JPH08101515A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH08101515A
JPH08101515A JP25937094A JP25937094A JPH08101515A JP H08101515 A JPH08101515 A JP H08101515A JP 25937094 A JP25937094 A JP 25937094A JP 25937094 A JP25937094 A JP 25937094A JP H08101515 A JPH08101515 A JP H08101515A
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JP
Japan
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layer
charge
charge transport
polymer
transfer material
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Application number
JP25937094A
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English (en)
Inventor
Minoru Umeda
実 梅田
Tatsuya Niimi
達也 新美
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 導電性支持体上に、電荷発生層と、高分子電
荷輸送材料および電気的に不活性な高分子からなる電荷
輸送層を積層してなる電子写真感光体において、該電荷
発生層と該電荷輸送層の間に低分子電荷輸送材料を主成
分とする中間層を設けてなることを特徴とする電子写真
感光体。 【効果】 本願の発明によれば、導電性支持体上に少な
くとも電荷発生層と、高分子電荷輸送材料と電気的に不
活性高分子からなる電荷輸送層とを積層してなる電子写
真感光体において、電荷発生層と電荷輸送層の間に低分
子電荷輸送材料を主成分とする中間層を設けたことか
ら、高耐摩耗性と高感度を合わせ持つ積層感光体が提供
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
詳しくは高分子電荷輸送材料を電荷輸送層に用いた電子
写真感光体の耐摩耗化技術ならびに高感度化技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法としてはカールソンプロセ
スやその他種々の変形プロセスなどが知られており、複
写機やプリンターなどに広く使用されている。このよう
な電子写真方法に用いられる感光体のなかでも、有機系
の感光材料を用いたものが、安価、大量生産性、無公害
性をメリットとして、近年使用されている。有機系の電
子写真感光体には、ポリビニルカルバゾール(PVK)
に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,4,
7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯
体型、フタロシアニン−バインダーに代表される顔料分
散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用
いる機能分離型の感光体などが知られており、特に機能
分離型の感光体が注目されている。
【0003】この機能分離型の感光体における静電潜像
形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射する
と、光は透明な電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電
荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷発生物質
は電荷担体を発生し、この電荷担体は電荷輸送層に注入
され、帯電によって生じている電界に沿って電荷輸送層
中を移動し、感光体表面の電荷を中和することにより静
電潜像を形成するものである。機能分離型感光体におい
ては、主に紫外部に吸収を持つ電荷輸送物質と、主に可
視部から近赤外部に吸収を持つ電荷発生物質とを組み合
わせて用いるものが知られており、かつ有用である。電
荷輸送物質は多くが低分子化合物として開発されている
が、低分子化合物は単独で製膜性がないため、通常不活
性高分子に分散・混合して用いられる。しかるに低分子
電荷輸送物質と不活性高分子からなる電荷輸送層は一般
に柔らかく、カールソンプロセスにおいては繰り返し使
用による膜削れを生じやすいという欠点がある。
【0004】更に、この構成の電荷輸送層は電荷移動度
に限界があり、カールソンプロセスの高速化あるいは小
型化の障害となっていた。これは通常低分子電荷輸送物
質の含有量が50重量%以下で使用されることに起因し
ている。即ち、低分子電荷輸送物質の含有量を増すこと
で確かに電荷移動度は上げられるが、このとき逆に製膜
性が劣化するためである。この点を克服するために高分
子型の電荷輸送材料が注目され、例えば、特開昭50−
82056号公報、特開昭51−73888号公報、特
開昭54−8527号公報、特開昭54−11737号
公報、特開昭56−150749号公報、特開昭57−
78402号公報、特開昭63−285552号公報、
特開平1−1728号公報、特開平3−50555号公
報などに開示されている。しかしながら、高分子電荷輸
送材料からなる電荷輸送層と電荷発生層とを組み合わせ
た感光体の光感度は上記の低分子電荷輸送材料を用いた
場合に比べて著しく劣っており、この点の改良が強く望
まれていた。他方、高分子電荷輸送材料からなる電荷輸
送層は、硬度はある程度有するものの、多くの場合膜質
がもろくカールソン・プロセスにおける繰り返し使用時
の実用性は劣っていた。また、特開平5−34938号
公報には、高分子電荷輸送材料を電荷輸送層に用いた積
層電子写真感光体の高感度化技術に関して、低分子電荷
輸送材料を電荷発生層ないし電荷輸送層に添加せしめる
技術が開示されている。しかしながら、低分子電荷輸送
材料を高分子電荷輸送材料からなる電荷輸送層に添加す
ると、繰り返し使用による電荷輸送層の削れが多くなる
という欠点を有する。一方、低分子電荷輸送材料を電荷
発生層に添加した場合は、無添加時よりは感度の向上が
認められるものの満足の行くレベルに達していなかっ
た。
【0005】上述したように、機能分離型積層感光体の
