JPH08102945A - 階層符号復号化装置 - Google Patents

階層符号復号化装置

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JPH08102945A
JPH08102945A JP23802994A JP23802994A JPH08102945A JP H08102945 A JPH08102945 A JP H08102945A JP 23802994 A JP23802994 A JP 23802994A JP 23802994 A JP23802994 A JP 23802994A JP H08102945 A JPH08102945 A JP H08102945A
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signal
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JP23802994A
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Atsushi Hirota
敦志 廣田
Noriya Sakamoto
典哉 坂本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、縮小画面を作成する際にハードウ
ェアを増加させることなく簡易な構成で縮小画像の折り
返し歪みを軽減することができ経済的にも有利である階
層符号復号化装置を提供することを目的としている。 【構成】複数の階層別の符号化信号をそれぞれ選択する
複数の選択手段と、この複数の選択手段で選択された各
階層の符号化信号に、それぞれ復号化処理を施す複数の
復号化手段と、この複数の復号化手段の各出力信号を加
算する加算手段と、マルチ画面表示が要求された状態
で、加算手段の出力信号から所定の縮小画面を作成する
サブサンプル手段と、このサブサンプル手段の出力信号
を画面上の表示位置に対応させて記憶する記憶手段と、
マルチ画面表示が要求された状態で、複数の復号化手段
の各出力信号のうち、予め定めた信号が加算手段に供給
されることを遮断する制御手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、階層符号化方式によ
り高能率符号化処理が施された映像信号に対して各階層
の復号化処理を施す階層符号復号化装置に係り、特にそ
のマルチ画面モードの設定時における縮小画面作成手法
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、動画像圧縮の国際標準方
式であるMPEG(Moving Picture Coding Experts Gr
oup )2規格では、映像信号の伝送エラー耐性等の観点
から、SNRスケーラビリティと称される階層符号化方
式が採用されている。これは、DCT(Discrete Cosin
e Transform )処理後の係数に対する量子化処理を2階
層化してそれぞれ符号化するようにしたもので、復号側
では必要に応じて各階層の復号化処理を行なうことによ
り、同じ解像度で異なる画質レベルを持つ映像信号を再
生可能にした方式である。
【0003】ここで、MPEG2のSNRスケーラブル
・プロファイルを採用した、現行TV(テレビジョン)
信号の階層符号化装置について、図2を参照して説明す
る。図2に示す階層符号化装置は、動き補償を含むフレ
ーム間予測符号化方式を採用した、SNRスケーラブル
符号化装置となっている。
【0004】すなわち、通常のフレーム間予測符号化方
式では、一般に連続するフレーム間での映像信号の相関
が高いことを利用して、現フレームと前フレームとの間
の差分信号を符号化することで、時間的冗長度の削減を
図るようにしている。そこで、このフレーム間予測符号
化方式に、動きの比較的大きな絵柄では動き補償という
手法を組み合わせ、現フレームと前フレームとの間の動
きの方向及び大きさ(以下動きベクトルという)を検出
して前フレームの信号を補正することで、さらに情報圧
縮を図るようにしたものである。
【0005】まず、フレーム間予測符号化処理の動作に
ついて説明すると、入力端子11に供給された映像信号
は、入力バッファ回路12に供給される。この入力バッ
ファ回路12は、入力された映像信号を所定の画素単位
(画素ブロック)のデータに分割し、これら各ブロック
データを減算回路13及び動きベクトル検出回路14に
それぞれ出力している。
【0006】そして、減算回路13は、入力バッファ回
路12から得られるブロックデータと、後述する動き補
償予測回路15から得られる動き補償された前フレーム
のブロックデータ(予測信号)との差分信号(予測誤差
信号)を生成し、図示の切り換え位置にあるスイッチ1
6を介してDCT回路17に出力している。
