JPH0799749A - 小型モータ - Google Patents

小型モータ

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JPH0799749A
JPH0799749A JP28005993A JP28005993A JPH0799749A JP H0799749 A JPH0799749 A JP H0799749A JP 28005993 A JP28005993 A JP 28005993A JP 28005993 A JP28005993 A JP 28005993A JP H0799749 A JPH0799749 A JP H0799749A
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thrust
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Hiroshi Sakashita
広志 坂下
Atsushi Yamashita
淳 山下
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Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】発生トルクを低下させず、かつ、軸方向の長さ
を増大させずにロータの軸方向の振動を防止し、コギン
グ及びトルクリップルが少なく、回転むらが少ない滑ら
かな回転の小型モータを得る。 【構成】コア25の軸方向磁気中心位置をスラスト中心
として磁石28に形成した駆動着磁部の少なくとも一つ
について駆動着磁部の中心角をスラスト中心に対する両
側で異ならせた。コア25のラジアル方向の吸引に寄与
する部分の磁気力をアンバランスとしてもよく、コア2
5と対向する磁石28の着磁パターンをロータ30の回
転駆動に寄与する部分の磁気力とバランスが取れるよう
にしてもよい。磁極数をA、コアの突極数をB、ABの
最大公約数をCとするとき、スラスト中心での駆動着磁
部の中心角θが、θ={(B−C)/(A×B)}×3
60°で公差±10°としてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型モータの軸方向の
振動を防止すると共にモータのトルクの向上等を図るこ
とができる小型モータに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、一般的なコア付き小型モータの
従来例を示す。図6において、カップ状のモータケース
1の開放端部には端板2が固定されている。モータケー
ス1の底部中央及び端板2の中央に絞り加工によって形
成された円筒部にはそれぞれ焼結含油軸受3,3が圧入
され、これらの軸受3,3によって回転軸4が半径方向
に軸支されている。また、スラスト軸受11に回転軸4
の一端が当接することによって回転軸4が回転自在に支
持されている。回転軸4にはモータケース1内において
ロータコア5の中心孔が圧入されている。ロータコア5
は適宜数の突極を有し、各突極には駆動コイル6が巻回
されている。モータケース1の内周面にはリング状の駆
動用磁石8が固定され、磁石8の内周面はロータコア5
の外周面と適宜の間隔を置いて対向している。上記ロー
タコア5と駆動コイル6とによってロータ10が構成さ
れている。回転軸4に組付けられた整流子7とブラシ9
を介して駆動コイル6に通電しかつロータ10の回転位
置に応じて通電を切り換えることによりロータ10が連
続して回転駆動される。
【0003】上記のような小型モータでは、構成部品の
寸法精度や組立寸法精度にばらつきがあるため、ロータ
10と軸受3との間には軸方向のクリアランスPが設け
られており、このクリアランスのためモータの回転時に
軸方向にロータ10が振動し、スラストノイズを生じる
という問題点があった。かかる問題点を解決する手段と
しては、ロータコア5と磁石8との軸方向幅の中心をず
らし、軸方向の吸引力を生じさせロータを軸方向に押し
つける技術が一般的に知られている。しかし、かかる手
段では小型モータの軸方向長さが増大し、モータの小型
化が図れないという問題点があった。かかる問題点を解
決する技術としてロータを円錐台状に形成し、マグネッ
