JPH08102024A - 回転ヘッドドラムの動バランス調整装置およびその調整方法 - Google Patents

回転ヘッドドラムの動バランス調整装置およびその調整方法

Info

Publication number
JPH08102024A
JPH08102024A JP23558294A JP23558294A JPH08102024A JP H08102024 A JPH08102024 A JP H08102024A JP 23558294 A JP23558294 A JP 23558294A JP 23558294 A JP23558294 A JP 23558294A JP H08102024 A JPH08102024 A JP H08102024A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drum
rotary
balancer
head drum
rotary head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP23558294A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoharu Fukuda
元治 福田
Kunio Noguchi
国雄 野口
Keisuke Nomura
圭祐 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP23558294A priority Critical patent/JPH08102024A/ja
Publication of JPH08102024A publication Critical patent/JPH08102024A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 VTRなどの回転ヘッドドラムの動バランス
調整を、偏重心の測定と同時に行うことによりドラム製
造工程における作業効率を向上する。 【構成】 この動バランス調整装置は、ヘッドチップ2
8を載せたヘッドベース29からシャフト22を挟んで
対向する位置に、ヘッドチップ28およびヘッドベース
29よりも重い質量のバランサ30を配設した上ドラム
26を回転駆動するモータロータ24および下ドラム2
0と、上ドラム26が回転されたときの偏重心量を測定
する歪ゲージ35およびレーザ制御器38と、レーザ制
御器38により測定された偏重心量に応じて、回転中の
上ドラム26のバランサ30に対してレーザ光12aを
照射するレーザ発振器39およびレンズ12とを具備
し、回転中の上ドラム26のバランサ30にレーザ光1
2aを照射することによりその一部を蒸発および変形さ
せて上ドラム26の重心位置を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばVTR、DAT
などに用いられる回転ヘッドドラムのバランスを調整す
る動バランス調整装置およびその調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えばVTRなどは小型化および
高集積化が進みつつあり、これに伴いVTRに使用され
ている回転ヘッドドラムも内部にプリアンプなどを内蔵
するなどの高集積化が図られている。
【0003】通常、VTRなどの製造工程では、回転ヘ
ッドドラムの偏重心を検出し取り除くために回転ヘッド
ドラムのバランス調整が行われている。
【0004】このバランス調整の方法としては、回転ヘ
ッドドラムが回転駆動不能な状態、つまりサブ組立て状
態で個々の部品の偏重心原因を取り除いていく方法と、
回転ヘッドドラムにロータリトランス、モータロータ、
磁気ヘッド(ヘッドチップ)およびプリアンプ基板など
を組み込んだ後の総組立後に一回だけ調整する方法とが
あるが、前者は量産的ではないため、通常の製造工程で
は、後者が利用されることが多い。
【0005】ここで、図10および図11を参照して、
回転ヘッドドラムを組立後にバランス調整を行う方法に
ついて説明する。図10は従来のバランス調整装置を示
す図、図11(a)は回転ヘッドドラムにバランサーを
貼り付けてバランスを調整した場合を示す図、図11
(b)は回転ヘッドドラムに切削穴を設けてバランスを
調整した場合を示す図である。
【0006】図10において、101はベースである。
このベース101上には、偏重心検出台102が載置さ
