JPH08100412A - 磁気浮上式鉄道のプラットホームに設置する乗降設備 - Google Patents

磁気浮上式鉄道のプラットホームに設置する乗降設備

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JPH08100412A
JPH08100412A JP23640794A JP23640794A JPH08100412A JP H08100412 A JPH08100412 A JP H08100412A JP 23640794 A JP23640794 A JP 23640794A JP 23640794 A JP23640794 A JP 23640794A JP H08100412 A JPH08100412 A JP H08100412A
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伸悟 竹内
Akimune Sato
明宗 佐藤
Toshiyuki Ono
利之 小野
Masao Urabe
正男 浦部
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Central Japan Railway Co
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Central Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気浮上式車両に、磁気の影響を受けずに安
全に乗降する乗降設備を提供する。 【構成】 プラットホームP上に設けられている磁気シ
ールド壁81に車両のドア91に対応して設けられたゲート
82の外側に、先端部に補助扉3a、3bを有し、磁気シール
ド壁81の方向から車両のドア91の方向へおよそ90度回転
する一対の主扉2a、2bを設けるとともに、ゲート82の外
側の床面には、上面に移動床板6を取り付けた固定床板
5を設け、主扉2a、2b、補助扉3a、3b、固定床板5、移
動床板6をいずれも磁気遮蔽材で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気浮上式鉄道の駅プ
ラットホームに設置する乗降設備に関し、詳しくは、乗
降客の安全を図るため磁気の遮蔽機能を有する磁気浮上
式鉄道の駅プラットホームに設置する乗降設備に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄道の駅プラットホームというも
のは単なる平坦な床構造であって、線路側にも何等柵等
の防護手段は設けられていないので、乗客が通過列車に
接触したり、線路に転落するなどの危険があった。そこ
で、とくにこうした危険の大きい高速の新幹線鉄道や地
下鉄、新交通システム等の一部で、プラットホームに柵
あるいは壁を設置し、車両のドアに対応する位置に開口
部を設けてドアを取り付け、車両が停車した場合のみこ
のドアを開くようにした「ホームドア」と称するものが
実用化されるようになった。ホームドア方式の場合、プ
ラットホームを広く活用し、かつ隙間を少なくするた
め、壁あるいはドアは極力車両側に接近して設置するの
が普通である。
【0003】ところで、わが国では、諸外国に先駆け、
レールと車輪により走行する従来の鉄道に対して、磁気
の反発力により車両を浮上させて車輪による走行抵抗を
なくし、かつ磁気による吸引力と反発力の応用であるリ
ニアモータを使用して走行させようとする磁気浮上式鉄
道が開発されつつある。特に、車両側に超電導磁石を採
用する磁気浮上式鉄道においては、車両の台車部分に大
きな電磁石を搭載するので、その周囲に発生する強力な
磁場から乗客や乗務員を保護するため、台車周辺の床部
分等に完全な磁気遮蔽構造が要求される。
【0004】磁気浮上式鉄道の車両の一例を図12に示
す。この図は車両の編成の中間を示す側面図で、9は車
両、90は車体、91はドア、92は台車、93は案内車輪、G
はガイドウエイで、この車両9は台車92により各車体を
連結したいわゆる連接構造となっており、台車92部分に
超電導磁石が取り付けられている。通常の運転状態にお
いては、車両は磁気による吸引力および反発力により、
従来式鉄道の軌道に相当するガイドウエイとは接触せず
に走行するが、始動・停車時および非常時にはガイドウ
エイと接触して走行することもできるよう、上下方向の
