JPH08106023A - 光導波路カプラ - Google Patents

光導波路カプラ

Info

Publication number
JPH08106023A
JPH08106023A JP24170894A JP24170894A JPH08106023A JP H08106023 A JPH08106023 A JP H08106023A JP 24170894 A JP24170894 A JP 24170894A JP 24170894 A JP24170894 A JP 24170894A JP H08106023 A JPH08106023 A JP H08106023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical waveguide
layer
glass plate
refractive index
gap layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24170894A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriaki Okada
訓明 岡田
Koji Minami
功治 南
Hiroyuki Yamamoto
裕之 山本
Yoshio Yoshida
圭男 吉田
Yukio Kurata
幸夫 倉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP24170894A priority Critical patent/JPH08106023A/ja
Publication of JPH08106023A publication Critical patent/JPH08106023A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作製が容易で設計通りの光結合率を安定に得
るようにする。 【構成】 基板1上に、光導波路層2およびギャップ層
3を積層し、更にギャップ層3の上にギャップ層3の一
部を露出させてクラッド層4を積層する。ギャップ層3
の露出部上にガラス板5を入射面が入射光に対して垂直
になるよう配置し、接着層6でギャップ層3に接着固定
する。ギャップ層3およびクラッド層4の屈折率は光導
波路層2より低く、ガラス板5および接着層6の屈折率
は光導波路層2より高くなるよう設定し、ガラス板5と
接着層6との屈折率はほぼ同じようになるよう選ぶ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光導波路に光ビームを
結合させるための光導波路カプラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の光学系を光集積回路化する
研究が進められている。例えば、光ヘッドの光学系にお
いては、従来、マイクロレンズ、マイクロプリズム等の
バルク系素子が用いられていたが、これら各素子間など
での相互の位置合わせを含む煩雑な製作工程が必要とな
るため、これらの光学系を光導波路を用いて光集積回路
化することが行われている。この光集積回路化が実現す
れば、装置の軽量小型化および製造工程の簡単化等の面
で大幅な改善を期待できる。
【0003】上述の光導波路に光ビームを結合させる方
法として、プリズムやフォトダイオードアレイを光導波
路層にモノリシックに接合する方法が知られている。特
に、この方法によりプリズムを結合する場合は、光導波
路層上にプリズムを圧着するだけで容易に結合でき、高
い光結合効率を容易に得られる等の利点がある。しか
し、この方法においては、プリズムと光導波路層との間
隔を一定に保つ必要があるが、単にプリズムを圧着する
だけでは構造的に充分な強度が得られず、機械的振動や
ショック等により、結合効率を一定にするのが困難であ
った。
【0004】そこで、図8に示すような光導波路カプラ
が提案されている(特開平04−289531)。この
光導波路カプラは、基板21上に、光導波路層23と、
その上に光導波路層23よりも低い屈折率をもつ第1ギ
ャップ層25と、開口部27を有し光導波路層23より
も低い屈折率をもつ第2ギャップ層26とが積層されて
おり、光導波路層23より高い屈折率を持つ誘電体プリ
ズム29を光導波路層23より高い屈折率を持つ接着層
28にて接着して構成されている。この構成では、プリ
ズム29が光導波路層23に対し間に第1ギャップ層2
5を介して接着固定されているので、振動、ショック等
に強く、長期にわたって安定な光結合効率が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の光導
波路カプラにおいては、高屈折率のプリズム29を用い
たプリズム結合法にて導波光を励振している。しかし、
プリズム29は、ガラス材の3面以上を光学研磨して作
製するためコストが高くなり、また、研磨が難しいため
微小なものを作製しにくいという問題があった。また、
上記プリズム29を固定するための接着層28は、この
光導波路構造においてギャップ層の一部として機能す