【0007】このDCT回路17は、入力されたブロッ
クデータに2次元のDCT(離散コサイン変換)処理を
施すことで、水平及び垂直方向のDCT変換周波数成分
を生成し、第1の量子化回路18及び減算回路19にそ
れぞれ出力している。そして、第1の量子化回路18
は、DCT回路17から得られるDCT係数に対して、
第1の量子化ステップ幅で量子化処理を施すことにより
ベース層の量子化データを生成し、出力端子20及び逆
量子化回路21にそれぞれ出力している。
【0008】ここで、この逆量子化回路21は、第1の
量子化回路18から出力される量子化データに逆量子化
処理を施して元のDCT係数を生成し、上記減算回路1
9及び逆DCT回路22にそれぞれ出力している。そし
て、逆DCT回路22は、逆量子化回路21から出力さ
れるDCT係数に2次元の逆DCT処理を施して元のブ
ロックデータを生成し、加算回路23に出力している。
すなわち、逆量子化回路21及び逆DCT回路22の各
処理により、第1の量子化回路18から出力される量子
化データが、減算回路13から出力された予測誤差信号
に復号化されることになる。
【0009】一方、上記減算回路19は、DCT回路1
7から得られるDCT係数と逆量子化回路21から得ら
れるDCT係数との差分信号を生成し、第2の量子化回
路24に出力している。この第2の量子化回路24は、
減算回路19から得られる差分信号(DCT係数の量子
化誤差)に対して、上記第1の量子化ステップ幅よりも
細かい第2の量子化ステップ幅で量子化処理を施すこと
により、エンハンスメント層の量子化データを生成し、
出力端子25に導出している。
【0010】また、上記加算回路23は、逆DCT回路
22から得られるブロックデータと、上記動き補償予測
回路15から得られ図示の切り換え位置にあるスイッチ
26を介して導かれるブロックデータとを加算すること
で、現フレームのブロックデータを再生し、フレームメ
モリ27に出力している。このフレームメモリ27は、
入力されたブロックデータを1フレーム期間遅延させる
ことで前フレームのブロックデータとして、上記動きベ
クトル検出回路14及び動き補償予測回路15にそれぞ
れ出力している。
【0011】そして、この動きベクトル検出回路14
は、入力バッファ回路12から得られる現フレームのブ
ロックデータを入力データとし、フレームメモリ27か
ら得られる前フレームのブロックデータを参照データと
して、現フレームと前フレームとの間の動きベクトルを
生成し、動き補償予測回路15に出力するとともに、出
力端子28に導出している。
【0012】また、動き補償予測回路15は、フレーム
メモリ27から得られる前フレームのブロックデータに
対し、動きベクトル検出回路14から得られる動きベク
トルに基づいて動き補償処理を施すことで、動き補償さ
れた前フレームのブロックデータ(予測信号)を生成
し、減算回路13に出力している。
【0013】ところで、上記のような動き補償フレーム
間予測符号化方式を採用した階層符号化装置では、一般
に、伝送によって生じる誤差等の蓄積及び伝搬を避ける
ために、フレーム内直接符号化処理を行なうフレーム
(Iピクチャー)を周期的に挿入するようにしている。
【0014】このフレーム内直接符号化処理の動作につ
いて説明すると、この場合は、スイッチ16,26がそ
れぞれ図示と逆の切り換え位置に制御される。このた
め、入力バッファ回路12から得られるブロックデータ
が、そのままスイッチ16を介してDCT回路17に入
力されることになる。すると、DCT回路17は、入力
されたブロックデータに2次元のDCT処理を施すこと
で、水平及び垂直方向のDCT変換周波数成分を生成
し、第1の量子化回路18及び減算回路19にそれぞれ
出力している。
【0015】そして、第1の量子化回路18は、DCT
回路17から得られるDCT係数に対して、第1の量子
化ステップ幅で量子化処理を施すことによりベース層の
量子化データを生成し、第1の可変長符号化回路100
に導出するとともに、逆量子化回路21に出力してい
る。この逆量子化回路21は、第1の量子化回路18か
ら出力される量子化データに逆量子化処理を施して元の
DCT係数を生成し、上記減算回路19及び逆DCT回
路22にそれぞれ出力している。そして、第1の可変長
符号化回路100では、第1の量子化回路18の出力を
可変長符号化し、出力端子20へ出力する。
【0016】この逆DCT回路22は、逆量子化回路2
1から出力されるDCT係数に2次元の逆DCT処理を
施して元のブロックデータを生成し、加算回路23に出
力している。すなわち、逆量子化回路21及び逆DCT
回路22の各処理により、第1の量子化回路18から出
力される量子化データが、入力バッファ回路12から出
力された入力信号に復号化されることになる。
【0017】一方、上記減算回路19は、DCT回路1
7から得られるDCT係数と逆量子化回路21から得ら
