JPH08109174A - チアゾリジン−2−オン誘導体 - Google Patents

チアゾリジン−2−オン誘導体

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JPH08109174A
JPH08109174A JP24428194A JP24428194A JPH08109174A JP H08109174 A JPH08109174 A JP H08109174A JP 24428194 A JP24428194 A JP 24428194A JP 24428194 A JP24428194 A JP 24428194A JP H08109174 A JPH08109174 A JP H08109174A
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JP
Japan
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group
carbon atoms
derivative
carboxymethyl
salt
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Application number
JP24428194A
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English (en)
Inventor
Atsushi Sugimoto
篤 杉本
Shinichi Matsui
真一 松井
Morizo Taira
盛三 平良
Taro Ushijima
太郎 牛島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Breweries Ltd
Torii Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Asahi Breweries Ltd
Torii Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 アルドース還元酵素阻害活性を有する新規な
チアゾリジン−2−オン誘導体を提供する。 【構成】 下記式(I) 〔式中、RはC1〜7アルキル基、C4〜7シクロア
ルキル基、置換されていてもよいフェニル基などを示
す〕で表されるチアゾリジン−2−オン誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルドース還元酵素阻
害活性を有する新規なチアゾリジン−2−オン誘導体に
関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病は何らかの原因で糖代謝に異常を
きたし、血糖値が上昇し、それとともに種々の余病を併
発する病気である。糖尿病の進行に伴って見られる種々
の合併症発症の初期の細胞傷害に、アルドース還元酵素
を介した機構が関与していると考えられている。細胞内
に取り込まれたグルコースは解糖系へのヘキソキナーゼ
により代謝され、ポリオール代謝系の関与は少ない。し
かし、糖尿病により高血糖状態になるとインスリン非依
存性のグルコース取り込みを行う組織(例えば水晶体、
網膜、末梢神経)では細胞内グルコースが上昇し、ヘキ
ソキナーゼによるグルコース利用が限界に達するため過
剰のグルコースは細胞質中のアルドース還元酵素により
ソルビトールに変換される。ソルビトールは細胞外に出
にくく、またソルビトールデヒドロゲナーゼによりフル
クトースに変換される速度が遅いことから、細胞内に蓄
積されて細胞内浸透圧を上昇せしめ、細胞浮腫を引き起
こすことにより、細胞機能に異常を来すことになる。
【0003】また、アルドース還元酵素阻害剤をラット
に用いることにより、グルコースがソルビトールに変換
することを阻害し、組織内ソルビトール含量が低下し神
経伝達速度の改善が認められることが知られている。例
えばローダニンの誘導体である(E)−5−[(E)−
2−メチル−3−フェニルプロペニリデン]ローダニン
−3−酢酸はアルドース還元酵素阻害活性を示し、糖尿
病性神経症の治療剤として用いられている。また、これ
と類似のローダニン骨格やチアゾリジン−2−オン骨格
を有する化合物についてもアルドース還元酵素阻害活性
糖尿病合併症の治療薬として有用であることが知られて
いる(特開昭57−28073、特開昭57−2807
4、特開昭57−28075、特開昭57−4047
8、特開昭60−156378、特開昭61−5617
5、特開昭64−71873、特開平2−12487
8、特開平2−28168)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、チアゾリ