トの内周面をテーパー状に形成して対向させたものがあ
る。特開昭64−8841号公報記載の技術はその例で
ある。また、マグネットやロータコアの形状を変形する
ものや、マグネットとロータコアとの間のギャップを拡
大したものなどもある。特開平1−298924号公報
記載はその例である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上説明した
従来技術においては、マグネットとロータコアとのギャ
ップを拡大させ、また、磁気抵抗を増大させて磁束密度
分布の不均衡を得ているため、図7に示すように本来得
られる磁束密度(図7において破線で示す)まで磁束密
度が高くならず、小型モータの発生トルクが低くなって
しまうという問題点があった。また、マグネットやロー
タコア等を変形するため部品コストが高くなると共に、
部品を異形とするため部品点数や部品種が増大し、管理
が複雑となるばかりか組立コストが高くなるという問題
点もあった。
【0005】本発明は、かかる従来の小型モータの問題
点を解消するためになされたもので、発生トルクを低下
させず、かつ、小型モータの軸方向の長さを増大させず
にロータの軸方向の振動を防止することができる小型モ
ータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願発明は、軸と、軸受と、ステータと、このステータ
に対向して回転するロータとを備え、上記ロータと上記
ステータとは何れか一方を巻線を巻回したコアで形成
し、他方を磁石で形成した小型モータにおいて、上記コ
アの軸方向磁気中心位置をスラスト中心として上記磁石
に形成した駆動着磁部の少なくとも一つについて駆動着
磁部の中心角を前記スラスト中心に対する両側で異なら
せた。また、磁石はコアのラジアル方向へ回転軸を吸引
するのに寄与する部分の磁気力をアンバランスとし回転
軸を軸受内の一定方向に偏らせるようにした。さらに、
コアと対向する磁石の着磁パターンは、ロータの回転駆
動に寄与する部分の磁気力のバランスが取れるパターン
とした。また、磁極数をA、コアの突極数をB、ABの
最大公約数をCとするとき、スラスト中心での駆動着磁
部の中心角θがθ={(B−C)/(A×B)}×36
0°で公差±10°となるようにした。
【0007】
【作用】コアの軸方向磁気中心位置をスラスト中心とし
て磁石に形成した駆動着磁部の少なくとも一つについて
駆動着磁部の中心角をスラスト中心に対する両側で異な
らせたため、スラスト方向の磁気的アンバランスから生
じる軸方向の吸引力によりロータがスラスト軸受に常に
押しつけられ、ロータの軸方向の振動を防止できる。ま
た、一つの磁石に磁気的なアンバランスを設けたことか
ら、マグネットの内周面をテーパー状に形成するなどの
部品の変形等を要しなくなり、製作コストを低く抑える
ことができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明にかかる小型モータの実施例に
ついて説明する。図1、図2において、カップ状のモー
タケース21の開放端部には端板22が固定されてい
る。モータケース21の底部中央及び端板22の中央の
円筒部及び凹部には焼結含油軸受23,23が圧入さ
れ、この軸受23,23によって回転軸24が回動自在
に支持されている。回転軸24にはモータケース21内
においてロータコア25の中心孔が圧入されている。ロ
ータコア25は適宜数の突極を有し(図示の実施例にお
いては3個)、各突極には駆動コイル26が巻回されて
いる。上記回転軸24、ロータコア25、駆動コイル2
6とによってロータ30が構成されている。
【0009】モータケース21の内周面にはリング状の
駆動用磁石28が固定され、モータケース21、軸受2
3,23、駆動用磁石28によりステータ32が構成さ
れている。磁石28の内周面は、上記ロータコア25の
外周面と適宜間隔を置いて対向している。上記回転軸2
4に組付けられた整流子27とブラシ29を介して駆動
コイル26に通電し、かつ、ロータ30の回転位置に応
じて通電を切り換えることによりロータ30が連続して
回転駆動される。また、回転軸24の一端はスラスト軸
受31に当接し支持されている。
【0010】上記磁石28は、厚さ及び軸線方向の幅が