支持車輪(図示せず)および左右方向の案内車輪93が設
けられている。
【0005】一方、軌道であるガイドウエイGは、たと
えばU形断面のコンクリート製の走行路であって、その
内面には走行用および浮上案内用のコイルが敷き並べら
れているから、一定距離以内に乗客が近づくことのない
よう、安全柵や防護壁等による隔離手段を講じる必要が
ある。列車が通過したり、停車したりする駅プラットホ
ームについても、通常時は乗客が立ち入らないように、
プラットホームのかなり内側に磁気シールド壁を設ける
必要があるが、停車した車両に乗降するためには、この
磁気シールド壁と車両のドアとの間に、磁気遮蔽手段を
講じた乗降通路を開設し、この中を通って乗降するよう
にすることが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情を総合して、プラットホームの内側に設けられた
磁気シールド壁のドア部分から停車した磁気浮上式車両
のドアまでの間を、磁気の影響なく安全に乗客が通過で
きる乗降設備を実現することを目的とする。このための
技術的課題を具体的にあげれば、つぎのとおりである。 1)乗客が通過する通路の下方に位置する超電導磁石か
らの磁力線を完全に遮蔽する。超電導磁石は励磁された
ままなので、たとえば図12に示すように車両のドアが台
車の直近に設けられている場合、とくにドアの台車側に
ついては、より完全な遮蔽が必要である。なお、上方に
は磁石がないので、遮蔽は床面および両側面について行
えばよい。 2)車両の停車位置は、多少の誤差を避けることができ
ない。車両の断面形状は一様ではないので、扉先端部が
所定断面形状の箇所に追随できるよう、前後方向±150m
m の移動に追随できる構造とする。 3)乗客の乗降による車両の揺動にも追随できる構造と
する。 4)乗降設備の構造部分の収納スペースは、建築限界や
地上コイルその他によりきわめて制約される。 5)列車の停車後、なるべく迅速に乗降可能な状態と
し、また、乗降完了後は速やかに通常状態に復帰する必
要がある。乗降設備側の切り換えの目標時間を8秒程度
としたい。 6)乗客の乗降が終了してから通常状態に切り換える際
は、安全確認のため乗客の有無を検出する手段を備える
構造とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、磁気浮上式鉄道のプラットホームに設置する乗降設
備であって、ガイドウエイ側壁から所定距離隔ててプラ
ットホーム上に設けられている磁気シールド壁に、停車
した車両のドアに対応して設けられたゲートの外側に、
先端部に補助扉を有し、前記磁気シールド壁方向から車
両のドア方向へおよそ90度回転する一対の主扉を設ける
とともに、ゲートの外側の床面には、上面に移動床板を
取り付けた固定床板を設け、主扉、補助扉、固定床板、
移動床板をいずれも磁気遮蔽材で構成したことを特徴と
する。
【0008】また、請求項2に記載の本発明は、一対の
開き戸である主扉の少なくとも一方に、回転角度の微調
整機能を付与した請求項1に記載の磁気浮上式鉄道のプ
ラットホームに設置する乗降設備である。請求項3に記
載の本発明は、一対の開き戸である主扉の下部に赤外線
式の乗客検知手段を設けた請求項1または2に記載の磁
気浮上式鉄道のプラットホームに設置する乗降設備であ
り、請求項4に記載の本発明は、移動床板の上面にマッ
トセンサ式の乗客検知手段を設けた請求項1または2に
記載の磁気浮上式鉄道のプラットホームに設置する乗降
設備である。
【0009】また、請求項5に記載の本発明は、プラッ
トホーム張り出し部およびガイドウエイ側壁上部に、起
倒自在な案内車輪走行路を設けた請求項1または2に記
載の磁気浮上式鉄道のプラットホームに設置する乗降設
備である。さらに、請求項6に記載の本発明は、磁気浮
上式鉄道のプラットホームに設置する乗降設備におい
て、ガイドウエイ側壁から所定距離隔ててプラットホー
ム上に設けられている磁気シールド壁に、停車した車両
のドアに対応して設けられたゲートの外側に、先端部に
補助扉を有し、前記磁気シールド壁方向から車両のドア
方向へおよそ90度回転する一対の主扉を設けるととも
に、ゲートの外側の床面には、上面に移動床板を取り付
けた固定床板を設け、主扉、補助扉、固定床板、移動床
板をいずれも磁気遮蔽材で構成し、車両の停止後、一対
の主扉を前記磁気シールド壁方向から車両のドア方向に
回転させ、先端の補助扉を押し出して車両のドアの両脇
