JPH08106884A - 薄型電池の封口材用フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

薄型電池の封口材用フィルムおよびその製造方法

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JPH08106884A
JPH08106884A JP6268317A JP26831794A JPH08106884A JP H08106884 A JPH08106884 A JP H08106884A JP 6268317 A JP6268317 A JP 6268317A JP 26831794 A JP26831794 A JP 26831794A JP H08106884 A JPH08106884 A JP H08106884A
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JP
Japan
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polyolefin
layer
sealing material
film
heat
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JP6268317A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Sumida
克彦 隅田
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 封口材により薄型電池の防湿性、耐熱性、接
着性を高める。 【構成】 一対の端子板間に介在する電池要素を、前記
端子板の周縁部において封口するため、前記一対の端子
板1,6に対して熱接着させるための両外層側の熱接着
性ポリオレフィン層(A層)と、これらのA層間に介在
し、かつ前記熱接着性ポリレフィンよりも高いビカット
軟化点を有するポリオレフィン中間層(B層)とで構成
された3層構造の封口材5を用いる。熱接着性ポリオレ
フィンには、ホットメルト接着性を有する変性ポリオレ
フィンが含まれ、B層のポリオレフィンにはポリプロピ
レンなどが含まれる。A層により端子板との高い接着性
などを維持でき、B層により耐熱性を高めることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペーパー電池などの薄
型電池の封口材用フィルムとその製造方法、前記フィル
ムを用いた封口材、および薄型電池に関する。
【0002】
【従来の技術】薄型電池、例えば、ペーパー電池、ペー
パーリチウム電池、プレート状電池等は、ICカード、
メモリーカード、RAMカード、IDカード、カード電
卓、カード時計等の軽薄単小型電子機器の電源として使
用されている。前記ペーパーリチウム電池は、例えば、
電極端子を兼ねる薄肉平板状の正極端子板と負極端子板
との間に、電池要素(例えば、正極合剤、セパレーター
及びリチウム負極材)が挟持された構造を有する。
【0003】このようなペーパーリチウム電池は、厚さ
がせいぜい0.5mm程度であるため、その封口構造
は、例えば、ボタン型アルカリ電池のように端子板間で
絶縁ガスケットを挟圧する封口構造とは異なる。すなわ
ち、ペーパーリチウム電池では、通常、正極端子板と負
極端子板との周縁部に、ポリオレフィンなどの絶縁材料
で作製した枠状の封口材を配し、電池要素の周縁部を加
熱・加圧して、端子板周縁部を封口材により熱融着する
ための封口構造が採用されている。
【0004】このような薄型電池の封口材には、電池要
素に水分が侵入するのを防止するための防湿性、端子板
に対する高い熱接着性、電池が高温環境下に晒されて
も、高い接着強度を保持するための耐熱性が要求され
る。また、前記接着性には、上記の耐熱接着性だけでな
く、水分や荷重の作用により接着性が低下しないことも
要求される。さらには、電解液に対する高い耐薬品性も
封口材に要求される。
【0005】特開平5−182649号公報には変性ポ
リプロピレンなどの熱融着性層と金属層とを有する外装
材を用いた薄型電池、特開平2−250257号公報、
特開平2−234344号公報および特開平2−220
351号公報には、ポリオレフィン、変性ポリエチレ
ン、ポリイソブチレン変性ポリエチレンなどの単層フィ
ルムを封口材として利用することが提案されている。こ
れらの封口材は、端子板に対して良好な熱接着力を示
す。しかし、これらの封口材のうち変性ポリエチレンの
ビカット軟化点は60〜70℃程度と低く、変性ポリプ
ロピレンであってもビカット軟化点が110〜130℃
程度であり、耐熱性が劣る。
【0006】一方、耐熱性の高いポリマーを用いると、
熱接着性が低下する。従って、耐熱性および熱接着性の
