JPH08105615A

JPH08105615A - 焼却炉

Info

Publication number: JPH08105615A
Application number: JP23901694A
Authority: JP
Inventors: Nobutaka Funahashi; 宜孝舟橋
Original assignee: MITSUTOYO KIKO KK
Current assignee: MITSUTOYO KIKO KK
Priority date: 1994-10-03
Filing date: 1994-10-03
Publication date: 1996-04-23

Abstract

(57)【要約】【目的】廃棄物の焼却によって生じた灰を、容易に取
り出して処分できる焼却炉を提供すること。【構成】焼却炉１は、ゴミ投入部３から投入されたゴ
ミＡを焼却可能な燃焼室５と、燃焼室５の底部５ａに形
成され、ゴミＡは落下させず、ゴミＡの焼却によって生
じた灰Ｂは落下させる多数の灰落下孔７と、灰落下孔７
の下方に設けられたホッパー９と、ホッパー９の下方に
形成された灰回収室１１内に引き出し可能に設置され、
ホッパー９にて集められた灰Ｂを受ける灰収納容器１３
と、灰収納容器１３に取り付けられたキャスター１５と
を備えている。ゴミＡの焼却後は灰Ｂが灰収納容器１３
内に貯るので、灰収納容器１３を取り出すだけで、灰Ｂ
をまとめて取り出して処分することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、廃棄物を焼却処分する
ための焼却炉に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、主に一般家庭で用いられる焼却炉
としては、例えば、図４に示す焼却炉１０１が知られて
いる。この焼却炉１０１は、ゴミ投入口１０３から投入
されたゴミＡを焼却可能な燃焼室１０５と、燃焼室の底
部１０５ａに形成され、ゴミＡは落下させず、ゴミＡの
焼却によって生じた灰Ｂは落下させる多数の灰落下孔１
０７とを備え、灰落下孔１０７から落下した灰Ｂは、燃
焼室１０５の下方に形成された灰回収室１０９に貯るよ
うになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術によれば、灰回収室１０９に貯った灰Ｂは、側面に設
けられた灰取出口１１１からシャベル等の道具を使って
掻き出さねばならず、この作業に手間がかかり、きわめ
て不便であった。

【０００４】そこで本発明は、廃棄物の焼却によって生
じた灰を、容易に取り出して処分できる焼却炉を提供す
ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、請求項１記載の通り、投入された廃棄物
を焼却可能な燃焼室と、該燃焼室の底部に形成され、前
記廃棄物は落下させず前記廃棄物の焼却によって生じた
灰は落下させる多数の灰落下孔とを備えた焼却炉におい
て、前記灰落下孔の下方に、該灰落下孔から落下する灰
を受ける灰収納容器を設置したことを特徴とする。

【０００６】また、請求項２記載の通り、前記灰収納容
器が、前記燃焼室の下方に形成された灰回収室の内部に
設置されていることを特徴とする。更に、請求項３記載
の通り、前記灰収納容器に、脚として車輪が取り付けら
れていることを特徴とする。

【０００７】また更に、請求項４記載の通り、前記灰落
下孔の下方に、前記灰を前記灰収納容器へと集めるホッ
パーを備えたことを特徴とする。加えて、請求項５記載
の通り、前記燃焼室の底部上面が、前記廃棄物との接触
面積を低下させる凹凸面にされていることを特徴とす
る。

【０００８】

【作用】本発明の請求項１記載の焼却炉によれば、灰落
下孔からは従来同様に灰が落下するが、その灰は灰収納
容器の中に貯るので、灰収納容器を取り出すだけで、灰
をまとめて取り出して処分することができる。

【０００９】また、請求項２記載の焼却炉によれば、灰
収納容器が灰回収室の内部に設置されているので、焼却
中に風などが吹いても風の影響を全く受けず、灰回収孔
から落下する灰が周囲へ飛び散る心配がない。更に、請
求項３記載の焼却炉によれば、脚として車輪が取り付け
られているので、灰収納容器を横方向へ引っ張れば、設
置位置から簡単に引き出すことができる。なお、ここで
いう車輪としては、いわゆるキャスターのように、進行
方向に応じて自在に向きを変えるものでも、向きを固定
された車輪でもよい。また、向きを固定された車輪の場
合、床面に直接接地する車輪でも、レール上に載せられ
る車輪でもよい。

【００１０】また更に、請求項４記載の焼却炉によれ
ば、灰落下孔から落下した灰は、ホッパーによって集め
られてから、灰収納容器の中に落ちる。したがって、例
えば、大きな開口を有する灰収納容器を使わなくても、
灰が確実に灰収納容器内に落ち、容器外へ灰がこぼれる
ことがない。

【００１１】加えて、請求項５記載の焼却炉によれば、
燃焼室の底部上面が凹凸面にされているので、凹面部分
において底部上面と廃棄物との間に隙間が形成される。
この結果、空気の通りが良好になって廃棄物が良く燃
え、底部上面に燃え残った廃棄物が灰の落下を妨げると
いった問題が起こりにくい。