全周にわたり略均一になっている。また、磁石28の両
端面28aは、軸線に垂直なそれぞれ単一の面に対し全
周において略沿っている。また、ロータコア25と磁石
28との周方向のギャップは全周において略均一であ
る。なお、磁石28はテーパー状に形成されたり、また
段差が設けられるなどの特殊の形状は有していない。
【0011】図2(a)は、図1に示す小型モータのC
−C線に沿った断面図であり、図2(b)は同じくD−
D線に沿った断面図であり、図2(c)は同じくE−E
線に沿った断面図をそれぞれ示したものである。図3
(a)は、磁石28のロータコア25への対向面の展開
図を示す。図3(a)においてNはN極の着磁部を、S
はS極の着磁部を、Oは無着磁部を、Lcはロータコア
25のスラスト方向磁気中心位置を示す。磁石28には
S極の主磁極MSとN極の主磁極MNが設けられ、これ
らの主磁極MSとMN間には三角形の無着磁部Oが設け
られている。なお、ロータコア25と磁石8との軸方向
幅の中心は略一致している。
【0012】上記実施例において、図3(a)に示すよ
うに主磁極MS、MNは略台形状をしている。このため
図2(a)ないし(c)において、ロータコア25のス
ラスト方向の磁気中心Lcに対しスラスト軸受31側の
線C−Cに沿った断面図(a)において主磁極MSの中
心角をθ1、線E−Eに沿った断面図(c)において主
磁極MSの中心角をθ3とすると、θ1>θ3となってい
る。なお、主磁極MNについても主磁極MSと同様に形
成されている。上記実施例によれば、主磁極MS、MN
のロータコア25に対する吸引力が図2(c)に示す一
端側よりも図2(a)に示す他端側の方がより磁力が強
くなり、ロータコア25にはこの磁気力のアンバランス
により軸方向(図1において上方)の吸引力が生じ、ロ
ータ30はスラスト軸受31へ常に押しつけられる。
【0013】上記実施例において、図2(b)に示すよ
うに、スラスト方向の磁気中心における主磁極MSの中
心角をθ2とし、小型モータの主磁極の磁極数をA、ロ
ータコアの突極数をB、AとBとの最大公約数をCとす
るとき、θ2≒{(B−c)/(A×B)}×360°
とすることで、磁石28のロータコア25のスラスト方
向磁気中心Lcに沿った磁束密度の分布が図3(f)の
ようになり、ロータ30の回転駆動に寄与する部分の磁
気力のバランスがとれているため、トルクロスが少な
く、かつ、コギングトルク及びトルクリップルが少ない
滑らかな回転の小型モータが得られる。なお、θ2は厳
密に、θ2≒{(B−c)/(A×B)}×360°で
なくとも±10°の公差の範囲内であればよい。
【0014】次に、本願発明の第2の実施例について説
明する。図3(b)は本願発明にかかる第2実施例の磁
石28のロータコア25への対向面の展開図を示す。図
3(b)において、主磁極MS、MNは略五角形状に形
成され、主磁極MSと主磁極MNとの間には三角形の無
着磁部Oが形成されている。ロータコア25のスラスト
方向磁気中心Lcよりスラスト軸受側の横断面での主磁
極MSの中心角をθ1とし、他端側横断面での主軸MS
の中心角をθ3とすると、θ1>θ3となっている。主磁
極MNも同様に形成されている。従って、上記第2実施
例によっても前記の実施例同様、主磁極MS、MNのロ
ータコア25に対する吸引力がスラスト軸受よりの一端
側(図3(b)において下方)のほうが他端側(図3
(b)において上方)よりも磁力が強くなり、ロータコ
ア25はこの磁気力のアンバランスにより軸方向(図1
において上方)の吸引力が生じ、ロータ30はスラスト
軸受31へ常に押しつけられ、回転時に軸方向の振動を
防止できる。
【0015】図3(c)は本願発明にかかる第3実施例
の磁石28のロータコア25への対向面の展開図を示
す。図3(c)において主磁極MNのみを略台形状に形
成し、主磁極MSを略平行四辺形状に形成すると共に、
主磁極MNと主磁極MSとの間に平行四辺形及び三角形
の無着磁部Oを設けた構成となっている。かかる構成に
よれば、主磁極MSについては吸引力のアンバランスは
生じないが、主磁極MNのロータコア25に対する吸引
力のアンバランスが生じるため、総合してロータコア2
5に軸方向の吸引力が生じ、ロータ30はスラスト軸受
31へ常に押しつけられ、回転時に軸方向の振動を防止
