JPH08109818A - ディーゼル内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

ディーゼル内燃機関の排気浄化装置

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JPH08109818A
JPH08109818A JP6245079A JP24507994A JPH08109818A JP H08109818 A JPH08109818 A JP H08109818A JP 6245079 A JP6245079 A JP 6245079A JP 24507994 A JP24507994 A JP 24507994A JP H08109818 A JPH08109818 A JP H08109818A
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隆之 戸谷
Nobushi Yasuura
信史 保浦
Hideji Yoshida
秀治 吉田
Keiichi Kato
恵一 加藤
Kotaro Hayashi
孝太郎 林
Masahito Shibata
正仁 柴田
Makoto Mizutani
誠 水谷
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルタの圧損特性および温度特性を考慮し
てフィルタに溜まった微粒子の捕集量を示す補正差圧を
求め、フィルタの再生処理を行う。 【構成】 ディーゼル内燃機関1の排気系に設置されて
排気ガスの微粒子を捕集し、かつ層流特性を有するフィ
ルタ7を具備し、熱線式流量センサ3、圧力センサ8、
9および温度センサ10、11からのセンサ信号によ
り、フィルタ7の差圧、フィルタ7の通過体積流量およ
びフィルタの温度を求め、フィルタの圧損に起因する体
積流量ー差圧特性およびフィルタの温度に起因する体積
流量ー差圧特性に基づき、検出した差圧を、体積流量お
よびフィルタ温度により補正して補正差圧を演算し、こ
の演算した補正差圧に基づいてフィルタの再生処理を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼル内燃機関の
排気浄化装置であって、特に排気ガスが通過するフィル
タの層流特性に基づきフィルタに溜まった微粒子捕集量
の検出精度を向上させたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼル内燃機関において、排
気ガスの微粒子(パティキュレイト)の捕集量を検出す
るものとしてDPF(Diesel Particulate Filter )シ
ステムがある。これは、排気ガスが通過するフィルタの
層流特性を利用するものであり、フィルタを通過する体
積流量が差圧(圧力差)に比例する数1を利用するもの
である。
【0003】
【数1】V=A×ΔP=(A0 +Ap)×ΔP ここで、Vは体積流量、ΔPは差圧、Aは通気抵抗であ
る。但し、通気抵抗はフィルタの初期圧損によるもの
(A0 )と微粒子捕集量によるもの(Ap)で決められ
る。
【0004】そして、A0 <<Apならば、実質的にフ
ィルタに溜まった微粒子捕集量は、Apおよびフィルタ
間に生じる差圧(圧力差)より算出される。その際、同
一捕集量でも運転条件(体積流量の条件)によって、発
生差圧が異なるので、これを常に基準状態に補正する必
要がある。このため、ある捕集量のもとで体積流量Vが
フィルタに流入したときフィルタ間の差圧がΔPであっ
たとし、またある運転条件を基準としたときの基準体積
流量がVstdであるとすると、このときの補正された
差圧(以下、補正差圧という)ΔP1は数2で表され
る。
【0005】
【数2】ΔP1=ΔP×Vstd/V このようにして、補正差圧ΔP1は、フィルタの微粒子
捕集量が一定ならば、体積流量が変化しても一定値にな
る。かくして、補正差圧ΔP1が微粒子捕集量と1対1
に対応して補正差圧ΔP1から微粒子捕集量が得られ
る。
【0006】しかしながら、フィルタの圧損により排気
ガスが通過するフィルタの層流特性が少しずれる場合が
ある。図2は、フィルタの圧損に起因する層流特性に少
しずれがある場合におけるフィルタの体積流量Vー差圧
ΔP特性(フィルタ特性)を示すグラフである。この図
において、点線はフィルタの圧損による影響が少ない理
想的フィルタ特性(層流性)による体積流量−差圧特性
を示し、実線は実際にフィルタによる圧損による影響が