ジン−2−オン誘導体のアルドース還元酵素阻害作用に
ついて検討し、強い酵素阻害活性の化合物を創製すべく
研究し、新規な4−チオキソあるいは4−オキソチアゾ
リジン−2−オン誘導体が強いアルドース還元酵素阻害
作用を有することを見出した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【化2】 式中、R1は(1)炭素数1から7のアルキル基、
(2)炭素数4から7のシクロアルキル基、(3)置換
されていないか少なくとも1個の(a)ハロゲン原子、
(b)トリフルオロメチル基、(c)水酸基、(d)ニ
トロ基、(e)カルボキシル基、(f)炭素数1から4
のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、(g)
炭素数1から8のアルキル基、アルコキシ基、(h)フ
ェニル基、(i)フェノキシ基、(j)ベンジロキシ
基、(k)メチレンジオキシ基、(l)エチレンジオキ
シ基、または(m)シアノ基で置換されているフェニ
ル、ナフチル基、もしくはアントリル基、(4)少なく
とも窒素、酸素、硫黄原子のうちいずれか一種を一個以
上含む単環状もしくは二環状複素環、または(5)Ph
−CH=CR2 (R2は水素原子、あるいは炭素数1か
ら4のアルキル基を表す)を表し、そして、Xは酸素あ
るいは硫黄原子を表す、で示されるチアゾリジン−2−
オン誘導体、またはその無毒性塩に関する。
【0006】特許請求の範囲を含む本明細書中のアルキ
ル基は、直鎖または分枝鎖アルキル基を意味する。例え
ばイソプロピル、n−ブチル、sec−ブチルなどであ
る。R1が表す置換されていないか少なくとも1個の
(a)から(m)の置換基で置換されているフェニル基
としては、フェニル、2−、3−または4−ブロモフェ
ニル、2−、3−または4−ヨードフェニル、2−、3
−または4−クロロフェニル、2−、3−または4−ヒ
ドロキシフェニル、2−、3−または4−ニトロフェニ
ル、2−、3−または4−カルボキシフェニル、2−、
3−または4−アミノフェニル、4−(N,N−ジメチ
ル)アミノフェニル、4−(N,N−ジエチル)アミノ
フェニル、2−、3−または4−シアノフェニル、2
−、3−又は4−トリル、2−、3−または4−エチル
フェニル、2−、3−または4−イソプロピルフェニ
ル、2−、3−または4−tert−ブチルフェニル、
4−sec−ブチルフェニル、2−、3−または4−n
−ブチルフェニル、2−、4−ジメチルフェニル、2、
5−ジメチルフェニル、2−、3−または4−メトキシ
フェニル、2−、3−または4−エトキシフェニル、2
−、3−または4−ブトキシフェニル、2−、3−また
は4−ペントキシフェニル、2−、3−、または4−ヘ
キシロキシフェニル、2−、3−、または4−フェノキ
シフェニル、2−、3−、または4−ベンジロキシフェ
ニル、3、4−ジメトキシフェニル、3、4、5−トリ
メトキシフェニル、4−ビフェニル、3、4−メチレン
ジオキシフェニル、3、4−エチレンジオキシフェニ
ル、4−(3−メトキシフェニロキシ)メチルフェニル
等が挙げられる。
【0007】R1が表す置換されていないか少なくとも
1個の(a)ないし(m)の置換基で置換されているナ
フチル基としては、1−ナフチル、2−ナフチル、2−
メトキシ−1−ナフチル、4−メトキシ−1−ナフチ
ル、6−メトキシ−2−ナフチル等が挙げられる。
【0008】少なくとも窒素、酸素、硫黄のうちいずれ
か一種を含む複素環基としてはキノリン、インドール、
ピリジン、ピロール、フラン、チオフェンが挙げられ
る。
【0009】R1が表す好ましい複素環基は、少なくと
も窒素、酸素、または硫黄原子のうちいずれか一種を一
個以上含む単環性もしくは二環性の複素環基、より好ま
しくは芳香族性の複素環基であり、それらは無置換でも
前述の置換基で適当に置換されていてもよい。
【0010】好ましいR1は、イソプロピル、ブチル、
シクロヘキシル、9−アントリル、2−ナフチル、1−
ナフチル、4−メトキシ−1−ナフチル、2−メトキシ
−1−ナフチル、フェニル、4−ブロモフェニル、3−
ブロモフェニル、2−ブロモフェニル、4−ヒドロキシ
フェニル、2−ニトロフェニル、3−ニトロフェニル、
4−ニトロフェニル、2−カルボキシフェニル、3−カ
ルボキシフェニル、4−カルボキシフェニル、4−シア
ノフェニル、4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニ
ル、4−トリル、3−トリル、4−メトキシフェニル、
3−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−エ