【００１２】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。第１実施例としての焼却炉１は、図１に示すよう
に、ゴミ投入部３から投入されたゴミＡを焼却可能な燃
焼室５と、燃焼室５の底部５ａに形成され、ゴミＡは落
下させず、ゴミＡの焼却によって生じた灰Ｂは落下させ
る多数の灰落下孔７と、灰落下孔７の下方に設けられた
ホッパー９と、ホッパー９の下方に形成された灰回収室
１１内に引き出し可能に設置され、ホッパー９にて集め
られた灰Ｂを受ける灰収納容器１３と、灰収納容器１３
に取り付けられたキャスター１５とを備えている。

【００１３】以上の構成の内、ゴミ投入部３は、軸３ａ
を中心に回動可能に取り付けられたハッチ３ｂと、ハッ
チ３ｂの開閉に使用する把手３ｃとを有する。このハッ
チ３ｂには、図示二点鎖線で示す開位置においてゴミＡ
が載せられる。その際、ゴミＡがハッチ３ｂから転がり
落ちないように、ハッチ３ｂの内側面には側壁部３ｄ及
びリブ３ｅが形成されている。そして、ハッチ３ｂに載
せられたゴミＡは、ハッチ３ｂを閉めると同時に燃焼室
５へ投入される。なお、別の実施例として、リブ３ｅを
設けずに側壁部３ｄだけを設けてハッチ３ｂの内側面を
樋状にしておけば、ゴミＡを燃焼室５へ滑落させるシュ
ートとしてハッチ３ｂを利用することもできる。

【００１４】燃焼室５および灰回収室１１は、金属容器
２１と、金属容器２１の外部を覆う発泡コンクリート製
の断熱材２３との二重構造にされ、外部に誤って触れた
場合でも火傷などの事故が起きないようにされている。
また、燃焼室５の上部には煙突２５が設けられ、煙突２
５の内部には火の粉等が外部へ直接飛び出すのを防ぐた
め、数枚の邪魔板２７が配置されている。

【００１５】燃焼室５の底部５ａは、全体的に波板状に
うねらせて、ゴミＡとの接触面積が低下するような凹凸
面にしてある。そのため、凹面部分においては、底部５
ａとゴミＡとの間に隙間２９が形成され、空気の通りが
良好になってゴミＡが良く燃える。この結果、ゴミＡは
細かな灰Ｂとなって灰落下孔７から落下しやすくなり、
底部５ａ上において燃え残りにくい。また、燃焼室５の
底部５ａは、燃焼室５及びホッパー９全体の高さの１／
２よりもやや上側の位置、即ち、燃焼室５の容量よりも
ホッパー９の容量が大きくなる位置に形成されている。
これにより、燃焼室５に満杯にゴミＡが投入されて燃や
された場合に、灰Ｂのかさが余り減らなかったとして
も、余裕を持って灰Ｂをホッパー９へ全部落下させるこ
とができる。

【００１６】以上説明した焼却炉１によれば、ゴミＡの
焼却後は灰Ｂが灰収納容器１３の中に貯るので、灰収納
容器１３を引っ張り出すだけで、灰Ｂをまとめて取り出
して処分することができる。また、灰収納容器１３は、
灰回収室１１内に収まっているので、風などの影響でホ
ッパー９から落ちる灰Ｂが飛び散ることもない。

【００１７】更に、灰収納容器１３が、キャスター１５
によって灰回収室１１から簡単に引き出せるので、灰Ｂ
を処分する際には非常に便利である。また更に、ホッパ
ー９を設けたので、灰収納容器１３の外へ灰がこぼれる
ことはない。

【００１８】加えて、燃焼室５の底部５ａの上面が凹凸
面にされているので、ゴミＡが良く燃え、底部５ａ上に
燃え残ったゴミＡが灰Ｂの落下を妨げるといった問題が
起こりにくい。次に、第２実施例について説明する。な
お、第２実施例では、第１実施例と同様の構成について
は図中に同じ符号を付し、その構成についての説明は省
略する。

【００１９】第２実施例としての焼却炉３１では、図２
に示すとおり、燃焼室５の底部５ａの上面が傾斜面とし
てある。このため、ゴミ投入部３からゴミＡを投入する
と、ゴミＡが燃焼室５の奥へと転がり落ちやすく、多量
のゴミＡでも投入しやすい。なお、第１実施例の如く、
ゴミＡと底部５ａの上面との接触面積を低下させるに
は、傾斜した平面に代えて階段状の傾斜面としてもよ
い。