双方の特性を両立することが困難である。例えば、耐熱
性を高めるため、ナイロン12,ナイロン6などの融点
の高いポリアミド系ホットメルト接着フィルムを使用す
ることが考えられる。ポリアミド系ホットメルト接着フ
ィルムを用いると、初期の接着強度の大きな電池が得ら
れる。しかし、ポリアミドは吸湿性および透湿性が大き
い。そのため、水分により接着強度が大きく低下するだ
けでなく、侵入した水分によって電池要素が劣化し、起
電力が大きく低下するとともに、電池の寿命が短くな
る。
【0007】また、ポリエステル系ホットメルト接着フ
ィルムのうち、融点の高いフィルムを用いると、耐熱性
を高めることができるものの、端子板に対する接着強度
が小さい。しかも、ポリエステルの透湿度が未だ大きい
ため、電池要素を端子板と関連させて封口するために利
用することは、実用的観点から困難である。
【0008】このように、従来の封口材は、防湿性、接
着性および耐熱性のいずれかの特性が低下するので、封
口性を高め、電池の寿命を大巾に改善するには限度があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、防湿性、接着性および耐熱性のいずれの特性も両立
できる封口材用フィルム及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0010】本発明の他の目的は、オレフィン系ポリマ
ーを用いるにも拘らず、耐熱性の高い封口材用フィルム
及びその製造方法を提供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、前記の如き優
れた特性を有する封口材と、それを用いた電池を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するため鋭意検討の結果、熱接着性ポリオレフィン
層間に、前記熱接着性ポリオレフィンよりも高いビカッ
ト軟化点を有するオレフィン系ポリマーの中間層を形成
すると、オレフィン系ポリマーの利点を維持しつつ、耐
熱性を向上できることを見いだし、本発明を完成した。
【0013】すなわち、本発明の封口材用フィルムは、
一対の端子板間に介在する電池要素を、前記端子板の周
縁部において封口するための封口材用フィルムであっ
て、前記一対の端子板に対して熱接着させるための両外
層側の熱接着性ポリオレフィン層と、これらの熱接着性
ポリオレフィン層間に介在し、かつ前記熱接着性ポリオ
レフィンよりも高いビカット軟化点を有するポリオレフ
ィン中間層とで構成された少なくとも3層構造を有して
いる。前記熱接着性ポリオレフィンは、端子板に対して
高い熱接着強度、例えば、1.5kg/15mm以上の
ポリオレフィンが使用でき、ホットメルト接着性を有す
る場合が多い。中間層を構成するポリオレフィンの軟化
点は、熱接着性ポリオレフィンよりも3℃以上高くても
よい。
【0014】前記熱接着性ポリオレフィン層(A)及び
中間層(B)の厚みは、接着性、耐熱性などを損なわな
い範囲で選択でき、例えば、両外層の熱接着性ポリオレ
フィン層の厚みtaは、それぞれ3〜25μm程度、中
間層の厚みtiは、ti=2×ta×1.2(μm)以
上である場合が多い。
【0015】このような封口材用フィルムは、ホットメ
ルト接着性ポリオレフィン層と、ポリオレフィン中間層
と、ホットメルト接着性ポリオレフィン層を積層する方
法であって、前記ホットメルト接着性ポリオレフィンよ
りも高いビカット軟化点を有するポリオレフィンにより
中間層を形成する方法により製造できる。
【0016】本発明の封口材は、枠状に形成された前記
フィルムで構成されている。また、本発明の薄型電池
は、正極合材、セパレータおよび負極材で構成された電
池要素と、この電池要素を挾持するための一対の端子板
と、この端子板の周縁部において前記電池要素を封口す
るための封口材とで構成された電池であって、前記封口
材が、下記のA層とB層とで構成された少なくとも3層
構造を有する積層体で構成されている。
【0017】A層:両外層を構成する熱接着性ポリオレ
フィン層 B層:A層間に介在するポリオレフィン中間層であっ
て、前記ポリオレフィンの軟化点が、A層の前記熱接着
性ポリオレフィンよりも高い中間層 なお、本明細書において、「熱接着性」とは溶融又軟化
により接着性が発現する溶融接着性を意味し、「接着強
度」はJIS K 6854に準拠して測定される18
0°剥離強度を意味する。また、「熱変形温度」とはJ
IS K 7207に準拠して荷重4.2Kg/cm2
で測定したときの値を意味し、「ビカット軟化点」とは
JIS K 7206に規定する方法により測定される
軟化点を意味する。また、「透湿度」とは、ASTM
F 1249に規定する方法で測定された値を意味し、
厚み25μmに換算したときの値である。また、「フィ