ある体積流量−差圧特性を示している。このように、フ
ィルタに圧損があると、補正差圧ΔP1を上記数2によ
り算出すると、誤差が大きくなる。
【0007】そこで、本発明者等は、補正差圧ΔP1の
算出において、このフィルタ特性を加味することによ
り、上記問題を解決するものを提案した(特願平5−1
70580号)。このものにおける補正差圧ΔP1の算
出は数3により行われる。
【0008】
【数3】ΔP1=ΔP×(Vstd/V)1/a ここで、ΔPは前記のフィルタの差圧、Vはフィルタの
前記通過体積流量、Vstdは基準の体積流量、aは前
記通過体積流量Vと前記差圧との特性、すなわちフィル
タ特性に基ずく係数で、0.5<a<1である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように補正差圧
計算にフィルタ特性を考慮に入れることにより補正差圧
の精度を大幅に向上させることができる。しかしなが
ら、これでも完全に補正することが出来ず、運転条件に
より補正差圧ΔPがずれることが判明した。すなわち、
フィルタ特性を考慮に入れて補正差圧を求めるようにし
ても、運転条件を変化させた場合に補正差圧ΔP1が変
化することが判明した。
【0010】この運転条件の変化による補正差圧ΔP1
の変化について図3を用いて説明する。まず、基準運転
条件Aで運転すると、フィルタには微粒子が捕集される
ため補正差圧ΔP1値は上昇する。その後、別の運転条
件Bにし、ある程度、時間が経過したら運転条件を基準
運転条件Aに戻す。この一連の運転中の補正差圧値ΔP
1は図3(b)に示すように変化する。なお、図3
(a)はフィルタ特性を考慮に入れない場合の補正差圧
ΔP1の変化を示している。このように、フィルタ特性
を考慮に入れることにより補正差圧の精度を向上させる
ことができるものの、運転条件により補正差圧ΔP1に
ずれが生じてしまう。
【0011】従って、微粒子が適切な量になった時に、
定期的に燃焼(フィルタの安定再生)させるためには、
微粒子の捕集量(補正差圧)を精度よく検出しなければ
ならず、上記数3によるフィルタ特性を考慮に入れた補
正差圧の算出では、まだ不十分である。上記のような運
転条件によるずれについて、本発明者等は、種々につい
て検討したところ、フィルタ特性に温度特性があり、フ
ィルタの温度によりフィルタの圧損特性が変化し、補正
差圧ΔP1の算出に誤差が生じるためであることを見い
出した。
【0012】図4に、異なる運転条件C、D(捕集量は
同一の時)で、フィルタに流入する排気ガスの体積流量
が同一の場合の、体積流量V、フィルタ温度Tf、差圧
ΔPの変化を示す。排気ガスの体積流量が同一であるた
めフィルタ間に発生する差圧は同一のはずであるが、運
転条件が異なるため排気ガス温度が異なり、これによっ
てフィルタ特性も異なり、発生する差圧に違いが出てい
ることが分かる。
【0013】従って、数3において、体積流量Vが同一
のため、(Vstd/V)1 /aの部分)はそれらの運転
条件C、Dにおいて同じになるが、差圧ΔPが異なるた
め補正差圧ΔP1の値に違いが生じる。図5に、運転条
件を変化(フィルタ温度を変化)させた時の、フィルタ
特性のずれの様子を示す。実線は基準運転条件時のフィ
ルタ温度T0 の場合のフィルタ特性である。基準運転条
件より負荷の高い運転条件の場合、排気ガス温度は上昇
し、フィルタ温度も上昇する。すると、フィルタおよび
パティキュレートの温度特性により圧損が減少し、フィ
ルタ特性は点線のように下にずれる。逆に、基準運転条
件より負荷の低い運転条件の場合はフィルタ特性は2点
鎖線のように上にずれる。但し、ずれ量は温度に対して
ほぼ線形である。
【0014】このように運転条件が変化すると、排気ガ
ス温度が変化し、フィルタの温度も変化する。フィルタ
には温度特性があるため運転条件が変化するごとにフィ
ルタ特性がずれ、補正差圧に誤差が生じる。本発明は上
記問題に鑑みてなされたもので、フィルタの温度特性を
考慮してフィルタに溜まった微粒子の捕集量を示す補正
差圧を求め、フィルタの再生処理を行うようにすること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、請求項1に記載の発明においては、ディーゼ
ル内燃機関(1)の排気系に設置されて排気ガスの微粒
子を捕集し、かつ層流特性を有するフィルタ(7)を具
備したディーゼル内燃機関の排気浄化装置であって、前
記フィルタ(7)を通過する排気ガスの体積流量と、前
記フィルタ(7)の間の差圧とを求め、基準の体積流量