れるDCT係数との差分信号を生成し、第2の量子化回
路24に出力している。この第2の量子化回路24は、
減算回路19から得られる差分信号(DCT係数の量子
化誤差)に対して、上記第1の量子化ステップ幅よりも
細かい第2の量子化ステップ幅で量子化処理を施すこと
により、エンハンスメント層の量子化データを生成し、
第2の可変長符号化回路101に導出している。そし
て、第2の可変長符号化回路101では、第2の量子化
回路24の出力を可変長符号化し、出力端子25へ出力
する。
【0018】この場合、スイッチ26が図示と逆の切り
換え位置に制御されているため、加算回路23には、動
き補償予測回路15から得られるブロックデータが供給
されない。このため、逆DCT回路22から得られるブ
ロックデータが、現フレームのブロックデータの再生信
号として、加算回路23を介してフレームメモリ27に
入力されることになる。
【0019】次に、図3は、上記階層符号化装置による
階層符号化出力を復号化する、従来の階層符号復号化装
置を示している。すなわち、入力端子29,30には、
それぞれベース層及びエンハンスメント層の可変長符号
化された量子化データが供給される。このうち、入力端
子29に供給されたベース層の信号成分であるHP(Hi
gh Priority )データは、第1の可変長復号回路102
において、前記第1の可変長符号化回路100の出力に
対応する可変長復号処理が行なわれた後、第1の逆量子
化回路31に供給される。そして、前記第1の量子化回
路18から出力される量子化データに対応する逆量子化
処理が施された後、加算回路33に供給される。
【0020】一方、入力端子30に供給されたエンハン
スメント層の信号成分であるLP(Low Priority)デー
タは、第2の可変長復号回路103において、前記第2
の可変長符号化回路101の出力に対応する可変長復号
処理が行なわれた後、第2の逆量子化回路34に供給さ
れる。そして、前記第2の量子化回路24から出力され
る量子化データに対応する逆量子化処理が施される。そ
して、この第2の逆量子化回路34から出力されるDC
T係数は、通常オン状態に制御されるスイッチ36を介
して加算回路33に供給される。
【0021】ここで、上記スイッチ36は、例えば伝送
誤りによってデータが損なわれた場合等に、必要に応じ
てオフ状態に制御され、加算回路33への入力をHPデ
ータのみとなすようにしている。そして、加算回路33
は、第1の逆量子化回路31及び第2の逆量子化回路3
4から出力される各DCT係数を加算し、その加算結果
を逆DCT回路32に出力している。そして、逆DCT
回路32では、逆DCT処理が施された後、加算回路3
7へ出力される。
【0022】この加算回路37は、前記フレーム間予測
符号化処理された量子化データの復号化を行なう場合に
は、逆DCT回路32から得られるブロックデータ(予
測誤差信号)と、オン状態に制御されるスイッチ38を
介して動き補償予測回路39から供給される動き補償さ
れた前フレームのブロックデータ(予測信号)とを加算
してブロックデータを再生し、出力端子40及びフレー
ムメモリ41にそれぞれ出力している。
【0023】この場合、フレームメモリ41は、入力さ
れたブロックデータを1フレーム期間遅延させること
で、前フレームのブロックデータとして動き補償予測回
路39に出力している。この動き補償予測回路39は、
前記動きベクトル検出回路14で求めた動きベクトルに
基づいて、フレームメモリ41から得られる前フレーム
のブロックデータに動き補償処理を施し、スイッチ38
を介して加算回路37に出力している。
【0024】また、前記フレーム内直接符号化処理され
た量子化データの復号化を行なう場合には、スイッチ3
8がオフ状態に制御され、加算回路33から得られるブ
ロックデータのみが再生出力となる。
【0025】ところで、従来より、TV放送のプログラ
ム選択の簡素化及び高速化を図るために、受信側におい
て同一画面上に複数チャネル分の縮小画面を同時に多画
面表示する、いわゆるマルチ画面モードを設定すること
がある。そして、上述したような階層符号復号化装置に
あっても、縮小画面を作成するためにいくつかの手法が
提案されている。なかでも、水平方向8画素×垂直方向
8画素でなる画素ブロックに、2次元DCT変換周波数
領域でのフィルタリング処理を施し、空間領域でサブサ
ンプルする手法は、ハードウェアの追加を比較的少なく
して解像度変換を実現するものとして注目されている。
【0026】図4は、このような縮小画面の作成手法
を、上記したSNRスケーラビリティを有する階層符号
復号化装置に適用した例を示している。すなわち、複数
(図示の場合は4つ)の入力端子42〜45には、それ
ぞれチャネルA〜Dに対応する階層符号化処理された映
像信号のHPデータが入力され、チャネル選択回路46
に供給されている。また、入力端子47〜50には、そ