れている。この偏重心検出台102の上には、回転可能
な状態に組み立てられた回転ヘッドドラム103が載置
されている。
【0007】一般に回転ヘッドドラム103の偏重心の
主な原因は、ヘッドチップの取付誤差、ロータリトラン
スの偏重心、モータロータの偏重心などである。
【0008】したがって、この装置の場合、偏重心検出
台102上に載置した回転ヘッドドラム103を回転駆
動し、この回転により生じた偏重心量を偏重心検出台1
02により検出する。そして、検出後、回転ヘッドドラ
ム103を偏重心検出台102から取り外し、検出され
た偏重心量に応じて、図11(a)に示すように、回転
ヘッドドラム103の一部に金属板などのバランサー1
04を貼り付けたり、図11(b)に示すように、回転
ヘッドドラム103の一部に切削穴105などを穿設し
たりして、回転ヘッドドラム103に加工を加え、回転
ヘッドドラム全体のバランス調整を行っている。
【0009】ところで、この調整方法の場合、回転ヘッ
ドドラム103の偏重心量は、回転ヘッドドラム103
を回転駆動させたときに生じる振動を偏重心検出台10
2で検出していることから、回転ヘッドドラム103を
回転させたときでなければ、回転ヘッドドラム103の
実際の偏重心位置(部分)が求められられない。
【0010】このため、回転ヘッドドラム103のバラ
ンス調整の作業は、検出された偏重心量を基に、ある程
度の重さのバランサー104を回転ヘッドドラム103
の所定位置に取り付けた後、再度、回転ヘッドドラム1
03を偏重心検出台102に載置し回転させることによ
り偏重心量の変化を確認することになる。この際、偏重
心量が許容値以内に入っていなければ、バランサー10
4の量を加減し、再度、偏重心量を検出することにな
る。この作業は偏重心検出台102における偏重心量が
許容値以内になるまで繰り返し行われる。
【0011】また図11(b)では、上記同様に偏重心
量の変化を確認し、偏重心量が許容値以内に入っていな
ければ、切削穴105の大きさや数を変える作業を行
い、再度、偏重心量を検出し、上記同様に偏重心検出台
102における偏重心量が許容値以内になるまで作業が
繰り返し行われる。
【0012】しかしながら、近年、VTRの小型化に伴
い回転ヘッドドラム103自体も小型・精密化される傾
向にあり、このような小型で精密なVTR用の回転ヘッ
ドドラムの場合、なおいっそう偏重心位置が掴み難く、
調整作業の回数が増えることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このように上記した従
来のバランス調整方法では、バランス調整装置で回転ヘ
ッドドラムの偏重心量を測定後、バランス調整に係る加
工は別作業で行われているため、特に小型精密VTR用
などの回転ヘッドドラムの場合、偏重心位置が掴み難く
バランス調整のために多くの調整回数を要し作業効率が
悪いという問題点があった。
【0014】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、回転ヘッドドラムの製造工程における
作業効率を向上することのできる回転ヘッドドラムの動
バランス調整装置およびその調整方法を提供することを
目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の回転ヘッドドラムは、回転軸に
回転自在に設けられた回転ドラム部と、前記回転ドラム
部にその周面に一部が露出するように設けられたヘッド
部と、前記回転ドラム部に、前記ヘッド部から前記回転
軸を挟んでほぼ対向する位置に、前記回転軸とほぼ平行
に設けられた貫通孔と、前記貫通孔に少なくとも一部が
露出するように前記回転ドラム部に配設されたバランサ
とを具備している。
【0016】また請求項2記載の回転ヘッドドラムの動
バランス調整装置は、ヘッド部から回転軸を挟んで対向
する位置にバランサを配設した回転ヘッドドラムを回転
駆動する駆動手段と、この駆動手段により前記回転ヘッ
ドドラムが回転されたときの偏重心量を測定する偏重心
量測定手段と、この偏重心量測定手段により測定された
偏重心量に応じて、回転中の前記回転ヘッドドラムに設
けられた前記バランサに対してレーザ光を照射するレー
ザ照射手段とを具備している。
【0017】さらに請求項3記載の回転ヘッドドラムの
動バランス調整方法は、ヘッド部から回転軸を挟んで対
向する位置にバランサを配設した回転ヘッドドラムを回
