JPH08100321A - 口金面清掃装置 - Google Patents

口金面清掃装置

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JPH08100321A
JPH08100321A JP23503494A JP23503494A JPH08100321A JP H08100321 A JPH08100321 A JP H08100321A JP 23503494 A JP23503494 A JP 23503494A JP 23503494 A JP23503494 A JP 23503494A JP H08100321 A JPH08100321 A JP H08100321A
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JP
Japan
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cleaning blade
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spinneret
blade
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Application number
JP23503494A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Kobayashi
紀行 小林
Shuhei Fujioka
修平 藤岡
Osamu Nagata
治 永田
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成繊維を紡出するための口金面に付着堆積
した付着物を良好に除去可能であって、且つ該作業を容
易に自動化できる紡糸口金面清掃装置を提供する。 【構成】 紡糸口金(3)のポリマー吐出面に付着堆積
した付着物を除去するための、上下方向に揺動自在の清
掃刃(7a)、該ポリマー吐出面に該清掃刃(7a)を
当接させた時に、一定の弾性力で該ポリマー吐出面に該
清掃刃(7a)を押圧させる弾性部材(7b)、該清掃
刃(7a)の揺動当接部が該ポリマー吐出面に全面当接
するように、該清掃刃(7a)と該弾性部材(7b)と
をその上面に保持する基台(7c)、該基台(7c)を
一定の角度毎に回転させるための回転手段(7e)、及
び該基台(7c)を上下方向へ移動自在とする上下方向
移動手段(7k,7l)を含む口金面清掃装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミド、ポリエス
テル等の合成繊維を製造するために使用する紡糸口金の
ポリマー吐出面(以下、口金面と略称する)に付着した
付着物を清掃するための清掃装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリアミド、ポリエステル等
の熱可塑性合成繊維を溶融紡糸するに際して、紡糸口金
パックが使用されている。しかし、長期間に渡って溶融
紡糸を行うと、主としてポリマーが分解して生じた異物
が口金面に付着堆積し、口金に穿設された吐出孔からの
安定なポリマーの吐出を阻害する。従って、口金面を定
期的に清掃し、付着堆積した付着物を除去する必要があ
る。
【0003】通常、上記の清掃作業は、人手に頼ること
が多いが、紡糸口金パックが付設された紡糸機の周囲
は、ポリマーを加熱溶融させるためのヒーター等から発
生した熱により高温雰囲気となっている。このため、紡
糸口金面の清掃作業は、酷暑下での作業となり、しか
も、溶融ポリマーの飛散や高温部への接触による火傷の
危険性も多分にあって、清掃作業に従事する作業者の健
康面と安全面の両面から自動化機械へ置き換えることが
切望されていた。さらには、高騰する人件費の低減、生