れぞれチャネルA〜Dに対応する階層符号化処理された
映像信号のLPデータが入力され、チャネル選択回路5
1に供給されている。
【0027】これらチャネル選択回路46,51は、チ
ャネル選択制御回路52から出力されるチャネル選択信
号に基づいて、同じチャネルのHPデータ及びLPデー
タを選択するように制御される。このチャネル選択制御
回路52には、入力端子53を介して通常モードとマル
チ画面モードとを示すモード切換信号が供給されている
が、いずれのモードであっても、チャネル選択直後にI
ピクチャーが検出されると、次に他のチャネルが選択さ
れても新たなIピクチャーが検出されるまで、元のチャ
ネルを選択するチャネル選択信号を発生し続けるものと
する。
【0028】すなわち、各チャネルA〜DのIピクチャ
ーが、図5(a)に示すタイミングで得られている状態
において、通常モードで図5(b)に示すタイミングで
チャネルが切り換えられた場合、チャネル選択制御回路
52からは、図5(c)に示すタイミングでチャネル選
択信号が出力されることになる。
【0029】また、マルチ画面モードでは、チャネル選
択制御回路52からは、チャネルA〜B〜C〜D〜A〜
……のように予め設定された一定の順序と周期で順次チ
ャネルを切り換えるようなチャネル選択信号が出力され
る。ところが、チャネル選択制御回路52は、上記した
ようにチャネルが切り換えられても新たなIピクチャー
が検出されない場合、元のチャネルを選択するチャネル
選択信号が発生され続けるので、結局、図5(d)に示
すように、各チャネルのIピクチャーの検出に同期して
チャネルを切り換えるチャネル選択信号が出力されるよ
うになる。
【0030】ここで、上記チャネル選択回路46で選択
されたHPデータは、第1の可変長復号回路104で前
記第1の可変長符号化に対応した可変長復号処理が施さ
れた後、第1の逆量子化回路54に供給されて前記第1
の量子化回路18から出力される量子化データに対応す
る逆量子化処理が施された後、選択回路55に供給され
るとともに、GZF(幾何学的ゾーナルフィルタ)56
に供給される。このGZF56は、解像度変換後の縮小
画像の折り返し歪みを軽減するために、第1の逆量子化
回路54から出力される水平方向8画素×垂直方向8画
素でなる各画素ブロックに、2次元DCT変換周波数領
域での低域通過フィルタリング処理を施し、選択回路5
5に出力している。
【0031】この選択回路55は、入力端子53に供給
されたモード切換信号に基づいて、通常モードが指定さ
れたとき第1の逆量子化回路54の出力を選択し、マル
チ画面モードが指定されたときGZF56の出力を選択
して、加算回路58に出力している。
【0032】一方、上記チャネル選択回路51で選択さ
れたLPデータは、第2の可変長復号回路105で前記
第2の可変長符号化に対応した可変長復号処理が施され
た後、第2の逆量子化回路59に供給されて前記第2の
量子化回路24から出力される量子化データに対応する
逆量子化処理が施された後、選択回路60に供給される
とともに、GZF61に供給される。このGZF61
も、解像度変換後の縮小画像の折り返し歪みを軽減する
ために、第2の逆量子化回路59から出力される水平方
向8画素×垂直方向8画素でなる各画素ブロックに、2
次元DCT変換周波数領域での低域通過フィルタリング
処理を施し、選択回路60に出力している。
【0033】この選択回路60も、入力端子53に供給
されたモード切換信号に基づいて、通常モードが指定さ
れたとき第2の逆量子化回路59の出力を選択し、マル
チ画面モードが指定されたときGZF61の出力を選択
して、スイッチ63に出力している。そして、通常オン
状態に制御されるスイッチ63を介して加算回路58に
出力している。
【0034】ここで、このスイッチ63は、例えば伝送
誤りによってデータが損なわれた場合等に、必要に応じ
てオフ状態に制御され、加算回路58への入力をHPデ
ータのみとなすようにしている。そして、加算回路58
は、選択回路55,60から出力される各DCT係数を
加算し、その加算結果を逆DCT回路57に出力して逆
DCT処理を施し、加算回路64に出力している。
【0035】この加算回路64は、前記フレーム間予測
符号化処理された量子化データの復号化を行なう場合に
は、逆DCT回路57から得られるブロックデータ(予
測誤差信号)と、オン状態に制御されるスイッチ65を
介して動き補償予測回路66から供給される動き補償さ
れた前フレームのブロックデータ(予測信号)とを加算
してブロックデータを再生し、選択回路67及びサブサ
ンプル回路68にそれぞれ出力している。
【0036】このサブサンプル回路68は、例えば4チ
ャネルのマルチ画面表示を行なう場合、水平方向及び垂
直方向の画素をそれぞれ1/2にサブサンプルして選択
回路67に出力するように動作する。そして、この選択
回路67は、入力端子53に供給されたモード切換信号