電荷輸送層を低分子電荷輸送材料と不活性高分子で構成
した場合、電荷移動度すなわち応答速度に限界があり、
また繰り返し使用による電荷輸送層の削れを生じるとい
う不具合点を有する。一方、電荷輸送層に高分子電荷輸
送材料を用いた場合、そのような欠点は克服できるが、
その代わりに電荷輸送層の膜質がもろくまた感光体の感
度が低いという致命的欠点を生じてしまう。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電
荷輸送層に高分子電荷輸送材料を用いても高耐摩耗性を
示す高感度な積層感光体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】これまでに開発されて
きた高分子電荷輸送材料からなる電荷輸送層は、硬度は
ある程度有するものの、多くの場合膜質がもろくカール
ソン・プロセスにおける繰り返し使用時の実用性は劣っ
ていた。かかる電荷輸送層の製膜性の向上については、
製膜性が優れた電気的に不活性な高分子とのブレンドが
考えられるが、このことによるキャリア輸送サイトの実
質的な低下に起因する感度低下が発生する。この点に関
して、本発明者らは、以下に記した発見・考察に基づき
本発明を完成するに到った。
【0008】機能分離型積層感光体の光キャリア発生
は、電荷発生層内で電荷発生材料が光励起を受けて生ず
るものとこれまで考えられており、またこのことを実証
した例もなかった。本発明者らは、ビスアゾ顔料および
トリスアゾ顔料を電荷発性層に用いた積層感光体の光キ
ャリア発生に関する検討を行った結果、光吸収した電荷
発生層バルクに励起子(exciton)を生じ、この
励起子が電荷発生層と電荷輸送層の界面へ拡散(エネル
ギー移動)し、そこでフリーキャリアに解離し、光キャ
リア発生していることを見い出し、ジャパニーズ・ジャ
ーナル・オブ・アプライド・フィジックス誌第29巻1
2号2746〜2750頁およびジャーナル・オブ・ア
プライド・フィジックス誌第72巻1号117〜123
頁に報告してきた。さらに本発明者らはその後鋭意検討
を重ねた結果、次の知見を得た。 (1)電荷発生層と電荷輸送層の界面におけるキャリア
発生は、有機電荷発生材料全般にわたって認められるこ
と。 (2)光キャリア発生量は、電荷発生材料と低分子電荷
輸送材料との接触・混合度合が多いほど、大きいこと。 (3)光キャリア発生量は電荷発生材料と高分子電荷輸
送材料との間でも生じ、その量は接触・混合度合が多い
ほど、大きいこと。 (4)電荷輸送層を通常のキャスト法で製膜する場合、
低分子化合物(低分子電荷輸送材料)は電荷発生層に浸
み込み電荷発生材料と十分に接触できるが、高分子化合
物の場合は電荷発生層に浸み込むことができず電荷発生
材料との接触が十分にとれないため光キャリア発生量は
少ない(感度が低い)こと。
【0009】かかる新規な知見に基づき、本発明者ら
は、電荷輸送層に高分子電荷輸送材料と不活性高分子を
用いた積層感光体の高感度化技術に関して検討を重ね、
本発明に至った。
【0010】本発明によれば、導電性支持体上に少なく
とも電荷発生材料を主成分としてなる電荷発生層と、高
分子電荷輸送材料と不活性高分子からなる電荷輸送層と
を積層してなる電子写真感光体において、該電荷輸送層
と該電荷発生層の間に低分子電荷輸送材料を主成分とし
てなる中間層を設けてなることを特徴とする電子写真感
光体が提供される。
【0011】このような積層感光体の高感度化は、前記
した知見に基づけば、次のように考察することができ
る。すなわち、電荷輸送層に用いる高分子電荷輸送材料
は、分子量が大きいために拡散定数が小さくキャスト塗
工時に電荷発生層に浸み込むことができず、電荷発生材
料との接触は電荷発生層/電荷輸送層の界面だけとなり
キャリア発性サイトが不足している。さらに本発明の感
光体は、電荷輸送層が高分子電荷輸送材料で構成される
ため、電荷輸送サイトの高密度化に基づく光電荷移動度
を発現でき、従って、低分子電荷輸送材料−不活性高分
子系では実現できなかった高速光応答性を有するように
なる。加えて本発明の感光体は電荷輸送層が高分子電荷
輸送材料と不活性高分子を主成分として構成されること
から、高硬度かつフレキシブルな感光体を実現でき、繰
り返し使用時の耐膜削れに優れた特性を示すようにな
る。
【0012】次に本発明の電子写真感光体の構成を、添
付した図面に沿って説明する。図1および図2は、本発
明の電子写真感光体の構成例を表わす断面図であり、導
電性支持体11上に、電荷発生材料を主成分とする電荷
発生層13と、高分子電荷輸送材料および電気的に不活
性な高分子を主成分とする電荷輸送層15との間に低分
子電荷輸送材料を有効成分として含む中間層17が設け
られた構成をとっている。
【0013】導電性支持体11としては、体積抵抗10
10Ωcm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウ
ム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金な
どの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物
を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もし
くは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるい
は、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステ
ンレス等の板およびそれらをD.I.,I.I.,押出
し、引き抜き等の工法で素管化後、切削、超仕上げ、研
磨等で表面処理した管等を使用することができる。
【0014】電荷発生層13は、電荷発生材料を主成分
とする層である。電荷発生材料には、無機および有機材
料が用いられ、その代表として、モノアゾ顔料、ジスア
ゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系
顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、
スクアリック酸系染料、フタロシアニン系顔料、ナフタ
ロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料、セレン、セ
レン−テルル、セレン−ヒ素合金、アモルファス・シリ
コン等が挙げられ用いられる。この中でも、アゾ顔料、
ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔
料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、
フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズ
レニウム塩系染料等に代表される有機材料を使用した場
合、良好な結果が得られる。電荷発生材料は、単独であ
るいは、2種以上混合して用いられる。
【0015】本発明の電荷発生層には、必要に応じてバ
インダー樹脂が併用されることもある。このバインダー
樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステ
ル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シ
リコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレ
ン、ポリアクリルアミドなどが用いられる。
【0016】電荷発生層13は、電荷発性物質とバイン
ダー樹脂を、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、
ジオキサン、2−ブタノン、ジクロルエタン等の適当な
溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルな
どにより分散し、分散液を適度に希釈して塗布すること
により形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコー
ト、ビードコート法などを用いて行なうことができる。
電荷発性層13の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当
であり、好ましくは0.1〜2μmである。
【0017】電荷輸送層15は、高分子電荷輸送材料と
電気的に不活性な高分子を主成分として成る層である。
電荷輸送層15は、高分子電荷輸送材料と電気的に不活
性な高分子を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、トルエン、モノクロルベンゼン、ジク
ロルエタン、塩化メチレン、シクロヘキサノン等に溶解
ないし分散し、塗布・乾燥することにより形成できる。
本発明の電荷輸送層に用いることができる高分子電荷輸
送材料としては、特に限定されないが、次のものが挙げ
られる。 (a)主鎖および/または側鎖にカルバゾール環を有す
る重合体 例えば、特開昭50−82056号公報、特開昭54−
9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開
平4−183719号公報に記載の化合物などが例示さ
れる。 (b)主鎖および/または側鎖にヒドラゾン構造を有す
る重合体 例えば、特開昭57−78402号公報、特開平3−5
0555号公報に記載の化合物などが例示される。 (c)ポリシリレン重合体 例えば、特開昭63−285552号公報、特開平5−
19497号公報、特開平5−70595号公報に記載
の化合物などが例示される。 (d)主鎖および/または側鎖に第3級アミン構造を有
する重合体 例えば、ポリ−p−ビニルトリフェニルアミン、特開平
1−1728号公報、特開平1−13061号公報、特
開平1−19049号公報、特開平1−105260号
公報、特開平2−167335号公報、特開平5−40
350号公報、特開平5−66598号公報に記載の化
合物などが例示される。 (e)その他の重合体 例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特
開昭51−73888号公報、特開昭56−15074
9号公報に記載の化合物などが例示される。
【0018】高分子電荷輸送材料としては、上記の高分
子電荷輸送材料をはじめとした公知の材料が使用でき
る。その分子量としては、重量平均分子量で1000〜
2000000のものが好ましく、更に好ましくは10
000〜1000000である。高分子電荷輸送材料の
分子量は、実質的には溶媒中への高分子の溶解性あるい
は、与えられた分子量での溶液粘度等によって、決定さ
れる。本発明の電荷輸送層に使用される高分子電荷輸送
材料は、そのイオン化ポテンシァル(Ip)が、電荷発
生層に用いられる電荷発生材料および/または高分子電
荷輸送材料のIp値に0.2eVをプラスした値より小
さいときに、良好な光感度が発現される。また、電荷輸
送層15には、必要により、可塑剤、レベリング剤等を
添加することもできる。
【0019】電気的に不活性なバインダー樹脂には、ポ
リスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ス
チレン−ブタジェン共重合体、スチレン−無水マレイン
酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ
カーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース
樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、
ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノー
ル樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹
脂が挙げられる。バインダー樹脂の使用量は、高分子電
荷輸送材料100重量部に対して0〜100重量部が適
当である。
【0020】電荷輸送層15中に添加してもよい可塑剤
としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート
など一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそ
のまま使用でき、その使用量は、高分子成分に対して0
〜30重量%程度が適当である。レベリング剤として
は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフ
ルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマー
が使用され、その使用量は、高分子成分に対して0〜1
重量%程度が適当である。電荷輸送層15の厚さは、5
〜100μm程度が適当である。
【0021】本発明においては、電荷発生層と電荷輸送
層の間に、低分子電荷輸送材料を有効成分として含有し
てなる中間層17が設けられてなる。低分子電荷輸送材
料としては、以下のものが挙げられ使用される。低分子