る。このため、接着層28の層厚は、光結合効率に大き
な影響を与えるので、所望の特性を得ようとすると厳密
に厚み制御をする必要がある。しかしながら、接着層2
8の層厚を制御しつつ、プリズム29を接着することは
きわめて困難であり、設計通りの光結合効率を安定に得
るのは難しい。
【0006】また、従来の光導波路カプラにおいては、
前記ギャップ層の層厚が一定であるので、ガウシアンビ
ームの理論励振効率が80%に限られるという問題もあ
った。さらに、平行光しか結合しないプリズム結合法で
は、発散光、集束光を入射させる場合はレンズが必要で
あり、小型化のためにはそのレンズをプリズム上に形成
することが望ましいが、プリズムは3面の研磨工程があ
るため、その作製は困難であった。同様に、プリズムの
波長分散を打ち消すための回折格子もプリズム上に形成
することが難しかった。また、作製された光導波路カプ
ラは、このような作製の困難性により高コストなものと
なり、また性能に個体差を生じやすく、この製法は大量
生産には適しにくい。また、他の光学素子との集積化も
困難であるといった問題点があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、作製が容易で設計通りの
光結合効率を安定に得ることのできる光導波路カプラを
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の光導波路カプラ
は、基板と、該基板上に形成された光導波路層と、該光
導波路層の上に形成され、該光導波路層よりも低い屈折
率をもつギャップ層と、該ギャップ層の上に該ギャップ
層の一部を露出して形成され、該光導波路層より低い屈
折率をもつクラッド層と、該ギャップ層の露出部の上に
傾斜させて配置され、該光導波路層よりも高い屈折率を
もつガラス板と、該ギャップ層の露出部と該ガラス板と
で挟まれた部分に、該ガラス板を接着固定して設けら
れ、該ガラス板とほぼ等しい屈折率をもつ接着層とを具
備し、そのことにより上記目的が達成される。
【0009】本発明の光導波路カプラは、基板と、該基
板上に形成された光導波路層と、該光導波路層上に、層
厚を光の伝搬方向に向かって徐々に厚くなるよう変化さ
せたテーパ領域と、該テーパ領域を挟む片方の薄い領域
と、もう片方の厚い領域とを有するように形成され、該
光導波路層よりも低い屈折率をもつギャップ層と、該薄
い領域のギャップ層の上に傾斜させて配置され、該光導
波路層よりも高い屈折率をもつガラス板と、該ギャップ
層と該ガラス板とで挟まれた部分に、該ガラス板を接着
固定して設けられ、該ガラス板とほぼ等しい屈折率をも
つ接着層とを具備し、そのことにより上記目的が達成さ
れる。
【0010】本発明の光導波路カプラにおいて、前記ガ
ラス板の端部をはめ込むための溝を有し、該溝に該ガラ
ス板の端部をはめ込んで該ガラス板が配置されている構
成とすることができる。
【0011】また、本発明の光導波路カプラにおいて、
前記ガラス板に屈折素子が形成されている構成とするこ
とができる。
【0012】また、本発明の光導波路カプラにおいて、
前記ガラス板上の屈折素子がイオン交換法により形成さ
れている構成とすることができる。
【0013】また、本発明の光導波路カプラにおいて、
前記ガラス板に回折格子が形成されている構成とするこ
とができる。
【0014】
【作用】本発明の光導波路カプラにあっては、屈折率の
ほぼ等しいガラス板および接着層を経た光が光導波路層
に結合される。この構成の場合は、ガラス板の傾きや位
置を調整し接着層により固定すればよく、作製が容易で
設計通りの光結合効率を安定に得ることが可能となる。
【0015】また、ギャップ層は、スパッタリング等の
薄膜成膜手段により形成できるので、ギャップ層の層厚
制御が容易で、ギャップ層層厚の設計値からのずれに起
因する光結合効率の低下を抑えることができる。また、
ギャップ層の層厚を部分的に制御することによってガウ
シアンビームの励振効率を100%近くまで引き上げる
ことができる。また、クラッド層の端面をテーパ状にす
ることで、急激な導波路構造の変化に起因する導波光の
散乱を低減することができる。
【0016】また、はめ込み用の溝を設けた構成とする
場合は、ガラス板の端部を挿入するだけで固定でき、接
着時のガラス板の抑えが不要となり、ガラス板をより安
定に固定できる。またクラッド層の端面とガラス板の位
置合わせも容易となる。
【0017】また、ガラス板にレンズを形成する構成と
する場合は、集束光、発散光との結合が可能になり、光
ファイバとの結合もできる。この場合、マイクロ凸レン
ズはイオン交換法により容易に形成できる。
【0018】また、ガラス板に回折格子を形成する構成
とする場合は、カプラの結合波長範囲を拡大することが
できる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。
【0020】(第1実施例)図1は、第1実施例に係る
光導波路カプラを示す正面断面図である。この光導波路
カプラは、基板1上に光導波路層2が形成され、この光
導波路層2上に光導波路層2より低い屈折率をもつギャ