に基づいて、通常モードが指定されたとき加算回路64
の出力を選択し、マルチ画面モードが指定されたときサ
ブサンプル回路68の出力を選択して、表示選択回路6
9及びフレームメモリ70にそれぞれ出力している。
【0037】このフレームメモリ70は、入力されたブ
ロックデータを1フレーム期間遅延させることで、前フ
レームのブロックデータとして動き補償予測回路66及
び表示選択回路69に出力している。このフレームメモ
リ70へのブロックデータの書き込みは、書き込みアド
レス制御回路71から出力される書き込みアドレスに基
づいて行なわれる。
【0038】この書き込みアドレス制御回路71は、上
記チャネル選択制御回路52から出力されるモード切換
信号によってマルチ画面モードが指定されたとき、例え
ば図6に示すような4画面表示が行なわれるようにフレ
ームメモリ70に与える書き込みアドレスを制御する。
このため、4つのチャンネルA〜Dとも、15フレーム
に1回Iピクチャーを伝送するものとすると、各チャネ
ルA〜Dの縮小画面は、最大で0.5秒×4=2秒に1
回づつ更新されることになる。
【0039】なお、上記動き補償予測回路66は、前記
動きベクトル検出回路14で求めた動きベクトルに基づ
いて、フレームメモリ70から得られる前フレームのブ
ロックデータに動き補償処理を施し、スイッチ65を介
して加算回路64に出力している。
【0040】なお、通常モード/マルチ画面モードで前
記フレーム内直接符号化処理された量子化データの復号
化を行なう場合には、スイッチ65がオフ状態に制御さ
れ、加算回路58から得られるブロックデータのみが再
生出力となる。
【0041】そして、上記表示選択回路69は、入力端
子53に供給されたモード切換信号に基づいて、通常モ
ードが指定されたとき選択回路67の出力を選択し、マ
ルチ画面モードが指定されたときマルチ画面に対応した
書き込みがなされたフレームメモリ70の出力を選択し
て、出力端子72に出力している。このため、SNRス
ケーラビリティを有する階層符号復号化装置のみで、通
常画面表示とマルチ画面表示とを選択的に実行すること
ができる。
【0042】しかしながら、このようなマルチ画面モー
ドを備えた従来の階層符号復号化装置では、マルチ画面
表示を実現するために縮小画面を作成する際に、縮小画
像の折り返し歪みを軽減するためのフィルタ等を設置す
る必要があるので、ハードウェアの大幅な追加が必要に
なり構成の複雑化及び大型化を招き経済的にも不利にな
るという問題が生じている。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
SNRスケーラビリティを有する階層符号復号化装置で
は、マルチ画面表示のための縮小画面を作成する際に、
縮小画像の折り返し歪みを軽減するためのフィルタ等を
設置する必要があり、ハードウェアの大幅な追加が必要
で構成の複雑化及び大型化を招き経済的にも不利になる
という問題を有している。
【0044】そこで、この発明は上記事情を考慮してな
されたもので、縮小画面を作成する際にハードウェアを
増加させることなく簡易な構成で縮小画像の折り返し歪
みを軽減することができ経済的にも有利である極めて良
好な階層符号復号化装置を提供することを目的とする。
【0045】
【課題を解決するための手段】この発明に係る階層符号
復号化装置は、複数チャネルの映像信号に階層符号化処
理を施してなる複数の階層別の符号化信号をそれぞれ選
択する複数の選択手段と、この複数の選択手段で選択さ
れた各階層の符号化信号に、それぞれ復号化処理を施す
複数の復号化手段と、この複数の復号化手段の各出力信
号を加算する加算手段と、同一画面内に複数チャンネル
の映像信号を同時に表示するマルチ画面表示が要求され
た状態で、加算手段の出力信号から所定の縮小画面を作
成するサブサンプル手段と、このサブサンプル手段の出
力信号を画面上の表示位置に対応させて記憶する記憶手
段と、マルチ画面表示が要求された状態で、複数の復号
化手段の各出力信号のうち、予め定めた信号が加算手段
に供給されることを遮断する制御手段とを備えるように
したものである。
【0046】
【作用】上記のような構成によれば、マルチ画面表示が
要求された状態で、複数の復号化手段の各出力信号のう
ち、例えば高域成分を多く含む信号が加算手段に供給さ
れることを遮断することにより、低域通過フィルタに通
したときと同様に、縮小画像の折り返し歪みを軽減する
ことができる。すなわち、従来のように、縮小画像の折
り返し歪みを軽減するためのフィルタ等を別個に設置す
る必要がなくなるので、ハードウェアを増加させること
なく簡易な構成で縮小画像の折り返し歪みを軽減するこ
とができ経済的にも有利とすることができる。
【0047】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。図1において、複数(図示の場