転駆動する工程と、前記回転ヘッドドラムの回転により
生じた偏重心量を測定する工程と、測定された偏重心量
に応じて、回転中の前記回転ヘッドドラムに設けられた
前記バランサに対してレーザ光を照射し、前記偏重心量
を減らす工程とを有している。
【0018】また請求項4記載の回転ヘッドドラムの動
バランス調整方法は、ヘッド部から回転軸を挟んで対向
する位置にバランサを配設した回転ヘッドドラムを回転
駆動すると共に、前記回転ヘッドドラムの回転により生
じた偏重心量を測定し、かつ測定された偏重心量に応じ
て、回転中の前記回転ヘッドドラムに設けられた前記バ
ランサに対してレーザ光を照射することをほぼ同時期に
平行して行うことを特徴としている。
【0019】
【作用】この発明では、回転ヘッドドラムに設けたバラ
ンサがヘッド部よりも重いか、もしくは軽いため、回転
ヘッドドラムを回転させると、回転ヘッドドラム自体に
偏重心が生じる。
【0020】そしてこの偏重心量が偏重心量測定手段に
より測定され、回転中の回転ヘッドドラムのバランサに
対して、測定された偏重心量に応じてレーザ光が照射さ
れ、バランサの一部が蒸発あるいは変形して回転ヘッド
ドラムの動バランスが調整される。
【0021】したがって、作業者は回転ヘッドドラムを
偏重心測定台へ取り付け、取り外す作業を1回だけすれ
ば済むようになる。
【0022】この結果、回転ヘッドドラムの製造工程に
おける作業効率を向上することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1〜図7を参
照して詳細に説明する。
【0024】図1は本発明に係る第1実施例の回転ヘッ
ドドラムおよび動バランス調整装置の構成を示す断面
図、図2は図1の動バランス調整装置の偏重心測定部の
構成を示す図、図3は図2の偏重心測定部の歪ゲージの
構成を示す図である。
【0025】図1および図2において、10は回転ヘッ
ドドラムである。この回転ヘッドドラム10は、総組立
状態、つまり各部品を組込みモータで回転可能な状態ま
で組立てたものである。
【0026】すなわち、この回転ヘッドドラム10の下
ドラム20には、ベアリング21付きシャフト22が圧
入されている。このシャフト22にはフランジ23が圧
入されている。またこのシャフト22の最下部にはモー
タロータ24が取り付けられている。下ドラム20の上
面には下ロータリトランス25が貼り付けられている。
フランジ23には、ビス23aにより上ドラム26が締
結されている。またこのフランジ23には、下ロータリ
トランス25に対向させて上ロータリトランス27が取
り付けられている。上ドラム26の下面には、ヘッドチ
ップ28を載せたヘッドベース29がビス29aにより
固定されている。またこの上ドラム26の下面には、ヘ
ッドベース29の取付位置からシャフト22を挟んで対
向する位置にバランサ30がビス30aにより固定され
ている。このバランサ30としては、ヘッドチップ28
とヘッドベース29とを合わせた質量よりも若干重い、
例えばアルミニウム、真鋳および銅などの金属チップが
用いられている。なおビス29aとビス30aとは同じ
質量とする。さらに上ドラム26には、このバランサ3
0の上部にあたる部分に貫通孔26aが設けられてお
り、レーザ光12aが貫通孔26aを通じてバランサ3
0に当てられるようになっている。下ドラム20の下面
には、モータロータ24に対向するようにモータステー
タ31が設けられている。モータロータ24の下面に
は、反射板32が貼り付けられている。この反射板32
は、金属メッキを施した狭い領域の高反射部32aと、
黒色の他の広い領域の低反射部32bとから構成された
円盤状のものである。下ドラム20は、その下面の一部
が偏重心測定台11に突設された弾性梁34上に当接し
て載置されている。
【0027】この偏重心測定台11の上には、回転ヘッ
ドドラム10を載置した状態で、その反射板32に対向
する位置に光センサ33が設けられている。この光セン
サ33は、発光部33aと受光部33bとからなる。こ
の偏重心測定台11の弾性梁34には、歪ゲージ35が
取り付けられている。この歪ゲージ35には、増幅器3
6を介してレーザ制御器38が接続されている。このレ
ーザ制御器38には、増幅器37を介して光センサ33
も接続されている。またこのレーザ制御器38には、レ
ーザ光12aを発射するレーザ発振器39が接続されて
いる。このレーザ制御器38は歪ゲージ35および光セ