トキシフェニル、4−プロポキシフェニル、4−ブトキ
シフェニル、4−ヘプトキシフェニル、4−ヘキシロキ
シフェニル、4−フェノキシフェニル、4−ベンジロキ
シフェニル、3、4、−ジメトキシフェニル、3、4−
ベンジロキシフェニル、3、4、5−トリメトキシフェ
ニル、3、4−メチレンジオキシフェニル、3、4−エ
チレンジオキシフェニル、4−(3−メトキシフェノキ
シ)メチルフェニル、4−ビフェニル、4−ピリジル、
3−ピリジル、2−チエニル、2−フリル、2−ピロリ
ル、3−キノリル、4−キノリル、3−インドリル、ス
チリル、α−メチルスチリル基である。
【0011】本発明に従えば、一般式(I)で示される
チアゾリジン−2−オン誘導体は、以下のようにして合
成することができる。下記の一般式(II) で示されるエ
ステル誘導体をアルカリ、酸加水分解、還元等の公知の
方法により、脱エステルを行い、所望の化合物(I)を
得ることができる。反応生成物(I)の精製は通常の精
製手段、例えば再結晶法、シリカゲルなどの薄層クロマ
トグラフィー、カラムクロマトグラフィー、高速液体ク
ロマトグラフィー等の手段により精製される。
【0012】
【化3】 式中、R1およびXは上記のとおりであり、Rはアルキ
ル基である。
【0013】本発明の化合物(I)において、R1とチ
アゾリジン環の間には二重結合が1個存在するが、それ
に基づくいずれの立体異性体も本発明に含まれる。
【0014】一般式(I)で示される化合物は、公知の
方法例えば、中和、イオン交換樹脂法などで塩に変換さ
れる。塩にはナトリウム、カリウムのごときアルカリ金
属の塩、カルシウム、マグネシウムのごときアルカリ土
類金属の塩、アンモニウム塩、及び薬学的に許容される
(すなわち無毒性塩の)アミン類が含まれる。カルボン
酸とそのような塩を形成する適当なアミン類はよく知ら
れており、例えば理論上、アンモニアの1個またはそれ
以上の水素原子がほかの基に置き換えられて得られるア
ミンが含まれる。1個以上の水素原子が置換されている
場合には、この他の基は、同じでも異なっても良いが、
例えば炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1または2の
ヒドロキシアルキル基から選ばれる。好適な無毒性のア
ミン類としては、テトラメチルアンモニウム塩のごとき
テトラアルキルアンモニウム塩、およびメチルアミン
塩、エチルアミン塩、イソプロピルアミン塩、tert
−ブチルアミン類、シクロペンチルアミン塩、ベンジル
アミン塩、フェネチルアミン塩、ピペリジン塩、モノエ
タノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、リジン塩、
アルギニン塩のごとき有機アミン塩が挙げられる。
【0015】塩は、一般式(I)で示される酸を公知の
方法、例えば適当な溶媒中で一般式(I)で示される酸
と適当な塩基、例えばアルカリ金属の水酸化物あるいは
炭酸塩、水酸化アンモニウム、アンモニアまたは有機ア
ミンを理論量ずつ反応して得られる。塩は溶媒を凍結乾
燥するかあるいは、反応溶媒に充分不溶であるならば濾
過するか、あるいは溶液を一部留去した後に濾過するこ
とにより単離される。
【0016】本発明の一般式(I)で示されるチアゾリ
ジン−2−オン誘導体は、アルドースを対応するポリオ
ールに還元する酵素を阻害するのでアルドース還元酵素
阻害剤として有用である。
【0017】本発明に含まれる新規なチアゾリジン−2
−オン誘導体としては、3−カルボキシメチル−5−ベ
ンジリデン−チアゾリジン−2、4−ジオン、3−カル
ボキシメチル−5−(2−ナフチルメチレン)−チアゾ
リジン−2、4−ジオン、3−カルボキシメチル−5−
(α−メチルスチリルメチレン)−チアゾリジン−2、
4−ジオン、3−カルボキシメチル−5−(4−トリル
メチレン)−チアゾリジン−2、4−ジオン、3−カル
ボキシメチル−5−スチリルメチレン−チアゾリジン−
2、4−ジオン、3−カルボキシメチル−5−(シクロ
ヘキシルメチレン)−チアゾリジン−2、4−ジオン、
3−カルボキシメチル−5−(1−ナフチルメチレン)
−チアゾリジン−2、4−ジオン、3−カルボキシメチ
ル−5−(2−メトキシ−1−ナフチルメチレン)−チ
アゾリジン−2、4−ジオン、3−カルボキシメチル−
5−(3−インドリルメチレン)−チアゾリジン−2、
4−ジオン、3−カルボキシメチレン−5−(2−フリ
ルメチレン)−チアゾリジン−2、4−ジオン、
【0018】3−カルボキシメチル−5−(3−ピリジ
ルメチレン)−チアゾリジン−2、4−ジオン、3−カ
ルボキシメチル−5−(2−メトキシベンジリデン)−