ルム」とは、シートと称することのある二次元的な構造
物を意味する。
【0018】以下、必要に応じて添付図面を参照しつ
つ、本発明を詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の一例であるペーパーリチウ
ム電池を示す分解斜視図である。この電池は、ステンレ
ススチールなどの導電性材料で形成された一対の端子
板、すなわち正極用端子板1および負極用端子板6と、
これらの一対の端子板1,6間に介在する電池要素とで
構成されている。前記電池要素は、陽極活物質を含むシ
ート状の正極合材2と、電解液が含浸されたセパレータ
3と、リチウムなどで構成された負極材4とで構成され
ている。そして、前記電池要素は、前記端子板1,6の
周縁部において、一対の端子板1,6間に対して熱接着
可能な枠状の封口材5により封口される。
【0020】前記端子板は、薄膜化可能な導電性材料、
特に電解液により変質せず、機械的強度が大きくフレッ
キシブルな導電性金属フィルムで形成する場合が多い。
このような導電性金属には、例えば、アルミ、銅、ニッ
ケル、チタン、ステンレス鋼、ニッケルメッキステンレ
ス鋼などが含まれる。これらの導電性金属のうち、ニッ
ケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキステンレス鋼など
を用いる場合が多い。導電性金属フィルムに対応する端
子板の厚みは、例えば、0.01mm〜0.1mm、好
ましくは0.01mm〜0.07mm程度である。厚み
が0.01mm未満では強度が低く欠陥が生じ易く、
0.1mmを越えると電池重量が大きくなり易い。
【0021】なお、前記電池要素を構成する部材は、上
記に限らず電池の種類に応じて選択できる。上記ペーパ
ーリチウム電池を例にとって電池要素を説明すると、正
極合材の陽極活物質としては、例えば、TiS2 、Mo
3 、NbSe3 、VSe2などの層状構造を有する金
属カルコゲン化物;CoO2 、Cr3 5 、TiO2
CuO、V3 6 、Mo3 O、V2 5 、V2 5 (・
2 5 )、Mn2 O(・Li2 O)などの金属酸化
物;ポリアセチレンなどの導電性を有する共役系高分子
などが挙げられる。好ましい陽極活性物質には、V2
5 、MnO2 などが含まれる。このような陽極活物質
は、例えば、フッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロ
エチレンなど)などの結合剤、導電性カーボンブラック
などの導電剤と併用することもできる。
【0022】前記セパレータとしては、例えば、ポリプ
ロピレンの不織布などの保液性を有するポリオレフィン
系多孔質材料が使用できる。負極材には、金属リチウム
などのアルカリ金属(例えば、リチウム箔)、アルカリ
金属を担持した担体などが使用できる。
【0023】電解液の溶媒としては、非水系溶媒、例え
ば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメ
トキシエタン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
ル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジエチレングリコ
ール、ジメチルエーテルなどの非プロトン性溶媒などが
挙げられる。ペーパーリチウム電池においては、電解液
として、前記溶媒に、LiClO4 、LiBF4 、Li
ClF4 、LiAsF6 、LiSbF6 、LiCl、L
iIなどのリチウム塩を溶解した溶媒が繁用される。
【0024】前記封口材には、前記のように、(1)正
負極端子板に対して熱融着により高い接着強度を示すこ
と、(2)水分の浸透又は透過を防止し、正極合材やリ
チウム負極材を保護すること、(3)使用環境や製造工
程における高温環境下に晒されても接着力が低下しない
こと(耐熱接着性が高いこと)、(4)電解液に対する
耐薬品性が高いことなどが要求される。
【0025】これらの要求性能に対応するため、本発明
の封口材は、単層ではなく複数層の積層体で構成されて
いる。すなわち、図2に示されるように、封口材は、前
記一対の端子板1,6に対して熱接着させるための両外
層を形成する熱接着性ポリオレフィン層11,13(以
下、単にA層という場合がある)と、これらの熱接着性
ポリオレフィン層の間に介在する中間層12(以下、単
にB層という場合がある)とで構成されており、少なく
とも3層構造(A層/B層/A層)を有している。そし
て、前記A層11,13により、高い接着性、防湿性お
よび耐薬品性を付与し、中間層としてのB層12によ
り、高い耐熱性、防湿性および耐薬品性を付与してい
る。なお、封口材5は、図2に示す構造に対応する積層