ンサ33からそれぞれ入力された電圧値に応じてレーザ
発振器39のタイミング制御とレーザ12aの照射量制
御とを行う。このレーザ発振器39と光学系、例えばレ
ンズ12などは、上ドラム26の貫通孔26aを通じて
レーザ光12aがバランサ30の表面に合焦するように
上ドラム26の上方に配設されている。なおレーザ発振
器39のレーザ発光源としては、例えば 0.5から 2kW
程度のCO2 ガスレーザが用いられており、この他、Y
AGレーザおよびエキシマレーザなども使用可能であ
る。
【0028】図2に示すように、この動バランス調整装
置の偏重心測定部は、上記モータロータ24が回転して
光センサ33の真上に来た反射板32の反射領域に応じ
て高・低の各電位を増幅器37を介してレーザ制御器3
8に出力し、レーザ制御器38が歪ゲージ35からの検
知信号のレベルを判断しつつレーザ発振器39を制御す
るよう構成されている。なおこの実施例の場合、発光部
33aから発した光が反射板32の反射領域のうち高反
射部32aによって反射されたとき、その反射光を受光
部33bで受光し、高電位を出力するようになってい
る。
【0029】図3に示すように、上記した歪ゲージ35
は、この偏重心測定部の歪検出回路であり、ブリッジ結
合された複数の抵抗素子35a〜35dからになる。
【0030】この歪ゲージ35は、偏重心測定台11の
弾性梁34のたわみ、つまり歪み量に応じて各抵抗素子
35a〜35dの抵抗値が変化がそれが電位変化とな
り、その電位、つまり電圧値が増幅器36により増幅さ
れる。
【0031】以下、図4〜図7を参照してこの動バラン
ス調整装置による回転ヘッドドラム10のバランス調整
方法について説明する。
【0032】図4(a)は弾性梁34が−X方向にたわ
んだ瞬間を示す図、図4(b)は弾性梁34が+X方向
にたわんだ瞬間を示す図、図5(a)はレーザ照射前の
バランサ30を示す図、図5(b)はレーザ照射中のバ
ランサ30を示す図、図6はレーザ制御器38に表示さ
れる各波形図を示す図、図7はバランサ30の変形例を
示す図である。なお図4(a)および図4(b)におい
て、各図の上方の図は動バランス調整装置の平面を示
し、下方の図は側面を示す。
【0033】この動バランス調整装置の場合、偏重心測
定台11の弾性梁34に載置された回転ヘッドドラム1
0を自己駆動させると、下ドラム20自体は回転せず、
モータロータ24が回転し、これに伴ってシャフト2
2、フランジ23、上ドラム26、上ロータリトランス
27およびヘッドチップ28などが回転する。
【0034】バランサ30の初期質量は、ヘッドチップ
28およびヘッドベース29の重さよりも予め重めに設
定してあるので、上ドラム26が回転すると偏重心にな
り、その遠心力で回転ヘッドドラム10を支持している
弾性梁34がたわまされる。このたわみ量は歪ゲージ3
5の抵抗変化として検出される。
【0035】ここで、回転する上ヘッド26の遠心力に
よって、図4(a)に示すように、弾性梁34が、例え
ば矢印A方向にたわんだときは、光センサ33の真上に
反射板32の低反射部32bが位置することになり、光
センサ33から低電位が出力される。このときバランサ
30はレーザ発振器39の位置とは逆の位置に来てい
る。したがって、図5(a)に示すように、レーザ発振
器39からはレーザ光12aが発射されず、バランサ3
0はそのままである。
【0036】一方、図4(b)に示すように、弾性梁3
4が矢印B方向にたわんだときは、バランサ30がレー
ザ発振器39の真下(レーザ照射位置)に来ており、こ
の瞬間、光センサ33の真上に反射板32の高反射部3
2aが位置し、光センサ33からは高電位が出力され
る。これによりレーザ発振器39からはレーザ光12a
が発射され、図5(b)に示すように、バランサ30の
表面にレーザ光12aが合焦し、その部分が溶融、蒸発
し、バランサ30の質量が軽くなる。
【0037】つまり、レーザ光12aの照射によりバラ
ンサ30が蒸発されるタイミングは、弾性梁34が矢印
B方向にたわんだとき、つまり光センサ33から高電位
が出力されている期間中となる。なおこの実施例(図
4)では、上ドラム26にヘッドチップ28が 3個設け
られている例を示している。
【0038】上記光センサ33および歪ゲージ35から
の出力信号は、レーザ制御器38に入力され、図6に示
すように、レーザ制御器38のモニタ38aには、歪ゲ
ージ35の出力信号40、光センサ33の出力信号(レ