に密着させて乗降通路の両側に連続した壁を形成すると
ともに、床面の移動床板を車両に向けて迫り出させ、そ
の先端を車両のドアの底部に密着させて乗降通路の下部
に連続した床面を形成することを特徴とする磁気浮上式
鉄道のプラットホームに設置する乗降設備の使用方法で
ある。
【0010】
【作 用】本発明によれば、ガイドウエイ側壁から所定
距離隔ててプラットホーム上に設けられている磁気シー
ルド壁に車両のドアに対応して設けられたゲートの外側
に、先端部に補助扉を有し、前記磁気シールド壁方向か
ら車両のドア方向へおよそ90度回転する一対の主扉を設
けるとともに、ゲートの外側の床面には、上面に移動床
板を取り付けた固定床板を設け、主扉、補助扉、固定床
板、移動床板をいずれも磁気遮蔽材で構成し、車両の停
止後、一対の主扉を前記磁気シールド壁方向から車両の
ドア方向に回転させ、先端の補助扉を押し出して車両の
ドアの両脇に密着させて乗降通路の両側に連続した壁を
形成するとともに、床面の移動床板を車両に向けて迫り
出させ、その先端を車両のドアの底部に密着させて乗降
通路の下部に連続した床面を形成するようにしたから、
車両の停車後速やかに磁界の存在する乗降通路の両脇お
よび下部に、磁気遮蔽材による連続した床面が形成さ
れ、乗客が安全に乗降することができる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例を図面により詳細に説明す
る。図1は磁気浮上式車両が、本実施例の乗降設備を備
えたプラットホームに停車している状態を示す斜視図
で、9は車両、91はそのドア、Gはガイドウエイ、Pは
プラットホーム、8はプラットホームに設けられた安全
のための防護手段で、81は磁気シールド壁、82は磁気シ
ールド壁81のドア相当箇所に設けられたゲート、83はゲ
ート扉、2(2a、2b)はゲート82の外側(車両側)に設
けられた主扉、3(3a、3b)は主扉2の先端に設けられ
た補助扉、5はゲート82の外側の床面に設けられた固定
床板、6はその上に取り付けられた移動床板である。
【0012】本実施例の乗降設備は、ガイドウエイG側
壁から所定距離、たとえば 1,700mm離れてプラットホー
ムP上に設けられている磁気シールド壁81に、車両のド
アに対応して設けられたゲート82の外側に、先端部に補
助扉3a、3bを有し、観音開きで開閉する一対の開き戸で
ある主扉2a、2bを設けるとともに、ゲート82の外側の床
面には、上面に移動床板6を取り付けた固定床板5を設
け、上記の主扉2a、2b、補助扉3a、3b、固定床板5、移
動床板6はいずれも磁気遮蔽材で構成し、車両の停止
後、一対の主扉2a、2bを磁気シールド壁81方向から車両
のドア91方向におよそ90度回転させ、先端の補助扉3a、
3bを押し出して車両のドア91の両脇に密着させて乗降通
路の両側に連続した磁気遮蔽材の壁を形成するととも
に、床面の移動床板6を車両に向けて迫り出させ、その
先端を車両のドア91の底部に密着させて乗降通路の下部
に連続した磁気遮蔽材の床面を形成するので、乗降通路
内には磁界が作用せず、安全に乗降を行うことができ
る。
【0013】主扉2a、2bおよび補助扉3a、3bにより構成
される乗降設備の側面の構成について、図2〜5により
説明する。図2は主扉2a、2b周辺を示す平面図で、83は
ゲート扉、82a 、82b はゲート82の両側の柱、以下符号
のaは図2において左側のもの、bは右側のものを示
し、1a、1bは柱82a 、82b にそれぞれブラケットを設け
て支持された回転軸、2a、2bは主扉、3a、3bは補助扉、
4a、4bは回転機構、22はエリアセンサ、9は車両であ
る。
【0014】この車両9には、この図において車両のド
ア91の向かって左側に、電磁石を取り付けた台車が配置
されているので、左側からの磁界の遮蔽を重視する構成
となっている。しかも、図2には現れていないが、台車
部分に近づくにつれて車体90のすそ部はこれを覆うよう
に徐々に拡がっているので、車体断面は通常の鉄道車両
のように一様ではなく、長手方向の位置により断面が変
化する。したがって、右側の主扉2bは交流モータにより
通常のVVVF制御等で単純に90度開閉すればよいが、
左側の主扉2aはサーボモータにより、車両の停車位置を
指示して、進行方向にt=±150mm の微調整を可能と
し、補助扉3aの先端プロフィルに合致した位置にこれを
押し当てるようになっている。さらに図示しないロータ
