JPH0799049A - 電池装置 - Google Patents

電池装置

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JPH0799049A
JPH0799049A JP5242949A JP24294993A JPH0799049A JP H0799049 A JPH0799049 A JP H0799049A JP 5242949 A JP5242949 A JP 5242949A JP 24294993 A JP24294993 A JP 24294993A JP H0799049 A JPH0799049 A JP H0799049A
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current
secondary battery
temperature
battery
voltage
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JP5242949A
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Inventor
Satoshi Ubukawa
訓 生川
Kazuo Terashi
和生 寺司
Mikitaka Tamai
幹隆 玉井
Koji Negoro
幸司 根来
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内蔵する二次電池の過充電を防止して安全に
保護する。高温環境における電流遮断手段の誤動作を防
止する。 【構成】 電池装置は、内蔵する二次電池の温度を検出
し、二次電池が設定温度よりも高くなると電流を遮断す
る電流遮断手段を内蔵する。電流遮断手段は、いったん
電流を遮断した後は復帰しない非復帰式のスイッチング
部材と、二次電池の温度を検出する温度検出部材と、二
次電池に流れる電流を検出する電流検出部材とを備え
る。電流検出部材は、二次電池の電流が増加すると、電
流を遮断する設定温度を低く補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電池の温度を検出し、
電池の温度が異常に上昇すると電流を遮断する電流遮断
手段を備える電池装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二次電池は、過充電、過放電、あるいは
短絡等をすると発熱して危険な状態となる。図1は、リ
チウムイオン二次電池を過充電したときの破壊に至るま
での温度変化を示している。この図は、電池の温度が約
100℃になると、急激に温度が上昇して破壊されるこ
とを示している。電池の加熱による弊害を防止するため
に、保護素子としてPTC素子が使用される。PTC素
子は電池と直列に接続されて電流を制限する。このこと
を実現するために、PTC素子は、通常の使用状態にお
いては低抵抗であり、一定の温度になると抵抗が急激に
大きくなる正の温度特性(PTC特性)を有する。PT
C素子には、セラミック系のものと、ポリマー系のもの
がある。セラミック系のPTC素子は、BaTiO3
の焼結体を基体としてこれに微量の希土類元素を添加
し、Baの一部を、SrやPbで置換して抵抗が急激に
大きくなる温度を調整している。ポリマー系のPTC素
子は、PTC特性を有する導電性ポリマーを使用してい
る。
【0003】保護素子として、ポリマー系PTC素子を
内蔵する非水系二次電池が、特開平5−74493号公
報に記載される。この公報に記載される非水系二次電池
は、ポリマー系PTC素子として、ポリスイッチ(登録
商標)の商品名で保護素子として販売されるものを使用
している。PTC素子は、75〜140℃になると抵抗
値が急激に増加する正の温度特性を有する。以下、PT
C素子の抵抗が急激に増加する温度をキューリー温度と
記載する。
【0004】ところで、リチウムイオン二次電池等の非
水系二次電池は、図1に示すように、充電電流によって
破壊にいたる時間が著しく相違する。さらに、充電電流
によって急激に温度が上昇し始める温度も相違する。充
電電流を小さくするにしたがって、電池温度が急激に上
昇し始める温度が高くなる。いいかえると、充電電流が
大きくなるにしたがって、破壊に至る温度が低くなる。
このため、一定の温度で電流を遮断するPTC素子で
は、電池を安全に保護できない。この弊害を防止するた