ップ層3が積層されている。このギャップ層3上には、
光導波路層2より低い屈折率をもつクラッド層4が、ギ
ャップ層3の一部を露出して積層されている。
【0021】ギャップ層3の露出部の上には、光導波路
層2より高い屈折率をもち両面を光学研磨されたガラス
板5が、入射光7に対し入射面が垂直になる傾斜状態
で、ガラス板5と屈折率がほぼ等しい接着層6にて接着
固定されている。接着層6は、クラッド層4とガラス板
5との間にあるギャップ層3の露出部を覆うように厚く
盛られており、ギャップ層3の露出部とガラス板5とで
挟まれた部分に設けられている。入射光7はガラス板
5、接着層6を通過して光導波路層2に結合する。次
に、この光導波路カプラの動作原理について説明する。
【0022】入射光7は、ガラス板5および接着層6を
通過し、ギャップ層3の露出部からクラッド層4の端面
部付近にわたる領域に入射する。その入射した光は、ギ
ャップ層3を介して光導波路層2に結合し、光導波路層
2を伝搬していく。このとき、クラッド層4の層厚が十
分に厚いと、ギャップ層3の露出部の下方で結合した導
波光は接着層6に漏れないため、導波光を閉じ込めて伝
搬させることができる。
【0023】上記クラッド層4は、ギャップ層3と同じ
屈折率を持つ材料、またはギャップ層3より低い屈折率
をもつ材料で構成する。クラッド層4の屈折率がギャッ
プ層3より低い場合、導波光を閉じ込める効果が強くな
るためクラッド層4の層厚をより薄くできる。また、接
着層6は光学的に透明な接着剤を用いる。光硬化型接着
剤または紫外線硬化型接着剤を使用すれば、ガラス板の
傾き、位置を調整した後に、光または紫外線を照射する
だけで接着できる。
【0024】次に、本実施例の光導波路カプラの具体的
な構成例について述べる。
【0025】上記ガラス板5の屈折率をnp、接着部6
の屈折率をnb、クラッド層4の屈折率をnc、ギャッ
プ層3の屈折率をng、光導波路層2の屈折率をnfと
すると、np,nb>nf>ng,ncの関係を満たす
ように形成されている。
【0026】ここで、具体的数値を以下のように設定す
ると、幅1mm、入射角74度で入射されたガウシアン
ビームの約80%が光導波路に結合して伝搬していく。
【0027】レーザ波長:780nm ガラス板5 :SK5(np=1.582) 接着層6 :紫外線硬化型接着剤(nb=1.57
9) クラッド層4:厚み1μmのSiO2スパッタ膜(nc
=1.44) ギャップ層3:厚み0.5μmのSiO2スパッタ膜
(ng=1.44) 光導波路層2:厚み0.6μmのコーニング#7059
(nf=1.54) 以上説明した本実施例に係る光導波路カプラにおいて
は、以下の効果がある。従来のプリズムを用いた光導波
路カプラは、少なくとも3面を光学研磨する必要のある
プリズムを用いており高コストなものとなる。これに対
し、本発明による場合には、安価なガラス板と接着剤を
用いているので、プリズムを用いるのに比べてはるかに
低コストに光導波路カプラを作製できる。
【0028】また、従来のプリズムを用いた光導波路カ
プラにおいては、プリズムは微小なものになるほど研磨
加工が難しいため、プリズムを含めた光導波路素子の小
型化が困難であった。これに対し、本発明による場合に
は、微小なガラス板であっても、表、裏の2面を光学研
磨した後に、細かく切断するだけで作製できるので、素
子の小型化が容易である。
【0029】さらに、次の効果もある。一般に、入射光
の光導波路層への光結合効率は、入射光ビームのサイズ
と光導波路構造とにより決まる。特に、入射光ビームの
サイズと光導波路層の層厚とが決まっている場合は、光
結合効率はギャップ層の層厚の影響を大きく受ける。こ
のため、従来の光導波路カプラにおいては、安定かつ高
効率に導波光を励振しようとすると、プリスムと光導波
路層との間に存在するギャップ層の層厚の精密な制御が
必要で、このギャップ層が通常空気や接着剤で構成され
ているため、その制御が困難であった。これに対し、本
発明による場合には、ギャップ層がスパッタリング、真
空蒸着、CVD等の薄膜成膜技術で形成できるため、屈
折率、層厚の制御が容易で、屈折率、層厚の設計値から
のずれに起因する光結合効率の低下を抑えることがで
き、設計通りの光結合効率を得ることができる。
【0030】(第2実施例)図2は、第2実施例に係る
光導波路カプラを示す正面断面図である。なお、図1と
同一部分には同一の番号を附している。
【0031】この光導波路カプラは、基板1にガラス板
5をはめ込む溝8が形成され、その溝8に端部をはめ込
んだガラス板5が接着固定されている。このような構成
にした場合は、ガラス板5をより安定に固定でき、接着
固定時の抑えも不要となる。また、溝8を、その傾きと
位置とを精密に調整して形成し、また、ガラス板5以外
の他の幾つかの素子を取付けるための溝も同様に形成す
れば、ガラス板5や他の素子の傾きと位置調整が不要と
なるため大量生産に適する。
【0032】(第3実施例)本実施例は、入射光が発散
光または集束光である場合に好適な例である。
【0033】図3(a)および(b)の各々は、第3実
施例に係る光導波路カプラを示す正面断面図である。な