チアゾリジン−2、4−ジオン、3−カルボキシメチル
−5−(3−メトキシベンジリデン)−チアゾリジン−
2、4−ジオン、3−カルボキシメチル−5−(4−メ
トキシベンジリデン)−チアゾリジン−2、4−ジオ
ン、3−カルボキシメチル−5−(9−アントリルメチ
レン)−チアゾリジン−2、4−ジオン、3−カルボキ
シメチル−5−(4−メトキシ−1−ナフチル)−チア
ゾリジン−2、4−ジオン、3−カルボキシメチル−5
−(2−チエニルメチレン)−チアゾリジン−2、4−
ジオン、3−カルボキシメチル−5−(3、4−メチレ
ンジオキシベンジリデン)−チアゾリジン−2、4−ジ
オン、3−カルボキシメチル−5−(4−ニトロベンジ
リデン)−チアゾリジン−2、4−ジオン、3−カルボ
キシメチル−5−(4−シアノベンジリデン)−チアゾ
リジン−2、4−ジオン、
【0019】3−カルボキシメチル−5−(4−ブロモ
ベンジリデン)−チアゾリジン−2、4−ジオン、3−
カルボキシメチル−5−(3−ブロモベンジリデン)−
チアゾリジン−2、4−ジオン、3−カルボキシメチル
−5−(2−ブロモベンジリデン)−チアゾリジン−
2、4−ジオン、3−カルボキシメチル−5−(4−ビ
フェニルメチレン)−チアゾリジン−2、4−ジオン、
3−カルボキシメチル−5−(4−プロポキシベンジリ
デン)−チアゾリジン−2、4−ジオン、3−カルボキ
シメチル−5−(4−エトキシベンジリデン)−チアゾ
リジン−2、4−ジオン、3−カルボキシメチル−5−
(3、4−ジメトキシベンジリデン)−チアゾリジン−
2、4−ジオン、3−カルボキシメチル−5−(4−ブ
トキシベンジリデン)−チアゾリジン−2、4−ジオ
ン、3−カルボキシメチル−5−(3、4−エチレンジ
オキシベンジリデン)−チアゾリジン−2、4−ジオ
ン、3−カルボキシメチル−5−(3、4、5−トリメ
トキシベンジリデン)−チアゾリジン−2、4−ジオ
ン、
【0020】3−カルボキシメチル−5−(4−フェノ
キシベンジリデン)−チアゾリジン−2、4−ジオン、
3−カルボキシメチル−5−〔4−(3−メトキシフェ
ノキシ)メチルベンジリデン〕−チアゾリジン−2、4
−ジオン、3−カルボキシメチル−5−ベンジリデン−
4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−カルボキシ
メチル−5−(2−ナフチルメチレン)−4−チオキソ
チアゾリジン−2−オン、3−カルボキシメチル−5−
(4−トリルメチレン)−4−チオキソチアゾリジン−
2−オン、3−カルボキシメチル−5−スチリルメチレ
ン−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−カルボ
キシメチル−5−(1−ナフチルメチレン)−4−チオ
キソチアゾリジン−2−オン、3−カルボキシメチル−
5−(2−フリルメチレン)−4−チオキソチアゾリジ
ン−2−オン、3−カルボキシメチル−5−(9−アン
トリルメチレン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オ
ン、3−カルボキシメチル−5−シクロヘキシルメチレ
ン−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−カルボ
キシメチル−5−(2−メトキシベンジリデン)−4−
チオキソチアゾリジン−2−オン、3−カルボキシメチ
ル−5−(3−メトキシベンジリデン)−4−チオキソ
チアゾリジン−2−オン、
【0021】3−カルボキシメチル−5−(4−メトキ
シベンジリデン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オ
ン、3−カルボキシメチル−5−(3、4−メチレンジ
オキシベンジリデン)−4−チオキソチアゾリジン−2
−オン、3−カルボキシメチル−5−(2−チエニルメ
チレン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−
カルボキシメチル−5−(4−メトキシ−1−ナフチル
メチレン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3
−カルボキシメチル−5−(4−ニトロベンジリデン)
−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−カルボキ
シメチル−5−(4−ビフェニルメチレン)−4−チオ
キソチアゾリジン−2−オン、3−カルボキシメチル−
5−(4−ブロモベンジリデン)−4−チオキソチアゾ
リジン−2−オン、3−カルボキシメチル−5−(3−
ブロモベンジリデン)−4−チオキソチアゾリジン−2
−オン、3−カルボキシメチル−5−(2−ブロモベン