産効率の向上等の要望もあって、従来人手に頼ることが
多かった口金面の清掃作業を、自動化機械によって迅速
且つ正確に行わせようとする試みが最近になって行われ
るようになってきた。
【0004】このような試みとして、特開昭61−15
0408号公報、特開昭61−132606号公報等に
おいては、ブレード(清掃刃)を口金面へ押し当てなが
ら、該ブレードを回転させ、口金面に堆積した付着物を
拭い去る自動化機械が提案されている。
【0005】しかし、該ブレード回転方式では、ブレー
ドを口金面と水平に保ちながら一定の力で押し当てるの
が困難であり、ブレードの一部が何らかの原因で変形し
たり、欠損したりすると、この部分が口金面に当たらず
清掃斑が発生してしまう。また、ブレードの回転を利用
するために、回転中心に近い部分と回転中心から離れた
部分では周速度差が生じ、これによっても清掃斑が生じ
る。しかも、口金面の清掃作業は、口金からポリマーを
吐出させながら行うことが多いため、吐出されたポリマ
ーがブレードの回転に伴って生じた遠心力により、周囲
へ飛散し、周囲の環境を悪化させる。また、ポリマーが
回転するブレードに巻き付き、ブレードの清掃機能を損
ない、後続の清掃作業を不可能にする等の問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べた問題点に
鑑み、本発明が解決しようとする課題は、下記のような
ものである。
【0007】(1)高温の紡糸機近傍での酷暑作業であ
るため、人手作業の軽減或いは省略することにより、作
業者の健康を害したり、溶融ポリマーの飛散や高温部へ
の接触による火傷等の危険を防ぎ、作業者の健康と作業
の安全を守ること。
【0008】(2)高騰する人件費の低減、生産効率の
向上等の要望に対応すること。
【0009】(3)従来の回転ブレードによる清掃作業
の欠点である清掃斑の発生や遠心力によるポリマーの飛
散による環境汚染を防止でき、しかもブレードへのポリ
マー巻き付きといった清掃作業の中断を惹起しない紡糸
口金面の清掃装置を提供すること。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上に述べた課題を達成
するために、本発明によれば、紡糸口金のポリマー吐出
面に付着堆積した付着物を除去するための、上下方向に
揺動自在の清掃刃、該ポリマー吐出面に該清掃刃を当接
させた時に、一定の弾性力で該ポリマー吐出面に該清掃
刃を押圧させる弾性部材、該清掃刃の揺動当接部が該ポ
リマー吐出面に全面当接するように、該清掃刃と該弾性
部材とをその上面に保持する基台、該基台を一定の角度
毎に回転させるための回転手段、及び該基台を上下方向
へ移動自在とする上下方向移動手段を含む口金面清掃装
置が提供される。
【0011】また、該口金面清掃装置の構成において、
少なくとも前記の清掃刃、弾性部材、回転手段、及び移
動手段を有する基台を、紡糸口金の下方近傍へ出没自在
とする前後方向移動手段を有することが好ましい。
【0012】さらには、並列して設けられた複数の紡糸
口金のそれぞれに対応して、前記の基台を設けた口金面
清掃装置とすることが好ましい。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面を参照しながら詳細に説
明する。
【0014】図1は本発明の一実施例を示す正面図であ
って、図2は平面図である。なお、該図において、本発
明の一実施態様である口金面清掃装置は実線で、そして
該装置の適用対象である溶融紡糸装置は二点鎖線によ
り、それぞれ示している。
【0015】該図において、1はスピンブロック本体で
あり、該スピンブロック本体(1)には、紡糸口金パッ
ク(2)が取り付けられ、該紡糸口金パック(2)に
は、溶融ポリマーを吐出するための複数(4錘)の口金
(3)が並列して設けられている。また、該口金(3)
の下方には糸条を冷却固化するための冷却風吹出装置
