を表わし、X5は水素原子又はフッ素
    原子を表わす。)で表わされる化合物及び一般式(X) 【化10】 [式中、R11は炭素原子数が2〜7の直鎖状アルキル
    基、アルケニル基又は一般式 【化11】R12−O−(CH2m− (式中、R12は炭素原子数が1〜3の直鎖状アルキル基
    を表わし、mは2〜5の整数を表わす。)で表わされる
    基を表わし、qは0又は1を表わす。]で表わされる化
    合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1
    又は2記載の液晶デバイス。
  5. 【請求項5】 液晶材料中に、誘電率異方性Δεが−1
    〜2の範囲にある化合物を30〜70重量%の範囲で含
    有し、誘電率異方性Δεが19〜45の範囲にある化合
    物を10〜45重量%の範囲で含有する請求項1、2、
    3又は4記載の液晶デバイス。
  6. 【請求項6】 調光層が、液晶材料の連続層中に三次元
    網目状の透明性高分子物質を有するものであることを特
    徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の液晶デバイ
    ス。
  7. 【請求項7】 調光層の厚さが、8〜80ミクロンの範
    囲であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又
    は6記載の液晶デバイス。
  8. 【請求項8】 調光層の厚さが、25〜80ミクロンの
    範囲であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5
    又は6記載の液晶デバイス。
  9. 【請求項9】 電極層を有する少なくとも一方が透明な
    2枚の基板間に、 (1)(a)誘電率異方性Δεが−1〜2の範囲にある
    化合物及び(b)誘電率異方性Δεが19〜45の範囲
    にある化合物を含有し、誘電率異方性Δεが8〜25の
    範囲にある液晶材料、 (2)式 【数2】 で表わされる官能基指数が0.30〜0.80の範囲に
    ある多官能型(メタ)アクリレート及び官能基指数が
    0.15〜0.70の範囲にある単官能型(メタ)アク
    リレートを含有する光重合性組成物及び (3)光重合開始剤を含有する調光層形成材料を介在さ
    せ、この調光層形成材料の均一溶液状態で活性光線を照
    射して前記重合性組成物を重合させることによって、液
    晶材料及び透明性高分子物質を含有する調光層を形成す
    る請求項1記載の液晶デバイスの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006308883A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Dainippon Ink & Chem Inc 高分子分散型液晶表示素子用組成物及び高分子分散型液晶表示素子
US7248318B2 (en) 2002-05-31 2007-07-24 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and method of producing the same
CN100424575C (zh) * 1995-08-11 2008-10-08 夏普株式会社 透射型液晶显示器件
JP2020067498A (ja) * 2018-10-22 2020-04-30 凸版印刷株式会社 調光フィルム、及びそれを用いた調光装置並びに合わせガラス

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