ジリデン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3
−カルボキシメチル−5−(4−ヒドロキシベンジリデ
ン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−カル
ボキシメチル−5−(4−エトキシベンジリデン)−4
−チオキソチアゾリジン−2−オン、
【0022】3−カルボキシメチル−5−(4−プロポ
キシベンジリデン)−4−チオキソチアゾリジン−2−
オン、3−カルボキシメチル−5−(3、4−ジメトキ
シベンジリデン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オ
ン、3−カルボキシメチル−5−(4−ブトキシベンジ
リデン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−
カルボキシメチル−5−(4−フェノキシベンジリデ
ン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−カル
ボキシメチル−5−(3、4−エチレンジオキシベンジ
リデン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−
カルボキシメチル−5−(3、4、5−トリメトキシベ
ンジリデン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、
3−カルボキシメチル−5−(4−ペントキシベンジリ
デン)−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−カ
ルボキシメチル−5−(4−カルボキシベンジリデン)
−4−チオキソチアゾリジン−2−オン、3−カルボキ
シメチル−5−(4−シアノベンジリデン)−4−チオ
キソチアゾリジン−2−オン、およびそれらの無毒性塩
が挙げられる。
【0023】本発明化合物の薬理学的記載 糖尿病ラットの作製 SD系雄性ラットに、ストレプトゾトシンを60mg/
ml/kgとなるように生理食塩水に溶解した溶液をラ
ットの尾静脈に1回投与し、糖尿病ラットを作製した。
糖尿病の確認は、投与2週間後に尿糖及び血糖値を測定
することにより、糖尿病が発症していることを確認し
た。
【0024】本発明の化合物の有効性を確認する為に、
アルドース還元酵素阻害作用、および糖尿病ラットに本
発明の化合物を経口投与して、運動神経(坐骨神経)伝
達速度、坐骨神経中のソルビトール含量、および赤血球
中のソルビトール含量をそれぞれ測定し、生理食塩水の
みを投与したラットと比較した。
【0025】本発明化合物の薬理活性を以下に示す。アルドース還元酵素阻害活性(in vitro) 実験方法 ラットの水晶体から得られたアルドース還元酵素を用い
て、J.Phamacol.Exp.Ther.22
9:226−230(1984)の記載の方法にしたが
って実験したところ、一般式(I)(R1=H)で示さ
れるチアゾリジン−2−オン誘導体は10-7〜10-9
モル濃度でアルドース還元酵素を50%阻害した。その
結果を表1に示す。例番号はそれぞれ以下の例1〜62
の化合物に相当する。
【0026】
【表1】表 1 ─────────────────────── 例 IC50(M) ─────────────────────── 1 2.5× 10-8 2 2.4× 10-8 3 3.8× 10-8 4 1.3× 10-7 5 1.3× 10-8 6 >1.0× 10-7 7 3.0× 10-8 8 1.0× 10-8 9 3.4× 10-8 10 >1.0× 10-7 11 >1.0× 10-7 12 7.8× 10-8 13 9.4× 10-8 14 1.0× 10-7 15 9.8× 10-9
【表2】表1(つづき) ─────────────────────── 例 IC50(M) ─────────────────────── 16 3.4× 10-8 17 >1.0× 10-7 18 5.0× 10-8 19 4.4× 10-8 20 5.2× 10-8 21 3.9× 10-8 22 4.1× 10-8 23 4.9× 10-8 24 5.5× 10-8 25 4.6× 10-8 26 4.4× 10-8 27 6.4× 10-8 28 4.2× 10-8 29 5.1× 10-8 30 3.9× 10-8 31 4.8× 10-8 32 5.9× 10-8 33 1.0× 10-8 34 2.2× 10-8 35 2.9× 10-8 36 2.9× 10-8 37 2.8× 10-9 38 5.8× 10-9 39 3.2× 10-9