(4)が設けられ、冷却室(5)へ冷却風を供給する。
このため、紡出糸条が該冷却室(5)とこれに続く紡糸
筒(6)を通過する際に、冷却固化される。
【0016】次に、本発明の一実施例について図1(正
面図)及び図2(平面図)を参照しながら以下に詳細に
説明する。
【0017】該図において、7aは口金面に付着堆積し
た付着物を除去するための、上下方向に揺動自在の清掃
刃、7bは口金面に該清掃刃(7a)を当接させた時
に、一定の弾性力で口金面に該清掃刃(7a)を押圧さ
せる弾性部材、7cは該清掃刃(7a)の当接部が口金
面に全面当接するように、該清掃刃(7a)と該弾性部
材(7b)とをその上面に保持する基台であって、これ
らは口金面清掃具(7)の部材の一部分を構成してい
る。該口金面清掃具(7)に関しては、図3を援用して
後に詳細に述べるので、先ず口金面清掃具(7)以外の
構成について、以下に詳細に説明する。
【0018】図1及び図2において、8aは、図1の矢
印方向へ前後退自在のスライドベースであって、該スラ
イドベース(8a)の下端には、4個のスラスト軸受
(8b)が固設されており、ベースプレート(9a)に
固設された2本のガイドシャフト(9b)が挿通する。
また、該スライドベース(8a)の後端には、2個の流
体圧シリンダーからなるアクチュエータ(10aと10
bから構成される)が接続されている。このため、該ス
ライドベース(8a)は、上述のガイドシャフト(9
b)に沿って、ベースプレート(9a)に固設された2
個の流体圧シリンダーからなるアクチュエータ(10
a,10b)によって前後退自在となる。
【0019】なお、これらのスライドベース(8a)、
4個のスラスト軸受(8b)、ベースプレート(9
a)、該ベースプレート(9a)に固設された2本のガ
イドシャフト(9b)、及びアクチュエータ(10a,
10b)によって、本実施例の前後方向移動手段が構成
され、該前後方向移動手段により、口金面清掃具(7)
を、紡糸口金(3)の下方近傍へ出没自在としている。
【0020】そして、以上に説明した符号7〜10で示
した部材群は、機台フレーム(11)上に載置され、該
機台フレーム(11)上に前記のベースプレート(9
a)を介して固設されている。また、該機台フレーム
(11)の下端には、車輪(12)が取り付けられてい
る。このため、口金面を清掃する必要が生じた時点で清
掃すべき口金(3)群が並列して設置されている位置へ
床面(15)上を自由に走行でき、所定の位置に位置決
めストッパー(14)によって正確に位置決めされる。
さらに、ロック装置(13)によって、床面(15)に
位置決めされた口金面清掃装置本体の位置がずれないよ
うにロックされる。なお、該口金面清掃装置は、該装置
自体に駆動装置を積載した自走式であっても、あるいは
外部の駆動装置によって駆動される他走式であっても構
わない。
【0021】ところで、本実施例においては、図2に示
すように、並列して設置された4錘の口金(3)を一度
の清掃操作で完了できるように、各口金のそれぞれ対応
して、清掃刃(7a)と弾性部材(7b)とをその上面
に保持する基台(7c)が設けられている。このため、
4錘の口金(3)面を一度のサイクルで清掃可能であ
る。
【0022】しかし、単独に前記の基台(7c)を設け
て、各口金面を順次清掃するようにしてもよい。この場
合には、4錘の口金(3)に対しては、4サイクルで清
掃が完了することになる。なお、本実施例においては、
4錘の口金(3)を対象としているが、単錘、2錘、6
錘等であっても、容易に適用できることは、言うまでも
ない。
【0023】このようにして並列して設置された4錘の
口金(3)の清掃が完了すると、口金面清掃装置は、次
の並列して設置された4錘の口金(3′)を清掃するた
めに移動する。
【0024】以上に述べたのは、口金面清掃装置の全体
構成であり、部分構成については、図3〜図6を援用し