構造を有する封口材用フィルムから得られる。
【0026】前記A層を構成する熱接着性ポリオレフィ
ンは、α−オレフィンの単独重合体又は共重合体であっ
てもよい。前記α−オレフィンには、例えば、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ブテ
ン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1
−デセン、1−ドデセンなどが含まれる。 好ましい熱
接着性ポリオレフィンには、前記α−オレフィン系単独
又は共重合体が変性された変性ポリオレフィンが含まれ
る。変性ポリオレフィンにおいて、前記α−オレフィン
系単独又は共重合体としては、炭素数2〜6、好ましく
は2〜4程度のα−オレフィンの単独又は共重合体、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、プロピレン−エチレン共重合体、エチ
レン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共
重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、
エチレン−3−メチルペンテン−1共重合体、エチレン
−プロピレン−3−メチルペンテン−1共重合体、エチ
レン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−プ
ロピレン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン
−ブテン−1−3−メチルペンテン−1共重合体などが
挙げられる。耐熱性を高めるため、変性ポリオレフィン
は変性ポリプロピレンであるのが好ましい。
【0027】変性ポリオレフィンは、一種又は二種以上
の前記α−オレフィンと、共重合可能なビニルモノマー
との共重合体で構成できる。共重合可能なビニルモノマ
ーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロト
ン酸、イソクロトン酸、メサコン酸、アンゲリカ酸など
のエチレン性不飽和カルボン酸;無水マレイン酸、無水
シトラコン酸、無水イタコン酸などのエチレン系不飽和
カルボン酸無水物;アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−
エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチルなどの
(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシプロピルなどのヒドロキシル基含有(メタ)ア
クリレート、(メタ)アクリル酸グリシジルエステルな
どのグリシジル基含有(メタ)アクリレートなどの官能
基を有する(メタ)アクリレート);酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル;ノル
ボルネン、シクロペンタジエンなどの環状オレフィン;
1,3−ブタジエン、イソプレンなどの鎖状共役ジエ
ン、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエンなど
の鎖状非共役ジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテ
トラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネンなどの環
状非共役ジエン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノ
ルボルネンなどの環状共役ジエンなどのジエンなどが例
示される。共重合可能なモノマーは1種または2種以上
使用できる。
【0028】好ましい変性ポリオレフィンは、カルボン
酸変性ポリオレフィン、無水マレイン酸などの酸無水物
変性ポリオレフィン、アクリル酸エチルなどの(メタ)
アクリル酸エステル変性ポリオレフィン、(メタ)アク
リル酸グリシジルエステルなどのグリシジル変性ポリオ
レフィン、酢酸ビニルなどのビニル変性ポリオレフィン
などである場合が多い。
【0029】前記のような変性ポリオレフィンは、例え
ば、三井石油化学工業(株)から商品名「アドマー」
「ニュクレル」、三菱油化(株)から商品名「モディ
ク」、三菱化成工業(株)から商品名「ノバテックA
P」、日本石油化学(株)から商品名「レスクパール」
「Nポリマー」、住化アトケム(株)から商品名「ボン
ダイン」、住友化学工業(株)から商品名「ボンドファ
スト」として市販されている。これらの市販変性ポリオ
レフィンのうち、耐熱性を高めるため、ポリプロピレン
を主成分とする変性ポリオレフィン(変性ポリプロピレ
ン)、例えば、「アドマー」のQFシリーズ、「モディ