【表3】表1(つづき) ─────────────────────── 例 IC50(M) ─────────────────────── 40 6.4× 10-9 41 5.2× 10-9 42 3.7× 10-9 43 2.8× 10-9 44 2.5× 10-9 45 5.8× 10-9 46 1.5× 10-9 47 1.8× 10-8 48 1.3× 10-8 49 1.1× 10-8 50 1.6× 10-8 51 2.0× 10-8 52 3.0× 10-8 53 5.4× 10-9 54 7.0× 10-9 55 3.1× 10-9 56 8.0× 10-9 57 1.1× 10-8 58 9.0× 10-9 59 7.1× 10-9 60 4.0× 10-9 61 1.3× 10-8 62 1.1× 10-8 ───────────────────────
【0027】赤血球中のソルビトール含量の測定方法 糖尿病ラットより採血し、ヘパリンを加え赤血球を遠心
分離し、生理食塩水で洗浄した後、溶血させ過塩素酸溶
液を加え、除蛋白後炭酸2カリウムで中和し、ソルビト
ールデヒドロゲナーゼ(SDH)、およびニコチンアデ
ニンヌクレオチド(NAD)を加え、蛍光光度計を用い
て励起波長366nm、蛍光波長452nmで測定した
結果を表2に示す。
【0028】
【表4】 *:数値は赤血球0.5ml中のソルビトール含量を示し、正常動物の値 に近いほど、効果がある。
【0029】坐骨神経中のソルビトール含量の測定 糖尿病ラットを放血致死後、直ちに坐骨神経を摘出し氷
冷した。水分を良く取り除いた後、ガラス製ホモジナイ
ザーに入れ、冷過塩素酸を加え、ホモジナイズ後炭酸2
カリウムで中和し、遠心し、その上清についてソルビト
ールデヒドロゲナーゼ(SDH)、及びニコチンアデニ
ンヌクレオチド(NAD)を加え、蛍光光度計を用いて
励起波長366nm、蛍光波長452nmで測定した
(Malone,J.et.al.,Diabetes
vol.29861−864(1980))結果を表
3に示す。
【0030】
【表5】 *:数値は坐骨神経1g当たりのソルビトール含量を示し、正常動物の値 に近いほど、効果がある。
【0031】神経伝達速度の測定 糖尿病ラットをペントバルビタールで麻酔し、腰部と膝
の裏側の坐骨神経上の2点を経皮的に挿入した針電極を
介し、電気刺激装置により刺激する。そのときの筋活動
電位を腹筋に挿入した双極電極より、生体電気用前置増
幅器を介し、メモリオシロスコープにて検出して、神経
伝達速度を測定した結果を表4に示す。表4から明らか
のように、本発明化合物を投与された動物は神経伝達速
度の改善が認められた。
【0032】
【表6】 *:数値は坐骨神経に刺激を与えた時の伝達速度を表し、正常動物の伝達 速度に近いほど効果がある。
【0033】本発明の化合物の化合物番号9,48,5
3,54,58,59について、ラットを用い、2週間
以上連続経口投与を行ったところ、500mg/kgの
量でなんら毒性的変化は認められなかった。
【0034】本発明の化合物の製造例を以下に示すが、
本発明はこれらの例により限定されるものではない。例1 3−カルボキシメチル−5−(4−トリルメチレン)−
チアゾリジン−2、4−ジオン 3−メトキシカルボニルメチル−5−(4−トリルメチ
レン)−チアゾリジン−2、4−ジオン5.0gを濃塩
酸5ml、酢酸50mlの混合液に加え、90−100
℃にて15時間撹拌した。冷却後析出する結晶を濾取
し、その結晶を水、メタノールでよく洗浄した。乾燥後
標題の化合物を4.56g(96%)得た。
【0035】例2−62 例1と同様にして、表5に掲載の例2から62の化合物
を得た。これらの化合物の物性も併せて表5に示す。N
MRは全てDMSO−d6 にて測定した。
【0036】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牛島 太郎 千葉県千葉市緑区小食土町1180−69

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 式中、R1は(1)炭素数1から7のアルキル基、
    (2)炭素数4から7のシクロアルキル基、(3)置換
    されていないか少なくとも1個の(a)ハロゲン原子、
    (b)トリフルオロメチル基、(c)水酸基、(d)ニ
    トロ基、(e)カルボキシル基、(f)炭素数1から4
    のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、(g)
    炭素数1から8のアルキル基、アルコキシ基、(h)フ
    ェニル基、(i)フェノキシ基、(j)ベンジロキシ
    基、(k)メチレンジオキシ基、(l)エチレンジオキ