て、以下に詳細に説明する。
【0025】図3は、先に述べた口金面清掃具(7)の
拡大正面図であり、該図において、7a〜7pは上記の
口金面清掃具(7)を構成する部材群である。ここで、
7aは紡糸口金のポリマー吐出面に付着堆積した付着物
を除去するための、上下方向に揺動自在の清掃刃であ
り、口金(3)面と当接する箇所は、口金面への付着堆
積物を容易に掻き落とすことができるように鋭いエッジ
を有している。また、該清掃刃(7a)は、弾性部材で
あるバネ(7b)を介して、該清掃刃(7a)の当接部
が口金(3)面に片当たりせずに均等に当接するよう
に、基台(7c)上に取り付けられている。
【0026】そして、7eは前記の基台(7c)を一定
の角度毎に回転させるための回転手段であって、一定の
周期で発生させたパルスを送り、該パルス数で回転角度
を制御するサーボモーター等の回転手段が好適に使用さ
れる。また、該回転手段(7e)による回転運動は、ロ
ータリージョイント(7d)を介して、該基台(7c)
へ伝達される。このとき、該ロータリージョイント(7
d)と該回転手段(7e)は、それぞれ固定部材(7
g)と(7f)によって、ベースプレート(7h)に固
設されている。これによって、該ロータリージョイント
(7d)と該回転手段(7e)は、自転を止められるた
め、該基台(7c)だけが、該回転手段(7e)によっ
て、一定の角度毎に回転するような構造となっている。
【0027】次に、7jは、該基台(7c)を上下方向
へ移動させるためのガイドシャフトであって、ベースプ
レート(7h)に固設された支持プレート(7i)に取
り付けられている。なお、該ガイドシャフト(7j)
は、スライドベース(8a)に遊挿軸支されており、該
スライドベース(8a)に固設されたアクチュエータ
(7kと7lとで構成される)によって、上下動自在に
駆動される。そして、以上に述べた支持プレート(7
i)、ガイドシャフト(7j)、及びアクチュエータ
(7kと7l)は、基台(7c)を上下方向へ移動自在
の上下方向移動手段を構成する。
【0028】なお、該アクチュエータ(7kと7l)
は、本実施例においては圧縮空気、油圧等の流体圧で作
動するシリンダーによって構成され、更に該流体圧シリ
ンダーは、可動部品であるシリンダーロッド(7k)
と、該シリンダーロッド(7k)を駆動する流体を受け
入れる固定部材であるシリンダー本体(7l)とで構成
される。しかしながら、該アクチュエータ(7kと7
l)は、本実施例のような流体圧シリンダーに限定され
ることはなく、上下方向へ移動可能な公知の機構、例え
ばラックとピニオンを組み合わせてピニオンを駆動する
ことによりラックを直線運動させる機構等を使用できる
ことは言うまでもない。
【0029】口金面清掃具(7)は、以上に詳述したよ
うな構成を有するために、前記のアクチュエータ(7k
と7l)によって、シリンダー本体(7l)を除いた口
金面清掃具(7)全体が上方へ移動すると、清掃刃(7
a)は、図3の矢印の方向へ移動する。この時、該清掃
刃(7a)は、口金(3)面にバネ(7b)の作用によ
って一定の力で押圧された状態で、図3の一点鎖線で示
した位置へ口金面に当接しながら移動する。このように
して、清掃刃(7a)が当接しながら移動した口金面領
域は、該清掃刃(7a)のエッジによって付着物が掻き
落とされて清掃される。
【0030】次に、本発明においては、上記の清掃刃
(7a)の清掃動作と作用とは重要なポイントであるの
で、これについて、図4(正面図)、図5(側面図)及
び図6(正面図)を参照しながら、以下に詳細に説明す
る。
【0031】該図において、清掃刃(7a)には、弾性
部材として設けられたバネ(7b)を挿通するピン(7
m)を軸支するブラケット(7p)が、該清掃刃(7
a)の両側面に設けられている。また、基台(7c)の
両側面にも、同様のブラケット(7o)が前記のブラケ
ット(7p)の内側に連接して設けられており、ピン