めに、前記の公報に記載される二次電池は、PTC素子
に電流が大きくなるにしたがって、キューリー温度を低
く補正する素子を使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電流が大きくなるとキ
ューリー温度を低く補正するPTC素子を内蔵する二次
電池は、過充電したときの破壊を効果的に防止できる。
しかしながら、PTC素子に、キューリー温度が負の温
度係数を有するものを使用しても、二次電池を過充電か
ら有効に保護することができない。それは、ポリマー系
PTC素子の抵抗が、キューリー温度よりも高温に加熱
されても抵抗が無限大にならないことが理由である。抵
抗が無限大にならないPTC素子は、キューリー温度よ
りも高温に加熱されたときに、二次電池の充電電流を0
にできず、微小電流が流れて過充電される。リチウムイ
オン二次電池等の非水系二次電池は、この状態で過充電
されると、破壊されなくても電池性能は著しく低下し
て、再使用できなくなる。
【0006】さらに、複数の電池セルを並列に接続した
二次電池を内蔵する電池装置は、保護素子にPTC素子
を内蔵する。このPTC素子は、いずれかの電池セルが
内部ショートしたときに、他の電池セルから大電流が流
れるのを防止するために内蔵される。しかしながら、P
TC素子は復帰式のために、電池セルの温度が低下する
と再び抵抗が小さくなって、内部ショートした電池セル
を別の電池セルに接続するので、内部ショートを安全に
保護できない。
【0007】これらの弊害は、溶断される温度を低く設
定した温度ヒューズで防止できるかに推測される。しか
しながら、低温で溶断する温度ヒューズを内蔵するもの
は、電池が正常であっても、使用される外的環境によっ
て温度ヒューズが溶断されて再使用できなくなることが
ある。たとえば、夏期の車の内部に放置すると、電池温
度が著しく高温になることがある。この弊害を防止する
ために、温度ヒューズの溶断温度を高くすると、電池が
破壊されるまで温度ヒューズが溶断しなくなる。
【0008】本発明は、これ等の従来の弊害を防止する
ことを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的
は、内蔵する二次電池の過充電を防止して安全に保護で
き、しかも、高温環境における電流遮断手段の誤動作も
防止できる非復帰式の電流遮断手段を内蔵する電池装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電池装置は、前
述の目的を達成するために下記の構成を備える。電池装
置は、内蔵する二次電池1の温度を検出し、二次電池1
が設定温度よりも高くなると電流を遮断する電流遮断手
段2を内蔵している。電流遮断手段2は、いったん電流
を遮断した後は復帰しない非復帰式のスイッチング部材
3と、二次電池1の温度を検出する温度検出部材4と、
二次電池1に流れる電流を検出する電流検出部材5とを
備える。電流検出部材5は、二次電池1の電流を検出し
て、二次電池1の電流が増加すると、電流を遮断する設
定温度を低く補正する。
【0010】さらに、本発明の請求項2に記載する電池
装置は、電流遮断手段2として、いったん電流を遮断し
た後は復帰しない非復帰式の温度ヒューズ6を使用す
る。温度ヒューズ6は、一定の温度に加熱されると溶断
して電流を遮断するスイッチング部材と温度検出部材と
に併用されるヒューズエレメント7と、このヒューズエ
レメント7を二次電池1に流れる電流で加熱する加熱部
材20とを備える。ヒューズエレメント7は、二次電池
1のみでなく、加熱部材20によっても加熱される。二
次電池1の電流が大きくなると、加熱部材20がヒュー
ズエレメント7を高温に加熱して溶断されやすい状態と
し、二次電池1の電流を遮断する設定温度は低く補正さ
れる。
【0011】
【作用】本発明の電池装置の電流遮断手段2は、電流検
出部材5でもって二次電池1の電流を検出し、検出した
電流値で二次電池1の電流を遮断する温度を補正する。
二次電池1の電流が大きくなると、電流検出部材5は電
流を遮断する温度を低く補正する。したがって、二次電
池1の電流が大きくなって、破壊されない状態では電流
を遮断する温度を低く補正して、二次電池1を有効に保
護する。さらに、電流遮断手段2が非復帰式であるため
に、いったん電流を遮断した後は復帰することがない。