お、図1と同一部分には同一の番号を附している。
【0034】図3(a)では、片面に凸レンズ9aを備
えたガラス板5を使用している。図3(b)では、片面
に凹レンズ9bを備えたガラス板5を使用している。こ
のようなガラス板を使用する場合は、第1、第2実施例
の場合では本質的にはプリズム結合法である、両面が平
坦なガラス板を使用する故に平行光しか結合し得なかっ
たのに対し、発散光、集束光を平行光に変換でき、発散
光、集束光の結合も可能となる。
【0035】なお、第3実施例においては以下の効果が
ある。すなわち、従来のプリズムを用いた光導波路カプ
ラの場合は、3面の研磨工程を必要とするためプリズム
にレンズを形成することは作製工程上困難であった。こ
れに対し、本発明では、平板のガラス板にレンズを、例
えばフォトリソグラフィとエッチング技術とにより作製
すればよく、ガラス板を用いているため、その作製は比
較的容易である。
【0036】(第4実施例)本実施例は、光ファイバを
介して光を入射させる場合である。
【0037】図4は、第4実施例に係る光導波路カプラ
を示す正面断面図である。なお、図1と同一部分には同
一の番号を附している。この光導波路カプラは、光ファ
イバ10と、凸レンズ9aを備えたガラス板5とを組み
合わせている。この組合せによって、光ファイバ10か
らの出射光7を光導波路層2に結合させることもでき
る。また、レンズアレイを用いれば多数本の光ファイバ
を光導波路に結合することができる。
【0038】(第5実施例)本実施例は、マイクロ凸レ
ンズを用いる場合である。
【0039】図5は、マイクロ凸レンズ9を使用した第
5実施例の光導波路カプラを示す正面断面図である。な
お、図1と同一部分には同一の番号を附している。この
マイクロ凸レンズ9は、イオン交換法により作製でき
る。具体的には、ガラス板5に金属マスクを蒸着後、フ
ォトリソグラフィにより金属マスクに開口窓を開け、こ
の状態のガラス板5を溶融塩に浸してイオン交換を行
う。これにより、容易に精度よく微小なレンズが形成で
きる。
【0040】(第6実施例)本実施例は、回折格子がガ
ラス板に備わった場合である。
【0041】図6は、第6実施例に係る光導波路カプラ
を示す正面断面図である。なお、図1と同一部分には同
一の番号を附している。この光導波路カプラは、ガラス
板5上にグレーティング(回折格子)11を設け、その
一次回折光を光導波路層2に結合させる構成となってい
る。
【0042】本実施例による場合には、次のような効果
がある。すなわち、従来の光導波路カプラではプリズム
と光導波路との色分散が異なるため、ある特定の波長の
入射光しか結合しない。これに対し、本実施例による場
合は、グレーティング11による一次回折光を光導波路
層2に結合させるので、接着層6と光導波路層2との色
分散の差を打ち消すことが可能となり、結合できる光の
波長範囲を拡大することができる。また、本実施例によ
る場合には、平板のガラス板5を用いているため、従来
の光導波路カプラのようにプリズム上に形成するのに比
べて作製が容易である。
【0043】(第7実施例)本実施例は、クラッド層の
形成を省略した場合である。
【0044】図7は、第7実施例に係る光導波路カプラ
を示す正面断面図である。この光導波路カプラは、基板
1の上に形成された光導波路層2の上に、光導波路層2
より低い屈折率をもつギャップ層3が積層されている。
このギャップ層3は、その層厚が一定ではなく、薄い領
域と厚い領域があり、その間のテーパ領域が光の伝搬方
向に向かって層厚が徐々に厚くなっている。以後、ギャ
ップ層3の薄い領域を光結合領域、厚い領域を光伝搬領
域と呼ぶ。
【0045】上記光結合領域のギャップ層3の上には、
光導波路層2より高い屈折率をもち、両面を光学研磨さ
れたガラス板5が、入射光7に対し入射面が垂直になっ
た傾斜状態で、ガラス板5と屈折率がほぼ等しい接着層
6にて接着固定されている。接着層6はギャップ層3の
テーパ領域からガラス板5までの光結合領域部分を覆う
ように厚く盛られており、ギャップ層3の薄い領域とガ
ラス板5とで挟まれた部分に設けられている。入射光7
は、ガラス板5および接着剤6を通過し、光結合領域と
光伝搬領域の境界のテーパ領域で光導波路層3に結合す
るよう入射する。
【0046】このように構成された本実施例の光導波路
カプラにあっては、ギャップ層3が光の伝搬方向に向か
って層厚が徐々に厚くなっているテーパ領域を有するの
で、以下のような効果がある。すなわち、ギャップ層3
の層厚が一定であると、ガウシアンビームの理論励振効
率は約80%に限られるが、導波光の伝搬方向に沿って
ギャップ層3の層厚を徐々に厚くし、層厚の最適化を行
うことよって、入射光と導波光とのビームプロファイル
の整合が図れる。これにより、ガウシアンビームの励振
効率を引き上げることができる。この時、光伝搬領域の
ギャップ層3は導波光が上部に放射されないよう十分に
厚くする。
【0047】なお、上述した第1〜第6実施例におい
て、ギャップ層3が露出している側にある、クラッド層
4の端面を、テーパ状とし、かつ、テーパ形状の最適化