ク」のPシリーズ、「ノバテックAP」のPシリーズな
どが好ましい。
【0030】A層を構成する熱接着性ポリオレフィンの
正負極端子板に対する熱接着強度は、電解液の漏出、電
池要素の劣化を防止できる範囲であればよく、例えば、
1.5kg/15mm以上、好ましくは2.0kg/1
5mm以上、さらに好ましくは2.5kg/15mm以
上である。接着強度が1.5kg/15mm未満である
と、電池の使用環境下によっては電池が破壊する虞があ
る。
【0031】熱接着性ポリオレフィンのビカット軟化点
は、例えば、60℃以上、好ましくは80〜160℃、
さらに好ましくは90〜150℃程度である場合が多
い。封口材の耐熱性を高めるため、熱接着性ポリオレフ
ィンは、ビカット軟化点が90℃以上、好ましくは10
0〜160℃(例えば、110〜155℃)、さらに好
ましくは110〜150℃(例えば、120〜145
℃)程度であるのが好ましい。
【0032】なお、正極端子板および負極端子板に対す
る熱接着性ポリオレフィンの接着力は、例えば、湿度、
特に高温高湿度環境下(例えば、40℃90%RH、6
0℃90%RH条件下で、20日以上、好ましくは40
日以上、更に好ましくは100日以上)で低下しないこ
と、プロピレンカーボネイトなどの電解液により低下し
ないことが必要とされている。本発明で使用する熱接着
性ポリオレフィンは、このような要求性能に十分に耐え
うる。
【0033】なお、封口材用フィルムおよび封口材の両
外層は、同一の熱接着性ポリオレフィンで構成してもよ
く、異なる熱接着性ポリオレフィンで構成してもよい。
【0034】本発明の特色は、封口材用フィルム及び封
口材を3層構造の積層体で構成することに加えて、中間
層を、両外層を構成する熱接着性ポリオレフィンよりも
高いビカット軟化点を有するポリオレフィンで構成する
ことにより、高い防湿性及び耐薬品性を維持しつつ、耐
熱性を高める点にある。
【0035】中間層としてのB層を構成するポリオレフ
ィンには、前記A層の項で述べたα−オレフィンの単独
重合体又は共重合体、および熱接着性ポリオレフィン
(変性ポリオレフィン)が含まれる。B層を構成する好
ましいポリオレフィンは、α−オレフィンの単独又は共
重合体、さらに好ましくは炭素数2又は3のα−オレフ
ィンの単独又は共重合体、特にプロピレンを主成分とす
る単独又は共重合体が好ましい。
【0036】中間層としてのB層を構成するポリプロピ
レンは、プロピレンの単独重合体、プロピレンのランダ
ム又はブロック共重合体などのプロピレンを主成分とす
るポリオレフィン、特に融点の高いポリプロピレン(例
えば、アイソタクチックポリプロピレン、高結晶性ポリ
プロピレンなど)であるのが好ましい。
【0037】好ましいB層を構成するポリオレフィンの
具体例としては、例えば、低密度ポリエチレン(例え
ば、三菱化成工業(株)から「三菱ポリエチLD」とし
て入手できる)、線状低密度ポリエチレン(例えは、住
友化学工業(株)から「スミカセンL」として入手でき
る)、高密度ポリエチレン(例えば、三井石油化学
(株)から「ハイゼックス」として入手できる)、ポリ
プロピレン(例えば、宇部興産(株)から「ウベポリプ
ロ」として入手できる)、高結晶性ポリプロピレン(チ
ッソ(株)から「HCPP」として入手できる)などが
挙げられる。
【0038】B層を構成するポリオレフィンのビカット
軟化点は、少なくともA層の熱接着性ポリオレフィンよ
りも高ければよい。封口材用フィルムおよび封口材の耐
熱性を高めるため、B層を構成するポリオレフィンのビ
カット軟化点は、JIS K7206に準じて測定した
とき、A層の熱接着性ポリオレフィンよりも、3℃以上
(例えば、3〜75℃)、好ましくは5℃以上(例え
ば、5〜70℃)、さらに好ましくは10℃以上(例え
ば、10〜65℃)、特に15℃以上(例えば15〜6
5℃)高いのが好ましい。B層のポリオレフィンのビカ
ット軟化点は、A層の熱接着性ポリオレフィンよりも、
例えば、10〜70℃、好ましくは15〜70℃、より
好ましくは20〜65℃高い場合が多い。
【0039】中間層を構成するポリオレフィンのビカッ
ト軟化点は、耐熱性を損わない範囲で、A層を構成する
熱接着性ポリオレフィンの軟化点に応じて選択でき、例
えば、80〜170℃、好ましくは90〜160℃程度
である場合が多い。好ましいポリオレフィンは、110
℃以上(例えば、120〜160℃)、好ましくは12
0℃以上(例えば、125〜160℃)、さらに好まし
くは130℃以上(例えば、135〜155℃)、特に
140℃以上(例えば、140〜155℃)程度のビカ
ット軟化点を有する場合が多い。
【0040】熱接着性ポリオレフィン層(A層)および
ポリオレフィン中間層(B層)には、接着性、耐熱性な
どを損わない範囲で、他方の層のポリオレフィンや、他
