JPH0810478A - ミシンの針受け装置 - Google Patents
ミシンの針受け装置Info
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- JPH0810478A JPH0810478A JP6148164A JP14816494A JPH0810478A JP H0810478 A JPH0810478 A JP H0810478A JP 6148164 A JP6148164 A JP 6148164A JP 14816494 A JP14816494 A JP 14816494A JP H0810478 A JPH0810478 A JP H0810478A
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Abstract
用するミシンに適するようにするため、上糸裏ループの
規制が確実に行え、しかも、位置調整が行えるようにす
る。 【構成】 針板の下方において、針16に通した上糸1
7の裏ループ17r側を規制する針受け部を有するミシ
ンの針受け装置であって、裏ループ17r側を規制する
位置調整可能な針受け部材45を備える。この針受け部
材45は、糸制御穴42を有する糸制御板41に対し
て、調整用長穴43および固定ねじ46により位置調整
可能に取り付けられている。
Description
関し、詳細には、所謂DPタイプの半回転釜を用いるミ
シンにおける針受け装置に関するものである。
があり、そのうち半回転釜としては、上糸ループとボビ
ンとの間に針がある半回転釜、即ち、ボビンの下糸導出
点と中釜剣先との間に針落ち位置がある半回転釜(以
下、DBS釜と呼ぶ)と、上糸ループが針とボビンとの
間にある半回転釜、即ち、針落ち位置とボビンの下糸導
出点との間に中釜剣先を配した半回転釜(以下、DPS
釜と呼ぶ)がある。
する(作業者から見て右から左へ送る)時にはパーフェ
クトステッチが形成され、逆送り(左から右へ送る)時
にはヒッチステッチが形成されるため、一般本縫いに広
く使われている。即ち、一般本縫いでは、通常の直線縫
いは、その縫い品質からパーフェクトステッチである必
要があり、縫い始めや縫い終わりは糸がほつれては困る
ため、ヒッチステッチで止め縫いを行いたい。そこで、
DBS釜が採用されている。なお、このDBS釜を有す
るミシンは、八方縫いには不向きである。
り(例えば、特許第99353号公報参照)、正・逆両
送りでパーフェクトステッチが形成されるため、八方縫
いに適しているが、今のところ普及するには至っていな
い。なお、このDPS釜は、布厚の変化への対応性が良
く、厚物、太番手の糸の使用に適するものである。
ビンケース100を示したもので、図示のように、ボビ
ンケース100は、回転止め用の角(つの)101を備
えており、この角101には糸通し穴102が開けられ
ている。この角101の糸通し穴102には、ボビンケ
ース100内に収容したボビン103から繰り出される
下糸104が通して導出されている。
置に関しては、作業者が挿抜する都合上、手前側向きに
構成される。そして、中釜の回転方向については、基本
的にミシンの縫い糸はZ撚りであるので、針側上糸の撚
りを加撚にする方向に中釜の回転方向を決める必要があ
り、即ち、DBS釜の場合は、作業者側から見て時計廻
り方向に回転方向を決定し、また、DPS釜の場合に
は、反時計廻り方向に回転方向を決定する。
5の関係を示したもので、大釜121には、上方および
中釜押え125との合わせ面に開放する凹部122が形
成されており、中釜押え125には、大釜121との合
わせ面において前記凹部122に臨む針受け部(裏ルー
プ受け部)126が形成されている。なお、127は前
記角101が係合可能な係合溝である。
付状態における針受け部126(裏ループ受け部)を示
したもので、この中釜押え125の針受け部(裏ループ
受け部)126によれば、図9に示すように、DBS釜
を使用した際において、針113の上糸裏ループ114
rを規制して、反対側の上糸表ループ114Rを十分に
確保できる。この上糸表ループ114Rは、DBS釜の
剣先112によってすくわれる。
場合とDPS釜使用の場合とを比較検討する。図10は
DBS釜使用の場合とDPS釜使用の場合を比較したも
ので、図10(a)において、111はDBS釜、11
2はその中釜剣先、113は針、114は上糸、Rは上
糸ループであり、図10(b)において、115はDP
S釜、116はその中釜剣先である。
に関しては、図10(a)に示したように、DBS釜1
11を使用した場合の針落ち点と下糸導出点との間の距
離に対して、図10(b)に示したように、DPS釜
115を使用した場合の針落ち点と下糸導出点との間の
距離が長くなってしまう。つまり、基本構成から、D