できる。なお、上記の実施例においては主着磁部MNを
台形状としたが、主磁極MSを台形状とし、主磁極MN
を平行四辺形状にしてもよく、また、少なくとも一つの
主磁極の中心角を軸方向に変化させればよい。
【0016】上記第3実施例において、主磁極MSの中
央位置を通る軸方向の線をCsとし、Csより電気角で
90°ずれた位置を通る軸方向の線をCpとし、Cpよ
り回転角で180°ずれた位置を通る軸方向の線をCq
とする。上記線Cpは平行四辺形の無着磁部を縦断して
おり、この無着磁部と主磁極MSとの境界線をPSとす
ると、境界線PSは上記線Cpに対してθ4だけ傾斜し
ている。また、三角形の無着磁部と主磁極MSとの境界
線をQSとすると、境界線QSは前記線PSに平行であ
り、上記線Cpに対しθ4だけ傾斜している。このよう
な構成としたことから磁石28がロータコア25をラジ
アル方向に吸引する吸引力は図3(c)の上部にあって
は概ね線Cp位置において強く、線Cq位置において磁
力が弱く作用する。一方、図3(c)の下部において
は、概ね線Cp位置において弱く、線Cq位置において
磁力が強く作用する。これらのロータ25の吸引力に寄
与する磁気力のアンバランスにより、回転軸24はラジ
アル軸受23,23内の一方向に偏倚され、回転軸24
と軸受23との間のクリアランスの範囲内で振動した
り、騒音が発生したり、回転軸24が触れ回ったりする
という問題も併せて解決できる。
【0017】図3(d)は本願発明にかかる第4実施例
の磁石28のロータコア25への対向面の展開図を示
す。図3(d)において主磁極MN、MSは略台形状を
していると共に、線Cp(主磁極MSのLc上における
周方向中心を通る軸方向の線をCsとし、線Csより電
気角で90°ずれた位置を通る軸方向の線)に対して主
磁極MS、MNの各両側の境界線QNとPN、QSとP
Sの傾斜角度が異なり、各主磁極MS、MNの図3
(d)において上側よりも下側が広がるように構成され
ている。主磁極MSとMNとの間には三角形状をした無
着磁部が形成されている。このように主磁極の中心角を
軸方向に変化させることにより、ロータコア25に軸方
向の吸引力が生じ、ロータ30はスラスト軸受31へ常
に押しつけられ、回転時に軸方向の振動を防止できる。
さらに、ラジアル方向にロータ25を吸引する磁気力に
もアンバランスが生じ、前記第3実施例と同様に回転軸
24はラジアル軸受23,23内の一方向へ偏倚され、
ロータ30及び回転軸24のラジアル方向の振動も軸方
向の振動と同時に防止することができる。
【0018】図3(e)は本願発明にかかる第5実施例
の磁石28のロータコア25への対向面の展開図を示
す。図3(e)において駆動用磁石28には主磁極MS
と主磁極MNが設けられ、主磁極MSの周方向の中央位
置を通る線Csより電気角で90°ずれた位置を通る線
Cpに沿って菱形の補助磁極MPが設けられている。補
助磁極MPはS極の着磁部MPSとN極の着磁部MPN
とからなり、これら着磁部MPS、MPNは前記Lcに
対し対称に設けられている。主磁極MS、MNは第1実
施例と同じ形状に形成され、第1実施例と同様の軸方向
の吸引力を生じさせる。残りの部分は無着磁部Oとなっ
ている。上記実施例によれば、一つ一つの補助磁極部M
PSとMPNとで磁気力が互いに打ち消しあうため、結
局主磁極MSとMNの磁力がロータコア25に作用し、
回転方向の磁束密度分布は図3(j)のようになる。従
って、主軸上部と下部とで磁力にアンバランスが生じ、
このアンバランスにより軸方向の吸引力が生じ、ロータ
30はスラスト軸受31へ常に押しつけられ、回転時に
軸方向の振動を防止できる。
【0019】なお、上記第5実施例においては補助磁極
部MPの磁気力はロータコア25に対しては吸引力とし
て作用するので、図4に示すようにロータ30にはラジ
アル方向の力f3が作用し、回転軸24を軸受内の一方
向に偏倚させることができる。従って、この実施例も前
述の第4実施例と同様にロータ30及び回転軸24のラ
ジアル方向の振動を軸方向の振動と同時に防止すること
ができる。なお、上記実施例においては着磁部MPS、
MPNを三角形状としたが、長方形状や多角形状として
もよく、また、補助磁極部MPS、MPNを複数箇所設
けてもよく、何れも上記実施例に限定されない。