に対する前記通過排気ガスの体積流量で前記差圧を補正
した補正差圧を検出する捕集量検出手段(3,8〜1
4,102〜108)を備え、この検出した補正差圧に
基づいて前記フィルタ(7)の再生処理を行うようにし
たディーゼル内燃機関の排気浄化装置において、前記捕
集量検出手段(3,8〜14,ステップ102〜10
8)は、前記フィルタ(7)の温度を検出するフィルタ
温度検出手段(10,11,105)を有し、この検出
したフィルタ温度にて前記補正差圧を温度補正すること
を特徴としている。
【0016】請求項2に記載の発明においては、ディー
ゼル内燃機関(1)の排気系に設置されて排気ガスの微
粒子を捕集し、かつ層流特性を有するフィルタ(7)を
具備したディーゼル内燃機関の排気浄化装置において、
前記フィルタ(7)を通過する体積流量を求める体積流
量検出手段(104)と、前記フィルタ(7)の間の差
圧を求める差圧検出手段(103)と、前記フィルタ
(7)の温度を検出するフィルタ温度検出手段(10
5)と、前記フィルタ(7)の圧損に起因する体積流量
ー差圧特性および前記フィルタ(7)の温度に起因する
体積流量ー差圧特性に基づき、前記検出した差圧を、前
記検出した体積流量およびフィルタ温度により補正し
て、補正差圧を演算する補正差圧演算手段(106〜1
08)を備え、前記演算した補正差圧に基づいて前記フ
ィルタ(7)の再生処理を行うようにしたことを特徴と
している。
【0017】上記の補正差圧ΔP1は、後述する実施例
においては、以下の数4により求められる。
【0018】
【数4】ΔP1=ΔP×(Vstd/V)1/a ×(1+
(Tf−T0 )×Kt) ここで、ΔPは前述のフィルタ特性、Vはフィルタ
(7)の通過体積流量、Vstdは基準の体積流量、a
はフィルタ温度T0 (基準運転条件時のフィルタ温度)
時の前記通過体積流量Vと前記差圧との特性(フィルタ
特性)に基づく係数、Tfはフィルタ温度、T0 は基準
運転条件時のフィルタ温度、Ktはフィルタ特性の温度
特性を補正する係数である。
【0019】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記補正差圧演算手段(106〜1
08)は、前記フィルタ(7)の圧損に起因する体積流
量ー差圧特性を、体積流量ー基準の差圧に対する差圧特
性に規格化して前記フィルタの圧損に対する前記差圧の
補正を行うことを特徴としている。
【0020】請求項4に記載の発明では、請求項1乃至
3のいずれか1つに記載の発明において、前記フィルタ
温度検出手段(105)は、前記フィルタ(7)に流入
する排気温度と流出する排気温度の平均値により前記フ
ィルタ(7)の温度を検出することを特徴としている。
【0021】なお、上記各手段のカッコ内の符号は、後
述する実施例記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0022】
【発明の作用効果】請求項1に記載の発明によれば、フ
ィルタを通過する排気ガスの体積流量と、フィルタの間
の差圧とを求め、基準の体積流量に対する前記通過排気
ガスの体積流量で差圧を補正した補正差圧を検出し、こ
の検出した補正差圧に基づいてフィルタの再生処理を行
うようにしている。
【0023】さらに、フィルタの温度を検出し、この検
出したフィルタ温度にて前記補正差圧を温度補正してい
る。従って、フィルタの温度により、補正差圧がずれる
のを補正しているから、種々の運転条件によりフィルタ
温度が変化する状態が発生しても、それを考慮した補正
差圧を得ることにより、運転条件の変化に係わらず正し
くフィルタの再生処理を行うことができる。
【0024】請求項2に記載の発明によれば、フィルタ
の圧損に起因する体積流量ー差圧特性およびフィルタの
温度に起因する体積流量ー差圧特性に基づき、検出した
差圧を、検出した体積流量およびフィルタ温度により補
正して補正差圧を演算し、この演算した補正差圧に基づ
いてフィルタの再生処理を行うようにしている。従っ
て、フィルタの圧損特性および温度特性を考慮して正確
な補正差圧を得るこができ、これによりフィルタの再生
処理を正しく行うことができる。
【0025】請求項3に記載の発明においては、フィル
タの圧損に起因する体積流量ー差圧特性を、体積流量ー
基準の差圧に対する差圧特性に規格化してフィルタの圧
損に対する差圧の補正を行っている。従って、このよう
な規格化により、捕集量によらず1つの特性にてフィル
タの圧損に対する差圧の補正を行うことができる。