PS釜115では、下糸導出点と針落ち点との距離
が、DBS釜111を使用した場合の針落ち点と下糸導
出点との間の距離との比較において、中釜のレースの
幅+α(プラスアルファ)分だけ横方向にシフト(オフ
セット)せざるを得ない。
は、前記中釜押え125の針受け部(裏ループ受け部)
126と針113との間を剣先116が通り、前記針受
け部126側に上糸114のループRが位置するため、
DBS釜111を使用した場合のように、前記針受け部
126による上糸裏ループの規制が行えないものとなっ
てしまう。しかし、DPS釜115を使用した場合にお
いて、上糸裏ループの規制が行えないと、十分な上糸表
ループが確保できず、剣先によるすくいが行えなくなっ
てしまうことが考えられる。また、従来は、中釜押え1
25と一体に針受け部(裏ループ受け部)126を構成
していたため、針受け部126の位置調整ができず、こ
れもDPS釜115を使用した場合に対応できない一因
となっていた。
するミシンに適するようにするため、上糸裏ループの規
制が確実に行え、しかも、位置調整が行えるようにした
ミシンの針受け装置を提供することにある。
本発明は、針板の下方において、針に通した上糸の裏ル
ープ側を規制する針受け部を有するミシンの針受け装置
であって、前記裏ループ側を規制する位置調整可能な針
受け部材を備えた構成を特徴としている。
穴を有する糸制御板に位置調整可能に取り付けられてい
る。
よって、針に通した上糸の裏ループ側を規制するので、
例えば、DPS釜を使用するミシンにおいても、上糸裏
ループの規制が確実に行える。また、針受け部材の位置
調整を行うことで、上糸裏ループの規制量の適切な調整
が行える。
部材を位置調整可能に取り付けておくことで、DPS釜
を使用するミシンで上糸裏ループの規制を行う針受け部
材を糸制御板を利用して配置でき、また、針受け部材の
位置調整も容易に行える。
実施例を図1乃至図5に基づいて説明する。先ず、図1
は本発明を適用した一例としてのミシンの釜駆動装置等
の構成を示す分解斜視図であり、1は主軸(上軸)、2
はクランク部、3はクランクロッド、4は大振子、5,
6は歯車、7は下軸、8は大釜、9はドライバー、10
は中釜(DPS釜)、11は中釜押え、12はボビン、
13はボビンケース、14は角、21は釣合すい、31
は針板、32は糸切り装置、41は糸制御板(大釜上ば
ね)、42は糸制御穴、45は針受け部材(裏ループ受
け部材)である。
トを介して入力されるプーリを図示右端部側に備えたミ
シンの主軸である上軸1にクランク部2が設けられてお
り、このクランク部2にクランクロッド3の上端部が連
結されて、このクランクロッド3の下端部は大振子4の
偏心位置に連結されている。この大振子4に設けた歯車
5に噛み合う歯車6が下軸7に設けられ、この下軸7の
図示左端部側において、ミシン本体側に固定の大釜8が
配置されている。
一体に連結したドライバー9が回転自在に収容されると
ともに、このドライバー9によって駆動される中釜であ
るDPS釜10が回転自在に収容されている。このDP
S釜10は、その外周のレース10aの面で大釜8内周
のレース8a内に摺動自在に組み込まれており、レース
10aの延長上に剣先10bが設けられている(図5参
照)。このDPS釜10のドライバー9による回転方向
は、反時計廻り方向である。
1が取り付けて固定され、この中釜押え11の開口部か
ら大釜8内に、ボビン12を収容したボビンケース13
が装填される。このボビンケース13は、外周側に突出
する回転止め用の角14を備えており、また、中釜押え
11には、角14が係合可能な係合溝11aが形成され
ている。
従来よりも外周側への突出量が短い角14を備えてお
り、しかも、この角14は、従来のような糸通し穴を有
していないものとなっている。従って、ボビン12に巻
かれた下糸15は、角14を経由せずにボビンケース1
3の外周に導出されたままである。詳細には、角14の
具体的な長さをドライバー9の位置関係から設定してい
る。即ち、前記上軸1の回転角度が、針棒上死点を基準
(0°)として、5°〜35°の範囲におけるドライバ
ー9の上面よりも、ボビンケース13の角14の上端が
下側となるように形成したものとしている。
い21が一体に結合して備えられ、この釣合すい21か
ら先には、公知のように、図示しない天秤、針棒クラン
ク、針棒クランクロッド、針棒、針が連結されている。
また、前記大釜8の上方には、針板31が配置され、そ
の間には、糸切り装置32およびその下方の糸制御板
(大釜上ばね)41等が配設されている。
動力がベルトを介してプーリに入力されて上軸1が全回
転し、針の駆動が行われると同時に、上軸1の全回転運
動が、クランク部2からクランクロッド3を介して大振
子4の揺動運動に変換される。さらに、この大振子4の
揺動運動は、歯車5から歯車6に伝達されて下軸7の半