このため、内部ショート等の故障を安全に保護できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための電池装置を例示するものであって、
本発明は電池装置の構成を下記のものに特定しない。さ
らに、以下の実施例は、電池装置をパック電池とする具
体例を詳述するが、本発明は電池装置をパック電池に特
定しない。電池装置には、二次電池を内蔵する全ての装
置、たとえば二次電池を内蔵する携帯電話等の電気機器
等も使用できる。
【0013】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0014】図2に示す電池装置はパック電池で、ケー
ス(図示せず)内に、二次電池1と、電流遮断手段2と
を内蔵している。二次電池1は二つの電池セルを直列に
接続したもので、電池セルには、リチウムイオン二次電
池等の非水系二次電池、ニッケルカドミウム電池やニッ
ケル水素電池等の二次電池が使用されるが、少ない個数
で出力電圧を高くし、さらに、小型で大容量とするため
にはリチウムイオン二次電池が最適である。
【0015】電流遮断手段2は、電池セルの温度を検出
する温度検出部材4と、二次電池1の電流を検出する電
流検出部材5と、二次電池1の電流を遮断するスイッチ
ング部材3とを備える。
【0016】温度検出部材4は、二次電池1の温度を検
出するために、二次電池1に接近して配設されたサーミ
スタ8及びポジスタ9と、サーミスタ8及びポジスタ9
を入力端子に接続している充電用及び放電用の差動アン
プとを備える。サーミスタ8及びポジスタ9は、定電流
回路を介して一定の電流を流している。したがって、サ
ーミスタ8とポジスタ9は、直列に定電流回路を接続
し、これを二次電池1と並列に接続している。サーミス
タ8は二次電池1の温度が上昇すると抵抗が小さくな
り、ポジスタ9は二次電池1の温度が上昇すると抵抗が
大きくなる。したがって、サーミスタ8とポジスタ9の
両端には、二次電池1の温度に対応した電圧が発生す
る。サーミスタ8とポジスタ9の電圧は、差動アンプ1
0、11に入力される。
【0017】充電用の差動アンプ10は+入力端子にポ
ジスタ9を、−入力端子に基準電源12を接続してい
る。差動アンプ11は、+入力端子にサーミスタ8を、
−入力端子に電流検出部材5の電流検出抵抗13を接続
している。充電用の差動アンプ11は、スイッチング部
材3に連結している。
【0018】電流検出部材5は、二次電池1に接続され
た電流検出抵抗13を備える。電流検出抵抗13は、二
次電池1の充電、又は放電電流に比例した電圧を発生す
る。したがって、一端を二次電池1の−電極に、他端を
スイッチング部材3であるスイッチング素子に接続し
て、二次電池1に対して直列に接続される。電流検出抵
抗13は、発生する電圧を、充電用及び放電用の差動ア
ンプ10、11に入力している。
【0019】スイッチング部材3は、充電用と放電用に
2組備え、それぞれのスイッチング部材3が、フリップ
フロップ回路14、15と、バッファに併用される反転
増幅回路16、17と、スイッチング素子18、19と
を備える。フリップフロップ回路14、15は、温度検
出部材4の差動アンプ10、11から「Low」のトリ
ガー信号が入力されると、出力を「High」とし、そ
の後は「High」の状態を保持する。差動アンプ1
0、11から「Low」の信号が入力されないかぎり、
フリップフロップ回路14、15は出力を「Low」と
している。
【0020】反転増幅回路16、17は、フリップフロ
ップ回路14、15の出力を「Low」と「High」
とに反転する。フリップフロップ回路14、15の出力
が「Low」のときは、反転増幅回路16、17の出力
は「High」、フリップフロップ回路14、15の出
力が「High」のときは、反転増幅回路16、17の
出力は「Low」となる。
【0021】スイッチング素子18、19はFETで、
FETは、充電用と放電用とでドレインとソースを逆向
きにして、互いに直列に接続されている。電池装置であ
るパック電池を充電するときと放電するときとでは、電
流の方向が逆になるからである。充電用のスイッチング
素子18であるFETは、ドレインを−極に、ソースを
放電用スイッチング素子19であるFETのソースに接
続している。放電用のスイッチング素子は、ドレインを
電流検出抵抗13にソースを充電用スイッチング素子の
ソースに接続している。互に直列に接続されたFET
は、いずれかがオフになると、二次電池1の電流を遮断