【0026】請求項4に記載の発明では、フィルタに流
入する排気温度と流出する排気温度の平均値によりフィ
ルタの温度を検出している。従って、フィルタの平均温
度をほぼ正確に把握して、上記請求項1乃至3に記載の
発明を適切に実施することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例について説明
する。図1は、本発明の一実施例を示すディーゼル内燃
機関の排気浄化装置の概略構成図である。但し、図1は
ディーゼルエンジンの排気系に設けられた排気浄化装置
の捕集量検出(補正差圧算出)に関する部分のみを抜粋
した構成からなる。
【0028】ディーゼルエンジン1の吸入側にはエアク
リーナ2が設けられており、その吸入流量を検知するた
めの熱線式流量センサ3がエアクリーナ2からディーゼ
ルエンジン1への流路の途中に設けられている。ディー
ゼルエンジン1の排気管4には排気浄化装置5が設けら
れている。排気浄化装置5は排気管4に連結されている
ハウジング6を有している。ハウジング6の中にはセラ
ミック多孔からなるフィルタ7が設置されており、それ
に排気ガスが通過することにより排気ガスに含まれる微
粒子が捕集される。
【0029】フィルタ7の目詰まり防止のため、フィル
タ7の微粒子の捕集量が検出され、捕集量がある値に達
したら、フィルタ7に捕集された微粒子は図示しない加
熱装置で燃焼再生される。排気浄化装置5には、フィル
タ7のディーゼルエンジン1側の絶対圧力(前圧)を検
知するための圧力センサ8、フィルタ7の排気側の絶対
圧力(後圧)を検知するための圧力センサ9が設けられ
ている。また、ディーゼルエンジン1からフィルタ7に
流れ込む排気絶対温度(入ガス温度)を検知するための
温度センサ10、フィルタ7から流出する排気絶対温度
(出ガス温度)を検知するための温度センサ11が設け
られている。
【0030】そして、各センサからの信号は電子制御ユ
ニット(ECU)12に入力される。このECU12内
にはCPU13が設けられており、各センサ信号は最終
的にはCPU13に入力される。また、このCPU13
には、微粒子の捕集量を演算する捕集量演算部14が設
けられている。この捕集量演算部14による演算を詳細
に説明する。
【0031】まず、捕集量演算部14ではフィルタ7に
流入する体積流量Vを熱線式流量センサ3の吸入流量と
圧力センサ8の前圧、温度センサ10の入ガス温度と温
度センサ11の出ガス温度の平均温度より、公知の演算
方法を用いて求める。また、圧力センサ8及び9の前圧
から後圧を引くことによりフィルタ7の差圧(ΔP)が
得られる。フィルタ温度は温度センサ10及び11の入
ガス温度と出ガス温度の平均温度より得られ、これによ
りフィルタ7の平均温度をほぼ正確に把握することがで
きる。このようにして捕集量演算部14で、ある微粒子
の捕集量で、ある運転条件下の体積流量と差圧とフィル
タ温度が求められる。
【0032】体積流量が得られると、フィルタ特性に基
づく差圧補正値が求められる。数4における(Vstd
/V)1/a の部分である。この差圧補正値を数5のよう
に定義する。
【0033】
【数5】F=(Vstd/V)1/a ここで、Fは係数であり、フィルタ7に流入する排気ガ
スの体積流量をパラメータとしたフィルタ特性に基づく
差圧補正値と言える。但し、CPU13でこのような演
算を行うのは困難であるため体積流量Vをパラメータと
した2次元マップにより差圧補正値Fを求める。マップ
はフィルタ特性より求める。
【0034】図6(a)にある捕集量のもとで測定した
フィルタ7の体積流量−差圧特性、つまりフィルタ特性
を示す。ここで、Vstdは基準運転条件時の体積流量
で、そのときに発生した差圧をΔPstdとする。この
特性を基準運転条件ΔPstdで規格化したフィルタ特
性を図6(b)に示す。この規格化した値をKpとす
る。
【0035】ここで、数3におけるΔP1はΔPstd
であるので、数3より、ΔP/ΔPstd=1/(Vs
td/V)1/a となる。また、ΔP/ΔPstd=Kp
であるため、これと数5により、Kp=1/Fとなる。
但し、このフィルタ特性は捕集量に依存しない。つま
り、フィルタ特性は無次元である。よって、数5は実際
の演算では数6のように行う。
【0036】
【数6】F=1/MAP(V) ここで、MAP(V)は、体積流量Vをパラメータと
し、図6(b)に示す関数により求めた差圧補正値Kp
である。上記のような規格化をしない場合には、捕集量
毎に図6(a)のマップをそれぞれ用意しておく必要が