電荷輸送材料には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがあ
る。低分子電子輸送物質には、例えば、クロルアニル、
ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキ
ノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノ
ン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,
4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリ
ニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4
−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−
5,5−ジオキサイド、3,5−ジメチル−3′,5′
−ジターシャリーブチル−4,4′−ジフェノキノンな
ど公知の電子受容性物質が挙げられる。低分子正孔輸送
物質としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール
誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導
体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導
体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導
体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリ
アリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導
体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒド
ラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体など
その他公知の材料が挙げられ用いられる。これらの低分
子電荷輸送物質は、単独または、2種以上混合して用い
られる。この中間層には、必要に応じてバインダー樹脂
が併用されるが、バインダー樹脂としては、先に電荷発
性層および電荷輸送層で挙げた材料が使用できる。中間
層17の形成法としては、前述のごとく通常の塗布法が
採用される。なお、中間層17の厚さは0.05〜2μ
m程度が適当である。
【0022】本発明の電子写真感光体には、導電性支持
体と感光層との間に下引き層を設けることができる。下
引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂は
その上に感光層を溶剤でもって塗布することを考える
と、一般の有機溶剤にたいして耐溶解性の高い樹脂であ
ることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニ
ルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等
の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイ
ロン、等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラ
ミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂
等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げら
れる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減
等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコ
ニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属
酸化物の微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、
前述の感光層のごとく適当な溶媒、塗工法を用いて形成
することができる。更に本発明の下引き層として、シラ
ンカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカッ
プリング剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により
形成した金属酸化物層も有用である。この他に、本発明
の下引き層にはAl23を陽極酸化にて設けたものや、
ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物や、Si
O、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を
真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。下
引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0023】本発明の電子写真感光体には、感光層保護
の目的で、保護層が感光層の上に設けられることもあ
る。これに使用される材料としては、ABS樹脂、AC
S樹脂、オレフィン〜ビニルモノマー共重合体、塩素化
ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセ
タール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレ
ート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルス
ルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、ポリ
プロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、
AS樹脂、AB樹脂、BS樹脂、ポリウレタン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂
が挙げられる。保護層にはその他、耐摩耗性を向上する
目的で、ポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹
脂、シリコーン樹脂およびこれら樹脂に酸化チタン、酸