合は4つ)の入力端子73〜76には、それぞれチャネ
ルA〜Dに対応する階層符号化処理された映像信号のH
Pデータが入力され、チャネル選択回路77に供給され
ている。また、入力端子78〜81には、それぞれチャ
ネルA〜Dに対応する階層符号化処理された映像信号の
LPデータが入力され、チャネル選択回路82に供給さ
れている。
【0048】これらチャネル選択回路77,82は、チ
ャネル選択制御回路83から出力されるチャネル選択信
号に基づいて、同じチャネルのHPデータ及びLPデー
タを選択するように制御される。このチャネル選択制御
回路83には、入力端子84を介して通常モードとマル
チ画面モードとを示すモード切換信号が供給されている
が、いずれのモードであっても、チャネル選択直後にI
ピクチャーが検出されると、次に他のチャネルが選択さ
れても新たなIピクチャーが検出されるまで、元のチャ
ネルを選択するチャネル選択信号を発生し続けるものと
する。
【0049】すなわち、前述したように、各チャネルA
〜DのIピクチャーが、図5(a)に示すタイミングで
得られている状態において、通常モードで図5(b)に
示すタイミングでチャネルが切り換えられた場合、チャ
ネル選択制御回路83からは、図5(c)に示すタイミ
ングでチャネル選択信号が出力されることになる。
【0050】また、マルチ画面モードでは、チャネル選
択制御回路83からは、チャネルA〜B〜C〜D〜A〜
……のように予め設定された一定の順序と周期で順次チ
ャネルを切り換えるようなチャネル選択信号が出力され
る。ところが、チャネル選択制御回路83は、上記した
ようにチャネルが切り換えられても新たなIピクチャー
が検出されない場合、元のチャネルを選択するチャネル
選択信号が発生され続けるので、結局、図5(d)に示
すように、各チャネルのIピクチャーの検出に同期して
チャネルを切り換えるチャネル選択信号が出力されるよ
うになる。
【0051】ここで、上記チャネル選択回路77で選択
されたHPデータは、第1の可変長復号回路106で前
記第1の可変長符号化に対応した可変長復号処理を行な
った後、第1の逆量子化回路85に供給される。そし
て、前記第1の量子化回路18から出力される量子化デ
ータに対応する逆量子化処理が施された後、加算回路8
7に供給される。また、上記チャネル選択回路82で選
択されたLPデータは、第2の可変長復号回路107で
前記第2の可変長符号化に対応した可変長復号処理を施
した後、第2の逆量子化回路88に供給されて前記第2
の量子化回路24から出力される量子化データに対応す
る逆量子化処理が施される。そして、この第2の逆量子
化回路88から出力されるDCT係数は、通常オン状態
に制御されるスイッチ90を介して加算回路87に供給
される。
【0052】ここで、上記スイッチ90は、例えば伝送
誤りによってデータが損なわれた場合等に、必要に応じ
てオフ状態に制御され、加算回路87への入力をHPデ
ータのみとなすようにしている。また、このスイッチ9
0は、入力端子84に供給されたモード切換信号に基づ
いて、マルチ画面モードが指定されたとき強制的にオフ
状態に制御される。すなわち、マルチ画面表示の場合に
は、DCT周波数の低域成分を多く含むベース層のHP
データのみが加算回路87を介して逆DCT回路86に
供給されるようになっている。逆DCT回路86では、
逆DCT処理を施して、加算回路91に出力される。
【0053】この加算回路91は、通常モードで前記フ
レーム間予測符号化処理された量子化データの復号化を
行なう場合には、逆DCT回路86から得られるブロッ
クデータ(予測誤差信号)と、オン状態に制御されるス
イッチ92を介して動き補償予測回路93から供給され
る動き補償された前フレームのブロックデータ(予測信
号)とを加算してブロックデータを再生し、選択回路9
4及びサブサンプル回路95にそれぞれ出力している。
【0054】このサブサンプル回路95は、例えば4チ
ャネルのマルチ画面表示を行なう場合、水平方向及び垂
直方向の画素をそれぞれ1/2にサブサンプルして選択
回路94に出力するように動作する。そして、この選択
回路94は、入力端子84に供給されたモード切換信号
に基づいて、通常モードが指定されたとき加算回路91
の出力を選択し、マルチ画面モードが指定されたときサ
ブサンプル回路95の出力を選択して、表示選択回路9
6及びフレームメモリ97にそれぞれ出力している。
【0055】このフレームメモリ97は、入力されたブ
ロックデータを1フレーム期間遅延させることで、前フ
レームのブロックデータとして動き補償予測回路93及
び表示選択回路96に出力している。このフレームメモ
リ97へのブロックデータの書き込みは、書き込みアド
レス制御回路98から出力される書き込みアドレスに基
づいて行なわれる。
【0056】この書き込みアドレス制御回路98は、上
記チャネル選択制御回路83から出力されるモード切換