(7m)を遊挿軸支している。さらに、バネ(7b)の
両端は、それぞれ固定具(7n)により、清掃刃(7
a)と基台(7c)に固定されている。
【0032】なお、口金(3)面への清掃刃(7a)の
当接時に、一定の弾性力で該ポリマー吐出面に該清掃刃
(7a)を押圧させる弾性部材としては、図4及び図5
に示したバネ(7b)の他に、図6に示すダンパー(7
b)を使用したり、該ダンパー(7b)に替えて、圧縮
コイルバネ、板バネ、ゴム等の公知の部材を用いること
ができる。
【0033】ここで、図6のダンパー(7b)の動作に
ついて簡単に説明する。該図において、ダンパー(7
b)の両端は、清掃刃(7a)と基台(7c)に回転自
在に支持されている。したがって、基台(7c)が上方
へ移動すると、清掃刃(7a)は、口金(3)の吐出面
に当接しながら該図の一点鎖線で示した位置へ揺動しな
がら移動する。これによって、図4及び図5で示した清
掃刃(7a)の作用と同様に口金(3)面を清掃する役
割を果たす。なお、該清掃刃(7a)が、口金(3)面
へ当接しない場合は、ストッパー(S)によって、該図
の実線で示した位置へ復帰する。
【0034】以上に説明したように、清掃刃(7a)
は、弾性部材の弾性力によって常に押し拡げられる状態
(図4においては、矢印の方向)にあるため、図4に示
した開口角度(θ)を維持するように、基台(7c)に
設けられたストッパー(S)によって位置決めされる。
なお、該開口角度(θ)は、口金(3)面へ清掃刃(7
a)を押圧する弾性部材(7b)の押し付け力、清掃刃
(7a)の形状、口金(3)面の清掃面積等の要因によ
って最適な値に適宜決定すればよい。
【0035】上記の様な状態にある清掃刃(7a)が、
口金(3)面に当接したままで上方へ移動すると、該清
掃刃(7a)が弾性部材(7b)の作用による一定の力
で口金(3)面に押圧される。そして、この状態で、口
金の中心から周辺へと半径方向へ移動すると、該清掃刃
(7a)によって、口金(3)面に付着堆積した付着物
が掻き落される。なお、図4において、この時の清掃刃
(7a′)の移動後の位置を一点鎖線で示している。
【0036】しかしながら、これだけの直線的な清掃刃
の移動によっては、全口金(3)面の清掃をカバーする
ことができず、清掃刃の回転運動も必要とするため、こ
れに関して、図7を参照しながら以下に詳細に説明す
る。
【0037】図7(A)〜(C)は清掃刃(7a)の軌
跡を示しており、該図において、口金(3)は二点鎖線
で表している。ここで、図7(A)は、清掃刃(7a)
が揺動運動によって、口金(3)面を直線的に清掃する
軌跡を示した平面図である。
【0038】該図において、口金清掃具(7)の全体が
前記のアクチュエータ(7kと7l)によって、上下方
向に一往復すると、清掃刃の位置は、7a〜7a′〜7
aへと順次移動する。この結果、斜線(ハッチング)で
示した口金面の領域の清掃を直線的に行うことができ
る。しかしながら、これだけの動作では、口金(3)面
の全体を清掃することができないことは、図に示す通り
である。
【0039】このため、口金面の全領域を清掃するため
に、図7(B)に示すように、前記の回転手段(7e)
によって清掃刃(7a)を角度φだけ回転させる。この
時の清掃刃の清掃開始前の位置が7a′′である。そし
て、前記のアクチュエータ(8)によって、口金清掃具
(7)の全体を上下方向に再び一往復させることによ
り、清掃刃を7a′′〜7a′′′〜7a′′へと直線
的に移動するすることで、図7(B)のハッチングで示
した領域を清掃することができる。このような、清掃動
作を一定角度(φ)づつ清掃刃を回転させて繰り返し、
清掃刃が回転角度にして略360°回転して元の7aの
位置に復帰するまで続行する。図7(C)は、このよう
な清掃刃の清掃運動の全軌跡を示したものである。な
お、回転角度(φ)は、図7(C)の実施例では22.