のポリマーを添加してもよい。また、各層には、添加
剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの安定化
剤、可塑剤、充填剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤、粘
着付与剤などを添加してもよい。
【0041】本発明のフィルムおよび封口材の厚みは、
熱接着性、耐熱性、防湿正、耐薬品性などを損わない範
囲で選択でき、例えば、25〜200μm、好ましくは
40〜150μm、さらに好ましくは50〜120μm
程度である。フィルムおよび封口材の厚みが薄すぎる
と、端子板との熱接着に際して熱接着性ポリオレフィン
層が部分的に接着して接着不良が生じる場合があり、熱
接着性ポリオレフィン層を熱接着に有効に利用できなく
なり、厚過ぎると、薄い電池を得ることができなくな
る。
【0042】両外層を構成する熱接着性ポリオレフィン
層、中間層としてのポリオレフィン層の厚みは、熱接着
性、耐熱性などを損わない範囲で選択できる。両外層の
熱接着性ポリオレフィン層の厚みtaは、それぞれ3〜
25μm、好ましくは5〜20μm、さらに好ましくは
7〜15μm程度である。また、中間層の厚みtiは、
フィルムおよび封口材に耐熱性を付与するため、両外層
の厚みよりも大きい場合が多い。そのため、中間層の厚
みtiは、両外層の厚みに応じて、封口材に高い耐熱性
を付与できる範囲で選択でき、例えば、ti=2×ta
×1.2(μm)以上、好ましくは2×ta×1.5≦
ti≦2×ta×5(μm)程度であり、2×ta×
1.7≦ti≦2×ta×3(μm)程度である場合が
多い。中間層の厚みtiは、通常、10〜150μm、
好ましくは20〜100μm、さらに好ましくは30〜
80μm程度である。
【0043】また、フィルム又は封口材全体の厚みtに
対する前記中間層の厚みtiの割合(ti/t)は、5
0〜95%、好ましくは60〜90%、さらに好ましく
は65〜85%程度である。中間層(B層)に対する外
層(A層)の厚みの割合が大きいと、耐熱性が低下し、
小さいと端子板に対する接着性が低下する。
【0044】本発明のフィルムおよび封口材は、透湿度
の小さなポリオレフィンを含む外層と中間層とで構成さ
れた層構造を有しているので、防湿性が高い。また、両
外層と中間層とが互いに接着性及び親和性の高いオレフ
ィン系ポリマーであるため、3層構造であってもA層と
B層との接着強度が高い。そのため、前記フィルムおよ
び封口材を用いると、電池の劣化を長期間亘り防止でき
る。
【0045】前記封口材用フィルムおよび封口材の透湿
度は、ASTM F1249に準じて測定したとき、厚
み25μm換算で、60g/m2 ・日以下(例えば、1
〜50g/m2 ・日程度)、好ましくは40g/m2
日以下(例えば、1〜35g/m2 ・日程度)、さらに
好ましくは30g/m2 ・日以下(例えば、5〜30g
/m2 ・日程度)、特に20g/m2 ・日以下(例え
ば、5〜20g/m2 ・日程度)である。封口材の透湿
度が大きいと、電池要素が水分によって劣化し、電池寿
命が短くなる。
【0046】なお、本発明のフィルムおよび封口材は、
少なくとも前記3層構造を有していればよく、A層とB
層との間は、接着剤層、ラミネート層、バリア層などの
他の層が介在した多層構造を有していてもよい。例え
ば、前記A層とB層との間に塩化ビニリデン系ポリマー
の層を形成すると、防湿性をさらに高めることができ
る。なお、A層とB層との間には、導電性金属層を形成
することも可能であるが、短絡の可能性があるので好ま
しくない。なお、接着剤やラミネート剤でA層とB層と
を接合する場合、A層(熱接着性ポリオレフィン層)の
厚みによっては、接着剤などが電池の電解液により浸蝕
される場合がある。
【0047】本発明のフィルムおよび封口材は、熱接着
性ポリオレフィン層(A層)と、ポリオレフィン中間層
(B層)と、熱接着性ポリオレフィン層(A層)とを順
次積層し、少なくとも3層構造を有する積層体を得る種
々の積層工程を経ることにより製造できる。その際、前
記熱接着性ポリオレフィンよりも高いビカット軟化点を
有するポリオレフィンを用いて中間層を形成すればよ
い。
【0048】積層作業性、封口材の生産効率を高めるた
め、好ましい方法には、フィルム成形法、特に溶融成形
法(例えば、Tダイ法、インフレーション法などの押出
成形法)が含まれる。押出し成形法においては、ラミネ
ート剤を用いるドライラミネート法を採用してもよい
が、電解液による浸蝕を回避するため、ラミネート剤を
用いることなく、フィルム状溶融物を順次積層する熱ラ
ミネート法、特に、共押出成形法が好ましい。
【0049】共押出し成形法においては、A層、B層に
対応する樹脂組成物を押出し機により溶融・混練しつ