ーザ照射タイミング信号)41として表示される。
【0039】同図に示すように、光センサ33から高電
位の信号41が出力されている期間、レーザ発振器39
からはレーザ光12aが照射されるが、レーザ光12a
の照射により偏重心量が低減して来ると、歪ゲージ35
の出力40の振幅(波高値)が小さくなってくるので、
レーザ制御器38は、その振幅が所定許容値Z以下にな
ったときに、レーザ発振器39を制御してレーザ光12
aの照射を停止させる。これにより回転ヘッドドラム1
0の動バランス調整を完了するタイミングか制御され
る。なおこの実施例のように光センサ33と反射板32
とを組み合わせてタイミング制御する以外に、レーザ光
12aの照射タイミングは、図示しないPG出力を観測
することにより制御可能である。
【0040】また図5から解るように、レーザ光12a
を合焦するための光学系としてレンズ12を用いた場合
には、バランサ30に表面でレーザ光12aが合焦する
ようにレンズ12を配置しているので、レーザ光12a
は上ドラム26の上面26bでは、合焦せず、この上面
26bがレーザ光12aにより熱変形することはない。
したがって、レーザ発振器39からは、連続してレー
ザ光12aを照射し続けることができるので、この場
合、レーザ制御器38を用いずともよい。
【0041】この結果、レーザ発振器39から連続して
レーザ光12aを照射し続けるため、レーザ光12aの
照射エネルギー消費量は増えるが、タイミング制御を行
うためのレーザ制御器38が不要になり、装置構成を簡
略化することができる。
【0042】さらに、上記実施例では、レーザ光12a
によりバランサ30を蒸発させて質量を変化させ、上ド
ラム26の回転時の重心をコントロールしていたが、こ
の他、図7に示すように、バイメタル、金属合板および
形状記憶合金などの材料を用いたバランサ50を上ドラ
ム26に取り付け、レーザ光12aを照射することによ
りバランサ50を照射部分から湾曲させて上ドラム26
の重心をコントロールしてもよい。
【0043】このように第1実施例の動バランス調整装
置によれば、上ドラム26を回転させて歪ゲージ35で
得た偏重心量に応じて、レーザ光12aがレーザ発振器
39から回転中のバランサ30に向けて照射され、バラ
ンサ30の一部が蒸発および変形し、上ドラム26の重
心位置が調整(動バランス調整)されるので、作業者は
偏重心測定台11に回転ヘッドドラム10を1度だけで
載置すれば済むようになる。
【0044】すなわち、回転ヘッドドラム10の偏重心
量の測定と共に動バランス調整が自動的に行われる。
【0045】この結果、回転ヘッドドラム10の製造工
程において、動バランス測定および調整作業の作業効率
を向上することができる。
【0046】次に、図8および図9を参照して本発明に
係る第2実施例の動バランス調整装置について説明す
る。図8は第2実施例の動バランス調整装置を示す断面
図、図9は図8の平面図である。なお上述した第1実施
例と同じ構成については同一の符号を付し、その説明は
省略する。
【0047】図8および図9において、図1および図2
に示した第1実施例と異なる点は、上ドラム26に貫通
孔26aとバランサ30とを設けるのではなく、貫通孔
26aの代わりに溝60としている。この溝60の底部
分60aは、予め質量の重い金属材料などを混入して形
成しておく。つまり上ドラム26の一部分をバランサと
して用いている。
【0048】この場合、この溝60の底部分60aにレ
ーザ光照射して底部分60a自体を少量づつ蒸発させ
る。
【0049】これにより、第1実施例の回転ヘッドドラ
ム10から、バランサ30とビス30aとが削減され、
回転ヘッドドラム10を構成する部品点数を削減するこ
とができる。
【0050】このように第2実施例の動バランス調整装
置によれば、上ドラム26にバランサ30を設けること
なく、第1実施例と同様に動バランス調整を行えるの
で、回転ヘッドドラム10の部品点数が削減され、コス
ト低減を図ることができる。
【0051】なお上記実施例では、VTRなどの回転ヘ
ッドドラムについて説明したが、この他、DATやコン
ピュータの補助記憶装置であるデータストリーマなどに
も本発明を適用できることはことは言うまでもない。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、回
転ヘッドドラムを回転させて偏重心量を測定し、その偏
重心量に応じて回転中の回転ヘッドドラムのバランサに