を行うことによっても、同様の効果でガウシアンビーム
の励振効率を引き上げることができる。
【0048】このクラッド層4の端面に設けるテーパ部
や、ギャップ層3に設けるテーパ領域は、シャドウマス
クスパッタ法あるいはウェットエッチング法により形成
できる。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば以下
のような効果がある。
【0050】(1)高価で加工が難しいプリズムの代わ
りにガラス板と接着剤を用いることができるので、はる
かに安価で生産性に優れた光導波路カプラが形成でき
る。また小型化が容易である。さらにギャップ層の制御
が容易であるため、安定に高い光結合効率を得ることが
できる。
【0051】(2)ギャップ層の層厚を部分部分で最適
に制御することでガウシアンビームの励振効率を100
%近くまで引き上げることができる。
【0052】(3)溝を作製し、その溝にガラス板を差
し込むことで、ガラス板をより安定に固定できる。この
とき、幾つかの素子の溝を精密に位置決めして作製すれ
ば、ガラス板を含む種々の素子間の位置調整は不要とな
るため、生産性がよい。
【0053】(4)ガラス板にレンズを形成することに
よって発散光、集束光の結合が可能となり、その形成が
容易である。
【0054】(5)ガラス板に形成する凸レンズはイオ
ン交換法により容易に作製できる。 (6)ガラス板に回折格子を形成する場合はガラス板の
波長分散を打ち消すことができ、またその形成は従来の
プリズム上に形成する場合よりも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る光導波路カプラを示す正面断
面図である。
【図2】第2実施例に係る光導波路カプラを示す正面断
面図である。
【図3】第3実施例に係る光導波路カプラを示す正面断
面図である。
【図4】第4実施例に係る光導波路カプラを示す正面断
面図である。
【図5】第5実施例に係る光導波路カプラを示す正面断
面図である。
【図6】第6実施例に係る光導波路カプラを示す正面断
面図である。
【図7】第7実施例に係る光導波路カプラを示す正面断
面図である。
【図8】従来の光導波路カプラを示す正面断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 光導波路層 3 ギャップ層 4 クラッド層 5 ガラス板 6 接着層 7 入射光 8 溝 9a、9b レンズ 10 光ファイバ 11 回折格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 圭男 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 倉田 幸夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 該基板上に形成された光導波路層と、 該光導波路層の上に形成され、該光導波路層よりも低い
    屈折率をもつギャップ層と、 該ギャップ層の上に該ギャップ層の一部を露出して形成
    され、該光導波路層より低い屈折率をもつクラッド層
    と、 該ギャップ層の露出部の上に傾斜させて配置され、該光
    導波路層よりも高い屈折率をもつガラス板と、 該ギャップ層の露出部と該ガラス板とで挟まれた部分
    に、該ガラス板を接着固定して設けられ、該ガラス板と
    ほぼ等しい屈折率をもつ接着層とを具備する光導波路カ
    プラ。
  2. 【請求項2】 基板と、 該基板上に形成された光導波路層と、 該光導波路層上に、層厚を光の伝搬方向に向かって徐々
    に厚くなるよう変化させたテーパ領域と、該テーパ領域
    を挟む片方の薄い領域と、もう片方の厚い領域とを有す
    るように形成され、該光導波路層よりも低い屈折率をも
    つギャップ層と、 該薄い領域のギャップ層の上に傾斜させて配置され、該
    光導波路層よりも高い屈折率をもつガラス板と、 該ギャップ層と該ガラス板とで挟まれた部分に、該ガラ
    ス板を接着固定して設けられ、該ガラス板とほぼ等しい
    屈折率をもつ接着層とを具備する光導波路カプラ。
  3. 【請求項3】 前記ガラス板の端部をはめ込むための溝
    を有し、該溝に該ガラス板の端部をはめ込んで該ガラス
    板が配置されている請求項1または2記載の光導波路カ
    プラ。
  4. 【請求項4】 前記ガラス板に屈折素子が形成されてい
    る請求項1または2記載の光導波路カプラ。
  5. 【請求項5】 前記ガラス板上の屈折素子がイオン交換
    法により形成されている請求項4記載の光導波路カプ
    ラ。
  6. 【請求項6】 前記ガラス板に回折格子が形成されてい
    る請求項1または2記載の光導波路カプラ。