する。両方のFETがオンのとき、二次電池1は充電と
放電ができる状態となる。
【0022】図2に示す電池装置であるパック電池は、
下記の動作をして二次電池を保護する。 A.電池装置であるパック電池を充電するとき (1) 通常の状態において、スイッチング部材3のスイ
ッチング素子18、19は両方がオンとなっている。そ
れは、フリップフロップ回路14、15の出力が「Lo
w」、反転増幅回路16、17の出力が「High」と
なり、反転増幅回路16、17の出力でFETのゲート
にバイアス電圧が入力されてFETを導通させているか
らである。フリップフロップ回路14、15は、二次電
池1を接続したときに出力を「Low」とするために、
リセット側入力端子にコンデンサを接続している。コン
デンサは、二次電池1を接続したときに、フリップフロ
ップ回路14、15のリセット側入力端子を「Low」
として、出力を「Low」とする。
【0023】(2) 充電中に二次電池1の温度が高くな
ると、ポジスタ9両端の電圧が高くなる。ポジスタ9の
電圧は、差動アンプ10に入力される。ポジスタ9には
直列に電流検出抵抗13を接続しているので、差動アン
プ10の−入力端子には下記の式で示す電圧(V1)が
入力される。 V1=r1・i1+R1・IC…………… この式において、r1はポジスタ9の抵抗、i1はポジス
タ9の電流、R1は電流検出抵抗13の抵抗、I1は充電
電流である。差動アンプ10の−入力端子の電圧(V
1)が、+入力端子の基準電圧よりも高くなると、差動
アンプ10の出力は「High」から「Low」とな
る。差動アンプ10の−入力端子の入力電圧(V1)が
基準電圧よりも低いとき、差動アンプ10の出力は「H
igh」となる。 (3) 差動アンプ10の出力が「High」から「Lo
w」になると、その信号がフリップフロップ回路14の
セット側入力端子に入力される。 (4) フリップフロップ回路14は、セット側入力端子
の「Low」信号でセットされて、出力信号を「Lo
w」から「High」とする。 (5) フリップフロップ回路14の「High」信号
は、反転増幅回路17に入力される。反転増幅回路17
は、「High」であった出力を「Low」とする。
(6) 反転増幅回路17の「Low」信号が充電用FE
Tのゲートに入力される。スイッチング素子18である
FETはゲートのバイアス電圧が低下して、オン状態か
らオフ状態となる。 (7) その後、この状態に保持されて、充電用のFET
はオフ状態を保持する。充電用FETをオフ状態からオ
ン状態に切り換えるには、フリップフロップ回路14の
出力を「High」から「Low」とする必要がある。
しかしながら、フリップフロップ回路14は、リセット
側入力端子を抵抗を介して二次電池1の+側に接続して
いるので、この端子電圧が「Low」となることはな
く、フリップフロップ回路14の出力は「High」の
状態に保持されて、充電用FETをオフ状態に保持す
る。
【0024】以上の動作をして二次電池1の充電を遮断
する電流遮断手段2は、差動アンプ10の入力電圧(V
1)が、基準電圧を越えたときに充電を遮断する。差動
アンプ10の入力電圧(V1)は、前記の式で示すよ
うに、ポジスタ9の抵抗によって高くなる。ポジスタ9
の抵抗は、二次電池1の温度が高くなると大きくなる。
したがって、差動アンプ10の入力電圧(V1)は、二
次電池1の温度が高くなるにしたがって高くなる。
【0025】さらに、の式は二次電池1の温度のみで
なく、二次電池1の充電電流に比例して高くなる成分
(R1・IC)を含む。電圧(R1・IC)は、電流検出抵
抗13の抵抗値に、充電電流を掛けた値である。この電
圧は、充電電流に比例して大きくなる。したがって、差
動アンプ10には、二次電池1の温度と、充電電流の両
方に対応した電圧が入力される。電流遮断手段2は、差
動アンプ10の入力電圧(V1)が基準電圧を越えたと
きに、二次電池1の充電を遮断する。したがって、差動
アンプ10に、電流が増加すると大きくなる電圧を加算
することにより、大電流のときに電流を遮断する温度を
低く補正できる。ポジスタ9の両端に発生する電圧が低
くても、電流に比例して大きくなる電圧が大きくなる
と、充電が遮断されるからである。
【0026】充電電流の大小によって二次電池1の充電
を遮断する温度を低く補正する割合は、ポジスタ9と電
流検出抵抗13の抵抗値と、ポジスタ9に流す電流とで
調整できる。ポジスタ9の抵抗に対して電流検出抵抗1