リーエンコーダを取り付け、実際の回転停止位置を検出
して監視し、誤差の大きい場合は警報を発することもで
きる。
【0015】図3は車両側から見たゲート82部の正面図
で、ゲート82の両側の柱部分82a 、82b に、回転機構4
a、4bが取り付けられている。前記したように、41a は
サーボモータ、42b は交流の誘導モータである。図2、
3では主扉2a、2bは車両側に開いた状態で示したので、
閉じた状態を想像線で示した。図4は図2のAA矢視に
よる乗降設備の側面図で、磁気シールド壁81は省略して
ある。符号は前記したもののほか、21は主扉2aと補助扉
3aとを直線状に案内するスライド機構、22は補助扉3aを
出入させるエアシリンダ、31は補助扉3aの先端に取り付
けられたシールゴムである。主扉2aが前記した回転機構
4aによって車体90に向けて回転した後、エアシリンダ22
により補助扉3aを押し出して先端部分のシールゴム31を
車体90の側面に密着させる。
【0016】通常のゴムの材質ではシールゴム31自体は
磁気遮蔽能を有しないから、シールゴム31は隙間部分の
遮蔽を行うのではなく、ゴムがつぶれることにより車体
90に疵をつけることなしに遮蔽材である補助扉3aを車体
90に十分押しつける作用をする。ゴムの材質をたとえば
鉄粉入りなどの特殊なものとし、ゴム自体に磁気遮蔽能
を持たせるようにすればより望ましいことは、いうまで
もない。
【0017】補助扉3aは、上下2か所のスライド機構21
により主扉2aに支持されている。スライド機構21は、車
輪、球またはローラを直線部分を有する保持器で保持し
た直線移動式のころがり案内装置、あるいはフッ素樹脂
等の摺動部材であって、係止長さを短くし、補助扉3aが
移動方向に多少傾斜してもよいようになっている。これ
により、乗降の際車体90が多少ローリングしても、補助
扉3aはこれに追随し、±15mm程度の上下動に対して、車
体90との間に隙間を生じることがない。
【0018】主扉2a、補助扉3aはいずれも板厚 6.0mmの
一般構造用鋼板(SS 400)を使用しており、十分な機械
的強度ならびに磁気遮蔽機能を有している。磁気遮蔽材
としては普通鋼板の他、パーマロイ等の高透磁率材を用
いてもよいことはいうまでもない。主扉2aの通路側下方
には、水平方向に赤外線式エリアセンサ23が取り付けら
れており、乗降客の有無を検知することができる。
【0019】図5は同じく図2のBB矢視による乗降設
備の側面図で、磁気シールド壁81は省略してある。符号
は前記したもののほか、21は主扉2bと補助扉3bとを直線
状に案内するスライド機構、22は補助扉3bを出入させる
エアシリンダ、31は補助扉3bの先端に取り付けられたシ
ールゴムである。つぎに、乗降設備の床面部分につい
て、図6〜8により説明する。図6は床面部分の平面図
で、5は固定床板、51はその表面に車両の進行直角方向
に設けられた直線状の案内溝、6は移動床板、61はこれ
を車両の進行直角方向に移動させる移動機構で、詳しく
図示しないがモータ、チェーン、ピニオン、ラック等に
より構成される。スクリューとナット、あるいはシリン
ダ等の他の直線移動機構を用いてもよい。図6の左半分
は移動床板6が収納された状態、右半分は迫り出した状
態を示す。
【0020】固定床板5、移動床板6はいずれも板厚
6.0mmの一般構造用鋼板(SS 400)を使用している。図
7は図6のCC矢視による断面図で、(a)は移動床板
6が収納された状態、(b)は迫り出して車体90に密着
した状態を示す。図8は図7と同じ断面を示す詳細図
で、62は固定床板5表面の案内溝51に係合するスライド
部材で、車輪、球またはローラを直線部分を有する保持
器で保持した直線移動式のころがり案内装置、あるいは
フッ素樹脂等の摺動部材である。63は移動床板6の先端
部分に取り付けられたシールゴムであり、64はシールゴ
ム63を車体に密着させるためのスプリング、65は移動床
板6の表面に設置したマットセンサである。
【0021】マットセンサ65により、乗降客の有無を検
出し、前記した赤外線式エリアセンサ23による検知のバ
ックアップとする。シールゴム63は中空のチューブ状
で、長手方向に複数に分割されており、図6に示すよう
に複雑な曲面をなす車体90のすそ部に追随するが、これ
をより密着させるためスプリング64を設けることは有効
である。
【0022】固定床板5と移動床板6との段差を極力小