【００２０】また、ホッパー９の下端開口に、図示しな
いレバーにより開閉自在な蓋３３を設けると共に、中央
部に孔３５ａを有する台座３５を配置して、台座３５の
下に灰収納容器としてのバケット３７を設置してある。
このように構成した焼却炉３１によれば、ゴミＡの焼却
後は灰Ｂがホッパー９に貯り、その灰Ｂは必要に応じて
バケット３７内に回収できる。したがって、第１実施例
と同様に、バケット３７を引っ張り出すだけで、灰Ｂを
まとめて取り出して処分することができる。

【００２１】特に、蓋３３によって常時はホッパー９に
灰Ｂがため込まれるので、焼却中にバケット３７が風に
晒される状態であっても、こぼれ落ちる灰が飛び散ると
いった問題が無い。また、灰の熱が下がってから灰を回
収できるので、熱に弱い材質の容器でも灰回収容器とし
て利用できる。更に、サイズの小さい灰収納容器を設置
し、適量ずつ灰を落として回収することもできる。

【００２２】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
の種々なる態様を採用することができる。例えば、実施
例で示した灰収納容器以外にも、種々の灰収納容器を使
うことができる。より具体的には、例えば、図３（ａ）
に示すように、キャスター４１を有する台車４３上にバ
ケット４５を載置して灰収納容器としてもよい。こうす
れば、キャスター４１によって設置位置から簡単に引き
出せ、把手４７を持ってバケット４５だけを運搬するこ
ともできる。また、図２（ｂ）に示すように、キャスタ
ー５１を有する灰収納容器５３の内底部分に隙間５５を
空けて金網５７を配置すると共に、隙間５５と外部とを
連通させて孔５９を形成した構成としてもよい。この場
合、上から水をかければ、灰の中に含まれる火種を消す
ことができ、余分な水は金網５７を通って隙間５５に落
ち、更に孔５９を介して外部に漏れる。なお、灰収納容
器５３の底面５３ａは、図示の如く傾斜させておくと、
余分な水が孔５９に集まりやすい。なお、金網５７につ
いては、水を通過させて灰を通過させにくい多孔質の部
材であれば何でも利用可能である。

【００２３】また、実施例では、自在に向きを変えるキ
ャスター１５を示したが、向きの変わらない車輪を灰収
納容器の脚としても良い。また、その車輪がレール上に
載っているようなものでも良く、この場合は、レールに
沿って確実に引き出したり収めたりできる。

【００２４】

【発明の効果】以上の如く本発明の焼却炉によれば、灰
をまとめて取り出せるので、手間がかからず便利であ
る。また、請求項２記載の焼却炉によれば、廃棄物の焼
却中に灰収納容器に落ちる灰が飛び散らないのでよい。

【００２５】更に、請求項３記載の焼却炉によれば、灰
収納容器を灰回収室から簡単に引き出すことができ、非
常に便利である。また更に、請求項４記載の焼却炉によ
れば、灰収納容器の外へ灰がこぼれず、灰を残らず簡単
に処分できる。

【００２６】加えて、請求項５記載の焼却炉によれば、
燃焼室内に灰が残らず、すべて灰収納容器内に落ちるの
で、灰の回収が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の焼却炉を示す縦断面図である。

【図２】第２実施例の焼却炉を示す縦断面図である。

【図３】（ａ）は別の灰収納容器を例示する側面図、
（ｂ）は更に別の灰収納容器を例示する縦断面図であ
る。

【図４】従来の焼却炉を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１，３１・・・焼却炉、３・・・ゴミ投入部、５・・・
燃焼室、７・・・灰落下孔、９・・・ホッパー、１１・
・・灰回収室、１３・・・灰収納容器、１５・・・キャ
スター、２１・・・金属容器、２３・・・断熱材、２５
・・・煙突、２７・・・邪魔板、２９・・・隙間、３３
・・・蓋、３５・・・台座、３７・・・バケット。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】投入された廃棄物を焼却可能な燃焼室
と、該燃焼室の底部に形成され、前記廃棄物は落下させ
ず前記廃棄物の焼却によって生じた灰は落下させる多数
の灰落下孔とを備えた焼却炉において、前記灰落下孔の下方に、該灰落下孔から落下する灰を受
ける灰収納容器を設置したことを特徴とする焼却炉。
【請求項２】請求項１記載の焼却炉において、前記灰収納容器が、前記燃焼室の下方に形成された灰回
収室の内部に設置されていることを特徴とする焼却炉。
【請求項３】請求項１又は請求項２記載の焼却炉にお
いて、前記灰収納容器に、脚として車輪が取り付けられている
ことを特徴とする焼却炉。
【請求項４】請求項１〜請求項３のいずれかに記載の
焼却炉において、前記灰落下孔の下方に、前記灰を前記灰収納容器へと集
めるホッパーを備えたことを特徴とする焼却炉。
【請求項５】請求項１〜請求項４のいずれかに記載の
焼却炉において、前記燃焼室の底部上面が、前記廃棄物との接触面積を低
下させる凹凸面にされていることを特徴とする焼却炉。