つ、ダイ内で合流させて少なくとも3層構造(A層/B
層/A層)に溶融状態で積層し、ダイから押出してフィ
ルムに成形すればよい。得られたフィルムは延伸処理し
てもよいが、熱接着において熱収縮するのを防止するた
め、延伸しない場合が多い。なお、必要に応じて、得ら
れたフィルムは、例えば、コロナ放電処理などの表面処
理工程に供してもよい。
【0050】このようにして得られたフィルムは、封口
材に対応する形状(例えば、枠状)に加工する場合が多
い。枠状の封口材は、前記フィルムを打抜き加工などに
供することにより得ることができる。
【0051】このようにして得られた封口材は、前記の
ように薄型電池において、一対の端子板(特に金属フィ
ルムなどで形成された薄肉状の端子板)の間に介在する
電池要素(例えば、正極合材、セパレータおよび負極
材)を封止する上で有用である。すなわち、一対の端子
板間に電池要素を配するとともに、端子板の周縁部に封
口材を配し、封口材の外層を一対の端子板に対して熱接
着させることにより、電池を得ることができる。
【0052】本発明の封口材は、熱接着に供しても、幅
方向、縦方向の寸法変化が小さい。このような封口材を
用いた薄型電池は、端面からの封口材の滲出を抑制でき
る。前記薄型電池を大量生産する場合、所定の間隔毎に
封口材に対応する封口部を形成したテープ又はフィルム
を用い、テープ又はフィルムの進行に伴って、順次端子
板及び電池要素を配して、封口材外層の熱接着が行われ
る場合が多い。本発明の封口材を用いると、前記のよう
に寸法変化が小さいため、熱接着時に封口部のピッチの
ずれが小さく、効率的に精度よく薄型電池を連続的に製
造できる。この様な封口材として用いる場合、前記熱接
着による封口部のピッチのずれは、縦方向(ライン方
向)30cm当たり、通常、8mm以下、好ましくは4
mm以下程度である。
【0053】
【発明の効果】本発明の封口材用フィルムは、熱接着性
ポリオレフィンで構成された両外層、および前記熱接着
性ポリオレフィンよりも高いビカット軟化点を有するポ
リオレフィンで構成された中間層を備えているので、防
湿性、接着性および耐熱性のいずれの特性も両立でき、
耐薬品性も高い。また、両外層及び中間層がオレフィン
系ポリマーを含むにも拘らず、耐熱性を高めることがで
きる。そのため、前記フィルムから形成された封口材を
用いると、防湿性、耐薬品性、接着性および耐熱性の高
い薄型電池を得ることができる。
【0054】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はそれらの実施例により限定され
るものではない。
【0055】実施例1〜9 下記のA層用ポリマーおよびB層用ポリマーを、それぞ
れ押出し機で溶融してTダイから押出す3層共押出成形
法により、A層/B層/A層=12/50/12(μ
m)のフィルム(厚み74μm)を得た。なお、押出し
温度は220〜250℃である。
【0056】[A層用ポリマー] (A1 )熱接着性ポリエチレン:三井石油化学(株)
製、アドマーNF550 (A2 )熱接着性エチレン−アクリル酸エチル共重合
体:日本石油化学(株)製、NポリマーA1600 (A3 )熱接着性ポリプロピレン:三井石油化学(株)
製、アドマーQF550 (A4 )熱接着性ポリプロピレン:三菱化成(株)製、
ノバテックAP030P (A5 )熱接着性ポリプロピレン:三菱化成(株)製、
ノバテックAP197P (A6 )熱接着性ポリプロピレン:三菱化成(株)製、
ノバテックAP021P [B層用ポリマー] (B1 )高密度ポリエチレン:三井石油化学(株)製、
ハイゼックス3300F (B2 )熱接着性ポリプロピレン:三井石油化学(株)
製、アドマーQF550 (B3 )線状低密度ポリエチレン:住友化学工業株製、
スミカセンL FA203−1 (B4 )ポリプロピレン:宇部興産(株)製、ウベポリ
プロYK121 (B5 )高結晶性ポリプロピレン:チッソ(株)製、H
CPP HF6028 比較例1〜9 A層用又はB層用ポリマーに代えて、前記ポリマー又は
下記のポリマーを用いる以外、実施例1と同様にして、
単層Tダイ法により単層のフィルム(厚み74μm)を
得た。
【0057】(C1 )ナイロン12:ダイセルヒュルス
(株)製、ダイアミドL1801F (C2 )エポキシ接着剤:チバガイギー(株)製、アラ
ルダイトAW106(主剤)及びアラルダイトHV95
3U(硬化剤) そして、上記実施例および比較例で得られたフィルムか
ら枠状の封口材を作製し、正極合材、スペーサおよび負
極材で構成された電池要素を正負極端子板(SUS30
4、厚み0.3mmのフィルム)間に挾持し、A層、C
層のポリマーのビカット軟化点より30℃高い温度で加
熱加圧し、封口材を前記各端子板に熱接着することによ
り、ペーパーリチウム電池(厚さ0.5mm×幅16.