あるが、上記のように規格化することにより、捕集量に
よらず1つのマップで値を求めることができる。
【0037】また、捕集量演算部14では、フィルタ温
度(温度センサ10及び11の入ガス温度と出ガス温度
の平均温度)よりフィルタ特性の温度係数補正値が求め
られる。数4における1+(Tf−T0 )×Ktの部分
である。フィルタ特性は基準運転状態時のもので温度は
T0 である。これよりフィルタ温度Tfが高い場合、つ
まりTf>T0 の時、前述したように実際のフィルタ特
性値Kpは、ECU12内で持つ基準運転条件時のフィ
ルタ特性値よりも低くなり、補正差圧値ΔP1は少なめ
の値になる。このため、1+(Tf−T0 )×Ktの式
で、フィルタ特性の温度による変化によって生じる補正
差圧ΔP1の誤差を補正する。すなわち、Tf>T0 の
時、1+(Tf−T0 )×Ktが>1となり、マイナス
側に発生する補正差圧ΔP1の誤差を補正する。Tf<
T0 の時は前述した場合と逆の方向に補正する。
【0038】よって、捕集量演算部14では数4の計算
を数7のように演算することによって実現している。
【0039】
【数7】ΔP1=ΔP/MAP(V)×(1+(Tf−
T0 )×Kt) ここで、ΔPは前記フィルタ特性、MAP(V)はフィ
ルタ7の通過体積流量Vをパラメータとした関数で基準
運転条件時におけるフィルタ温度のもとでのフィルタ特
性をもとにした差圧補正係数、Tfはフィルタ温度、T
0 は基準運転条件時のフィルタ温度、Ktはフィルタ特
性の温度特性を補正する係数を表す。
【0040】上記した捕集量演算部14の処理を含むC
PU13での演算処理について図7に示すフローチャー
トを基に説明する。まず、ステップ101にて再生中で
あるか否かを判定する。後述する再生制御中でなけれ
ば、ステップ102に進み、センサ3,8〜11からの
センサ値を取り込む。
【0041】次のステップ103では、圧力センサ8及
び9にてそれぞれ検出した前圧から後圧を引くことによ
りフィルタ7の差圧ΔPを求め、ステップ104では、
熱線式流量センサ3の吸入流量と圧力センサ8の前圧、
温度センサ10の入ガス温度と温度センサ11の出ガス
温度の平均温度より体積流量Vを求める。ステップ10
5では、温度センサ10及び11の入ガス温度と出ガス
温度の平均温度よりフィルタ温度Tfを求める。
【0042】この後、ステップ106にて、図6(b)
に示す関数により体積流量VからMAP(V)を求め、
ステップ107にて、フィルタ温度Tfから温度補正値
1+(Tf−T0 )×Ktを算出する。そして、ステッ
プ108に進み、上記数7を用いて補正差圧ΔP1を算
出する。なお、上記ステップ102〜108の演算処理
が、上述した捕集量演算部14の処理に該当する。
【0043】この補正差圧ΔP1を設定値と比較するこ
とにより、フィルタ7の再生が必要か否かがステップ1
09にて判定される。この判定がYESになると、ステ
ップ110にて再生制御要求フラグが設定される。この
フラグが設定されると、再生制御ルーチン200では、
公知のフィルタ再生制御、すなわち図示しない加熱装置
およびエアポンプを所定時間作動させて、フィルタ7に
捕集された微粒子を燃焼させる。再生制御フラグが設定
されていない間は、この再生制御ルーチン200では何
も制御を行わない。
【0044】図3(c)に、上述したフィルタ特性の温
度特性を加味した補正差圧ΔP1について、運転条件を
変化させた場合の測定結果を示す。この図から明らかな
ように、図3(a),(b)に示すものよりかなり精度
が向上している。従って、本実施例によれば、微粒子の
捕集量が正確に把握され、微粒子が適切な量で定期的に
燃焼できるので、フィルタ7、加熱装置の耐久性を向上
させることができる。
【0045】なお、上記実施例では、差圧補正とフィル
タ温度による補正とを行うものを示したが、フィルタ温
度のみによる補正でも十分効果があるものであり、この
もののみでも発明を認識しうるものである。また、図7
に示すフローチャートに示す各ステップはそれぞれの機
能を実現する機能実現手段として構成されるものであ
り、これらの機能実現手段により、上記したコンピュー
タ制御のみならず、ハードロジック構成によっても本発
明を構成し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るディーゼル内燃機関の排
気浄化装置の概略構成を示す図である。
【図2】フィルタの圧損に起因するフィルタの体積流量
ー差圧特性を示すグラフである。