さくして通行の安全を図るために、スライド部材62は出
来るだけ高さの低いものが望ましい。本実施例では、市
販の直線運動用小型ローラベアリングを使用して、段差
を19mmとした。さて、磁気浮上車両には前記したように
ガイドウエイの側面に接触する案内車輪が設けられてい
る。駅におけるプラットホーム部分においても、案内車
輪に対向する位置に連続した案内車輪走行路が必要であ
るが、案内車輪93の高さがプラットホーム上面よりもや
や上であるので、乗降設備部分においてはこれを起倒式
とし、車両が停止するまでは案内車輪走行路を形成し、
停車後は乗降設備に支障のない位置まで退避させる必要
がある。
【0023】起倒式の案内車輪走行路の作動機構を図
9、図10により説明する。7は案内車輪走行路、71はこ
れを起倒させるエアシリンダ、72は起倒軸、73は起倒の
ためのチェーン、74は円弧状のチェーンガイド、75はチ
ェーン73と案内車輪走行路7との固定部、Gはガイドウ
エイ、Cは地上コイルである。案内車輪走行路7は、起
倒軸72により蝶番状に起倒自在に支持されている。この
起倒軸をシリンダ等で直接回転させてもよいが、軸端の
アーム部分にキーを設けるような通常の設計ではこの部
分の寸法が大きくなってしまう。本実施例においてはガ
イドウエイGに取り付けられた地上コイルCが起倒軸72
に接近しているので、軸を回転駆動せずに案内車輪走行
路7そのものの両端を把持してこれを起倒軸を中心とす
る円弧状に移動させてやることにより起倒させる機構を
採用した。図9は案内車輪走行路7が起きている状態を
示す。エアシリンダ71を駆動してエンドレスのチェーン
73をこの図において左回りに回転させると、案内車輪走
行路7とチェーン73との固定部75はチェーンガイド74に
沿って矢印のように移動し、図10の状態となる。なお、
車体90の案内車輪93の取り付け位置が低く、案内車輪走
行路がプラットホーム上面よりも十分低い場合には、こ
のような起倒装置は必要ない。
【0024】以上を総合して、本実施例の乗降設備の作
動状況を図11により説明する。 (a)は車両が通過中、あるいは減速中を示し、案内車
輪走行路7は起きており、車両9の案内車輪93はこれに
接触している。 (b)は停車直後の状態を示し、まず案内車輪走行路7
が後方に倒れ、主扉2が回転を開始している。
【0025】(c)では倒れた案内車輪走行路7の上を
移動床板6が迫り出して車体90に到達するとともに、主
扉2も回転を終了する。 (d)では主扉2から補助扉3が押し出されて車体90に
接触し、安全な乗降通路が形成される。 本実施例によれば、案内車輪走行路7の倒れるまでに
2.10 秒、移動床板6の迫り出しに 3.10 秒、主扉2の
回転に 4.80 〜 5.50 秒、補助扉3の押し出しに0.70
秒を要する。これらが適宜相互に並行して行われるの
で、総作動時間としてはおよそ 7〜8 秒であり、迅速な
乗降という要求にも十分応えることができた。
【0026】乗降完了後、マットセンサおよびエリアセ
ンサにより乗客の不在を確認し、元の状態への復帰は上
記手順の逆に行われる。所要時間もほぼ同様である。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、磁気浮上式鉄道に乗降
する乗客に対して、転落、接触等の人身事故はもとよ
り、磁気の影響からも防護され、安全で速やかな乗降が
図られるという、すぐれた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す乗降設備の斜視図であ
る。
【図2】本発明の一実施例における乗降設備の主扉周辺
を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施例における乗降設備のゲート付
近を示す正面図である。
【図4】図2のAA矢視による乗降設備の側面図であ
る。
【図5】図2のBB矢視による乗降設備の側面図であ
る。
【図6】本発明の一実施例における乗降設備の床面部分
を示す平面図である。
【図7】図6のCC矢視による乗降設備の床面部分を示
す断面図である。
【図8】図7の主要部を示す詳細断面図である。
【図9】本発明の一実施例における乗降設備の案内車輪
走行路付近を示す断面図である。
【図10】同じく本発明の一実施例における乗降設備の案
内車輪走行路付近を示す断面図である。
【図11】本発明の一実施例における乗降設備の作動状況
を示す概念図である。