3の抵抗値を大きくすると、電流を増加させたときに、
充電を遮断する温度を低下させる割合を大きくできる。
また、ポジスタ9に流す電流を小さくしても同じよう
に、電流値で充電を遮断する温度を低くする割合を大き
くできる。
【0027】B.電池装置であるパック電池を放電する
とき (1) 電池装置を電気機器にセットして放電するとき、
スイッチング部材3のスイッチング素子18、19は両
方がオンとなっている。フリップフロップ回路14、1
5の出力が「Low」、反転増幅回路16、17の出力
が「High」となり、反転増幅回路16、17の出力
でスイッチング素子18、19であるFETのゲートに
バイアス電圧が入力されてFETを導通させているから
である。
【0028】(2) 放電中に二次電池1の温度が高くな
ると、サーミスタ8両端の電圧が低くなる。サーミスタ
8の電圧は、差動アンプ11の+入力端子に入力され
る。サーミスタ8には一定の電流を流しているので、差
動アンプ11の+入力端子の入力電圧(V2)は、下記
の式で表される。 V2=r2・i2………… この式において、r2はサーミスタ8の抵抗、i2はサー
ミスタ8の電流である。さらに、差動アンプ11の−入
力端子には、電流検出抵抗13の両端の電圧(V3)が
入力される。V3は下記の式で表される。 V3=R1・ID………… この式において、R1は電流検出抵抗13の抵抗、IDは
放電電流である。差動アンプ11は、+入力端子の電圧
(V2)が、−入力端子の電圧(V3)よりも大きいとき
に「High」を出力している。二次電池1の温度が低
いときにはこの状態にある。二次電池1の温度が高くな
ると、+入力端子の電圧(V2)が小さくなる。二次電
池1の温度が異常に高くなると、+入力端子の電圧(V
2)が低くなり、−入力端子の電圧(V3)よりも低くな
ると、差動アンプ11は出力を「High」から「Lo
w」とする。
【0029】(3) 差動アンプ11の出力が「Hig
h」から「Low」になると、その信号がフリップフロ
ップ回路15のセット側入力端子に入力される。 (4) フリップフロップ回路15は、セット側入力端子
の「Low」信号でセットされて、出力信号を「Lo
w」から「High」とする。 (5) フリップフロップ回路15の「High」信号
は、反転増幅回路18に入力される。反転増幅回路18
は、「High」であった出力を「Low」とする。
(6) 反転増幅回路18の「Low」信号が放電用スイ
ッチング素子19であるFETのゲートに入力される。
FETはゲートのバイアス電圧が低下して、オン状態か
らオフ状態となる。 (7) その後、この状態に保持されて、放電用のFET
はオフ状態を保持する。
【0030】以上の動作をして二次電池1の放電を遮断
する電流遮断手段2は、差動アンプ11の+入力電圧
(V2)が、電流検出抵抗13両端の電圧(V3)よりも
低くなったときに、放電を中止する。差動アンプ11の
+入力電圧(V2)は、前記の式で示すように、サー
ミスタ8の抵抗が小さくなると低くなる。サーミスタ8
の抵抗は、二次電池1の温度が高くなると小さくなる。
したがって、差動アンプ11の+入力電圧(V2)は、
二次電池1の温度が高くなるにしたがって低くなる。
【0031】さらに、+入力端子の電圧(V2)を比較
する差動アンプ11の−入力端子の電圧(V3)は、
式に示すように、二次電池1の放電電流に比例して大き
くなる。−入力端子の電圧(V3)は、電流検出抵抗1
3の抵抗値に、放電電流を掛けた値である。この電圧
は、放電電流に比例して大きくなる。したがって、差動
アンプ11には、二次電池1の温度と、放電電流とに対
応した電圧(V2)と(V3)とが入力される。電流遮断
手段2は、差動アンプ11の+入力電圧(V2)が、−
入力端子の電圧(V3)よりも小さくなったときに、二
次電池1の放電を遮断する。−入力端子に入力される電
圧(V3)は、電流が増加すると次第に大きくなる。こ
のため、二次電池1の放電を遮断する温度は、大電流の
ときに低く補正される。放電電流が大きいと、−入力端
子の電圧(V3)が大きくなっていき、サーミスタ8の
抵抗が大きいときに、電流を遮断するからである。
【0032】さらに、図3に示す電池装置もパック電池
で、この電池装置は、電流遮断手段2として溶断される
と復帰しない非復帰式温度ヒューズ6を直列に接続して
いる。温度ヒューズは、スイッチング部材と温度検出部
材の両方に併用される。二次電池1は、図2に示す電池