【図3】運転条件を変化させた場合の補正差圧の変化を
示す図であり、(a)はフィルタ特性を考慮しない場
合、(b)はフィルタ特性を考慮した場合、(c)は本
実施例による場合を示している。
【図4】異なる運転条件での、体積流量、フィルタ温
度、差圧の変化を示す図である。
【図5】フィルタ温度に起因するフィルタの体積流量ー
差圧特性を示すグラフである。
【図6】フィルタ特性を示すグラフであり、(a)はあ
る捕集量のもとで測定したフィルタの体積流量ー差圧特
性を示し、(b)は規格化したフィルタの体積流量ー差
圧特性を示している。
【図7】捕集量演算等のCPUで行う演算処理を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン 2 エアクリーナ 3 熱線式流量センサ 4 排気管 5 排気浄化装置 6 ハウジング 7 フィルタ 8,9 圧力センサ 10,11 温度センサ 12 電子制御ユニット(ECU) 13 中央演算処理装置(CPU) 14 捕集量演算部
フロントページの続き (72)発明者 吉田 秀治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 加藤 恵一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 林 孝太郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 柴田 正仁 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 水谷 誠 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼル内燃機関の排気系に設置され
    て排気ガスの微粒子を捕集し、かつ層流特性を有するフ
    ィルタを具備したディーゼル内燃機関の排気浄化装置で
    あって、 前記フィルタを通過する排気ガスの体積流量と、前記フ
    ィルタの間の差圧とを求め、基準の体積流量に対する前
    記通過排気ガスの体積流量で前記差圧を補正した補正差
    圧を検出する捕集量検出手段を備え、この検出した補正
    差圧に基づいて前記フィルタの再生処理を行うようにし
    たディーゼル内燃機関の排気浄化装置において、 前記捕集量検出手段は、前記フィルタの温度を検出する
    フィルタ温度検出手段を有し、この検出したフィルタ温
    度にて前記補正差圧を温度補正することを特徴とするデ
    ィーゼル内燃機関の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 ディーゼル内燃機関の排気系に設置され
    て排気ガスの微粒子を捕集し、かつ層流特性を有するフ
    ィルタを具備したディーゼル内燃機関の排気浄化装置に
    おいて、 前記フィルタを通過する体積流量を求める体積流量検出
    手段と、 前記フィルタの間の差圧を求める差圧検出手段と、 前記フィルタの温度を検出するフィルタ温度検出手段
    と、 前記フィルタの圧損に起因する体積流量ー差圧特性およ
    び前記フィルタの温度に起因する体積流量ー差圧特性に
    基づき、前記検出した差圧を、前記検出した体積流量お
    よびフィルタ温度により補正して、補正差圧を演算する
    補正差圧演算手段を備え、 前記演算した補正差圧に基づいて前記フィルタの再生処
    理を行うようにしたことを特徴とするディーゼル内燃機
    関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記補正差圧演算手段は、前記フィルタ
    の圧損に起因する体積流量ー差圧特性を、体積流量ー基
    準の差圧に対する差圧特性に規格化して前記フィルタの
    圧損に対する前記差圧の補正を行うことを特徴とする請
    求項2に記載のディーゼル内燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ温度検出手段は、前記フィ
    ルタに流入する排気温度と流出する排気温度の平均値に
    より前記フィルタの温度を検出することを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれか1つに記載のディーゼル内燃機
    関の排気浄化装置。
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