【図12】本発明に係わる磁気浮上車両の一例を示す側面
図である。
【符号の説明】
1 回転軸 2 主扉 3 補助扉 4 回転機構 5 固定床板 6 移動床板 7 案内車輪走行路 8 防護手段 9 車両 21 スライド機構 22 エアシリンダ 23 エリアセンサ 31 シールゴム 41a サーボモータ 41b 誘導モータ 51 案内溝 61 移動機構 62 スライド部材 63 シールゴム 64 スプリング 65 マットセンサ 71 エアシリンダ 72 起倒軸 73 チェーン 74 チェーンガイド 81 磁気シールド壁 82 ゲート 83 ゲート扉 90 車体 91 ドア 92 台車 93 案内車輪 G ガイドウエイ C 地上コイル P プラットホーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 伸悟 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会社内 (72)発明者 佐藤 明宗 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会社内 (72)発明者 小野 利之 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 浦部 正男 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気浮上式鉄道のプラットホームに設置
    する乗降設備であって、ガイドウエイ(G)側壁から所
    定距離隔ててプラットホーム(P)上に設けられている
    磁気シールド壁(81)に、停車した車両(9) のドア
    (91)に対応して設けられたゲート(82)の外側に、先
    端部に補助扉(3a、3b)を有し、前記磁気シールド壁
    (81)方向から車両(9) のドア(91)方向へおよそ90
    度回転する一対の主扉(2a、2b)を設けるとともに、ゲ
    ート(82)の外側の床面には、上面に移動床板(6)を
    取り付けた固定床板(5)を設け、主扉(2a、2b)、補
    助扉(3a、3b)、固定床板(5)、移動床板(6)をい
    ずれも磁気遮蔽材で構成したことを特徴とする磁気浮上
    式鉄道のプラットホームに設置する乗降設備。
  2. 【請求項2】 一対の主扉(2a、2b)の少なくとも一方
    に、回転角度の微調整機能を付与した請求項1に記載の
    磁気浮上式鉄道のプラットホームに設置する乗降設備。
  3. 【請求項3】 一対の主扉(2a、2b)の下部に赤外線式
    の乗客検知手段を設けた請求項1または2に記載の磁気
    浮上式鉄道のプラットホームに設置する乗降設備。
  4. 【請求項4】 移動床板(6)の上面にマットセンサ式
    の乗客検知手段を設けた請求項1または2に記載の磁気
    浮上式鉄道のプラットホームに設置する乗降設備。
  5. 【請求項5】 プラットホーム張り出し部およびガイド
    ウエイ(G)側壁上部に、起倒自在な案内車輪走行路
    (7)を設けた請求項1または2に記載の磁気浮上式鉄
    道のプラットホームに設置する乗降設備。
  6. 【請求項6】 磁気浮上式鉄道のプラットホームに設置
    する乗降設備において、ガイドウエイ側壁から所定距離
    隔ててプラットホーム上に設けられている磁気シールド
    壁に、停車した車両のドアに対応して設けられたゲート
    の外側に、先端部に補助扉を有し、前記磁気シールド壁
    方向から車両のドア方向へおよそ90度回転する一対の主
    扉を設けるとともに、ゲートの外側の床面には、上面に
    移動床板を取り付けた固定床板を設け、主扉、補助扉、
    固定床板、移動床板をいずれも磁気遮蔽材で構成し、車
    両の停止後、一対の主扉を前記磁気シールド壁方向から
    車両のドア方向に回転させ、先端の補助扉を押し出して
    車両のドアの両脇に密着させて乗降通路の両側に連続し
    た壁を形成するとともに、床面の移動床板を車両に向け
    て迫り出させ、その先端を車両のドアの底部に密着させ
    て乗降通路の下部に連続した床面を形成することを特徴
    とする磁気浮上式鉄道のプラットホームに設置する乗降
    設備の使用方法。
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