装置と同じものが使用される。温度ヒューズ6は、図4
に示すように、一定の温度に加熱されると溶断するヒュ
ーズエレメント7と、このヒューズエレメント7を二次
電池1に流れる電流で加熱する加熱部材20とを備え
る。加熱部材20はニクロム線の電気ヒーターで、ヒュ
ーズエレメント7に接近して配設されている。ヒューズ
エレメント7は、二次電池1に接近して配設されてお
り、二次電池1と加熱部材20の両方で加熱される。
【0033】この構造の電池装置は、加熱部材20のヒ
ューズエレメント7が、加熱部材20と二次電池1の両
方で加熱される。二次電池1の電流が大きくなると、ヒ
ューズエレメント7は、二次電池1に加えて、温度が高
くなる加熱部材20でも加熱される。加熱部材20の発
生熱量は電流の自乗に比例して大きくなる。このため、
二次電池1の電流が大きくなると、ヒューズエレメント
7は加熱部材20に加熱されて溶断されやすい状態とな
り、二次電池1の温度が低い状態で溶断されるようにな
る。二次電池1の電流が小さいと、加熱部材20がヒュ
ーズエレメント7を加熱する割合が少なくなる。したが
って、二次電池1の温度を検出して溶断されるヒューズ
エレメント7は、二次電池1の温度が高くなるまで溶断
されなくなる。
【0034】この構造の温度ヒューズ6は、加熱部材2
0である電気ヒーターの抵抗値によって、ヒューズエレ
メント7を加熱する温度を調整できる。すなわち、ヒュ
ーズエレメント7が溶断される温度を変更できる。電気
抵抗を大きくすると、加熱部材20がヒューズエレメン
ト7を加熱する割合が大きくなる。このため、電流増加
に対するヒューズエレメント7の溶断温度を低く補正で
きるようになる。温度ヒューズ6には、電流の方向に関
係なく動作する。したがって、放電用と充電用に専用の
ものを必要とせず、極めて簡単な回路構成にできる。
【0035】図4に示す温度ヒューズ6は、ヒューズエ
レメント7の加熱部材20に電気ヒーターを使用する。
加熱部材は、図示しないが、ヒューズエレメントと一体
構造とすることもできる。このことを実現するために
は、ヒューズエレメントの一部あるいは全体を細くして
電気抵抗を大きくする。電気抵抗の大きいヒューズエレ
メントは、二次電池の電流でジュール熱を発生する。ヒ
ューズエレメントのジュール熱は、ヒューズエレメント
を加熱して溶断されやすいように補正する。このため、
二次電池の電流が大きくなると、ヒューズエレメントが
溶断されやすくなり、二次電池の電流を遮断する温度を
低く補正する。
【0036】図5は図4に示す温度ヒューズが溶断され
る特性を示すグラフである。これ等のグラフに示すよう
に、図4に示す温度ヒューズは、ヒューズエレメントが
加熱部材で加熱されるので、電流が大きくなると、低い
温度で溶断されることを示している。図5において、曲
線A、B、C、Dはヒューズエレメントの温度が25
℃、40℃、60℃、80℃である特性である。加熱部
材がヒューズエレメントを加熱するので、電流が大きく
なるとヒューズエレメントが溶断される温度が低くな
る。
【0037】図3に示す電池装置は、2個の二次電池1
を直列に接続し、その間に電流遮断手段2である温度ヒ
ューズ6を直列に接続している。複数の二次電池1を並
列に接続する電池装置は、図6に示すように、電流遮断
手段2である温度ヒューズ6をそれぞれの二次電池1と
直列に接続し、二次電池1と温度ヒューズ6をそれぞれ
直列に接続したものを並列に接続する。
【0038】
【発明の効果】本発明の電池装置は、電流検出部材で二
次電池の電流を検出し、温度検出部材で二次電池の温度
を検出する電流遮断手段を備える。電流遮断手段の電流
検出部材は、二次電池の電流を遮断するときの温度を補
正してスイッチング部材をオフとする。スイッチング部
材がオフになると、電池装置に内蔵される二次電池は、
充電又は放電電流が0となり、温度上昇によって破壊す
るのが防止される。さらに二次電池の電流と温度によっ
てスイッチング部材をオフ状態とする電池装置は、電流
遮断手段が作動した後は電流が0となり、微小電流で充
電されて過充電されることがない。このため、本発明の
電池装置は、電流遮断手段によって二次電池を安全に保
護でき、異常時に二次電池が破壊されるのを防止できる
ことに加えて、この状態で電池性能が著しく低下するの
も効果的に防止できる特長がある。さらにまた、本発明
の電流遮断手段は非復帰式であるために、二次電池の温
度と電流とを検出して作動した後は、二次電池の電流が