【0020】以上説明した各実施例の磁束分布を示す図
3(f)ないし(j)を参照すると、何れもある点Rに
対し略対称になっている。また、主磁極の実効上のラジ
アル方向磁気中心と隣あった主磁極の磁気中心との中心
角をαとすると、αは略360°/磁極数と等しくなっ
ている。すなわち、 α≒360°/2P (ただし、Pは自然数) で表される。
【0021】これまで説明した第1乃至第5実施例にお
いては何れも主磁極数がN、S各一個ずつであったが、
本願発明はN、Sの主磁極がそれぞれP極(Pは自然
数)、合計2P極であっても適用可能である。また、主
磁極と主磁極の間の無着磁部は、磁石の欠損部としても
よく、また、実施例の着磁パターンに対してS極とN極
とを逆に着磁してしてもよい。
【0022】また、スラスト軸受については必ずしも前
記実施例のように回転軸の一端を支持するように構成に
する必要はなく、例えば、ロータ端面や回転軸に形成し
た段部などをラジアル軸受で支持するようにしてもよ
い。
【0023】第1実施例と同様に、第2ないし第5実施
例においても、スラスト方向の磁気中心における主磁極
MSの中心角をθ2とし、小型モータの主磁極の磁極数
をA、ロータコアの突極数をB、AとBとの最大公約数
をCとするとき、θ2≒{(B−C)/(A×B)}×
360°とすることで、磁石28のロータコア25のス
ラスト方向磁気中心Lcに沿った磁束密度の分布が図3
(g)ないし(j)のようになり、ロータ30の回転駆
動に寄与する部分の磁気力のバランスが取れているた
め、トルクロスが少なく、かつ、コギングトルク及びト
ルクリップルが少ない滑らかな回転のモータが得られ
る。なお、θ2は厳密に、θ2≒{(B−c)/(A×
B)}×360°でなくとも±10°の公差の範囲内で
あればよい。
【0024】なお、S、Nの磁極部と隣接する磁極部、
あるいは無着磁部との境界は、例示したような直線に限
られるものではなく、複数の直線の連続あるいは曲線で
あってもよい。また、着磁部は飽和着磁に限らず、例え
ば正弦波状の着磁強度分布にして非飽和着磁部をもって
いてもよい。回転軸を一定方向に偏倚させる手段として
各種の例を単独で示したが、これらの手段を複数組み合
わせてもよい。
【0025】次に、本願発明をブラシレスモータに適用
した別の実施例について説明する。図5において、基板
33上にはスペーサ35を介してステータコア36がの
せられている。ステータ36及びスペーサ35は中心孔
を有し、これらの中心孔には1個の焼結含油軸受34が
嵌められている。軸受34と、スペーサ35と、ステー
タコア36とは、ねじ44により基板33に一体に固定
されている。ステータコア36は適宜数の突極を有し、
各突極には駆動用コイル37が巻回されている。軸受3
4の底面にはスラスト軸受42が取り付けられている。
これら軸受34、スラスト軸受42により軸受組が構成
され、この軸受組により回転軸38が回転自在に支持さ
れている。そして、上記軸受組、ステータコア36等に
よりステータ40が構成されている。
【0026】上記回転軸38の一端部には、逆カップ状
をしたロータケース39が圧入固定され、回転軸38と
ロータケース39が一体となっている。ロータケース3
9の周壁の内周面には、円環状をした駆動磁石43が固
着されている。磁石43の内周面は、上記ステータコア
36の外周面と適宜の間隔をおいて対向している。そし
て、上記回転軸38、ロータケース39、磁石43等に
よりロータ41が構成されている。
【0027】上記磁石43の内周面の着磁パターンは、
前記実施例1ないし5のうち何れか一つと同様の着磁パ
ターンになっている。これによりブラシレスモータにお
いても前記実施例1ないし5と同様の効果を得ることが
できる。また、従来、磁石全面に着磁をしていたため、
スラスト方向(図5において下方)の吸引力が強すぎ
て、スラスト軸受の寿命が短くなってしまうという問題
があったが、上記のように無着磁部を有する着磁パター
ンとすることにより、スラスト方向の吸引力を弱めるこ
とが可能となり、スラスト軸受及び小型モータ全体とし
ても寿命を延ばすことができる。
【0028】なお、本発明は、固定軸に対してロータが
回転する軸固定式の小型モータにも適用することができ