    シ基、または(m)シアノ基で置換されているフェニル
    基、ナフチル基、もしくはアントリル基、(4)少なく
    とも窒素、酸素、硫黄原子のうちいずれか一種を一個以
    上含む単環状もしくは二環状複素環、または(5)Ph
    −CH=CR2 (R2は水素原子、あるいは炭素数1か
    ら4のアルキル基を表す)を表し、そして、Xは酸素あ
    るいは硫黄原子を表す、で示されるチアゾリジン−2−
    オン誘導体またはその塩。
  2. 【請求項2】 R1が炭素数1から7のアルキル基であ
    る、請求項1に記載のチアゾリジン−2−オン誘導体ま
    たはその塩。
  3. 【請求項3】 R1が炭素数4から7のシクロアルキル
    基である、請求項1に記載のチアゾリジン−2−オン誘
    導体またはその塩。
  4. 【請求項4】 R1が置換されていないか少なくとも1
    個の(a)ハロゲン原子、(b)トリフルオロメチル
    基、(c)水酸基、(d)ニトロ基、(e)カルボキシ
    ル基、(f)炭素数1から4のアルキル基で置換されて
    いてもよいアミノ基、(g)炭素数1から8のアルキル
    基、アルコキシ基、(h)フェニル基、(i)フェノキ
    シ基、(j)ベンジロキシ基、(k)メチレンジオキシ
    基、(l)エチレンジオキシ基、または(m)シアノ基
    で置換されているフェニル基である、請求項1に記載の
    チアゾリジン−2−オン誘導体またはその塩。
  5. 【請求項5】 R1が置換されていないか少なくとも1
    個の(a)ハロゲン原子、(b)トリフルオロメチル
    基、(c)水酸基、(d)ニトロ基、(e)カルボキシ
    ル基、(f)炭素数1から4のアルキル基で置換されて
    いてもよいアミノ基、(g)炭素数1から8のアルキル
    基、アルコキシ基、(h)フェニル基、(i)フェノキ
    シ基、(j)ベンジロキシ基、(k)メチレンジオキシ
    基、(l)エチレンジオキシ基、または(m)シアノ基
    で置換されているナフチル基である、請求項1に記載の
    チアゾリジン−2−オン誘導体またはその塩。
  6. 【請求項6】 R1が置換されていないか少なくとも1
    個の(a)ハロゲン原子、(b)トリフルオロメチル
    基、(c)水酸基、(d)ニトロ基、(e)カルボキシ
    ル基、(f)炭素数1から4のアルキル基で置換されて
    いてもよいアミノ基、(g)炭素数1から8のアルキル
    基、アルコキシ基、(h)フェニル基、(i)フェノキ
    シ基、(j)ベンジロキシ基、(k)メチレンジオキシ
    基、(l)エチレンジオキシ基、または(m)シアノ基
    で置換されているアントリル基である、請求項1に記載
    のチアゾリジン−2−オン誘導体またはその塩。
  7. 【請求項7】 R1が少なくとも窒素、酸素、硫黄原子
    のうちいずれか一種を一個以上含む単環状または二環状
    複素環である、請求項1に記載のチアゾリジン−2−オ
    ン誘導体またはその塩。
  8. 【請求項8】 R1がPh−CH=CR2 (R2は水素
    原子、あるいは1から4のアルキル基を表す)である、
    請求項1に記載のチアゾリジン−2−オン誘導体または
    その塩。
  9. 【請求項9】 請求項1から8に示すチアゾリジン−2
    −オン誘導体、またはその無毒性塩を有効成分とするア
    ルドース還元酵素阻害剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001090356A1 (fr) * 2000-05-25 2001-11-29 Yamanouchi Pharmaceutical Co., Ltd. Promoteur de pgc-1 humain
WO2002017915A1 (en) * 2000-08-31 2002-03-07 Oxford Glycosciences (Uk) Limited Benzylidene thiazolidinediones and their use as antimycotic agents

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JP2004507501A (ja) * 2000-08-31 2004-03-11 オックスフォード・グリコサイエンシーズ・(ユーケイ)・リミテッド ベンジリデンチアゾリジンジオンおよび抗真菌剤としてのそれらの使用

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