レーザ光を照射してバランサの一部を蒸発あるいは変形
させることにより回転ヘッドドラムの動バランスを調整
するので、回転ヘッドドラムを偏重心測定台へ取り付
け、取り外す作業が1回で済むようになる。
【0053】この結果、回転ヘッドドラムの製造工程に
おいて、作業効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例のドラムの動バランス
調整装置の構成を示す断面図である。
【図2】この動バランス調整装置の平面図である。
【図3】この動バランス調整装置の歪ゲージの構成を示
す図である。
【図4】(a)は弾性梁が−X方向にたわんだ瞬間を示
す図である。(b)は弾性梁が+X方向にたわんだ瞬間
を示す図である。
【図5】(a)は上ドラムに設けたバランサの蒸発前を
示す図である。(b)は上ドラムに設けたバランサの蒸
発過程を示す図である。
【図6】この動バランス調整装置の各センサ(光センサ
および歪ゲージなど)の出力波形を示す図である。
【図7】バランサの変形例を示す図である。
【図8】本発明に係る第2実施例の動バランス調整装置
の構成を示す断面図である。
【図9】この第2実施例の動バランス調整装置の平面図
である。
【図10】従来のドラムの偏重心を測定する装置を示す
斜視図である。
【図11】(a)従来のドラムにバランサーを貼付けて
バランスを調整した斜視図である。 (b)従来のドラ
ムに切削穴を設けてバランスを調整した斜視図である。
【符号の説明】
10…回転ヘッドドラム、11…偏重心測定台、12…
レンズ、12a…レーザ光、20…下ドラム、22…シ
ャフト、26…上ドラム、26a…貫通孔、28…ヘッ
ドチップ、29…ヘッドベース、30…バランサ、31
…モータステータ、32…反射板、32a…高反射部、
32b…低反射部、33…光センサ、34…弾性梁、3
5…歪ゲージ、36、37…増幅器、38…レーザ制御
器、39…レーザ発振器、40…歪ゲージの出力波形、
41…光センサの出力波形。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に回転自在に設けられた回転ドラ
    ム部と、 前記回転ドラム部にその周面に一部が露出するように設
    けられたヘッド部と、 前記回転ドラム部に、前記ヘッド部から前記回転軸を挟
    んでほぼ対向する位置に、前記回転軸とほぼ平行に設け
    られた貫通孔と、 前記貫通孔に少なくとも一部が露出するように前記回転
    ドラム部に配設されたバランサとを具備したことを特徴
    とする回転ヘッドドラム。
  2. 【請求項2】 ヘッド部から回転軸を挟んで対向する位
    置にバランサを配設した回転ヘッドドラムを回転駆動す
    る駆動手段と、 この駆動手段により前記回転ヘッドドラムが回転された
    ときの偏重心量を測定する偏重心量測定手段と、 この偏重心量測定手段により測定された偏重心量に応じ
    て、回転中の前記回転ヘッドドラムに設けられた前記バ
    ランサに対してレーザ光を照射し、前記偏重心量を減ら
    すレーザ照射手段とを具備したことを特徴とする回転ヘ
    ッドドラムの動バランス調整装置。
  3. 【請求項3】 ヘッド部から回転軸を挟んで対向する位
    置にバランサを配設した回転ヘッドドラムを回転駆動す
    る工程と、 前記回転ヘッドドラムの回転により生じた偏重心量を測
    定する工程と、 測定された偏重心量に応じて、回転中の前記回転ヘッド
    ドラムに設けられた前記バランサに対してレーザ光を照
    射する工程とを有することを特徴とする回転ヘッドドラ
    ムの動バランス調整方法。
  4. 【請求項4】 ヘッド部から回転軸を挟んで対向する位
    置にバランサを配設した回転ヘッドドラムを回転駆動す
    ると共に、前記回転ヘッドドラムの回転により生じた偏
    重心量を測定し、かつ測定された偏重心量に応じて、回
    転中の前記回転ヘッドドラムに設けられた前記バランサ
    に対してレーザ光を照射することをほぼ同時期に平行し
    て行うことを特徴とする回転ヘッドドラムの動バランス
    調整方法。