信号によってマルチ画面モードが指定されたとき、例え
ば図6に示したような4画面表示が行なわれるようにフ
レームメモリ97に与える書き込みアドレスを制御す
る。このため、4つのチャンネルA〜Dとも、15フレ
ームに1回Iピクチャーを伝送するものとすると、各チ
ャネルA〜Dの縮小画面は、最大で0.5秒×4=2秒
に1回づつ更新されることになる。
【0057】なお、上記動き補償予測回路93は、前記
動きベクトル検出回路14で求めた動きベクトルに基づ
いて、フレームメモリ97から得られる前フレームのブ
ロックデータに動き補償処理を施し、スイッチ92を介
して加算回路91に出力している。
【0058】なお、通常モード/マルチ画面モードで前
記フレーム内直接符号化処理された量子化データの復号
化を行なう場合には、スイッチ92がオフ状態に制御さ
れ、加算回路87から得られるブロックデータのみが再
生出力となる。
【0059】そして、上記表示選択回路96は、入力端
子84に供給されたモード切換信号に基づいて、通常モ
ードが指定されたとき選択回路94の出力を選択し、マ
ルチ画面モードが指定されたときマルチ画面に対応した
書き込みがなされたフレームメモリ97の出力を選択し
て、出力端子99に出力している。
【0060】上記実施例のような構成によれば、マルチ
画面モードが指定されたときスイッチ90を強制的にオ
フ状態に制御することで、DCT周波数の低域成分を多
く含むベース層のHPデータのみを再生し、高域成分を
多く含むエンハンスメント層のLPデータは除去して再
生しないようにしたので、DCT係数を低域通過フィル
タに通したときと同様に、縮小画像の折り返し歪みを軽
減することができる。すなわち、従来のように、縮小画
像の折り返し歪みを軽減するためのフィルタ等を別個に
設置する必要がなくなるので、ハードウェアを増加させ
ることなく簡易な構成で縮小画像の折り返し歪みを軽減
することができ経済的にも有利とすることができる。
【0061】また、上記実施例では、SNRスケーラビ
リティを有する階層符号化方式の復号装置について説明
したが、同じくMPEG2で採用のデータパーティショ
ニングを用いてDCT周波数の低域成分をHPデータ,
高域成分をLPデータとして伝送する場合に対しても、
マルチ画面表示時にHPデータのみを選択再生するとい
う、上記実施例と同様の手法を適用することができる。
なお、この発明は上記実施例に限定されるものではな
く、この外その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実
施することができる。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
縮小画面を作成する際にハードウェアを増加させること
なく簡易な構成で縮小画像の折り返し歪みを軽減するこ
とができ経済的にも有利である極めて良好な階層符号復
号化装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る階層符号復号化装置の一実施例
を示すブロック構成図。
【図2】従来の階層符号化装置を示すブロック構成図。
【図3】従来の階層符号復号化装置を示すブロック構成
図。
【図4】縮小画面を作成可能な従来の階層符号復号化装
置を示すブロック構成図。
【図5】同従来の階層符号復号化装置の動作を説明する
ために示す図。
【図6】同従来の階層符号復号化装置のマルチ画面表示
を説明するために示す図。
【符号の説明】
11…入力端子、12…入力バッファ回路、13…減算
回路、14…動きベクトル検出回路、15…動き補償予
測回路、16…スイッチ、17…DCT回路、18…第
1の量子化回路、19…減算回路、20…出力端子、2
1…逆量子化回路、22…逆DCT回路、23…加算回
路、24…第2の量子化回路、25…出力端子、26…
スイッチ、27…フレームメモリ、28…出力端子、2
9,30…入力端子、31…第1の逆量子化回路、32
…逆DCT回路、33…加算回路、34…第2の逆量子
化回路、36…スイッチ、37…加算回路、38…スイ
ッチ、39…動き補償予測回路、40…出力端子、41
…フレームメモリ、42〜45…入力端子、46…チャ
ネル選択回路、47〜50…入力端子、51…チャネル
選択回路、52…チャネル選択制御回路、53…入力端
子、54…第1の逆量子化回路、55…選択回路、56
…GZF、57…逆DCT回路、58…加算回路、59
…第2の逆量子化回路、60…選択回路、61…GZ
F、62…逆DCT回路、63…スイッチ、64…加算
回路、65…スイッチ、66…動き補償予測回路、67
…選択回路、68…サブサンプル回路、69…表示選択
回路、70…フレームメモリ、71…書き込みアドレス
制御回路、72…出力端子、73〜76…入力端子、7
7…チャネル選択回路、78〜81…入力端子、82…
チャネル選択回路、83…チャネル選択制御回路、84