る。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、軸受と、この軸受に回
転自在に支持された回転軸と、ステータと、このステー
タに対向して回転するロータとを備え、上記ロータと上
記ステータとは何れか一方を巻線を巻回したコアで形成
し、他方を磁石で形成した小型モータにおいて、上記コ
アの軸方向磁気中心位置をスラスト中心として上記磁石
に形成した駆動着磁部の少なくとも一つについて駆動着
磁部の中心角を前記スラスト中心に対する両側で異なら
せたことから、スラスト方向の磁気的アンバランスから
生じる軸方向の吸引力でロータがスラスト方向に押しつ
けられ、ロータの軸方向の振動を防止することができる
と共に、軸方向の吸引力を得るにあたり磁石やコアを異
形としないため部品コストの上昇やモータの発生トルク
の減少を抑えることができ、一個の磁石の着磁パターン
の工夫によりロータの軸方向の振動を防止することから
部品種の増大や、製作コストの上昇も抑えることができ
る。また、コアと磁石との軸方向幅の中心をずらし、軸
方向の吸引力を生じさせロータを軸方向に押しつける場
合に比べ、小型モータの軸方向の長さを増大させずにロ
ータの軸方向の振動を防止することができる。
【0030】請求項2記載の発明では、コアのラジアル
方向の吸引に寄与する部分の磁気力がアンバランスで回
転軸を軸受内の一定方向に偏倚させるよう形成したこと
から、回転軸の軸受内でのがたつきがなくなり、回転軸
の振り回りを抑えることもできる。
【0031】さらに、請求項3記載の発明では、コアと
対向する磁石の着磁パターンはロータの回転駆動に寄与
する部分の磁気力のバランスが取れるように形成したこ
とから、モータのトルクロスが少なく、また、コギング
トルク及びトルクリップルが少なくなり、回転むらが少
ない滑らかな回転の小型モータとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる小型モータの一実施例を示す縦
断面図。
【図2】図1中の線C−C、D−D、E−Eに沿う横断
面図。
【図3】同上実施例及び別の実施例中の磁石の展開図と
それらの磁束密度分布図。
【図4】本発明にかかる小型モータの別の実施例の横断
面図。
【図5】本願発明にかかる小型モータの別の実施例を示
す断面図。
【図6】従来の小型モータの縦断面図及び横断面図。
【図7】同上従来例の磁束密度分布図。
【符号の説明】
23 軸受 24 回転軸 25 ロータコア 28 磁石 30 ロータ 31 スラスト軸受 32 ステータ 34 軸受 38 回転軸 40 ステータ 41 ロータ 42 軸受 43 磁石

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸と、軸受と、ステータと、このステー
    タに対向して回転するロータとを備え、上記ロータと上
    記ステータとは何れか一方を巻線を巻回したコアで形成
    し、他方を磁石で形成した小型モータにおいて、 上記コアの軸方向磁気中心位置をスラスト中心として上
    記磁石に形成した駆動着磁部の少なくとも一つについて
    駆動着磁部の中心角を前記スラスト中心に対する両側で
    異ならせたことを特徴とする小型モータ。
  2. 【請求項2】 磁石は、コアのラジアル方向の吸引に寄
    与する部分の磁気力がアンバランスで回転軸を軸受内の
    一定方向に偏らせるよう形成されている請求項1記載の
    小型モータ。
  3. 【請求項3】 コアと対向する磁石の着磁パターンはロ
    ータの回転駆動に寄与する部分の磁気力のバランスが取
    れるように形成した請求項1又は請求項2記載の小型モ
    ータ。
  4. 【請求項4】 磁石の駆動着磁部の磁極数をA、コアの
    突極数をB、ABの最大公約数をCとするとき、スラス
    ト中心での駆動着磁部の中心角θが、θ={(B−C)
    /(A×B)}×360°で公差±10°となっている
    請求項1、2又は3記載の小型モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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