5mm×長さ34.5mm)を作製した。
【0058】そして、電池作成時の封口材の滲出を観察
したところ、実施例1〜8のフィルムを用いた場合、い
ずれも封口材の滲出が見られなかったのに対して、比較
例1〜9のフィルムは、熱接着時に封口材が電池から滲
出していた。
【0059】また、下記の特性について評価したとこ
ろ、表に示す結果を得た。
【0060】[ビカット軟化点]A層のポリマーおよび
B層のポリマーのビカット軟化点をJIS K 720
6に準拠して測定した。
【0061】[接着強度]前記封口材と端子板との接着
強度(kg/15mm)をJIS K 6854に準拠
して180°剥離強度として測定した。
【0062】[耐湿性及び耐薬品性]40℃、90%相
対湿度(RH)で40日間保存し、接着面の状態及び接
着強度と、封口材の耐電解液性を調べた。
【0063】[耐熱性]耐熱性を評価するため、電池に
5kg/cm2 の荷重を作用させ、昇温することによ
り、封口材が溶融して電池から滲出する温度を調べた。
【0064】[防湿性]実施例および比較例のフィルム
の透湿度をASTM F 1249に規定する方法で測
定し、厚み25μm当りの透湿度に換算した。
【0065】
【表1】 表より明らかなように、実施例の封口材は、防湿性、接
着性、耐薬品性及び耐熱性が高い。特に、比較例の封口
材に比べて、実施例の封口材は耐熱性が高い。また、実
施例の封口材は、熱接着時の寸法変化も小さく、電池か
らの滲出が抑制されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一例であるペーパーリチウム電
池を示す分解斜視図である。
【図2】図2は図1に示す封口材の概略断面図である。
【符号の説明】
1,6…端子板 2…正極合材 3…セパレータ 4…負極材 5…封口材 11,13…熱接着性ポリオレフィン層 12…中間層

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の端子板間に介在する電池要素を、
    前記端子板の周縁部において封口するための封口材用フ
    ィルムであって、前記一対の端子板に対して熱接着させ
    るための両外層側の熱接着性ポリオレフィン層と、これ
    らの熱接着性ポリオレフィン層間に介在し、かつ前記熱
    接着性ポリオレフィンよりも高いビカット軟化点を有す
    るポリオレフィン中間層とで構成された少なくとも3層
    構造を有する薄型電池の封口材用フィルム。
  2. 【請求項2】 熱接着性ポリオレフィンが、端子板に対
    して1.5kg/15mm以上の熱接着強度を有する請
    求項1記載の封口材用フィルム。
  3. 【請求項3】 熱接着性ポリオレフィンのビカット軟化
    点が、120℃以上である請求項1記載の封口材用フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 中間層を構成するポリオレフィンがポリ
    プロピレンである請求項1記載の封口材用フィルム。
  5. 【請求項5】 中間層を構成するポリオレフィンのビカ
    ット軟化点が、熱接着性ポリオレフィンよりも3℃以上
    高い請求項1記載の封口材用フィルム。
  6. 【請求項6】 中間層を構成するポリオレフィンのビカ
    ット軟化点が、135℃以上である請求項1記載の封口
    材用フィルム。
  7. 【請求項7】 透湿度が、厚み25μm換算で、60g
    /m2 ・日以下である請求項1記載の封口材用フィル
    ム。
  8. 【請求項8】 両外層側の熱接着性ポリオレフィン層の
    厚みtaが、それぞれ3〜25μmであり、中間層の厚
    みtiが、ti=2×ta×1.2(μm)以上である
    請求項1記載の封口材用フィルム。
  9. 【請求項9】 一対の端子板間に介在する電池要素を、
    前記端子板の周縁部において封口するための封口材用フ
    ィルムであって、ビカット軟化点125℃以上の両外層
    側の熱接着性変性ポリオレフィン層(A)と、これらの
    熱接着性変性ポリオレフィン層間に介在し、かつ前記熱
    接着性変性ポリオレフィンよりも5℃以上高いビカット
    軟化点を有するプロピレン系ポリマーの中間層(B)と
    で構成されているとともに、フィルム全体の厚みtに対
    する前記中間層の厚みtiの割合(ti/t)が、50
    〜95%である薄型電池の封口材用フィルム。
  10. 【請求項10】 中間層のポリオレフィンのビカット軟
    化点が、145℃以上であり、かつ前記熱接着性変性ポ
    リオレフィンのビカット軟化点よりも10℃以上高い請
    求項9記載の薄型電池の封口材用フィルム。
  11. 【請求項11】 一対の端子板間に介在する電池要素
    を、前記端子板の周縁部において封口するための枠状封
    口材であって、前記一対の端子板に対して熱接着させる
    ための外層側の熱接着性ポリオレフィン層と、これらの
    熱接着性ポリオレフィン層間に介在し、かつ前記熱接着
    性ポリオレフィンよりも高いビカット軟化点を有するポ
    リオレフィン中間層とで構成された少なくとも3層構造
    を有する薄型電池用封口材。
  12. 【請求項12】 ホットメルト接着性を有するポリオレ
    フィン層と、ポリオレフィン中間層と、ホットメルト接
    着性を有するポリオレフィン層とを積層する方法であっ
    て、前記ホットメルト接着性を有するポリオレフィンよ
    りも高いビカット軟化点を有するポリオレフィンを用い
    て、中間層を形成する封口材用フィルムの製造方法。
  13. 【請求項13】 正極合材、セパレータおよび負極材で
    構成された電池要素と、この電池要素を挾持するための
    一対の端子板と、この端子板の周縁部において前記電池
    要素を封口するための封口材とで構成された電池であっ
    て、前記封口材が、下記のA層とB層とで構成された少
    なくとも3層構造を有する積層体で構成されている薄型
    電池。 A層:両外層を構成する熱接着性ポリオレフィン層 B層:A層間に介在するポリオレフィン中間層であっ
    て、ビカット軟化点が、A層の前記熱接着性ポリオレフ
    ィンよりも高いポリオレフィンで形成された中間層
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