JP24170894A 1994-10-05 1994-10-05 光導波路カプラ Withdrawn JPH08106023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24170894A JPH08106023A (ja) 1994-10-05 1994-10-05 光導波路カプラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24170894A JPH08106023A (ja) 1994-10-05 1994-10-05 光導波路カプラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08106023A true JPH08106023A (ja) 1996-04-23

Family

ID=17078358

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24170894A Withdrawn JPH08106023A (ja) 1994-10-05 1994-10-05 光導波路カプラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08106023A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5946433A (en) * 1996-11-27 1999-08-31 Sharp Kabushiki Kaisha Method for producing a photocoupler and a photocoupler produced by the same
CN106461547A (zh) * 2014-05-21 2017-02-22 康宁股份有限公司 用于表征大层深波导的棱镜耦合系统和方法
CN115823532A (zh) * 2022-12-07 2023-03-21 福耀玻璃工业集团股份有限公司 一种光线入射结构、车窗及车辆

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5946433A (en) * 1996-11-27 1999-08-31 Sharp Kabushiki Kaisha Method for producing a photocoupler and a photocoupler produced by the same
CN106461547A (zh) * 2014-05-21 2017-02-22 康宁股份有限公司 用于表征大层深波导的棱镜耦合系统和方法
CN106461547B (zh) * 2014-05-21 2019-12-03 康宁股份有限公司 用于表征大层深波导的棱镜耦合系统和方法
CN115823532A (zh) * 2022-12-07 2023-03-21 福耀玻璃工业集团股份有限公司 一种光线入射结构、车窗及车辆

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3302458B2 (ja) 集積化光装置及び製造方法
US4735677A (en) Method for fabricating hybrid optical integrated circuit
JP3522117B2 (ja) 自己導波光回路
JP2002022982A (ja) 反射入力結合を有するアレー導波路型回折格子
JP3098173B2 (ja) 光カプラー及びその製造方法
JPH027238A (ja) 光情報記録再生装置
JPH11153719A (ja) プレーナ導波路ターニングミラーを有する光集積回路
WO2020213410A1 (ja) 光接続構造
JP3490745B2 (ja) 複合光導波路型光デバイス
CN113467111A (zh) 光波导元件
US5546488A (en) Waveguide-type optical path converter for converting a propagation direction of a light
JPH09258062A (ja) 光結合器及びその製造方法
US5297218A (en) Optical semiconductor laser and optical waveguide alignment device
JPH08106023A (ja) 光導波路カプラ
JPH05107428A (ja) 光フアイバの端部構造及びその製造方法
JP3804888B2 (ja) 光導波路部品
JP2000131545A (ja) 光デバイスと光デバイスを備えた光モジュール
JP6810076B2 (ja) ファイバモジュール
JP2003057460A (ja) 光デバイス
JPH07281049A (ja) ファイバ集積型光部品の製造方法
JPH0727931A (ja) 光導波路
JP7348550B2 (ja) 光回路モジュール
WO2021038643A1 (ja) 光回路
US20020141697A1 (en) Variable group delay unit and variable group delay optical fiber module
JP2002023004A (ja) 光結合構造

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020115