JP23558294A 1994-09-29 1994-09-29 回転ヘッドドラムの動バランス調整装置およびその調整方法 Withdrawn JPH08102024A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23558294A JPH08102024A (ja) 1994-09-29 1994-09-29 回転ヘッドドラムの動バランス調整装置およびその調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23558294A JPH08102024A (ja) 1994-09-29 1994-09-29 回転ヘッドドラムの動バランス調整装置およびその調整方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08102024A true JPH08102024A (ja) 1996-04-16

Family

ID=16988136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23558294A Withdrawn JPH08102024A (ja) 1994-09-29 1994-09-29 回転ヘッドドラムの動バランス調整装置およびその調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08102024A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6438094B1 (en) * 1998-02-19 2002-08-20 Thomson Licensing, S.A. Device for reading from or writing to recording media in disc form exhibiting unbalance

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6438094B1 (en) * 1998-02-19 2002-08-20 Thomson Licensing, S.A. Device for reading from or writing to recording media in disc form exhibiting unbalance

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5811678A (en) Method for adjusting rotation balance of disk and device for the same
WO1997023787A1 (en) Optical coordinate measuring machine
US5131744A (en) Mirror rotation angle detection mechanism
JP2001324404A (ja) バランス修正装置、バランス修正方法、ディスク組み付け方法
JPH08102024A (ja) 回転ヘッドドラムの動バランス調整装置およびその調整方法
JP2002257796A (ja) 超音波探触子の入射波調整装置及び方法
US7020950B2 (en) Disc balancing device
JPH08318382A (ja) 回転体のバランス修正装置
JPH04129048A (ja) 光学ヘッド装置
JPH1139786A (ja) スピンドルモータアンバランス修正装置及び方法
JP2574230B2 (ja) 変位検出装置
US20020053646A1 (en) Radial tilt detector
JP3769105B2 (ja) レーザ装置
JPS61150162A (ja) 光デイスク駆動装置の支持機構
JPH0585100B2 (ja)
JP2002367188A (ja) 半導体レーザー光軸調整装置
JPH0739050Y2 (ja) 光学式ピックアップ装置
JP2001143291A (ja) 光学ヘッド用アクチュエータ
JP2002312963A (ja) 光ヘッド装置
JP2751495B2 (ja) 光ヘッド装置
JP2003016659A (ja) 光ピックアップ装置
JP2000180771A (ja) 光偏向装置
JP2004079056A (ja) 光ディスク原盤露光装置
CN115371969A (zh) 一种便携式高能激光输出功率测量装置
JPS6296839A (ja) レンズ光軸検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020115