…入力端子、85…第1の逆量子化回路、86…逆DC
T回路、87…加算回路、88…第2の逆量子化回路、
90…スイッチ、91…加算回路、92…スイッチ、9
3…動き補償予測回路、94…選択回路、95…サブサ
ンプル回路、96…表示選択回路、97…フレームメモ
リ、98…書き込みアドレス制御回路、99…出力端
子、100…第1の可変長符号化回路、101…第2の
可変長符号化回路、102…第1の可変長復号回路、1
03…第2の可変長復号回路、104…第1の可変長復
号回路、105…第2の可変長復号回路、106…第1
の可変長復号回路、107…第2の可変長復号回路。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数チャネルの映像信号に階層符号化処
    理を施してなる複数の階層別の符号化信号をそれぞれ選
    択する複数の選択手段と、 この複数の選択手段で選択された各階層の符号化信号
    に、それぞれ復号化処理を施す複数の復号化手段と、 この複数の復号化手段の各出力信号を加算する加算手段
    と、 同一画面内に複数チャンネルの映像信号を同時に表示す
    るマルチ画面表示が要求された状態で、前記加算手段の
    出力信号から所定の縮小画面を作成するサブサンプル手
    段と、 このサブサンプル手段の出力信号を画面上の表示位置に
    対応させて記憶する記憶手段と、 前記マルチ画面表示が要求された状態で、前記複数の復
    号化手段の各出力信号のうち、予め定めた信号が前記加
    算手段に供給されることを遮断する制御手段とを具備し
    てなることを特徴とする階層符号復号化装置。
  2. 【請求項2】 前記復号化手段は、入力された符号化信
    号に逆量子化処理を施して直交変換係数を生成する逆量
    子化手段と、 この逆量子化手段から出力される直交変換係数に逆直交
    変換処理を施して元の映像信号を生成する逆直交変換手
    段とを具備してなることを特徴とする請求項1記載の階
    層符号復号化装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の復号化手段は、入力された復
    号化信号に逆量子化処理を施して直交変換係数を生成す
    る複数の逆量子化手段と、 前記加算手段の出力である直交変換係数に逆直交変換処
    理を施して元の映像信号を生成する逆直交変換手段とを
    具備してなることを特徴とする請求項1記載の階層符号
    復号化装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の復号化手段は、ベース層のH
    Pデータに復号化処理を施す第1の復号化部と、 エンハンスメント層のLPデータに復号化処理を施す第
    2の復号化部とを具備してなることを特徴とする請求項
    1記載の階層符号復号化装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記マルチ画面表示が
    要求された状態で、前記第1及び第2の復号化部のうち
    第2の復号化部の出力信号が前記加算手段に供給される
    ことを遮断するものであることを特徴とする請求項4記
    載の階層符号復号化装置。
  6. 【請求項6】 映像信号に階層符号化処理を施してなる
    各階層の符号化信号に、それぞれ復号化処理を施す複数
    の復号化手段と、 この複数の復号化手段の各出力信号を加算する加算手段
    と、 この加算手段の出力信号から所定の縮小画面を作成する
    サブサンプル手段と、 このサブサンプル手段の出力信号を画面上の表示位置に
    対応させて記憶する記憶手段と、 前記縮小画面の作成が要求された状態で、前記複数の復
    号化手段の各出力信号のうち、予め定めた信号が前記加
    算手段に供給されることを遮断する制御手段とを具備し
    てなることを特徴とする階層符号復号化装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の復号化手段は、ベース層のH
    Pデータに復号化処理を施す第1の復号化部と、 エンハンスメント層のLPデータに復号化処理を施す第
    2の復号化部とを具備してなることを特徴とする請求項
    6記載の階層符号復号化装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記縮小画面の作成が
    要求された状態で、前記第1及び第2の復号化部のうち
    第2の復号化部の出力信号が前記加算手段に供給される
    ことを遮断するものであることを特徴とする請求項7記
    載の階層符号復号化装置。
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