減少し、また、温度が低下しても復帰しない。このた
め、二次電池の過放電による電池性能の低下も有効に防
止できる特長がある。
【0039】さらにまた、本発明の電池装置は、非復帰
式の電流遮断手段を内蔵するが、電流遮断手段が、温度
のみでなく、電流も検出して電流を遮断するので、従来
の温度ヒューズのように、高温での誤動作を防止して二
次電池を安全に保護できる特長がある。それは、電流が
小さいときにはスイッチング部材をオフにする温度を高
くし、電流が増加するとスイッチング部材をオフにする
温度を低く補正できるので、たとえば、夏期の車内のよ
うに非常に高温になる環境においても、電流遮断手段が
誤動作して使用できなくなることがないからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】リチウムイオン二次電池の温度が上昇して破壊
する状態を示すグラフ
【図2】本発明の実施例にかかる電池装置の回路図
【図3】本発明の他の実施例にかかる電池装置の内部構
造を示す側面図
【図4】図3の電池装置に内蔵する温度ヒューズの回路
【図5】図4に示す温度ヒューズが溶断される時間と電
流を示すグラフ
【図6】本発明の他の実施例にかかる電池装置の回路図
【符号の説明】
1…二次電池 11…放電用の差動
アンプ 2…電流遮断手段 12…基準電源 3…スイッチング部材 13…電流検出抵抗 4…温度検出部材 14…フリップフロ
ップ回路 5…電流検出部材 15…フリップフロ
ップ回路 6…温度ヒューズ 16…反転増幅回路 7…ヒューズエレメント 17…反転増幅回路 8…サーミスタ 18…スイッチング
素子 9…ポジスタ 19…スイッチング
素子 10…充電用の差動アンプ 20…加熱部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根来 幸司 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内蔵する二次電池(1)の温度を検出し、
    二次電池(1)が設定温度よりも高くなると電流を遮断す
    る電流遮断手段(2)を内蔵する電池装置において、 電流遮断手段(2)が、いったん電流を遮断した後は復帰
    しない非復帰式のスイッチング部材(3)と、二次電池(1)
    の温度を検出する温度検出部材(4)と、二次電池(1)に流
    れる電流を検出する電流検出部材(5)とを備え、電流検
    出部材(5)は、二次電池(1)の電流を検出して、二次電池
    (1)の電流が増加すると、電流を遮断する設定温度を低
    く補正するように構成してなることを特徴とする電池装
    置。
  2. 【請求項2】 二次電池(1)の温度を検出し、二次電池
    (1)が設定温度よりも高くなると電流を遮断する電流遮
    断手段(2)を内蔵する電池装置において、 電流遮断手段(2)が、いったん電流を遮断した後は復帰
    しない非復帰式の温度ヒューズ(6)で、温度ヒューズ(6)
    は、一定の温度に加熱されると溶断するヒューズエレメ
    ント(7)と、このヒューズエレメント(7)を二次電池(1)
    に流れる電流で加熱する加熱部材(20)とを備え、ヒュー
    ズエレメント(7)が、加熱部材(20)と二次電池(1)の両方
    で加熱され、二次電池(1)の電流が大きくなると、加熱
    部材(20)がヒューズエレメント(7)を高温に加熱して溶
    断されやすい状態として、二次電池(1)の電流を遮断す
    る設定温度を低く補正するように構成されたことを特徴
    とする電池装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001325929A (ja) * 2000-05-16 2001-11-22 Uchihashi Estec Co Ltd 電池用プロテクタ−

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001325929A (ja) * 2000-05-16 2001-11-22 Uchihashi Estec Co Ltd 電池用プロテクタ−
JP4608052B2 (ja) * 2000-05-16 2011-01-05 内橋エステック株式会社 電池用プロテクタ−

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