化スズ、チタン酸カリウム等の無機材料を分散したもの
等を添加することができる。保護層の形成法としては、
通常の塗布法が採用される。なお、保護層の厚さは、
0.5〜10μm程度が適当である。また、以上のほか
に真空薄膜作製法にて形成したi−C、a−SiCなど
公知の材料も保護層として用いることができる。本発明
においては、感光層と保護層との間に別の中間層を設け
ることも可能である。中間層には、一般にバインダー樹
脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリア
ミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブ
チラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコー
ルなどが挙げられる。この中間層の形成法としては、前
述のごとく通常の塗布法が採用される。なお、この中間
層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
【0024】
【実施例】次に実施例を示すが、実施例は本発明を詳し
く説明するものであり、本発明が実施例によって制約さ
れるものではない。なお、実施例中の部はすべて重量部
である。
【0025】実施例−1 厚さ0.2mmのアルミニウム板上に、下記組成の電荷
発生層塗工液、中間層塗工液および電荷輸送層塗工液
を、順次塗布・乾燥し、厚さ0.2μmの電荷発生層、
厚さ0.3μmの中間層および厚さ25μmの電荷輸送
層を形成した。 〔電荷発生層塗工液〕 下記構造の電荷発生物質 4部
【化1】 ポリビニルブチラール 2部 (エスレック BH−3、積水化学工業社製) シクロヘキサノン 200部 メチルシクロヘキサン 90部 〔中間層塗工液〕 下記構造の低分子電荷輸送材料 5部
【化2】 ポリエステル 3部 (バイロン 300、東洋紡社製) 2−ブタノン 150部 〔電荷輸送層塗工液〕 下記構造の重合体 10部
【化3】 ポリカーボネート 9部 (レキサン L−141、GE社製) 塩化メチレン 80部
【0026】比較例−1 実施例−1において、中間層を設けない以外は、実施例
−1と同様にして比較例−1の感光体を作製した。
【0027】実施例−2 厚さ0.2mmのアルミニウム板上に、下記組成の電荷
発生層塗工液、中間層塗工液および電荷輸送層塗工液
を、順次塗布・乾燥し、厚さ23μmの電荷発生層、厚
さ0.3μmの中間層および厚さ20μmの電荷輸送層
を形成した。 〔電荷輸送層塗工液〕 下記構造の重合体 10部
【化4】 ポリカーボネート 6部 (ユーピロン Z−300、三菱瓦斯化学社製) 塩化メチレン 80部 〔中間層塗工液〕 下記構造の低分子電荷輸送材料 5部
【化5】 ポリサルホン(P−1700、日産化学社製) 3部 2−ブタノン 150部 〔電荷発生層塗工液〕 下記構造の電荷発生物質 4部
【化6】 ポリビニルブチラール 4部 (エスレック BL−1、積水化学工業社製) シクロヘキサノン 170部 メチルシクロヘキサン 90部
【0028】比較例−2 実施例−6において中間層を設けない以外は、実施例−
6と同様にして比較例−5の感光体を作製した。
【0029】以上の各感光体の特性を、静電複写紙試験
装置(川口電気製作所製SP−428型)を用いて次の
ように評価した。まず、−5.2kV(もしくは+5.
6kV)の放電電圧にて、コロナ帯電を15秒間行な
い、次いで、暗減衰させ、暗減衰15秒後に5 luxのタ
ングステン光を照射した。この時、帯電開始後15秒の
表面電位V15(V)、および暗減衰15秒後の表面電位
30(V)を測定した。また、V30を半分の電位に光減
衰させるのに必要な露光量E1/2[lux・sec]および、
光照射20秒後の表面電位V50(V)も測定した。評価
結果を、次の表1に示す。
【0030】
【表1】 *:V30が光減衰で半減しないため測定不可
【0031】実施例−1と比較例−1の感光体の摩耗性
について、ロータリーアブレージョンテスター(東洋精
機製作所製)により、1000回転後の摩耗損失量を測
定した結果、実施例−1の感光体は0.02グラムであ
ったが、比較例−1の感光体の場合は0.13グラムで
あった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、導電性支持体上に少な
くとも電荷発生層と、高分子電荷輸送材料と電気的に不
活性高分子からなる電荷輸送層とを積層してなる電子写
真感光体において、電荷輸送層と電荷発生層の間に低分
子電荷輸送材料を主成分とする中間層を設けたことか
ら、高耐摩耗性と高感度を合わせ持つ積層感光体が提供
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の構成を表わす断面
図。
【図2】本発明の電子写真感光体の構成を表わす断面
図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、電荷発生層と、高分
    子電荷輸送材料および電気的に不活性な高分子からなる
    電荷輸送層を積層してなる電子写真感光体において、該
    電荷発生層と該電荷輸送層の間に低分子電荷輸送材料を
    主成分とする中間層を設けてなることを特徴とする電子
    写真感光体。
JP25937094A 1994-09-29 1994-09-29 電子写真感光体 Pending JPH08101515A (ja)

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US08/535,573 US5677094A (en) 1994-09-29 1995-09-28 Electrophotographic photoconductor

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09311473A (ja) * 1996-05-23 1997-12-02 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体

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JPH09311473A (ja) * 1996-05-23 1997-12-02 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体

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