回転運動となる。従って、下軸7と一体のドライバー9
により駆動されるDPS釜10は、反時計廻り方向への
半回転運動を行う。
おいて、図3および図4に示すように、実施例では、糸
制御穴42を有する糸制御板である大釜上ばね41に、
針16の針穴を通した上糸17の裏ループ17r側を規
制する針受け部材(裏ループ受け部材)45を位置調整
自在に取り付けている。即ち、DPS釜10を使用した
場合には、図5に示すように、前記中釜押え11と針1
6との間を剣先10bが通り、中釜押え11側に上糸1
7の表ループ17Rが位置するため、反対側にある上糸
裏ループ17rの規制は、DBS釜を使用した場合のよ
うに、中釜押え11に従来からある針受け部(裏ループ
受け部)11bでは行えない。
図4に示すように、糸制御穴42に一部が臨むようにし
て上糸裏ループ17rを規制する針受け部材(裏ループ
受け部材)45を、大釜上ばね41の下面側に配置し
て、その大釜上ばね41に形成した2つの調整用長穴4
3,43を介して2本の固定ねじ46,46を、針受け
部材(裏ループ受け部材)45にそれぞれねじ込んで、
針受け部材(裏ループ受け部材)45を位置調整自在と
している。なお、糸制御穴42は、上糸17および下糸
15を臨ませて、特に、前記糸切り装置32による糸切
り動作の際の上糸17の針側および布側の振り分けと下
糸の振り分けを行うもので、図示のように適宜形状に設
定されている。また、図3において、Oは針落ち点を示
している。
いて、針受け部材(裏ループ受け部材)45を調整用長
穴43,43および固定ねじ46,46により位置調整
自在に備えるようにしたため、DPS釜10を用いたミ
シンにおいても、図4に示したように、糸制御穴42の
下方で上糸裏ループ17rを針受け部材(裏ループ受け
部材)45により規制して、前記中釜押え11側に位置
する上糸表ループ17Rを十分に確保することができ
る。しかも、調整用長穴43,43に沿って固定ねじ4
6,46の位置を調整することにより、針受け部材(裏
ループ受け部材)45の位置を調整できるため、上糸裏
ループ17rの規制量を適切に調整することができる。
の半回転運動を行うDPS釜10であることから、図5
において、図示右側から進む釜剣先10bによって上糸
表ループ17Rを確実にすくうことができるものとな
る。その結果、DPS釜10を使用するミシンにおい
て、縫製の仕上がりを良好なものにすることができる。
に用いるボビンケースとして糸通し穴がなく短い角を有
するものとしたが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、一般的な糸通し穴を有して長い角を備えるボビン
ケースであってもよい。また、針受け部材の取付箇所に
ついて、実施例の大釜上ばねに限らず、要はミシン本体
側に取り付けておけばよい。さらに、その針受け部材の
具体的形状等も任意であり、その他、具体的な細部構造
等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
受け装置によれば、位置調整可能な針受け部材によっ
て、針に通した上糸の裏ループ側を規制するようにした
ため、特に、DPS釜を使用するミシンにおいて、上糸
裏ループの規制を確実に行って、釜剣先により上糸表ル
ープを確実にすくうことができる。また、針受け部材の
位置調整が行えることから、上糸裏ループの規制量を適
切に調整することができる。
有する糸制御板に針受け部材を位置調整可能に取り付け
ておくことによって、DPS釜を使用するミシンで上糸
裏ループの規制を行う針受け部材を糸制御板を利用して
配置することができ、また、針受け部材の位置調整も容
易に行うことができる。
装置等の構成を示す分解斜視図である。
ばね部分の平面図である。
の剣先による上糸表ループをすくう状態を示す平面図で
ある。
を示した斜視図である。
視図である。
を示す拡大平面図である。
よる上糸裏ループの規制状態を示す平面図である。
もので、(a)はDBS釜使用による針落ち点と下糸導
出点との間の距離を示す一部破断側面図、(b)はDP
S釜使用による針落ち点と下糸導出点との間の距離を示
す一部破断側面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 針板の下方において、針に通した上糸の
裏ループ側を規制する針受け部を有するミシンの針受け
装置であって、 前記裏ループ側を規制する位置調整可能な針受け部材を
備えたことを特徴とするミシンの針受け装置。 - 【請求項2】 前記針受け部材は、糸制御穴を有する糸
制御板に位置調整可能に取り付けられていることを特徴
とする請求項1記載のミシンの針受け装置。
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