5°としているが、これに限定されることなく、清掃が
必要な口金面の領域を十分にカバーでき、必要なレベル
にまで清掃できる値を任意に選定すればよいことは言う
までもない。ただし、該回転角度(φ)を小さくしすぎ
ると、清掃する時間が長くなって好ましくなく、また、
大きくしすぎると、清掃を要する口金面の全領域を十分
にカバーできない。
【0040】以上に述べたように、本発明の装置によれ
ば、従来の回転刃式口金面清掃装置のように、清掃刃を
口金面に当接させながら回転させることがないため、清
掃刃に溶融ポリマーを噛み込んだり、清掃刃の回転によ
り発生する遠心力によって、溶融ポリマーが周囲に撒き
散らかされて周辺の環境を悪化させるということもなく
なる。
【0041】なお、この清掃刃を一定角度φ毎に回転さ
せ、最終的に略360°回転させる口金面の清掃動作に
関しては、1回だけでなく、数回行ってもよい。ただ
し、この場合は、次の清掃作業が前回の作業時の清掃刃
の軌跡と重ならないように、前回の作業の清掃開始前の
位置に対して、次の清掃作業の清掃作業の開始位置を少
しづらして行うことが好ましい。
【0042】また、清掃刃の動作に関しては、中心から
周辺へと移動する時だけ口金面と当接し、周辺から中心
へ復帰する時には、口金面から離れるようにしてもよ
い。
【0043】更に、本発明の口金面清掃装置において
は、図示しないが、口金面の清掃開始前、或いは清掃中
において、適宜口金面へ離型剤が吹き付けられる。この
作業は公知の離型剤を吹き付けるスプレーノズルにフレ
キシブルチューブを付けて前記の清掃刃(7a)に付設
してもよいし、該スプレーノズルを口金面下方へ出没自
在にできる別の機構を設けることによっても実現でき
る。そして、このような、スプレーノズルを口金面下方
へ出没自在とする機構としては、本発明の実施例で説明
したアクチュエータ等の公知の機構を採用できる。
【0044】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の口金面清
掃装置によれば、人手によって酷暑環境下で口金面を清
掃する必要がなくなるため、作業者の健康を害したり、
溶融ポリマーの飛散や高温部への接触による火傷等の危
険を防ぎ、作業者の健康と作業の安全を守ることができ
る。また、人手による作業量を軽減できるか、或いは省
略することができるため、口金面の清掃作業に従事する
作業者の空き時間を他の仕事へ振り向けることができる
ため、高騰する人件費の低減、生産効率の向上等の要望
に応えることができる。
【0045】さらには、従来の回転ブレードによる清掃
作業の持つ欠点である清掃斑の発生や遠心力によるポリ
マーの飛散による環境汚染を防止でき、しかもブレード
へのポリマー巻き付きといった清掃作業の中断を惹起し
ない紡糸口金面の清掃装置を提供することができるとい
う極めて大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の口金清掃装置の一実施例を示す正面図
である。
【図2】本発明の口金清掃装置の一実施例を示す側面図
である。
【図3】図1における口金清掃具の拡大図である。
【図4】清掃刃の動作を説明した正面図である。
【図5】清掃刃の動作を説明した側面図である。
【図6】弾性部材の別の態様を説明するための正面図で
ある。
【図7】清掃刃の軌跡図(平面図)である。
【符号の説明】
2 紡糸口金パック 3 口金 7 口金清掃具 7a 清掃刃 7b バネ 7c 基台 7d ロータリージョイント 7e 回転手段 7j ガイドシャフト 7l 流体圧シリンダー 8a スライドベース

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡糸口金のポリマー吐出面に付着堆積し
    た付着物を除去するための、上下方向に揺動自在の清掃
    刃、 該ポリマー吐出面に該清掃刃を当接させた時に、一定の
    弾性力で該ポリマー吐出面に該清掃刃を押圧させる弾性
    部材、 該清掃刃の当接部が該ポリマー吐出面に全面当接するよ
    うに、該清掃刃と該弾性部材とをその上面に保持する基
    台、 該基台を一定の角度毎に回転させるための回転手段、及
    び該基台を上下方向へ移動自在とする上下方向移動手段
    を含む口金面清掃装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記の清掃刃、弾性部材、回
    転手段、及び移動手段を有する基台を、紡糸口金の下方
    近傍へ出没自在とする前後方向移動手段を有する請求項
    1記載の口金面清掃装置。
  3. 【請求項3】 並列して設けられた複数の紡糸口金のそ
    れぞれに対応して、前記の基台を設けた請求項1又は請
    求項2記載の口金面清掃装置。
JP23503494A 1994-09-29 1994-09-29 口金面清掃装置 Pending JPH08100321A (ja)

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Cited By (9)

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